Music TO GO!

2022年09月08日

「final ZE3000 ウルトラ警備隊モデルを聴く」の記事をアスキーに執筆しました

「final ZE3000 ウルトラ警備隊モデルを聴く」の記事をアスキーに執筆しました。

https://ascii.jp/elem/000/004/098/4098442/
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「ポタ研 2022夏が開催、約2年半ぶりのリアル開催」の記事をアスキーに執筆しました

「ポタ研 2022夏が開催、約2年半ぶりのリアル開催」の記事をアスキーに執筆しました。

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2022年03月29日

CanJamシンガボールの新製品

今週末にHeadFiのCanJamシンガポールが3年ぶりにリアル開催されます。その紹介動画から。

https://www.head-fi.org/threads/canjam-singapore-2022-april-2-3-2022.922817/page-14#post-16885470

Noble Audioがたくさんの新製品を出します。

Noble Audio Jade
4BA ダイナミックのハイブリッド。柔らかっぽい。低音強調でドラマー、ベーシスト向け。
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Noble Audio Kadence(ケイデンス)
8BA。たぶんスタジオモニター風。フラット。ヴォーカルがいい。かなりクッキリ系。センシティブ。
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Noble Audio DXII (ディー・トゥエルブ)
1ダイナミック 中域がいい Khanの中域の良さを1/4の値段で、みたいな。
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Noble Audio Kublai Khan(クーブライカン、ふびらいかん)
4Way 4BA 1ダイナミック 1ピエゾツイータはKhanと同じだがボーンコンダクティングトランデューサーって言ってるけど骨伝導ドライバ?fir audioのタクタルベースっぽい仕組みか?
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ifi zen airシリーズ DACとBlue。
blueはデスクトップのワイヤレスオーディオ向け。blueもdacも価格ドルで$99というお値打ち。
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Meze Audio Advar
10mm ダイナミック。スムーズベルベットサウンド。
judeはイヤホンにしては広々した音場(roomy sound stage)と言っております。
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CanJamシンガポールにはFitearもJabenブースで出るそう。
finalもZE3000を出展。
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2022年02月24日

HeadFI-TVに見る新製品

Head-FIの全国オフ会CanJamがニューヨークで今週末に開催されます。そこに出展される新製品や注目製品を主催者のJude Mansilla氏がYoutube上のHeadfi-TVにて紹介していますので、その中から興味あるものを取り上げてみます。数値は開始秒数です。



https://www.head-fi.org/threads/canjam-nyc-2022-february-26-27-2022.960696/page-28#post-16829853

10:23 Hihiman EF400
これは DAC内蔵型のヘッドフォンアンプで、HIFIMAN独自のヒマラヤDACを搭載しています。アンプ構成は フルバランスで、高感度イヤフォンにも向いているとありますのでノイズフロアも低いようです。
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16:00 ABYSS DIANA TC
https://abyss-headphones.com/products/abyss-diana-tc?lang=ja
ABYSS DIANAの新型、ラムスキンのイヤパッドが豪勢です。

17:32 Campfire Audio SABER
今回Campfireはメーカー直でなく販売店がショウにくるようです。
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19:12 Questyle CMA Fifteen
Questyleの本格的な据え置き難のDAC内蔵ヘッドフォンアンプ。
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27:02 CEntrance DACport HD
あのDACPortがこんなに小さく。USB-CでAKM DACの Aクラスアンプ内蔵。
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28:10 CEntrance Ampersand
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3W/chというトランスポータブルアンプ。

29:26 Eksonic T2静電型アンプ
これはKerry Gerontianosというheadfiメンバーが開発した「あの」STAX T2をベースにした静電型ドライバー。抵抗などは現在のものを使用したT2の近代化版とも言えます。
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Eksonic AerasというT2のコンパクト版もあります。
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33:23 Grellaudio TWS-1
ゼンハイザーのもと開発者で日本のヘッドフォン祭にもよく来ていたアクセル・グレル氏の完全ワイヤレス。ノイズ低減になにかポイントあり。Drop版もあります。
アクセル氏はセミナーにも参加予定でHeadFi界隈と活発に交わっているようです。
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38:13 Ampersand nautilus 真空管アンプ
KT88(変えれる)採用の真空管アンプ。インピーダンスごとにヘッドフォン端子があります。Red Octoberという300Bバージョンもあるよう。
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2022年01月27日

final新社屋訪問

finalの直営ストアと本社が移転して川崎駅近くのビルに統合されましたので見学してきました。場所は川崎駅のラゾーナ側からすぐで、和風の暖簾の衣装が玄関にあるのがfinalらしいところ。
ビルは元は学習塾だったもので一棟まるごとfinalのビルとなります。内装は2001年宇宙の旅のような真っ白の内装でこれは塗り替えたそうです。

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5Fは多目的ホールで100人くらい入るそうです。もちろんfinal主催のイベントも行いますが、見たところファンミーティングやヘッドフォンイベントにちょうど良さそうで、スクリーンとプロジェクターも用意可能で一般貸し出しも相談次第とのことです。

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面白かったのはこの階の一角にKlippelレーザー測定器が設置されていることです。これは振動板の動きを正確に測定するものです。注目は台座に振動を相殺するためのアクティブ制御の台座が据えられていることです。

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4Fはfinal storeで、一般のお客さんは直接この階にエレベーターで上がってきます。いままでにfinal storeにあった機材もありますが、中央のテーブルはユニークで、finalはこれからチョコの製作のみならず酒の開発も行うようです。

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置物もイヤフォンデザイナーさんが別の仕事で作ってるということで、こうした空間はオーディオを軸とした箱庭的な世界をプロデュースするという意味合いがあるそうです。例えば良い音楽を聴きながら良い置物において楽しみ、チョコや酒も楽しむというような感じです。

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そこに様々なプロトタイプも置かれています。

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D6000(プロトタイプ)

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D8000のプロトタイプ

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羽生選手に進呈された限定生産モデル

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D8000あるいは汎用のヘッドフォン用アタッシュケース(新製品) サムソナイトと同じ工場で作られ強度が高い

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防音室も予約で借りられます

また興味深いのはその隣に開発ルームがあることです。一般は立ち入り禁止ですが、販売と開発がこんなに近接していることに驚きます。

3Fは試聴部屋で、ソニーの360オーディオの開発規格にも準拠してるマルチスピーカーが置かれています。これは研究開発用でASMRやゲーミングなどの方向感覚の実験なども行われているとのこと。

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このフロアには製造室もあります。

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F7200の組み立て

2Fにはオフィスと配信ルームがあり、final liveの配信スタジオがあります。

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このように基礎研究から開発、販売ストア、情報発信までが、ひとつのビルにあり得ないほど接近して設けられているのがとてもユニークでfinalらしいと思います。すべてが完結していて、凝縮されて、分野横断的にミックスされていままでにないような化学反応を起こしていきそうです。これから出てくるいままでにないような製品群にも期待が高まる思いがしました。
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2021年11月24日

アスキーに「久しぶりのリアル開催、国内外のハイエンド機器が集った、2021 東京インターナショナルオーディオショウ」の記事を書きました

アスキーに「久しぶりのリアル開催、国内外のハイエンド機器が集った、2021 東京インターナショナルオーディオショウ」の記事を書きました。

https://ascii.jp/elem/000/004/074/4074740/
posted by ささき at 19:27| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月23日

今週末にHeadFiのCanJam SoCAL開催、新製品プレビュー

今週末にHeadFiのCanjamのリアルイベントがSoCALで開催されます。SoCAL(ソーキャル=South California)はロスアンゼルス周辺を主に指す言葉です。HeadFiでそのプレビュー記事と動画が掲載されています。今回はJudeの他に2名が解説をしています。

以下いくつか新製品を紹介していきます。

https://www.head-fi.org/threads/canjam-socal-2021-september-25-26-2021.926435/

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目玉はAUDEZEからの二つのフラッグシップでひとつは静電型のCRBNともうひとつは平面磁界型のLCD-5です。

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HIFIMANからはHYMALAYA DACというR2R DAC ICが発表され、それを採用したR2R版のBlueminiが発表されています。

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64 AudioからはDuoという2ハイブリッドでAPEXなど技術を搭載したイヤフォンが発表。

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Centranceがまたやる気を出して懐かしいHIFI-M8のV2版が出ています。スイスアーミーナイフという通りにいろんな使い方ができます
またAmpersandというヘッドフォンアンプが参考出品され、3W/chというハイパワーです。

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面白いのはVZR Model Oneというゲーミング向けHiFiヘッドフォンが出ています。これもゲーミングヘッドフォンのハイエンド化を示すとともに、これはCrossWaveというAcousticLensという謎の板がドライバーの前についています。これも音響メタマテリアルの一種かも。

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posted by ささき at 13:53| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アスキーに「秋のヘッドフォン祭 ONLINE 2021開催、気になる各社の新製品は?」の記事を執筆

アスキーに「秋のヘッドフォン祭 ONLINE 2021開催、気になる各社の新製品は?」の記事を執筆しました。

https://ascii.jp/elem/000/004/069/4069746/
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2021年04月28日

アスキーに2021ヘッドフォン祭春Onlineの記事を書きました

アスキーに2021ヘッドフォン祭春Onlineの記事を書きました。

https://ascii.jp/elem/000/004/052/4052801/
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2020年05月04日

オンラインヘッドフォン祭のレポート

オンラインヘッドフォン祭のレポート記事をASCII.jpにて執筆しました。前後編に分かれています。どうぞご覧ください。
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2020年02月13日

HeadfiのCanJam NYプレビュー動画、Chord 2goいよいよ発表

今週末にHeadFiのイベントであるCanJam NYが開催され、展示品のプレビューがHeadFi TVで公開されています。
https://www.head-fi.org/threads/canjam-nyc-2020-february-15-16-2020.918387/page-35#post-15464227



1:06 Chord 2goが発表されています

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Hugo2のワイヤレスモジュールで機能的にはPolyと同じようでDLNA,RoonReadyの他にQubuzなどのストリーミング機能も付いています。
加えて有線のイーサネットコネクタがついています。SDカードスロットは二つ。スイッチ不要で入力を切り替えられます。

3:19 2goはアナウンスされていたんですが、ほんとのサプライズ。Chord 2yuが出ます。

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これはHugo2ではなく、2goに接続して使うものです。2yuは2goのデジタル出力先を提供するもので、これを2goにつければ2goを汎用のコンパクトなネットワークブリッジ(ネットワークトランスポート)としてHugo2以外でも使うことができるわけです。BNCデジタル出力、光出力などが装備されています。

4:24 HEDD Heddphoe AMTドライバー
スタジオモニターのようなニュートラルでマイクロダイナミックス(諧調性)が豊富と言ってます。

6:25 DUNU DK-3001 pro, Luna
Lunaはポタフェスでも出てましたが、ピュア・ベリリウム振動板です。

14:25 HIFIMAN DEVA 安価なワイヤレスヘッドフォン

15:00 12月にわたしがJudeをfinal storeに連れて行った話が出でfinal A8000が紹介されています。
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A8000はきつくならずに解像力が高いと言ってますね。高域と低域も素晴らしくabsolutely superbと言ってます。

23:24 Warwick の静電型システムも気になっています。
25:45Cayin HA-6A KT-88使う真空管ヘッドフォンアンプって珍しい。EL-34も使えます。ポータブルのN6iiは日本でも披露されていますね。
27:48 Campfire Solarisスペシャルエディション フェイスプレートがきれい (すでに売り切れのよう)
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37:29 iFi hipdacももちろん出ます。drop can XXという新製品も出ますね。ゼンハイザー6xx系用のイコライザースイッチがあります。
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43:27 Shiitの$99のハイコスパコンボ
44:41 EarManのちょっと面白そうなDAC
46:24 ハイエンドクラスのinnuosのデジタル製品群

次のヘッドフォン祭ではこれらの日本披露も期待したいですね!
posted by ささき at 09:40| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月10日

finalの直営店 秋葉原にオープン

明後日から秋葉原にfinalの直営店がオープンします。本日はそのfinal storeの内覧会を見てきました。場所は秋葉原駅すぐ近くのUDXとなりで沿線沿いのseekbaseという施設の一角です。

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店内に入るとまず甲冑が鎮座しているのに驚かされます。

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この甲冑は匠の仕上がりを表現していて、いずれfinalが一点ものにも取り組みたいという意思をも示しているとのことです。例えばカスタムやA8000の音を好みにチューニングした一点ものなどにもいずれ取り組みたいとのこと。そのベースがMAKEでもあるそうです。
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話を伺った細尾社長

店内はD8000、A8000からfinalの各シリーズ、完全ワイヤレスの新シリーズであるag、そしてMezeやDitaもあります。これらは店内奥で試聴できるそうです。(店内配置は多少変更されるかも)

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店内は4人の正社員スタッフが常駐して、英語や中国語でも対応可能だそうです。イベントはseekbase内のイベントスペースを使うことができるそうでする

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店奥にはなんと防音室があって開放型ヘッドフォンの試聴もできます。中に入ってみると完全に音は消えなくてもノイキャンヘッドフォンのようにすうっと騒音が減って静かになります。この防音室はヤマハ製でこれ自体S-Nextで取り扱っている商品だそうです。

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それと面白いのはこのfinal謹製のお菓子。買い上げた顧客さんに提供するそうですが、これは有名パティシエとの共同開発によるものでfinalが取り組む主観評価を採用しているそうです。お菓子の製作がイヤフォンのチューニングにも似ているので取り組んでみたそう。かなりおいしく複雑な味です。
このfinalオリジナルスイーツは4種類あり、音楽を聴きながら楽しむスイーツとして、それぞれ咀嚼音レベルが設定されているのがユニークです。

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final storeの場所

一般には明後日から公開ということですので秋葉原参りのついでに立ち寄ってみるのもよいと思います。

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2019年11月09日

CanJam上海のプレビュービデオから、中国製品紹介

今週末はHeadFiのイベント、CanJamが上海で開催されています。そのプレビュービデオがアップされていたので興味あるところを紹介します。特に中国系のメーカーを抜き出しました。今回は英語と中国語のキャプションが付いたので聴き取りにくいときにも助かります。
時間は目安です。

https://www.head-fi.org/threads/canjam-shanghai-2019-november-9-10-2019.912316/page-4#post-15294025

ちなみに測定性能はHarman ターゲットカーブとの近似で評価してます。ヘッドフォンやイヤフオンは線がまっすぐになるのが良いことではなく、耳の形によって影響を受けた曲線がフラットに聴こえるカーブになります。

