ふつうノートパソコンやiPhoneを外出中にどこでもインターネットにつなげるには3Gなどの移動体通信を使用します。一方で家や特定のホットスポットで高速につなげたい場合には無線LANを使用します。
両方兼ね備えられると理想的ですが、昨年くらいからはじまったWiMaxというサービスはこの理想に一歩近づいたものです。つまりどこでもホットスポットのようなものです。
他の高速回線よりも月あたり割安で、出張時などひと月だけでも使えます。
よいとこどりのシテスムではありますが、もちろん問題はあります。
Wimaxでは電波の直線性が強いため、ひとつのアンテナで遠くまで届きますが、部屋や遮蔽物など中に回り込むことがむずかしい特性もあります。また、始まったばかりなので、まだ使えるのは都市圏近郊に限られてしまいます。カバーエリア等はこちらをご覧ください。
http://www.uqwimax.jp/
普通の無線LANとの親和性もあるためにパソコンに内蔵タイプも出てきていますが、多くはUSBアダプタなどを使うことになります。
しかしここに面白い選択肢があります。それがこれ、電池で動くポータブル無線ルーターです。
ルーターというのはインターネットの分配器のようなものです。普通の無線ルーター(アクセスポイント)は家に固定してADSLなどにつないでそれから家中のPCで無線ネットを作ります。このポータブルルーターはバッテリー駆動で単体で動作します。(USBでネットアダプタとしても動作します)
つまりWiMaxの信号をうけて、それを範囲内のPCに分配できます。これがカバンに入れて使えるわけです。
PCやiPhoneからみると普通の無線ルーターと同じですので無線LANさえ付いていれば、WiMaxアダプタがなくても、複数台がこれに接続できます。つまり電車の中でも喫茶店の机の上でも自分だけのネットワークを形成できます。
さっそく使ってみましたが、なかなか画期的です。まず電車の中でも歩いていてもiPhoneで無線LAN接続ができます。これは通常は制限されている大容量のアプリやiTunesの使用が可能です。iTunesがどこでも使えると試聴し放題です。ただし大容量のアプリについては最近この制限が10MBから20MBに緩和されたので、有用性は減ったかもしれません。
Netwalkerなども同時につなぐことができます。Linuxだと接続アダプタに不安があったりしますが、これは内蔵無線LANを使うのでまったく問題ありません。
なかなかすばらしいんですが、問題もまたあります。
実際使ってみるとWimaxは意外と屋内まで入ってきます。XPのデスクトップにUSB無線アダプターだと実測で下り3-4Mbps、Macbook Airだと5-7Mbps程度出ていますので満足感ありますが、iPhoneなどで外で使うと体感速度にかなり波があります。また電車のように高速移動中だとかなり効率は落ちるように思います。沿線にも寄ると思いますが、カバー地帯でもブラックホールもまた多いように思います。安定性では3Gの方が安定して使えます。
たとえばiPhoneのSpeedtestアプリを使い計測すると、3Gは下りがだいたい1.5Mbsp - 2.3Mbpsくらいですが、上りは0.2Mbpx - 0.3Mbpsくらいです。たいしてWimaxは下りが1.5Mbps - 1.8Mbps、上りは1.8Mbps - 2.0Mbpsです。上りの方が平均して早いというのもなんですが、相性もあるかもしれません。
Wimaxで感度が3本立つ都内でも試してみましたが、近郊でも都内でもこの傾向は基本的に同じです。
はじめはiPadではこれなら3Gはいらないかと思ってましたが、iPadはiPhoneの延長にあるだろうことと、どこでも安定した接続を得るためには3Gがやはりよいかもしれません。ただしiPadはiPhoneと無線チップを変えてくるかもしれませんので、この辺は定かではありません。
また製品としては2.5時間しか電池が持たないというのが難ではあります。やや熱を持つというのもバッグで触れているものによっては問題かもしれません(ほんのりという程度ではありますが)。
ただ新しいモバイルの形を考えさせてくれるデバイスではあります。自前の無線LANを持ち歩くというのは応用性が広がります。
*最後に簡単に使い方を紹介しておきます。
まずはじめだけ製品を立ち上げるためにWindows PCが必要です。その後はMacでもLinuxでもiPhoneでも使えます。
はじめにUSBケーブルでWinodwsPCに接続します。するとドライバーがインストールされて、そのPCでモバイルルーターが認識されます。そうすると一時的なWimax接続状態になるので、その状態でプロバイダーを選びます。UQ直以外でもSo-netなどを使うこともできます。または15日間のお試し期間ということでも使えます。
ここまでできたら、後はケーブルを外しても単体のバッテリーで動きます。

