Music TO GO!

2019年12月31日

2019年の振り返り

今年も最後の投稿になりますので、今年を振り返る記事を書きたいと思います。
昨年の振り返り記事はこちらです。

→「2018年振り返り記事」
http://vaiopocket.seesaa.net/article/463437911.html

上の記事ではBluetoothの高音質化も進むと書きましたが、実際にそうした製品は出てきていて、例えばOriolus 1795です。これはBTレシーバーの形をしていても中身はDAC内蔵ポータブルアンプと言えるような製品です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/472823419.html

また1月にレビューしたHIFIMAN R2000も形はDAPですが、これまでの内蔵音源というよりはストリーミングに注力した設計になっています。これはやはり市場調査に基づいたものであるということ。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/463629549.html

THX-AAAモジュールに関連してFIIO Q5のDAP記事を書きましたが、Q5もBluetoothに対応しています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/463674461.html

ほんとうは昨年の時点でもっと出ると考えていたものもあったんですが、まだまだですね。開発が難しいということもあるし、結局Bluetoothが便利さ優先という概念が先行していると、市場的にも難しいところがあるかもしれません。ただし一般的にオーディオでBluetoothの欠点と呼ばれているものは、Bluetoothというよりも実際にはプロファイルであるA2DPの欠点です。例えばBluetooth規格自体は2.0のころから拡張機能(EDS)を使えばCD品質ロスレスの伝送能力を持っています。ただしこの場合には特別なドングルが必要になりますので不便となります。

少しオーディオからは離れますが、Bluetooth.orgではBluetoothについて、固定概念とも言える近距離通信技術というよりも、もっと柔軟な応用を提案しています。端的に言うと、Bluetoothもただの「電波」だということです。この点では電磁誘導を使うNFMIとは根本的に違います。
記事では下記の「Bluetoothは近距離通信技術か」とか「Bluetoothのロングレンジモード」などに書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/471094469.html
http://vaiopocket.seesaa.net/article/471124828.html

このようにBluetoothは一般的でありすぎるためにいろいろと固定概念による誤解があります。そもそもBlue toothという名前自体も「青歯王と呼ばれたハラルド王」から取られたと言われることも多々ありますが、それも誤解です。もともとハラルドは肌の色から「褐色王(Blatand)」と呼ばれていたのですが、それが現代語にされる過程で英語ではBlue toothと訳されるようになってしまったのです。

ところでNFMIといえば、最近では完全ワイヤレスに使われているSoCとかBTチップなどもよく話題となりますが、こうしたものの進化もあるのか今年はNFMIはあまり採用が見られなかったように思います。

完全ワイヤレスではノイキャンで注目されるアップルとソニーが話題の的でしたが、オーディオ的には地味に機能を抑えても良い音質を楽しむことができる一万円台のNoble FalconやオーテクのCL3TMなんかも良い選択だと思います。

今年はRoonとかストリーミングオーディオに関しても動きの多い年でした。
なんといってもRoonの中心人物であるCEOのEnno VandermeerとCOOで技術担当のDanny Dulaiが来日したことでヘッドフォン祭での紹介セミナーの司会を務めさせてもらったりもしました。これを機にRoonの国内導入になんらかの動きがあればよいですね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/471325897.html

Dannyとは少し前にRoonフォーラムの日本語化の文字切れ問題でネットを通じて一緒に問題解決をしたんですが、実際に顔を合わせて「おおこれお前だったか」とかみたいな初顔合わせでした。文字切れ問題は下記に少し書いていますが、下記記事のRoon開発者とはDannyのことです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/461352940.html
ヘッドフォン祭の時に打ち合わせでもいろいろ話したんですが、特にDannyが熱弁家で、わたしが口が滑って最近のRoonの進化が遅いように言ってしまったら、とくとくとソフトウエア開発の実際について説教をされて(笑)しまいました。最近のRoonでは特に後ろに隠れて見えないような進化、例えばAI応用(マシンラーニング)による新Radioとか1.7新機能のValenceなんかに力を入れているようですね。Valenceについてもマシンラーニングによる機能の進化が表から見えにくいのでValenceというキャッチーな名称をつけてわかりやすくしたのかもしれません。

Roonは1.6でQobuzも統合されて、その際にQobuzとTIDALの数値的な比較を書いてみました。特に必要な回線速度の差については参考にしてみてください。
http://vaiopocket.seesaa.net/archives/201902-1.html
またQobuzがMP3廃止やプラン統合を発表したのもストリーミング界隈の動きが激しいことを教えてくれます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/471423140.html
いわば力技でハイレゾプランを安くしたQobuzの動きは、MQAという技術で伝送量を減らして安くしていたTIDALにも衝撃だったのではないでしょうか。

MQAについては今年の初めにESSからMQAのハードウエアデコードが可能な能力を有するDAC ICとMQA対応のオーディオCODEC ICも発表しています。ちなみにオーディオCODEC ICとはADCとDAC機能を統合したICのことを言います。主にスマホ向けですね。
しかしまだ製品は見えていないような気がするのも、各メーカーのMQA採用に迷いがあるのかもしれません。この辺も来年はどうなるかは注視したいと思います。モバイル分野ではMQAのアドバンテージはあると思います。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/463529238.html
http://vaiopocket.seesaa.net/article/463528629.html

MQAではInterBeeで動画とMQAの融合をはたしました。これはMPEG4-ALS応用によるものです。この辺はオーディオ以外でもMQAの応用はあるということを見せたと言えるでしょう。
http://vaiopocket.seesaa.net/archives/201911-1.html
またTIDALのiPhoneアプリでもMQAソフトウエアデコードが可能となりましたが、海外のみです。いつ日本に来るのでしょうか。
http://vaiopocket.seesaa.net/archives/201903-1.html

またNetflixでの高音質配信がDolby Atmosを採用した可変ビットレート(adaptive)配信で実現したり、
http://vaiopocket.seesaa.net/article/465502373.html
TIDALとAmazon Music HDがDolby AtomosをサポートしたりとDolby Atmosもちょっと動きがありましたね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/472481001.html
動画も4Kとか8Kとか高品質を目指すとなると、音声もそれに伴って高品質が必要となるということはあるでしょうね。

ヘッドフォンではハイエンド系が良かったように思います。たとえば
登場は昨年となりますが、平面型のMEZE Empyreanのレビューを書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/465022986.html

平面型のHIFIMAN HE1000seも高能率という平面型のトレンドを見せてくれました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/463974222.html

また密閉型ヘッドフォンも良かったですね。
パッシブラジエーターを採用したSpirit Trino Radianteは春の登場からかなり洗練されて発売開始されました。
https://www.phileweb.com/sp/review/article/201912/23/3711.html

おなじみUltrasoneではEdition15の密閉版のVeritusもありました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/464508653.html

そしてDALIのiO6はスピーカーメーカーらしい振動板の設計というユニークさと、ワイヤレスというトレンドを持って登場しています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/471034226.html

まだワイヤレスはちょっと、という有線派に向けてDAPもハイエンド系はなかなか良いものが出ました。
インテル製のFPGAや医療用R2R DACを採用したLuxury & PrecisionのLP6 Tiも独自ハイエンド色があります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/464787064.html

また人気のAstell&Kernではハイパワー据え置きっほいKANN CUBEが良かったですね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/464508653.html
インタビュー(Phileweb)
https://www.phileweb.com/interview/article/201906/04/658.html

イヤフオンもなかなか良い製品がたくさん出たと思います。
長年待望のFitEar TOGO335がいよいよ登場
http://vaiopocket.seesaa.net/article/469796898.html
ミリンクス振動板が素晴らしいAcoustune HS1670SS
http://vaiopocket.seesaa.net/article/467651830.html
安定のCampfire AudioではIOとPolaris2、またAndromeda特別版やC/2019 Q4など豊作でした。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/467689408.html

定番でかつ新しいWestone Bシリーズはカートライト兄弟の恒例のインタビューもしました。今年は来日しなかったのが残念です。
カートライト兄弟インタビュー(Phileweb)
https://www.phileweb.com/interview/article/201904/08/651.html
レビュー記事(Phileweb)
https://www.phileweb.com/review/article/201905/23/3443.html

また今年は1万円を切るイヤフォンやヘッドフォンも話題であり、なかなか良かったですね。ロングセラーとしての下記製品もその例と言えます。
ハイインピーダンスがユニークなRHA CL750
http://vaiopocket.seesaa.net/article/472756097.html
コンシューマ向けにもオススメなモニター機AKG K240-Y3
https://www.phileweb.com/review/article/201910/04/3609.html

そしてfinalのE1000やE500もこの価格帯の話題をさらいました。
final audio(S'Next)については話題豊富な一年でもありましたね。
final音響講座とE500
http://vaiopocket.seesaa.net/article/466887556.html
final音響講座
http://vaiopocket.seesaa.net/article/466841836.html
final直営店オープン
http://vaiopocket.seesaa.net/article/472207519.html

finalの直営店についてはポタフェスで来日していたHeadFiのJudeら一行を連れて行ったりもしました。なかなか感銘をしていたようです。特にA8000には帰りながらしきりに感嘆していました。
https://twitter.com/music2go/status/1205726239555670017
https://twitter.com/music2go/status/1205739374815719424

HeadFiではCanJamの紹介もいろいろとしました。いままではHeadFiというと欧米製品の情報を知るのにチェックしていましたが、これからは中国製品のチェックにも良いですね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/471425752.html

個人的にマニアックなところではSBC(シングルボードコンピュータ)ネタもあります。
ラズベリーパイでは待望の4が登場しました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/467447747.html
しかしながらすぐにUSBに設計不具合が見つかったりもしました。これはそのうちに修正するとのこと。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/467834566.html

またHugo2と絡めて究極のポータブルシステムの実現のためにASUS Tinker Boardを使ったりもしました。オーディオにはハードの優れたTinker Boardの方が良いと思うけれども、3以降の新型ラズパイ含めて高性能化によってますますポータブルには不向きになっていくのですよね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/472823080.html

そして新しく来るものもあれば去るものもあるということで、とうとうiTunesの名前がMacOS Catalinaからは消えることになりました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/466205964.html
また従来の"Mastered for iTunes"に変わって"Apple Digital Masteres"という名前にするなど、iTunesというかジョブズの残像はますますアップルから薄くなっていきます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/468656049.html

最後になりましたが、ASCII.jpさんにポータブル・ヘッドフォンオーディオとかその周辺の記事を書くことになりました。こちらもどうぞよろしくお願いします。
https://ascii.jp/elem/000/002/001/2001703/?series=4

いずれにせよ今年も本ブログの購読ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
posted by ささき at 19:31| ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ASCIIにポータブルオーディオ事情の記事を書きました

ASCIIさんにポータブル・ヘッドフォンオーディオとかその周辺の記事を書くことになりました。
第一回目はこちらです。どうぞよろしくお願いします。

https://ascii.jp/elem/000/002/001/2001703/?series=4
posted by ささき at 17:20| ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月26日

音質志向のBTレシーバー、Oriolus 1795レビュー

Oriolus 1795はイヤフォンブランドのOriolusの開発したBluetoothレシーバーです。

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最近はストリーミング音源への移行やiPhoneでのイヤフォン端子の廃止など、ますますBluetoothを使う機会が増えていますが、流行りの完全ワイヤレスではどうしても音質的に満足できないというマニアの方々も多いと思います。そうした時には従来のイヤフォンにBluetoothレシーバーを使いますが、今度はBluetoothレシーバーに音質の良いものがあまりないというジレンマに悩まされます。

そうしたユーザーに向いているのが、この音質重視のBluetoothレシーバーであるOriolus 1795です。イヤフォンメーカーが作ったポータブルアンプっていうと、Heirのアナログ入力時代のRenditionとか、RHAのデジタル入力のDacamp 1などがありましたが、Oriolus 1795はBluetooth入力でストリーミング時代に即して良い音で聴いてほしいという提案なのでしょう。

* 特徴

Oriolus 1795はコンパクトなBluetoothレシーバーでクアルコム製Bluetoothチップを搭載してBluetooth5.0に対応しています。SBC、AACの他にLDACにも対応しているのでWalkmanユーザーにも向いています。

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最大の特徴はその高音質設計です。たいていのBluetooth機器はBTチップ内の付属品的なDACでDA変換されていて、コーデックの問題以上にそこで音質が悪くなってしまうのですが、Oriolus 1795ではBluetoothチップからデジタル信号を抜いてそれを本格的なDACでDA変換して、内蔵のアンプで増幅することで高音質を実現しています。
注目すべきはそのシグナルパスの強力さです。Bluetooth信号は普通最大でも48kHzですが、Oriolus 1795ではまず入力した信号を192kHz/24bitにアップサンプリングします。これのためにサンプル変換専用のチップであるAK4125が搭載されています。それを据え置きオーディオ機器でもよく使われる高性能DACチップであるPCM1795(名の由来)に送って高音質の音を再現します。

しかもそのあとにバランスアンプ回路があつて、4.4mm端子でバランス出力ができます。またそれとは別に3.5mm端子専用のシングルエンドアンプ回路も備えています。こんな小さな筐体にこんな本格的な設計がなされています。

この他にも機能的にはマイクを備えているので会話が可能で、NFCペアリング、ワイヤレス充電も備えています。(USB DAC機能もあるようです)
再生時間は7時間ということです。サイズは95.9x50.7x15.4mm、重さは109gです。

* インプレッション

以下はiPhone Xを組み合わせています。
本体はアルミ筐体+両面高強度強化ガラスでなかなかにきれいです。上面に開いた4.4mmバランス端子がコンパクトな筐体になかなかの迫力かあります。

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本体側面にはハードの操作キーがあります。ボリュームはiPhone側よりも細かいのでこちらで操作したほうがなめらかな音量調整ができます。
Bluetooth機器としての接続性は良く、電車で使っても特に問題になることはありません。

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音はCampfire Audio Solaris(4.4mmバランス)、Acoustune HS1670SS(3.5mm)を組み合わせてみました。

Oriolus 1795を普通のBTレシーバーと考えて聴き始めると、音が良いのにちょっと驚きます。まず音場が広くホールのように立体的に広がりのある音空間が楽しめます。ただ幅が広いだけではなく豊かで厚みがある音再現が堪能できますが、これはBluetoothイヤホンではちょっと無理な音です。また緻密で解像感が高い音で、ギターのピッキングでも単にシャープなだけでなく余韻の響きや音の厚みが美しいのも特徴的です。マルチBAのハイエンドIEMでも普通のDAPと遜色ないレベルの高い音が楽しめます。
全帯域でクリアで鮮明であり、解像力も高くハイエンドマルチBAでの音の繊細さも活かせます。加えてダイナミックドライバーでのパンチもあり躍動感もあります。

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特に4.4mmでの音は良好で、力感があって駆動力が高く感じます。音の広がりも一段と良く、バランスらしい一段レベルの高い音が楽しめます。Solarisでは音の細かさと低音のパンチがよく生かされていてハイエンドハイブリッドイヤフオンにもよく合います。
またHS1670SSとの組み合わせでは3.5mmシングルエンドでも十分以上の良好な音質が感じられます。HS1670SSの持ち前の中高域のきれいな伸びやかさの再現はもちろん、低域ではミリンクス振動板らしいパンチの良さと厚みがあって打撃音が気持ちよく深く感じられます。

iPhoneの中のロスレス音源だけではなく、ロッシーのストリーミングで聴いていても滑らかでキツさがあまりありません。ロスレス音源もBTのコーデックでいったんロッシーになるのですが、ワイヤレスとかロッシーの音は有線とかロスレスに較べるとどうしても粗くて乾いた薄い音になってしまいます。しかしこうしたソースの音がロッシーで濁っていても適切なフィルターで濾過すればきれいにできるという感じですね。
わたしみたいにiPhoneに100GB以上のロスレス音源を入れてる人も、ストリーミングオンリーという人も問題なく使えます。

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前に雑誌でレビューを書いたときにLDACでWalkmanから聴いたことがあって、その時はワイヤレスとは思えない音と思いましたが、iPhoneで聴いてもやはりワイヤレスで聴いているとは思えません。これもコーデックというよりも内蔵アンプの音質が良いからだといえるでしょう。
Oriolus 1795は単にワイヤレス化するだけのBTレシーバーとは別物で、積極的に音を良くするBT入力ポタアンと言ってほうが良いでしょう。BTレシーバーとしては音が良いと言うのでなく、十分DAC内蔵ポタアンに匹敵する音です。BTレシーバーとしては大柄かもしれませんが、DAC内蔵ポータブルアンプとしてはバランス対応をはじめ、かなりコンパクトにこれだけの音をまとめ込んだと感心します。

* まとめ

AtlasからSolarisに変えると音質の差がはっきり分かるのもイヤフォンの違いを楽しめることを示しています。せっかくハイエンドイヤホンのためにBTレシーバー使うならこのクラスの音でないともったいないと思います。いまの時代は超高性能イヤフオンに向かうベクトルと、手軽なBTワイヤレスみたいなベクトルの分断が起こっていますが、Oriolus 1795はそのジレンマを解消する良い解法になると思います。

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ハイエンドイヤホンを使ってるけど、ストリーミングやスマホ内蔵音源も生かしたいというハイエンドイヤホンユーザーにおすすめのワイヤレス機材と言えるでしょう。

posted by ささき at 16:11| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Tinker boardでHugo2のポータブルシステムを考える

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ASUS Tinker BoardとHugo2

いまでもヘッドフォンやイヤフォンを生かすための最高のDACアンプというとChord Hugo2です。ただしHugo2はDAC内蔵アンプですから音を再生するためにはソース機器であるなんらかのプレーヤーが必要となります。Hugo2は据え置きDACとしても他の機器に負けないような音質をもっていますが、やはりポータブルでも使えるソース機器を使ってポータブルシステムとして組んでみたいものです。

一番手軽なのはiPhoneなどと組み合わせてBluetoothで使うものです。ただしこれではロスレスで送ることができません。
次によく行われるのはDAP、例えばAK70などのDAPのUSB出力機能を使うものです。これはかなりの高音質で聞くことができますが、スマートフォンの操作性も生かしたいと思うことがあります。

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AK70とHugo2

そこでスマートフォンからの操作性と音質を両立するプレーヤーをシングルボードコンピュータであるASUS Tinker boardで作ってみました。
これは後にも書きますが、超小型のネットワークプレーヤーに相当するものになります。いわばポータブルのVolumio Primoのようなものを目指しています。

* Hugo2のおさらい

Hugo2は初代Hugoを継ぐ高性能のDAC内臓アンプというかアンプ内蔵DACで、バッテリーで動作するのでポータブルで使うことができます。またChord独自のパルスアレイDACを搭載してフルにその能力を引き出すことができるため、据え置き並みの音質が得られるので据え置きのDACとしてもよく使われます。これはMojoや初代Hugoでは4エレメントの制限付きパルスアレイだったのに対して、Hugo2では10エレメントのパルスアレイでフルにその能力を発揮できるからです。

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Hugo2 (右は専用スリムケースBlack)

パルスアレイDACとはなにかというと、一般的なDACではESSやAKMなどのように市場に売られている汎用品のDACチップICを買ってきてそれを使いますが、ChordではFPGAを中心に据えたより洗練されたディスクリートの独自DACを搭載しています。これはパルスアレイというユニットを並列に並べたもので、パルスアレイDACと呼ばれます。これはFPGAが独自のプログラミングができるカスタムICであるから可能なことです。

FPGAではWTAフィルターやボリューム・クロスフィードなどデジタルドメインの処理を担当します。処理の細かさであるタップ数はHugoの26,368タップから、ほぼ倍の49,152タップに向上しています。
FPGAでフィルタリングされたデジタル信号はフリップ・フロップ回路(IC)に送られてアナログ信号に変換されます。一個のパルスアレイとはFPGAの横にあるフリップフロップICと抵抗のペアです。よくChordのパルスアレイDACはFPGAをベースにしているということでFPGAチップでDA変換がおこなわれているようにも言われることがありますが、実際にはFPGAではなく、そこから出たデジタル信号をこのフリップ・フロップ回路と抵抗の組み合わせでアナログに変換します。
Hugo2では片チャンネル10個のパルスアレイ・エレメントで構成されます。HugoとMojoでは4個、DAVEでは20個です。

パルスアレイDACのポイントはスイッチング動作が入力信号と無関係で一定だということです。このことはスイッチング動作に起因するノイズフロア変動による歪を低減します。なぜかというと、音の大小は複数のパルスアレイの組み合わせですが、ひとつひとつのパルスアレイは音の大小に関わらずに単に一定のスイッチング動作をしているにすぎないからです。
ノイズフロア変動による歪というのは本来一定のはずのノイズフロアが信号入力で揺れてしまうことなので、入力信号とスイッチング動作が無関係なパルスアレイDACはこの影響を受けにくいというわけです。

また他の回路においても同時開発していた世界最高レベルDACのDAVEの技術を生かしているためにトータルの性能も大幅に向上しています。例えば初段が16FSで二段目が256FSのWTAフィルター構成は細かさであるタップ長こそ違いますがDAVEから引き継いだものですし、二段目のプログラムコードはDAVEとまったく同一だそうです。
Hugo2ではFPGAの能力をフルに発揮しているために、多彩なデジタルフィルターも搭載し、また電気的な絶縁効果も光接続並みに優れているUSB周りの設計もなされています。

* ASUS Tinker Boardとは

Tinker BoardはASUSが開発したラズベリーパイ互換のSBC(シングルボードコンピュータ)です。Tinker Boardとラズベリーパイの違いは何かというと、その設計コンセプトです。

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Timker Board(ASUSサイトより)

ラズベリーパイはもともと低年齢層や貧困層にもコンピュータを届けるというコンセプトで、とにかく安く作るという点に眼目が置かれています。たとえばUSBとネットはバスを共有しているとか、DACを搭載せずに疑似PWMみたいなことやって音を出しているとかです。ラズパイ4ではわりと改修されていますが、少し前に発覚したUSB-C設計問題も本来別々にしなければならな抵抗を共有させていたということですので、低価格第一という根っこはやはりいまも昔も変わらないと言えます。
しかしラズパイは本来のそうしたターゲット層よりももっと実用的なところで成功を収めたともいえるでしょう。それが広くマニア層にも支持された理由です。

ASUSのTinker Boardはそのラズパイの成功を踏まえて、ラズベリーパイに比べるともっと実用的なSBCを目的としています。もちろんUSBとネットは別々であり、CODEC ICが搭載され(ICとしてのCODECとはADC+DACの機能を持ったICのこと)、192/24の出力が可能です。ラズパイ3に比べるとパワーもより強力で(ラズパイ3は1.2GHzに対して1.8GHz)、メモリも倍(2GB)搭載しています。またラズパイ3と同様にWIFIとBluetoothを内蔵しています(買ったのは国内版で技適を通っています)。

Tinker BoardはSPDIFも出せます(端子はない)。ラズパイとGPIOベースで互換性を持っていて、HiFiBerryやIQaudioのHATオーディオとハード互換性があります。ただしソフトウエアやドライバはTinker Board用のものが必要です。
ただし高品質の代りにラズパイよりも高価になっています(国内価格は1万円前後)。

* Hugo2とTinker Board

そのTinker Boardの実用性の中ではオーディオもターゲットにしてあり、その証拠にVolumioは先日Primoという据え置きのネットワークプレーヤー(海外ではStreamerと呼ぶ)を開発しましたが、その中で中核に使われているSBCはラズパイではなくTinker Boardです。
つまりここではPrimoのポータブル版のようなものを作ってHugo2と組み合わせようというわけです。

Tinker Boardには初期型とSと呼ばれる改良型がありますが、ここではあえて初期型を使いました。それはSでは電源要求がより厳しくなっているので、あまりポータブルに向かないと考えたからです。初期型でも5V/2Aは必須です(Sでは3A推奨)。ちなみに据え置き前提のPrimoで使われているのはSタイプです。

以前にラズパイを使ったこうしたポータブルデバイスをよく作りましたが、Tinker Boardはかなり熱を持つのでファンと放熱板を組み合わせた金属ケースを使いました。

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ラズパイに比べると初期型でも電源要求が厳しいのでより大型のバッテリーを組み合わせました。

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ソフトウエアはVolumioのTinker Board版をインストールします。Volumioはアップサンプリングができるので、アップサンプリングしてHugo2に送ることができます。Tinker Boardはプロセッサが強力なのでVolumioのアップサンプリング機能をフルに発揮できます。

簡単にインストール手順を書くと、以下の通りです。
1. volumio for Tinker Boardをダウンロード
2. etcherなどを使ってSDにイメージを書き込み
3. Tinker Boardにイーサネットを接続
4. 同一ネット内でiPhoneかPCでhttp://volumio.localと入力
5. 以後はwizradでセットアップできます


接続はUSBケーブルを使用しています。

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操作はスマートフォンで可能で、音源はTinker BoardのUSBに入れることもできますし、Airplayを使うこともできます。
(ちなみにTinkerboardはAndroidも使えます。つまり基本ソフトをAndroidにしてVolmioの代わりにUAPPを使うとMQAコアデコードも可能になりますね)

こうして組み合わせるとたしかにかなり高品質な音で再生することができます。やはりラズベリーパイよりもだいぶ音質は高いと感じます。音の透明感が違います。こうしてポータブルでミニDAVEのようなレベルの高い音を持ち運ぶというのもなかなかポータブルオーディオ冥利に尽きます。
ただしTinker Boardと組み合わせてかさ張るシステムを持ち運ぶというのもなかなか大変ではあるので、もっと洗練されたプレーヤーがほしいところではありますね。


ちなみにケースはラズパイ用を使っています。下記のTinker Boardは初期型だと思いますが、私の購入した製品リンクはなくなっていたので、初期型を欲しい人は念のため確認したほうがよいかもしれません。
    

バッテリーとTinker Boardを接続するためには下記の短いケーブルを使用しています。



posted by ささき at 15:41| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月23日

Spirit Trino Radianteのレビュー記事執筆

パッシブラジエーターを持つユニークな密閉型ヘッドフォン、Spirit Trino Radianteの記事をPhilewebに執筆しました。ご覧ください。
posted by ささき at 19:23| ○ ホームオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月21日

高インピーダンスの低価格イヤフオン、RHA CL750レビュー


先日ナイコムから一度は販売が終了したRHA CL750が限定数量で再度発売されました。希望小売価格は9,900円(税別)と安くエントリークラスですが、再販されるほどの魅力というのはどこにあるのでしょうか?
端的に結論を先に書くならば、CL750の魅力は150オームという高インピーダンスです。しかもそれをこの価格帯に組み合わせたとなるとあまり例はありません(一部にYUINなどの例はありますがとうの昔に絶版です)。エントリー価格帯で高インピーダンスという組み合わせが、わたしみたいに「ある筋の人」たちにはコスパがとても高い製品となりうるわけです。

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* CL750の特徴: 鳴らしにくいこと

CL750はシングルのダイナミックドライバーを採用しています。最大の特徴はインピーダンスが150オームと高いことです。また感度も89dBと低めです。CL750はエントリークラスの安価なイヤフォンですが、これだけ鳴らしにくいのは珍しいことです。本来「鳴らしにくい」ということはマイナスな言葉ですが、オーティオにおいては必ずしもそうではありません。

イヤフォンの鳴らしやすさは主に電気抵抗であるインピーダンスと感度によって決定されます。昔は便利さ優先で小型なiPodや非力なMP3プレーヤーなどで聴くことが多かったので、イヤフオンには鳴らしやすさが求められてきました。
一方で感度が高すぎると不要な背景ノイズまで拾ってしまい、本来は黒く引き締まっているべきである背景がノイズで濁ってしまいます。なんとなくあまく濁って鈍った感じになるわけですね。
しかし、最近ポタアンを使うようになり、デジタルプレーヤーもきちんとした出力が取れるようになると、そうした機材を駆使する「ある筋の人」たちにはそれほど鳴らしやすさは重要ではなくなります。

そうした中で、RHA自体が2016年末にDacamp L1というポータブルアンプを発売します。その時に同時に発売されたイヤフォンがCL750と兄弟機のCL1でした。Dacamp L1は強力なDACチップを搭載するとともに可変式のゲインコントロールと高出力アンプを搭載した本格的なポータブルアンプで、それを生かすために高インピーダンスで感度も低いCL1とCL750というイヤフォンが生まれます。それまでもRHAにはMA750という機種がありましたが、CL750は単にMA750の高インピーダンスバージョンではなく、新開発のドライバーの採用やチューニングの適正化が行われています。
つまりCL750はアンプありきという前提で生まれたイヤフォンであり、それが本気をユニークな存在にしています。

* 実機のインプレッション

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CL750の本体は小型でラッパのような形状をしています。このノズルの先端に向かって絞られた漏斗状のハウジング形状はエアロフォニック・ハウジングと呼ばれていて、先端にむかって流れる空気の動きを効率化するようです。ハウジング自体はステンレス製で音を端正なものにするのに一役買っていそうです。
リケーブルはできないのですが、標準ケーブルは高級そうなケーブルでシースが柔らかくタッチノイズも少ないようです。適度な摩擦があるのであまりバタバタ動かない点は良いですね。見た目的にももう少し高価な製品のように見えます。

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イヤチップはシングルフランジ(傘)のシリコンラバー、ダブルフランジ、フォームと多彩に入っています。リケーブルはできないので、イヤチップで好みの音にチューニングするのがよいですね。実際に使ってみるとシングルフランジだとややきつめで音場が狭くなるので、ダブルフランジがとても良い音になりました。音は先鋭でダイナミック型なのでエージングはたっぷりした方が良いです。

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まずAK380で聞いてみましたが、こうしたデジタルプレーヤーでも音量は確保できます。だいたいAK380の目盛りで120前後くらいなのでやはり高めではありますね。ちなみにイヤフォン端子のあるiPhoneでも高めですが音量を取ることはできます。

音はやや高域寄りのタイトで鮮明な音再現です。インピーダンスが高いこともあって、ノイズ感は抑えられて背景は黒くSN感も高く全体にクリアで、解像感も高く思えます。楽器音の歯切れが良く、パーカッションの打撃音が気持ちよいですね。

高音域は先鋭でやや強め、かなりシャープに感じられます。低音域は十分な量感はありますが、いわゆるコンシューマイヤホン的な低音の強調はあまり大きくはありません。その代わりに低音はパンチがあってよく締まっています。本格オーディオファイルへの掛け橋的なチューニングだと思います。
中音域ではボーカルの声は明瞭でこもり感が少ないので、歌詞もよく聞き取れます。やや高域よりの音傾向なので男声よりは女声の方が向いていると思います。

音楽的にはクラシック四重奏やジャズトリオのライブなどがよくはまると思います。ポップやロックでもベースのアタック感が良いのでたたみかけるようなドラミングを気持ちよく楽しめます。中高域よりの音傾向と低音のタイトさで、アニソンでは女性ヴォーカルがきれいに聞こえるとともにパンチのある低音が気持ち良いと思います。

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デジタルプレーヤーで聞いても良い音が楽しめますが、やはりCL750が本領を発揮するのはポータブルアンプと組み合わせた時だと思います。
ポタアンのPolyとMojoを使うと一層余裕ある音を楽しめます。特に低音の力感があがり、ダイナミックでパワフルな音再現を堪能できます。
またSNが高く黒い背景はより黒いので、楽器の音やヴォーカルはそれにくっきりと浮かび上がるように聞こえます。音に余分な贅肉がなくすっきりとした端正な音再現です。

* まとめ

CL750の魅力はやはりユニークな音再現力です。それをこの価格で買えるという点がよいですね。エントリーイヤホンを買ってこもった不鮮明な音に悩んだユーザーにはよいステップアップになると思いますし、中高域よりの音を好むユーザーにも向いています。
歯切れが良いタイトな音は上級者でも魅力的で、分かる人が使いこなせばとても良いコスパでユニークな音が楽しめるでしょう。他のメーカーもこういうのを作って欲しいものですね。
posted by ささき at 14:37| ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月15日

TIDALがDolby Atmosをサポート

TIDALがDolby Atmosのストリーミングをサポートしたようです。HIFIサブスクライバーのみで、現在はAndroidのみに限られているかも。
posted by ささき at 19:03| __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月12日

イヤフォン向けの「シリコンスピーカー」、MEMSドライバー

イヤフォン向けの新しいドライバーが下記に紹介されています。いわゆる「ヒアラブル」というウェアラブルのイヤフォン版の流れです。
https://techxplore.com/news/2019-10-in-ear-silicon-speakers-internet-voice.html

これはMEMSという「シリコンスピーカー」で従来の振動板ではなく、無数のNEDアクチュエーターという薄膜が電圧に応じて動くことで空気を振動させ音を出すようです。薄膜というか静電アクチュエーターという帯電の異なるもの同士の力を使って動くもののようです。記事中の動画を見るとわかりやすいと思います。電圧で動くので普通にイヤフォンに使えそうですね。効率が高いのが特徴で、実験的には音は出せてるそう。
MEMSってリボン型をシリコンでやってるように思いますが、参照リンクをクリックしたらネイチャーに飛んだので読むのやめました 笑
posted by ささき at 08:07| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月10日

finalの直営店 秋葉原にオープン

明後日から秋葉原にfinalの直営店がオープンします。本日はそのfinal storeの内覧会を見てきました。場所は秋葉原駅すぐ近くのUDXとなりで沿線沿いのseekbaseという施設の一角です。

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店内に入るとまず甲冑が鎮座しているのに驚かされます。

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この甲冑は匠の仕上がりを表現していて、いずれfinalが一点ものにも取り組みたいという意思をも示しているとのことです。例えばカスタムやA8000の音を好みにチューニングした一点ものなどにもいずれ取り組みたいとのこと。そのベースがMAKEでもあるそうです。
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話を伺った細尾社長

店内はD8000、A8000からfinalの各シリーズ、完全ワイヤレスの新シリーズであるag、そしてMezeやDitaもあります。これらは店内奥で試聴できるそうです。(店内配置は多少変更されるかも)

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店内は4人の正社員スタッフが常駐して、英語や中国語でも対応可能だそうです。イベントはseekbase内のイベントスペースを使うことができるそうでする

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店奥にはなんと防音室があって開放型ヘッドフォンの試聴もできます。中に入ってみると完全に音は消えなくてもノイキャンヘッドフォンのようにすうっと騒音が減って静かになります。この防音室はヤマハ製でこれ自体S-Nextで取り扱っている商品だそうです。

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それと面白いのはこのfinal謹製のお菓子。買い上げた顧客さんに提供するそうですが、これは有名パティシエとの共同開発によるものでfinalが取り組む主観評価を採用しているそうです。お菓子の製作がイヤフォンのチューニングにも似ているので取り組んでみたそう。かなりおいしく複雑な味です。
このfinalオリジナルスイーツは4種類あり、音楽を聴きながら楽しむスイーツとして、それぞれ咀嚼音レベルが設定されているのがユニークです。

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final storeの場所

一般には明後日から公開ということですので秋葉原参りのついでに立ち寄ってみるのもよいと思います。

posted by ささき at 17:55| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月18日

InterBeeでMQAと映像の融合デモ

InterBeeで動画とMQAの融合したHDビデオのデモを見てきました。これはWOWOWとの協力によるものです。
https://mqa.jp/article/WOWOW_MQA_collaboration/

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MQAのひとつの利点は柔軟性ですが、ビデオの音声トラックは48/24までなのでMQAでハイレゾを入れられるというメリットがあります。
しかし従来の動画の音声トラックのコーデックはAACなので、MQAをそのまま使うことはできません。それをMPEG4-ALSを用いてロスレスをサポートした方式にするという点がポイントです。

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デモではPCでVLCを使ってMP4ビデオを再生していました。たしかにライブなどはなかなかの臨場感があり、イマーシブという言葉がよくあいます。技術的にはアコースティックフィールドのHPLと、NTTスマートコネクト社のサポートがあるということです。
posted by ささき at 08:25| __→ PCオーディオ最新技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする