Music TO GO!

2017年05月05日

ヘッドフォンアワード2016-2017表彰式

私が司会しました、ヘッドフォン祭で開催されたヘッドフォンブック2017のヘッドフォンアワード2016-2017の各受賞者の写真が届きましたので掲載いたします。

まず総評は野村ケンジ先生(右にわたし)
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イヤフォン部門
プレゼンターは小原由夫先生
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エントリークラス デノン AH-C620R
株式会社ディーアンドエムホールディングス 国内営業本部 営業企画室 宮原利温様
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ミドルクラス ダイナミックモーション DM200H
サエクコマース株式会社 代表取締役 北澤慶太様
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アッパークラス AKG N40
ハーマンインターナショナル株式会社 マーケティング部 石原嘉範様
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ハイエンドクラス ウェストン W80
ウェストン アジア太平洋地域セールスマネージャー Hank Netherton(ハンク・ネザートン)様
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大賞 JHオーディオ/アステル&ケルン Michelle
アイリバー Global Business Unit ソニア様 
JH Audio ジェリー・ハービー様
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ヘッドフォン部門
プレゼンターは岩井喬先生
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エントリークラス オーディオテクニカ ATH-AR3
株式会社オーディオテクニカ マーケティング本部 広報宣伝課 マネージャー 松永貴之様
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ミドルクラス フォステクス T40RP mk3n
フォスター電機株式会社 フォステクスカンパニー PA技術 兼 KOTORI OFFICE ブランドマネージャー 山口創司様
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アッパークラス プリマ PRYMA 01
株式会社ア−ク・ジョイア 営業部、営業部長 牧野文保様
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ハイエンドクラス クロスゾーン CZ-1
CROSSZONE LIMITED 開発設計本部 マネージャー 唐澤孝行様
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ハイエンドクラス デノン AH-D7200
株式会社ディーアンドエムホールディングス 国内営業本部 営業企画室 宮原利温様
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大賞 ソニー MDR-Z1R
ソニービデオ&サウンド株式会社 V&Sプラットフォーム開発部門 角田直隆様 
ソニービデオ&サウンドプロダクツ株式会社 V&S商品設計部門 尾崎雄三様
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周辺機器部門賞とヘッドフォンの殿堂、及び特別賞のプレゼンターは大塚康一先生
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周辺機器部門 アステル&ケルン AK70
アイリバー Global Business Unit ソニア様
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ヘッドフォンの殿堂 シュア SRH1840
シュア・ジャパン株式会社 アシスタント セールス マネージャー 磯部正様
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特別賞 ファイナル イヤホン組み立てイベント
S'NEXT株式会社 代表取締役 細尾満様
S'NEXT株式会社 営業部 工藤岳様
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ヘッドフォンブック編集長 小松さんよりひと言
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最後は受賞者全員で。来年もよろしくお願いします。
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2017年05月01日

2017 春のヘッドフォン祭

今回の春のヘッドフォン祭ではHIFimanの発表会サポート、15Fポータブルサロンのジェリーハービーのインタビュー、そしてヘッドフォンブックの2016-2017アワードの司会進行などを担当しました。
(以下写真はすべてiPhone7 plus)

ジェリーハービーのインタビューの内容の概要を少し抜粋して書きます。

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開発のプライオリティについては、すべてが大事だけれども、音質が一番で、次に装着感、仕上がり、そしてアフターサービスが大事ということ。
自社ブランドで一番気に入っている製品は、LaylaとLolaのどちらかだけれども、いまは中域の音質が気に入っているからLolaがよいと思うとのこと。
好きな音楽ジャンルは、ニューへビーメタル、クラシックロック、カントリーだが、製品はすべての音楽に再生できなければならないので、開発中にはすべてのジャンルを聴くということ。特定のリファレンスはないそうです。

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JH Audio Lolaカスタム

Lolaで、なぜ中域のみダイナミックかということについては、まず完璧なマルチドライバーイヤフォンを開発したいというところからはじまった。いままでの試行錯誤から、ダイアフラムスピーカー(ダイナミック)のスイートスポットが高域でも低域でもなく、200hz - 3000hzの中域にあるということがわかった。
なぜ一基ではなく二基かというと、まずインピーダンスを下げて感度を上げたかった。向かい合わせにしてその間の空気を調整することで求めるハイミッドの周波数特性が得られる。二基の4.9mmドライバーで9.8mm相当のドライバーにすることができるからということ。これによりひずみが起きる前に求める出力をえることができるからということ。
クロスオーバーは、ガンズのギターを正確に再現できるように変えていった。中域重視の設定になっているとのこと。

例の(エイプリルフールネタの)64ドライバーIEM Berthaについては実際に64個のドライバーを入れたが、位相の悪夢になるので配線はしなかったということです。

また、むかしハイブリッドの5EBをつくったときは、性能というよりもダイナミックドライバーがBAよりも安いから使った、などの話がありました。

集まった人からの質問では、日本では10pro がいまだに愛されているが自分ではどう思っているか、ということについては、triple.fi 10(テンプロは日本のいい方)は自分も気にいっているし、みなに愛されているのも知っている。とても高かったのでUEの投資家はゆるさなかったが、口論や物理的なけんかになるほどだった。いまは作られていないが、昨年1000個作成した(TriFi)が2日で売り切れた、など。

いままでのJHで一番低域が出るモデルはという質問には、ロクサーヌがもっとも出力のキャパシティが大きいが、一番低音好きというならJH13V2やJH16V2(オリジナルのJH13やJH16ではなく)がお勧めということ。ただ正確なベースというならLolaが一番だということです。

12ドライバーより多いドライバーを作るかということについては、この4クアッドによる利点は高域で、4つにすることによって20kHzを達成できたが、これ以上の必要はないと考えているなどでした。

ちょっと印象に残ったのはこのインタビューの後で、自分でカスタムIEMを作っているという女性が自分の作品をジェリーに見せてお話して、いっしょに写真を撮ってもらい感極まって涙を流していたことです。人に良いものを与えられるというのは尊いことですね。

製品では以下のものを少し見てきました。

下はJH Audio Lola。たしかにキングという感じの素晴らしい音です。ジェリーのオススメの低音調整位置は2時だそうです。

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Dita Dream。以前のバージョンでは少し中域に低音のかぶりがあったのでDitaのダニーはそれを取りたいって言ってたんですが、このバージョンではうまくチューニングできたようで、スッキリと透明感あるヴォーカルが楽しめます。4.4mmのプラグもあります。

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WestoneではいよいよW80のカスタム版であるES80が出て発表会をしていました。高域重視はW80と同じだけれども、カスタムということで設計はおのずと異なるということ。まW80よりもステージ向きでヘッドルームに余裕があり、低域を上げたそうです(従来のWestoneと同じ考え方です)。
またEASはAMとは違ってフィルターを外せるので、音の入ってくる量を変えられるということ。完全なクローズにすることもできるよう。

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FitEar Customは005番(オヤイデの白)ケーブルが標準。ミドルレッグシェルがポイントで、価格も手ごろ、コンシューマ向けで音楽鑑賞に特化したということ。音は広がりがとても良くて、いつもながらの良くバランス取れてる感じです。音が耳に適度に近いのもライブに良さそう。

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エニュームではVSTのありなしの切り替えができるデモ機を用意していました(VSTは入ってるけど配線を切ってるそう)。
レビューでも書きましたが、VSTツイーターがなくても音楽は高域から低域まで普通に聴けます(ダイナミックでフルレンジカバーしているから)。ただVSTがないと音がザラザラ低質な感じで、VSTありだと音の高級感が上がります。これがスーパーツィーターの効果でしょうね。

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Chordではジョンフランクスがきて二台のPolyを使ってレンダラーを切り替えて、その柔軟さをデモしていました。音もよくMojoの良さを引き出していました。期待感大です。

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ファイナルの新作E3000。ファイナル久々のダイナミックで、低価格なのに高級DAPでも聴けるくらい音が良いのに感心します。E2000も良いけど高域と低域が少しきつめで、より一般ライクな味付けのように思います。5000円ちょっとのE3000はオススメですね。

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Abyssの新型AB1266φファイ。微妙に感度が上がって、いい感じで鳴るようになりました。やはり平面型ではトップクラスの音だと思いますね。鳴らせるPhatlabのポータブルアンプもすごいけど。

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いよいよソニーロゴの入ったJustear。リアルに買い替え考えてる人がすでに何人もいるようです。

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Re:leafのE3。ハイブリッドヘッドフォンアンプだけど真空管とトランジスタのハイブリッドではなく、電流駆動と電圧駆動のハイブリッド。両方長短あるので同時ではなく、ヘッドフォンに合わせて切り替えて使うということ。HD800で聞いたけど電流駆動の方がリッチで好ましい感じがしました。ハイインピーダンスには電流駆動がやはりよいかもしれませんね。

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HiFiManのシャングリラ。ナノテクノロジーを活用し、アンプのデザインは空母をイメージしたそうです。音は細やかでスケール感があるという感じ。

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Sonomaの静電型。たしかに静電型らしい細やかさ、プロ機っぽい整った音バランスという感じ。

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人気のSTAX新ドライバーSRM-T8000。以前は真空管を後段に使ってたがこれは真空管が前でトランジスタが後段です。過去の伝説のT2はトロイダルトランスではなかったので、トロイダルトランスでは過去最大だそう。従来のドライバーよりもスケール感が良いように思います。

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こちらMQAのブース。注目度はかなり高いようです。

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ブルーハワイが日本でも。エミライさんの参考出品です。

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音茶楽のco-donguriのリケーブルタイプ。どことは言えないけど、オリジナルよりこっちの方が好きな音の感じです。

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その名もメーターミュージック。アンプが入ってるわけではないが、入力に応じてVUメーターが動きます。

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いつもながら仕事が早いバンナイズのKANNとHugo2のケース。

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フジヤさんの今回の新色コレクション。カスタムケースはこういう風にしてカスタムに傷がつかないようにするもの。特にTitanにオススメ。

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iFI iESL。iCanがアンプでアナログでiESLに繋いでバイアス電圧を足してKing soundに出してる状態です。つまり普通のヘッドフォンアンプを使って静電型のヘッドフォンが使えるというわけです。

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静電型がわりと増えてるけれども、海外では以前から一定の割合で人気があるので、静電型の海外製品が出ていても驚くことではないと思う(Staxもいまは海外資本なので)。日本で根付くかはまだわからないのでこれから注目ですね。
ダイナミックの平面型が静電型にとってかわったように見えるのは、バランス駆動でもわかるようにアンプの発展によるところが大きいと思いますが、静電型もまずプラグとバイアス電圧の統一化が必要で、それで静電ドライバーが切磋琢磨できれば状況も異なるでしょう。iESLのような機材を中間に挟んで規格の吸収をするのもいいかもしれません。
ダイナミックの平面型よりも静電型のほうがやはりダイアフラムを薄く軽く作れるので、静電型の強みはまだこれから出てくることでしょう。
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2017年02月19日

ポタ研 2017冬

今年もポタ研が行われました。ヘッドフォン祭に比べると小規模ですがマニアック系にふったイベントです。今回はnutubeとのコラボイベントなどが行われたようです。人もかなり出ていました。
私は今回都合で一時間ほどしかいられませんでしたが、いくつか紹介します。

Analog Squared Paper(A2P)の新アンプTUR - 08、Abyssもならせるというハイパワーが売りでメーターがかっこいい。真空管ハイブリッドだと思いましたが、TU05に似たフル真空管みたいな滑らかな音でした。
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Jabebでは人気ブランドPHATの小さいほうの新バージョンが出てました。このカラーはハイパワー版ということ。こちらもAbyss使ってましたが、シャープ系の音ですね。
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Finalの新平面型ヘッドフォン。大人気で試聴できませんでしたが、話を聞くと平面型ならではのコイルパターンに工夫があって能率と低域の深みを改善したそうです。ちょっと注目ですね。
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新ブランド、エニュームのイヤフォン。5万と高いんですがハイブリッドで中高域の音質、低域の質感はなかなか良いです。できればケーブルはMMCXにして欲しかったところ。
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須山さんところでのAYA Snowのシェルカラー投票。お昼くらいで青系優勢でしたが結果もこんな感じだったようです。AK70とかに合わせたいと思う人が多かったんでしょうか。
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タイムロードのCHROD TTのケース。ポータブルかというと、、
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2017年02月04日

CanJam 2017 NY始まる

HeadFiのCanJam NYがこの週末に開催されます。
そのプレビュービデオがJudeによって公開されていますのでご覧ください。



http://www.head-fi.org/t/820039/canjam-nyc-2017-february-4-5-2017/780#post_13218426
上の記事の中にブランドごとのインデックスがありますので利用ください。
私が特に注目したのは下記で直リンクを入れています。(ざくっとしか見てませんが)

MeSpaekersからコンパクトな平面型AEON(エーオン)799$が登場します。すごく快適だと言ってますね。ETHERの技術を継いで音質もよいようです。Judeも一押しって感じで語ってますね。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=115

CHORDではHugo2とPolyが出るようなので音質コメントも出てくると思いますよ。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=479
ちなみにBlu Mk2には昨日USB入力の付加がアナウンスされています(海外発表)。

MytekからはポータブルアンプのClef(クレフ)のプロトタイプが出ます。これはMQAとAPTX-HDをサポートする注目機です。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=2538

あとABYSSからダイアナという謎の平面型ヘッドフォンもありますね。
https://youtu.be/vT5tuMJ-DRs?t=2802

フォーラム上でコメントが出てくるのが楽しみです。
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2016年10月25日

ヘッドフォン祭 2016秋レポート

この週末に秋のヘッドフォン祭が開催されました。
いつも内外のメーカーがヘッドフォン祭に合わせて新製品を出してきますが、今回はよりたくさんの新製品がありました。参加人数も1万人と多かったようです。
中から目についたものをいくつか紹介いたします。
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デノンでは50周年記念ということもあり、フラッグシップのD7200が発表されました。まだチューニング中だそうですが、音は広大な空間が魅力的で、デノンの音と言うと柔らかめでしたがD7200はより引き締まって明瞭という感じです。ウォールナットのハウジングも特徴でこれも音質に効果があるようです。
IMG_0455[1].jpg  IMG_0499[1].jpg  IMG_0476[1].jpg

UltrasoneではJubilee25という記念モデルとEdition 8の改良版のEdition 8 EXが発表されてその発表会がありました。両機種ともより立体的な造形のS-Logic EXというドライバー配置の新機能が特徴です。
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Edition 8 EXのドライバー部分。なお発表会ではドライバー自体の話は出ていませんでしたが、COOに聴いたところドライバー自体も新しいものを採用しているということです。
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ちなみにあまり目立ちませんでしたがゼンハイザーの新オルフェウスHE-1も実は展示されていて聴くことができました。

あいかわらずイヤフォンも元気良く、ハイエンド系が豊作でした。
私はAstell&kern/JH AudioのMichelleとDita Dreamの発表会で試用コメントなど述べさせてもらいました。とてもみなさん熱心に聞いてもらっていたという印象です。これらの発表会に出席された方、ありがとうございます。
こちらはMichelleの発表会です。
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こちらはDita Dreamの発表会です。
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DitaのダニーCEOもインタビューで語っていましたが、Ditaもはじまりはやはりヘッドフォン祭でした。青山だった時ですが、シンガポールのメーカーでイヤフォンを作ろうとしているところがあるのでちょっと見てもらえないかと言うことで呼ばれてアンダーテーブルで見てみました。ハイエンドだと言い価格もかなり高めだったのですが、音を聴いてみたらこれはかなり良いのでいけると思い、それからいろいろと助力しました。まず日本市場で認めてほしいということですが、その年の秋のヘッドフォン祭では持ってきたユニットがすべて売れたということでまずはよかったと思います。
Ditaの成功にはダニーの情熱の強さもありますが、またこうしたメーカーが出てきてほしいものです。


もう人気ブランドとなったCampfire Audioの新作も好評のようです。ダイアモンドドライバーのVEGA、ハイブリッドのDRADO、人気作の後継であるLYRA2などが出展されていました。これらについてはすでに発売されている音元さんのプレミアムヘッドフォンガイドVol7に64 Audioの記事と共に執筆しています。
またうちのブログでも近いうちにレビューを書く予定です。
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Westoneでは新フラッグシップで8ドライバーをコンパクトに詰め込んだW80が人気でした。ウエストンらしい魅力が満載で、かつ新世代の音の良さを追求したものですね。ALOのReference 8ケーブルがついていることもポイントです。
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W80は下記に記事を書いてますのでご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442751991.html

FitEarでは須山さんは業界のヨーロッパ出張で不在でしたが、ブースでは輝くチタン製のカスタム、Titanが鎮座していました。ずっしりした重みがただ者でなさを感じます。音の出るポートもAir同様にテーパー成型されてるようですね。
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これはAirベースですがいろいろと手が加えられているようです。またポイントはセット販売されている通称「ドイツケーブル」です。名称は「009」、まさに加速装置がついていて、ケーブルでこんなに音が変わるかと思う逸品の一つですね。これはCrystal Cableにもならぶハイエンドケーブルで、ビンテージ線なので在庫限りだと思いますが、差引7万の価値は十分にあると思います。
音は335DWなんかにもばっちり合うので他のFitearにも試してみると良いと思います。

こちらは"Wizard"モールトンと新IEM K10 "Encore"。アンコールと言う名の通りにK10をKatana同様のNobleドライバーでリファインしてクロスオーバーを調整したそうです。聴いてみるとダイナミックで音楽を楽しめるところは前作譲りで、より透明感・明瞭感がKatanaっぽく高いように思います。
そうしてみるとあのKatanaの異様なほどの透明感というか明瞭さはNobleドライバー効果なんでしょうかね。
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Just earの新作、Mellow Memories。外観は同じですが、音傾向はヴォーカルがくっきりするというよりは、ヴォーカルが滑らかで甘めに聴こえるという感じでしょうか。低域も十分豊かで高域もよく出てるので、中域のみに特化したモデルでもなく、バランスが良いなかでヴォーカルの気持ち良さを求めたというモデルのように思います。
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下は今回話題のiSine。平面型のイヤフォンです。
音場が独特ですが、IEMというのではなく、装着感も、音も、イヤフォンとヘッドフォンの中間と言う感じです。イヤフォン版のK1000?
海外のイヤフォンの考え方は日本みたいに通勤で使うのでクローズのIEMタイプが必須というのではなく、部屋でくつろぐときに軽いイヤフォンをかけるという考え方も多いと思いますが、iSineもその一つだと思います。
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アンプもいろいろと進展がありました。
最近はHeadFiでしか見られなかった製品もたくさん日本で買えるようになってきましたが、その最後の大物ともいえるようなアンプメーカーのCavalli Audioがエミライさんから取り扱いがなされそうで、今回はデモ機が出展されていました。
今回の個人的な目玉だった、CavalliのLiquid Sparkもついに試してみられました。
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透明感高くてパワフル、思ってたより安そうです。ただしこれは最終形ではないということです。もちろん他の製品も注目で、Cavalliについては今後も注目でしょう。販売担当のスタン・アン氏にお話を伺いましたので近いうちにうちでも紹介していくことになると思います。
しかし海外に行かなくてもHeadFi系の新製品が見られるというのは良い時代になったものです。
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また国産ではデノンが隠し玉としてUSB DAC DA300の改良版であるDA310を発表しました。DA300で弱さを指摘されていたアンプ部分をデジタルアンプであるDDFAを使ってグレードアップしたものです。DDFAは「超最新世代」のチップでDA310がはじめて採用したということです。
DDFAはフルデジタルながらフィードバックがあるところが特徴で、ヘッドフォンのように周波数帯域でインピーダンス変化がある場合にはフィードバックがある方が有利だということです。中身はほとんどDNP2500NEのアンプ部分といって良いほどグレードが高いということです。
また「超最新世代」のDDFAチップは消費電力も大きく低減されたようなのでDA10のDDFA版もちょっと期待したいですね。
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前のDA300のレビューはこちらに書いています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/392372936.html

こちらはHiFimanのシャングリラ、超高価格の静電型システムですが、さすがに圧倒的な音空間を構築していました。ゼンハイザーの新オルフェウスと聴き比べてみたいものですね。
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こちらはORBさんのJade Nextのポータブルバイアンプ。分厚いって感じの音でなかなか良いのですが、インとアウトでそれぞれ専用のケーブルが必要になるのがちっょと難ではありますね。
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それと今回はNuTubeを使ったアンプをいろいろと見かけました。
まずコルグのブースではNuTubeの効果のあるなしをスイッチで確かめられるようになっていました。これはハイブリッドアンプでNuTubeは前玉に相当します。
たしかに通すと音はよくなるようで。NuTubeのオーディオ適性も悪くなさそうです。5Vで動くのでポタアンも可能そうです。また電力消費が少ないので、20枚くらい使ってパラビチーニ先生のEAR V12みたいにすると出力管代わりにもできそうです。
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またAnalog2PのところでもNuTube改造の参考出展がありました。
思ってたよりしっかり鳴ってる感じ。真空管ぽいかっていうとそれほどでもないかもしれないけれど、音悪くはないのでアンプの素子として可能性ありそう。
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また歩いてたらこんなNuTube使ったヘッドフォンアンプを見つけてというか紹介されました。
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これはApex Sangaku(山岳)というアンプのようです。
http://www.ttvjaudio.com/mobile/Product.aspx?id=39659


JabenブースではElemental Watsonという真空管アンプが出ていました。これは"Elementary Watson"(初歩的なことだよ、ワトソン君)というホームズの(実はどこにも言ってない)名言からもじったんでしょう。WEのビンテージ管使って、コスパを塗り替えるという安いハイエンド真空管だそうです。音もかなり良いです。
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JabenではPhatlabアンプが意外と人気商品です。やはりポータビリティより音質を求める人も多いと思います。第二のPortaTubeのような人気商品になりそう。
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SONYの新Walkman WM1Zは4.4mmとの合わせ技であちこちで試聴ができました。
こちらは日本ディックスさんで聴けたWM1Zと4.4mm。太い豊かな音が出てました。
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音茶楽さんのところでも4.4mm版とWM1Zの組み合わせ。余裕がある音っていう感じです。
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ラズベリーパイもあります。これはRATOCで電源を強化したもの。通常の5V電源とバスパワーの両方を強化、Roonデバイスとしていました。これくらい手間かけるなら普通のオーディオの方が良いのでは、という意見もあるかもしれませんが、ラズパイの柔軟性の強みというのも侮れません。
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こちらはPAW Pico。Lotto PAWの小型版で32GBのメモリプレーヤーとBTレシーバー機能のミックスという製品です。音もクリアでこの手としては音質は高いと思います。
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トップウイングさんの新製品、iPower。簡単に使える電源アクセサリーです。正規版は銘板にトップウイングさんのマークとPSE取得が明記されています。
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SpinFitの新型イヤチップCP220。SpinFitのスピンする前側をもっと鼓膜に近づけるという考えのようです。装着感はダブルフランジと似てます(実質ダブルフランジですが)。Katanaにつけるとこういう感じ。ステムが太い方が適合しやすいそうです。いまのところワンサイズ(S)のみの展開。
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Complyの社長にどのイヤチップが最適かと選んでもらってるところです。大は小を兼ねるというのではなくなるべく小さいもので適合するのを見つけた方がよく、日本人にはTよりTS(右)モデルがあうということ。
また左右で差があることもあるので左右違いサイズやタイプもありだそうです。やはりイヤチップは深い、というかきちんと考えて使わないといけませんね。
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これはフジヤさんオリジナルのFitearケースの赤。物販ブースで1000円です。
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下記リンクでも販売してるようです。
http://www.fujiya-avic.jp/products/detail119133.html

カセットテープもありました。これは復刻版マクセルUD。ただし中身は当時のものとは異なるということです。タワレコなどでもインディーズで少しカセット配信が増えてきてはいますが、やはりいまの需要の多くは音楽用途ではなくカラオケだそうです。
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カバーできなかったところも多く、盛りだくさんのヘッドフォン祭でした。
もう2016年も残すところ少ないのですが、2017年に向けて豊作だったと言えるでしょう。
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2016年10月05日

HeadfiのCanJam RMAF開催

今週末にデンバーでRMAFと一緒にHeadFiのCanJamが開催されます。そこでいつものJudeのプレビュービデオが公開されています。
http://www.head-fi.org/t/820223/2016-canjam-rmaf-october-7-9-2016-the-exhibitor-list/120#post_12909572
今回は親切な人がタイムラインを書いてますので#124記事を参照してみてください。
今回はMoon AudioのDrewさんを始めとしてゲストも登場しています。個人的には36:04の製品版のLiquid Spark(Cavalliのポータブル)がかっこよくなったのに驚きました。

ちょっと思うのはまだトレンドになりきってないかもしれませんが、欧米ではマルチビットDACの復活の動きが少し見えることです。R2Rのディスクリートというパターンも増えてきたように思います。
DSDネイティブ方式は少し当たり前になってきましたが、マルチビットDACはいわば「PCMネイティブ方式」と言い直すこともできます(DSDネイティブ方式がDSDをPCM変換しないのと同じように、マルチビットDACではPCMを1bit化しないから)。するとこれもまたふるきを訪ねてなんとやら、と言えるのかもしれませんね。
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2016年10月03日

東京インターナショナル・オーディオショウ2016に思うこと

週末は東京インターナショナル・オーディオショウを見てきました。
今回はRoon関連がどう展開されているかということを見てきました。海外のショウだとRoonReadyが合言葉のようになっていますが、さて日本では、というわけです。

まずネットワークボード対応でRoonReadyを表明しているMytekのManhattan2 DACですが、こちらはまだボードがないようで、MQA関連のデモをしていました。こちらはまたそのうちですね。
写真 2016-10-01 14 56 46[1].jpg

またdCSからはRoonReadyでもある"Network Bridge"という名の文字通りブリッジ製品が展示されていました。ただ参考展示という感じではあります。たいていブリッジ製品は中身はコンピュータですが、これもいかにもLinuxパソコンに金属筐体をかぶせた感じの箱型筐体です。ちなみにこれはdCS初のアルミ削り出し一体成型の採用だそうです。
写真 2016-10-01 12 27 33[1].jpg  写真 2016-10-01 12 28 06[1].jpg

最後はゼファンブースで見付けたオーディオアルケミーのDMP1ミュージックプレーヤー(左)です。右はシステムの電源ユニットです。
これはRoonReadyでもありPCから見るとI2SとUSBアウトプットが見えてます。これも未知数ではありますが、いろいろと面白そうなポイントがあります。
写真 2016-10-01 14 01 31[1].jpg  写真 2016-10-01 14 01 41[1].jpg


こう見てみるとRoonReady製品はあるんですけど、海外みたいにどーんと主張しないで、そっと置いてあるという感じです。
国内サポートとか日本語という問題はありますが、まだまだ日本では浸透度は低いし、要求=知名度もまだまだですね。Roonはこれまで記事には書いたように単なる音楽再生ソフトではなく、システムのインフラとなりえるものなので、そのインパクトは周知していくと良いなと思います。場合によってはMQAよりも販促的な効果も高いかなと思えます。

次に今回興味があったのはLINNのKatalystです。こちらはLINN Katalystの新基盤。
写真 2016-10-01 10 42 03[1].jpg

新旧比較のデモを聴いてみるとたしかにKatalystの方が明瞭感が高いので効果はあると思います。ただKatalystがNumerik->CD12->DSと言った大きな変化の第4世代にふさわしいアーキテクチャの大きな変化か、という疑問はあって(Exaktが第4世代というなら分かりやすいのですが)、そこはLINNの人にいちおう話も聴いたんですがあまり納得はできませんでした。
Numerikというと私も持ってますが、初めてクロックのマスタースレイブ方式を取り入れたDACですし、CD12は当時最強のCDプレーヤー、そしてDSはすべてのネットワークオーディオの母、というような大きなジャンプが、Katalystのようにちょっとしたボードのアップグレードで変えられるようなものか、というところです。
ただ話を聴いてると、今回DACチップがLINN伝統のバーブラウンからAKMになったことでできることが増えて(あるいはそのためにAKMに変えて)、それがKatalystのキーになってるという気はします。

numerik1-2.jpg
しかしこの件で再びLINN Numerikの当時書いた記事を読み返してみると、「クロックのマスタースレイブ方式の利点はより精度の高いDACのクロックを利用できると説明されることもありますが、実はもっと本質的な問題があります。それは精度というよりもむしろ、DACとトランスポートで同一のクロック(タイミング)を保証できるということです。」と書いてますが、これはいまになるとネットワークに拡張されてRAATなんかでRoonにも通じるところです。歳月が過ぎてもつまるところオーディオの基本は同じところという感じでしょうか。基本(送り手と受け手で同じタイミングを確保する)は同じでも、オーディオの情報を運ぶものが時代によって変わる(SPDIF->ネットワーク)ということですね。
記事では「この辺は古きをたずねて新しきを知る、というのにも通じるかもしれません。」と書きましたが、まさにその通り。昔の記事をたまに読み返すとおもしろい。
posted by ささき at 23:44 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月01日

USBオーディオデバイスクラス3.0発表

USBオーディオデバイスクラス3.0が発表されました。下記PDFリンクがUSB.orgのプレスリリースです。
http://www.usb.org/press/USB-IF_Press_Releases/USB_Audio_Specification_USB-IF_September_2016_FINAL.pdf
こちら日本語記事です。
http://www.businesswire.jp/news/jp/20160930005473/ja

USB Audio over USB Type-Cを基本的な接続方式と定めています。
下記にUSB Audio over USB Type-Cについての記事があります。
http://www.anandtech.com/show/10719/usbif-publishes-audio-over-usb-typec-specifications
これは前に下記記事で書いたポスト3.5mmヘッドフォン規格のことでこれが正式なものになったようです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/437810699.html
これでUSB C普及に加速がかかることでしょうね。
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2016年08月07日

CanJamロンドンのプレビュービデオ

8/13,14とHeadFiのイベントであるCanJamがロンドンで開催されます。そこでその注目製品をJudeがHeadFi TVで紹介しています。
http://www.head-fi.org/t/804282/canjam-london-2016-august-13-14-2016/525#post_12765076

その中でちょっと面白いものを紹介します。番号はビデオの時間です。
6:39 ゼンハイザーがいまさらHD650を売るということ、ただしApogee Grooveアンプとショートケーブルのセットです。
10:27 知っている人も多いと思いますが、$3999のフォーカルのフラッグシップであるユートピア。Judeは最も解像力の高いヘッドホンで静電型の域だって言ってます。測定的にもすごいとか。ElearやListenもあります。
14:11 MSBのSELECTという静電型(Stax端子)ヘッドホンアンプ。$38000だと!MSB SELECT DACと合わせるとゼンハイザーの新オルフェウスに意外なライバルか?JudeはStaxでは一番解像力が高いと言ってます。
16:12 CavaliのSparkポータブルアンプ。期待してるんですがまだプロトのようですね。
20:36 Smyth ResearchのRealiser A8といういわゆる3Dプロセッサ。頭の外に音場を作るというもの。
またここではKIckstarterもやっています。
https://www.kickstarter.com/projects/1959366850/realiser-a16-real-3d-audio-headphone-processor

ビデオではこのほかにも多数紹介されています。
さて本番ではなにが出てくるか。
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2016年07月23日

オリオスペックでのPlayPoint試聴会終了

オリオスペックさんでのexaSoundのPlayPointの試聴会終わりました。参加の皆様はありがとうございました。様子は下記のエミライさんのfacebookページに紹介されています
https://www.facebook.com/emilai.inc/
大画面でRoonのスクリーンを映して行いました。

Roon色濃く、PlayPointを使ってUSB直とネットワーク(RAAT)経由での音の差、PlayPointとMac上のRoonBridgeとの音の差、DLNA(OpenHome)構成とRoon構成での音の差など盛りだくさんの内容で、参加者の質問も多く関心の高さがうかがえました。
こうして次々につなぎかえるとRoonの設定の柔軟さ、安定性というものを改めて感じさせてくれました。PlayPoint/e22も音もよく、システムを変えても設定をいちいち変えなくてよいなどなかなか素晴らしい機材だったと思います。こうした先進的な機器がますます広がるとPCオーディオもまた活気づくのではないかと思います。
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2016年07月20日

オリオスペックでexaSoundのPlayPointの試聴会を開催します

今週末の土曜日に静音PCで有名なオリオスペックさんでエミライさんの発売するexaSoundのPlayPointの試聴会を開催します。そのさいの解説を私が勤めます。下記はオリオスペックさんのブログです。
http://www.blog.oliospec.com/?p=411

内容としてはPlayPointの特徴を解説していくのですが、数々の機能のなかでもRoon色濃く進めようと考えています。内容的にはPhilewebに書いた記事の一回目を実地で聴いてもらうという感じにしようかと考えています。もちろん可能であれば他のプロトコルで試したり、来場の方が自由に試せる時間も設けるつもりですので、製品としてのPlayPoint、機能としてのネットワークブリッジ、そして話題のRoonについてみてみたい、などなど興味ある方はどうぞご来場ください。試聴したい曲はUSBメモリにもってきてもらえれば再生することができると思います。

posted by ささき at 22:17 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月02日

ヘッドフォン祭2016春

恒例のヘッドフォン祭が開催されました。今回もと言うか、当日朝に電車が止まるというトラブルがあり、天気雨が降ると言う波乱の幕開けではありましたが。内容はまた興味深いものでした。

今回の目玉はやはりゼンハイザーの新オルフェウス、HE-1でしょう。

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ゼンハイザー HE-1 「新オルフェウス」

私は昨年の末にオリジナルのオルフェウス(HE-90)を聞いてきたばかりだし、ベビーオルフェウス(HE-60)の方は持っているのですが、HE-1の音はオリジナルのオルフェウスとはかなり異なった音傾向です。

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「オルフェウス」 HE-90

HE-90の暖かく滑らかな音に比べると、だいぶ硬質でシャープ、音傾向で言うとどちらかというとHE-60に近いですね。もちろん音質的にはHE-1の方が大きく上回っています。実のところ、静電型(コンデンサー型)はバイアス電圧が必要なので専用アンプと対にして語られることがどうしても多くなります。これは後でMrSpeakerの静電型をライトニングとブルーハワイで聴き比べた時にも感じます。
オリジナルオルフェウスのHE-90の音の印象はブラデリウスの真空管アンプの音の影響が強いと思いますが、HE-1もまた専用アンプの影響が強いと思います。
HE-1の音はだいぶ余裕があると言う感じで、ダイナミックレンジが広く全体に余裕がある音と聴こえます。また低域はだいぶ量感がありますが、同時にコンデンサーらしい細やかさというか音のトランジェントの速さを感じます。ゼンハイザーのアクセルは今回来てませんけど、彼が言うにはHD650を考えたということで低音はそれなりに強くなっています。
置いてある試聴曲ではノラジョーンズとかパットメセニーが良かったと思います。パットメセニー聴くと音はすごく速いという感じで音は間違いなくコンデンサータイプの音です。

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ちなみに機能としては真中のノブはクロスフィードになっているようです。

IMG_2886[1].jpg  IMG_2866[1].jpg IMG_2867[1].jpg
Ultrasone Tribute 7

またもうひとつの今回の目玉はなんといってもUltrasoneのTribute 7です。ヘッドフォン祭と言うか、中野・フジヤさんと言うとやはりEdition 7が中心となってヘッドフォン好きの文化を作ってぃったわけなので、ここでTribute 7の発表があると言うことは感慨があります。
レビューは下記リンクに書いています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/436871772.html

このほかではMrSpeakerの静電型ヘッドフォンの発表会がありました。

IMG_2907[1].jpg  IMG_2901[1].jpg

ここではHead-FiのJudeもプレゼンテーターとしてコメントをしました。こういう我々のオーディオをパーソナル・オーディオって言ってるところが興味深いところです。

MrSpeakerの静電型ヘッドフォンのポイントはあまり高くなりすぎないということ、快適性重視ということで、Etherのハウジングを流用するようです。また既存の機材(アンプ)を使えるということ、そして音的にはダイナミック型顔負けの低域の性能ということだそうです。既存のアンプを使うと言う点については、互換性はSTAX Proとなるようです。

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Ether statとブルーハワイ(左)、ライトニング(右)

試聴ではCavalli ライトニングとHeadampのブルーハワイ(真空管)を使ってました。この機材選択がいかにもMrSpeakerがHead-Fi文化をベースにしていると感じます。いずれにせよアンプについては協業関係を模索中ということで変わるかもしれません。
静電型にはSTAX Pro以外にもいくつか規格があって、オルフェウスもHE-90とHE-60では異なりますので念のため。

* プレーヤー・アンプ系

またDAPではAstell & KernのAK300が登場しました。これはAK第3世代の普及品に位置するもので、シングルDACとなりAK320の下位となります。AK320が第二世代のAK120II的だと言えば、AK300はAK100II的と言えるでしょう。

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Ak300とレコーダー

ただし第二世代と違ってポイントはAK300シリーズの周辺機器との互換性があると言うことで、この点については面白いところです。カラーがブラックと言う点もよいですね。
またAK300シリーズの周辺機器であるレコーダーも発表されています。

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Mojoの新アクセサリーはまだですが、ジョンフランクスに私のMojoラズベリーパイシステムを聞いてもらったりしました。なかなか興味深そうにしてました。

* ヘッドフォン

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Audeze SINE

ヘッドフォンでは待望のAudezeのSINE(サイン)が日本に登場しました。コンパクトなポータブルの平面型です。音もよいです。SINEもHE-1も思ったけど、やはり平面型は音が速いというかトランジェントが高いですね(SINEとHE-1が同じという意味ではありませんが)。音の歯切れが良いです。SINEは特にiPhoneとライトニングDAC内蔵ケーブルで聞いた音が良いですね。このケーブルはうわさ通りになかなか良くできています。

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Pendulamic T1

こちちらは新星Pendulamic(ペンデュラミック)のBTヘッドフォンです。宮地商会さんが取り扱い、フジヤさんでもおけるようです。S1のレビューを書きましたが、T1は低音も良くでて音質よいです。これはデモ機をおいていってもらったのでそのうちにまた記事を書きます。

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HiFiman edition-s

HiFimanは独自の流通となって新規一点と言う感じです。こちらはHiFima edition-S。マグネットのカバーを外すことで開放型と密閉型をきりかえられるというもの。たしかにそれっぽく音は変わります。

今回面白かったのは前方定位するというCrosszoneヘッドフォンです。

IMG_2916[1].jpg  IMG_2917[1].jpg  IMG_2918[1].jpg
Crosszoneヘッドフォン

Crosszoneは片側に三つドライバーがあって、画像で見えてる右のがツイーター、下のがウーファー、また反対チャンネルのドライバーがハウジングの張り出しに逆向きについてチューブで遅延させてこの写真の右下くらいに出るとのこと。
なぜ左右チャンネルの音が片方のハウジングから出せるかというと、ケーブルの音が両ハウジングに両チャンネルとも入ってます。で4極のプラグです。このためケーブルを左右反対にさしてもオーケーとのこと。ある意味便利というのか。。

Crosszoneの効果は実のところは微妙なところはありますが、多少前にヴォーカルが来るようには思います。前方定位と言うよりは独特の音場感のヘッドフォンと言う感じです。正直S-Logic系統よりも良いかと言うと、ヘッドフォン自体の性能と言う意味でどうなんでしょうか。
たしかに音の作り手からするとスピーカーでモニターして作ったんだからヘッドフォンだと正しく再現されないと言うかもしれませんが、受け手としては音的にはスピーカーはスピーカー、ヘッドフォンはヘッドフォンのそれぞれ良い点があるし、それで良いかなと思います。ヘッドフォンは音のダイレクト感と言うか独自の良さがあると思いますし、それがたぶん新しい時代の魅力なのでしょう。それをなくしてまで頭内定位云々にこだわる必要があるのかと言うとちょっと考えてしまいます。
これはクロスフィードも同じで、いままでわたしもHeadRoomからはじまってK1000も含めてプレーヤーの機能なども、数多くのクロスフィードとか左右の音を混ぜると言う試みを聴いてきましたが、これを使い続けようと思うものはあまりないように思います。ほとんどスピーカーといった方が良いK1000を除けば一番良かったのは特許問題にもなったマイヤーのクロスフィードですが、これも常時オンにしておきたいとまでは思いませんでした。
これはもちろん"個人的な感想"ですし、一方でクロスフィードが好きと言う人もまたいるので、これはもちろんひとそれぞれの好みではあります。そういう意味ではプレーヤーやアンプの機能として簡単にオンオフできるようなクロスフィードの仕組みが一番良いようには思います。もちろんいろんな選択肢があるということは良いことだと思います。

むしろヘッドフォンへのスピーカー世界の応用と言う点ではやはりAQのNighthawkのアプローチがただしいようにも思います。無理してヘッドフォンをスピーカーのようにするよりは、ヘッドフォンが主役になるには欠けていた点を長年主役だったスピーカーの先例に見習うと言う感じでしょうか。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/414941920.html

* イヤフォン

イヤフォンではJabenの新作、セラミックドライバーとダイナミックのハイブリッドが興味深く、また独特の音場感がありました。

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セラミックドライバーもダイナミックだよね?と聞いたら違うようでなにか特殊な形式のようです。(わからないけどハイルとかそういう感じのものらしい)。セラミックドライバーはスーパーツイーターとして使用してダイナミックはフルレンジのようです。これはカスタムも考慮しているようで、要チェックだと思います。

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こちらは今回新参入のqdc(ミックスウェーブ扱い)です。ちなみにqdcがUEのOEMをやっているというのは単なる都市伝説と言うことです。ただし試聴機を聴くと音はかなり良いと思いました。
5SHは5ドライバー、スタンダード(=ユニバーサル)、HiFi(音楽愛好家向け)の意味です。8SLだと8ドライバー、スタンダード、Live(ミュージシャン向け)の意味だそう。Cはカスタムモデルです。

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FLAT4チタン

こちらはFLAT4のチタンモデルです。前モデルよりもぐっと音はクリアでよく聴こえます。ハウジングのみならずチューニングもハウジングに合わせて変えているそうです。やはりFLAT4シリーズはなかなか音良いと思います。

* 周辺機器など

IMG_2940[1].jpg  IMG_2942[1].jpg
4.4mmバランスプラグ

統一規格として提唱された4.4mmバランスプラグ。おもったよりは小さいですね。ただ少し周りを見ると、スマートフォンが次々に3.5mmプラグさえ薄さのために廃止している現状を考えると、そうした世界のトレンドに比してどうなのか、と言うこともあるとおもいます。もちろん4.4mmは6.3mmよりも音は良くできると言うことで、オーディオ的には良いでしょうし、いろいろと考慮点はあると思います。いろんなのがあると選択肢が広いし、面白いという意味では良いんですが、これに統一と言うのはどうなんでしょう。すでに日本では2.5mmがデファクトスタンダード化していますしね。

それと気になるのは4.4mmを据え置きとポータブルの統一をしようとしている点です。普通は能率の低いHD800のようなヘッドフォンをポータブルでは使わないし、能率の高いカスタムイヤフォンを据え置きでは使わないですから、据え置きとポータブルの両用と言う点はあまり意味がないように思えます。ポータブル機器でHD800バランスが聴けたらそれは便利と言うかもしれませんが、それは4.4mmは2.5mmよりも音が良いから採用すると言うことと矛盾します。音の良さを追求するならば最適の組み合わせで聴くべきでしょう。また据え置きとポータブルではケーブルの長さも違います。スピーカーとは異なってヘッドフォンやイヤフォンはいくつも所持して使い分けるもの、ということもあります。バランスをやる人ならば特にそうでしょう。
これを唱えている人たちは本当に家や外でバランスヘッドフォンやイヤフォンを常用して使っているのでしょうか、 あるいはなぜ据え置きよりもポータブルの方がバランス端子の種類が多いのかということを調べてみたことはあるのでしょうか? そうすればQC(科学的手法)的に言うと「悪さ」はどこかを絞れるはずです。

上で書いたクロスフィードのところでもそう思ったのですが、ヘッドフォンやイヤフォンが流行りと言うことで、他のオーディオ領域からいろいろと参入してくるのは良いのですが、ヘッドフォンはヘッドフォン世界で、クロスフィードにしろ、バランスにしろ、たくさんの歴史と蓄積がありその理由がありますので、まず先人の知恵を調べてみる、尊重すると言うことが大切なように思います。そのためにもヘッドフォン祭があります。まずここに来てみる、文化に触れる、自分で使ってみると言うのが大事だと思います。なによりもこの「ヘッドフォンオーディオ」の世界はボトムアップ主導で来たのですから。


話題のMQAはヘッドフォン祭でもいくつか出ていました。
パイオニアのDP-X1ではFLACとMQAで比較をしていました。ちなみにMQAでは.mqaと拡張子があるように見えますが、拡張子として有効なのはあくまで末尾の3文字なので、xx.mqa.flacの場合は.mqaは拡張子ではなくファイル名の一部となります。

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左:Brooklym、右:DP-X1

DP-X1ではMQAのオンオフはすぐに聴き取れる効果の違いが分かりやすいように思えました。
一方でMytek BrooklynもMQA対応されてます。これはオンオフでの効果が微妙でした。これを考えるとファームの作り方も関係があるかもしれません。いずれにせよサイズのコンパクト化と言うメリットはあります。
Brooklynの音質自体はかなり良いと思いました。やはりMytekはなかなか良いですね。

ちなみにMQAともうひとつのトレンドの軸のRoonはエミライさんのところでPlayPointのデモをしていたようです。

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PAD Impressa

上はPADのヘッドフォンケーブル、Impressa。うちも最近使ってませんがスピーカーアンプのLINNクラウトの電源ケーブルは(液体の抜けた)PADなんですが、PADはなんだかんだと言われても音は良いように思います。なかなかソリッドでがっちりしたな音でした。11万円くらい?

また今回はNutubeの説明会に参加しました。

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Nutubeはシミュレーターのようなものではなく、本当に真空になってアノードやフィラメントがある真空管だそうです。真空管は今でも使いますが、安定供給がネックなのでまずそこを探したということ。はじめは丸い形ではじめたようですが、施設がないので蛍光表示管に音を通したら、という発想をしたということです。それをがんばってオーディオ用に仕上げたということで、結果的に平たくなったということです。12AX7とよく比較がなされていましたが、基本的にはそれらのように前球的に使うようです。12ax7の2%の消費電力で5vで動作するそうです。ポータブルにもよいですね。
試聴ではNutubeとICEpowerの組み合わせのアンプを使っていました。

* お仕事

今回はわたしはヘッドフォンアワード2016とカスタム座談会の司会を行いました。
ヘッドフォンアワード2016では前回同様に司会進行を務めました。

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ダブル受賞したSE Master-1

二日目にはアワードの盾がヘッドフォン会場の各ブースに置かれていましたが、この風景もそのうちヘッドフォン祭の春の恒例となるようにしていきたいですね。

カスタム座談会ではほとんどチャペルが満席と言う盛況ぶりでした。FitEar、Just Ear、くみたてLab、Canal Works、センサフォニックス、Westone、qdc、UM、Noble、JH Audio(順不同)のそうそうたるメーカーの代表者、代理店の方に登場いただきました。
今回はカスタムのシェルや耳型に関するテーマを扱いましたが、やはり一回一テーマが限界ですね。。少しずつ軌道修正しながら、良くしていきたいと思います。
次回はまだ決まってませんが、その場合はまたよろしくお願いします。

* Head-Fiジャパン

最後に今回のヘッドフォン祭で登場したHead-Fiジャパンについて補足いたします。
Head-Fiジャパンは今回のヘッドフォン祭でJudeが率先してブースに立って活動してたことでもわかるように、あのHead-Fiの公式な日本版です。それは日本人のための日本語でのHead-Fiという意味です。

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Head-Fiジャパンの中心で運営しているのはWikiaジャパンという会社です。なじみのない方も多いと思いますが、Wikia (USA)はあのWikipediaの傘下でコミュニティやフォーラム活動(例えばStarwarsファンサイトとか)を担当する会社です。Head-FiのWkiaプラットフォームの強化の一環として今回のHead-Fiジャパンの話が出てきたという認識です。Wikia傘下なのでWikipediaのような形になるのではなく、あくまでフォーラム(掲示板)的な形態となると思いますが詳細はまだ分かりません。
Head-Fiジャパンの件でWikia USAのCraigという代表の一人とも昨年会ったのですが、私がびっくりするぐらいのヘッドフォンマニアでポタアン二段重ねとリケーブルしたAudezeをミーティングの場に持ってきてたのでちょっと驚きました。こうした点からもHead-Fiコミュニティに注目したのでしょう。

私はこのオーディオ世界ではブログや雑誌に書くほかにいろいろなことをやっていて、よく海外のメーカーの人から国内参入の話も受けるんですが、そういうときに日本のHead-Fiのようなコミュニティはどこだとよく聞かれます。そういうときにあちこちに掲示板があって、twitterがあって、と答えるしかありませんでした。そういう意味ではこうしたフォーラムと言うのはいままでにありそうでなかったように思います。

現在のサイトはこちらです。
http://ja.head-fi.wikia.com/wiki/Head-Fi_Japan
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2016年04月05日

ヘッドフォンブック2016に執筆しました

現在発売中の音楽出版社の「ヘッドフォンブック2016」に記事を書きました。

まず巻頭のCampfire AudioのブランドストーリーとLyra、Jupiter、Orionの各イヤフォンの解説を書いています(P8)。おなじくJH AudioもSirenシリーズの概要解説とLylaII、RoxxaneII、AngieII、Rogieの解説と比較試聴をしています(P18)。Campfire AudioもJH Audioも各モデルをくらべてみるととても個性豊かなモデルになっていると思います。JH Audioのフルメタルシリーズについてはうちのブログでも詳しく取り上げていく予定です。

またBeat Audioもブランドの特色の記事と、Silver Sonic MkV、Supernova、Vermilion、Signalを使った比較試聴を行いました(P186)。各モデル間の違いだけではなく、さまざまなメーカーのイヤフォンにケーブル4機種からのお勧めを書くと言うもので、この記事が一番大変だったんですが、あまり他にはない記事になったと思います。
自分でもBeat Audioのブランドとしての個性と各ケーブルの個性による使い分けが分かって面白かったですね。単に銅線っぽいとか銀線っぽいと言った型どおりの印象に収まらない点がBeatの面白さです。

また今回もヘッドフォンアワードの選定を行いました(P30)。委員12人のトータルでの得票により受賞製品が決定し、今度のヘッドフォン祭で授賞式が行われる予定です。
他にもレビューでAnswerやTriFi、ちょんまげ3号などを書いています。FitEar Airのところでは4人でのクロスレビューのような形でレビューを書いています(P15)。

それと付録のカスタムブックでは巻頭の「カスタムBIG4メーカー座談会」で司会を行いました。これはポタフェスの会場下で行いました。JH Audio、Westone、、FitEarのキーマンが語るものです。JH Audioはもちろんジェリーハービー、WestoneはCEOのジェイソン・ロックウッド、センサフォニックスはマイケル・サントウッチ博士、FitEarは須山さんです。
特にマイケル・サントウッチ博士はめったに日本には来れないということで貴重な機会だと思います。これは英語で全部おこなった(須山さんも)のでなかなか大変でしたが、国際的で面白かったですね。

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なかなか読みどころ満載だと思いますのでぜひ購入お願いします。


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2016年03月18日

CanJam SoCal 2016開催とプレビュー

今週末はHeadFiのCanJam(旧全国大会)がカリフォルニアのサウスコーストプラザで開催されます。SoCalはSouth Californiaのことでロサンゼルスとかサンディエゴあたりのエリアのことです。
これに合わせてJudeが新製品のプレビュー動画をアップしてます。

http://www.head-fi.org/t/784296/canjam-socal-2016-march-19-20-2016/700_50#post_12422692

全部で50分くらいありますが、ざっと見て興味を引いたものを少し抜き出します。先頭の数字は時間です。

2:35 Nobleユニバーサル 普及モデル tridentやsabanna同じモデルでもリチューンされてるそう
4:50 HiFimanシャングリラ 静電型
5:44 HiFiman Edition S クローズとオープンのコンバーチブル
7:30 MrSpeaker Ehter 1.1(マイナーチェンジ)
7:45 MrSpeakerの静電型プロトタイプ!
9:58 Stax SRM212(新) アナログメーター付き
14:50 JudeがDaveの測定をしてそのすごさに驚いています
15:50 Epire earsに興味ある人どうぞ
28:58 Cavalli Spark(cavalliのポータブル)
29:53 Cavalli タングステン 真空管で新フラッグシップ
33:11 Warwick Adio 静電型
39:41 Audeze SineとDAC内蔵ニングケーブル

一番の驚きはやはりMrSpeakerの静電型でしょうか。全体的にも平面型の中でもオルソダイナミックではなく静電型が増えてきた印象です。また海外品でもAstell&KernとJHAはやはり日本の方が情報は進んでいますね。
さてふたを開けてまたなにか出るのでしょうか。
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2016年03月07日

タイムロード・アユート合同Chord試聴会

先週木曜日に神楽坂のジャズライブハウスで、Chordの代表者ジョン・フランクスと設計者ロバート・ワッツを迎えてのChord技術についての講演会とメディア懇親会が開催されました。DAC64から日本にChordの良さを広めたタイムロードと、Mojoを中心にこれからポータブル方面にすそ野を広げていくアユートの合同開催になります。

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ジョン・フランクス

前半はジョン・フランクス氏からChordの設立とワッツとの出会いからFPGAを用いたDACを採用してDAC64に至るまで、そしてMojoによってさらに裾野が広げられるまでを解説しました。ジョン・フランクス氏は情熱的と言うか、自分が持っていたオーディオの情熱をユーザーにも広げていきたいと言う感が良く伝わります。
後半ではロバート・ワッツ氏がChordのDAC技術について解説をしました。

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ロバート・ワッツ

DACの音質を上げるためには時間精度が大事で、定位や楽器の音色も時間精度によって左右されるとのこと。サンプリングされたデータを時間精度良く元に戻せるかという点がキーだとのこと。そのためにはインターポレーションフィルターの補完精度が通常のDACでは不足していて、ワッツのデザインしたWTAフィルターにより正しく音色再現が可能だと言うことです。
Mojoでは採用したFPGAによる点が大きく、FPGAのコード自体はHugoと共通だが消費電力を大幅に減らせたそうです。またバッテリー技術の進歩も大事だったということ。
最新最高のDAVEについては通常のDACが100タップ程度の細かさなのに対して、164000タップものタップ長により高い補完精度を実現しています。またHugo開発においての経験からさらに細かい時間精度を追求したということ。またノイズシェーバーによって奥行きが変わると言うことで、新開発したがこれはノイズシェーパー単体でもHugoのFPGAには格納できないほどということで、さすがにDAVEは大きいだけのことはあります。結果は測定ができないほど低いレベルを達成したということ。

少し補足的に書くと、ChordのパルスアレイDACはFPGAを使ったDACのこと、と端的に書くこともありますが、実際はFPGAで行われてるのはこういったデジタルフィルタリング(WTAフィルターなど)のようなデジタルドメインの下ごしらえのようなもので、実際にデジタルをアナログに変換するのはFPGAを出たところにある抵抗などを組み合わせた回路です(HugoだとFPGAの左上あたり)。またFPGAではクロスフィードなども処理されます。
またChord製品ではDAC部分だけではなくアナログアンプの部分もロバートワッツの設計です(もとはアンプの設計者だったとのこと)。
全体にワッツはとても細かく小さな音レベルの世界にこだわり、そうした小さな音に着目することが大きな差をもたらすと言うことを言っているように思いました。

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最後にDAVEをプリアンプとして使用してCHORDパワーアンプとTADスピーカーでマニフィカートを試聴再生しました。純粋で付帯音や着色がない感じで、自然な音色表現です。また言われているように奥行き感もよいように思いました。

ちなみにマニフィカートはDSDよりもPCMが良いそうで、PCM版で再生したのですが、これはChord側の意向ということです。終わってから懇親会のなかでなぜDSDよりPCMが良いのかと聞いたところ、ノイズシェーピングに関してDSDが良くないと言うことでした。これはロバートもジョンも同意見で、Mojo再生にお勧めはと聞いたところやはりPCMが良いだろうと言うこと。接続方法はUSBか光がお勧めだと言うことでした。

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また懇親会のなかで流れで突如としてMojoのアクセサリーが紹介されました。
これはiFi MicroのようにiPhoneのCCKを直接接続できるアダプタです。端子はUSBの信号端子と電源端子が実装されていました。
この辺はきたる春のヘッドフォン祭で見られるとよいですね。


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2016年02月13日

ポタ研2016冬レポート

今年もポタ研が開催されました。
みなが雪の思い出に寒さを予感したところ、当日は春を通り越すような暑さとなり意表を突いたところはさすがマニアックなポタ研というべきか。

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上左はNAMMで発表されたWestoneのAM proです。アンビエント型で外部音が聞こえやすいだけでなく、ベント技術となにか音響室のようなチャンバー(中図の3)によって周波数を制御するという技術によって独特の音質があります。上右のように同じドライバー構成のUM10と聴き比べると音がすっきりと抜けが良く聞こえます(クロスオーバーも異なるようです)。

ベント技術は64 ADELを思わせますし、ちょんまげ3号も連想させます。また音響チャンバーはCampfireも連想させます。この辺が最近のイヤフォンのトレンドなのかもしれませんね。

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またテックウインドさんでは上のようにたくさんの機器を同時充電することで便利なマルチUSBチャージャーも用意してます。1万程度とのこと。

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やはりありました、Astell & KernのCopper AMP! Copperアンプは音も良く、豊かでぶ厚くなる感じでしょうか。

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上はDita Answerのブラスバージョン。ずっしり重いと感じます。ケーブルを見てもらえるとわかるように線材も違うようです。AK380 copperとDitaブラスを合わせるとキラキラしてます。Ditaブラスは音良く、よりダイナミックっぽい感じです。なかなか良いですね。下記リンクはこのブラスバージョンの記事です。
http://sg.asiatatler.com/arts-culture/life/dita-brass-edition

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茶楽音さんではどんぐりの小型版の「こどんぐり」を出展し、また音違いを用意してアンケートを取っていいました。

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上は話題のiFi DC iPurifierです。USBのクリーン化はありましたが、これは画期的にも上右のようにスイッチング電源などの口に挿入することで音をクリーンにします。レーダー技術でノイズを逆相で打ち消す技術を使ってるそう。 これは予想以上にかなり効果があります。

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上はiPod classicのHDD交換で有名な中野のApple Juiceさん。やはりiPod Classic良いと思えますね。またApple Juiceさんでは上右のようにiPhoneのライトニング - マイクロUSBケーブルも用意しています。Mojoなんかによさそうです。

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上はやはり中野の軍用品屋さん、ユーロサープラスさんのブース。上右はドイツ軍のケースで2200円。AK380も入ります。

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上は須山ジャンク堂の切り絵キーホルダー。右は冬Ayaです。

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エミライさんではラズベリーパイとRune audioとFlowとEther Cで豪華ポータブル組み合わせ。パイの方はWiFiドングル使ってます。

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上はおもわず写真を撮りたくなる組み立てラボさんの新作フェイスプレート。実物みるとかなり精巧です。

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上左はJabenのハイブリッド。わりとパンチあって良いです。価格はアンケート取ってますがこれで決めるんでしょうか。 上右はJabenのとこにあった韓国のBTイヤフォンです。価格も安く音も良いと思います。

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ミックスウエーブさんは固定客があって新作なくてもなんだか盛り上がって混んでました。

ポタ研はまるでオフ会がたくさん集まってるかのようにあちこちでグループができて盛り上がって話し込んでいました。この辺はこのポータブル文化っぽくてよいですね。
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2016年02月12日

ポタ研2016冬 開催!

早いもので明日またまたポタ研冬が開催されます。ポタ研というと天気の話題になりますが、明日はまず持ちそうです。
ポタ研2016冬のページはこちらです。
https://www.fujiya-avic.jp/event/potaken2016_winter/

ポタ研はマニアックの集いで、なぜかラズベリーパイ密度が高くなりそうという情報もありますが、これもポタ研ゆえかと思います。
また製品展示会の側面ももちろんあります。明日はさまざまな新製品が見られそうです。
アユートさんではなんとAK380AMPのCopper版という話もありますが、これは私も楽しみです。Crystal Cable Nextなどはぜひ聴いてみて欲しいところです。またDitaの真鍮バージョンが展示されるそうですが、これは確かシンガポールのお店向けの特別版だったと思います。

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シンガポールのポータブルといえばJabenで、上の画像の謎のハイブリッドイヤフォンが登場するという話ですう。その他にもTEACではT5p 2ndなどが見られるでしょうし、さまざまな新製品がありそうです。須山さんまたジャンク堂を開店させるようです。
さて。。
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2016年01月07日

CES2016 雑感

今年も恒例のCESが始まりましたが、現時点で発表されているもので興味をひくものをあちこちのレポートから拾ってみました。

* MQAの本気

堰を切ったようにどとっとMQA関係の発表がなされています。
Tidalを使用してのストリーミングのデモなどがなされていますが、これは予定されていた応用の一つですね。
また「MQA対応」製品が続々と発表されています。MYTEK BrooklynのようなDACからマルチルームシステムやスマートフォンまで発表されていますが、気がつくのは不思議なことにアプリケーションでMQA対応というのがないように思います。はっきりとしませんが、可能性があるのはRoonくらいでしょうか。(RoonはMeridian系だから)
つまりはハードばかりでソフトウエアの対応製品がないということですね。RoonをハブにしてMQA対応ハードを配置するという形でしょうか。

MQAは対応していなくてもCD品質の再生が可能で、対応製品ならばさらに拡張部分(ハイレゾ)が再生可能とされています。ただDACでなくても、PCのAudirvanaみたいな再生ソフトでもデコードできるはずで、その場合には対応ハードはいらないはずですよね。MQAが原版のハイレゾマスターデータをPCMとして「オーディオ折り紙」してコンパクトにしてMQAにエンコードし、そのMQAデータをデコードしてもとのハイレゾPCMに戻す、という仮定が正しいならば、ですが。
もしそうならばMQA対応というのを「ハイレゾ対応」のようにハードの売りポイントにしていくという戦略にも見えます。ただあいまいな「ハイレゾ対応」に比べると「MQA対応」はより明確ではありますが、やや商業主義的な方向が見えるかなとも思います。

いずれにせよ再度MQAのポイントをまとめると次の二点だと思います。

1. サンプリングレートの割にサイズを小さくできる (オーディオ折り紙)
2. 「時間的な正確さ」により音質向上ができる

このうちの「時間的な正確さ」はいまひとつ意味が分かりにくいのですが、2LのエンジニアがこのMQAの時間的正確さをインパルス応答のプリ・ポストエコーと言い換えていましたので、MQAとは原版そのままではなく、エンコードする際にプリ・ポストエコー(アーティファクト)を取るデジタルフィルタを適用してよりデータを「きれいに」してエンコードしているということが分かります。
そうするとビットパーフェクトではないということになりますね。ロスレスを標榜してはいますが、オーディオ折り紙の仕組みにしろ、フィルタの適用にしろ、データを変えているのは明らかだと思います。まあMP3みたいに劣化するというわけではありませんが。。

つまりMQAの正体というのは「オーディオ折り紙」によるデータの軽量化と「デジタルフィルタの適用」によるデータのクリーンナップの二点になると思います。
オーディオ折り紙については以前書いたMQA記事をご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/410313602.html

* 新DACチップの登場

ESSはES9038PROという新フラッグシップと新シリーズを発表し、AKMはAK4497という従来VERITAラインですがその新しいフラッグシップを発表しています。

9038は9018を上回る140dBという広大なダイナミックレンジもポイントですが、DoPデコーダを内蔵しているのもポイントですね。オールインワンをテーマにしているESSらしいですが、そうするといままでDACファームで行っていたDoPのデコードが不要になり、DAC ICに直接DoP(つまりPCMの形)のままで渡せるということですね。
そこで気が付いたんですが、いままでDAC ICがDSDネイティブ対応していてもDAPがネイティブ対応していないと言うのは、信号経路がDSD RAWとかに対応していないからXMOSなどのチップが余分に必要だったからですが、この9038というかPROシリーズを使えばXMOSを省くことができるのでこのPROシリーズDACを採用すれば即DSDネイティブ再生となると思います。
つまりいままではDSD対応の9018を採用していても、イコールDSDネイティブ再生ではありませんでしたが、9038(Proシリーズ)の場合は9038採用イコールDSDネイティブ再生対応になると言うことです。
実際はそんな簡単かわかりませんが、、

対するAK4497の方はついにDSD22.4MHz入力にも対応し、DSD専用経路の仕組みを引き継いでいますので、DSDの状態でデータが来るならば、こちらの方が効率は良いと思います。この辺はDACの実装も含めての良しあしとなるでしょうね。

* Audeze SINE

いくつかの新製品が発表されるなかでわりと目立っているのが、このAudeze SINEです。これは初の平面型オンイヤーヘッドフォンとなります。$500で3月発売を目指しているようです。Oppo PM-3の対抗馬ですね。装着している写真を見るとかなり小さいのが分かります。
それとAudezeではCypherケーブルという純正のライトニングケーブル、つまりライトニング端子に差してDACを使ってヘッドフォンに接続するケーブルも注目です。
これはなぜ注目かというと、最近iPhone7が薄型のためにイヤフォン端子を廃止すると言う噂がかなりささやかれているからです。ある記事では"Future Proof"と枯れていますが、この情報を意識してのことでしょう。
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2015年12月21日

シンガポールMookオーディオショウ(Jaben主催) 第3回レポート

12/11から12/13までシンガポールにてJaben主催のMoon Headphoneフェスティバルの第3回が行われ、私も参加してきました。

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第一回レポート

第二回レポート

前回まではサンテックシティという複合モールにあるコンベンションセンターを使用したのですが、今回はシンガポールの新しい中心地とも言えるマリーナ・ベイ・サンズホテルを中心としたエリアのコンベンションホールに変更されました。ここはシンガポールでは最もステータスの高いエリアだそうです。参加ブースは前回よりも増えましたが、運営方法も少し変更されて代理店参加は一部となり、多くのブランドのブースはJaben側のスタッフが担当することになりました。

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マリーナ・ベイ・サンズは日本でもよく知られる高級ホテルで、一泊はS$450程度です。3つのタワーから構成され、その頂点は船の形をしたデッキでつながれています。

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Infinity Pool(カメラは持ち込み可)

そのデッキにはSkyparkと呼ばれる展望デッキのほかにInfinity Poolと呼ばれるプールが設置されています。ここは縁がまるで滝のように空と摩天楼に落ち込むように見えることからその名がつけられています。もちろん縁は二重構造になっていて絶対に人が落ちないように設計されています。

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ガーデン・バイ・ザ・ベイ

またサンズは複合施設でもあり、隣接するガーデンズ・バイ・ザ・ベイと呼ばれるテーマパークのような植物園やショッピングセンター、レストラン街、そしてコンベンションセンターを有しています。事実私も会期中はほとんどここから出なかったくらい施設は充実しています。

朝方1℃の日本から30℃の南国へと移動します。 シンガポールへは7時間ほどで到着し、まだ暗いなか眼下に停泊している船や街の灯が見えてくると、やがてシンガポールのチャンギ―国際空港に降り立ちます。シンガポールは車の数を抑えるために公共交通機関が充実していてタクシーが安いので、サンズにはタクシーで向かいます(S$15-S$22)。
この季節は雨期に相当し、だいたい午前は晴れますが、午後は豪雨のような雨が降り、夕方にまた上がると言う感じです。季節はほとんど日本の夏のようなもので、晴れているときは半そででよいのですが、建物の中が冷房で寒いことが多いので調整できる薄い長そでがお勧めです。

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会場はマリーナベイサンズのエキスポセンター4F会議室で、一階が向こうが消失しそうな大きさなのに驚きます。ホテルも巨大ですが、コンベンションセンターも巨大、世界の人が来ることを前提にするっていう国際的視野は日本もみならって欲しいものですね。余談ですが日本の良いところも悪いところも、なんでもそうですが日本市場で日本人を相手にしていればそこそこ成り立ってしまうと言うところです。シンガポールのような小さな国でははじめから世界を相手にする必要があり、そのため国際的な見地が育っていきます。
部屋は大部屋に40テーブルくらいが設置され、ブランドによっては代理店がやってる場合もあるし、Jabenスタッフが接客してるブースもあります。テーブル数は前回より増えてます。

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日本で見ないのは、Jabenらしい組み合わせでディスカウントする商品の売り方です。お得感をいかに出すかというのがひとつのポイントのようです。また各ブースを回ってスタンプを集めるとDENON DA10が当たる抽選に応募できるというスタンプラリーのようなイベントもありました。

以下ブースの様子をレポートしていきます。
まずシンガポールのメーカーの展示が活気がありました。シンガポールのメーカーはAnswerでおなじみのDita Audio、カスタムイヤフォンのAAW、そしてBTヘッドフォンのpendulmicです。

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地元Dita Audioのブースはけっこうな人気でした。Answerバランスなどを展示してました。

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またこの週末の大きなトピックとしてDita Answerはシンガポールで最も権威のあるPresident's Design Awardを受賞したということです。シンガポールの新聞に記事があり、特製の本に数ページにわたって掲載されてました。

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上は試作版ですが、DitaのAnswerのTrueバージョンのケーブルをMMCXで作った交換ケーブル版。CampfireのLyraにつけて聴いてみました。
これケーブル単体で聴くとよくわかるけどすごく高品質です。フラットで引き締まり、透明感がすごく良いですね。価格でいうとかなり高価な部類にはいると思います。それを考えるとAnswerのTrueバージョンってすごくお得かもしれません。

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上はシンガポールのカスタムメーカーAAW(Advanced Acoustic Werks)のハイエンド・ハイブリッドモデル、W500(4BA/1DD/4way)はSGD1300。ヴォーカルは艶かしくてリアルです。 W500にはベース可変できるモデル(上右)もありベースを増やすとベースが膨らむというよりは全体に柔らかく音楽的になる感じでしょうか。味わいを変えられる感じです。
AAWはエントリーカスタムのメーカーという感じですが、ハイエンド方向にもラインナップを拡張してるよう。本人たちに聞くとハイブリッドが得意ということです。こちらはA1Dダイナミックです。ベントがあるのがわかりますね。

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上はAAWの初ユニバーサルであるNebula one。厚みがあってスケール感もあり、価格(US99$)も安くて良いと思いました。

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左(T1)、右(S1)

上らはBluetoothヘッドフォンのPendulumicです。アンプ内蔵のBTヘッドホンをラインナップにしてます。T1とS1があって、違いは音の個性でT1の方がベース強く、S1はジャズ向きな整った感じ。 単4と内蔵バッテリーの両方を使用できて充電忘れにも対応でき、内蔵のヘッドフォンアンプにより音質はかなり高いと思います。S$250前後だったかな?

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日本勢はファイナルとマス工房以外は展示品を送って現地スタッフが説明という形です。

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上はWagnusさんのケーブルの線材に鋭く質問する人とA2PのTUR06にじっくり聴きいる人。 WagnusさんはBlue MoonやDiamond dust などを展示。シンガポールではMMCXより2pinの方が人気があるそう。カスタム人気があるからだそうです。 A2Pでは07のデモ機はないのか、という声もちょくちょく聞かれました。

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マス工房では404でAKG K1000を鳴らすデモ。やっぱりK1000良いですね。唯一の音ではあります。それを鳴らしてしまうマス工房のアンプにも注目が集まっていました。

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ファイナルではIIIのデモ。クローズだけど不思議な開放感。フラット特性というけど分析的という感じではない感じです。ファイナルではシンガポールでも自作イヤフォン講座を開講しました。こちらは別記事でレポートします。

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上はメッシュハウジングのイヤフォンの試作機です。オープン型で少しずつ空気が漏れるというのを逆に利用しているそうです。3Dプリンタで作ります。
また細くて軽量で怪しいイヤフォン(写真公開不可)もちょっと見せてもらいました。重い記録はやったんで今度は軽い記録を作るとか。。

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組み立てラボのブースではトリオが大人気でした。気に入った数人がほかの友人を呼んでトリオ啓蒙活動を繰り広げてたほどです。

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ジョンフランクスとロバートワッツも来てます。 ただMojo人気で世界を飛び回っていてお疲れの様子でした。

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SLT Techという現地のOppo代理店が組み合わせてたPM3とBtunesというBTレシーバー(SGD150)との組み合わせ。PM3のケーブルソケットをうまく利用してます。
軽量で使いやすく、音質もかなり良かったです。

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SLTはMrSpeakerとSchiitの代理店で大小コンポをEtherでデモしてました。
トップエンドのYggdrasilはマルチビットDAC使用で、女性ヴォーカルの表情がとても艶やかです。Etherらしいキレの良さも合う。

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ちょっと面白かったUM56のようなカスタムイヤチップ、Snugs。シリコン製で見た目ほとんどカスタムで耳に優しい。Shureに付けた例です。

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上はKickstarterで募集を行ったFlare Audioのイヤフォン。このモデルはSGD938とかなり高いんですが、チタン製で音質もシャープでかなり良かったですね。故障時に分解してドライバーごと交換出来るのもポイント。

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シンガポールでも3Dスキャン。アンクル・ウイルソン自らが行ってます。いまのところUEのみだそう。

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今回のポイントの一つ、オリジナルオルフェウス(HE90)の展示。ウィルソンの私物だと思います。
オルフェウスは思いっきり熱くなるまで聞いちゃダメと言われていて、少し待ってから聴きに行きます。少し経ってから行くと今度は熱すぎてクールダウンしてたりします。

実際に聴いてみると、いろいろ言われるけど私はかなり良いと思いました。真空管アンプの影響が強く滑らかで暖かい音楽的でベースも膨らまない程度にたっぷり。音の広がりも良いですね。
私は下記リンクの通りHE60(baby オルフェウス)は持ってるけど、一番の違いはアンプですね。HE90のブラデリウスの真空管アンプが良いんです。今回の新オルフェウスははたしてどうでしょうか。
http://vaiopocket.seesaa.net/category/1081012-1.html

シンガポールheadfiコミニティーの人たちとも意見交換しました。国それぞれの事情がありますね。各国のHeadfiコミニティーの状況などもちょっとシェアしてきました。
だいたいの感じとしてはポータブルオーディオファンは世界どこでも同じで若く、熱心な人が多かったですね。一方で一人で来ていたマニア風の女性も何人か見かけました。ソースでは3段という人はいませんでしたが、オンキヨーの新DAPを輸入して持っていた人が目立ちました。個人的な感覚で言うと、HeadFiからの影響と、日本からの影響が半々という感じでしょうか。
あとシンガポールに来てみると、若い人は予想以上に日本語が話せる人が多いです。みなアニメから覚えたそう。9割くらいはアニメから覚えて残りは興味を持って学習したということです。耳から入っているので発音が聞き取りやすいのも特徴です。
シンガポールでは2月にHeadFiのCanJamが開催されますが、どうなるかちょっと楽しみです。

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マレーシアなども順当に市場が伸びてきているようです。シンガポールに居るとまた違った視点でアジア市場を見ることができると思います。
シンガポールはきれいな国で食べ物もおいしいですので、日本のメーカーの方々もぜひ観光半分でも来てみてオーディオ事情の視察はいかがでしょうか。
posted by ささき at 22:27 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月30日

ヘッドフォン祭 2015秋レポート

前回のヘッドフォン祭ではレッドプルエアレースとかぶると言う(私にとって)非常事態のため、一日しか参加できず、しかも一日目はいろいろ仕事があったので結局レポートは書かなかったのですが、今回はたっぷりとレポートを書きました。

* Chord Mojo発表会

ここではアユートの藤川氏が概要を紹介したのちに、私がデモ機を使った使用感と音について述べ、その後にChordのジョンフランクスにインタビュー形式でMojoについて対談すると言う形で参加しました。
Mojoについては先に下記の記事を書きましたので、こちらを参照ください。
Chordの新しいポータブルDAC内蔵アンプ、Mojoレビュー

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ジョンへのインタビューについては、なかでハイエンドメーカーとしてのポータブル市場への想いと言うことで、「日本に来た時、タバコケースでアンプ作って盛り上がったりとかエンスージアズム(マニアック)なこだわりを感じた。それは私が昔熱狂したセパレートコンポのHiFiと同じであり、我々が何かをしなければと思った。」と言う点が印象に残りました。
また注目すべきは今後のアクセサリー展開で、Mojoをモジュール的なアクセサリーで展開し、WiFi(DLNA)モジュール、Bluetoothモジュール、スマートフォンUSBモジュール(Appleカメコネ直さしみたいな)、そしてSDモジュール(単体プレーヤーみたいな機能)という形で展開していくという点です。まだ開発中でモックしかないそうですが、こういうものがほしいと思ってた人も多いでしょう。今後の展開に期待したいところです。

* AKT1pとGroovers発表会

こちらではやはりアユートの藤川氏が概要を紹介したのちに、私が音の感想を述べるという形で参加しました。
AKT1pはさきほど発売のあったベイヤーの第二世代テスラドライバーを使ったT1 2ndをベースにしたもので32オームのインピーダンスとしたモデルです。またケーブルもT1 2ndの使用に基づいて根元からリケーブルができます。

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AKT1p

音質はフラッグシップらしい高いレベルで解像力もあり、上も下もよく出てる感じで、音場もかなり広い思います。
音性能的にはいうことはありませんが、一番感じたのはT1との音傾向の違いです。私はT1オリジナル、T5pオリジナル、AKT5pと使っていますが、もともとT1の音はT5pと比べた時に顕著ですが、かなり引き締まった音で贅肉がなく、端的に言うとクールでモニター的な感じでスタジオエンジニア向きかと思ってました。
このAKT1pの音を聞いたときに思ったのはT1オリジナルとは音の傾向が違うと言うことです。かなり暖かみのある音で、低音域が豊かです。音楽を聴くのが楽しく、オーディオリスナー向けになったように思います。
T1 2ndと直接比較していないのですが、この差は32オームの違いと言うのもありますが、それよりもT1 2ndで変えた点ではないかと思います。
ただし持ち運びできるとは言え、セミオープンなので電車では使えません。Ak380AMPなどでイヤフォンでは高音質で聴いているが、家でヘッドフォンで聴きたいと言う人に向いていると思います。

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Grooversは待望のAKから直接ダウンロードできるサイトで、AKユーザーにより良い音源を提供して満足度を高めるというのが目的と言うこと。注目ポイントはあのDSDで知られるジャレッドさんのchannel classicsが配信されるということです。Channel Classicsについては前に書きましたのでこちらを参照ください。Grimm AudioのADコンバーターの上手な使用も光ります。これは2012年の情報ですが、今ではDSD専門サイトなども運営していますね。
クラシック向けDSD音源のサイト、オランダのChannel Classics

* AK380のDSD256対応

また驚いたのは今回の発表会でAK380のDSD256(11.2MHz)対応が実現したことです。これはダウンサンプリングではなく、ネイティブで実現しています。いよいよ来ましたね!
前回AK開発陣が来たときに、DSD11MHz対応について取り組んでくれそうだったので、しつこくやってやってとお願いした効果があったかもしれません(笑)。Astell&Kernってほんとによく声を吸い上げて真摯に対応してくれるのです。
AK380の仕様面での唯一の不満が克服され、あるべき姿になったということでますます魅力を高めるでしょう。またDSD256全体の普及にも貢献することでしょう。

* Fitear Air発表会

私は少し前からAirのデモ機を使う機会を得ていたので、ここでは須山さんと山口さんの解説の後に音や使用感のコメントを述べると言うことで参加しました。

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FitEar Air

Fitear Airのポイントは端的に言うと、
*ハイブリッドカスタムとしてBAとダイナミックを採用し、ダイナミックはFOSTEX提供。
*ダイナミックをフルレンジとして採用し、BAを補助的に高音域に使う構成。
*閉鎖空間でのダイナミックの動作効率の問題を改善するために普通は遮音性を犠牲にしてベント穴を使用するが、遮音性を同時に満たすためにショートレッグシェルと言う工夫をした。
*ショートレッグシェルによりステムの断面積が上がったため、逆に装着性や音導穴の形状などの工夫の余地もできた。

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外観的には空気ばねを減らすために工夫されたショートレッグが目を引きます。私みたいにカスタムをずっと使いこんでる人ほど違和感を抱くかもしれませんが、見た目の印象よりはきちんと耳にはまります。また実際に電車でもつかいましたが、普通のカスタムと同じくらいの遮音性があると思います。ダイナミックドライバーでかつカスタムの遮音性があると言うのがAirの特徴ですが、これは生きていると思います。

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音質はまずぱっと聴きはダイナミックの音が支配的と感じます。文字通りダイナミックで迫力のある音はダイナミックドライバーならではのもので、BAだと低音域のインパクトがか細くなりがちですが、骨太で厚みのある音再現はダイナミックドライバーらしいところだと思います。全体の音のつながりもよいですね。AK Jrみたいな元気でパンチがあるプレーヤーと合わせてロックポップが楽しく聴けます。
また聴きこんでいくとダイナミックの音ではあっても、独特の音再現も持っているのがAirのポイントだと思います。普通のダイナミックだと丸く鈍く聞こえるようなところが、鮮明に明瞭感があって、楽器の音再現もクリアに聞こえます。ここはBAの隠し味が効いているように思います。
今までのFitearというかカスタムIEMにはなかった音でぜひ試聴してほしいですね。

* カスタム座談会 第二回

2日目は第二回のカスタム座談会の司会を務めました。

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今回は前回と同じメーカーのほかにJH Audioのアンディ、Westoneはハンクに来てもらい国際色を高めました。そうそうたる顔ぶれですね、また内容もよりマニアックにして、1時間半ですが3つのみ(ハイブリッド、カスタムとユニバーサル、マルチドライバーの功罪)の議題で一テーマ30分も討議すると言う内容の濃いものになったと思います。アンディの陽気さとハンクの真面目さなど、メーカーのイメージをほうふつとされる点も面白かったと思います。開発者の方々の話を直接聞くことで、より製品に愛着がわいてくるのではと思います。
やっていて途中で内容がマニアックになりすぎたかなあとも思ったのですが、こちらから見ていても客席のほとんどの人は身を乗り出すように耳を傾けていたのでそのまま進めました。私自身も面白かったですね。
ぜひ次も開催したいものです。

* Shure KSE1500

今回のヘッドフォン祭でもMojoやFitear Airの他にさまざまな発表会が行われました。
特に注目されていたのはやはりShureが出したコンデンサー型のイヤフォンシステムであるKSE1500でしょう。

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(右端はSHA900とLyra)

これはポータブルでSTAXのようなコンデンサー型を実現しただけではなく、密閉型とすることで実際に外で使いやすくしたものです。遮音性が高ければそれだけ細かい音が聴き取りやすくなりますのでこの点でもコンデンサー型に向いていますね。コンデンサー型では電圧をかけるために専用のドライバーが必要になりますが、ポータブルアンプに慣れてきた今のリスナーには問題になりにくいでしょう。またこのアンプ部分を切り離したSHA900というポータブルアンプも発売しています(上の右端)。

実際に使ってみましたが、取り回しの良さはさすがにShureという感じでコンパクトな筺体は他のイヤフォンと遜色ありません。装着感もよいですね。ただケーブルがやや太いのが難ですが特に耳に回しにくいというのはないように思いました。
KSE1500だとアンプとイヤフォンの一体の音評価となってしまいますが、なるべく切り離したかったのでSHA900の方も聞いてみました。SHA900自体はかなり着色感が少なく素直なアンプで、イヤフォンを生かそうとした設計であるのがうかがえます。KSE1500はいかにもコンデンサー型らしい歯切れの良さ・トランジェントの良さと音場の広さ、意外なほど広い帯域特性が感じられます。iPhoneで使うと96/24対応の内蔵DACも素直な音作りのように思います。アナログ入力もありますが、こちらはちょっとコメント保留しておきます。

発表会にも参加してみました。8年開発していたそうで、プロトタイプをたくさん作ってきたということ。

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コンデンサ型の利点は軽い振動板で音声信号に素早く反応できる(慣性が少ない)こと、従来のマルチBA(846)と比べても過渡特性に優れるそうで、ソースに忠実である。また従来のコンデンサ型と比べると、はるかに小さいので、小型化に苦心したとのこと。
ケーブルも従来の(静電容量を減らすための)幅広ではなく、ポータブルらしい丸型にするのに苦心したそうです。あくまでポータブルでの使い勝手にこだわっていたことがうかがえます。

8年前にはポータブルアンプもあまり一般的ではなく、開発途中で機能を追加していった(アナログ入力の追加、iPhone対応)ため、回路も工夫して普通は4層程度だが10層ものPCBを採用したということ。
SE846ではノズルインサートで音を変えたが、1500ではイコライザーで音を変えたいとのこと。4バンドでパラメトリックイコライザーを搭載しています。
アナログ入力の場合はデジタルセクションをバイパスできる機能もあります。

私的に思ったのは最近LyraやAKT8iのようにシングルダイナミックのハイクラス機が流行ってきだしたのは、ひとつにはマルチBAのドライバー数競争というところとは別な方向性の模索のひとつだと思います。しばらく前にデジタルカメラの画素数競争が頭打ちに来た時に手ぶれ補正など別な方向に打開策をもとめて市場が動いたように。KSE1500もそのひとつではないかということです。実際に開発者のマット自身もシングルでどこまで行くかやりたかったそうで、新しい試みをしたかったということです。
ただしデジカメもいったん壁を破るとまた画素数競争に戻っていますので、技術動向というのはどうなるかわかりません。

* NighthawkとBeetle

D&Mではこの前書いたNighthawkの設計者であるSkylar Grayによる解説トークショウと新製品Beetleの発表がありました。

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Beetleの発表を行ったスティーブ・シルバーマンは開発マネージャーでコンピュータとオーディオの融合を図りたいということです。もとはエアーに居てアシンクロナスUSBのDAC(QB-9でしょうね)を作っていたそう。ただAudioquestでもっと価格の安いものを作りたかったということです。Droagonflyを作ってたようで、おそらくゴードンのAQでのカウンターパートなのでしょう。
Beetleは光デジタルもついたUSB DACでUSBとしてはAndroidとかさまざまなコンピュータと最適に接続できるそう。
Blueetoothのアシンクロナス機能を始めて搭載したというのが売りですが詳細ははよくわかりません。これちょっと残念なことに(USBバスパワー以外は)AC電源なのです。バッテリーで動作するならもう少し興味を持って聞いたんですが。。ただこの価格できちんとファームアップができたり、コンピューターとオーディオの融合と言うのはわかります。ヘッドフォン祭でポータブル方面にもっと興味を持ってもらうことを期待しています。aurender flowなんかは据え置きなのにバッテリー搭載できるので注目されたわけですからね。

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NighthawkではSkylar Grayが発表しました。この前の記事と内容はかぶりますが、彼はヘッドフォンの開発責任者でWestoneにいました。Nighthawkはゼロから作って、自由度があったそうです。
ドライバー技術ではハイエンドのラウドスピーカー技術をどのようにヘッドフォンに適用するかを工夫したそう。ラバーサラウンド(ロールエッジ)でNighhawkが均質なピストンモーションが出来るデモを見るとドライバーの効果的な動作がよくわかります。エッジがあると振動の跳ね返りがなく不要な鳴きがないとのこと。
スプリットギャップは溝によって磁力が両端にあり影響範囲を広げられます。これで低音域の信号歪みが下がるわけです。
またスピーカー応用としてはボイスコイルフォーマー(ボビン)がありますし、アコースティック・リキッドウッドを採用してイヤーカップ(キャビネット)もスピーカーに近い切削ではできない構造を可能にしています。補強リブでカップの変異が少ないわけです。
最新技術では3次元のデフュージョングリルで背面のエアフローが複雑に拡散するのがポイントで、従来の二次元グリルだとそのまま戻ってくるエアーが拡散して効果的に動きます。これは3Dプリンタでのみ製作が可能ということ。
エルゴノミクスではサスペンションシステムで4つのラバーで支持して自由に動くのがポイントです。ワンサイズ・フォー・オール(日本語で言うとフリーサイズ)といっていました。
Nighthawkについては下記記事をご覧ください。
AudioQuestのヘッドフォン、NightHawkレビュー

* Dita Dream発表会

Trueが好評のDitaでは次世代モデルの開発発表ががありました。まだ実機はないのでコンセプトの発表になります。
発表会は15Fアユートブースで代表のダニー・タン氏によって行われました。Ditaの設計の思想であるシンプルさや、シンプルななかでも細かな工夫点(暗くても小さな突起で左右がわかるなど)が解説されました。

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Dreamの筐体はチタンで作ってるのがまずポイントです。今回はリケーブル(カスタマイズ版?MMCX)で作ったのでハウジングが大きくなったそうで、チタンの採用は音質面だけでなくサイズ変更による重心の変化も考慮したそうです(チタンの方が軽く作れるから)。この辺も機械加工系に強いDitaのバックボーンがあるのでしょう。

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もうひとつの今回のポイントの一つはawesome plugというプラグシステムです。これは先端が外れるので2.5mmバランス/3.5mmに付け替えられます。なぜリケーブルができるのにプラグも変えられるのか、と思うかもしれません。ここが実は本当のポイントで、ケーブル交換はMMCXといっても独自?仕様になるかもしれないのでケーブル交換はどちらかというと断線対策です。これはDitaの製品が比較的高いので長く使って欲しいからだそう。ただしプラグはいろんな規格が出る可能性があるので、プラグの2.5mmバランスと3.5mmは変えられるようにしたということ。つまりAnswerがプラグやケーブルを含めてトータルでこだわったように次回もおそらくトータルにこだわりの音設計をするのは変わりなく、リケーブルできるからってDita自体のポリシーが変わったわけではないということでしょう。
Dreamの価格はわかりませんが、シングルダイナミックのハイエンド機の選択がまた増えると言うことになりそうです。

* イヤフォン系新製品

今回よかったイヤフォンの一つは1964 ADEL(アデル)です(下画像)。すっきりと抜けよく音場も広い感じで、生っぽく鮮度感高いリアルな印象。ADEL独自のベント機構は写真で見るといじれそうですが自動のみということで、手では動きません。音源のレベルで自動調整されるとか。ところで私のKickstarterのダイナミック版は...
ちなみにADELと独自ベント機構についいてはこちらの記事を参照ください。
1964earsのKickstarterキャンペーンと耳を守るRealLoud技術

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Campfire Audioの新製品であるOrionとJupiterもありました。さきほどからシングルダイナミックの隆盛とShure KSE1500をマルチBAに対する反動と書いてきましたが、実はこのOrionとJupiterもBAながらまた別なベクトルを持ったその仲間と言えるかもしれません。この辺はKenさんに技術について聞いたのでまた別に記事にします。

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Jabenのブースではさまざまなドライバー数のユニバーサルの新型が展示されていました。音場が広くリッチな音で、6,9,10,12のドライバーバリエーションがあると言うことです。

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音茶楽さんのブースではオープンエアの開放感と密閉の両立ということで新方式を採用した「ちょんまげ3号」が出ていました。たしかに独特の音場感覚です。

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また意外と面白かったのは語学学習用と言う「ちょんまげ君」で、実際にiPhoneに入っていたTOEICリスニングテストアプリを使ってみたら、英語が苦手の人が感じるところの発音のごにょごにょっとしたところが少なくなり、かなり発音が明瞭に聴き取りやすくなります。上下の帯域をカットしたということで学生さんにはお勧めです。

* ポータブルアンプ系新製品

トップウイングさん扱いのAROMA A10はよかったですね。ジャズトリオなど聴くとスピードとか音のキレの良さが気持ち良く、かなりレベル高いと思います。

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またA10に外部電源つけると音が上質になり、ヘッドフォンつけて家用でもよいですね。出力はトランジスタで、前段のオペアンプは交換可能ということ。

Jabenではphatlabという真空管を使用したアンプの大きいのと小さいのが展示されていました(下画像)。大きい方(左)は出力はトランス入ってると言うことで、ポータブルと言うにはいささか重いんですが、音はかなり良かったですね。小さい方も真空管らしい感じでなかなかよかったと思います。どちらもレイセオン製真空管です。

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ANALOG SQUARED PAPER(A2P)さんでは新しいタイプのSIT仕様の電流駆動型ポータブルアンプ(07)を聴いてみました(下画像)。Campfire Lyraで聴きましたが真空管っぽいと言うSITの良さがわかるようで滑らかで高性能と言うことでかなりよかったですね。時代がシングルのダイナミックタイプイヤフォンが流行ってくると、電流駆動型のアンプが脚光を浴びてくることになるかもしれません。

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* ヘッドフォン系新製品

ゼンハイザーではHD800の新型HD800Sが発表されました。これはHD800の上位版でHD800は併売するそうです。HD800の薄く聞こえる部分をを濃くしてもっと中音域重視にした感じで、ヴォーカルも聴きやすく、モニター的だったHD800がよりリスニング向けになった感じです。細部もより細やかで高音質音源の繊細なニュアンスがわかります。全体のレンジも上がってるそうです。

HifimanではHE1000のedition Xがよかったですね(下画像)。より鳴らしやすくなりポータブル機器でも大丈夫だそうです。試聴機では3.5mmミニケーブルがついていました。音のレベルはHE1000ゆずりでかなり高いと思います。

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MrSpeakerの平面型Etherも発表が行われました。開放型と密閉型があります。これもかなり音質は高く、Alpha dog(いわゆるRP mod)とはもう別物です。特に開放型モデルは音の歯切れの良さが際立っていて驚くほどの音質でした。

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* デジタルプレーヤー系新製品

今回DAPはかなり出ていたのですが、なかでもOnkyo/パイオニアのブースは人気があったようです。Onkyoのモデルを聴きましたが、素のAndroidを使用していてアプリの操作性もよい感じでした。音はハイレゾソース狙いと言う感じで解像感重視と言う感じでしょうか。2.5mmバランスを選んだのは薄さからということです。

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ベンチャークラフトのVALOQもなかなか面白く、小さく軽いボディでUIは独自仕様です。音は元気でパンチがあると言う感じでしょうか。アナログ出ししてアンプを外付けにするとまた別の印象があるかもしれません。

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* Westoneの3Dスキャン

今回はWestoneブースでカスタムイヤフォンの3Dスキャンを体験してみました。これをベースにS20を製作する予定です。

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これはレーザーによる非接触タイプで、時間は5-10分ほどです。耳にかける白いリングは位置の検出用で、センサーが光りながらその位置を特定するようです。
液晶とPCにスキャンの状態がまるでペイントソフトのように描かれていき、塗り絵を塗りつぶすようにスキャンしていきます。画面に指示が出るのでベテランでなくても出来るということ(実際はやや難しいようです)。
終わったら「データはもうWestoneに送られたよ」と言われてちょっとびっくりというか軽いショックを覚えます。わたしのように以前から耳型を取ったら、国際便で郵便局に行って送ってどきどきしながら到着を待つ、と言うプロセスを経た人には驚きです。これで耳に負担をかけずに納期の短縮もできるそうです。医療資格が不要というのもポイントですが、この辺はグレーゾーンかも。

この方式にも長短があり、耳型を取るときはベテランが経験から毛穴とか細かいところを補ったり推測したりするのですが、こういう点についてはWestoneは長い経験からソフト的に(?)補完することをしているということ。
また自動でカスタムができるようでいて、最後にドライバー詰めてばりとって綺麗にするのは人力ということ。それにしてもカスタムも進化したものです。
この辺も次のカスタム座談会で取り上げていきたいですね。

と、いうわけで次のヘッドフォン祭にも期待です !
posted by ささき at 21:05 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする