Music TO GO!

2017年04月26日

ニールヤングがハイレゾストリーミングサービス、XStreamの開始を示唆

ニールヤングがPono Forumにおいてハイレゾストリーミングサービスの開始を示唆しています。
https://www.ponomusic.com/_ui/core/userprofile/UserProfilePage?u=005A0000005B8Wp&tab=sfdc.ProfilePlatformFeed&fId=0D51500002CulTQ

これはXstreamと呼ばれていて、回線の速度に応じたアダプティブ方式によって最大でハイレゾ品質を実現すると言うものです。
上でニールヤング自身が言ってますが、これはうちのサイトで前に紹介したOraStreamの技術を採用しているようです。
OraStreamの記事はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/274617721.html
技術で言うとMPEG4-SLSで、SLSはスケーラブル・ロスレスという意味です。私もMQAについてオーディオ折り紙とか知らないはじめ出た時はこのSLSかと思っていました。

一部報道ではPonoプレーヤーのためと書かれていますが、上のニールヤングの記事ではPonoで再生とは書いてないように思います。またPonoはWiFi非対応です。
いずれにせよちょっと興味あるところです。
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2017年04月17日

MQA-CDの検証記事をPhilewebに書きました

PhilewebでMQA-CDの検証記事を書きました。下記リンクを参照ください。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html

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内容はMQAの紹介から、今回特別に使わせてもらったMQAエンコードのあり/なしでの同じ曲の比較、MQA対応DACの使用と音質コメント、そしてMQA-CDをリッピングしてMacのAudirvana +3でソフトウエアデコードでの再生までカバーしました。Audirvanaのところでは製作者のダミアンさんにも直接話を聞いて情報を確認しています。
この広範な内容でMQA-CDのみならずMQAの実態に一歩迫ろうという記事ですのでぜひご覧ください!
posted by ささき at 11:29 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月16日

秩父の桜

この週末は北上する桜を求めて、秩父に桜を撮りに行ってました。
ここはしだれ桜で有名な清雲寺です。桜はソフトフォーカスで撮るのがよく似合います。しかし久々にいったら西武線が秩父線に直通になっていたり駅前が様変わりして驚いてしまいました。

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ここの神社の神楽はまさに桜の花吹雪の舞う中で行われていて、素晴らしいものでした。なんだかタイムスリップした感もあり、時代を経ても変わらぬ日本人と桜の関係を改めて考えさせられました。

Riccoレーベルの日本語を美しく歌い上げるユニット、mizu amaneの新作は春と桜の歌です。こちらもこの時期におすすめです。
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2017年04月13日

Astell & Kernの新ラインナップ、KANN登場

Astell & Kernから新しいラインナップであるKANNが発表されました。

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また今までAstell & Kernを支えてきたジェームズ・リー氏が新しくiriverのCEOに就任することも発表されました。これはAstell & Kernがよりいっそう安定していくことが期待されます。

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KANNもリー氏によれば日本からの意見をとりいれたもので、はじめは日本限定にしようかと思ったくらいということです。またブランドロゴも今回から少し変わっています。

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KANNはできるという意味のcanから由来していて、一体型でいろいろ出来るというコンセプトです。
高性能アンプ、多彩な入出力、大容量バッテリー、高音質が新デザイン(氷壁をイメージした)でパックされています。
モデル番号の入らない、新しいパフォーマンスラインのプロダクトでクラスの上下わけというところからも独立しているように思います。(別な製品がミュンヘンのハイエンドショウで出るだろうことも示唆されていました)

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AKM4490シングルでフェムトクロック採用、高出力ということで従来品で言えばAK300と専用AMPを合わせたようなモデルです。ただし比べると一回りコンパクトで、持ってみると思ったより軽く(278.7g)、逆三角形で持ちやすいですね。多少大きめですが、ポータビリティも十分あるように思えます。
メニューにはアンプの出力切り替え設定があります。出力端子は3.5mmと2.5mmバランスがラインアウトとヘッドフォンアウトが両方あります。

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KANNとAk300/AMPのサイズ比較

また今まではDACボリュームオフでアンプ通すのがAKのラインアウトだったけど、アンプを通さずにDACから直で出るようになりました。(アンバランス、バランスとも)
これはボリュームもバイパスされます。ボリュームも今までのAK DAPではDACの電子ボリュームでしたが、AMP同様にアナログアンプが入ってるようです。
この機能を活かすためにマークレビンソンとJBLスピーカーでも負けないくらいの品質のサウンドをデモしてました。
出力インピーダンスもアンバランスで0.65オームと低くなり、ヘッドフォン出力自体は十分強力なので、改良されたラインアウトは据え置き的な用途で役に立ちやすいと思います。

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またUSBが二系統あって充電しながらUSB出力できます。
出力側はUSBマイクロBで充電側は新しいCタイプになりました。データ伝送はCを使います。これも据え置き的に使うのに便利でしょう。

操作性系も一新されてボリュームがロータリーとなりました。おそらくエンコーダ経由でボリュームを変えてると思います。
大きな機械式のボタンをフロントに配置して、ホームボタンも機械式です。これはリー氏に聞くとアナログ感を活かしたかったと言ってました。

このようにフロントの大きな操作系、充電しながらのデジタル出力、そしてラインアウトの改良と考えると、たぶんデスクに置いて使いやすくなって、据え置き的な用途が今まで以上に使いやすくなると思います。

ソフトウエアは従来と同じですが、ロックやラインアウト出力の可変(実質ラインアウト時の音量調整だと思います)などが新規についてます。
アンプのHigh/Normalは変えてもボリュームが従来のようにリセットされません。ファームのMQA対応も今後ありそうです(従来機もそうだと思います)。

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内蔵はAK300同様に64GBで、デュアルメモリーカード でSDとMicroSD(max 256GB、SDの512GBは検証中)も改良項目ですね。

実際に使ってみると、再生ボタンがはじめ戸惑いますがすぐ慣れるでしょう。
ボディは逆三角形で持ちやすく、ボリュームボタンは中指で回しやすいと思います。
音質はパワフルで力強く、音の歯切れよさが良好で、Michelleで聴いたけど気持ちよかったですね。

シルバーとブルーが用意され、USD999で日本では価格未定ですが12-13万円くらいのようです。

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ポータビリティも保ったまま、据え置き的な要素も今まで以上につかえるようになったと思います。外ではポータブルで使って、家に帰ってからはデスクトップでパワードスピーカーと組み合わせるのもよいですね。
操作系も刷新されたことから、新しい層にアピールする要素もあるかもしれません。なかなか使い出のある新ラインナップと言えるように思います。

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posted by ささき at 20:07 | TrackBack(0) | __→ AK100、AK120、AK240 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月12日

Windows 10 Creator updateでUSB2.0クラスドライバ導入

昨年WindowsでもとうとうUSB Audio class 2.0ドライバーが導入されるという記事を書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441555955.html

問題はどの時点で一般に公開されるかでしたが、4/11から公開されているWindows 10 Creator Updateで入ったようです。
Creator Updateは4/5から先行でも公開されてたんですが、Computer Audiophileに試した人の記事があります。
https://www.computeraudiophile.com/forums/topic/31422-usb-audio-20-class-driver-in-latest-windows-10-rs2/
ただし問題点を指摘する人もいますので念のため。
posted by ささき at 08:41 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月06日

Hugo2とPolyのインタビュー公開

この前のHugo2/Polyの発表会の後に個別にジョンフランクス、ロブワッツ、ラジフ(Polyエンジニア)にわたしがインタビューしたものがPhilewebで公開されました。
下記Philewebへのリンクからご覧ください。
http://www.phileweb.com/sp/interview/article/201704/06/452.html

かなり濃い内容で、かつロブワッツの語るデジタルフィルターの使いこなしなどユーザーにも役に立つ情報がいろいろあると思いますのでぜひ読んでみてください。

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2017年04月05日

CanJam 2017 SoCalプレビュービデオ

今週末に開催されるCanJam Socal(ロサンゼルス)のプレビュービデオがアップされています。
http://www.head-fi.org/t/822835/canjam-socal-2017-april-8-9-2017/350_50#post_13397511
今回は過去最大ということで、さまざまな新機種が1時間にわたり紹介されています。
みな見てませんが、一例をあげると、まず先頭のJH Audioの新製品のLolaです。
JH Audio初のハイブリッドです。たいていのハイブリッドと違いLolaは中域にダイナミックを使っています。中域はDOMEと呼ばれる二個のドライバーの対向型です。
カバー領域は低域が2xBAで10-200Hz、中域がダイナミックx2(DOME)で200-3kHz、高域が4xBAで3k-20kHzとのこと。
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画像は上記ビデオから

ちなみにLolaはKinksの曲ですのでSirenシリーズですね。
*訂正:Performanceシリーズのようです。

さて実際のショウが楽しみです。


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2017年04月02日

ヘッドフォンブック 2017に執筆しました

3/31発売のヘッドフォンブック 2017にいろいろと執筆しました。
いろいろ書かせてもらいましたが、まずヘッドフォンブックの10周年記念として、「この10年、私の印象に残った一台」でUltrasone Edition9を選びました(P62)。やはりいまのヘッドフォン世界をここまで持ってきた嚆矢だったと思うし、この辺はうちのブログを前から見てもらっている方には納得の選択だと思います。
またAstell & Kernの軌跡(P78)は営業S氏監修のもとに書き上げた4ページの大作です。文字数の多い原稿ですが、書いてみると足りないくらいで、Astell & Kernもここまできたかと思いながら書いてました。
ヘッドフォンアワード(P34)でも選定委員として参加しています。これはまた春のヘッドフォン祭で表彰式を行う予定です。
機材紹介では、CampfireAudioの新製品・ブランド紹介(P6)、64 Audioの18ドライハーのA18 Tzar(ツァー)の2ページレビュー(P18)はボリュームがあり、このほかでもNighthawkインタビューとレビュー、K10encoreやROSIEのレビューなどもあります。

このほかにも読みどころがたくさんありますので、ぜひ購入して読んでみてください。
posted by ささき at 09:55 | TrackBack(0) | ○ ホームオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月29日

Unique Melodyユニバーサルモデルの新世代機、MAVERICK IIとMAVIS IIレビュー

Unique Melodyはユニバーサル機戦略として地域戦略を用いています。日本ではミックスウェーブの宮永氏がチューニングしたMAVERICKがデビューし、人気を博しました。
そしていよいよその後継機となるUnique Melodyのユニバーサル第二世代機であるMAVERICK IIとMAVIS IIが登場しました。今回はおもにそれぞれの前機種やカスタム版と比べてどうかという点と、MAVERICK IIとMAVIS IIをくらべてどうかという点に焦点をあてて書いていきます。
なお明確にするために初代MAVERICKをMAVERICK Iと書き、初代MAVISをMAVIS Iと書きます。

* MAVERICK II ユニバーサルIEM

MAVERICK IIはオープン価格(メーカー希望価格 税別137,600円)です。
大型ダイナミックとBAのハイブリッド形式は従来通りですが、ポート(ベント穴)がMAVISのように二個に変更されています。またクロスオーバーの最適化、プラチナ塗装の合金をサウンドチューブに採用し、前モデルとはダイナミックドライバーと中音域BAが変更されているということで改良がなされています。

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MAVERICK IIは前よりも音質がより良く明瞭感が増しているように思います。相変わらず低音のパンチもよく、名器の改良版という期待に応えたレベルが高い音です。装着感は良く、全体が耳にぴたっと収まる感じです。
全体の音調とか個性はMAVERICK Iと似ていますが、全体に音がより明瞭になり解像力が上がったように思えます。音の広がりも向上しています。低域もMAVERICK特有のパンチの強さがよりはっきりと感じられます。またMAVERICK Iよりも能率が少し高いかもしれません。
良録音のジャズヴォーカルではMAVERICK Iよりも鮮明にヴォーカルが聞こえ、ベールを1枚取ったようによりクリアに感じられます。

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MAVIS IIと比べると、
MAVIS IIではロックやエレクトロはおとなしく感じられてしまいますが、MAVERICK IIだと躍動的に前列でライブを見てるように音が襲いかかってくる感が味わえます。
ポップやアニソンなどを聞くと音楽の躍動感はMAVERICK IIのほうが良く、音楽のかっこよさを伝えると言う点ではMAVERICK IIが好みですが、ヴォーカル自体はMAVIS IIの方がこうした曲ではごちゃごちゃせずに整理されてよりはっきりと声やナレーションが聞こえます。

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進藤麻美のピアノソロの「ラ・カンパネラ」を聴くと、MAVERICK IIだと打楽器のように強いインパクトが感じられ、まさにピアノが打楽器でもあるということを感じさせてくれます。しかし、プレーヤーとの組み合わせなどでちょっと音が強すぎるというときはコンプライ・イヤチップなどフォームチップにするとMAVISの音に近くなります。

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コンプライTsx

MAVERICKカスタムと比べた場合でもMAVERICK IIのほうが、より明瞭感が高くクリアでよりパンチが鋭いと感じます。メリハリがより濃く感じられますね。特に一枚ベールを取ったような鮮明さはMAVERICK IIの特徴です。MAVERICK IIと比べるとMAVERICK IとかMAVERICKカスタムはやや音が鈍く感じられます。


* MAVIS II ユニバーサルIEM

MAVIS IIはオープン価格(メーカー希望価格 税別 111,000円)です。
前モデルに比較してクロスオーバーの最適化、プラチナ塗装の合金をサウンドチューブに採用しています。すでにMAVISは生産終了しましたので後継機となります。

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MAVISとはウタツグミという小鳥で美声で知られているということです。そのためMAVISのイメージカラーというかフェイスプレートはウタツグミの茶色だそうです。
MAVIS IIは少し控えめで落ち着いた感じなところは前に似ています。こちらも装着感は良いです。MAVISの名のもとのように音色がきれいで、またホールの感じがより広く感じられます。
低域のボリューム感、量感もさすがダイナミック二発でたっぷりありますね。低域はMAVIS IIでも緩みは少ないのですが、鋭さではダイナミック+BAウーファーのMAVERICK IIの方が鋭く感じられます。音場に関しては、MAVERICK IIが客席前列で音が飛び込んでくる感じとすると、こちらは中央で音楽監督が全体を俯瞰してる感じでスケール感がよいと思います。

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進藤麻美の「ラ・カンパネラ」を聴くとMAVERICK IIだと打楽器のように強いインパクトが感じられますが、MAVIS IIでは自然な打鍵の強さでこちらの方がリアルに思えます。またピアノの響きの音色の美しさが良いと感じられます。おそらくジャズピアノはMAVERICK IIの方がカッコよく聞こえ、クラシックピアノはMAVIS IIの方がリアルで性格に聴こえると思います。

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MAVIS IIはMAVIS Iよりも全体に音が鮮明に聴こえます。MAVERICK IIと比べると少しおちついています。MAVERICK IIより音場感が良く、クラシックにはMAVISのほうが向いていると思います。ジャズトリオの白熱した演奏やロックのライブではMAVERICK II、クラシックではスケール感と響きの美しさ、自然なリアルさでオーケストラでも小編成でもMAVIS IIが良いと感じます。アコースティック主体で自然に美しく、スケール感良く聞きたい場合はMAVIS IIがお勧めです。

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MAVIS Iと比べるとMAVIS IIはやや音調とか個性がやや異なっています。ただMAVIS的な落ち着いた感じではありますね。
MAVIS Iはよくもわるくも中庸な感じですが、MAVIS IIは音のメリハリがより良く美音系です。
ただしカスタムとの差はMAVERICKほどではなく、こちらはMAVISカスタムとMAVIS IIは音が似ています。MAVIS IIのほうがやや明瞭感が高いかというくらいですね。MAVIS IIとMAVISカスタムに関しては、フィットの良さでカスタムのほうが好みです。簡単にいうとMAVIS IIユニバーサルはMAVISカスタムのユニバーサルへのフィードバックというか、MAVISカスタムのユニバーサル版という感じですね。

* MAVERICKとMAVISファミリーの系統

最後に日本におけるユニバーサル戦略のまとめとして、MAVERICKとMAVISファミリーの関係について書いてみます。

MAVERICK IとMAVERICKカスタムはドライバーは同じでチューニングが異なります。MAVERICK I/MAVERICKカスタムとMAVERICK IIではドライバー(とチューブ材質)が異なっていて、MAVERICK IIはMAVERICK I/MAVERICKカスタムに対しての進化版といえます。MAVERICK+(プラス)とMAVERICK IIではダイナミックドライバーとチューニングが異なりますが、音レベルとしては同じような兄弟のようなものということです。つまりMAVERICK IIは+に対しては上位機ではないということになります。

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MAVISはMAVIS I、MAVISカスタム、MAVIS IIともにドライバーは同じです(IIではチューブ材質が異なります)。違うのはチューニングやクロスオーバーで、MAVIS IとMAVISカスタムのチューニングが異なります。これはMAVIS Iのチューニングをさらに宮永氏が突き詰めたものです。MAVIS IIはカスタムとほぼチューニング傾向は似ていて、MAVISカスタムのユニバーサル版と言えます(ただしチューブ材質が異なります)。つまりMAVERICKではMAVERICK IIとMAVERICK+が兄弟のようなものでしたが、MAVISに関してはMAVIS IIとMAVISカスタムが兄弟のようなものと言えます。

個人的に言うと、MAVISに関してはIIユニバーサルとカスタムでは似ていますが、カスタムの方が良いように感じます。たぶんカスタムゆえの差があるだからです。
MAVERICKに関してはMAVERICK(I)カスタムよりもMAVERICK IIユニバーサルの方が良いと思います。やはり改良版という感じです。MAVERICK+は聴いていないので分かりません。

まとめると、
MAVERICK IIは主観的で躍動的、MAVIS IIは客観的で美音系、と個性もあって使い分けられるところが良いところ。両者は対比的かもしれません。
それで、さらにMASON IIにはMAVERICK IIともMAVIS IIとも違う個性があるというところがUMラインナップのうまいところですね。
posted by ささき at 20:46 | TrackBack(0) | ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月27日

Unique Melodyの12ドライバーカスタム、MASON IIレビュー

MASON IIカスタムは昨年12月17日に発表されたUnique Melody(以下UM)のカスタムIEMです。
価格はオープンですが、希望小売価格は税別で255,834円ということです。

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* MASON IIカスタムの特徴と開発ポリシー

MASON IIカスタムは12個のドライバーを持つハイエンド機で、低域x4、中域x4、高域x4の3Way構成です。
以前のMASONユニバーサルの後継機として2年をかけて開発されたということ。ドライバーは前モデルとは異なるものを搭載し、特に低域用と中域用のドライバーにはUMがメーカーに対して特注でカスタマイズをしたドライバーを採用しているということです。

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全てBAドライバーですが、中音域の向上のためにオープンBAドライバーを中域用に採用し、オープン型BAドライバーに対してベントでのエアフローの最適化を採用しているという点です。このためオールBAドライバーでありながらフェイスプレートにポート(ベント)が空いているのが特徴です。これはADELやAPEXとも違うアプローチのようです。

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また音導管にはプラチナ塗装の合金チューブを採用しています。ここはMAVERICK IIユニバーサルやMAVIS IIユニバーサルとも共通していますね。
ケーブルは2pinでリケーブルができます。

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宮永氏によれば、MASON IIカスタムはライブ会場で聴いているかのような空間表現を生かしたということで、TOTOのライブ体験を再現したかったということ。実際に聞いてみると独特の音場の立体感と空間の余裕ある表現力を感じます。ここはのちに書く「個性」のパートになると思います。

またもうひとつのキーはサントリーウイスキー「響」ということで、整ったブレンドの中にもオリジナルな部分があって深みを出していることがヒントのひとつになったということ。MASON IIカスタムも「整ったバランス」と「個性」を7:3か8:2くらいの割合でブレンドして、リスナーを飽きさせないものにしたかったということです。

その個性のキーとなるのがオープン型BAドライバとベントによる最適化チューニングです。このオープン型BAとベントというのはADELやAPEXとはまた別のもので、オープン型BAにはADELのような音圧を外に逃がしてやるような機構はないということ。
オープン型BA自体はなにかというとBAドライバーに穴があいているもので、これはいままででも採用機種はあります。たとえばUMではメンターに採用されています。これはミッドレンジの特性が良いためにMASON IIカスタムに採用したということです。

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問題はオープンBA型ドライバーの開発過程で、フェイスプレートを取り付けたことによる聴覚上の閉塞感が感じられたということだそうです。そこで、オープン型BAとベントを組み合わせることによって、音質の向上ができるのではないかということで開発を進めたということです。
これは周波数測定しても現れないたぐいのもので、なにかどう変化したかはまさにノウハウの世界だということ。つまりは測定機械よりも聴覚上の良さを求めてチューニングしていたことにより発見ができたというわけです。
それがMASON IIで感じる、聴覚的な気持ち良さ、独特の立体感と余裕のある表現の秘密であるのかもしれません。
独特の音の余裕感はオープン型BAドライバーとベントによる最適化によるもので、指をベントで閉じてみるとこの独特感が消えてしまうとのことです。

* 実機のインプレッション

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ケースを開けると、おーとため息つくくらい美しいシェルが出てきます。
いつも思うけれど、UMはシェル作りが上手ですね。シェルの造形もきれいですが、ぴったり密着するようにはまります。カスタムの中でも装着感はトップクラスだと思います。

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音のインプレは主にAK380と標準ケーブルで聴いています。
MASON IIカスタムで感じられるのは、まずオープンBAとエアフローの改良の効果か、いままで聴いたことがないような個性的な空間表現というか音空間の余裕が感じられます。また音色も自然ですね。
ヘッドホンに例えると今までのBAは密閉型で、MASON IIカスタムは開放型という感じの違いといいましょうか、ちょっと表現しにくい「個性」ではあります。音の広さというのともちょっと違います。クロスフィードとかサラウンドDSPとかそういう人工的な味付けでもありません。
この良さはMAVERICK IIにもMAVIS IIにもないものです。

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「整ったバランス」という意味ではMASON IIカスタムは12ドライバーらしいワイドレンジ感が見事です。この意味でも音の高い方と低い方にたっぷりとした余裕を感じます。自然な音であまり強調感は少なく、尖った所のあるMAVERICKIIよりも落ち着いた感はあります。これは初代からだと思いますが、全域で整って端正なBAサウンドで荒っぽいところはありません。もちろん解像感も高く、情報量がたっぷりあります。標準ケーブルとの相性も良いですね。
実に堂々たると言うか、12ドライバーの横綱相撲的な余裕あるスケール感、低域の深み、中域の厚み、高域の伸びの良さ、トップレベルの実力だと思います。

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帯域感としてはフラットよりはやや低域よりだと思いますけれど、これはMASON II自身というより標準ケーブルの個性だと思います。例えばCrystal Cable NEXTだともっと全域フラットで銀線っぽい味わいは付加できます。キラキラっとして、よりフラットな音が好きな人はリケーブルも良いと思いますが、上級者でも標準ケーブルで十分満足できると思います。
標準ケーブルの相性が良いという点ではMAVISに似ていて、MAVERICKの場合は私だとSignalかなんかを使いたくなります。

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ジャズトリオの演奏は生っぽく、アコースティック系だと生っぽさが際立って良く、ライブリスニングに一歩近づいたともいえますが、実のところ電子音楽も深みが圧巻です。濃いインダストリアル系アンビエントをループしてMASON IIカスタムのめくるめく音空間に浸るのも気持ち良いものです。

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音の鳴り方がリアルなんですが、生楽器・ヴォーカルだけでなく電子音でもリアルです。電子音がリアルっていうのもなんですが、実際にありそうな感じに聴こえるのが面白いところ。なんでも合いますね、これは。

* まとめ

UMではあえてフラッグシップという呼び方はしないのだそうですけれども、フラッグシップだから12ドライバーで作ったというよりは、この高度なまとまりの良さを得るために12ドライバーになったという感じでしょうか。
MASON IIカスタムの魅力は、この12ドライバーによる「整ったバランス」とワイドレンジ性能、そしてオープン型BAとベントのチューニングによるミッドレンジの「個性」というブレンドによるものというところは開発の狙い通りだと思います。

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12ドライバーの基本的性能は優れていてワイドレンジで高域も低域も強すぎるところもなく整っています。音のひとつひとつの出方は先鋭なMAVERICKと落ち着いたMAVISの中間的なものだと思います。
ただしオーディオファイルは贅沢なもので、中庸で整ったバランスだけだとある意味面白みに欠いてしまいます。そこを個性がおぎなって、常に飽きない音で楽しめます。音に独自性があり、かなり優れたカスタムと言えるでしょう。

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