下図はアップルの特許で、iPhoneのスピーカーの低音を中心にした音質をイコライザーではなく機械的に向上させる技術です。
空気バネを独自のスプリングで減少させるもので、請求項の中心は非線形の剛性を持たせる形状と構造で、記事中の添付図のAからEまで様々な形状のスプリングが図示されてます。
図はPatently Appleより引用
また少し前に出たのは「機械的」な曲がったヒンジ(図の252b)を「逆バネ」として使い、空気バネを相殺するものです。機械的なワザと曲がったヒンジをドライバーに設置することで、振動板が動くとこのヒンジがあたかも膝カックンされたように「逆バネ」として働きます。この逆バネの力で空気バネを相殺するわけです。
図はPatently Appleより引用
従来は空気バネはベント穴で弱くするが、iPhoneは小さすぎてそれができないからの技術といえます。これらはイヤフォンにも応用できると思います。
これらの特許のポイントは、他のメーカーならそんなのはDSPで無理矢理やれば簡単で安く済むじゃない、と思うところを、アップルは得意のメカ設計で実現することで歪みを減らしてより音質を上げれるので、得意分野で差別化(高付加価値化)できるという点ですね。
つまり、この特許は「DSPで誤魔化すか、物理で正すか」、という点でアップルは後者を選べる数少ない会社であるということを改めて知らしめたと思います。
また、よく「イコライザーかければ低域や高域の出方はいくらでも加減できる」みたいな論説がありますが、この辺を見てもそんな単純なものじゃないというのはわかるのではないかと思います。

