Music TO GO!

2025年09月30日

PhilewebのクアルコムXPanイベントレポート

先日の9月28日、東京・飯田橋の会場にて、クアルコムとファイルウェブのコラボレーションによる特別イベントが開催されました。会場では、クアルコム本社スタッフによるプレゼンテーションに加え、日本初となる「XPan」技術の一般公開体験デモが実施されました。

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イベント開始時

イベント冒頭では評論家の鴻池氏が登壇し、現代のリスニング環境について以下のように語りました。
「多くの人がBluetoothで音楽を聴いていますが、ストリーミングサービスはすでにハイレゾ・ロスレス配信を始めています。Bluetoothには帯域的な限界がありますが、XPanを使えばハイレゾ・ロスレスを体験できる。良い音楽との出会いを豊かな音質で楽しめるのです」

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ナイジェル・バージェス氏、図はP2Pモードとホームモードの説明

続いて登壇したのは、クアルコム V&M部門 プロダクトマネージャーのナイジェル・バージェス氏です。
バージェス氏はまず「Snapdragon Sound」を「ゲーム、ハイレゾ音楽、高音質、低遅延、途切れにくさを実現するエンドツーエンドのシステム」と紹介。そのうえで「XPanはSnapdragon Soundエコシステムの一部であり、Bluetoothを基盤に低消費電力Wi-Fiで拡張する技術」と解説しました。
つまりXPanはBluetoothの弱点である距離や帯域(伝送量)を補い、Wi-Fiを使って最大96kHz/24bitのロスレス音質を家全体に届けられるのが特徴です。

さらにイベントでは、Cear社による特別な試聴デモも行われました。同社は2019年からクアルコムと協業しており、技術基準を満たすかどうかを確認する役割を担っています。

今回のデモでは本来イヤフォン向けのXPan技術を特別に改造し、SoCからSPDIFでデジタル出力。LとR別々なので二枚のボードを使います。

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イベントのシステム

試聴ではSBC、44/16 aptX lossless、96/24 XPanの三通りの比較試聴をしました。

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テストトーンでのダイナミックレンジの測定

まずCearからテストトーンでの測定結果を紹介。
SBCだと25dB のダイナミックレンジですが、44/16bitロスレスだと75dB 、
XPanの96/24では135dBに達するとのこと。

ちなみに人が聴こえるダイナミックレンジはだいたい120dBから140dB程度と言われてます。24bitでのダイナミックレンジの計算上の理論値は144dBです。
XPanだとほとんどダイナミックレンジとしては振り切ってますが、これだけの音を試すには高級オーディオシステムが必要ということで、今回はアキュフェーズにB&Wという400万円近いシステムが用意されてます。
人間のダイナミックレンジの感度(細かい音が聴こえるという意味で)は3kHz前後が最大なので、女性ヴォーカルの息遣いなどに注意を払うと良いと思います。(これはヒトの進化の過程によるものです)

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アキュフェーズの画面でXPan再生の時には96kでロックしていることがわかります。

カントリー曲の男性ヴォーカルとノラジョーンズの女性ヴォーカルでSBC、44/16、96/24(XPan)で切り替え試聴しましたが、差はかなり大きくよく分かります。

SBCは比較すると曇りがあり、音に抑揚がなくこじんまりとしてます。
aptX16ではパッと広がる感じがして鮮明で曇り感が少なくなります。これ自体はXpanと似ていてaptX共通と思われます。
XPanではそれに加えて特に中高音域の音が鮮明になり、高い声が伸びてシャープ、感覚的に16bitより情報量が多く豊かなサウンドと感じます。

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質問すると96k以上も将来考えているとのこと。
TWSイヤフォンだとわかりにくいような細かな音も豪華なシステムでわかりやすく伝えた良いイベントでした。

そのあとでバージェス氏に個別にインタビューして、XPanの理解を深めましたが、それはまた別の記事に書きます。
posted by ささき at 13:44 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

AV Watchで、初心者向け用語の解説記事を執筆しました

初心者向け解説の第二弾、インピーダンスとかバランス接続など店頭でこれなに?と迷うような用語の解説をしました。
前のドライバー編でも仕組みの解説だけでなく、だからどういう音になるという実用的な記事にしましたが、今回もただ意味を解説するだけでなく、それが必要な指標とか手掛かりになるようになるべく実用性を持たせるような記事にしました。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2043150.html
posted by ささき at 13:42 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月24日

アップルが「自分ダミーヘッド」に似た特許を取得

Patently Appleが紹介したアップルの取得特許で、端的に言うと汎用のHRTFをスマホで撮ったAirPodsの装着位置を元に個人向けに調整した「解剖学的オーディオフィルタ」の特許です。

https://www.patentlyapple.com/2025/09/a-newly-granted-patent-from-apple-advances-spatial-audio-with-anatomically-aware-filtering.html

これはfinalの言っていた「自分ダミーヘッド」の最終形であるスマホ撮影版にとても似ているように思えます。ただし目的がfinalでは音色際限の向上であるのに対し、アップルはあくまで空間オーディオ再現の向上である点は異なるとは思います。

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画像はPatently Appleより引用
posted by ささき at 04:32 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Philewebに新しいMEMSスピーカー、xMEMS「Lassen」の記事を執筆

MEMSドライバーは昇電が必要な点がネックですが、それをうまく解決したxMEMSの新しいMEMSスピーカー「Lassen」についての記事をPhilewebに執筆しました。

https://www.phileweb.com/review/column/202509/23/2716.html
posted by ささき at 04:24 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月10日

ついにSpotify Lossless登場

4年間もの間うわさされていたSpotify Losslessがついに登場しました。
以下にSpotifyのリンクがあります。
https://newsroom.spotify.com/2025-09-10/lossless-listening-arrives-on-spotify-premium-with-a-richer-more-detailed-listening-experience/

これはPremium加入者向けで、プレミアム加入者はロスレスが利用可能になると、Spotifyで通知を受け取るとあります。Losslessを使用すると、最大24ビット/44.1 kHz FLACでトラックをストリーミングできます。一部の曲ではなく、Spotifyのライブラリのほぼすべての曲が対応しているようです。
ロスレスの有効化手順は上記のリンクに書かれています。ロスレスは10月まで50以上の市場に徐々に展開するとのことで、日本も含まれています。
posted by ささき at 20:20 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月09日

アップルがAirPodsのステムに回転ノブを増やす特許

Patently Appleの記事から。アップルの取得特許で、AirPodsのステム部分に回転するノブとハプティック機能をつけてカチカチと回せるコントロールを付加する仕組み。こういう機械式コントロールはいいと思う。
ただしこれはタッチ式コントロールからの脱却ではなく、音声とも合わせてコントロールのマルチモーダル化を目指すもの。(タッチ部分も残ってる)

https://www.patentlyapple.com/2025/09/apple-wins-an-interactive-audio-patent-that-supports-rotational-stem-and-gesture-based-controls-for-future-airpods.html

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画像はPatently Appleから引用

‪マルチモーダル化というのは、コンテキストを意識した操作系にするという意味です。
‪例えば一人で部屋にいるときは音声コマンドが便利だし、電車の中なら静かにスイッチで操作するというような意味だと思う。‬
posted by ささき at 21:50 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アップルが音漏れを打ち消すAirPodsの特許を取得

Patently Appleの記事に、アップルが音漏れを打ち消すAirPodsの特許を取得したとあります。
https://www.patentlyapple.com/2025/09/apple-wins-patent-for-a-dual-speaker-system-that-introduces-adaptive-audio-privacy-for-future-airpods-airpods-max-smartgl.html

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画像はPatently Appleより引用

これは将来のAirPodsに2個のドライバーを搭載して、片側は耳、片側は外に音を放射し、別々に逆位相で鳴らすことで周囲の音漏れを打ち消す仕組みです。
つまりNTTのnwmと同じ効果ですが、アップルは別ドライバーにすることで片方の出力をコントロールして効果を加減できるとしています。これはユーザーが図書館にいるとか、テレビなどが再生されている部屋にいるかどうかを判断する「学習可能なコンテキストエンジン」で周囲環境に適応します。

この特許はnwmみたいにフルオープンタイプで特に効果があるので、アップルがフルオープンタイプのAirPodsを出すようにも推測できますが、もしかするとオープンイヤータイプのAirPods 4のような普通AirPodsのシリーズに適用するのかもしれません。

またこれは特許回避の好例でもあります。逆位相で周囲の音を消すというのは、nwmみたいに一つのドライバーで背圧を使うことでも可能ですが、二つドライバー搭載して一つを意図的に逆位相にしても可能なわけです。つまり同じ効果でも仕組みを変えたので特許的にはセーフになるというわけです。
ただ中で二つのドライバーが共通のバックキャビティーを共有するとあるのがちょっとグレイな気はしますね。
posted by ささき at 20:47 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月07日

アップルがAirPodsケースがAirPodsのリモートUIになる特許を出願

Patently Appleの記事でアップルの出願特許です。
https://www.patentlyapple.com/2025/09/dual-apple-patents-explore-advanced-airpods-case-with-integrated-sensors-and-smart-features.html

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画像はPatently Appleから引用

これは簡単にいうと、AirPodsのセンサーをケースでリモート拡張できるという特許のようです。
AirPodsは小さくて操作に不便ですが、ケースにスワイプとか物理センサーを設けて、それをAirPodsに伝えるという仕組みです。つまりAirPodsの「うどん部分」でスワイプ操作する代わりに、ケースをスワイプしても同じことになるというもののようです。
以前出た別の液晶ケース特許もその拡張UIで使えるようです。



posted by ささき at 09:14 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月05日

設計者の哲学が息づくIEM、フォルテイヤーズ「MACBETH」と「MEFISTO」レビュー

作曲家がオペラに込めた物語が人を感動させるように、イヤフォンも芸術作品と同じでそこに込められた哲学があります。Forte Ears(フォルテイヤーズ)のイヤフォンはそうした製品です。今回はCEOのリカルド氏に直接聴いた情報も交えた、フォルテイヤーズ「MACBETH(マクベス)」と「MEFISTO(メフィスト)」のレビューです。価格はマクベスが629,200円、メフィストが456,500円とハイエンドイヤフォンです。

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マクベス(左)、メフィスト

* フォルテイヤーズの設計哲学

フォルテイヤーズは大学で音楽を学び、中国古楽の音楽家でもあるRiccardo Yeh(リカルド・イェー)氏がシンガポールで創設したイヤフォンメーカーです。大学卒業後にリカルド氏は音楽家ではなくオーディオ分野に興味を持って仕事を始め、一時期はHIFIMANの日本担当だったこともあります。その後はシンガポールで日本でもよく知られるケーブルメーカーのEletechの2019年の設立に関わった後、それまではヘッドフォンや据え置きオーディオの世界に関心がありましたが、イヤフォンの進化の速さに関心を寄せ、自分の音楽的嗜好とHi-Fiオーディオへの理解を反映した製品を作るという目的のために2024年にフォルテイヤーズを設立しました。

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ブランドの哲学はオペラから深く影響を受けているということです。オペラが持つ劇的な緊張感、ありのままの感情表現、そして想像力豊かな芸術性をForte Earsでも体現したいと考えています。製品のデザインもあえて華やかで演劇的に仕上げています。
なぜオペラなのかというと、彼が学生の時から熱中していたというだけではなく、オペラがワーグナーが唱えた「総合芸術(Gesamtkunstwerk)」という考え方 -- 音楽・詩・舞台が一体となって昇華するという理念であり、イヤフォンもそうだという哲学があるからです。
だからこそフォルテイヤーズのイヤフォンは、ドライバーの組み合わせから、イヤフォンのフェイスプレートの意匠、パッケージデザインに至るまでオペラをインスピレーションの中心に据えて総合芸術として設計されているわけです。

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開発者のリカルド氏

* フォルテイヤーズ「マクベス」の特徴

Forte EarsのフラッグシップIEM「Macbeth(マクベス)」はヴェルディのオペラ「マクベス」の主人公から着想を得たイヤフォンです。
マクベスはフォルテイヤーズ初の製品にして、大胆な挑戦をした製品でもあります。それは「平面磁界型ヘッドフォンの音質を、平面ドライバーを使わずにIEMで再現する」という挑戦です。これはリカルド氏がHIFIMANにいた影響の一つで、具体的には、HIFIMAN HE1000の豊かで開放的な中高域と、Susvaraの俊敏でクリーンかつ深い低域を両立させたいという狙いです。
またもう一つのマクベスのポイントはリカルド氏がコンサートホールやオペラハウスでの生演奏を聴くのが好きなので、Macbethにはまるで最高の席で聴いているかのような、没入感のある空間表現も求めたということです。

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マクベスはハイブリッド・マルチドライバーモデルです。ハイブリッドといっても、オールBAドライバーにESTと骨伝導ドライバーを加えたようなユニークなドライバー構成です。
バランスド・アーマチュア:5基
Sonion骨伝導ドライバー:2基
静電ドライバー(EST):4基
「Diablo」:Sonionカスタム設計低音用ドライバー


これらをForte Relay Circuitry System(FCR)と呼ぶ5ウエイ・クロスオーバーで繋いでいます。 またAcoustic Resonance Chamber(ARC)という音響チャンバーを備えています。
マクベスには 3Dプリントレジン製シェル、ロジウムメッキ銅製フェイスプレートが採用され、ケーブルは4芯撚り線構造、26 AWG OCC銅リッツ線、Eletech特注の端子類が採用されています。イヤーピースはEletech BaroqueでS / M / L / XLの4サイズです。

このうちで特に注目すべきなのはSonionの骨伝導ドライバーとSonionの低音用ドライバーです。
Sonionの骨伝導ドライバーは最近Empire EarsやNoble Audioも採用して注目のドライバーですが、その採用についてリカルド氏は次のように語っています。
「HE1000が持つ滑らかで空気感のある自然な音を再現したいという目標はとても難題でした。HE1000の特徴は超薄型・大型ナノメーターダイヤフラムによる極めて低い歪みにありますが、BAドライバーは原理的に平面駆動型とは異なります。そこで試行錯誤の末、人間の耳が最も敏感に反応する中〜高域に骨伝導を用いると、似たような空気感と空間の煌めきを得られることを発見しました。
適切なチューニングを施すと、ボーカルや楽器がまるで"息づいている"かのように温かく豊かで、生き生きとした響きになります。まさに目指していた音です。」


一般に骨伝導の音質効果というと低音を強調するとも考えられがちですが、空気伝導では実現できない音を骨伝導で再現するという狙いがあるようです。これはマクベスの音の特徴でもある独特の鮮明なボーカル再現に繋がっていると思います。

またSonionの低音用ドライバーについてはこのように語っています。
「低域に関しては、量感を抑えながらも深く俊敏にしたいと考えました。低音が多すぎると繊細な音場を壊してしまうので、最初はダイナミックドライバーを試したものの理想に届かず、最終的には完全特注のBAドライバーを作ることにしました。それが"Diablo"です。
構造的にはBAですが、その音は引き締まり、深く伸びていながらもリラックスして聴かせる、独自の仕上がりになりました。音場を濁らせず、土台としての重みを加えつつ、Macbethの優雅で広がりのある世界を支えてくれます。」


マクベスの音の特徴の一つは見せかけの低音ではなく、本当に低い音がきちんとたっぷり出ているということです。Diabloはその辺りに効いているのでしょう。

またクロスオーバーであるFCRについてどのようなものかと質問したら以下のように答えてくれました。
「よくFCRはどんな技術なのかと聴かれるのですが、私にとっては技術というより哲学に近いです。内部回路は可能な限りシンプルに設計し、余計なパーツを省きます。これによりエネルギー伝達効率が高まり、各ドライバーが最小限の干渉で"自由に歌う"ことができます。
この設計思想のおかげで低インピーダンス・高効率を実現し、強力なアンプがなくても高音質を楽しめます。ただし、ソースやケーブルの品質に敏感になる面はありますが、それも含めて音作りだと考えています。
また、ヴィンテージパーツについてもよく聴かれますが、本当に90年代〜2000年代初頭に製造された希少なインダクタや抵抗を集めて使用しています。これらは現代部品にはない音の個性を持っていて、デザインの中に織り込むのが楽しいんです。」


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音響チャンバーのARCについては以下のように答えてくれました。
「ARCについては、私自身がアコースティック楽器奏者だった経験から生まれました。フェイスプレートの材質や厚み、仕上げによって音が大きく変わることに気づいたのです。
従来の設計では共振を抑えることを重視しますが、私は逆に完全に共振を消すのは不可能なら、それを楽器の一部として活かせばいいと考えました。フェイスプレート自体を"鳴らす"設計にし、その響きも含めてチューニングしています。つまり私のIEMを聴くときは、ドライバーだけでなくフェイスプレートの素材そのものも一緒に歌っているんです。それって面白いと思いませんか?」


この辺りはいかにも彼がプロ並みの演奏者であるからこその考え方だと思います。


* フォルテイヤーズ「マクベス」のインプレッション

実際にデモ機を試用してみました。
まずフォルテイヤーズのイヤフォンはパッケージが豪華で凝っています。これは「総合芸術」の考え方でしょう。
パッケージはまるでオペラの舞台セットのようで、内箱には高級感のあるケースも入っています。

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試聴はAstell & KernのハイパワーDAP「KANN Ultra」で行いました。のちのメフィストも同じです。
接続して気がつくのはEletechの端子類がとても精巧にできていることです。4.4mm端子はDAPに確実にはまり、2ピン端子は特に精巧でしっかりとはまります。
Eletechのイヤーピースも耳にピッタリとはまりきちんと遮音効果があります。この辺も「総合芸術」の一部なのでしょう。
またフェイスプレートがかなり豪華な造形ですが、これ自体「鳴り」の一要素となっているという点がオーディオマニア心をくすぐります。

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ハイエンドらしく音空間が広くて立体的、全域で高性能で解像度が高い音が感じられますが、特に印象的なのは低域の存在感です。これはコンシューマモデルのように単に100-200Hzあたりの低音が盛り上がって低域があるように見せているのではなく、その辺は誇張感が少なく、存在感があるのはもっとずっと下の低く地下に沈み込むような深い超低域です。そこがとても量感があり、超低域がブォーンと唸るような豊かな重みを感じます。
そのためとてもフラットに近く聴こえるけれども、低音が重いという不思議な感覚が味わえます。これはたしかに平面型を連想するような良質なワイドレンジ感があります。これはBAウーファー「Diablo」の効果でしょう。

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圧倒的に太い超低域ですが、BAウーファーらしく余分な膨らみがなくクリーンで、低音の解像感も高いです。ウッドベースの弦鳴りが気持ち良く高い解像感が感じられ、ピチカートも歯切れよくリズムを刻みます。
低音は太いだけではなくインパクトがあり、ズドーンというような、いままであまり聴いたことがないほど特徴的な低域再現力があります。沈む低域というよりも、低域に溺れそうなほどです。

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もう一つマクベスの音で注目ポイントはボーカルの透明感と存在感です。声が浮き上がるように存在感があり、クリアで歌詞が明瞭に聴こえます。背景のバックバンドの音と混ざりません。声が掠れてふるえて消えていく様が見事に再現できています。会場の前列で聴くように、ボーカルが前に出てくるのもポイントです。楽器音でも中高音域はクリアで鮮明、伸びやかで切れ味が鋭いと感じます。
SHANTI「メモライズ」では息遣いがリアルで、声質も艶かしく魅力的です。ライブ会場の前の席で聴いているように声が前に出てくる感じです。細かな再現が圧倒的ですね。
またマクベスらしく、オペラ「トゥーランドット」のアリア「誰も寝てはならぬ」で聴いてみると、声が会場に響き渡るように朗々と歌い上げる様が気持ちよく、盛り上がるオーケストラの迫力の中でも声がかき消されないほどの存在感があります。
この辺はかなり独特のサウンドなので、Sonionの骨伝導が効いているように思う。

解像力も高く、同じ曲の16bit版と24bit版を比べてもかなりはっきりと差がわかる。スピード感もあり、上原ひろみ「ALIVE」のようなハイスピードのジャズ演奏では気持ちよく疾走感を感じられます。

もちろんハイエンドらしく全体に高音質ですが、特に低域とボーカルに個性が光ります。

* フォルテイヤーズ「メフィスト」の特徴

フォルテイヤーズによる第二作「Mefisto(メフィスト)」は、シャルル・グノーの《ファウスト》とアッリーゴ・ボイトの《メフィストフェレ》からインスピレーションを得たということです。これらのオペラでメフィストが放つ圧倒的な声は、誘惑と魅惑を象徴し、「メフィスト」はその本質を音で表現しているとのこと。

リカルド氏は「メフィスト」の開発の経緯について以下のように語っています。
「マクベスは国際的に大きな反響をいただきましたが、一部のリスナー、特に米国のユーザーから「低音がやや上品すぎる」との声をいただきました。実際、私自身もマクベスが一部の低音好きには少し穏やかに感じられるかもしれないと予想していました。そこでマクベスをリリースする頃にはすでに次のモデル「メフィスト」の開発を始めていたのです。
名前はオペラ「ファウスト」に登場する悪魔「メフィストフェレス」から取りました。カリスマ性と複雑さを持つバス・バリトンのキャラクターで、このIEMに込めた「ダークで官能的、そして圧倒的な力強さ」というイメージにぴったりでした。」


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メフィストはハイブリッド・マルチドライバーモデルです。マクベスよりも従来的なBA+ダイナミックドライバーの構成に近い感じです。おそらく「低音がやや上品すぎる」という問題に対する回答なのでしょう。特徴的なのは平面駆動ドライバーです。
バランスド・アーマチュア:4基
デュアル7.8mm LCPダイナミックドライバー
ナノダイアフラム平面駆動ドライバー(Aria):1基

クロスオーバーは4ウエイのFCR、音響チャンバーはARCの他にDiabolic Isolation System(D.I.S.)を搭載しています。FCRは、日本製の廃盤ヴィンテージ・インダクターコイルを採用しているようです。

メフィストには3Dプリントレジン製シェル、スターリングシルバー製フェイスプレートが採用されています。ケーブルは4芯撚り線構造、線材は25 AWG シルバー+SPC(銀メッキ銅)+銅で、2ピン端子です。イヤーピースはEletech Baroque StageでサイズはS / M / Lの3種類です。

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リカルド氏はメフィストの音作りについて以下のように述べています。
「メフィストではマクベスの理性的で洗練された音作りを捨て去り、特に50Hz以下の再現が難しい超低域に強烈なエネルギーとインパクトを持たせました。そのために改良型LCPダイヤフラムを用いたデュアルダイナミック・ドライバーシステムを採用し、速くキレのあるレスポンスと豊かなトーンを両立しました。さらに新開発のDISシステム(加圧型低域チャンバー)を搭載し、エネルギーロスを最小化。力強い低音をダイレクトに耳まで届けています。
そしてMefistoの個性を決定づけるのが、ボーカル表現です。男性でも女性でもセクシーで誘惑するような歌声を再現するため、特注のAria平面駆動ナノツイーターを導入しました。当初はソニオン製の静電ツイーターを試しましたが満足できず、試験的に開発していたこの平面ツイーターを使ってみたところ、驚くほど理想的な結果が得られました。
ただしAriaは非常に高効率で音が明るすぎるため、丁寧にチューニングしました。最終的にはCanJam NYCで静電版と平面版を持参して試聴してもらい、多くの方がAria版を支持してくれたので正式版に採用しました。Ariaのダイヤフラムには特殊な表面処理と独自のナノコーティングも施しています。
さらにMefistoでもクロスオーバーにはヴィンテージパーツを使い、今回はOCC銅線の内部配線も加えました。すべてはAriaドライバーの特性を引き立てるための工夫です」


このように一見するとメフィストはBA+ダイナミックドライバーのクラシカルな設計のように見えますが、特注の平面駆動ドライバーを加えた点がポイントになっています。

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* フォルテイヤーズ「メフィスト」のインプレッション

パッケージはマクベス同様に凝った作りの箱ですが、マクベスよりもややコンパクトです。
フェイスプレートはシルバーでマクベス同様に豪華な造形です。このシルバーのイメージが銀線のような音のシャープさを想像させてくれます。

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音質はメフィストもハイエンドらしく全体に高品質で、楽しく聴ける優等生的な上手なチューニングがなされています。全体的にマクベスよりも密度感がある音です。
パワーを感じる音で、メフィストも低域が印象的ですが、超低域に特徴があるマクベスとは異なり、もう少し上のいわゆる低域のあたりが多めでインパクトをより強く感じます。これがおそらくダイナミックドライバーを採用したポイントで、マクベスの上品すぎる低音とは異なったよりパワフルでエネルギッシュなインパクトを感じます。ダイナミックにしてはよく引き締まったサウンドです。アタック感やインパクトの強さはマクベスよりもやはりダイナミックのメフィストが上だと思います。
一般的なハイブリッドに比べると全体のバランスが良く、低音の誇張感が少ないと思います。ダイナミックドライバーをよくコントロールしています。
また重低音というくらいサブベースはたっぷり出ているが、マクベスとは違うものでより従来的な感覚です。

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高域は落ち着いていて刺激的な音は少なく、ベルの音は端正だがやや控えめです。明るめのサウンドのマクベスに比べると、メフィストは少しダークな感じがします。ここは意図的なところだと思いますが、ギターの弦の音はシャープだが落ち着いているように感じられます。

やはりメフィストの強みは全体にスピード感が高い点で、この点ではマクベスよりも思わず乗ってしまうノリの良さがあります。
上原ひろみ「ALIVE」を聴いてみると、マクベスよりも全体のメリハリがあり、ドラムスのパンチが強く感じます。どちらもスピード感がありますが、マクベスでは落ち着いたジャズプレーヤーがテクニカルに上手に曲の旨みを引き出しているような演奏、メフィストではより若々しいプレーヤーが情熱的でパワフルに演奏しているように聴こえます。

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ボーカルはバックバンドと適度に混じり合い、全体に自然な音です。
SHANTI「メモライズ」ではマクベスほどの細かい声質の表現はないが、自然でなめらかです。BAにしては無機的ではなく甘さが少しあるのが良いですね。ここはビンテージパーツの効果なのかもしれない。
オペラ「トゥーランドット」のアリア「誰も寝てはならぬ」の同じ部分をメフィストで聴いて、マクベスと比べると、メフィストの方がより声に焦点が当たり、マクベスは声が浮き上がってオーケストラサウンドとバランスを取っているように聴こえます。

まとめ

Forte Earsのフラッグシップ「マクベス」とセカンドモデル「メフィスト」は、どちらもオペラのドラマチックな世界観を反映した個性的なIEMです。「マクベス」はフラットでワイドレンジなチューニングが魅力で、独特な超低域の深み(Diabloドライバーの効果)とクリアで息づくようなボーカル再現(骨伝導の工夫)が光ります。「マクベス」は理知的で上品、洗練された新しい音の世界を楽しみたい人、例えばクラシックやジャズの繊細なニュアンスを求めるリスナーに特におすすめです。
一方、「メフィスト」は低域のインパクトを強化した味付けで、密度感が高くエネルギッシュなサウンドが特徴です。デュアルダイナミックドライバーとAria平面ツイーターの組み合わせにより、パワフルでセクシーなボーカル表現を実現し、ロックやEDMのようなダイナミックなジャンルでノリ良く聴きたい人に向いています。「メフィスト」は官能的で力強く、伝統的なハイブリッド構成にフォルテイヤーズらしいひねりを加えた点が、差別化のポイントです。

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デモ機を試聴してみてどちらも個性的なモデルだと感じましたが、個人的に欲しいと思ったのはどちらかというと「マクベス」です。なぜかというと、今まで聴いたことのない新しい音世界が広がっているように感じられたからです。それは平面型の音を通常型のイヤフォンで出すというリカルド氏の挑戦が成功したという証拠なのではないでしょうか。
これは個人的な好みでもあるので、興味のわいた方は店頭などで試聴の上で選ぶと良いでしょう。

いずれにせよ、両モデルに共通するのは、高品質なEletechパーツの採用やマニアックなヴィンテージパーツの活用、そしてリカルド氏の音楽家としての哲学が息づいていること。これにより、単なるイヤフォンを超えて「総合芸術」としての音楽への没入感を楽しめるのがフォルテイヤーズのイヤフォンと言えます。

マクベスの製品ページはこちら。
https://audiopassion.jp/products/macbeth

メフィストの製品ページはこちら。
https://audiopassion.jp/products/mefisto
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2025年08月29日

USoundのMEMSドライバーを搭載したTWS発売(QCY MeloBuds N70)

MEMSドライバーのメーカーはxMEMSがよく知られていますが、他にUSoundがあります。
USoundのMEMSスピーカーを用いたイヤフォンでは飯田ピアノが輸入しているSoranikの「MEMS-3」「MEMS-3S 2025」がありますが、TWS(完全ワイヤレスイヤフォン)ではありませんでした。
USoundを採用した完全ワイヤレスイヤフォンが発売されました。QCY「MeloBuds N70」です。
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(メーカーホームページから引用)

QCY MeloBuds N70はデュアルドライバーですが、ツィーターにUSoundのMEMSスピーカーが搭載されています。
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上の図の左側はMeloBuds N70のものでMEMSスピーカーが左に見えています。上の図の右側がUSoundの基本的なMEMSスピーカー(圧電MEMS)の構造なので、同じことがわかると思います。ちなみにUSoundはxMEMSと違って振動板は別にあります。

ちなみにQCY MeloBuds N70は国内でもAmazonで買うことができます。
こうした高音質の他に上位機並みのANC性能、LDAC対応、QCYアプリでのサウンドカスタマイズ機能を備えて約8000円という低価格なTWSです。

レビューは下記のGadgetmatchにあります。
https://www.gadgetmatch.com/qcy-melobuds-n70-review-anc-without-being-too-pricey/?utm_source=chatgpt.com
高いANC性能が特筆点であり、電車やバイク、飛行機の騒音などが効果的にカットされるとしています。
音質面では、LDACによる高解像度再生と、ベースや細かな音の表現力に優れるとされています。特に解像度が高いようですね。

QCY MeloBuds N70のAmazonでの販売はこちらのリンクからどうぞ(アソシエイトリンクです)。
https://amzn.to/47QVr4A
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AV Watchで「ドライバーの基本、ピエゾ、MEMS編」を執筆

AV Watchで「ドライバーの基本、ピエゾ、MEMS編」を執筆しました。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2041096.html
posted by ささき at 10:44 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

AV Watchで「ドライバーの基本講座、平面型編」を執筆

AV Watchで「ドライバーの基本講座、平面型編」を執筆しました。平面型に興味ある方は是非ご覧ください。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2037102.html
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2025年08月12日

アップルがAirPodsの可動式のベント穴の特許を取得

Patently Appleに掲載された記事ですが、アップルの取得特許で、ダイナミックドライバーのベント穴を形状記憶合金で動的に開閉するというものです。形状記憶合金は電気で変化します。

https://www.patentlyapple.com/2025/08/apple-wins-patent-for-an-innovative-acoustic-valve-designed-to-enhance-airpods-sound-control-with-shape-memory-alloy-technolo.html

図の赤丸部分のゆみなりな部分が、ソフトウエア/電気的に動的に開閉して内圧の調整をするとともに、外音取り込みの大きさも変えられる仕組みです。
実現すると音質とノイキャンの両方で画期的です。

IMG_1080.jpeg
図はPatently Appleから引用

取得特許だから噂されるAirPods Pro3に入ってもおかしくないですね。
ちなみにAirPodsのベント穴は黒いメッシュの中なので外観からは見えません。

posted by ささき at 23:46 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ノウルズ・カーブを採用したソフトバンクのTWSのレビュー記事を執筆

ノウルズ・カーブを採用したソフトバンクのTWSのレビュー記事をPhilewebに執筆しました。
ノウルズ・カーブとは何かとともに、それを採用したTWSはどういう音なのかを書いています。それとノウルズの最新情報もちょっと書いています。

https://www.phileweb.com/review/column/202508/12/2681.html
posted by ささき at 23:41 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年08月08日

AV Watchで「ドライバーの基本講座、DD、BA編」を執筆

AV Watchにドライバーの仕組み講座を執筆。こういう仕組みだからこういう音がするという視点で解説しました。
基本的に初心者向け記事ですが、バランスドアーマチュアの「バランスド」の意味と細かい音再現の関係など、あまり語られてこなかったので、中上級者でもアハ体験が得られるかもしれません。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2034617.html

ちなみにBA部分はKnowlesのホワイトペーパーを参考にして、Knowlesのご好意で図も引用させてもらっています。
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2025年08月01日

アップルが液晶付きAirPodsケースの特許を更新

Patently Appleの記事によると、アップルがJBL Tour Proのような液晶付きAirPodsケースの特許が公開されています。
https://www.patentlyapple.com/2025/07/apple-invents-a-possible-future-airpods-case-to-include-a-built-in-touch-display-camera-and-more.html

実は同種の特許は以前アップルが取得して、アスキーにわたしが記事に書きました。
https://ascii.jp/elem/000/004/134/4134157/

今回は液晶で広く音量バーを表示できるので複数の音源管理が可能のようです。
またケースにカメラがついて機能が拡張されてます。番号324がそうです。
IMG_0895.jpeg IMG_0896.jpeg
Patently Appleから引用

おそらくカメラが搭載されることで、(AirPods自体のカメラ搭載特許同様に)非接触式のジェスチャーUIが可能となり、カメラで状況認識することでよりANCなどの効果を上げられるんだと思います。

アップルがAirPodsとかケースにカメラを付けようとしてるのは、現在主にGPSに頼ってるコンテキスト・アウエアネスの精度を上げるためとも推測できます。
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2025年07月16日

アップルがエンドツーエンドの空間オーディオ特許を取得

Patently Appleによると、本日アップルが興味深い空間オーディオの特許を取得しました。
https://www.patentlyapple.com/2025/07/apple-has-won-a-major-patent-for-spatial-audio-using-near-field-and-far-field-rendering.html

IMG_0640.jpeg
図はpatently Appleから引用

これはニアフィールド(近接音源)とファーフィールドの切り分けをするエンドツーエンドのシステムについての特許のようです。ポイントはニアフィールドの場合にはHRTFを重視(身体に近いから)、ファーフィールドの場合には環境音を重視して処理するということです。
例えば、ニアフィールドの音源をファーフィールド再生機材であるスピーカーで聴く時はHRTFが重視されるでしょう。だからニアフィールドとファーフィールドを分離したというだけでなく、エンドツーエンド、つまり音源の録音とその再生を分離したシステムということが第二のポイントになるでしょう。

一つ面白い推測は、これは取得特許でありすでに製品に組み込まれている可能性もあるため、このシステムがこの秋に登場するというAirPodsの「スタジオ品質」録音機能の一部ではないかということです。ビームフォーミングマイクを使う点もそれを裏付けています。
実際にどうかはわかりませんが、興味深い特許です。
posted by ささき at 08:34 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

AV Watchに「ポタフェス、佐々木的気になる展示」の記事を執筆

AV Watchに「ポタフェス、佐々木的気になる展示」としてコスト度外視AZLA「TRINITY」から、ドローンが聞こえるfinalヘッドセット、FitEarのカスタマー向けヘッドフォンまでいろいろと書いてますのでご覧ください。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/2030821.html
posted by ささき at 08:17 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

AV WatchにAstell & Kernの平面型イヤフォン「LUNA」の記事を執筆

AV WatchにAstell & Kernの平面型イヤフォン「LUNA」の記事を執筆しました。

LUNAのレビューだけではなく、イヤフォンの平面型とは何か、LUNAのユニポーラ型とはなにかというところも書いてますので興味ある方はどうぞご覧ください。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/2027067.html
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2025年06月27日

ウッド振動板の新星TWISTURA「WOODNOTE」レビューをAV watchに執筆しました

ウッド振動板の新星TWISTURA「WOODNOTE」レビューをAV watchに執筆しました。
ウッド振動板の暖かい味と、カスタマイズ性を両立させたコスパの高いイヤフォンです.

https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/2023403.html

2 黄色イヤピ 12.JPG
posted by ささき at 10:37 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする