Music TO GO!

2025年06月17日

PhilewebにShanlingのポータブルCDプレーヤー「EC Zero T」の記事を執筆

PhilewebにShanlingのポータブルCDプレーヤー「EC Zero T」の記事を書きました。

アナログ的な音がよく、デザインも趣味製が高いポータブルCDプレーヤーです。
https://www.phileweb.com/review/article/202506/17/6091.html

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2025年06月11日

WWDCでのApple Musicの新機能について

WWDCで発表されたApple Musicの新機能である「Auto Mix」については、まだ詳しくは紹介されていませんが、AIを使ってBPMを合わせる機能ということなので、以前アスキーに書いた下記のアップルの特許を使用していると思われます。

https://ascii.jp/elem/000/004/208/4208511/

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これは「MOVEMENT-BASED AUDIO OUTPUT FOR ELECTRONIC DEVICES(行動に基づいた電子機器のオーディオ出力)」です。
センサーからユーザーの動きを読み取り、テンポと周期を検出、そしてソフトウェアによって動きのテンポとマッチするように音楽のテンポを決定します。運動とはウォーキング、ジョギング、ランニングなどの単純なものから、ダンスや体操、掃除など動き自体に意味を持つ運動まで含まれます。
そうしてテンポに合う音楽をキュレーションしてプレイリストを提示する方法と、音楽の基本的なテンポ自体を変更するという方法が示されています。

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2025年05月21日

AndroidがAndroid 16 ベータ3でAuracastに正式対応

開催されたGoogle I/Oでの発表でもありますが、Android 16 ベータ3でAuracastに正式に対応しました。
当面はPixel 9デバイスのようですが、詳細については分かりません。

Android Developers Blog
https://android-developers.googleblog.com/2025/03/the-third-beta-of-android-16.html?m=1
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ノウルズカーブを採用したTWSがSBC&Sから発売

下記のKnowlesのリリースにあるように、これまで書いてきたノウルズカーブを採用したTWSがSBC&S(ソフトバンク)から発売されました。

https://www.knowles.com/news-event/press-releases/knowles-balanced-armatures-power-sb-c-s's-new-premium-glidic-tw-9100-true-wireless-earbuds-jpn

ノウルズカーブとは一般的なハーマンカーブに対して、少し高音域を持ち上げた特性曲線のことです。これはKnowlesの実証的な研究によるものです。

ノウルズカーブについてはPhileweb、
https://www.phileweb.com/sp/review/column/202503/04/2538.html
またはアスキーなどに書いています。
https://ascii.jp/elem/000/004/110/4110059/2/
興味ある方はご参照ください。
posted by ささき at 07:25 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月04日

米国連邦裁がアップルにApp Storeルールの緩和を要求、Spotifyが改訂アプリ登録

米国連邦裁がアップルにApp Storeルールの緩和を要求しました。
内容は以下の通りです。

外部決済の許可:Appleは、アプリ内で外部ウェブサイトでの決済を誘導するボタンやリンクを禁止するポリシーを撤廃しなければならない。これにより、開発者はAppleのアプリ内課金システムを回避し、手数料を支払わずに直接ユーザーに課金できるようになった。
手数料の禁止:Appleは、外部決済を利用した購入に対して27%の手数料を課していたが、これも禁止された。

この判決に対してアップルは控訴を検討していますが、この判決は即時施行であるため、アップルはすでにいくつかのガイドラインを書き直しました。

Spotifyのリリース
https://spotry.me/2025/apple-updates-u-s-app-review-guidelines-epic/

Spotifyは早速その改訂版iOSアプリ(バージョン9.0.40)をApp Storeに提出、これによって以下のことが可能となりました。

価格情報の表示:ユーザーはアプリ内でSpotifyのサブスクリプションプランの価格詳細やプロモーション情報を確認可能。
外部リンクでの購入:アプリ内に外部ウェブサイトへのリンクやボタンが設置され、ユーザーはAppleのアプリ内課金システムを介さずに直接Spotifyのサイトでプレミアムプランに登録できる。

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Mac rumorsのリンク
https://www.macrumors.com/2025/05/02/spotify-out-of-app-payment-options/

なおこの改訂は米国のみです。

EUではすでにサードパーティ向けのストアを導入、たとえばSpotifyは2024年3月、EU向けiOSアプリで価格情報や外部決済リンクを表示開始しています。
またEUはアップルにApp Storeに関しての制裁金を貸しています。
Apple MusicとSpotifyの争いが飛び火? 欧州委員会がアップルに制裁金
https://ascii.jp/elem/000/004/189/4189591/2/
ちなみにこの記事は私が書いたのですが、調べてみるとその後はアップルが控訴して係争は継続中、最終判決は2026年以降となるようです。

アップルの得意先の主要国では日本だけが取り残されたことになります。日本では国会が2024年6月に「特定スマートフォンソフトウェアの競争促進に関する法律」を可決。この法律はEUのデジタル市場法(DMA)に似た内容で、規制を2025年末までに施行予定です。対応はその後となるでしょう。
posted by ささき at 07:20 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月28日

AV Watchに私的ヘッドフォン祭レポート記事を執筆

AV Watchに私的ヘッドフォン祭のレポート記事を執筆。特にfinalのアンプについては詳しく書いていますので興味ある方はご覧ください。
他にも インドの静電型ヘッドフォンやFIIO RR11 FMラジオについても書いています。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2010380.html
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2025年04月25日

DITA Audioの新フラッグシップ「Ventura」レポートと音のインプレ

DITA Audioが新しいフラッグシップ「Ventura」と新しいエントリーモデル「Prelude」をメディア向けイベントで発表しました。

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DITA Audioのダニー社長

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VenturaはDreamクラスと銘打ったフラッグシップモデルです。まず開発コンセプトが前のPerpetuaとどう違うかというと、Perpetuaはコロナ禍で開発した家向きのイヤフォンで、それに対してVenturaはコロナ後の戸外へ旅行すること(to go out)をイメージしたものということです。そのため名称はアドベンチャーから連想してベンチュラと名付けられています。
この意味は用途ではなく、後で音を聴くとわかりますが、サウンドのイメージです。ダニー氏に聞いてみるとそれはつまりPerpetuaはIntimate(親密・内向き)な音、VenturaはOpen(開放的)な音という意味のようです。またアドベンチャーは冒険的な設計という意味も含んでいます。

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もう一つの開発コンセプトは、これまでのDITA フラッグシップを包括的に統合したものということです。
これまでDITAはDream、XLS、Perpetuaというフラッグシップを開発してきました。端的にいうと、Dreamはフルチタンでテクニカルな繊細サウンド・深みのある低音、XLSは多層構造(サンドイッチ)採用で音場の拡大、PerpetuaはフルCNCで有機的・自然な音ということになります。これまで13年間でフラッグシップは3つしかないが、冒険的な設計でそれらを高次元に統合したのがVenturaということです。

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V4ドライバーの説明

Venturaのキーは新設計のV4と呼ばれるドライバーです。DITAは最もまとまりがあり位相が正しく保たれるシングルダイナミックにこだわり、VenturaもPerpetuaと同じく12mmのシングルダイナミックドライバーを搭載しています。しかし、そのドライバーはかつて見たことがないほど複雑で精密な設計がなされています。
DITAは機械設計会社を母体に持ち、金属加工は得意なメーカーです。そしてこれまでで、最も広い音場を目指して、これまでで最も複雑なドライバーを開発したとのこと。フルチタンですが、さらに秘密の素材があるということで、それはまだ明かせないということです。

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Ventura(右)とPerpetua(左)

V4ドライバーの振動板はチタンとセラミックをベースにしてゴールドをコートしたものだそう。金の使用は音に暖かみを加えるためだそうです。またデュアルマグネットで強力な磁力を有しています。
こうしたドライバーのコアも強力ですが、V4ドライバーのキーはエアフローです。V4ドライバーには4枚ものバッフル(整流板)が設けられ、名の由来となっています。そして空気の流れは特徴的なスリット構造のベントに送られます。これまでのフラッグシップモデルではバッフルは1枚のみ使われていました。このバッフルの役割はこれまで音響チャンバーで行っていたチューニングをドライバーの中に持つということです。バッフルの穴のサイズと間隔を精密に調整することで、従来の音響チャンバーよりもはるかに自由に音の調整ができるそうです。つまりキーは「より自由に」音の調整ができるということです。
これは後でダニーに教えてもらったのですが、例えば音響チャンバーでの音のコントロールが3バンドのイコライザーだとすると、V4のバッフル方式は10バンドあるいはそれ以上のイコライザーのようなものだということです。つまり単純に4つのバッフルが低域・中域・高域を担当するのではなく、その組み合わせ、例えば4のn乗などのイメージで調整が柔軟にできるということのようです。
ただしものすごく精密な調整が必要なので、普通ではおそらく実現が難しくさらには大きくなりやすいため、機械加工に長けたDITAならではのドライバーと言えるのかもしれません。

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ベント部分のパーツ

またベント穴も単純なホールではなく、5つのスリットになっています。これもより細かく音の調整をするためであり、背面パーツもそのような構造になっていますが、精密なので製品では固定されています。ちなみにこのベントもかなり音に影響しているとのこと。
またケーブルに関しては未定ということですが、試聴用のケーブルはAwesomeプラグでした。

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インプレッションはダニーおすすめのリファレンスモデル(灰色のケーブルのモデル)を貸してもらい試聴しました。
比較にPerpetuaを持って行きましたが、聴き比べしなくても一聴して音が違うのがわかります。ちょっと衝撃的なほどのいままで聴いたことがないようなサウンドです。サウンド体験というべきかもしれません。最初耳がバグったのかと思って一回耳からイヤフォンを外したほどです(ほんと)。
まずいままで聴いたことがないほど、音が立体的に感じられます。前方定位ではありませんが、空間が頭の中ではなく外にはみ出しそうになっているのかと思うくらいです。音響系の音源で音が飛び回るサウンドは立体感が面白いほどです。まるで立体音響のデバイスがついているのかと思うくらい。
そして音場の驚きが落ち着くと、次に音自体がとても洗練されているのに気がつきます。ウッドベースの低音がとても低く超低域がぶあっと出ています。高音域はまったくきつくありません。ヘルゲリエンの「take five」のドラムも鋭いのですが痛くありません。躍動感も高くロックもいけます。音自体は自然でやや暖かいかもしれないけれども着色感は少ないですね。いわゆるチューニングがとても上手くできているサウンドです。
ちなみにPerpetuaよりも能率は少し低めです。

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次にPreludeはシングルダイナミックのドライバーでフルCNCです。DITA社内でE-TOTLというようにエントリーだけれどもそのクラスではトップというほど音は良いモデルです。ちなみにTOTLとはTop Of The Lineのことで最上位機種といういみです。エントリーのTOTLということですね。
これはV4ドライバーの技術を流用していて、2個のバッフルを使用しているとのこと。振動板はPU(ポリウレタン)のドーム、PT(ポリエチレンテレフタレート)のエッジで、おそらくPUの柔軟性で低音を、PTの剛性で高音をバランスよく再現する目的だと考えられます。

音はあまり試聴時間が取れませんでしたが、クリアでシャープ、やはり音の広がりが独特です。エントリーですが、音傾向もドンシャリではなくHiFi向けに思えました。
また端子は交換できませんが、USBアダプタがついているようです。


「Ventura」は開発中のプロトタイプ、「Prelude」はほぼ発売間近というステータスです。どちらも価格は未定ですが、予定としては「Ventura」はおよそ4000USD - 5000USD、「Prelude」は160USDから170USDということです。
DITA Audioは2012年に初代モデルのAnswerをヘッドフォン祭でロンチして以来、まずヘッドフォン祭に出したいということで、週末のヘッドフォン祭でお披露目されます。
posted by ささき at 10:07 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月24日

トゥルー・ダイヤモンド振動板、final A10000発表会レポートおよび音のインプレ

final A10000はfinalの最新のフラッグシップモデルのイヤフォンで、ダイヤモンド振動板を採用している点が特徴です。
先週発表会があり、実際に音を聴いてきました。

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final A10000

A10000は4月24日(木)より予約開始、2025年6月予定です。また初回限定パッケージとして、本体色はゴールドカラーを採用、特別な桐箱に収めた全世界300台限定生産の「A10000 Collector’s Edition」も用意されています。
価格はfinal公式ストア発売価格が、A10000は398,000円(税込)、A10000 Collector’s Editionは428,000円(税込)です。

final公式ストアはこちらです。
https://final-inc.com/products/a10000-jp

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プレゼンする森氏と細尾社長

特徴

ポイントはダイヤモンド振動板といっても、コーティングやADLC(ダイアモンドライクカーボン)の類ではなく、B&Wのダイアモンドツィーターと同様に人工ダイヤモンドを使用した振動板です。A8000がベリリウムコーティングではなく、「トゥルー・ベリリウム」振動版であるとすれば、A10000は「トゥルー・ダイヤモンド」振動板といえるでしょう。開発は挫折と立ち直りの紆余曲折の歴史があったとのこと。

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上の写真が実際の振動板で、振動板は10mm相当です。息をかけると飛ぶくらい軽い。厚み自体は30ミクロンとベリリウムのものよりも厚めです。振動板の整形が難しく2-3割は壊れるそうです。
右が振動板のみ、中が分子間結合でポリウレタン系のエッジをつけたもの、左がボイスコイル付きで自社で線を巻いて空中配線になっています。

A10000の重要な要素は「エッジ」にあります。重たい振動板を駆動しても最低共振周波数(f0)が上がりすぎないようにするため、かつてJBLが使用していたポリウレタン製のエッジを採用したとのことです。ただすぐボロボロになるので、改良して加水分解しないものを見つけたとのこと。このエッジ技術はDX6000にも生かされています。

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A10000の歪み特性(赤はほとんど寝ています)

振動版のポイントは低歪みと、それにより超低域の再現力です。従来モデルと比べて100分の1以下とのことで、A8000でも2-3%あった低域の歪みが、A10000では0.02%程度になります。これにより音質低下なく超低域の音圧を上げることができるようになったと言うことです。
これはfinalの開発ポリシーを再考させるようなものであり、A8000 の上だけれども、さらに突き抜けたので10000 というより特別なナンバリングを冠したと言うことです。

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ケーブルは線材にシルバーコートOFC線を、絶縁被膜には従来のPFA(フッ素ポリマー)よりもさらに低い誘電率を誇るePTFE(発泡テフロン)を採用。基本的にはA8000のときの潤工社と開発したものをさらにアップグレードして新規開発、よりスーパーコンピューターの線に近いものだそうです。端子は4.4mmです。
端子はMMCXですが、基本はユーザーは交換できずに抜けません。MMCXアシストでも抜けずに特殊工具が必要とのこと。断線の際には交換可能な専用線と考えた方が良いと思います。

またイヤーピースはFusionGですが、Lサイズを標準に付けているとのこと。これはA8000の時に漏れによって真の性能が発揮できないことがあったからとのこと。
ハウジングの表面処理はA8000の磨きに対して、A10000では機械時計の裏と同じような切削加工とのこと。

インプレッション

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実際のハウジングを手に取るとベントが二つあるのがわかります。ただし聞いてみるとあまり積極的には使っていないとのこと。この辺はちょっとわかりません。

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左 A10000、右 A8000

試聴にはA8000を持参してA&K KANN Ultraで聴きました。ただし標準ケーブルでの比較を優先したのでA8000は3.5mm、A10000は4.4mmなので、正確な音の比較ではありません。

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A10000とKANN Ultra

端的に言うと、解像力的にはA8000を上回る基本性能で、音傾向的にはA8000とは大きく異なり、腰高だったA8000の印象に対してよりどっしりと腰が低いピラミッドバランスのサウンドがA10000だと思います。一聴すると音の厚み表現がだいぶ異なります。高音域はよくコントロールされていて、きつさは抑えられているように思う。

細かいところでは例えばよく試聴にも使われるTiffanyの「五木の子守歌/サマータイム」では聴き比べるとA8000では聴こえないような細かな音がA10000では聴こえてきます。
またパイプオルガンの重低音チェックの音源を使うと、A8000よりも低い音が鳴っているのが分かります。A8000も低音は出るのですが、やや上でなっている感じです。A10000ではさらにその下の超低音の沈み、重みがだいぶ違います。
オーケストラの「青少年の管弦楽入門」では冒頭の強奏部の迫力がA10000とA8000ではだいぶ違います。これも超低域の豊かさからきていると思います。

低域が出るからヴォーカルにかぶるかと言うとそうではなく、Shantiを聴くと声もA10000の方がA8000よりも明瞭に聴こえ、歌声の掠れ加減がA8000よりもA10000の方がより細かく階調再現が高いと感じられます。

音の切れ味はと言うと、ヘルゲリエントリオの「take five」のドラムスを聴いてみると、音が鋭いというよりはより正確になっているように感じられます。A8000よりもA10000の方が聴きやすく厚みがある音で、正確でかつ細かいと言う印象です。

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上がA10000、下がA8000

まとめ

A10000は、技術的な革新と実直な音作りが結実したfinalの技術開発の結晶です。A8000の先にある「透明感」と「重厚さ」の共存は、まさに次世代のフラッグシップと呼ぶにふさわしい完成度だと感じました。上の特徴部分とインプレ部分を合わせて読んでもらうと、A10000はfinalらしく技術研究の成果がそのまま音に表れているといえるでしょう。
ある意味で、A10000は原音忠実というか、音源忠実であり、音の情報がそのまま聴こえてくると言う印象です。それが進化した「トランスペアレントな音」なのかもしれません。
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2025年04月14日

サムスンのUWBワイヤレス特許とクアルコムXPanとハイブリッド技術

AV WatchでXPan説明会レポートとXiaomi実機レビューを執筆しましたが、この二つによりXPanの実像が浮かび上がってくると思います。

XPan説明会レポート
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2002406.html

Xiaomi 実機レビュー
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/2004499.html

それは純粋なWiFiイヤフォンというよりも、BluetoothとWiFiのハイブリッド技術に近いと思います。つまり接続はBluetoothで行い、データ伝送はWiFiでやるという考え方です。
これは現在のワイヤレスイヤフォンの実態を踏まえてかつ、技術標準を活かしつつもBluetoothの限界を打破するという点で興味深いアプローチだと思います。

これについて連想できるのは最近サムスンが公開したUWBによるワイヤレスイヤフォン技術の特許です。
これはサムスンが提出したUS-20250039604-A1の「ワイヤレスイヤホンおよびその制御方法、コンピュータ機器および記憶媒体」です。
スクリーンショット 2025-04-14 8.34.49.png

この中では下図fig3のように、まずBluetoothで左と右のイヤフォンとの接続を確立した後に、音楽データをUWBで直接左と右のイヤフォンに伝送しています。

スクリーンショット 2025-04-14 7.59.38.png

この特許の背景では「BTテクノロジーは消費電力とオーバーヘッドリソースを節約し、ワイヤレスイヤホンのソフトウェア設計を簡素化するのに役立つが、進歩が遅いので高品質オーディオデータ伝送には向かない」ということが書かれています。
つまりBluetoothの簡易で標準という利点を活かして、かつUWBを併用することで高品質データの伝送を可能にするという「ハイブリッド・アプローチ」特許なわけです。

もしBluetoothを使わずにUWBのみだと、デバイス発見や接続確立、イヤフォンの操作にさらに独自プロトコルが必要となります。そこをBluetoothで補えば標準にも沿えるというわけです。

このUWBをWiFiに置き換えるとXPanに似たものであるということが言えるのではないでしょうか。ただしUWBとWiFiでは広範囲接続や精度などが異なりますので、そこからはまた別ものとなります。

こうしたハイブリッド・アプローチ技術がこれから伸びていくのか、Bluetoothの標準が高品質データを取り込むのか、まだわかりませんが着目して良い方向性であるとは言えると思います。
posted by ささき at 08:29 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月09日

AV WatchでXPanの実際の例としてXiaomi Buds 5 proのレビューを執筆

AV WatchでXPanの実際の例としてXiaomi Buds 5 proのレビューを執筆しました。
aptX Adaptive R4など面白い情報も取り上げています。カメラについてもちらっと触れています。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/2004499.html
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2025年04月02日

A&KがPS10システムを発表

Astell & KernがPS10というシステムを発表。
下記のHeadfi記事によるとクレードル込みのシステムのようです。DACの中身はSP3000に準じてますが、インピーダンスアダプティブ型のアンプが搭載されてます。これは高感度イヤフォンとヘッドフォンの両方に適合するようです。またスマートゲインというゲインの仕組みも採用。最近ポータブル機のハイパワー志向が強く、イヤホンでは適合しにくいケースもありましたが、この仕組みならば高感度イヤホンからヘッドフォンまで広く使えるかもしれません。
本体ではボリュームがボタン化されたのが特徴。
クレードルは据え置き用でXLRバランス出力端子がついています。

A&Kは昨年暮れに韓国のMiwanという不動産会社に買収されています。Miwanでは成長戦略としてオーディオを考慮しているようで、この据え置き志向のシステムもその一環かもしれません。

https://www.head-fi.org/threads/astell-kern-ps10-dap-with-docking-cradle-coming-soon.976374/
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Philewebに平面型イヤフォンの聴き比べ記事を執筆

PhilewebにAstrolith, SOLO, Type821などの平面型イヤフォン聴き比べ記事を書きました。平面型の特徴についてもしっかり書いています。

https://www.phileweb.com/review/article/202503/26/5978.html
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2025年03月08日

スティックDAC×DAC POCKETによるポータブルオーディオの勧めの記事をAV Watchに執筆

スティックDAC×DAC POCKETによるポータブルオーディオの勧めの記事をAV Watchに執筆しました。
エッセイ風の記事の第二弾で、「有線イヤフォンの逆襲」をテーマにしています。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/1665838.html
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xMEMS社の最新ユニット「Sycamore」の記事をPhilewebに執筆

フルオープン型にも対応可能なxMEMS社の最新ユニット「Sycamore」の記事をPhilewebに執筆しました。
ノウルズカーブの記事と合わせるとフルオープンタイプの将来も見えてきます。

https://www.phileweb.com/review/column/202503/05/2539.html
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「ノウルズ・カーブ」をCESの最新展示から読み解く、の記事をPhilewebに執筆

「ノウルズ・カーブ」をCESの最新展示から読み解く、の記事をPhilewebに執筆しました。
xMEMSのシカモアの記事と合わせるとフルオープンタイプの将来も見えてきます。

https://www.phileweb.com/review/column/202503/04/2538.html

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2025年02月05日

AV WatchでUSB-Cアダプタの記事を執筆

AV WatchでUSB-Cから有線イヤフォンを接続するアダプタの記事を執筆しました。
いままでとはちょっとことなりエッセイ風に軽い感じで書いています。

オマケなのに超高音質な「USB-C - 3.5mmアダプタ」と出会い、Ztellaに辿り着いた話
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/1656185.html
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2024年12月26日

AV WatchにCampfire Audio Claraのレビューを執筆

AV WatchにCampfire Audio Claraのレビューを執筆しました。
ケンさんに聞いた開発経緯から、その特徴、そして音の印象まで6500字で詳細に書いていますので興味ある方は是非ご覧ください。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/1650394.html

8 Clara とSR35 表示はApple Musicのコルティーニ氏のページ.jpg
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2024年12月05日

nwmブランドの新世代新製品「nwm DOTS」、「nwm WIRED」レビュー


nwm(ヌーム)はNTTソノリティが販売するブランドで、オープンイヤー型ながら周囲に音漏れがしない技術「PSZ」を特徴としています。端的に説明すると「PSZ」は背圧を逆相の音として放射して周囲の漏れを打ち消すという仕組みです。
そのnwmブランドの新製品が先日発売されました。オープンイヤー型の完全ワイヤレスイヤフォン「nwm DOTS(ヌーム・ドッツ)」(市場価格24,200円)と安価な有線イヤフォン「nwm WIRED(ヌーム・ワイヤード」(市場価格4,950円)です。NTTソノリティでは耳スピーカーと呼んでいます。

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nwm DOTS(左)、nwm WIRED

研究所のスピンオフ製品を思わせるように以前のnwm製品はいささか実験機的な性格がありました。以前のnwm製品についてはアスキーに書いた記事を参照ください。
音もれを打ち消す、ながら聴きイヤホンの新提案、NTTソノリティ「nwm MBE001」

それと比較すると、今回の製品は「nwm DOTS」、「nwm WIRED」共に同級の他社製品と比較してもイヤフォン製品として十分に完成度が高い本格的な製品群になっているのが特徴です。
デモ機を貸し出してもらったので、本稿ではインプレッションを中心に書いていきます。

* 「nwm DOTS」

オープンイヤー型の完全ワイヤレスイヤフォン「nwm DOTS」はPSZ技術の他にもデザインとカラーリングの点でとても個性的なイヤフォンです。円を基調とした個性的なデザインは"DOTS"の名前とともに点と点が繋がるという意味合いを込めているということです。「nwm DOTS」は通話性能も高く、NTTのもう一つのコア技術である「Magic Focus Voice」を搭載して通話品質を向上させています。
ドライバーの口径は旧モデルと同様に12mmですが、新規開発により以前のモデルよりも音質・音圧を向上させている点がポイントです。特に一般に低音として知覚する100Hz付近のレスポンスを上げたということです。
またPSZの音漏れ低減効果も従来より改善されています。DSPを使って逆相音を出すイヤフォンとは違い、PSZは音響のみで逆相音を実現しているのがポイントですが、その分でPSZの性能向上は単にDSPの性能を上げれば済むというものでもありません。このことを開発元に聞いたところ次のコメントをいただきました。
「音響シミュレーションをデザイン時点から活用し、新規開発ドライバの実力を十分に引き出せるよう音響構造や逆相放射用の穴形状、位置などを工夫・改善しています。実際、nwm DOTSの逆相用の穴はデザインに合わせてかなり複雑な配置・形状になっています。nwm WIREDの逆相穴に関してもデザインに馴染むよう、旧モデル(nwm MWE001)よりもすっきりした印象になっていると思います」
確かに逆相穴は筐体の周囲に開いているのですが、違和感のあるものではありません。

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実機を見ると以前のものよりも普通のイヤフォンという感じです。むしろ円のデザインが印象的で、市販のカジュアルなイヤフォンという印象を受け、PSZのような特徴的な技術が隠されているようには見えません。充電機能付きのケースも前よりもコンパクトになっていて実用的です。
本体はとても軽量で装着感はほとんどありません。極めて快適でオープンイヤータイプの中でも装着感はかなり良いと思います。この装着性の秘密として、「nwm DOTS」ではイヤーフックが特徴的で、普通のイヤーピース(テールチップ)をはめ込んでクッション代わりにし、さらに大きさも調整できるという特徴を備えています。このイヤーピースを使ったクッションがとても良くできているわけです。
また「nwm DOTS」を使い始める時にまず悩むのはこのイヤーピースの大きさの選択と、前後の位置です。大きい方がクッション効果が高いと思うけれども、まず耳のサイズに合わせて選ぶのが基本だと思います。またクッションの大きさで耳への距離が多少変わるので音も少し変わります。小さい方がより音の広がりがよく感じられ、大きい方が普通のイヤフォンに近く密度感があるように感じられます。
またイヤフックの前後でのイヤピースの装着位置も変更できます。個人的にはイヤフックは耳たぶがしっかり円弧に収まるように装着した方が良く、イヤーピースは少し後ろ側に装着した方が良いと感じましたが、耳の形は千差万別なのでここは試行錯誤しながらベストポジションを決めていくのも楽しみの一つでしょう。

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音質についてもかなり優れています。同クラスの他のオープンイヤー型と比べても遜色ありません。独特の開放的な音の広がりが良く、クリアで解像力も高く感じられます。低音はオープンイヤー型らしく軽めですが、パンチがあり引き締まっています。中高音域は普通のイヤフォンと遜色ないくらいの高い音質があると思います。特にピアノの音色が美しく感じられます。弦楽器を聴いても音色が気持ち良く、基本的な音の解像感とか歪みの少なさなど音性能は高いと思う。ベルの音が美しく響くのは歪み感が少ないからでしょう。音色はニュートラルでヴォーカルもクリアでよく歌詞が明瞭に聴き取れます。ロックでも重低音中心でなければスピード感があり、パワフルな感じは十分に楽しめます。
また従来のイヤフォンに比べると、周りの音がそのまま入ってくると同時に、いままでにないような空間が開けていて開放的な音空間が楽しめます。まるで音楽が周囲に溶け込んでいるような感覚にも陥る。中高音域は音質もしっかりしているので、不思議なリアル感が味わえます。
それと高音域にきつい刺激的な音が少ないのも特徴です。これは耳を塞がないことによるもののように思います。

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独特の音の開放感とヴォーカルの聴き取りやすさと楽器音の美しさはこのイヤフォンの長所です。例えばエリックサティの音楽を聴きながら原稿を作成するなどの用途にはうってつけです。
最近発売されたIsabelle Lewis「Greetings」では個性的なヴォーカルと軽いビート感、深みのある落ち着いた曲調が心地よさを感じさせ、ファミレスで聴いていてもどこか別空間に誘われるような感覚を受けます。
作業に向いているApple Musicの「チル・ミックス」をしばらく聴いていたが、あまり低音が足りなくて不満になるケースはなかったですね。録音の優れた曲も多いのですが、音質もミドルクラスのワイヤレスイヤフォンとしては十分に満足できます。ただし曲にウッドベースが入るようなジャズヴォーカルでは少し物足りなさはあります。
アニソンではやはり重低音はありませんが、女性ヴォーカルがとてもクリアで声が聴き取りやすいので、イヤフォンで中高域を重視して選ぶ人には向いていると思う。

音漏れはファミレスであれば多少音量をあげていても隣のテーブルで聴こえることはまずないと思います。数十センチ離れるとかなり聞こえにくいので隣の席でもかなり聴き取りにくい程度にはなるでしょう。

また細かい点ですが、操作性が良くタッチの感度が良いのも特徴的です。ただし普通の完全ワイヤレスとはフェイスプレートの位置が違うので多少の慣れが必要です。

* 「nwm WIRED」

オープンイヤー型の有線イヤフォン「nwm WIRED」は価格が安く試しやすい点がポイントで、PSZイヤフォンのエントリーモデルとして捉えることができます。
有線なので低遅延が重要なゲームで使いたいというときにも使えるでしょう。またPCの3.5mm端子にも使えるので汎用性は高いのも特徴です。後で書きますが、エントリーモデルにしては音質が高いのも特徴といえます。

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Macbook Air(M2)の3.5mm端子で聴いてみました。装着感は良く、周りの音はやはり全て聞こえてきます。
低価格モデルという先入観から音は期待できないと初め思いましたが、予想外に音がよいと感じました。安価な製品にありがちな音の雑味が少なく、中高域中心ならオーディオが好きな人でも気持ちよく聴くことができます。
こちらも原稿執筆中にApple Musicの「チル・ミックス」を聴きながら試してみましたが、滑らかで広がりが感じられる音質で、自然な音場感が感じられます。また弦が擦れるような音までわかる十分高い解像力を持っています。高音域の音がとてもクリアで、ベルの音が心地よく響く。サックスなど楽器音はリアルに聴こえます。ピアノの音色がとても美しく感じられる。
音質に関しては先に書いた「nwm DOTS」との共通点が多いと思います。

オープンイヤー型とはどういうものか、PSZとはどういうものか興味を持っているが高価だと試しにくいと思っているユーザーが試してみるのにもよいでしょう。

* まとめ

nwmブランドのイヤフォンはヘッドフォン祭で初めて披露された時からチェックしていますが、今回の新製品は「nwm ONE」も含めてnwmブランドの第二世代という感じがします。
また発売は先になりますが、「nwm GO」というアウトドアの釣りとかジョギングに向いたモデルが用意されています。もともとビジネス用だったnwmブランドの適用範囲がさらに拡大して行くようです。先日NTT武蔵野研究所の見学をした際にも「nwm」製品が単に音楽を聴くだけではなく、インフラの一部としても機能するということがわかりました。様々な今後の展開にも要注目です。






posted by ささき at 14:36 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

もう一つのMEMSスピーカーのメーカー「USound」の記事をPhilewebに執筆

もう一つのMEMSスピーカーのメーカー「USound」の記事をPhilewebに執筆しました。
MEMSスピーカーに興味のある方はご覧ください。

https://www.phileweb.com/sp/review/column/202412/05/2485.html
posted by ささき at 08:48 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月21日

xMEMSがスピーカーにも応用できるニアフィールドタイプのMEMSスピーカーを発表

いままでMEMSスピーカー(MEMSドライバー)は主にイヤフォンに応用されてきましたが、11月19日にxMEMS社は小型スピーカーにも応用できるMEMSスピーカー「Sycamore」(シカモア)を発表しました。
用途としては、いわゆる「ながら聴きの完全オープンイヤフォン」であるオープンワイヤレスステレオ(OWS)イヤホン、スマートウォッチ、スマートグラス、AR/VRヘッドセット、そしてPCスピーカーやスマートフォンスピーカーが考えられます。さらにカーオーディオやポータブルBTスピーカーも応用が考えられているようですが、この場合はツィーター用途になるようです。xMEMSではニアフィールドタイプのMEMSスピーカーと呼んでいます。

「Sycamore」のサイズはわずか8.41 x 9 x 1.13 mmで、重さはわずか150ミリグラムです。これは従来のダイナミックドライバー・パッケージのサイズの1/7、暑さは1/3です。またIP58規格の防水性能があります。
この技術は超音波変調を用いたxMEMS「Cypress」と、ICの空冷ファンであるxMEMS「XMC-2400」の技術を応用したもののようです。これにより超低域では従来のダイナミックドライバーを超え、中音域では同程度、高音域はより高性能というパフォーマンスを得られるようです。

xMEMS「Cypress」については下記のPhileweb記事をご覧下さい。
https://www.phileweb.com/review/article/202403/13/5517.html
xMEMS「XMC-2400」については下記の当ブログ記事をご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/504455112.html

xMEMSでは「Sycamore」について次のように語っています。
「スマートフォンでは、Sycamoreはよりクリアな通話とプライバシーのため、車の中ではSycamoreのサイズ、重量、性能により、ヘッドレスト、天井部分、ピラーに搭載できるマイクロサイズのツイーターになります。そしてもちろん、Sycamoreのオーディオパフォーマンスは、スマートウォッチやメガネに最適なサウンド体験を提供するだけでなく、そのサイズにより、デザイナーはより洗練されたファッショナブルな製品を製作できます」

xMEMSは2025年第1四半期にSycamoreをサンプリングし、2025年10月から量産を開始するとのことです。おそらくはCES2025になんらかの展示があるでしょう。
ちなみにsycomore(シカモア)とは西洋カエデのことで過酷な環境で生育できるので、海外ではよく街路樹として使われているそうです。


参考リンク: xMEMSリリース
https://xmems.com/press-release/xmems-introduces-sycamore-the-worlds-first-1-mm-thin-near-field-full-range-mems-micro-speaker-for-smart-watches-xr-glasses-and-goggles-open-fit-earbuds-and-other-applications/
posted by ささき at 08:33 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする