先日Roonがアップデートされたときに日本語表示が追加されました。しかし翻訳品質の難が多々あったため、文句を言うより参加して直しましょうと私も翻訳アカウントをもらって翻訳品質の向上に協力することにしました。
翻訳品質の難は仕方ないところもあり、翻訳するときには文面だけ見て翻訳しますが、画面がわからないので場所によっては変な翻訳になることがあります。このため、いったん翻訳して画面を確認し、また修正するという繰り返しが必要になります。
また日本語翻訳では汎用翻訳の流用もしているようですので、オーディオ的な表現が不自然なところがあるかもしれません。
Roonには翻訳のためのサブシステムがあって、翻訳アカウントを持つユーザーはそこで原文の英語をローカライズ翻訳することができます。
実際に翻訳システムに入ってみると、「〜によって演奏された」などの不自然な部分にはすでに修正が入っていましたので、次のビルドで修正翻訳が適用されると思います。(毎ビルドで翻訳修正があれば適用するそうです)
* 文字欠け問題について
厄介なのはこのほかに日本語固有の問題が見つかったことです。これについてRoonの開発者と話して解決方法を見付けましたのでシェアしておきます。(これ以降は主にRoonの翻訳アカウントを持つ方だけ関係します)
その問題は文の折り返しのさいの文字欠けです。
いくつもあるのですが、代表的なのは「Overview/概要」の画面の下の方です。
英語では正しい表示なのが、日本語では右端が欠けて正しく折り返しがされていません。これはテキストの表示幅によって折り返す際に英語的にスペース区切りの単語単位で判断しているため、スペースのない日本語ではシステムが折り返し場所がわからないためです。
この場合は翻訳者が意図的に折り返し場所を翻訳に含める必要があります。
しかしながらここに別な問題があります。それはRoonがマルチプラットフォームのソフトウエアであるために、予期しないレイアウト崩れを防ぐためには原文にない文字はなるべく避けなければならないということです。
例えば下記のように改行をEnterで入れることは可能ですが、これはやってはいけないそうですので注意してください。また半角スペースを意図的に入れればよさそうですが、これも特定のシステムでは折り返されないでスペースが見えてしまう可能性があるためにあまり好ましくありません。(複数マーカーが必要な場合が考えられます)
Roonの開発者からこの件で指示されたのは下記のいずれかによって改行場所に見えないスペースのようなコード(UNICODE)を入れることです。これらは可視できないため翻訳文に影響しません。
1. ゼロ幅非接合子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%AD%E5%B9%85%E9%9D%9E%E6%8E%A5%E5%90%88%E5%AD%90
2. ゼロ幅スペース
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%AD%E5%B9%85%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9
少し試行錯誤しましたがUNICODEのコード入力は入力するOSとテキストボックスに依存するため、コード入力は避けてコピー&ペーストが簡単なゼロ幅スペースを使うことにしました。(上のWikiページからコピペできます)
しかしこれだと他の翻訳者が見てどこに意図的改行のためのゼロ幅スペース文字が挿入されているかがわからりません。そこでRoon開発者がゼロ幅スペースがある場所に空白記号␣を入れてくれるように改良してくれました。いまでは下記のようにゼロ幅スペースが可視できます。
仕込みはしたんですが、効果は次のビルドの後でないとわかりませんのでまた報告します。(Roonでは次のビルドリリースの予定は非公開です)
この件についてはレポートするために下記のRoonフォーラムにスレを立てました。
https://community.roonlabs.com/t/improving-japanese-translations/48441
この問題はほかにもトラックエディタ画面など多数あります。
もしかするとスマートフォンでRoonリモートを見る場合など、マーカーが一つでは足りない場合も出てくるかもしれませんが、そこはまた考えねばなりませんね。
Music TO GO!
2018年08月28日
2018年06月24日
Audirvana PLusのWindows版、ベータ版
Audirvana PlusのWindows版のベータ版を試してみました。
下記フォーラムにログインしてBeta Windows(ログインしないと見えない)を押下します。
https://audirvana.com/forums/
Get Audirvana Plus for Windows 10 beta → You can get the beta version at xxxxのリンクを押下。
* Visual C++ "14" Runtime Libraries (x64)、Microsoft .NET Framework 4.7.1 (x86 and x64)が必要です。ない場合にはInstallボタンを押す。ある場合にはlaunchボタンほ押してください。
Windows版ではいわゆるフラットデザインで設計されなおされています。
ライブラリを設定して、右下のUSBアイコンからUSB DACを選択してWASAPIかASIOを選択、名前の横の>を押すと詳細な設定が可能です。
iFI micro iDSD BLを選ぶとMQA設定は自動でレンダラーが設定されています。
全体的にスピードが遅い気がします。UIの遅さは製品版では改善されるようには思いますが、ライブラリについては巨大なライブラリだとかなり遅いことがフォーラムでも指摘されていて、ダミアンはMacなみに向けて改善中と答えています。
https://audirvana.com/forums/viewtopic.php?f=11&t=1649
おそらく音質優先のためにサウンド再生スレッドの優先度をかなりあげ、操作性の優先度を大きく下げているように思えます。
音質的にはわずかですがRoonより良いようには思いますね。ただ分析的に聴かないとわからないくらいの差だとは思います。ベールが一枚とまでは言わないけれども、薄皮一枚がはがれているようには思います。特にパーカッションの打撃感などや中高音域の瑞々しさなどです。
カーネルストリーミングも使えるようになると書いてあるので、これがMacでのインテジャーモードに相当するかもしれません。ちなみにhogモードは排他WASAPIに相当します。
カーネルストリーミングはXP時代にはよくミキサーのバイパスに使われていましたが、Vistaになって排他モードWASAPIが導入してからはあまり使われなくなりました。ただJPlayとか一部ではまだ使われていると思います。WASAPIよりもさらに低いレベルのアクセスによってさらなる低レイテンシーが狙えると思います。
まだ動作速度で問題はありますが、期待感はありますね。
下記フォーラムにログインしてBeta Windows(ログインしないと見えない)を押下します。
https://audirvana.com/forums/
Get Audirvana Plus for Windows 10 beta → You can get the beta version at xxxxのリンクを押下。
* Visual C++ "14" Runtime Libraries (x64)、Microsoft .NET Framework 4.7.1 (x86 and x64)が必要です。ない場合にはInstallボタンを押す。ある場合にはlaunchボタンほ押してください。
Windows版ではいわゆるフラットデザインで設計されなおされています。
ライブラリを設定して、右下のUSBアイコンからUSB DACを選択してWASAPIかASIOを選択、名前の横の>を押すと詳細な設定が可能です。
iFI micro iDSD BLを選ぶとMQA設定は自動でレンダラーが設定されています。
全体的にスピードが遅い気がします。UIの遅さは製品版では改善されるようには思いますが、ライブラリについては巨大なライブラリだとかなり遅いことがフォーラムでも指摘されていて、ダミアンはMacなみに向けて改善中と答えています。
https://audirvana.com/forums/viewtopic.php?f=11&t=1649
おそらく音質優先のためにサウンド再生スレッドの優先度をかなりあげ、操作性の優先度を大きく下げているように思えます。
音質的にはわずかですがRoonより良いようには思いますね。ただ分析的に聴かないとわからないくらいの差だとは思います。ベールが一枚とまでは言わないけれども、薄皮一枚がはがれているようには思います。特にパーカッションの打撃感などや中高音域の瑞々しさなどです。
カーネルストリーミングも使えるようになると書いてあるので、これがMacでのインテジャーモードに相当するかもしれません。ちなみにhogモードは排他WASAPIに相当します。
カーネルストリーミングはXP時代にはよくミキサーのバイパスに使われていましたが、Vistaになって排他モードWASAPIが導入してからはあまり使われなくなりました。ただJPlayとか一部ではまだ使われていると思います。WASAPIよりもさらに低いレベルのアクセスによってさらなる低レイテンシーが狙えると思います。
まだ動作速度で問題はありますが、期待感はありますね。
2018年03月05日
Roon1.4の検証記事をPhilewebで執筆しました
Roon1.4のiOS対応の記事をPhilewebに執筆しました。
https://www.phileweb.com/sp/review/article/201803/05/2949.html
システムはどうなるか、実際の音質の検証、およびDSDやMQAなど最新のフォーマットには対応しているのか、という点について検証を行っています。
機材については最新のAcro L1000なども使用してますので、興味ある方はぜひお読みください。
https://www.phileweb.com/sp/review/article/201803/05/2949.html
システムはどうなるか、実際の音質の検証、およびDSDやMQAなど最新のフォーマットには対応しているのか、という点について検証を行っています。
機材については最新のAcro L1000なども使用してますので、興味ある方はぜひお読みください。
2017年12月20日
Roon1.4アップデートとiOSとUSB DAC
Roonの1.4アップデートがありました。
今回の目玉はiOSを出力先(CoreのOutput)として使えるようになったことです。Androidでは以前から出来ていたのですが、iOSは出力先としては使えませんでした。これはRoonリモートを立ち上げることで可能となります。
RoonからはiPhoneがネットワークゾーンとして見えます。
実際に試してみましたが、iPhone XにカメラキットをつけてUSB DACを接続した状態で再生が可能です。
Roonでアップサンプリングした出力を送ることもできます。
これで標準ドライバーで使えるUSB DACはどこにでもあるiPhoneやiPadを足すだけでRoonの出力デバイスになったようなものです。Androidでは標準ドライバーの作りこみが悪いのでいずれにせよこうした運用はできないですね。
これでまたRoonの世界が広がったと言えますね。
今回の目玉はiOSを出力先(CoreのOutput)として使えるようになったことです。Androidでは以前から出来ていたのですが、iOSは出力先としては使えませんでした。これはRoonリモートを立ち上げることで可能となります。
RoonからはiPhoneがネットワークゾーンとして見えます。
実際に試してみましたが、iPhone XにカメラキットをつけてUSB DACを接続した状態で再生が可能です。
Roonでアップサンプリングした出力を送ることもできます。
これで標準ドライバーで使えるUSB DACはどこにでもあるiPhoneやiPadを足すだけでRoonの出力デバイスになったようなものです。Androidでは標準ドライバーの作りこみが悪いのでいずれにせよこうした運用はできないですね。
これでまたRoonの世界が広がったと言えますね。
2017年05月22日
RoonのRoonによるRoonのためのRoonサーバー登場
ミュンヘンハイエンドでRoon labsが自らサーバー製品を発表しています。
https://www.audiostream.com/content/roon-doeshardware
もともとRoonの母体だったSooloosではハードでネットワークプレーヤーを作ってたものがソフトだけにフォーカスをあてて設計し直したのがRoonですから、ソフト専業だったマイクロソフトがハード売りするのとは違いハードを作ってもおかしくはないとはいえます。
GoogleのNexusシリーズのようにRoon OS(ROCK)のリファレンスとしての意味合いもあるかもしれません。
https://community.roonlabs.com/t/roon-does-hardware-nucleus-introduced-in-munich/25971/75
上のRoonフォーラムではROCKもミュンヘン後にすぐ出すって言ってますね。
フォーラムでは価格が高いんじゃないかとの批判もありますが、Roonの中の人のDanny氏は市場ではやはりTurnkey solution(すぐ使える製品)が必要だし、それにはマージンがかかるので高くなると言ってますね。
安く欲しい人はROCKとNUCで作れば良いというわけです。RoonのDanny氏は両方ありだという感じで書いてますね。
また上のAudiostreamの記事では曖昧ですが、フォーラムではNucleusにはRoonライセンスは付属せずに別に買う必要があると書いてます。
https://www.audiostream.com/content/roon-doeshardware
もともとRoonの母体だったSooloosではハードでネットワークプレーヤーを作ってたものがソフトだけにフォーカスをあてて設計し直したのがRoonですから、ソフト専業だったマイクロソフトがハード売りするのとは違いハードを作ってもおかしくはないとはいえます。
GoogleのNexusシリーズのようにRoon OS(ROCK)のリファレンスとしての意味合いもあるかもしれません。
https://community.roonlabs.com/t/roon-does-hardware-nucleus-introduced-in-munich/25971/75
上のRoonフォーラムではROCKもミュンヘン後にすぐ出すって言ってますね。
フォーラムでは価格が高いんじゃないかとの批判もありますが、Roonの中の人のDanny氏は市場ではやはりTurnkey solution(すぐ使える製品)が必要だし、それにはマージンがかかるので高くなると言ってますね。
安く欲しい人はROCKとNUCで作れば良いというわけです。RoonのDanny氏は両方ありだという感じで書いてますね。
また上のAudiostreamの記事では曖昧ですが、フォーラムではNucleusにはRoonライセンスは付属せずに別に買う必要があると書いてます。
2017年04月12日
Windows 10 Creator updateでUSB2.0クラスドライバ導入
昨年WindowsでもとうとうUSB Audio class 2.0ドライバーが導入されるという記事を書きました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441555955.html
問題はどの時点で一般に公開されるかでしたが、4/11から公開されているWindows 10 Creator Updateで入ったようです。
Creator Updateは4/5から先行でも公開されてたんですが、Computer Audiophileに試した人の記事があります。
https://www.computeraudiophile.com/forums/topic/31422-usb-audio-20-class-driver-in-latest-windows-10-rs2/
ただし問題点を指摘する人もいますので念のため。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441555955.html
問題はどの時点で一般に公開されるかでしたが、4/11から公開されているWindows 10 Creator Updateで入ったようです。
Creator Updateは4/5から先行でも公開されてたんですが、Computer Audiophileに試した人の記事があります。
https://www.computeraudiophile.com/forums/topic/31422-usb-audio-20-class-driver-in-latest-windows-10-rs2/
ただし問題点を指摘する人もいますので念のため。
2017年02月03日
Roon 1.3インプレ(2)
もう少し補足します。
サンプルレートコンバーターですが、PCM/DSD変換も可能です。方法はサンプル変換レートのメニューでDSDを選びDSD64またはDSD128に設定します。このときに"5th order(5次)"と"7th order(7次)"がありますが、7次のほうがよりサンプル当たりの計算が複雑でより正確かつノイズフロアが低いということです。ただし7次のほうがよりプロセッサパワーを使います。
クロスフィードを加えてシグナルパスを見ると下記のようにいったんPCMでMaxまで上げた後にクロスフィード計算して、シグマデルタ変換してDoPにするという感じですね。
またアルバムにダイナミックレンジの表示があります。これはやはりR128基準で計算されるものです。これは下記のRoonナレッジベースに書いてありますが、単に瞬間的最大ピークと最小ではなくある程度の持続があるような最低と最高の差を取っているようです。
使い方としては同じアルバムで違うバージョン、たとえばCDとハイレゾを比べるというものです。ただ手持ちのSHANTIのCDとハイレゾで比べてみると同じようです。
見てみるとだいたいヘビメタだと4とかで、クラシックだと15くらい、ロックで音が良いものだと10前後というところのようです。再生を行うとダイナミックレンジが計算されます。バックグランドでの解析もやっていると思います。
すべて見てませんが、いまのところ自分のライブラリで最大のダイナミックレンジはこのクレーメルのピアノトリオの26が最大です。これは現代曲なのでそういうものかもしれません。これは前に記事を書いています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/210231863.html
またベルトのような録音にこだわる作曲家のスターバト・マーテルの22というのもなかなかのものです。
もちろんこれは目安の一つであって、良録音のすべてではありませんので念のため。くわしくはこちら。
https://kb.roonlabs.com/Dynamic_Range
サンプルレートコンバーターですが、PCM/DSD変換も可能です。方法はサンプル変換レートのメニューでDSDを選びDSD64またはDSD128に設定します。このときに"5th order(5次)"と"7th order(7次)"がありますが、7次のほうがよりサンプル当たりの計算が複雑でより正確かつノイズフロアが低いということです。ただし7次のほうがよりプロセッサパワーを使います。
クロスフィードを加えてシグナルパスを見ると下記のようにいったんPCMでMaxまで上げた後にクロスフィード計算して、シグマデルタ変換してDoPにするという感じですね。
またアルバムにダイナミックレンジの表示があります。これはやはりR128基準で計算されるものです。これは下記のRoonナレッジベースに書いてありますが、単に瞬間的最大ピークと最小ではなくある程度の持続があるような最低と最高の差を取っているようです。
使い方としては同じアルバムで違うバージョン、たとえばCDとハイレゾを比べるというものです。ただ手持ちのSHANTIのCDとハイレゾで比べてみると同じようです。
見てみるとだいたいヘビメタだと4とかで、クラシックだと15くらい、ロックで音が良いものだと10前後というところのようです。再生を行うとダイナミックレンジが計算されます。バックグランドでの解析もやっていると思います。
すべて見てませんが、いまのところ自分のライブラリで最大のダイナミックレンジはこのクレーメルのピアノトリオの26が最大です。これは現代曲なのでそういうものかもしれません。これは前に記事を書いています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/210231863.html
またベルトのような録音にこだわる作曲家のスターバト・マーテルの22というのもなかなかのものです。
もちろんこれは目安の一つであって、良録音のすべてではありませんので念のため。くわしくはこちら。
https://kb.roonlabs.com/Dynamic_Range
2017年02月02日
Roon 1.3のインプレッション
本日予告通りにRoon 1.3へのアップデートが行われました。思っていたよりもインストールとライブラリ更新に時間がかかるわけではありません。
ちなみにライブラリに大きく手が入ったため、1.2リモートとはライブラリの互換性がないので、本体だけではなくアプリもすべて1.3に更新する必要があります。
1.3に関してはもともとは小規模な改良でメタデータの改良に特化したものにする予定だったが、フォーラムのユーザーのリクエスト状況をみて大幅な機能強化に切り替えたと言います。Roonははじめからそうなのですが、フォーラムの影響力が大きいと言えるボトムアップのユーザー主体の開発がなされています。私もRoonの情報にはフォーラムに頼るところが大きいですね。
特に今回の目玉はユーザーの音源ファイルの使い勝手の向上にフォーカスがあったようです。メタデータ管理は大きく変わり、データのインポートとエクスポートも改良されました。つまり音楽をどう管理するかというRoonの原点に立ち返ったとも言えます。
新機能はざっと書くと以下の通りです。
Tagの大幅な機能向上、Playlistの機能追加、Track Browser、DSP機能、マルチチャンネルのサポート、SONOSデバイスのサポート、SNS連携機能の追加、ComposerとCompositionの改良(WorksはCompositionに変更された)、自動バックアップ機能が付いた、性能向上、RAATに改良がなされた、Volume leveling、曲のダイナミックレンジ測定機能、インポート、エクスポート機能の強化、ライブラリ管理の強化、Roon APIの開示(ベータ版)などがあります。ROCK(RoonOS)はまだのようです。
実際にいくつかの機能を使ってみます。
まず再生画面ですが、下の左の画像で曲のところにStarlessなら3と6という数字が書かれています。これはStarlessという曲が自分のライブラリに3曲、TIDALを含めた全体では6曲あることを示しています。つまりこれでStarlessのカバーが何曲あるのかを知ることができるわけです。これはComposerとCompositionの改良によるものです。
これはかなり便利でオリジナルのStarlessを聞いて、AsiaのLive in MoscowのStarlessを聴き、さらには知らなかった他のアーティストによるカバーもわかります。下の右画像はライブラリ内のStarlessを含むアルバムの一覧です。
さらにこのときに曲をお気に入りに入れるとTIDAL側でも反映されるので、このカバーを見つけた曲を今度は明日の電車でAK380でも聴くことができます。つまりTIDAL体験も向上するわけですね。このシームレス感はちょっとすごいというか、音楽プレーヤーソフト始まって以来の発明かも。これで一晩遊べる自信ある。
それで見つけた知らないアーティストでこれいいなあとアルバムを通してきいちゃうという、これこそ音楽体験の向上。音楽世界が広がります。また、こういう体験をしてしまうとストリーミングのよさがよくわかります。やはりストリーミングなんですよ、ダウンロードでは不足でましてCDではない、こうしたところを知ってほしいと思いますね。
次にサンプルレートコンバーターですが、下の画像の設定の上のほうがどこまでサンプルレート変換するのかの設定で、下はフィルターです。ここではさっそくMPフィルターを使ってみます。ここで気が付くのはシグナルパスの表示にロスレスの上でenhancedという白い光が加わったことです。
たとえば下の画像のようにCDリッピング音源をシグナルパスの表示をするとまず16bitデータを64bit float化してサンプルレートを352kHzにアップコンバート、そしてGeekが32bit int受けできるので64bit floatから32bitに落としていることがわかります。
下はクロスフィードの画面ですが、このプリセットの項をご覧ください。Chu Moyの設定とか、Jan Meier(あのMEIER-AUDIOのマイヤーさんでしょうね)などがあります。私もMEIER-AUDIOのクロスフィードが一番優れていると思うのでこれは使いたくなります。この辺はマニア泣かせですね。なおクロスフィードなどは完全に内部の書き換えが行われています。
このほかにもVolume leveling(リプレイゲイン)においてEBU R128の音量感基準を適用した(テレビ業界とかの標準)ことなどの改良点もあります。曲情報を開くと下の画像の右側のようにダイナミックレンジの表示がR128基準でなされます。
下の画像はSNS連係機能のテスト(#Now Playingみたいなもの)。ここでは下左で画面を設定し、下中でどのSNSにポストするかを決めます。下右はTwitterで受けた側(iPhoneのechofonアプリ)でどう見えるかを示しました。
音質も多少良くなったような気がします。このほかについては少しずつ使っていこうと思います。
ちなみにライブラリに大きく手が入ったため、1.2リモートとはライブラリの互換性がないので、本体だけではなくアプリもすべて1.3に更新する必要があります。
1.3に関してはもともとは小規模な改良でメタデータの改良に特化したものにする予定だったが、フォーラムのユーザーのリクエスト状況をみて大幅な機能強化に切り替えたと言います。Roonははじめからそうなのですが、フォーラムの影響力が大きいと言えるボトムアップのユーザー主体の開発がなされています。私もRoonの情報にはフォーラムに頼るところが大きいですね。
特に今回の目玉はユーザーの音源ファイルの使い勝手の向上にフォーカスがあったようです。メタデータ管理は大きく変わり、データのインポートとエクスポートも改良されました。つまり音楽をどう管理するかというRoonの原点に立ち返ったとも言えます。
新機能はざっと書くと以下の通りです。
Tagの大幅な機能向上、Playlistの機能追加、Track Browser、DSP機能、マルチチャンネルのサポート、SONOSデバイスのサポート、SNS連携機能の追加、ComposerとCompositionの改良(WorksはCompositionに変更された)、自動バックアップ機能が付いた、性能向上、RAATに改良がなされた、Volume leveling、曲のダイナミックレンジ測定機能、インポート、エクスポート機能の強化、ライブラリ管理の強化、Roon APIの開示(ベータ版)などがあります。ROCK(RoonOS)はまだのようです。
実際にいくつかの機能を使ってみます。
まず再生画面ですが、下の左の画像で曲のところにStarlessなら3と6という数字が書かれています。これはStarlessという曲が自分のライブラリに3曲、TIDALを含めた全体では6曲あることを示しています。つまりこれでStarlessのカバーが何曲あるのかを知ることができるわけです。これはComposerとCompositionの改良によるものです。
これはかなり便利でオリジナルのStarlessを聞いて、AsiaのLive in MoscowのStarlessを聴き、さらには知らなかった他のアーティストによるカバーもわかります。下の右画像はライブラリ内のStarlessを含むアルバムの一覧です。
さらにこのときに曲をお気に入りに入れるとTIDAL側でも反映されるので、このカバーを見つけた曲を今度は明日の電車でAK380でも聴くことができます。つまりTIDAL体験も向上するわけですね。このシームレス感はちょっとすごいというか、音楽プレーヤーソフト始まって以来の発明かも。これで一晩遊べる自信ある。
それで見つけた知らないアーティストでこれいいなあとアルバムを通してきいちゃうという、これこそ音楽体験の向上。音楽世界が広がります。また、こういう体験をしてしまうとストリーミングのよさがよくわかります。やはりストリーミングなんですよ、ダウンロードでは不足でましてCDではない、こうしたところを知ってほしいと思いますね。
次にサンプルレートコンバーターですが、下の画像の設定の上のほうがどこまでサンプルレート変換するのかの設定で、下はフィルターです。ここではさっそくMPフィルターを使ってみます。ここで気が付くのはシグナルパスの表示にロスレスの上でenhancedという白い光が加わったことです。
たとえば下の画像のようにCDリッピング音源をシグナルパスの表示をするとまず16bitデータを64bit float化してサンプルレートを352kHzにアップコンバート、そしてGeekが32bit int受けできるので64bit floatから32bitに落としていることがわかります。
下はクロスフィードの画面ですが、このプリセットの項をご覧ください。Chu Moyの設定とか、Jan Meier(あのMEIER-AUDIOのマイヤーさんでしょうね)などがあります。私もMEIER-AUDIOのクロスフィードが一番優れていると思うのでこれは使いたくなります。この辺はマニア泣かせですね。なおクロスフィードなどは完全に内部の書き換えが行われています。
このほかにもVolume leveling(リプレイゲイン)においてEBU R128の音量感基準を適用した(テレビ業界とかの標準)ことなどの改良点もあります。曲情報を開くと下の画像の右側のようにダイナミックレンジの表示がR128基準でなされます。
下の画像はSNS連係機能のテスト(#Now Playingみたいなもの)。ここでは下左で画面を設定し、下中でどのSNSにポストするかを決めます。下右はTwitterで受けた側(iPhoneのechofonアプリ)でどう見えるかを示しました。
音質も多少良くなったような気がします。このほかについては少しずつ使っていこうと思います。
ユーザーの要望に応えたRoonの機能強化版、Roon1.3登場
待望のRoonの新バージョン、Roon1.3が本日更新開始されます。
多くのユーザーの要望に応えたということですが、RAATでの統一処理など内部の刷新がはかられた1.2に比べると機能強化が多いように思います。更新内容を案内から抜粋します。
1. 新しいデバイスのサポート
RoonReady対応デバイスが拡大します。
2. 新しいDSP機能
いよいよアップサンプリングが単体でできるようになります。(前はHQ Player経由でした)
ほかにもヘッドフォン用のクロスフィードやダイナミックレンジ解析、スピーカー用のルームアコースティックの補正機能など入るようです。
3.バックアップ機能
なにげに不自由だったバックアップ機能が搭載され、ローカルとDropboxにバックアップが可能になります。
4. SNS連携
RoonからのSNS連係機能が搭載されるようです。
5. パフォーマンスの強化
速度面での改善がはかられるようです。
ここに書いたものは一部だと思います。
期待されるが遅れてるとされるRoon Core Kit(RoonOS)とか、1.3ではまだちょっとと言ってたMQAのソフトデコードについても興味あるところです。ただし1.4からは更新サイクルを短くするとも言ってるので(1.3は9ヶ月かかった)、次に回されるかもしれません。
多くのユーザーの要望に応えたということですが、RAATでの統一処理など内部の刷新がはかられた1.2に比べると機能強化が多いように思います。更新内容を案内から抜粋します。
1. 新しいデバイスのサポート
RoonReady対応デバイスが拡大します。
2. 新しいDSP機能
いよいよアップサンプリングが単体でできるようになります。(前はHQ Player経由でした)
ほかにもヘッドフォン用のクロスフィードやダイナミックレンジ解析、スピーカー用のルームアコースティックの補正機能など入るようです。
3.バックアップ機能
なにげに不自由だったバックアップ機能が搭載され、ローカルとDropboxにバックアップが可能になります。
4. SNS連携
RoonからのSNS連係機能が搭載されるようです。
5. パフォーマンスの強化
速度面での改善がはかられるようです。
ここに書いたものは一部だと思います。
期待されるが遅れてるとされるRoon Core Kit(RoonOS)とか、1.3ではまだちょっとと言ってたMQAのソフトデコードについても興味あるところです。ただし1.4からは更新サイクルを短くするとも言ってるので(1.3は9ヶ月かかった)、次に回されるかもしれません。
2017年01月06日
MQAがソフトウエアデコード対応(Audirvana, Roon)とTidalストリーミング開始
MQAがCESのプレスリリースでTidalでのストリーミングの開始とともにAudirvanaでのサポートを表明してます。
http://www.mqa.co.uk/press
TidalのMQAストリーミングはすでに開始され、HiFiユーザーは新しいHiFi/Masterプランに無料で変更できるということです。
今までMQAはDACのファームなど「ハード」実装しか許してなかったのですが、音楽再生ソフトでもソフトウエアデコードで対応できるようになりそうです。
今までMQA非対応製品の場合にはCD品質の再生しかサポートされてませんでしたが、このAudirvanaのMQAソフトウエアデコード対応によってMQA対応製品でなくてもMQAハイレゾ再生の恩恵が得られるようになるはずです。
下記はMQAのパートナーページのAudirvanaです。
今年の早いうちにリリースされるAudirvana Plus 3.0から対応のようです。
来るならMeridianつながりでRoonかと思ってましたがまずはAudirvanaでした。しかし下記記事によるとRoonもソフトウエアデコード対応されるようです。Roonは複雑なんでちょっと待っててねとあります。次の1.3で来るかどうかは分かりません。
ちなみにMQA対応のUSB DACなどをつなげばいまでもRoonでMQAを扱えます。
またCAのフォーラム読むとわかりますが、Roonのシグナルパスを確認すると、Tidal経由でMQAストリーミングしてる時はハイレゾでデコードされているようです。
ちなみにMQAデコードしたくない時の設定はこちらのようです。
2016年12月07日
Roon OSはRoon Core Kitに名称変更
先日の記事で紹介したRoonのOS版ですが、RoonフォーラムにRoonのDanny氏がまとめを書いていました。そこにRoon OSは一般的なOSとは違うので(混乱を避けるために)Roon Core Kitと改名することにしたとあります。
https://community.roonlabs.com/t/roon-core-kit-previously-reported-as-roon-os/14175/67
これはおそらくRoon 1.3で提供されると思いますが、基本無料(もちろんRoonライセンス別)で提供されるようです。これはNUCという標準PCにOSとしてインストールするもので、基本的に専用機となってRoonServerのみを実行します。実行のためのUIはRoonのコントロールポイントとしてタブレットが使えると思いますが、初期設定のためにWeb UI(おそらくVolumioのような)が提供されます。
難しい知識なしにインストールできるようにするために、Linuxをインストールしてからスクリプトを使うようなものではなく、あらかじめ設定が反映されたイメージを使ってPCに書きこむようになると思います。アップデートも従来Roonのように簡単になるでしょう。おそらくはイメージを焼いてブートするとWeb UIでネットワークなどの初期設定をして、以降の再生時はRoon コントロールポイントを使い、電源のオンオフ、リブートにはWeb Uを使うというような使い方になると思います。
必要とされるハードはNUC5またはNUC6のCore I3またはI5マシンで、システム用のSSD(最低64GB)と4GBのRAMが必要になります。ちなみにRoon 1.3ではRoonデータベース(音源ではなくシステム)のバックアップ機能が入るので、それに合わせてバックアップも取れるでしょう。
音源は内蔵のHDDかNASなのはRoon本体と同じです。また内蔵/外付けのUSB記録媒体をSMBで公開できるようになるようです。おそらくメンテのためでしょう。
上の件が書き込まれたので、私がそれってVolumioみたいなLinuxディストリビューションのことですよね? Roon OS(Roon Core Kit)のRoonServerが、VolumioのMPDに相当してると考えてます。他に違いは?とフォーラム上に書きこんで尋ねたら、Danny氏がレスをくれて、「Volumioとは比べ物にならない」として、Volumioは3rdパーティーソフトの雑多な集合体だが、Roon Core KitはRoonだけで構成され統一されたものであると答えています。
そのため性能はブート時間が2秒以内と素早く、設定もキーボードやディスプレイをつなぐ必要もなく観点であるとしています。またOSのサイズは(MP3/AACコーデックのための)でかいffmpegを組みこんでいても小さく、カーネルとRoonがよけいなソフトなしで直接に構成されているという利点があります。特にカーネルとRoonがよけいなソフトなしで直接に構成されているというのは音質的なメリットも大きいと思います。
おそらくは単にPCにRoon Serverをインストールするよりも、もっと効果的なRoon専用機のような家電的なソリューションとなるだろうということでしょうね。
https://community.roonlabs.com/t/roon-core-kit-previously-reported-as-roon-os/14175/67
これはおそらくRoon 1.3で提供されると思いますが、基本無料(もちろんRoonライセンス別)で提供されるようです。これはNUCという標準PCにOSとしてインストールするもので、基本的に専用機となってRoonServerのみを実行します。実行のためのUIはRoonのコントロールポイントとしてタブレットが使えると思いますが、初期設定のためにWeb UI(おそらくVolumioのような)が提供されます。
難しい知識なしにインストールできるようにするために、Linuxをインストールしてからスクリプトを使うようなものではなく、あらかじめ設定が反映されたイメージを使ってPCに書きこむようになると思います。アップデートも従来Roonのように簡単になるでしょう。おそらくはイメージを焼いてブートするとWeb UIでネットワークなどの初期設定をして、以降の再生時はRoon コントロールポイントを使い、電源のオンオフ、リブートにはWeb Uを使うというような使い方になると思います。
必要とされるハードはNUC5またはNUC6のCore I3またはI5マシンで、システム用のSSD(最低64GB)と4GBのRAMが必要になります。ちなみにRoon 1.3ではRoonデータベース(音源ではなくシステム)のバックアップ機能が入るので、それに合わせてバックアップも取れるでしょう。
音源は内蔵のHDDかNASなのはRoon本体と同じです。また内蔵/外付けのUSB記録媒体をSMBで公開できるようになるようです。おそらくメンテのためでしょう。
上の件が書き込まれたので、私がそれってVolumioみたいなLinuxディストリビューションのことですよね? Roon OS(Roon Core Kit)のRoonServerが、VolumioのMPDに相当してると考えてます。他に違いは?とフォーラム上に書きこんで尋ねたら、Danny氏がレスをくれて、「Volumioとは比べ物にならない」として、Volumioは3rdパーティーソフトの雑多な集合体だが、Roon Core KitはRoonだけで構成され統一されたものであると答えています。
そのため性能はブート時間が2秒以内と素早く、設定もキーボードやディスプレイをつなぐ必要もなく観点であるとしています。またOSのサイズは(MP3/AACコーデックのための)でかいffmpegを組みこんでいても小さく、カーネルとRoonがよけいなソフトなしで直接に構成されているという利点があります。特にカーネルとRoonがよけいなソフトなしで直接に構成されているというのは音質的なメリットも大きいと思います。
おそらくは単にPCにRoon Serverをインストールするよりも、もっと効果的なRoon専用機のような家電的なソリューションとなるだろうということでしょうね。
2016年10月02日
Roonのマニュアル公開
Roonの欠点としてドキュメンテーションが少ないということが当初から指摘されていました。私もほとんどの情報はフォーラムに書かれたRoonの中の人の書き込みを見ながらこのブログの記事を書いてきたのですが、今年の初めころにはRoonの構成(Control,Core,Outputs)などもきちんと書かれるようになってきました。
そしてRoonのマニュアル(ユーザーガイド)も公開されました。下記リンクです。
https://kb.roonlabs.com/Roon_User_Guide
前からあった情報を再構成しているという感もありますが、ユーザーガイドとしてまとめられたというのはわかりやすくてよいと思います。
そしてRoonのマニュアル(ユーザーガイド)も公開されました。下記リンクです。
https://kb.roonlabs.com/Roon_User_Guide
前からあった情報を再構成しているという感もありますが、ユーザーガイドとしてまとめられたというのはわかりやすくてよいと思います。
2016年09月16日
RoonのOSバージョンであるRoon OSが登場?
Roonフォーラムに面白い話題が載ってます。いまはアプリケーションソフトのRoonにOSバージョンが登場するということです。これはRoonの人もいつとは言えないけど大体はできてる、と書き込んでるので出るのは確実だと思います。
https://community.roonlabs.com/t/roon-os-operating-system/14175/12
NUC(インテルの小型PC規格)に対応して、たぶん形式はLinuxのディストリビューションになるのではないかと思います。例えばこれはVolumioがMPDを中心にしたLinuxのディストリビューションであるのと似たものではないかと思います。
NUCは下記のようなものです。
http://gigazine.net/news/20160526-skull-canyon-nuc/
Core i3かi5のNUC5またはNUC6を使い、4GB 最小の推奨8GBメモリで、M.2接続の64GBか128GB SSDをシステム領域にして、音源はUSBかSMB接続の外部ストレージを想定しているそうです。
内蔵の音源ストレージを想定してないのはリカバリー関係の問題だそうで、後から対応するかもしれないということ。
ただRoon Labsでハードを売ることは考えてないようです。
今まではRoonでオーディオPC作るなら、PC買って入ってるWindowsかLinuxにRoonサーバーをインストールすることになるわけですが、これでもっとRoonでのオーディオ専用PCが手軽になるでしょう。
https://community.roonlabs.com/t/roon-os-operating-system/14175/12
NUC(インテルの小型PC規格)に対応して、たぶん形式はLinuxのディストリビューションになるのではないかと思います。例えばこれはVolumioがMPDを中心にしたLinuxのディストリビューションであるのと似たものではないかと思います。
NUCは下記のようなものです。
http://gigazine.net/news/20160526-skull-canyon-nuc/
Core i3かi5のNUC5またはNUC6を使い、4GB 最小の推奨8GBメモリで、M.2接続の64GBか128GB SSDをシステム領域にして、音源はUSBかSMB接続の外部ストレージを想定しているそうです。
内蔵の音源ストレージを想定してないのはリカバリー関係の問題だそうで、後から対応するかもしれないということ。
ただRoon Labsでハードを売ることは考えてないようです。
今まではRoonでオーディオPC作るなら、PC買って入ってるWindowsかLinuxにRoonサーバーをインストールすることになるわけですが、これでもっとRoonでのオーディオ専用PCが手軽になるでしょう。
2016年09月02日
Microsoftが正式にWindows10のUSBオーディオクラス2.0サポートを認めました
昨日のWindows 10ビルド14915でのUSBオーディオクラス2ドライバーの発見を同じフォーラムでマイクロソフトのスタッフがその発見が正しいことを認めました。
マイクロソフトのオーディオプログラムマネージャの人です。
マイクロソフトのフォーラム
http://answers.microsoft.com/en-us/insider/forum/insider_wintp-insider_devices/windows-support-for-usb-audio-20/0d633b9f-3193-4c63-8654-fb10b3614a04?page=19&msgId=d8c47b4b-1175-4482-a1da-60849baf12b3
みられない人がいるかもしれないので下記に引用しますが、これはUSBオーディオクラス2ドライバーが有効化された初めのバージョンで再生のみサポートされているということ。バグ取りに協力して欲しいということです。これまで長くクラス2ドライバーなしに来たことにも触れてますね。
"As you have found out, we have an initial version of a USB Audio 2 driver in the latest Windows Insider release! This is an initial version with only limited features enabled (playback only, no recording support as of now). I encourage everyone to test the driver with your USB Audio 2 devices and file bugs via the feedback app.
Your feedback is important to us and we share your frustration at how long it has taken us to get here. Please keep the feedback coming!
The driver is available in all versions of Windows 10 - including mobile.
- Bala Sivakumar
Program Manager, Audio at Microsoft"
Insider Preview ビルド14915に関しては下記ニュースなどを参照ください。
http://s.news.mynavi.jp/news/2016/09/01/139/
マイクロソフトのオーディオプログラムマネージャの人です。
マイクロソフトのフォーラム
http://answers.microsoft.com/en-us/insider/forum/insider_wintp-insider_devices/windows-support-for-usb-audio-20/0d633b9f-3193-4c63-8654-fb10b3614a04?page=19&msgId=d8c47b4b-1175-4482-a1da-60849baf12b3
みられない人がいるかもしれないので下記に引用しますが、これはUSBオーディオクラス2ドライバーが有効化された初めのバージョンで再生のみサポートされているということ。バグ取りに協力して欲しいということです。これまで長くクラス2ドライバーなしに来たことにも触れてますね。
"As you have found out, we have an initial version of a USB Audio 2 driver in the latest Windows Insider release! This is an initial version with only limited features enabled (playback only, no recording support as of now). I encourage everyone to test the driver with your USB Audio 2 devices and file bugs via the feedback app.
Your feedback is important to us and we share your frustration at how long it has taken us to get here. Please keep the feedback coming!
The driver is available in all versions of Windows 10 - including mobile.
- Bala Sivakumar
Program Manager, Audio at Microsoft"
Insider Preview ビルド14915に関しては下記ニュースなどを参照ください。
http://s.news.mynavi.jp/news/2016/09/01/139/
2016年08月31日
Roonのギモンに答えます記事をPhilewebに書きました
いままでRoonの応用編的なネットワーク記事をPhilewebに書いてきましたが、注目度も高くなってきたので、Roonのギモンに答えますというQA形式で「Roonとはなにか」という基本編の記事をPhilewebに書きました。Roonに興味あるという方はごらんください。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201608/31/2205.html
基本編とは言っても、Qにはなるべく端的にYES/Noを答えて、それにわりと濃く補足するという形で書いています。たとえばRoonでもインテジャーモードや排他WASAIが使えるのでそれも書いています。
なおこれは私の推測ではなくRoon Labsに問い合わせて回答を得ています。それとRoon Labsホームページの画像の使用許可もきちんと取ってますので念のため。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201608/31/2205.html
基本編とは言っても、Qにはなるべく端的にYES/Noを答えて、それにわりと濃く補足するという形で書いています。たとえばRoonでもインテジャーモードや排他WASAIが使えるのでそれも書いています。
なおこれは私の推測ではなくRoon Labsに問い合わせて回答を得ています。それとRoon Labsホームページの画像の使用許可もきちんと取ってますので念のため。
2016年08月04日
最安のRoonReadyデバイス?、 NanoPi Neo
Roonの良いところのひとつは、広い価格帯への適応です。ハイエンド機器だけではなくより低価格の機器でも高音質とシステムの柔軟性の両立を図ることができます。レンダラーに負荷を要求するDLNAとは異なり、RoonBridgeであれば再生機器の負荷が少ないからです。
そうした意味では昨年あたりからは$35のGoogleのChromecast Audioが低価格帯のRoonデバイスとして期待されていました(下記スレッド)。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
それが今年になってからはラズベリーパイ系に移行し、すでにうちのブログで記事に書いたようにIQ AudioやHiFiBerryなどで低価格帯のブリッジを使ってRoonを活用することができます。これだとHAT含めて$100前後です。
実際にPhilewebでハイエンドスピーカーを使用した試聴ではブリッジにラズベリーパイを使用しても十分な音質が得られることを確認できました。
ここで面白いのはComputer Audiophileに掲載されたNanoPi Neoです。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
これは端的にいうとラズベリーパイのようなワンボードコンピューターですが、小ささとわずか$7.99(800円前後)という価格の安さからは$5で話題となったラズベリーパイ・ゼロに近いかもしれません。しかしながらNanoPi NEOは標準でネットワークアダプタとフルサイズのUSB端子が採用されており、CPU(SoC)はクアッドコアの1.2GHz動作が可能なAllwinner H3でラズベリーパイ・ゼロよりもずっと高速です。
NanoPi Neo(画像はFriendlyARMサイトから転載)
システムソフトウエアはラズパイ同様にMicroSDにインストールします。面白いのはNanoPi NEOがLinuxをベースにしているため、上での記事のようにRoonのLinux向けのRoonBridgeが動作するという点です。
このNanoPi Neoは標準でネットワークポートがあり、標準のUSB端子(A - ホストポート)を使え、わずか800円前後と手軽な点でちょっと面白いオーディオ向け機器としての可能性があるように思われます。Roon以外でもいろいろと使えるでしょう。
購入は下記のFriendlyARMからですが、メモリを増やしたりヒートシンクを付けるオプションもあり、またDIYプロダクトらしくハンダ付けはあえてしないでくれというオプションもあります。
http://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=132
ちなみにARM(アーム)というとプロセッサメーカーのことですが、(武器で)武装するという意味もあるのでフレンドリーという言葉とあえてかけている名称なんでしょう。現在上の記事の影響かやや混んでいるようです。
そうした意味では昨年あたりからは$35のGoogleのChromecast Audioが低価格帯のRoonデバイスとして期待されていました(下記スレッド)。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
それが今年になってからはラズベリーパイ系に移行し、すでにうちのブログで記事に書いたようにIQ AudioやHiFiBerryなどで低価格帯のブリッジを使ってRoonを活用することができます。これだとHAT含めて$100前後です。
実際にPhilewebでハイエンドスピーカーを使用した試聴ではブリッジにラズベリーパイを使用しても十分な音質が得られることを確認できました。
ここで面白いのはComputer Audiophileに掲載されたNanoPi Neoです。
http://www.computeraudiophile.com/content/713-geek-speak-nanopi-neo-7-99-high-resolution-audio-endpoint/
これは端的にいうとラズベリーパイのようなワンボードコンピューターですが、小ささとわずか$7.99(800円前後)という価格の安さからは$5で話題となったラズベリーパイ・ゼロに近いかもしれません。しかしながらNanoPi NEOは標準でネットワークアダプタとフルサイズのUSB端子が採用されており、CPU(SoC)はクアッドコアの1.2GHz動作が可能なAllwinner H3でラズベリーパイ・ゼロよりもずっと高速です。
NanoPi Neo(画像はFriendlyARMサイトから転載)
システムソフトウエアはラズパイ同様にMicroSDにインストールします。面白いのはNanoPi NEOがLinuxをベースにしているため、上での記事のようにRoonのLinux向けのRoonBridgeが動作するという点です。
このNanoPi Neoは標準でネットワークポートがあり、標準のUSB端子(A - ホストポート)を使え、わずか800円前後と手軽な点でちょっと面白いオーディオ向け機器としての可能性があるように思われます。Roon以外でもいろいろと使えるでしょう。
購入は下記のFriendlyARMからですが、メモリを増やしたりヒートシンクを付けるオプションもあり、またDIYプロダクトらしくハンダ付けはあえてしないでくれというオプションもあります。
http://www.friendlyarm.com/index.php?route=product/product&product_id=132
ちなみにARM(アーム)というとプロセッサメーカーのことですが、(武器で)武装するという意味もあるのでフレンドリーという言葉とあえてかけている名称なんでしょう。現在上の記事の影響かやや混んでいるようです。
2016年07月12日
Roonとメモリー再生
RoonフォーラムにRoonでのメモリー再生についての話題があり、開発者が回答していました。
https://community.roonlabs.com/t/does-roon-download-entire-track-into-memory-memory-playback-discussion/12397
まずRoonの人が言うには、真のメモリー再生とは本来はプレイリスト全部をメモリー上に展開しなければならない。つまり、ある曲がメモリーに展開されていても、メモリーに展開されてない曲を読むときにファイルアクセス動作が発生するから、再生される可能性のある曲(プレイリスト)はすべてメモリーにあるべきだということです。
しかし実際にそうするとプレイリスト全体をメモリ展開するのに時間がかかり再生が遅れる(これはRoonのユーザーエクスペリエンス重視に反する)。またプレイリスト以外の曲を選択できなくなる(その時点でファイルロードが発生するから)という問題点があります。だから真のメモリー再生というのはどのプレーヤーソフトでも実際には行われていないということ。
Roonで行われているのは、ある固定サイズのバッファを用いて、継続的に少しずつ曲データをメモリに読み込むというものだそうです。たとえば他のプレーヤーソフトのメモリ再生にありがちな、ある曲が終わったときに次の曲をメモリに読み込むと、その時点でPCに負荷がかかるため、Roonでは急に負荷がかかるのを避けるために継続的に少しずつ読むということをしているそうです。
いずれにせよRoonは軽量プレーヤーソフトではなくライブラリ管理など重いソフトなのでそうした「メモリプレーヤー」のようなソフトとは一緒にはできないということも言ってます。
たとえばライブラリを定期的に監視したり、TIDALとも連携が必要(Tidalキャッシュの管理も必要です)、さらにマルチゾーン・マルチユーザーのソフトなので、いつファイルを読んでもすぐに再生できるようにしなければならないことなど。
またそもそもRAATでメディアサーバーと聴く環境を切り離しているのはそうした機能面と音質面を妥協しないためだということ。つまりRoon Output(またはBridge)では(前にうちの記事でも書いたように)楽曲を読み込むという動作はないので、実質メモリープレイしているのと同じだということです。くわえて物理的・電気的にハードディスクと再生装置をRAATで切り離すことができます。
Roonの人が言うにはRoonはユーザーエクスペリエンス重視および多機能でありさらに新しい再生モデル(RAAT)を持っている、操作性お構いない軽量メモリプレーヤーソフトとは一緒に考えないでくれ、という感じではあります。
https://community.roonlabs.com/t/does-roon-download-entire-track-into-memory-memory-playback-discussion/12397
まずRoonの人が言うには、真のメモリー再生とは本来はプレイリスト全部をメモリー上に展開しなければならない。つまり、ある曲がメモリーに展開されていても、メモリーに展開されてない曲を読むときにファイルアクセス動作が発生するから、再生される可能性のある曲(プレイリスト)はすべてメモリーにあるべきだということです。
しかし実際にそうするとプレイリスト全体をメモリ展開するのに時間がかかり再生が遅れる(これはRoonのユーザーエクスペリエンス重視に反する)。またプレイリスト以外の曲を選択できなくなる(その時点でファイルロードが発生するから)という問題点があります。だから真のメモリー再生というのはどのプレーヤーソフトでも実際には行われていないということ。
Roonで行われているのは、ある固定サイズのバッファを用いて、継続的に少しずつ曲データをメモリに読み込むというものだそうです。たとえば他のプレーヤーソフトのメモリ再生にありがちな、ある曲が終わったときに次の曲をメモリに読み込むと、その時点でPCに負荷がかかるため、Roonでは急に負荷がかかるのを避けるために継続的に少しずつ読むということをしているそうです。
いずれにせよRoonは軽量プレーヤーソフトではなくライブラリ管理など重いソフトなのでそうした「メモリプレーヤー」のようなソフトとは一緒にはできないということも言ってます。
たとえばライブラリを定期的に監視したり、TIDALとも連携が必要(Tidalキャッシュの管理も必要です)、さらにマルチゾーン・マルチユーザーのソフトなので、いつファイルを読んでもすぐに再生できるようにしなければならないことなど。
またそもそもRAATでメディアサーバーと聴く環境を切り離しているのはそうした機能面と音質面を妥協しないためだということ。つまりRoon Output(またはBridge)では(前にうちの記事でも書いたように)楽曲を読み込むという動作はないので、実質メモリープレイしているのと同じだということです。くわえて物理的・電気的にハードディスクと再生装置をRAATで切り離すことができます。
Roonの人が言うにはRoonはユーザーエクスペリエンス重視および多機能でありさらに新しい再生モデル(RAAT)を持っている、操作性お構いない軽量メモリプレーヤーソフトとは一緒に考えないでくれ、という感じではあります。
2016年07月08日
RoonReady機器の拡大と非対応機へのRoonブリッジ応用の記事をPhilewebに執筆しました
PhilewebにRoon記事の第二回を書きました。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201607/08/2147.html
RoonReady機器の拡大の背景に触れ、Roonは興味があっても手持ちの機器では対応してないという場合のためにラズベリーパイを応用してネットワークブリッジ(RoonBridge)を作成して、実際に音元試聴室のアキュフェーズ、TADなどのハイエンド機材で実効性を試してます。
またまた濃い内容になったと思いますのでぜひご覧ください。
しかしこの記事を作ってたうちにもNASのRoon Server対応など、Roon世界はどんどん進化していってます。紹介するほうも追いつくのに大変ですが、これが勢いのあるものの進化のスピード感というものなんでしょう。
http://www.phileweb.com/sp/review/article/201607/08/2147.html
RoonReady機器の拡大の背景に触れ、Roonは興味があっても手持ちの機器では対応してないという場合のためにラズベリーパイを応用してネットワークブリッジ(RoonBridge)を作成して、実際に音元試聴室のアキュフェーズ、TADなどのハイエンド機材で実効性を試してます。
またまた濃い内容になったと思いますのでぜひご覧ください。
しかしこの記事を作ってたうちにもNASのRoon Server対応など、Roon世界はどんどん進化していってます。紹介するほうも追いつくのに大変ですが、これが勢いのあるものの進化のスピード感というものなんでしょう。
2016年06月06日
RoonとDLNAとブリッジ
Roonフォーラムをちょっと眺めていたらひとつスレッドが目に留まりました。それは「RoonではDLNA機器が使えないのか?」というものです。
いやいやそれはRoonとDLNAではそもそも違うもので、、とひとりごちていたら、それはどちらかというと質問というより要望だと気が付きました。Roonはたしかに使ってみるとすばらしいライブラリ管理能力や使いやすさを提供してくれます。それではなんでRoonでは私の素晴らしい音質のLINN DSに再生できないのか?というわけです。
ネットワークオーディオ機器はRoonReady化、つまりRAATというプロトコルへの対応がされていなければRoonでは使えません。いかにRoonが使いやすく音質も良いと言っても、今年のミュンヘンのハイエンドショウでRoonReady化が進んでも、やはりネットワークオーディオ機器のメインストリームはいまでもDLNA/uPnP機器です。
それ - つまりRoonのDLNA/uPnP対応 - を実現するためにはRoon自体がuPuPに対応する必要がありますが、RoonとDLNAではアーキテクチャが大きく異なります。
Roon Core=DLNA メディアサーバではなく、Roon Output=DLNAメディアレンダラーでもありません。Roon Coreでは音源管理とともに音源のデコードも行います。DLNAレンダラーでは音源をデコードしますが、Roon outputでは音源をデコードしません。
もしRoonをuPnPに対応させるなら、Coreに音源をデコードする代わりにストリーミングでレンダラーに送るという新たな機能が必要になります。それは大きなことでしょう。
いずれにせよRoonのなかの人の答えはすぐにそうした対応はないけれど、そちらのデバイスがRoonReadyになるまでRoonBridgeでしのいでおいてください、というものです。
これは具体的に言えば、RoonBridge化したPCやラズベリーパイにデジタル出力を付けて、デジタル入力のあるLINN DSのようなネットワークプレーヤーに接続してくださいというわけです。つまりなんらかの形のブリッジを使うと言うことです。
Phileweb記事のPlayPointのところでも書きましたが、そのRoonBridgeとかPlayPointのような機器はネットワーク上のトランスポートと言ってもよいですが、こうした機器はネットワーク・ブリッジとも呼ばれます。もともとブリッジというのは二つの世界を橋渡しするものという意味です。これであればネットワークデジタル転送の世界(uPnPやRAAT)とシリアルデジタル転送の世界(USB、SPDIF)を橋渡しするものです。Sonicorbiter SEやPlayPointなどもブリッジ製品です。
USB DACおよびPCオーディオの黎明期では直接USBを入力できるDACが少なかったので、hiFaceのようなDDCが活躍したのを覚えている人がいると思いますが、そのDDCのネットワーク版と言えるのがブリッジです。デジタル信号をデジタル信号に変換すると言う意味では、DDC(Digital to Digital Converter)と同じです。DDCではUSB to SPDIFでしたが、ブリッジではuPnP to SPDIFのように機能します。
またブリッジを使えばUSB DACをネットワーク対応することができるともいえます。
シリアルデジタル転送の世界(USB、SPDIF)ではケーブル長に限界がありますので、ネットワークデジタル転送をかませることでオーディオ機器のレイアウトに自由度ができるのはRoonの大きな利点です。
以前はResolution AudioのCantataのようにUSB over IPの機能を使って、この長さの限界を突破する試みもありました。こうした機器に比べればRoonはDACをネットワーク化するのにかなり現実的な解法です。
デジタルオーディオのデータをネットワークで搬送するいわゆるAudio over IPには、最近ではほかにAVB(Audio Video Bridge)、RAVENNAやDANTEなどがあります(もっとあります)。RAVENNAはMergingのNADACで知っている人も多いと思いますが、これらはまたちょっと別の話になります。またDARKOの記事にあるようにNADACがRoonReady対応を表明したことで状況も流動的です。RAATはAES67系ではないと思いますが、そこまではわかりません。
しかしLINN DSのようにすでにRJ45ネットワークの口を持っているネットワークプレーヤー(海外で言うストリーマー)にデジタル入力を使って別の機器(ブリッジ)でネットワーク対応させるのは抵抗がある人も多いと思います。
PlayPointは優れたブリッジですが、出力先はexaSoundのUSB DACのみです。安価なブリッジのSonicorbiter SEから光デジタルでLINN Klimax DSにつないでも、LINNオーナーは良い顔をしないでしょう。
もうひとつの可能性はソフトウエアブリッジです。ネットワークブリッジという言葉は普通にIT機器でも(別な意味で)使いますが、やはりハードウエアとソフトウエアがあります。
方法はRoonのSqueezeboxサポートを使用して、Squeezebox(LMS)側でuPnP変換のLMSプラグインを使用するという方法です。Roonから見るとLINN DSはSqueezeboxデバイスとして見えるでしょうが、それは設定の話で、使うときはあくまでひとつのゾーンです。
これは実際に試した人がいます。これでLINNのKlimax DSに接続しようとしたが、エラーで出来なかったようです。
いずれにせよ、RoonでuPnPが実装できれば便利なのは間違いないとは思います。多少作るのが難しいとは言っても、すでにRoonではAirPlayとSqueezeboxという二つのプロトコルを持っていますので、uPnP/DLNA対応というのは出来ないわけではないでしょう。ただRoonでuPnPを実装してしまうとRoonReady化、つまりRAAT化が進まなくなりRoonの利点も限られたものになると言う戦略的な打算があるのかもしれません。
いやいやそれはRoonとDLNAではそもそも違うもので、、とひとりごちていたら、それはどちらかというと質問というより要望だと気が付きました。Roonはたしかに使ってみるとすばらしいライブラリ管理能力や使いやすさを提供してくれます。それではなんでRoonでは私の素晴らしい音質のLINN DSに再生できないのか?というわけです。
ネットワークオーディオ機器はRoonReady化、つまりRAATというプロトコルへの対応がされていなければRoonでは使えません。いかにRoonが使いやすく音質も良いと言っても、今年のミュンヘンのハイエンドショウでRoonReady化が進んでも、やはりネットワークオーディオ機器のメインストリームはいまでもDLNA/uPnP機器です。
それ - つまりRoonのDLNA/uPnP対応 - を実現するためにはRoon自体がuPuPに対応する必要がありますが、RoonとDLNAではアーキテクチャが大きく異なります。
Roon Core=DLNA メディアサーバではなく、Roon Output=DLNAメディアレンダラーでもありません。Roon Coreでは音源管理とともに音源のデコードも行います。DLNAレンダラーでは音源をデコードしますが、Roon outputでは音源をデコードしません。
もしRoonをuPnPに対応させるなら、Coreに音源をデコードする代わりにストリーミングでレンダラーに送るという新たな機能が必要になります。それは大きなことでしょう。
いずれにせよRoonのなかの人の答えはすぐにそうした対応はないけれど、そちらのデバイスがRoonReadyになるまでRoonBridgeでしのいでおいてください、というものです。
これは具体的に言えば、RoonBridge化したPCやラズベリーパイにデジタル出力を付けて、デジタル入力のあるLINN DSのようなネットワークプレーヤーに接続してくださいというわけです。つまりなんらかの形のブリッジを使うと言うことです。
Phileweb記事のPlayPointのところでも書きましたが、そのRoonBridgeとかPlayPointのような機器はネットワーク上のトランスポートと言ってもよいですが、こうした機器はネットワーク・ブリッジとも呼ばれます。もともとブリッジというのは二つの世界を橋渡しするものという意味です。これであればネットワークデジタル転送の世界(uPnPやRAAT)とシリアルデジタル転送の世界(USB、SPDIF)を橋渡しするものです。Sonicorbiter SEやPlayPointなどもブリッジ製品です。
USB DACおよびPCオーディオの黎明期では直接USBを入力できるDACが少なかったので、hiFaceのようなDDCが活躍したのを覚えている人がいると思いますが、そのDDCのネットワーク版と言えるのがブリッジです。デジタル信号をデジタル信号に変換すると言う意味では、DDC(Digital to Digital Converter)と同じです。DDCではUSB to SPDIFでしたが、ブリッジではuPnP to SPDIFのように機能します。
またブリッジを使えばUSB DACをネットワーク対応することができるともいえます。
シリアルデジタル転送の世界(USB、SPDIF)ではケーブル長に限界がありますので、ネットワークデジタル転送をかませることでオーディオ機器のレイアウトに自由度ができるのはRoonの大きな利点です。
以前はResolution AudioのCantataのようにUSB over IPの機能を使って、この長さの限界を突破する試みもありました。こうした機器に比べればRoonはDACをネットワーク化するのにかなり現実的な解法です。
デジタルオーディオのデータをネットワークで搬送するいわゆるAudio over IPには、最近ではほかにAVB(Audio Video Bridge)、RAVENNAやDANTEなどがあります(もっとあります)。RAVENNAはMergingのNADACで知っている人も多いと思いますが、これらはまたちょっと別の話になります。またDARKOの記事にあるようにNADACがRoonReady対応を表明したことで状況も流動的です。RAATはAES67系ではないと思いますが、そこまではわかりません。
しかしLINN DSのようにすでにRJ45ネットワークの口を持っているネットワークプレーヤー(海外で言うストリーマー)にデジタル入力を使って別の機器(ブリッジ)でネットワーク対応させるのは抵抗がある人も多いと思います。
PlayPointは優れたブリッジですが、出力先はexaSoundのUSB DACのみです。安価なブリッジのSonicorbiter SEから光デジタルでLINN Klimax DSにつないでも、LINNオーナーは良い顔をしないでしょう。
もうひとつの可能性はソフトウエアブリッジです。ネットワークブリッジという言葉は普通にIT機器でも(別な意味で)使いますが、やはりハードウエアとソフトウエアがあります。
方法はRoonのSqueezeboxサポートを使用して、Squeezebox(LMS)側でuPnP変換のLMSプラグインを使用するという方法です。Roonから見るとLINN DSはSqueezeboxデバイスとして見えるでしょうが、それは設定の話で、使うときはあくまでひとつのゾーンです。
これは実際に試した人がいます。これでLINNのKlimax DSに接続しようとしたが、エラーで出来なかったようです。
いずれにせよ、RoonでuPnPが実装できれば便利なのは間違いないとは思います。多少作るのが難しいとは言っても、すでにRoonではAirPlayとSqueezeboxという二つのプロトコルを持っていますので、uPnP/DLNA対応というのは出来ないわけではないでしょう。ただRoonでuPnPを実装してしまうとRoonReady化、つまりRAAT化が進まなくなりRoonの利点も限られたものになると言う戦略的な打算があるのかもしれません。
2016年04月16日
Roon 1.2の応用例 ラズベリーパイとUSB DACの使用
Roon 1.2では普通のPCやMacでもRoon対応ができるようになったため、従来のRoonReady機器のみにとどまらないたくさんの可能性があります。
そのひとつで待望されていたのがここで紹介するラズベリーパイと普通のUSB DACの組み合わせです。
ここではラズベリーパイをRoonBridgeとして使います。つまりOutput(出力部)のみで、ファイルの読み込みは母艦のRoonで行います。操作は母艦でもiPhoneでも可能です。
iPhoneでのRoonアプリの画面
いままではラズベリーパイでのRoon対応はPI-DAC+を使ったRoonReady化しかありませんでしたが、これではDACがPI-DAC+に限定されてしまいます。手持ちのUSB DACをRoonで使いたいという人も多いかと思いますが、これがラズベリーパイで可能となりました。わずか数千円の出費です。
USB DACはlinuxの標準ドライバー(オーディオクラス2など)に対応できるものが必要ですが、MacやiPhoneでドライバーのインストール不要で使えていたものはたいてい大丈夫でしょう。
現時点ではラズベリーパイ用のイメージがないので下記のようにインストーラーを使います。とても簡単です。
いくつか使えるLinuxの選択があるんですが、ここでは下記サイトからRaspbian jessie liteをダウンロード(Roonスタッフ推奨)します。
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
イメージなのでwin32 disk imagerでSDに書き込みます。
ラズベリーパイ(ここではラズパイ2)を用意してキーボードとモニタ、有線ネットワークを取り付ける。
ラズベリーパイにSDを挿入して電源投入します。
立ち上がったらユーザーpi、パスワードraspberryでログインします。
下記のコマンドを入力(記号が正しく入力されているか注意)してください。
$ curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
$ chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
$ sudo ./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
インストールはすぐに終わります
いったんシャットダウンします。
USB DACをラズベリーパイに取り付けます。ここではGeek pulseを使用しました。
ここからキーボードとモニタは外してかまいません。Roonとの通信に使うのでネットケーブルはつけたままです。
電源立ち上げます。DACは自動認識されますのでLinux上での設定は不要です。
Roonの母艦でAudio Setupを開けると上のようにラズベリーパイがすでに見えています。ここではGeek PluseをEnableにするだけです。(DACに合わせてVolumeをfixにしてもよいでしょう)
あとは普通にそのゾーンを出力先に選んでください。簡単です。
念のため上のようにシグナルパスがロスレスになっているのを確認してください。
これで好みのUSB DACでRoonの素晴らしい音を楽しめます。
次にChord Mojoとも接続してみました。
これも上のようにAudio setupでMojoが見えます。
接続は上のようになりますね。
(ここではラズベリーパイ3を使っています)
ネットワーク経由でもハイレゾ再生できているのがボタンの色で確認できると思います。
これでRoonの応用範囲が格段に広がったことが理解してもらえるのではないかと思います。
そのひとつで待望されていたのがここで紹介するラズベリーパイと普通のUSB DACの組み合わせです。
ここではラズベリーパイをRoonBridgeとして使います。つまりOutput(出力部)のみで、ファイルの読み込みは母艦のRoonで行います。操作は母艦でもiPhoneでも可能です。
iPhoneでのRoonアプリの画面
いままではラズベリーパイでのRoon対応はPI-DAC+を使ったRoonReady化しかありませんでしたが、これではDACがPI-DAC+に限定されてしまいます。手持ちのUSB DACをRoonで使いたいという人も多いかと思いますが、これがラズベリーパイで可能となりました。わずか数千円の出費です。
USB DACはlinuxの標準ドライバー(オーディオクラス2など)に対応できるものが必要ですが、MacやiPhoneでドライバーのインストール不要で使えていたものはたいてい大丈夫でしょう。
現時点ではラズベリーパイ用のイメージがないので下記のようにインストーラーを使います。とても簡単です。
いくつか使えるLinuxの選択があるんですが、ここでは下記サイトからRaspbian jessie liteをダウンロード(Roonスタッフ推奨)します。
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
イメージなのでwin32 disk imagerでSDに書き込みます。
ラズベリーパイ(ここではラズパイ2)を用意してキーボードとモニタ、有線ネットワークを取り付ける。
ラズベリーパイにSDを挿入して電源投入します。
立ち上がったらユーザーpi、パスワードraspberryでログインします。
下記のコマンドを入力(記号が正しく入力されているか注意)してください。
$ curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
$ chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
$ sudo ./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
インストールはすぐに終わります
いったんシャットダウンします。
USB DACをラズベリーパイに取り付けます。ここではGeek pulseを使用しました。
ここからキーボードとモニタは外してかまいません。Roonとの通信に使うのでネットケーブルはつけたままです。
電源立ち上げます。DACは自動認識されますのでLinux上での設定は不要です。
Roonの母艦でAudio Setupを開けると上のようにラズベリーパイがすでに見えています。ここではGeek PluseをEnableにするだけです。(DACに合わせてVolumeをfixにしてもよいでしょう)
あとは普通にそのゾーンを出力先に選んでください。簡単です。
念のため上のようにシグナルパスがロスレスになっているのを確認してください。
これで好みのUSB DACでRoonの素晴らしい音を楽しめます。
次にChord Mojoとも接続してみました。
これも上のようにAudio setupでMojoが見えます。
接続は上のようになりますね。
(ここではラズベリーパイ3を使っています)
ネットワーク経由でもハイレゾ再生できているのがボタンの色で確認できると思います。
これでRoonの応用範囲が格段に広がったことが理解してもらえるのではないかと思います。