アスキーにフラウンホーファーIISインタビュー後編(次世代規格LC3plusの詳細)を執筆。
https://ascii.jp/elem/000/004/149/4149687/
Music TO GO!
2023年09月01日
2023年04月26日
「KORG Live Extremeを活用した世界初の“DSDライブ映像配信”を体験」の記事をアスキーに執筆
「KORG Live Extremeを活用した世界初の“DSDライブ映像配信”を体験」の記事をアスキーに執筆しました。なかなか素晴らしい音のライブ配信です。
https://ascii.jp/elem/000/004/134/4134151/
https://ascii.jp/elem/000/004/134/4134151/
「突然の報道、MQAが経営破綻?」の記事をアスキーに執筆
アスキーにMQA社が経営の危機にあるのではないかという記事をかきました。MQA社のホームページのフッターなどが情報になります。
https://ascii.jp/elem/000/004/133/4133268/
https://ascii.jp/elem/000/004/133/4133268/
2021年05月02日
アップルミュージックにHIFIオプションが登場か?
今朝ほど海外のメディアが一斉にApple MusicにHIFI(おそらくロスレス)オプションが登場するという噂を報道しています。Techraderなどの有力紙も報じていますが、おそらくここが噂の震源です。
https://hitsdailydouble.com/news&id=326262&title=APPLE-GOING-HI-FI%253F
真偽のほどはわかりませんが、おそらく数週間以内に発表されてAirPods3の発表と込みではないかということです。このことからWWDCではないかとの観測も行われています。おそらくアップルミュージックHIFI(仮)が登場したとしてもSpotifi HIFIのように48/24でALACではないかと考えられますが、WWDCだとすると他になんらかのソフトウエア的な追加の可能性もあり、ちょっと楽しみな噂ではあります。
https://hitsdailydouble.com/news&id=326262&title=APPLE-GOING-HI-FI%253F
真偽のほどはわかりませんが、おそらく数週間以内に発表されてAirPods3の発表と込みではないかということです。このことからWWDCではないかとの観測も行われています。おそらくアップルミュージックHIFI(仮)が登場したとしてもSpotifi HIFIのように48/24でALACではないかと考えられますが、WWDCだとすると他になんらかのソフトウエア的な追加の可能性もあり、ちょっと楽しみな噂ではあります。
2021年03月08日
アスキーにGoogleの新しい低ビットレートコーデックLyraの記事を執筆しました
アスキーにAmazon Musicで採用されているコーデックOpusと、Googleの新しい低ビットレートコーデックLyraの記事を執筆しました。
https://ascii.jp/elem/000/004/046/4046656/
https://ascii.jp/elem/000/004/046/4046656/
2020年03月11日
AKMがデジタルとアナログ分離型のDAC ICを発表
ASCII.JPにAKMがデジタルとアナログ分離型のDAC ICを発表した記事を書きました。
2019年12月15日
TIDALがDolby Atmosをサポート
TIDALがDolby Atmosのストリーミングをサポートしたようです。HIFIサブスクライバーのみで、現在はAndroidのみに限られているかも。
2019年11月18日
InterBeeでMQAと映像の融合デモ
InterBeeで動画とMQAの融合したHDビデオのデモを見てきました。これはWOWOWとの協力によるものです。
https://mqa.jp/article/WOWOW_MQA_collaboration/
MQAのひとつの利点は柔軟性ですが、ビデオの音声トラックは48/24までなのでMQAでハイレゾを入れられるというメリットがあります。
しかし従来の動画の音声トラックのコーデックはAACなので、MQAをそのまま使うことはできません。それをMPEG4-ALSを用いてロスレスをサポートした方式にするという点がポイントです。

デモではPCでVLCを使ってMP4ビデオを再生していました。たしかにライブなどはなかなかの臨場感があり、イマーシブという言葉がよくあいます。技術的にはアコースティックフィールドのHPLと、NTTスマートコネクト社のサポートがあるということです。
https://mqa.jp/article/WOWOW_MQA_collaboration/


MQAのひとつの利点は柔軟性ですが、ビデオの音声トラックは48/24までなのでMQAでハイレゾを入れられるというメリットがあります。
しかし従来の動画の音声トラックのコーデックはAACなので、MQAをそのまま使うことはできません。それをMPEG4-ALSを用いてロスレスをサポートした方式にするという点がポイントです。


デモではPCでVLCを使ってMP4ビデオを再生していました。たしかにライブなどはなかなかの臨場感があり、イマーシブという言葉がよくあいます。技術的にはアコースティックフィールドのHPLと、NTTスマートコネクト社のサポートがあるということです。
2019年03月06日
ちょっとややこしいUSB新規格
USB4.0の仕様がUSB.orgで発表されています。(下記リリース参照)
https://usb.org/sites/default/files/2019-03/USB_PG_USB4_DevUpdate_Announcement_FINAL_20190226.pdf
最大40Gbpsという高速規格で、ポイントはUSB3.2、USB2.0やThunderbolt3とも互換性があるということです。上のリリースでもエンドタイプを動的に切り替えることができるとありますので、これらは自由に差し替え可能だと思われます。
さて、ここでもうひとつポイントは上の互換性記述でUSB3.1とかUSB3.0というのがないですよね?これはどうしてかというと、これとは別に最近のMWCで最大20GbpsのUSB3.2の規格が制定され、従来のUSB3.1とUSB3.0は"USB3.2"という規格に統合されたからだと思います。
これがややこしいのはUSB3.0(5Gbps)はUSB3.2 gen1、USB3.1(10Gbps)はUSB3.2 gen2、そしてUSB3.2自体はUSB3.2 gen2x2とリブランドされています。これはUSB3.2が2チャンネルの10Gbpsを使用する規格なので、技術的にはただしいのかもしれませんが、ややこしいとは言えますね。
ただ実のところUSB3.1のときもUSB3.0がUSB3.1 gen1とリブランドされてたようなので、それを引き継いでややこしくなったものと思います。
ちなみに名称はそれぞれ、USB3.1 gen1はSuperSpeed USB、USB3.2 gen2はSuperSpeed USB 10Gbps、USB3.2 gen2x2はSuperSpeed USB 20Gbps、USB4はまだわかりません。USB2.0はHigh Speed USBでしたね。
https://usb.org/sites/default/files/2019-03/USB_PG_USB4_DevUpdate_Announcement_FINAL_20190226.pdf
最大40Gbpsという高速規格で、ポイントはUSB3.2、USB2.0やThunderbolt3とも互換性があるということです。上のリリースでもエンドタイプを動的に切り替えることができるとありますので、これらは自由に差し替え可能だと思われます。
さて、ここでもうひとつポイントは上の互換性記述でUSB3.1とかUSB3.0というのがないですよね?これはどうしてかというと、これとは別に最近のMWCで最大20GbpsのUSB3.2の規格が制定され、従来のUSB3.1とUSB3.0は"USB3.2"という規格に統合されたからだと思います。
これがややこしいのはUSB3.0(5Gbps)はUSB3.2 gen1、USB3.1(10Gbps)はUSB3.2 gen2、そしてUSB3.2自体はUSB3.2 gen2x2とリブランドされています。これはUSB3.2が2チャンネルの10Gbpsを使用する規格なので、技術的にはただしいのかもしれませんが、ややこしいとは言えますね。
ただ実のところUSB3.1のときもUSB3.0がUSB3.1 gen1とリブランドされてたようなので、それを引き継いでややこしくなったものと思います。
ちなみに名称はそれぞれ、USB3.1 gen1はSuperSpeed USB、USB3.2 gen2はSuperSpeed USB 10Gbps、USB3.2 gen2x2はSuperSpeed USB 20Gbps、USB4はまだわかりません。USB2.0はHigh Speed USBでしたね。
2018年06月20日
PhilewebにRoon1.5のMQA再生の記事を執筆しました
PhilewebにRoon1.5のMQA再生機能の記事を執筆しました。
MQA-CDリッピング音源のRoonとAudirvana plusの挙動の違いやAudio MIDIでみるデータ転送幅など細かいところにも着目してMQAの実体に近づこうというものなのでぜひご覧ください。
https://www.phileweb.com/sp/review/article/201806/20/3077.html
MQA-CDリッピング音源のRoonとAudirvana plusの挙動の違いやAudio MIDIでみるデータ転送幅など細かいところにも着目してMQAの実体に近づこうというものなのでぜひご覧ください。
https://www.phileweb.com/sp/review/article/201806/20/3077.html
2018年06月17日
MQAのポータブルオーディオ最前線についてボブスチュアート氏の話
xDSDの特徴の一つはMQA対応ですが、いまのところはデスクトップでAudirvanaやTidalと接続しなければなりません。それではxDSDのコンパクトさを生かすポータブルでは使えないのか、という課題をかかえつつ週末のOTOTENに行き、またボブスチュアート氏とも話をする機会を得たのでこの辺も聞いてきました。
![IMG_4570_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4570_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
前提として、ポータブルオーディオではコンパクトさが優先されるため、ハードウエアでは低プロセッサパワーでも動作可能なMQAレンダラーが採用されるということがあります。レンダラーはコアデコーダーがないとMQAファイルを認証できないので、つまり外部にMQAコアデコーダーが必要です。
xDSDをポータブルでMQA再生するための一つ目の方法はMQA対応しているDAPを使用することです。DAPはアナログ出力が必要なので、MQA対応するためには単体完結できるMQAフルデコーダーが搭載されている必要があります。MQAフルデコーダーとはMQAコアデコーダーとMQAレンダラーが一体になったものでもあるため、MQAフルデコーダーは設定によってMQAコアデコーダーとしても動作が可能です。
このことから、まずxDSDをActivo CT10やOnkyo DPX1とUSBで接続してみました(AQ Dragontailケーブル)。ちなみにAstell & Kern DAPも近々MQA対応するはずです。
![IMG_4566_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4566_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
上はActivo CT10のUSB出力設定画面ですが、MQAソフトウエアデコードが選択できることがわかります。また実際にxDSD側でもマジェンタのLEDがついているのでMQAで入力されていることがわかります。
![IMG_4574_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4574_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
上の写真はONKYO DPX1をスチュアート氏が操作しているところ。ONKYOはUSB接続によって自動選択されるようです。
xDSDをポータブルでMQA再生するための次の方法はスマートフォンです。EssentialなどMQA対応を表明しているアンドロイドスマホも出てきていますが、iPhoneの場合にはアプリが必要です。これは開発中のアプリをボブスチュアート氏が見せてくれたのですが、実はMQA Ltd.がiPhone用の再生アプリを開発しています。
![IMG_4572_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4572_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
さっそくたまたま持っていた()カメラキットケーブルでiPhoneと接続してxDSDにiPhone上でMQAアプリを使用したMQAコアデコードを行ってみました。上の写真を見てわかるようにxDSD側でマジェンタのLEDがついているのでMQAで入力されていることがわかります。
![IMG_4573[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_45735B15D-thumbnail2.jpg)
また、もうひとつiPhoneアプリではAmarra Playアプリもあります。これは現在でも使えるのですが、同一のWiFi上に親のAmarra luxeが必要です。ただし将来のアップデートでスタンドアローンで動作するバージョン(V1.6)を予告しています。ボブスチュアート氏はすでにこのスタンドアロンの開発版も持っていてデモを見せてくれました。上の写真のようにやはりxDSD側でマジェンタのLEDがついているのでMQAで入力されていることがわかります。また左下にAmarraのマークが表示されているのが見て取れるでしょう。
このようにMQAのポータブル応用はすでに始まりつつあります。
MQAの特徴の一つは階層的ともいいますが、さまざまな分野への応用力・柔軟性が高いことです。MQAはすでにファイル再生だけではなく、CDでも適用可能なことを見せてくれました。16bitでも32bitでも対応できるし、ハードも様々な対応が可能です。
![IMG_4578_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4578_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
上はボブスチュアート氏が書いてくれたMQAコアデコーダーとMQAレンダラーの関係のメモです。ここではさらにレンダラーがチャンネルデバイダやデジタルクロスオーバーなども経由して、周波数帯別やチャンネル別のマルチアンプとの対応も可能であることが示されています。
MQAはまだ緒についたばかりですが、ポータブルへの応用をはじめ可能性の多様さに興味が惹かれます。
![IMG_4570_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4570_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
前提として、ポータブルオーディオではコンパクトさが優先されるため、ハードウエアでは低プロセッサパワーでも動作可能なMQAレンダラーが採用されるということがあります。レンダラーはコアデコーダーがないとMQAファイルを認証できないので、つまり外部にMQAコアデコーダーが必要です。
xDSDをポータブルでMQA再生するための一つ目の方法はMQA対応しているDAPを使用することです。DAPはアナログ出力が必要なので、MQA対応するためには単体完結できるMQAフルデコーダーが搭載されている必要があります。MQAフルデコーダーとはMQAコアデコーダーとMQAレンダラーが一体になったものでもあるため、MQAフルデコーダーは設定によってMQAコアデコーダーとしても動作が可能です。
このことから、まずxDSDをActivo CT10やOnkyo DPX1とUSBで接続してみました(AQ Dragontailケーブル)。ちなみにAstell & Kern DAPも近々MQA対応するはずです。
![IMG_4563_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4563_filtered5B15D-85e5b-thumbnail2.jpg)
![IMG_4566_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4566_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
上はActivo CT10のUSB出力設定画面ですが、MQAソフトウエアデコードが選択できることがわかります。また実際にxDSD側でもマジェンタのLEDがついているのでMQAで入力されていることがわかります。
![IMG_4574_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4574_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
上の写真はONKYO DPX1をスチュアート氏が操作しているところ。ONKYOはUSB接続によって自動選択されるようです。
xDSDをポータブルでMQA再生するための次の方法はスマートフォンです。EssentialなどMQA対応を表明しているアンドロイドスマホも出てきていますが、iPhoneの場合にはアプリが必要です。これは開発中のアプリをボブスチュアート氏が見せてくれたのですが、実はMQA Ltd.がiPhone用の再生アプリを開発しています。
![IMG_4572_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4572_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
さっそくたまたま持っていた()カメラキットケーブルでiPhoneと接続してxDSDにiPhone上でMQAアプリを使用したMQAコアデコードを行ってみました。上の写真を見てわかるようにxDSD側でマジェンタのLEDがついているのでMQAで入力されていることがわかります。
![IMG_4573[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_45735B15D-thumbnail2.jpg)
また、もうひとつiPhoneアプリではAmarra Playアプリもあります。これは現在でも使えるのですが、同一のWiFi上に親のAmarra luxeが必要です。ただし将来のアップデートでスタンドアローンで動作するバージョン(V1.6)を予告しています。ボブスチュアート氏はすでにこのスタンドアロンの開発版も持っていてデモを見せてくれました。上の写真のようにやはりxDSD側でマジェンタのLEDがついているのでMQAで入力されていることがわかります。また左下にAmarraのマークが表示されているのが見て取れるでしょう。
このようにMQAのポータブル応用はすでに始まりつつあります。
MQAの特徴の一つは階層的ともいいますが、さまざまな分野への応用力・柔軟性が高いことです。MQAはすでにファイル再生だけではなく、CDでも適用可能なことを見せてくれました。16bitでも32bitでも対応できるし、ハードも様々な対応が可能です。
![IMG_4578_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_4578_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
上はボブスチュアート氏が書いてくれたMQAコアデコーダーとMQAレンダラーの関係のメモです。ここではさらにレンダラーがチャンネルデバイダやデジタルクロスオーバーなども経由して、周波数帯別やチャンネル別のマルチアンプとの対応も可能であることが示されています。
MQAはまだ緒についたばかりですが、ポータブルへの応用をはじめ可能性の多様さに興味が惹かれます。
2018年04月04日
Bulk Pet方式の記事をPhilewebに執筆しました
USB DACでの話題の新技術、Bulk Pet方式の記事をPhilewebに執筆しました。
https://www.phileweb.com/review/article/201804/04/2995.html
そもそもBulk Pet方式とは何か、技術解説、長所と短所、従来方式と各モードでの聴き比べなどまたまた濃い内容となっていますのでお楽しみください。
https://www.phileweb.com/review/article/201804/04/2995.html
そもそもBulk Pet方式とは何か、技術解説、長所と短所、従来方式と各モードでの聴き比べなどまたまた濃い内容となっていますのでお楽しみください。
2017年12月13日
MQAの時間的正確性とは (StereophileのMQAインパルス応答の測定)
Stereophileの下記リンクにMQAを測定的に検証した記事が載っています。
https://www.stereophile.com/content/mqa-tested-part-1
これはMQA非対応のBenchmark DAC3 HGCとMQA対応のMytekのBrooklyn DACにそれぞれテストデータを送ってインパルス応答を見るというものです。これでMQAが唱えている「時間的正確性」の正しさが確認できるというわけです。
データは5us幅で、グラフではひとつのドットが1サンプル幅です。
この結果から見てわかることは3点あると思います。
1. 本来時間的対象性を持った(それゆえ左側にアーティファクトであるプリリンギングが生じてしまう)リニアフィルタ(Fig1)のBenchmark DACにMQAエンコードしたデータを送ると、対象性がくずれてプリリンギングが減ること。
これはつまりMQAエンコードすればMQA非対応DACでも音質が良くなるはずというMQAの主張を裏付けています。この場合の「音が良くなる」、はプリリンギングが少なくなり音が自然に聴こえるはずということです。
*アーティファクト(人工生成物)とはデジタル処理によって元のアナログ信号にはなかった音ができることで、本来の音の前に無いはずの音が生じるプリリンギングなどです。これはデジタルオーディオが自然に聴こえない原因の一つとされています。
*ちなみにこれに対してMQAエンコードによりノイズ成分は増えるので「音は悪くなるはず」というのが反MQA側の言い分だと思います。念のためにこちらも書いておきます。
2. MQAデータをMQA対応のMytekに送るとかなり理想的なインパルス応答特性に近くなる(Fig5)。つまり音が良くなるはず。(インパルス応答は音楽ではないので、「はず」と書いておきます)
これはたとえばMytekのオリジナルの結果(Fig3)も優れているが、MQAだとグラフの左にプリリンギングもでずに、全体も短くおさまっているから、ということです。これがつまりMQAの提唱する「時間的正確性」というわけです。
3. しかしなぜかMQAエンコードしていないデータを送っても(2)と同じ結果になる。(Fig6)
つまりMQAエンコードされていても、されていなくても、MQAデコードすれば同じ結果が出るということです。ここはなぜかというところが謎なのですが、テストデータの故ではないかとは書かれています。つまりテストデータはデジタルドメインで作成されたものなので、MQAエンコードで低減されるはずのDeburringが効いていないのではないかという仮説です。しかしこれは1とも相反しているように思えますね。
これはわかりませんが、あるいはハードごとに異なるMQAファームウエアの実装にも関係しているかもしれません。
いずれにせよちょっと興味深い結果ではありますね。
https://www.stereophile.com/content/mqa-tested-part-1
これはMQA非対応のBenchmark DAC3 HGCとMQA対応のMytekのBrooklyn DACにそれぞれテストデータを送ってインパルス応答を見るというものです。これでMQAが唱えている「時間的正確性」の正しさが確認できるというわけです。
データは5us幅で、グラフではひとつのドットが1サンプル幅です。
この結果から見てわかることは3点あると思います。
1. 本来時間的対象性を持った(それゆえ左側にアーティファクトであるプリリンギングが生じてしまう)リニアフィルタ(Fig1)のBenchmark DACにMQAエンコードしたデータを送ると、対象性がくずれてプリリンギングが減ること。
これはつまりMQAエンコードすればMQA非対応DACでも音質が良くなるはずというMQAの主張を裏付けています。この場合の「音が良くなる」、はプリリンギングが少なくなり音が自然に聴こえるはずということです。
*アーティファクト(人工生成物)とはデジタル処理によって元のアナログ信号にはなかった音ができることで、本来の音の前に無いはずの音が生じるプリリンギングなどです。これはデジタルオーディオが自然に聴こえない原因の一つとされています。
*ちなみにこれに対してMQAエンコードによりノイズ成分は増えるので「音は悪くなるはず」というのが反MQA側の言い分だと思います。念のためにこちらも書いておきます。
2. MQAデータをMQA対応のMytekに送るとかなり理想的なインパルス応答特性に近くなる(Fig5)。つまり音が良くなるはず。(インパルス応答は音楽ではないので、「はず」と書いておきます)
これはたとえばMytekのオリジナルの結果(Fig3)も優れているが、MQAだとグラフの左にプリリンギングもでずに、全体も短くおさまっているから、ということです。これがつまりMQAの提唱する「時間的正確性」というわけです。
3. しかしなぜかMQAエンコードしていないデータを送っても(2)と同じ結果になる。(Fig6)
つまりMQAエンコードされていても、されていなくても、MQAデコードすれば同じ結果が出るということです。ここはなぜかというところが謎なのですが、テストデータの故ではないかとは書かれています。つまりテストデータはデジタルドメインで作成されたものなので、MQAエンコードで低減されるはずのDeburringが効いていないのではないかという仮説です。しかしこれは1とも相反しているように思えますね。
これはわかりませんが、あるいはハードごとに異なるMQAファームウエアの実装にも関係しているかもしれません。
いずれにせよちょっと興味深い結果ではありますね。
2017年07月12日
PhilewebにボブスチュワートとのMQAインタビューの記事を書きました
PhilewebでボブスチュアートへのインタビューをもとにMQAの記事を書きました。
我々が検証した記事の結果を作った本人に確かめてもらうという点であまりなかった記事だと思います。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/interview/article/201707/12/471.html
ここではこの前書いたMQA-CDの検証記事の内容をボブスチュアートに検証してもらうという形で、この前の記事の我々の結論とMQAの理解が確かめられたと思います。前回記事にも追記しました。こちらもまたご覧ください。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html
それにしても今回の記事の2ページ目のボブスチュワートがわたしに答えてくれてる写真見て、しかめっ面してる自分見て自分で笑ってしまいましたが、英語で理論派のボブスチュアートと「空気分子の運動で発生する熱が」とか、「君はディザリングのことを知ってるかね」、とか話してたらホントに頭が痛くなってきたのを思い出しました 笑
丁寧で紳士的な人で、静かで熱いロブワッツともまた違った感じの英国技術者だなと思いました。
我々が検証した記事の結果を作った本人に確かめてもらうという点であまりなかった記事だと思います。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/interview/article/201707/12/471.html
ここではこの前書いたMQA-CDの検証記事の内容をボブスチュアートに検証してもらうという形で、この前の記事の我々の結論とMQAの理解が確かめられたと思います。前回記事にも追記しました。こちらもまたご覧ください。下記リンクです。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html
それにしても今回の記事の2ページ目のボブスチュワートがわたしに答えてくれてる写真見て、しかめっ面してる自分見て自分で笑ってしまいましたが、英語で理論派のボブスチュアートと「空気分子の運動で発生する熱が」とか、「君はディザリングのことを知ってるかね」、とか話してたらホントに頭が痛くなってきたのを思い出しました 笑
丁寧で紳士的な人で、静かで熱いロブワッツともまた違った感じの英国技術者だなと思いました。
2017年04月26日
ニールヤングがハイレゾストリーミングサービス、XStreamの開始を示唆
ニールヤングがPono Forumにおいてハイレゾストリーミングサービスの開始を示唆しています。
https://www.ponomusic.com/_ui/core/userprofile/UserProfilePage?u=005A0000005B8Wp&tab=sfdc.ProfilePlatformFeed&fId=0D51500002CulTQ
これはXstreamと呼ばれていて、回線の速度に応じたアダプティブ方式によって最大でハイレゾ品質を実現すると言うものです。
上でニールヤング自身が言ってますが、これはうちのサイトで前に紹介したOraStreamの技術を採用しているようです。
OraStreamの記事はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/274617721.html
技術で言うとMPEG4-SLSで、SLSはスケーラブル・ロスレスという意味です。私もMQAについてオーディオ折り紙とか知らないはじめ出た時はこのSLSかと思っていました。
一部報道ではPonoプレーヤーのためと書かれていますが、上のニールヤングの記事ではPonoで再生とは書いてないように思います。またPonoはWiFi非対応です。
いずれにせよちょっと興味あるところです。
https://www.ponomusic.com/_ui/core/userprofile/UserProfilePage?u=005A0000005B8Wp&tab=sfdc.ProfilePlatformFeed&fId=0D51500002CulTQ
これはXstreamと呼ばれていて、回線の速度に応じたアダプティブ方式によって最大でハイレゾ品質を実現すると言うものです。
上でニールヤング自身が言ってますが、これはうちのサイトで前に紹介したOraStreamの技術を採用しているようです。
OraStreamの記事はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/274617721.html
技術で言うとMPEG4-SLSで、SLSはスケーラブル・ロスレスという意味です。私もMQAについてオーディオ折り紙とか知らないはじめ出た時はこのSLSかと思っていました。
一部報道ではPonoプレーヤーのためと書かれていますが、上のニールヤングの記事ではPonoで再生とは書いてないように思います。またPonoはWiFi非対応です。
いずれにせよちょっと興味あるところです。
2017年04月17日
MQA-CDの検証記事をPhilewebに書きました
PhilewebでMQA-CDの検証記事を書きました。下記リンクを参照ください。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html

内容はMQAの紹介から、今回特別に使わせてもらったMQAエンコードのあり/なしでの同じ曲の比較、MQA対応DACの使用と音質コメント、そしてMQA-CDをリッピングしてMacのAudirvana +3でソフトウエアデコードでの再生までカバーしました。Audirvanaのところでは製作者のダミアンさんにも直接話を聞いて情報を確認しています。
この広範な内容でMQA-CDのみならずMQAの実態に一歩迫ろうという記事ですのでぜひご覧ください!
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201704/17/2496.html
内容はMQAの紹介から、今回特別に使わせてもらったMQAエンコードのあり/なしでの同じ曲の比較、MQA対応DACの使用と音質コメント、そしてMQA-CDをリッピングしてMacのAudirvana +3でソフトウエアデコードでの再生までカバーしました。Audirvanaのところでは製作者のダミアンさんにも直接話を聞いて情報を確認しています。
この広範な内容でMQA-CDのみならずMQAの実態に一歩迫ろうという記事ですのでぜひご覧ください!
2016年04月27日
RoonReadyとRoonの音の魅力の記事をPhile-webに執筆しました
Roonの基本的な仕組み、ネットワークシステムの解説と実際のRoonネットワークシステムをハイエンドオーディオで試聴するという記事をPhile-webに執筆しました。こちらのリンクです。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201604/27/2055.html
![IMG_2788_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_2788_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
左:ラックの上に置いてあるのがPLayPointとe28 DAC、右:IQaudio PI-DAC+
内容は最新のRoon 1.2の調査結果を反映し、RoonBridgeやRoonReady機材を使った聴き比べをしています。さらには同じハードを使ってDLNAシステムとの聴き比べた試聴結果まで盛り込んだものです。使用機器も音元出版試聴室のTADスピーカー、アキュフェーズのアンプ、NASはfidataなどハイエンド機材を使用し、RoonReady機材もエミライさんの協力のもと、最新のexaSound PlayPointや高性能e28 DACを使用し、さらに低価格のラズベリーパイのIQaudio DACまで使用しています。
7000字近くに及ぶ大作で盛りだくさんな内容になったと思いますので、この分野に興味ある方はぜひご覧ください!
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201604/27/2055.html
![IMG_2791_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_2791_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_2788_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_2788_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
左:ラックの上に置いてあるのがPLayPointとe28 DAC、右:IQaudio PI-DAC+
内容は最新のRoon 1.2の調査結果を反映し、RoonBridgeやRoonReady機材を使った聴き比べをしています。さらには同じハードを使ってDLNAシステムとの聴き比べた試聴結果まで盛り込んだものです。使用機器も音元出版試聴室のTADスピーカー、アキュフェーズのアンプ、NASはfidataなどハイエンド機材を使用し、RoonReady機材もエミライさんの協力のもと、最新のexaSound PlayPointや高性能e28 DACを使用し、さらに低価格のラズベリーパイのIQaudio DACまで使用しています。
7000字近くに及ぶ大作で盛りだくさんな内容になったと思いますので、この分野に興味ある方はぜひご覧ください!
2016年04月10日
ボブスチュワートの「MQAの質問なんでも答えます」
Computer AudiophileにボブスチュアートがMQAの質問に答える形でかなり大量のQAが掲載されてます。下記リンクです。
http://www.computeraudiophile.com/content/694-comprehensive-q-mqa-s-bob-stuart/
寄せられた全質問に答えたようで質問自体が玉石混交ですが私の興味あるところだけピックアップしてみました。いままで知りたかったことがほとんど答えられてます。
まずQ36を見るとMQAはロスレスか?という問いには、ロスレスがベストとは限らないと前置き付きで、「close-to-lossless」と言ってますが、端的に言ってMQAは「ビットパーフェクト」ではないということですね。ただそのあとは、ロスレスはデジタルドメインの話だけど、最終的にはアナログから撮った音をアナログで出すよね、そこでの音が重要であり、その運び方が重要なのさ、という感じの言い方のように思えます。
MQAにはロスレスかどうかの他に、そもそも真にハイレゾかどうかという疑問もありますが、そこはQ37-2でやはり突っ込まれてます。このオリガミ処理自体は可逆的なロスレスであるって感じでしょうか。
またMQAの売りとしてよく言われている「時間軸的なうんぬん」というのも、カタログ言葉でなく結局技術的にいうと何のこと?という疑問がありますがそれはQ62やQ63にも時間的な正しさ(というか時間的なブレ・ボケ)とは何かについて解説されてます。それとQ15を見るとインパルス応答の図で別に解説されてます。
あともう一個私が最近気になってるのは、MQAはDACやスマホなど箱物には内蔵するけど、PC上の音楽再生ソフトでは対応しないんじゃないか?ということですが、これもQ43で答えられてます。Q43-1はそもそもそれが可能か、Q43-2はそれやってもMQAの恩恵はあるか、Q43-3はサードパーティー(音楽再生ソフトの製作者)がそれできるか、ということです。
答えは1はもちろんできる、2は差はない、ただしDACに付随しているソフト(上の箱物)のほうがDAC知ってるので音が良いでしょうという感じ。
3は微妙な答えですが、2で示したようなDACの良さを引き出せるようなソフトを待ってるよ、って感じですが、ここについては別途アナウンスするようなのでまだ方針が決まってないのではと思います。おそらくは許可制になるとまずメリディアンつながりでRoonだと思いますがわかりません。
(ちなみにQ76にありますが実際はMQAはメリディアンではなく別会社ということ)
似たような質問はQ44でもありますがこちらはPCというより、SonicOrbiterやPlayPointのようなブリッジ製品経由(ネットなどデジタルで受けてデジタルのUSBやSPDIFで出すというような)という感じなので箱とPCの中間ですね。質問者もひねってます。
これも答えは似たような感じで、DACに最適に出せるやり方が分かってるならということで暗に汎用品は除外したそうです。ただこれも後にアナウンスするということで、ベンダー個別に対応するように思えます。保証問題もありますからね。
またこの辺はQ47のDACプロファイリングにもかかってくると思います。
Q45はデコーダはFPGAでも作れるかということだと思いますがこれは実際に作ってるとのこと。
Q74ではMQAはリアルタイムでも将来的にはエンコード可能(ライブ配信とか)と書かれてます。
あとこれが一番ハードなQAなんですが、HQ Playerの作者がMQAについて実はデコードされないと(デコーダがないと)音質はCD品質より劣化してるのではないか、ということと、実はFLACより効率悪いんではないかという否定的な分析を書いてます。これは海外ではMQA論でよく参照されてますので興味ある方はチェックしておいたほうが良いと思います。
http://www.computeraudiophile.com/blogs/miska/some-analysis-and-comparison-mqa-encoded-flac-vs-normal-optimized-hires-flac-674/
これもQ82に回答されてます。この辺はボブスチュアートとの真っ向勝負ですがまあ私にはお読みくださいとしか。。
最後に用語集があるのでそれを先に見たほうが良いかもしれません。例えば"Kernel"とかです。
結局先送りの回答もありますが、だいたいの今までの疑問には全て答えてるように思います。私はすっ飛ばしてましたが基本的なことからスタジオでのことやライセンスまでかなり広くカバーしてます。これを見ればMQAは皆わかるというか、これを見ずにMQA語るなかれみたいな。(Q82はあと引くと思いますが)
http://www.computeraudiophile.com/content/694-comprehensive-q-mqa-s-bob-stuart/
寄せられた全質問に答えたようで質問自体が玉石混交ですが私の興味あるところだけピックアップしてみました。いままで知りたかったことがほとんど答えられてます。
まずQ36を見るとMQAはロスレスか?という問いには、ロスレスがベストとは限らないと前置き付きで、「close-to-lossless」と言ってますが、端的に言ってMQAは「ビットパーフェクト」ではないということですね。ただそのあとは、ロスレスはデジタルドメインの話だけど、最終的にはアナログから撮った音をアナログで出すよね、そこでの音が重要であり、その運び方が重要なのさ、という感じの言い方のように思えます。
MQAにはロスレスかどうかの他に、そもそも真にハイレゾかどうかという疑問もありますが、そこはQ37-2でやはり突っ込まれてます。このオリガミ処理自体は可逆的なロスレスであるって感じでしょうか。
またMQAの売りとしてよく言われている「時間軸的なうんぬん」というのも、カタログ言葉でなく結局技術的にいうと何のこと?という疑問がありますがそれはQ62やQ63にも時間的な正しさ(というか時間的なブレ・ボケ)とは何かについて解説されてます。それとQ15を見るとインパルス応答の図で別に解説されてます。
あともう一個私が最近気になってるのは、MQAはDACやスマホなど箱物には内蔵するけど、PC上の音楽再生ソフトでは対応しないんじゃないか?ということですが、これもQ43で答えられてます。Q43-1はそもそもそれが可能か、Q43-2はそれやってもMQAの恩恵はあるか、Q43-3はサードパーティー(音楽再生ソフトの製作者)がそれできるか、ということです。
答えは1はもちろんできる、2は差はない、ただしDACに付随しているソフト(上の箱物)のほうがDAC知ってるので音が良いでしょうという感じ。
3は微妙な答えですが、2で示したようなDACの良さを引き出せるようなソフトを待ってるよ、って感じですが、ここについては別途アナウンスするようなのでまだ方針が決まってないのではと思います。おそらくは許可制になるとまずメリディアンつながりでRoonだと思いますがわかりません。
(ちなみにQ76にありますが実際はMQAはメリディアンではなく別会社ということ)
似たような質問はQ44でもありますがこちらはPCというより、SonicOrbiterやPlayPointのようなブリッジ製品経由(ネットなどデジタルで受けてデジタルのUSBやSPDIFで出すというような)という感じなので箱とPCの中間ですね。質問者もひねってます。
これも答えは似たような感じで、DACに最適に出せるやり方が分かってるならということで暗に汎用品は除外したそうです。ただこれも後にアナウンスするということで、ベンダー個別に対応するように思えます。保証問題もありますからね。
またこの辺はQ47のDACプロファイリングにもかかってくると思います。
Q45はデコーダはFPGAでも作れるかということだと思いますがこれは実際に作ってるとのこと。
Q74ではMQAはリアルタイムでも将来的にはエンコード可能(ライブ配信とか)と書かれてます。
あとこれが一番ハードなQAなんですが、HQ Playerの作者がMQAについて実はデコードされないと(デコーダがないと)音質はCD品質より劣化してるのではないか、ということと、実はFLACより効率悪いんではないかという否定的な分析を書いてます。これは海外ではMQA論でよく参照されてますので興味ある方はチェックしておいたほうが良いと思います。
http://www.computeraudiophile.com/blogs/miska/some-analysis-and-comparison-mqa-encoded-flac-vs-normal-optimized-hires-flac-674/
これもQ82に回答されてます。この辺はボブスチュアートとの真っ向勝負ですがまあ私にはお読みくださいとしか。。
最後に用語集があるのでそれを先に見たほうが良いかもしれません。例えば"Kernel"とかです。
結局先送りの回答もありますが、だいたいの今までの疑問には全て答えてるように思います。私はすっ飛ばしてましたが基本的なことからスタジオでのことやライセンスまでかなり広くカバーしてます。これを見ればMQAは皆わかるというか、これを見ずにMQA語るなかれみたいな。(Q82はあと引くと思いますが)
2016年01月30日
MQAの2Lサンプル音源
おなじみの2Lの音質比較サンプル音源のページにMQAのサンプルがアップされていました。下記にボブスチュワートのコメントともにAudioStreamの記事があります。
http://www.audiostream.com/content/supplementary-listeners%E2%80%99-notes-2l-test-bench#wGQHoVEbIKADUdX8.97
2Lのサンプルページは下記で、無料でダウンロードできます。さっそくいくつかダウンロードして聞いてみました。
http://www.2l.no/hires/index.html
ここで気が付く点がいくつかあります。
まずこのサンプルを見てMQAのファイル形式はFLACだということがわかりました。つまりMQAという方式でエンコード(コード化)された音楽データがFLACファイル形式に格納されているということになります。端的に言うと".flac"であって".mqa"ではありません。ここは重要なのにあまり触れられてきませんでした。ファイル形式というのは入れ物のことで、エンコード形式は中身の詰め方のことです。たとえば画像ではよくJPEGファイルって言いますが、実はJPEGファイルというのはなくて、たいていはJFIFファイル形式にJPEG圧縮エンコードされた画像データの入っているファイルの通称です。
たとえてフルーツの詰め合わせ贈答品でいうと、ファイルフォーマットというのは箱の形や仕切り、箱の「なんとかフルーツ」や製造月日という表示(タグ)のことです。エンコードというのは中のしきりにどうやってフルーツを詰めるかという詰め方です。フルーツの形や同じ種類の連続など工夫して上手に詰めればたくさん入ります。
MQAでは専用デコーダがなくてもCD品質の部分は再生できるとありますが、ファイル自体がFLACとして再生されるということがわかりました。ここはコンテナは任意という記述があったようにも思いますが、少なくとも2LではFLACでいくようです。
次にCarl Nielsen: Chaconne op 32を見てもらうとわかりますが、これはマスターが44/16なのに、それをMQA化したものはCD品質の音源よりファイルサイズが大きくなっています。元がDXDマスターでということならわかりますが、元のサイズより大きいというのはいったんアップサンプリングかなんかしているのではないかと考えてしまいます。
また、FLACのタグを見るとわかりますが、MQA音源は44KHz/24bitとして認識されています。44/16ではありません。CD相当とはいっても24bitの拡張部分はそのままにしているようですね。

44/24の音源がMQA
実際に再生してみましたが、デコーダなしでもたしかに再生できます。興味深いことにデコーダがないためにCD相当音質のみ再生できるはずなのに、CD品質のサンプルと比べると音質が違うように思います。ボブスチュワートの解説を見ても測定的にもCD音源よりデコーダなしのMQA再生のほうがノイズフロアなどが低くなっています(凹凸ありますが)。
聴覚的にはより自然で滑らかに思えます。やはりこの段階でMPフィルタ系のアーティファクト取るデジタル処理がされているっぽいですし、24bit拡張の効果かもしれません。
RoonよりはJRMCのほうが差は小さいのでこの辺はよくわからないところもありますが、いずれにせよMQAの実物が出回ってきたことでよりMQAについてわかるようになったとは言えます。
それとMQAと関係ないですが、2Lレーベルもやっぱり良いですね。このSPES:Kyrieなんかは伝統音楽と宗教曲がうまく融合して見事です。古いものと古いものを掛け合わせて新しく聴こえるという、音楽のクリエイティブな側面が良く出ています。A/B比較でのMQA聴き比べはどうでもよくなってずっと聞き入ってしまいました。アルバムも買おうかと。でもMQA版を含めてどれを買えばよいのか、、悩みが深くなりました。
https://shop.klicktrack.com/2l/447077
http://www.audiostream.com/content/supplementary-listeners%E2%80%99-notes-2l-test-bench#wGQHoVEbIKADUdX8.97
2Lのサンプルページは下記で、無料でダウンロードできます。さっそくいくつかダウンロードして聞いてみました。
http://www.2l.no/hires/index.html
ここで気が付く点がいくつかあります。
まずこのサンプルを見てMQAのファイル形式はFLACだということがわかりました。つまりMQAという方式でエンコード(コード化)された音楽データがFLACファイル形式に格納されているということになります。端的に言うと".flac"であって".mqa"ではありません。ここは重要なのにあまり触れられてきませんでした。ファイル形式というのは入れ物のことで、エンコード形式は中身の詰め方のことです。たとえば画像ではよくJPEGファイルって言いますが、実はJPEGファイルというのはなくて、たいていはJFIFファイル形式にJPEG圧縮エンコードされた画像データの入っているファイルの通称です。
たとえてフルーツの詰め合わせ贈答品でいうと、ファイルフォーマットというのは箱の形や仕切り、箱の「なんとかフルーツ」や製造月日という表示(タグ)のことです。エンコードというのは中のしきりにどうやってフルーツを詰めるかという詰め方です。フルーツの形や同じ種類の連続など工夫して上手に詰めればたくさん入ります。
MQAでは専用デコーダがなくてもCD品質の部分は再生できるとありますが、ファイル自体がFLACとして再生されるということがわかりました。ここはコンテナは任意という記述があったようにも思いますが、少なくとも2LではFLACでいくようです。
次にCarl Nielsen: Chaconne op 32を見てもらうとわかりますが、これはマスターが44/16なのに、それをMQA化したものはCD品質の音源よりファイルサイズが大きくなっています。元がDXDマスターでということならわかりますが、元のサイズより大きいというのはいったんアップサンプリングかなんかしているのではないかと考えてしまいます。
また、FLACのタグを見るとわかりますが、MQA音源は44KHz/24bitとして認識されています。44/16ではありません。CD相当とはいっても24bitの拡張部分はそのままにしているようですね。

44/24の音源がMQA
実際に再生してみましたが、デコーダなしでもたしかに再生できます。興味深いことにデコーダがないためにCD相当音質のみ再生できるはずなのに、CD品質のサンプルと比べると音質が違うように思います。ボブスチュワートの解説を見ても測定的にもCD音源よりデコーダなしのMQA再生のほうがノイズフロアなどが低くなっています(凹凸ありますが)。
聴覚的にはより自然で滑らかに思えます。やはりこの段階でMPフィルタ系のアーティファクト取るデジタル処理がされているっぽいですし、24bit拡張の効果かもしれません。
RoonよりはJRMCのほうが差は小さいのでこの辺はよくわからないところもありますが、いずれにせよMQAの実物が出回ってきたことでよりMQAについてわかるようになったとは言えます。
それとMQAと関係ないですが、2Lレーベルもやっぱり良いですね。このSPES:Kyrieなんかは伝統音楽と宗教曲がうまく融合して見事です。古いものと古いものを掛け合わせて新しく聴こえるという、音楽のクリエイティブな側面が良く出ています。A/B比較でのMQA聴き比べはどうでもよくなってずっと聞き入ってしまいました。アルバムも買おうかと。でもMQA版を含めてどれを買えばよいのか、、悩みが深くなりました。
https://shop.klicktrack.com/2l/447077