17:33 SMLS ME500 古そうな形ですがコスパ良いとのこと。
18:00 DAAT CANARY2 JFET入力など面白そう。
18:57 AURIS Auido EUTORPE ヘッドフォンスタンドにもなる真空管アンプ。中国物はデザインもユニークなの多いですね。
19:52 Golden Wave GAX 測定性能が高いとのこと。フルディスクリートで日本でも普通に受けそう。
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21:02 Eletech ケーブルメーカー。技術力も高くて仕上げもよさそう。
26:40 ICE Lab カスタムイヤフオン referenceはEST採用の10ドライバー。測定性能もかなりよいらしい。
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28:53 InEar Promission X これは日本でも入るかもしれませんが、これもハイエンドでよさそう。
32:09 Meccaudio TITANS RHEA これも高域にESTを採用してそれ以外はBAの8ドライバー。
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34:26 Dan Clark Audio(元MrSpeakers)のAEON2。これ折り畳みメカが画期的なので動画で見てください。
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34:55 Softears Cerebris 水月雨のハイエンドブランド(?)。これもEST採用。RS10はかなりHarmanターゲットに近似。ただ音的にはやや強調感があるよう。
38;41 Vision Ears Elysium ブランドは日本でも知っている人がおお欧州ものですが、BAを低域、ダイナミックを中域、EST(x2)を高域にもっていてESTの実装ではJudeは一番いいと言っています。
42:37 SHUOER judeも知らなかったというブランド。TAPEは文字通りカセットテープみたいに見えるデザインが特徴。特徴的なダイナミックとEST?を使ってるみたいで高性能ドンシャリっぽい感じのよう。
43:42 Tingpod(TP Audio) Aurolaは1BAのIEMで仕上がりも音もよさそう。

とにかくEST採用のIEMが多いですね。中ではICE Lab referenceとVision Ears Elysiumが一番興味ありますね。
中国市場も昔から近くて遠いのですが、たとえば10年くらい前の話をすると、どう見ても100円イヤフォンにしか見えない怪しい中国製のYuin PK1に1万円も出したかというと、まずHeadFiのフォーラムで話題になり音に関しては英語で情報が分かったということ、アメリカの代理店が扱っていて英語でやりとりでき、PayPalが使えるように実質的に米国製品の通販と変わらなかったということが大きいと思う。これをアルジネットで情報を得て、タオバオで買うっていうのはいまでもハードルが高いです。
HeadFiとCanJamが英語情報で中国事情を提供し、中国のオーディオ世界へのゲートウエイになればよいですね。
posted by ささき at 13:46| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月03日

ヘッドフォン祭 2019秋

恒例のヘッドフォン祭レポートです。最近はヘッドフォン祭はよく晴れていますね。

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今回は土曜日にRoonの主要メンバーであるCEOのEnno VandermeerとCOOで技術担当のDanny Dulaiが来日したことに関して、Roonの概要とRenduシステムを使ったRoonReadyシステム紹介のセミナーで進行と通訳を行いました。なかなか難しくて、特にRoonではMQAにDSPが適用できるというあたりでは、MQAの技術的な知識と英日の通訳で二重に頭を使って、頭がオーバーヒート気味になりました。
特にDannyがなかなか熱くて、事前打ち合わせの時でもRoonの日本語化スレで一緒に問題解決したよね、という話からRAATのゾーン別クロックのプライオリティまで話が及んだり(そういえば当日これ話せなかった)、なかなか面白かったですね。

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左:ENNO、右:Danny

システムはこういう感じで右に見える黒箱がSonore opticalRenduで、光で電気的絶縁ができるネットワークブリッジということになりますね。右にあるのはRJ45とSFP光の変換機です。音質向上効果もなかなか高かったと思います。

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今回の目玉のひとつはA&Kの新製品SA700。AK120の面影がありますが、音的にはAK120というよりはSP1000系のような透明感が高く深みのあるなかなか良い音でした。

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もうひとつのメインはオーディオテクニカの新型です。特にポータブルがオーテクらしい優しく美しい音で好印象でしたが、ホームタイプもグールドのハミングが明瞭に歌っているように聞こえるような基本性能の確かさがありました。
また過去の名機の展示もありました。

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S NEXTのブースではやはりDreamの新型XLS。またagという完全ワイヤレスの新ブランドも立ち上がっています。

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Campfireの新製品はAndromedaベースのCampfire Audio10周年モデルと3ドライバーの新作"C/2019 Q4"。後者は彗星の名前で、ボリソフ彗星のことです。10周年モデルはなんとセラミック材料の3Dプリントパーツを採用そう、すごい高価な手法ということです。
音的には10周年モデルは音楽的チューン、後者はフラットチューンだそうです。

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FitearはDCがメインです。土曜日は技術紹介的なセッションもあったようです。

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Just earはMH2でも後で音質調整できるRバージョンを発表。他にも細かい手が入ってるようです。

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iFIの新製品ZEN DACとバランス出力のBTレシーバー。ジョンカール効果もあるのか、ZEN DACはいままでのiFIとも違った艶のあるような綺麗な音を聞かせてくれました。価格の割に作りも良いですね。

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うちでブログ記事を書いたDALIのワイヤレスヘッドフォンも国内販売されるようです。

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Simphonio VR1。これはコーティングではなく、セラミックをナノテクノロジーを使って成長させて振動板の形にするとか、量産じゃなく研究所レベルの技術使ってます。ソースを選ぶのでSP1000/2000クラスのDAPが必要です。

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エミライさん取り扱いのSR1a。なかなかスピーカーっぽい音を聞かせてくれ、K1000とは全然別物です。開くと頭内定位が去るような独特の音場感があるのも面白いところ。

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HifimanからはANANDA-BTが出ています。ハイレゾコーデック対応のBTワイヤレスヘッドフォンです。ワイヤレスヘッドフォンでハイエンドレベルを狙いたい人には注目アイテムです。

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JabenからはPhatlabの新型が出ていました。

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今井商事さんではWooのスマホケース一体型のWA11が出ていました。海外ではDAP代わりに音楽専用のスマホを持つことも多いそうですのでこういう形態とか。なかなかよくできていました。

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DELAのオーディオ用スイッチングハブ。ガワとか足を変えただけではなく、電源とかパーツがオーディオグレードであり、他にSFP光がついてるので、opticalRenduと組み合わせたい感じもしますね。

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この恒例の中国市場の報告会もなかなか面白いですね。

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会場にはボブスチュアートの姿もありました。RoonのMQA説明した時にいてほしかったなあ。。

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posted by ささき at 20:00| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月06日

finalの音響講座ふたたび

先日finalの「イヤフォン・ヘッドホンがもっと楽しくなる音響講座」の受講のレポートを書きましたが、好評につき本講座を再度開催するということです。記事については下記です。

final audio イヤフォン・ヘッドフォンを楽しむための音響講座
http://vaiopocket.seesaa.net/article/466841836.html

final音響講座の宿題と復習 (E500とE1000の比較レビュー)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/466887556.html

とても科学的な音響セミナーですが、イヤフォン・ヘッドホンを楽しむということに特化されているので難しそうな内容でも興味を持って取り組むことができます。低音がヴォーカルを聞こえにくくするって実際にはどういうこと?というようなもやもやがすっきりとします。
有料ですがなにかお土産も付いているようです。開催概要は以下の通りですので興味のある方はぜひどうぞ。

■日時
2019年10月20日(日)
◎午前の部:10:45-13:15
◎午後の部:14:15-16:45

午前の部・午後の部どちらも今年6月に開催した講座と同じ内容

■会場
富士ソフトアキバプラザ 6F セミナールーム1
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3 富士ソフト秋葉原ビル

■定員
各回先着100名様(合計200名様)※予約制

■参加費
1,500円(税込)

■参加特典あり
当日の資料とお土産

■講師
S’NEXT シニアサイエンティスト

■申込方法
final DIRECT SHOP「音響講座参加券」販売ページにて、「音響講座参加券」を購入
https://final-audio-design-directshop.com/fs/final/ws_190608
posted by ささき at 12:00| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月22日

HeadfiのCanJamロンドンからの新製品プレビューなど

今週末にロンドンでHeadfiのヘッドフォンイベントであるCanJamが行われますが、そこからJude氏による新製品のプレビュービデオが公開されています。
https://www.head-fi.org/threads/canjam-london-2019-july-27-28-2019.905907/page-11#post-15075726

3:15 レコーディング機材のアインシュタインRupert Neveの開発した初のDAC製品。Rupert NeveはJudeの尊敬している人だそうです。
Fidelice RNDAC。ヘッドフォン端子は全部バランスで、TRS、XLR、Pentacon。最高の測定性能を持つDACのひとつということ。内部はバランス回路。JudeはカスタムIEMで使っても背景ノイズはなかったと言ってます。
Fedeliceヘッドフォンアンプ(旧製品のアップグレード)も出ています。

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Rupert NeveとDedelice DACとヘッドフォンアンプ (Headfi TVから)

11:47 FiiO AM3D(THXモジュール)をJudeが測定したグラフが出ていて、incredibleって言ってます。
19:44 測定結果グラフを見せてiBasso DX220がとてもローノイズだって言ってます。
21:46 HIFIMANのアナンダBTとTWS600。わたしもアナンダBT聴いたことあるのですがこれはとても素晴らしいです。
37:59 Rosson Audio Design RAD-0。Audezeの創立者の一人Alex Rossonが作った平面型。自然でニュートラルだけど音は豊かだとJudeは言ってます。

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Rosson Audio Design RAD-0 (Headfi TVから)

47:14 JudeはリボンのRAAL SR1aのほうがAKG K1000よりもいろんなめんでより優れていると言ってます。
56:29 HEDD HEDDphone ONEはAMT(Air Motion Transformer)ドライブのヘッドフォンです。AMTというと鎧のような奴を思い出す人も多いでしょう。

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HEDD HEDDphone ONE (Headfi TVから)

しかしオルソダイナミックや静電型に加えてリボンとかAMTとかいろんなドライバーがまた出てきましたね。また百花繚乱という感じです。

それとRupert Neveもそうですし、今回はワッツもいろいろとセミナーを持っているのですが、イギリスはやはりオーディオ系の歴史が豊かで人材が豊富だと思いますね。日本の場合にはハイエンドオーディオという趣味がアメリカから入ったということもあって、イギリスは多少縁遠いようにも思えてしまいますがやはり本場です。
最近私がよく話する人だけでもロバート・ワッツ、トルステン・レッシュそしてボブスチュワートと海外技術系の大御所はイギリスですからね。そして歴史があって人脈がいろいろと絡んでいます。
わたしとかは飛行機関連で戦時中のレーダー技術とかも興味あって、やはり電子技術では昔からイギリスがダントツなんですが、そうした歴史もまた深みを感じます。
posted by ささき at 21:40| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月20日

HeadFiのCanJam Socal 2019プレビービデオからいろいろ新製品

今週末に行われるHeadFIのCanJam Socal2019のプレビュービデオが公開されています。
中から新製品などを紹介します。(ちなみにSocalはSouthern Californiaのこと)
下記リンクです。
https://www.head-fi.org/threads/canjam-socal-2019-june-22-23-2019.901166/page-34#post-15015390

まずまたHeadFiオリジナルヘッドフォンが登場します。Gradoとの共同によるHF-3です。まだ画像はありません。
Grad HF-1 1:30
HF-2 2:00
ちなみにうちのブログでのHF-1とHF-2の記事はこちらです。もうなつかしい、HF-1は14年も前、HF-2でさえ10年前になりますね。Gradoの音、アメリカンサウンドが聞きたいという人は要チェック。
http://vaiopocket.seesaa.net/category/558621-1.html
GRADOからはGW100 オープンのワイヤレス(BT)イヤフオンも出ます。 3:24
12:27 Focal Arche。Focalの据え置きDAC内蔵ヘッドフォンアンプ。Micromegaとの共同開発。AKMベースでアンプはバランス
Focalのヘッドフォンにはプリセットの特性調整可能。スタンド込みがすてき。
ARCHE.png
Focal Arche HeadFi TVから

14:09 Manley Absolute 真空管ヘッドフォンアンプ。いろいろ設定がいじれるよう。
19:12 ヘッドフォン祭でも出ていた話題だったRAAL requisite SR1a。
19:38 RAALのリボン振動板の解説あり。
Judeは音については低域は少し薄いけどイメージングがすばらしく、とにかくFastって強調していますね。
26:32 MEZEのEmpryanはいまやJudeのリファレンスになっているって言ってます。あとMEZEではRai Pentaも出るようです。JudeのコメントだとやはりEmpryanみたいな音楽的な美しさと性能の高さが調和したもののよう。
27:50 ZMFの新フラッグシップ。なんかクラシックに見える感じ。
31:29 インド初の静電型ヘッドフォン、低価格の静電型ヘッドフォンのKaldas Research RR1 Conquest。名前がバーフバリっぽい。$500から。赤いのは配線です。配線をデザインに取り入れてるのは面白い。
http://kaldasresearch.com/
RR1.png
RR! HeadFi TVから

34:19 Chord Hugo TT2の測定結果がいかにクリーンかということの説明。
36:42 Empire earsはゾニオンのEST攻勢か。Valkyrie(バルキリー)。ダイナミック+BA+ゾニオンEST(高域)。
Wraith 11ドライバーで7つBA、4つゾニオンEST(高域)。音は両方ともAirがあるって言ってますね。
39:57でもJomo Audio TrinityがESTドライバー使ってますので、ESTはかなり出てきましたね。JudeはJomoのEST実装がいいって言ってます。
41:51に64 Audioの新製品がモザイク懸けられてるのがおもしろい。このビデオシリーズでも初めて見た。
49:07 Akoustyx R-110。Judeがコストパフォーマンスが高いって言ってます。測定性能が高い(ターゲット曲線に近似している)ということ。
52:32 Periodic Auido 新製品Carbon。これも測定的なひずみがとても低いっていうことのようです。
55:13新しくはないですが、THX AAAに興味を持った方のためにBenchmark HPA4をご紹介します。THXAAA-888モジュールを採用しています。おそらく測定的に最高クラスの性能だと思う。
1:03:02 上海のメーカーMatrix Audioのストリーマー(ネットワークプレーヤー)とヘッドフォンアンプの合体版。MQA対応、ESS 9038pro採用。アナログとデジタルのまざって凝ったボリュームを採用しているよう。

ところでビデオ見てたら出てきましたが、いまAndyはMrSpeakersに居るんですね。
posted by ささき at 12:46| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月09日

final音響講座の宿題と復習 (E500とE1000の比較レビュー)

昨日のfinal音響講座での宿題をやるとともに、E500とE1000の比較レビューをするために昨日の講座の復習がてら習ったことを使ってみましたのでレポート提出します。

宿題: 基準音圧を体感する

昨日配布された教材のfinal E500を用意します。
指定音源をダウンロード(ピンクノイズと音楽)。
AK70(またはWalkman)を用意。イコライザーをオフ。指定音源を格納する。
AK70のボリュームを99に設定。これが85dBC、これで一日3時間リスニング(WHO勧告)推奨とのこと。
ボリュームを89に設定。これが80dBC、これで一日8時間リスニング(WHO勧告)推奨とのこと。

感想を言いますと、個人的に80dBだと少し音量が物足りないかんじで、85dBだとちょっと大きいですね。ただ音楽によってはこのくらいで聴きたいかもしれないと思うかもしれません。


復習1: ボリュームマッチングをしてE500とE1000を聴き比べる


次にE500をE1000と比べて試聴をしてみるのですが、このときに昨日の講義の手順通りにやってみます。
ここからはAK70よりも素直な特性のAK380を使ってみました。

E500はコンパクトな箱に入っていますが、中身のイヤフォン本体はきちんとビニールカバーされて分けられているのが目を引きます。
IMG_7863_DxO[1].jpg  IMG_7865[1].jpg

E500とE1000の違いとしては能率(感度)があります。このほかにカラーも違いますが、プラ筐体の場合にはE500のようにブラックのほうが見た目はよいようにも思いますね。

IMG_7870[1].jpg
黒いほうがE500

E500は能率が98dB/mW、E1000は能率が102dB/mWです。インピーダンスは同じ16Ωです。この場合はE500のほうが少し鳴らしにくいのでE500を聴くときのボリュームを調整する必要があります。

まずはじめにボーカルまたはナレーションだけの曲で比べる二機種のボリュームの目盛り差をたしかめてメモしておきます。声だけ使うのは低域や高域など音量レベルの差で変動する部分が少ないからです。
わたしの場合にはいつも使う試聴曲の一つ、LINNレコーズの24bitクリスマスのAlmost Like being in loveの冒頭でくだらないジュークをいってお客さんが笑うMCが30秒くらいまるまる入っているので、そこでE500とE1000のボリュームの差を調整して、差が分かったら続けて音楽部分を聴くという風にしてみました。
またそれを念頭に入れていつもの様々な楽器の入った試聴音源を聴いてみます。

E500のほうが能率低いせいもありますが、暗めで抑えめの表現で、E1000のほうが明るく華やかに聴こえます。ダブルベースソロパートなどを聴くとE500はずっしりと、E1000は低域は軽く感じられます。ドラムスソロパートを聴くとハイハットの高域はE500では音の大きさは似ているけれどきつさが抑えられています。
E1000は上位機と比べると筐体がプラスチック化されたこともあつて、音が荒いところがあるのですが、E500ではそうした点でより整った印象も受けます。またやや骨太のE500にくらべるとE1000の音はやや細身に思います。

たぶんボリュームマッチングさせて聞くというのはオーディオファイルなら知っている人は多いと思いますが、こうして科学的な手法でステップを踏んで実施するというのが大事なことではありますね。

E500ではゲームやバイノーラルに向いているということです。
次にバイノーラル音源を試してみました。これは前にHD TracksがHeadFiと共同で製作した音源の"Open Your Ears"から2曲使ってみました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/143291917.html

9-Percussion Imaging Test
これは音楽ではなくドラムのサウンドテストトラックです。広いスタジオにマイクから3、6、9、12、15、30、70フィートごとにドラムセットの距離を変えていきます。
11-Heartbeat
これも音楽というよりはテストトラックです。ここでは50、40、30、20Hzの低域再現性を聞きます。

E500とE1000では低域特性はほぼ同じように思いますが、ナレーションの「もっともっと低く..」というのがE500のほうがなまなましく感じられますね。これはPercussion Imaging Testでも同じで、E500のほうがドラムの音も「いま何フィートだよ」っていうナレーションもよりリアルに聴こえます。

そしてゲームでも試してみました。水上スキーゲームのRiptide GP2をiPad Pro12.9(ひとつまえ)にいれてE500とE1000でそれぞれ試してみます。

rip[2].jpg

これはかなり違いますね。E500でゲームをすると音のリアルさで没入感・迫力がすごいと感じられます。E1000でボリューム調整して同じようにゲームしてもそう感じられません(同じでかい画面でも)。イヤフォン一つでかなり違いますね。E500はゲームやナレーションなどに向いた音色のように思います。私はあまりゲームやらないんですが、E500では試聴を終わってからもう一回やってしまいました 笑

やはり音楽での違いもありますが、ゲームでの違いが一番大きいように感じました。
またE1000はけっこう使ったものですが、E500の方はエージングは一晩程度なので、使うともう少し差は出てくるかもしれません。

復習2:音色の3因子でレビューを書く

上の項ではいつものようにレビューコメントしたのですが、もうひとつの復習として「音色の3因子」を使って書き直してみようかと思います。
これは音楽を「金属因子」「美的因子」「迫力因子」で表現することで客観的にレビューを書こうという提言です。

「金属因子」はE500では適正くらい、E1000では少し鋭く感じます。
「美的因子」はむずかしいですね。E500のほうが音の粗さが少ないから整っているといったほうが良いかもしれませんが、整っているという言葉が教科書にはなかったのであえて使いません。ただE1000のほうが「金属因子」が強いために中高音主体の楽器ではきれいに聴こえるともいえますね。
昨日の例では澄んで明瞭感の高い音を美的因子で「きれい」、不明瞭な(SNの低いような)音を「汚い」ということだったと思いますが、イヤフォンの音色に当てはめると少し難しいように思います。ここは3因子の中ではちょっと判断がしにくい項目ですね。
「迫力因子」はE500のほうがより迫力のあるように感じられます。
「金属因子」は中高域再現、「迫力因子」は低域再現に近いように置き換えてしまいますが、これでよいのかもちょつと分かりません。

この3つに集約すると、違いの大きな機種を比べるには良いかもしれないけれども、そうでないと差の表現がしにくいようにも思いますね。また3つよりはもう少し細かいほうが、差の表現がしやすいようには思います。
個人的に言うと、この3因子に関してはつけるとしてもレビューと別に数値表現で(たとえば5MAX)、

金属因子 E500:3、E1000:4
美的因子 E500:4、E1000:4
迫力因子 E500:4、E1000:3

みたいにしたほうが、客観的評価という点では良いようにも思います。それと普通のレビューを組み合わせてみてもいいかもしれませんね。

これで単位はもらえるかな?
posted by ささき at 16:00| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月08日

final audio イヤフォン・ヘッドフォンを楽しむための音響講座

今日はfinal audio主催のイヤフォン・ヘッドフォンを楽しむための音響講座を受講してきました。約120名の参加者でセミナールームもいっぱいでした。これはもともと社内教育用のセミナーをイヤフォン・ヘッドフォンを楽しむための知識ということに主眼を置いて外部セミナーとしたようです。

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挨拶する細尾社長

参加者には教材としてはfinalの未発表モデルのE500が配られました。このE500は官能評価を科学的に分析する新しい手法に基づいて開発されたもので一人の官能評価ではない点がポイントだそうです。VRやゲームに適した特性を持っているイヤフォンで、大手携帯会社との提携の副産物ということです(市販未定)。
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講座は2時間ほどで、下記のように12のトピックを設けてそれを説明して簡潔に締めくくるというわかりやすい構成で行われました。以下*部分は私的感想です

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講座の機材等

1.ヒトはどうやって音を聴いている? - 耳の仕組み、*有毛細胞の働きがデジタル(PDM?)的というのが面白かった
2.ヒトが聞こえる音の大きさの範囲は? - dBとは、実際に基準となる85dB(C)の音をGenelecのスピーカーで聴く実習
→配布されたE500と手持ちのiPhoneまたはDAPの指定位置で基準音を聴いてみる課題がだされる

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音圧を測る実習

3.ヒトが聞こえる音の高さの範囲は? - 音の高さとは、楽器の周波数 - 周波数スイープを聴いてみる
4. 周波数特性とは? - 周波数特性グラフとは
5. 音を比較する際は音の高さをそろえることが大事? - 等ラウドネス曲線とは *音量をそろえるにはボーカルのみがよい(音量で変化する高域と低域が含まれないから)というtipsがわかりやすい
6. イヤフォン・ヘッドフォンの理想的な周波数特性は? - スピーカーと同じか?フラットでよいか? イヤフォン・ヘッドフォンは耳に直で入れるため外形分の脳内変換を無視してしまう - それを補完する周波数特性が求められる 
7. 映像の比較と音の比較の違いは? - 音では一度に2つの音を比べられないので短期記憶が必須 - 2つの音を比べてみる実習
8. 音を比較する際に何に着目するか? - 官能評価のあいまいさ - 共通化の提言 *ここはレビュー書きとしては耳が痛いところ
9. 低域がボーカルを聴こえづらくするのはなぜ? 低音のマスキング効果 - 実際に低音がより高い音を打ち消す実習 *実習により納得性が高い
10.エージングとは? 聴覚的なエージング、finalの考える機械的エージング
11.イヤピース・イヤパッドの密閉度が低いと低域が減るのはなぜか? 低域が減ると低音だけでなく、マスキング効果で音の全帯域に影響する
12.イヤフォン・ヘッドフォンだからこそ実現できる楽しみ方 - 3D、VR - それに適するE500

内容は難しい点もありますが数式も使わずにわかりやすく基礎からしっかりとカバーし、イヤフォン・ヘッドフォンに特化したテーマのために飽きることなく聴きとおすことができました。またfinal audioは科学的手法を重視するメーカーだということも納得できます。
次回もあればお勧めです。

さて、課題はあしたやろっと。
posted by ささき at 22:26| ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする