ハイレゾという言葉が広く一般にも浸透してくるとそもそもハイレゾとはなにかという「定義」が必要となってきます。
日本でも日本オーディオ協会と電子情報技術産業協会(JEITA)がハイレゾの定義を規定しましたが、以下の海外報道のようにアメリカでも同様な動きがあります。
http://www.twice.com/news/trade-groups/music-ce-industries-bring-clarity-definition-high-res-audio/45638
アメリカのオーディオ・コンシューマーエレクトロニクス団体であるDigital Entertainment Group (DEG)が Consumer Electronics Association (CEA) とRecording Academyとハイレゾの定義について合意したとあります。
これにはSony Music EntertainmentやUniversal Music GroupそしてWarner Music Groupなどのレーベルも参加しています。
ここではハイレゾを"CD品質以上のソースからマスタリングした音源の全帯域(full range of sound)を再現可能なロスレスオーディオ"と定めています。
また4つのマスタークオリティレコーディング(MQ)のカテゴリーを定義しています。
MQ-P: 48k/20bitより高いレートのPCMマスターを音源とするもの。96/24や192/24など。
MQ-A: アナログテープなどアナログ音源をマスターとするもの。
MQ-C: 44/16のCD品質をマスターとするもの。
MQ-D: DSDをマスターとするもの。
DEGではこれによって業界一丸となってこの分野に取り組めるとあります。
レーベルも制定に関与して、ハイレゾデータと言ってもマスターはそもそもなんなのか、という点を明確にしているのはよいかなと思います。
ADDとかDDDみたいな表示のハイレゾ版でしょうか。
日本オーディオ協会では再生機器についても定義してる点が良いところですが、例えばスピーカーなどでは単に40kHz以上、ではなく40kHzで-6dBなどの明確な規定がないと有名無実になりかねないのではないかとも思います。
個人的にはresolutionという言葉はもともと海外のスタジオ系で言われていて、ADCの処理幅つまりマスタリングデータのビット数と思っていました。それが24bitの場合はHigh Resolutionですね。ただ一般には1000万画素のデジカメ、192kHzのハイレゾ、みたいにサンプリングレートの大小の方が分かりやすいとは思います。
ちなみに最近では24bitを超えて32bitがありますがこちらも混乱してるように思います。
下記の記事を前に2011年くらいに書いてますので参考までに。
* 32bit音源の再生というテーマ
http://vaiopocket.seesaa.net/article/234221145.html
* 32bit 整数型と32bit 浮動小数点型
http://vaiopocket.seesaa.net/article/238154160.html
小数点だから細かいということではなく、256と2.56x10^2は表現が違うだけで同じ数です。表現が違うのは計算の都合です。
またDAC ICはCPUではなく、基本的に整数しか扱えませんので念のため。(CPUでも浮動小数点を扱うにはFPUコプロの内蔵が必要です)
Music TO GO!
2014年06月18日
2012年11月20日
HD Tracksでマイケルジャクソンやビリージョエルのハイレゾ配信
先日iTunesでソニーミュージックのミュージシャンの配信を始めたというニュースがありましたが、HD TtacksではSony Legacy Musicレーベルのミュージシャンを配信始めました。
Sony Legacy Musicはソニーミュージックの再発レーベルで、これでマイケルジャクソンやビリージョエルがハイレゾ配信を始めてます。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=10430
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=10428
第一弾としては他にハービーハンコック、ジャニスジョプリン、ウイリーネルソン、キャロルキングです。
日本から購入できるかはまだ試してませんが、よいことではありますね。
Sony Legacy Musicはソニーミュージックの再発レーベルで、これでマイケルジャクソンやビリージョエルがハイレゾ配信を始めてます。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=10430
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=10428
第一弾としては他にハービーハンコック、ジャニスジョプリン、ウイリーネルソン、キャロルキングです。
日本から購入できるかはまだ試してませんが、よいことではありますね。
2012年05月01日
DSD音源の20%ディスカウントセール
Blue Coast Recordsの姉妹サイトであるDownloads NowでDSD音源を含むBlue Coast Recordsの全ラインナップの20%オフセールを開催中です。米国時間の5/1までということですので興味のある人はどうぞ。
http://www.downloadsnow.net/
ちなみにESE(Extended Sound Environment)というのは音源の種類ではなく、Blue Coast独自の特許申請中というレコーディング手法で直接音と間接音をうまくミックスするものでサラウンドも意識した手法ということです。
http://www.downloadsnow.net/
ちなみにESE(Extended Sound Environment)というのは音源の種類ではなく、Blue Coast独自の特許申請中というレコーディング手法で直接音と間接音をうまくミックスするものでサラウンドも意識した手法ということです。
2011年11月21日
LINNレコーズがアップルロスレスでも楽曲提供開始
LINNレコーズがスタジオマスターの提供をFLACだけでなくアップルロスレスでも開始したようです。
What's HiFiの記事
ただしネット配信ではなく、スタジオマスターコレクションという企画ものでUSB HDDにパックして提供されるタイプのものです。これは年末まで提供されるということで、今後とも永続的に提供するのか、ネットでも配信するかということはわかりません。
スタジオマスターコレクションのリンク
いずれにせよPure MusicとかAmarraとかFLACが苦手なMac系にはアップルロスレスで提供されると便利です。しかしティーフェンブルンがさきにブログで書いてからの動きが速いですね。あるいはブログ記事は前振りだったのか。。
What's HiFiの記事
ただしネット配信ではなく、スタジオマスターコレクションという企画ものでUSB HDDにパックして提供されるタイプのものです。これは年末まで提供されるということで、今後とも永続的に提供するのか、ネットでも配信するかということはわかりません。
スタジオマスターコレクションのリンク
いずれにせよPure MusicとかAmarraとかFLACが苦手なMac系にはアップルロスレスで提供されると便利です。しかしティーフェンブルンがさきにブログで書いてからの動きが速いですね。あるいはブログ記事は前振りだったのか。。
2011年04月20日
HeadFiがヘッドフォンのためのハイレゾ・バイノーラル録音を提供
以前HeadFiがヘッドフォンのためのリファレンスとなるアルバムをHDTRacksからリリースしたと書きました。下記リンクの"Open Your Ears"です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/143291917.html
そして今回、HeadFiがCheskyと組んでまたヘッドフォンのためのアルバムを制作しましたが、今回はなんと176kHzのハイレゾでバイノーラル録音です!
Open Your EarsはDavid CheskyとHaedFiのJudeさんによる従来のCheskyのレーベルからの選曲によって制作されました。これはつまりヘッドフォンのために作られた音楽ではなく、ヘッドフォンの特性を生かせるような特性の音楽を従来のアルバムから選んだということです。
今回はヘッドフォンの特性を生かしたバイノーラル録音の楽曲をCheskyのアーティストの手によりオリジナルの楽曲を制作したということです。チックコリアのReturn to forever(バンド)で知られるジャズドラマーのLenny Whiteが主に制作に加わっています。それがこの"Explorations In Space And Time"です。
下記HeadFiのリンクを参照ください。
http://www.head-fi.org/forum/thread/550220/chesky-records-makes-a-high-rez-album-for-head-fi-ers-in-binaural
上のリンクを見るとダミーヘッドを使った録音の様子が見て取れると思います。
録音のモニタリングもHifiman HE5LEやUE reference、Westone ES5などが使われています。
今回は44/16, 96/24, そして176/24のバージョンがあります。現在HeadFierのみに提供されていますが、特にアカウント認証はないのでどなたでもお買い求めになれます。
購入には上記リンクの一番下のあたりを見るとリンクがあります。またプロモコードで20%オフできますので入力を忘れずに。コードもそのリンクのあたりに書いてあります。チェックアウトの時に入力ボックスがあるのでそこに入力して適用ボタンを押してください。
バイノーラル版と通常録音版が両方はいってるのでアルバムで購入することをお勧めします。
今度のヘッドフォン祭の試聴用に持ってくるのも良いかもしれませんね!
http://vaiopocket.seesaa.net/article/143291917.html
そして今回、HeadFiがCheskyと組んでまたヘッドフォンのためのアルバムを制作しましたが、今回はなんと176kHzのハイレゾでバイノーラル録音です!
Open Your EarsはDavid CheskyとHaedFiのJudeさんによる従来のCheskyのレーベルからの選曲によって制作されました。これはつまりヘッドフォンのために作られた音楽ではなく、ヘッドフォンの特性を生かせるような特性の音楽を従来のアルバムから選んだということです。
今回はヘッドフォンの特性を生かしたバイノーラル録音の楽曲をCheskyのアーティストの手によりオリジナルの楽曲を制作したということです。チックコリアのReturn to forever(バンド)で知られるジャズドラマーのLenny Whiteが主に制作に加わっています。それがこの"Explorations In Space And Time"です。
下記HeadFiのリンクを参照ください。
http://www.head-fi.org/forum/thread/550220/chesky-records-makes-a-high-rez-album-for-head-fi-ers-in-binaural
上のリンクを見るとダミーヘッドを使った録音の様子が見て取れると思います。
録音のモニタリングもHifiman HE5LEやUE reference、Westone ES5などが使われています。
今回は44/16, 96/24, そして176/24のバージョンがあります。現在HeadFierのみに提供されていますが、特にアカウント認証はないのでどなたでもお買い求めになれます。
購入には上記リンクの一番下のあたりを見るとリンクがあります。またプロモコードで20%オフできますので入力を忘れずに。コードもそのリンクのあたりに書いてあります。チェックアウトの時に入力ボックスがあるのでそこに入力して適用ボタンを押してください。
バイノーラル版と通常録音版が両方はいってるのでアルバムで購入することをお勧めします。
今度のヘッドフォン祭の試聴用に持ってくるのも良いかもしれませんね!
2011年04月15日
ビルエヴァンスの名盤も192で配信
ビルエヴァンスの名盤、Waltz for DebbieがHD Tracksから192/24で配信されました。96/24もあります。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=9559
エンジニア曰く、「私もオーディオファイルなので音質には気を使った、アナログのオリジナルマスターから直接転送を行い、製品用のコピーとかバックアップテープから取ったんじゃないよ」ということです。
リンレコーズもHD tracksも本腰いれてこうして売れ筋を投入して192配信始めてますね。192対応DAC買ってもどうせソースが無いし、とは言えなくなってきました。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=9559
エンジニア曰く、「私もオーディオファイルなので音質には気を使った、アナログのオリジナルマスターから直接転送を行い、製品用のコピーとかバックアップテープから取ったんじゃないよ」ということです。
リンレコーズもHD tracksも本腰いれてこうして売れ筋を投入して192配信始めてますね。192対応DAC買ってもどうせソースが無いし、とは言えなくなってきました。
2011年03月05日
クリプトンのHQM Greenシリーズ
もう一つクリプトンで説明を受けて来たのは配信の方です。クリプトンではHQMストアというハイレゾ配信をやっていています。もともとKS-1も手軽にハイレゾを楽しめる環境を提供すると言う目的で作られたものです。
http://www.kripton.co.jp/service/hqm.htm
つい先日HQM Greenという新しいシリーズが加わりました。これはもともとハイレゾ録音ではない音源をリサンプリング・ビット拡張してハイレゾ・ハイサンプリングとして配信すると言うものです。カメラータさんと提携しています。
http://hqm-store.com/news/news_detail.php?news_id=74
この背景にはカメラータさんに80-90年代くらいのマスターでCD専用としてマスターの段階で44k(あるいは48k)の16bitというマスターデータが多くあるそうです。中には名演奏も多くあり、それをハイレゾでないからと埋もれさせるのは惜しいと言うことがあるそうです。
ここでもちろん「PCでアップサンプリングしたのとどう違うんですか」と突っ込みました。
すると違いと言うのはまず変換に使用しているアルゴリズムがK2 extended soundというXRCDで使用した独自技術で、さらに補完計算をするときの予測精度を上げるために変数を調整するデータベースを使うそうですが、このデータの設定をする際に実際に当時その録音に関わったエンジニアとか指揮者を呼んで試聴しながら変数を調整して行ったと言うことです。
このようにより自然に近い予測データを収集したところがミソで、つまりはアップサンプリングするにしてもSamplitudeとかiZotope使ってさくっとやってるんではなくて、人の手をかけて再現性をあげていると言うことですね。
ただし純粋なハイレゾのブランドであるHQM(3000円)とは言えないのでHQM Green(2200円)という新しいブランドにして価格を下げています。
最近世界のあちこちのハイレゾストアで黙ってアップサンプリングやってるんではないかという疑惑があったりしますが、初めからはっきりさせてかつこうした凝った方法を使ってるのは良いところです。

実際にクリプトンの試聴室で44.1/16のマスターとそれをextendしたHQM Greenの176/24の音源を聴き比べてみました。
たしかに違いははっきりとしていて、Greenの方が深みがあり奥行き感があります。クラシックに良いと言えそうです。リサンプリングしたと言っても作られたっぽさは少なく自然な仕上がりと言えますね。44/16は比較すると詰まった音で平面的に感じます。
いまHQM全タイトル60タイトルですが、来年まで100タイトルを加えたと言うことです。それにGreenも同じく100タイトルほど加えたいと言うことで選択の幅を広げるにも貢献しそうです。
http://www.kripton.co.jp/service/hqm.htm
つい先日HQM Greenという新しいシリーズが加わりました。これはもともとハイレゾ録音ではない音源をリサンプリング・ビット拡張してハイレゾ・ハイサンプリングとして配信すると言うものです。カメラータさんと提携しています。
http://hqm-store.com/news/news_detail.php?news_id=74
この背景にはカメラータさんに80-90年代くらいのマスターでCD専用としてマスターの段階で44k(あるいは48k)の16bitというマスターデータが多くあるそうです。中には名演奏も多くあり、それをハイレゾでないからと埋もれさせるのは惜しいと言うことがあるそうです。
ここでもちろん「PCでアップサンプリングしたのとどう違うんですか」と突っ込みました。
すると違いと言うのはまず変換に使用しているアルゴリズムがK2 extended soundというXRCDで使用した独自技術で、さらに補完計算をするときの予測精度を上げるために変数を調整するデータベースを使うそうですが、このデータの設定をする際に実際に当時その録音に関わったエンジニアとか指揮者を呼んで試聴しながら変数を調整して行ったと言うことです。
このようにより自然に近い予測データを収集したところがミソで、つまりはアップサンプリングするにしてもSamplitudeとかiZotope使ってさくっとやってるんではなくて、人の手をかけて再現性をあげていると言うことですね。
ただし純粋なハイレゾのブランドであるHQM(3000円)とは言えないのでHQM Green(2200円)という新しいブランドにして価格を下げています。
最近世界のあちこちのハイレゾストアで黙ってアップサンプリングやってるんではないかという疑惑があったりしますが、初めからはっきりさせてかつこうした凝った方法を使ってるのは良いところです。

実際にクリプトンの試聴室で44.1/16のマスターとそれをextendしたHQM Greenの176/24の音源を聴き比べてみました。
たしかに違いははっきりとしていて、Greenの方が深みがあり奥行き感があります。クラシックに良いと言えそうです。リサンプリングしたと言っても作られたっぽさは少なく自然な仕上がりと言えますね。44/16は比較すると詰まった音で平面的に感じます。
いまHQM全タイトル60タイトルですが、来年まで100タイトルを加えたと言うことです。それにGreenも同じく100タイトルほど加えたいと言うことで選択の幅を広げるにも貢献しそうです。
2011年03月02日
ローリングストーンズもハイレゾへ
晴れてオフィシャルとなりました。(東部時間で零時を過ぎての解禁だったようです)
HDTracksがローリングストーンズのハイレゾ配信を開始しました。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=stones
DSDリマスタリングをして、176kHzと88kHzでの提供となります。HDTracksは176kHzに意欲的になってきましたね。
HDTracksがローリングストーンズのハイレゾ配信を開始しました。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=stones
DSDリマスタリングをして、176kHzと88kHzでの提供となります。HDTracksは176kHzに意欲的になってきましたね。
2011年02月23日
iTunesもハイレゾダウンロードへ?
はじめに書いて置きますが、これは噂ですので、念のため。
CNNで下記のようにアップルとミュージックレーベルの関係者がiTunes Music Storeのハイレゾ対応について話し合っているというニュースを取り上げました。
http://edition.cnn.com/2011/TECH/web/02/22/24.bit.music/index.html?iref=NS1
CAでも記事として取り上げられています。噂にすぎないけど看過できないと書いてますね。
http://edition.cnn.com/2011/TECH/web/02/22/24.bit.music/index.html?iref=NS1
http://www.computeraudiophile.com/content/iTunes-Audiophile-Downloads
ちょっと今の段階ではなんとも言えませんし、アップルの秘密主義を考えると(事実とすると)発表されるまで分かりませんが、私が注目したいところは「じゃあiPhoneも24bit対応するの?」という点です。
FLAC playerのあたりでも書いてますけど、いまiPodとかiOS機で仮に24bitファイルが再生できても出てくるのは16bitです。iOS4.2から出力は24bitをサポートしましたが、24bitで出力されても下位ビットはヌルです。LPCMのサポートがiOSのCoreAudioでは24bitでなされてないので16bitに切られるということですね。FLAC playerでは32bitに左詰めを試してくれると言ってますが、iTunes Music storeでハイレゾ対応されればiOSにも手が加わるかもしれません。もちろんITMSが仮にそうなってもいまAACでやってるポータブルはポータブルとしてiOSは変わらないということもあります。これはもう噂に対する憶測ですけど、ちょっと期待したいところです。
CNNで下記のようにアップルとミュージックレーベルの関係者がiTunes Music Storeのハイレゾ対応について話し合っているというニュースを取り上げました。
http://edition.cnn.com/2011/TECH/web/02/22/24.bit.music/index.html?iref=NS1
CAでも記事として取り上げられています。噂にすぎないけど看過できないと書いてますね。
http://edition.cnn.com/2011/TECH/web/02/22/24.bit.music/index.html?iref=NS1
http://www.computeraudiophile.com/content/iTunes-Audiophile-Downloads
ちょっと今の段階ではなんとも言えませんし、アップルの秘密主義を考えると(事実とすると)発表されるまで分かりませんが、私が注目したいところは「じゃあiPhoneも24bit対応するの?」という点です。
FLAC playerのあたりでも書いてますけど、いまiPodとかiOS機で仮に24bitファイルが再生できても出てくるのは16bitです。iOS4.2から出力は24bitをサポートしましたが、24bitで出力されても下位ビットはヌルです。LPCMのサポートがiOSのCoreAudioでは24bitでなされてないので16bitに切られるということですね。FLAC playerでは32bitに左詰めを試してくれると言ってますが、iTunes Music storeでハイレゾ対応されればiOSにも手が加わるかもしれません。もちろんITMSが仮にそうなってもいまAACでやってるポータブルはポータブルとしてiOSは変わらないということもあります。これはもう噂に対する憶測ですけど、ちょっと期待したいところです。
2010年12月07日
LINN RecordsのARTS事件
ちょっと前にCAフォーラムでLINN RecordsのスタジオマスターダウンロードのARTS musicレーベルの曲を買ったユーザーが、Audacity(DTMソフト)でスペクトラムを確認したところ、20k近辺でバッサリとカットされているのを発見しました。本来96kならこの倍以上入っているはずです。
そこでこの人がこのデータは44kのCD品質のデータをアップサンプリングしたものじゃないか、とポストしたのが下記のスレッドです。LINN Recordsの人も公式に出てきて、しばらく調査したいということでした。それが約ひと月ほど前のことです。
http://www.computeraudiophile.com/content/Look-what-Linn-sold-2496
うちのブログでははっきりするまで書かないことにしていたんですが、その後他のダウンロードサイトでもARTSレーベルのハイレゾダウンロードが引き上げられたりと怪しい雰囲気ではありました。
その正式な回答がLINN Recordsからきたのが一週間ほど前ですが、問題点の指摘は事実だったようです。
ただしそれによると、これらの曲はもともと96kでの録音であり、詐称してアップサンプリングされて作られたものではないということです。これらの曲は確かに96kHzで録音されたが、その後LINN Recordsにスタジオマスターとして納入する際にexportする製作過程でローパスフィルターを適用してしまったか、ハードがそもそも44kまでしか対応してなかったかで、高いほうの成分がカットされてしまったということです。
これは二年前くらいのことのようで、LINN Recordsでも特に確認のプロセスがなかったようです。
これはARTSのタイトル全てがそうだったかはわかりませんが、LINN RecordsではArtsのタイトルについては再度エンジニアリングをやり直させているようです。そのため何ヶ月か、かかりますが過去にARTSのスタジオマスタータイトルを買った人は自分のアカウントを確認すると再度ダウンロードできるようになるそうです。これは下記リンクのように先週末くらいから該当者にはメールでも連絡が行っていると思います。
http://www.computeraudiophile.com/content/Update-Linn
前に書いたソフトウエアドメインの問題っていうのは再生側だけではなく、製作側にもあるということがわかります。ハイレゾダウンロードも、まだまだ黎明期ですから。。
そこでこの人がこのデータは44kのCD品質のデータをアップサンプリングしたものじゃないか、とポストしたのが下記のスレッドです。LINN Recordsの人も公式に出てきて、しばらく調査したいということでした。それが約ひと月ほど前のことです。
http://www.computeraudiophile.com/content/Look-what-Linn-sold-2496
うちのブログでははっきりするまで書かないことにしていたんですが、その後他のダウンロードサイトでもARTSレーベルのハイレゾダウンロードが引き上げられたりと怪しい雰囲気ではありました。
その正式な回答がLINN Recordsからきたのが一週間ほど前ですが、問題点の指摘は事実だったようです。
ただしそれによると、これらの曲はもともと96kでの録音であり、詐称してアップサンプリングされて作られたものではないということです。これらの曲は確かに96kHzで録音されたが、その後LINN Recordsにスタジオマスターとして納入する際にexportする製作過程でローパスフィルターを適用してしまったか、ハードがそもそも44kまでしか対応してなかったかで、高いほうの成分がカットされてしまったということです。
これは二年前くらいのことのようで、LINN Recordsでも特に確認のプロセスがなかったようです。
これはARTSのタイトル全てがそうだったかはわかりませんが、LINN RecordsではArtsのタイトルについては再度エンジニアリングをやり直させているようです。そのため何ヶ月か、かかりますが過去にARTSのスタジオマスタータイトルを買った人は自分のアカウントを確認すると再度ダウンロードできるようになるそうです。これは下記リンクのように先週末くらいから該当者にはメールでも連絡が行っていると思います。
http://www.computeraudiophile.com/content/Update-Linn
前に書いたソフトウエアドメインの問題っていうのは再生側だけではなく、製作側にもあるということがわかります。ハイレゾダウンロードも、まだまだ黎明期ですから。。
2010年11月17日
Band on the Run (96/24) - ポールマッカートニーとウイングス
Appleが本日を忘れられない日にすると、大掛かりなティザー広告をうって明らかにしたのはビートルズのiTunesミュージックストアで音楽配信でした。ビートルズのネットでの楽曲配信は初となります。
Appleの社名の由来というのは公式には明らかにされていないのですが、ビートルズのアップルレコードのリスペクトというのが一般的な説です。もともとAppleが文字通りガレージメーカー(ジョブズの家のガレージ)であったころはいいんですが、Apple社が大きくなるにつれ、社名をめぐってアップルコンピューターとアップルレコードは争ってきました。一時はAppleコンピューターが音楽業界に手を出さないと言う条件で和解したのですが、AppleがiPodを出すときにまたこじれてしまいました。その後2007年にまた和解していまに至ります。そんなこんなで来たので、ビートルズがアップルレコードならぬアップルコンピューターから発売されるというのはなかなか画期的なことなわけです。(いまはコンピューターは社名についていませんが)
とはいえ、わたしはそんなにビートルズが好きというわけではないのでこれ自体はとりあげません。
わたしはどちらかというとビートルズと言うよりは、ウイングスです。その出世作となった1973年発売の名アルバム"Band on the Run"がHDTracksからハイレゾで配信されています。このころはまだ「ポールマッカートニーとウイングス」と呼ばれていました(あとで単にウイングスになりました)。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=9433
特徴的なのはCompressバージョンとUncompressバージョンというのがあることです。
Compressバージョンというのは普通のポップアルバムのエンジニアリングのようにコンプレッサーがかかったもので、迫力を得やすい代わりにダイナミックレンジがつぶれてしまいます。Uncompressバージョンはそうした処理がされないもので、いわばオーディオファイル向けバージョンです。
ただし、上のページにも書いてありますが、このアルバム(CD盤リマスター)に際してはCompressバージョンでもそれほど強くコンプレッサー・リミッタ処理をかけていないと言うことです。Band on the RunはCDの発売が配信より先ですが、このCDのリマスタリングの段階において基本的にそうした考えだったようです。もともとアナログ向けに出した音源をCD化するさいにはそうした方が良いというエンジニアの判断のようです。
わたしはUncompress盤をアルバム単位でダウンロードして、「ジェット」だけCompress盤でも購入してみました。たしかに違いはありますが、少し違いがあると文字で書いても分かりにくいと思うので、可視的に説明してみます。
下記の図はジェットのさびの部分をSonic VisualiserでWaveform解析したものです。Sonic Visualiserは音楽・音声データ解析用のツールで、もともと音紋分析など論文書きなどに使うためのものでもあるようなので、レイヤーを使ったり、二つのデータの表示比較が便利なツールです。
http://www.sonicvisualiser.org/
横軸は時間で高さは強度です。ピークのところが"Jet!"と連呼しているところですね。上(黒)はCompress盤で下(赤)はUncompress盤です。実際Compress盤ではレベルが高いのですが、このアルバムではそんなに高くはなく上品なほうに思えます。いまどきのポップならもっと強調されたものになるでしょう。

ためしに両方のレイヤーを重ねて表示してみるとこんな風になります。たしかにあまり大きな差はありません。

次に周波数を見てみます。これは下の波形図のカーソルのある部分(付近)の周波数をあらわしたものです。(そのサンプルではありませんのである時間単位の和です)左が低域で右が高域です。上がCompress盤です。
これに関してはほとんど同じで、ややCompress盤が高いくらいですが、あまり特定帯域に対しての作為はないようですね。

このアルバムはCompress、Uncompressにかかわりなく、音質を考えて作られたアルバムといえるでしょうね。実際に聴いてみるとたしかに明瞭感があり、楽器の音もクリアに気持ちよく聞こえます。アナログ時代の昔の音源でも、きちんとエンジニアリングすれば、まだまだ今に通用すると言うことですね。
もちろん曲自体いま聞き返しても魅力的です。今度はヴィーナス・アンド・マースをやってほしいものです。
ちなみに山本さんのStudio K'sで今月の11/27にこのBand on the Runをはじめ、レノン&マッカートニー&ジョージ・ハリスンの曲をかけるイベントをやるということです。参加はドリンクつき1000円でプラス500円でケーキがつくと言うことです。
http://studio-ks.net/
http://www.green.dti.ne.jp/ridingthescree/
ご興味のある方はぜひどうぞ。
Appleの社名の由来というのは公式には明らかにされていないのですが、ビートルズのアップルレコードのリスペクトというのが一般的な説です。もともとAppleが文字通りガレージメーカー(ジョブズの家のガレージ)であったころはいいんですが、Apple社が大きくなるにつれ、社名をめぐってアップルコンピューターとアップルレコードは争ってきました。一時はAppleコンピューターが音楽業界に手を出さないと言う条件で和解したのですが、AppleがiPodを出すときにまたこじれてしまいました。その後2007年にまた和解していまに至ります。そんなこんなで来たので、ビートルズがアップルレコードならぬアップルコンピューターから発売されるというのはなかなか画期的なことなわけです。(いまはコンピューターは社名についていませんが)
とはいえ、わたしはそんなにビートルズが好きというわけではないのでこれ自体はとりあげません。
わたしはどちらかというとビートルズと言うよりは、ウイングスです。その出世作となった1973年発売の名アルバム"Band on the Run"がHDTracksからハイレゾで配信されています。このころはまだ「ポールマッカートニーとウイングス」と呼ばれていました(あとで単にウイングスになりました)。
https://www.hdtracks.com/index.php?file=artistdetail&id=9433
特徴的なのはCompressバージョンとUncompressバージョンというのがあることです。
Compressバージョンというのは普通のポップアルバムのエンジニアリングのようにコンプレッサーがかかったもので、迫力を得やすい代わりにダイナミックレンジがつぶれてしまいます。Uncompressバージョンはそうした処理がされないもので、いわばオーディオファイル向けバージョンです。
ただし、上のページにも書いてありますが、このアルバム(CD盤リマスター)に際してはCompressバージョンでもそれほど強くコンプレッサー・リミッタ処理をかけていないと言うことです。Band on the RunはCDの発売が配信より先ですが、このCDのリマスタリングの段階において基本的にそうした考えだったようです。もともとアナログ向けに出した音源をCD化するさいにはそうした方が良いというエンジニアの判断のようです。
わたしはUncompress盤をアルバム単位でダウンロードして、「ジェット」だけCompress盤でも購入してみました。たしかに違いはありますが、少し違いがあると文字で書いても分かりにくいと思うので、可視的に説明してみます。
下記の図はジェットのさびの部分をSonic VisualiserでWaveform解析したものです。Sonic Visualiserは音楽・音声データ解析用のツールで、もともと音紋分析など論文書きなどに使うためのものでもあるようなので、レイヤーを使ったり、二つのデータの表示比較が便利なツールです。
http://www.sonicvisualiser.org/
横軸は時間で高さは強度です。ピークのところが"Jet!"と連呼しているところですね。上(黒)はCompress盤で下(赤)はUncompress盤です。実際Compress盤ではレベルが高いのですが、このアルバムではそんなに高くはなく上品なほうに思えます。いまどきのポップならもっと強調されたものになるでしょう。

ためしに両方のレイヤーを重ねて表示してみるとこんな風になります。たしかにあまり大きな差はありません。

次に周波数を見てみます。これは下の波形図のカーソルのある部分(付近)の周波数をあらわしたものです。(そのサンプルではありませんのである時間単位の和です)左が低域で右が高域です。上がCompress盤です。
これに関してはほとんど同じで、ややCompress盤が高いくらいですが、あまり特定帯域に対しての作為はないようですね。

このアルバムはCompress、Uncompressにかかわりなく、音質を考えて作られたアルバムといえるでしょうね。実際に聴いてみるとたしかに明瞭感があり、楽器の音もクリアに気持ちよく聞こえます。アナログ時代の昔の音源でも、きちんとエンジニアリングすれば、まだまだ今に通用すると言うことですね。
もちろん曲自体いま聞き返しても魅力的です。今度はヴィーナス・アンド・マースをやってほしいものです。
ちなみに山本さんのStudio K'sで今月の11/27にこのBand on the Runをはじめ、レノン&マッカートニー&ジョージ・ハリスンの曲をかけるイベントをやるということです。参加はドリンクつき1000円でプラス500円でケーキがつくと言うことです。
http://studio-ks.net/
http://www.green.dti.ne.jp/ridingthescree/
ご興味のある方はぜひどうぞ。
2010年10月02日
LINN RecordsがLabel of the year受賞
LINNのニュースレターによると、LINN Recordsがグラモフォン誌の"Label of the year"を受賞したとのこと。
http://news.linn.co.uk/news/2010/10/linn-is-named-label-of-the-year.php?utm_source=feedburner&utm_medium=twitter&utm_campaign=Feed%3A+Linn-News+%28Linn+News%29
これは過去にヴァージンとか独グラモフォンなどが受賞した権威あるものとのことです。理由はやはりスタジオマスターをはじめとするダウンロード配信があるようです。LINN Recordsって一般的にはあまり大きなレーベルではないので、これはちょっとすごいことです。
記念セールをするそうですので興味ある方はどうぞ。
http://www.linnrecords.com/linn-label-of-the-year.aspx
http://news.linn.co.uk/news/2010/10/linn-is-named-label-of-the-year.php?utm_source=feedburner&utm_medium=twitter&utm_campaign=Feed%3A+Linn-News+%28Linn+News%29
これは過去にヴァージンとか独グラモフォンなどが受賞した権威あるものとのことです。理由はやはりスタジオマスターをはじめとするダウンロード配信があるようです。LINN Recordsって一般的にはあまり大きなレーベルではないので、これはちょっとすごいことです。
記念セールをするそうですので興味ある方はどうぞ。
http://www.linnrecords.com/linn-label-of-the-year.aspx
2010年08月23日
タッドさんのMAハイレゾDVD紹介
先日のイベントのところでも紹介しましたがタッド・ガーフィンケルさんのハイレゾDVDについてもう少し紹介します。
PCオーディオファン2の付録として好評を博したタッドさんのハイレゾリューション音源がキングインターナショナルさんから3タイトル発売されています。
下記のサイトから購入することができます。もちろん日本語サイトです。
セラ・ウナ・ノーチェ(Sera Una Noche)」(タンゴ)
https://kinginternational.jp/cgi-local/s01/shop/shp02040.pl?sc_prod_id=M-052AHR
ラ・セグンダ(Laa Segunda)/セラ・ウナ・ノーチェ(Sera Una Noche)」(タンゴ)https://kinginternational.jp/cgi-local/s01/shop/shp02040.pl?sc_prod_id=M-062AHR
「オープニング(Opening)」/マティアス・ランデウス・トリオ(JAZZ)
https://kinginternational.jp/cgi-local/s01/shop/shp02040.pl?sc_prod_id=M-081AHR
わたしの持っているセラ・ウナ・ノーチェについてもう少し詳しく書いてみます。PCオーディオファン2収録の"Soledad"がこのアルバムから入っています。
基本的な注意事項ですが、これはCDではなくコンピューターのファイルが入ったDVDROMですので、CDプレーヤーでかけることはできません。パソコンのDVDドライブに入れてから、適当なフォルダに入れてください。
参考のハイレゾのための再生環境を書くと、Windows7にFoobar2000にWASAPIコンポーネントを使用します。これで排他WASAPIでオリジナルのままDACに送り出すことができます。共有モードだとせっかくのマスタークオリティが改変されますので注意ください。XPの場合はFoobarのところで書いたようなカーネルミキサーのバイパスが必要です(ASIO/ASIO4ALL/KSなど)。
機器はもちろん96/24対応のDACなどを使用してください。
中にはライナーノート代わりのPDFとアルバムアートのイメージファイルも入っています。
ライナーには特にDVD用に書かれたらしいノートも入っていて、マスターは96kHz/24bitで録音してからは曲間でフェードインとフェードアウトを適用する以外は処理をしていないということです。
データはその96kHz/24bitのままWAVファイルで入っています。またボーナスとして2.8MhzのDSFファイルも入っています。これはコルグで再生するように書かれています。このアルバムの場合はオリジナルはPCMなのでDSDは変換したものです。
詳しくはこちらのサイトを参照くださいということです。
http://www.ps3sacd.com/dsddiscguide.html
音楽としてはタンゴといってもワールドとコンテンポラリージャズを融合させたようなもので、MAらしいタイトルです。
ハイレゾで聴く音楽はまさに生々しくて鮮烈、手に触れるようですね。
タッドさんの音源目当てでPCオーディオファン2を買った人はこのキングインターナショナルさんのDVDもお勧めです。
PCオーディオファン2の付録として好評を博したタッドさんのハイレゾリューション音源がキングインターナショナルさんから3タイトル発売されています。
下記のサイトから購入することができます。もちろん日本語サイトです。
セラ・ウナ・ノーチェ(Sera Una Noche)」(タンゴ)
https://kinginternational.jp/cgi-local/s01/shop/shp02040.pl?sc_prod_id=M-052AHR
ラ・セグンダ(Laa Segunda)/セラ・ウナ・ノーチェ(Sera Una Noche)」(タンゴ)https://kinginternational.jp/cgi-local/s01/shop/shp02040.pl?sc_prod_id=M-062AHR
「オープニング(Opening)」/マティアス・ランデウス・トリオ(JAZZ)
https://kinginternational.jp/cgi-local/s01/shop/shp02040.pl?sc_prod_id=M-081AHR
わたしの持っているセラ・ウナ・ノーチェについてもう少し詳しく書いてみます。PCオーディオファン2収録の"Soledad"がこのアルバムから入っています。
基本的な注意事項ですが、これはCDではなくコンピューターのファイルが入ったDVDROMですので、CDプレーヤーでかけることはできません。パソコンのDVDドライブに入れてから、適当なフォルダに入れてください。
参考のハイレゾのための再生環境を書くと、Windows7にFoobar2000にWASAPIコンポーネントを使用します。これで排他WASAPIでオリジナルのままDACに送り出すことができます。共有モードだとせっかくのマスタークオリティが改変されますので注意ください。XPの場合はFoobarのところで書いたようなカーネルミキサーのバイパスが必要です(ASIO/ASIO4ALL/KSなど)。
機器はもちろん96/24対応のDACなどを使用してください。
中にはライナーノート代わりのPDFとアルバムアートのイメージファイルも入っています。
ライナーには特にDVD用に書かれたらしいノートも入っていて、マスターは96kHz/24bitで録音してからは曲間でフェードインとフェードアウトを適用する以外は処理をしていないということです。
データはその96kHz/24bitのままWAVファイルで入っています。またボーナスとして2.8MhzのDSFファイルも入っています。これはコルグで再生するように書かれています。このアルバムの場合はオリジナルはPCMなのでDSDは変換したものです。
詳しくはこちらのサイトを参照くださいということです。
http://www.ps3sacd.com/dsddiscguide.html
音楽としてはタンゴといってもワールドとコンテンポラリージャズを融合させたようなもので、MAらしいタイトルです。
ハイレゾで聴く音楽はまさに生々しくて鮮烈、手に触れるようですね。
タッドさんの音源目当てでPCオーディオファン2を買った人はこのキングインターナショナルさんのDVDもお勧めです。
2010年08月21日
オーディオアクセサリー138(10月号)に記事を書きました
今度はオーディオアクセサリー誌にも記事を書かせてもらえました。本日発売の138号(10月号)です。
レギュラー的に掲載されているPCオーディオ・スクランブルが今回は96/24のような高品位音源特集なのですが、その中で「高品位音源とはなにか」という解説記事を1ページほど書かせてもらいました。(P130)
CDでは得られないこうした高音質の音源というのはコンピューターでオーディオをする魅力のひとつですね。また本特集ではPCオーディオ機材がいろいろとたっぷり紹介されています。なんとあの現代彫刻USB DDC のDiverterまで紹介されてますので興味ある人はぜひご覧ください。
本誌の他の記事もタンノイのKingdom Royalの力の入った特集やアキュフェーズ、SIMAUDIOなどの注目の新製品特集、またオーディオアクセサリー誌らしい電源についての濃い話など見所がたくさんあると思いますのでぜひお買い求めください。
http://www.phileweb.com/news/audio/201008/18/10159.html
レギュラー的に掲載されているPCオーディオ・スクランブルが今回は96/24のような高品位音源特集なのですが、その中で「高品位音源とはなにか」という解説記事を1ページほど書かせてもらいました。(P130)
CDでは得られないこうした高音質の音源というのはコンピューターでオーディオをする魅力のひとつですね。また本特集ではPCオーディオ機材がいろいろとたっぷり紹介されています。なんとあの現代彫刻USB DDC のDiverterまで紹介されてますので興味ある人はぜひご覧ください。
本誌の他の記事もタンノイのKingdom Royalの力の入った特集やアキュフェーズ、SIMAUDIOなどの注目の新製品特集、またオーディオアクセサリー誌らしい電源についての濃い話など見所がたくさんあると思いますのでぜひお買い求めください。
http://www.phileweb.com/news/audio/201008/18/10159.html
2010年02月22日
LessLoss Audioの無料の高品質音源
こちらにLessLoss Audioというショップのサイトでクラシックの楽曲を96/24のハイリゾリューション・ハイサンプリングの高品質音源と44/16のCD品質の音源を無料でダウンロード出来ます。
http://www.lessloss.com/high-resolution-audiophile-recordings-c-68.html
ハイリゾリューションとCD品質の比較試聴なんかにも良さそうですね。
http://www.lessloss.com/high-resolution-audiophile-recordings-c-68.html
ハイリゾリューションとCD品質の比較試聴なんかにも良さそうですね。
2009年07月07日
「うつろな瞳」 - WAON Records
さきに書いたWAONレコードの96/24データを収めた「うつろな瞳」がさっそく届きました。
http://waonrecords.jp/data/dataxa096.html
レコード芸術誌で95点満点の録音評点を得た優秀録音の生の音がそのまま手元に届くかのようです。ダウランドらのピュアで虚飾のない音楽が、古楽器の厚みのある音色とともに美しく深く心に染み入ります。
録音はマキシマイズとかノーマライズもされていないので、レベルは低めに入っていて真にオーディオの力が試されるものになっています。良いアンプとHD800のような高い再現性の再生機器があると素晴らしい鮮烈な音の世界が広がりますね。
いままでのオーディオは原音忠実とはいいながらも結局はCDのピット忠実と言ったほうが良かったかもしれません。オーディオファイルがCDの向こう側に一歩踏み出すという点でこうした試みは画期的だと思います。
http://waonrecords.jp/data/dataxa096.html
レコード芸術誌で95点満点の録音評点を得た優秀録音の生の音がそのまま手元に届くかのようです。ダウランドらのピュアで虚飾のない音楽が、古楽器の厚みのある音色とともに美しく深く心に染み入ります。
録音はマキシマイズとかノーマライズもされていないので、レベルは低めに入っていて真にオーディオの力が試されるものになっています。良いアンプとHD800のような高い再現性の再生機器があると素晴らしい鮮烈な音の世界が広がりますね。
いままでのオーディオは原音忠実とはいいながらも結局はCDのピット忠実と言ったほうが良かったかもしれません。オーディオファイルがCDの向こう側に一歩踏み出すという点でこうした試みは画期的だと思います。
2009年04月16日
レイジング・サンド - ロバート・プラント&アリソン・クラウス
高音質配信の紹介です。
ロバート・プラントといえば言わずと知れたレッドツェッペリンのヴォーカリストです。
そのプラントと、カントリーシンガーのアリソン・クラウスが競演して"Raising Sand"というアルバムを一昨年発表したのですが、アメリカではかなり好評を得ていて今年2月の第51回グラミー賞の最優秀アルバムを含む5部門制覇をはじめ数々の賞に輝いています。
こちらのリンクでニュースを見ることが出来ます。
http://www.barks.jp/news/?id=1000046927
CDはしばらく前に日本でもリリースされていたのですが、本日HD Tracksから96K/24bitの高品質音源として発売されました。ここはPaypalで購入ができます。
DRMフリーですので、どのソフトでも再生できます。フォーマットはFLACです。
http://www.hdtracks.com/index.php?file=catalogdetail&valbum_code=HD011661907522
内容は適度にゆるくて渋い大人の音楽という感じです。軽いロックからフォーク・カントリーまでアメリカの大地の香りがちょっと感じられます。
プラントの声もあまり衰えていないという感じで、意外にもこうしたスローな曲によく合います。アリソンクラウスの歌もすばらしく、デュエットの曲もあればどちらかがリードをとったりバックヴォーカルに回ったりと多彩です。
プラント本人が言うように「日曜をゆっくり過ごすのに適した音楽」という感じですね。
ちなみにCDはこちらです。
(試聴はiTunesの方がきれいに聞けます)
ロバート・プラントといえば言わずと知れたレッドツェッペリンのヴォーカリストです。
そのプラントと、カントリーシンガーのアリソン・クラウスが競演して"Raising Sand"というアルバムを一昨年発表したのですが、アメリカではかなり好評を得ていて今年2月の第51回グラミー賞の最優秀アルバムを含む5部門制覇をはじめ数々の賞に輝いています。
こちらのリンクでニュースを見ることが出来ます。
http://www.barks.jp/news/?id=1000046927
CDはしばらく前に日本でもリリースされていたのですが、本日HD Tracksから96K/24bitの高品質音源として発売されました。ここはPaypalで購入ができます。
DRMフリーですので、どのソフトでも再生できます。フォーマットはFLACです。
http://www.hdtracks.com/index.php?file=catalogdetail&valbum_code=HD011661907522
内容は適度にゆるくて渋い大人の音楽という感じです。軽いロックからフォーク・カントリーまでアメリカの大地の香りがちょっと感じられます。
プラントの声もあまり衰えていないという感じで、意外にもこうしたスローな曲によく合います。アリソンクラウスの歌もすばらしく、デュエットの曲もあればどちらかがリードをとったりバックヴォーカルに回ったりと多彩です。
プラント本人が言うように「日曜をゆっくり過ごすのに適した音楽」という感じですね。
ちなみにCDはこちらです。
(試聴はiTunesの方がきれいに聞けます)
2009年02月08日
Hello Troll - ヘルゲ・リエン・トリオと高品質配信
もう少し良質のハイサンプリングソースを紹介します。
まずはノルウエーのジャズミュージシャン、HELGE LIEN TRIOの"Hello Troll"です。
ヘルゲ・リエン・トリオというと前作の"To the little radio"が某ヘッドホン筋の人のあいだで盛り上がったのを覚えていますが、これはその最新作です。
アルバム自体はリリースされたのは昨年のことですが、最近LINNレコードからスタジオマスタークオリティでハイサンプリングの高音質ソースとしてダウンロードができるようになりました。
リンクはこちらです。
http://www.linnrecords.com:80/recording-hello-troll.aspx
もちろんヘルゲ・リエンはLINNレコードのミュージシャンではありませんが、所属するレーベルからライセンスを受けて販売するということです。
LINNレコードというと良質ですが、さすがにそうラインナップは多くはありません。そこでこうしていろいろなレーベルのミュージシャンが、高音質ダウンロードで経験あるLINNからダウンロードできるようになるというのは注目すべきことだと思います。
またLINNレコードではさらに96kHzを超える192kHzの超ハイサンプリングデータもダウンロードできるようになりました。下記リンクです。
Magnetism -Ben Heit Quartet
ヘルゲリエントリオはノルウエーのミュージシャンですが、オーディオベーシック誌に載っていましたようにノルウエーの2Lというレーベルでもハイサンプリングデータのダウンロードができるようになりました。
下記のリンクですが、こちらは無料でテスト配信をしているようなので、高品質データに興味ある人はお試しください。(ただしユーザー名とパスワードの入力が必要になりますので、中の注意書きをお読みください)
http://www.2l.no/hires/index.html
これ、なんと352kHz/24bitやDSD方式のフォーマットまであります。352kHzだと一曲で1GBというのもなかなか壮絶です。CDには一曲さえも入らないということですから。。
こうしてだんだんと高品質の配信の可能性が広がっていくのはなかなかおもしろいことです。
まずはノルウエーのジャズミュージシャン、HELGE LIEN TRIOの"Hello Troll"です。
ヘルゲ・リエン・トリオというと前作の"To the little radio"が某ヘッドホン筋の人のあいだで盛り上がったのを覚えていますが、これはその最新作です。
アルバム自体はリリースされたのは昨年のことですが、最近LINNレコードからスタジオマスタークオリティでハイサンプリングの高音質ソースとしてダウンロードができるようになりました。
リンクはこちらです。
http://www.linnrecords.com:80/recording-hello-troll.aspx
もちろんヘルゲ・リエンはLINNレコードのミュージシャンではありませんが、所属するレーベルからライセンスを受けて販売するということです。
LINNレコードというと良質ですが、さすがにそうラインナップは多くはありません。そこでこうしていろいろなレーベルのミュージシャンが、高音質ダウンロードで経験あるLINNからダウンロードできるようになるというのは注目すべきことだと思います。
またLINNレコードではさらに96kHzを超える192kHzの超ハイサンプリングデータもダウンロードできるようになりました。下記リンクです。
Magnetism -Ben Heit Quartet
ヘルゲリエントリオはノルウエーのミュージシャンですが、オーディオベーシック誌に載っていましたようにノルウエーの2Lというレーベルでもハイサンプリングデータのダウンロードができるようになりました。
下記のリンクですが、こちらは無料でテスト配信をしているようなので、高品質データに興味ある人はお試しください。(ただしユーザー名とパスワードの入力が必要になりますので、中の注意書きをお読みください)
http://www.2l.no/hires/index.html
これ、なんと352kHz/24bitやDSD方式のフォーマットまであります。352kHzだと一曲で1GBというのもなかなか壮絶です。CDには一曲さえも入らないということですから。。
こうしてだんだんと高品質の配信の可能性が広がっていくのはなかなかおもしろいことです。
2009年02月07日
ワオンレコードの高品質音源サンプラー
以前もLINNレコードのスタジオマスター(96/24 FLAC)をダウンロードしたりしましたが、ハイサンプリング・ハイダイナミックレンジの高品質ソースにも興味をもっています。
Minimaさんのところの記事で知ったのですが、ワオンレコードというところでデジタルオーディオ用のハイサンプリングソースをDVDで販売しているということで、さっそく注文しました。
ページはこちらです。
http://www.waonrecords.jp/sampler.html
初回は品切れでしたが、二回目の増刷版がいま届きました。週末にあわせて速達で送ってくれるという親切なところも良いですね。
これはワオンレコードさんの古楽を中心としたアルバムを96Khz/24bit(一部は176.2Khz/24bit)のCDを超えるハイサンプリング・ハイダイナミックレンジの品質のデータをDVDで販売してくれるものです。
DVDにはWAVで収録されています。
わたしはPC上でSamplitudeで再生し、DAL CardDeluxe->NuForce Icon->JohnBlue JB3というシステムで聴いてみました。
(再生はWinAmpなどでも可能です)
音をだすと部屋が美しく鮮烈な音に包まれます。とにかく音がたくさんあふれるように出てくるという感覚で、ペダルなどを踏む音自体も生々しくリアルに聞こえます。
比較のためにSamplitudeでディザ処理をして44/16にダウンサンプリングしたものと比べてみると、たしかに44/16にするとこれがいつものCDの音という感じがします。
比べると96/24の音はより空間に深みがあり、より透明で響きがより豊かで芳醇です。音と音の間からさらに音が出てくるという感じで、細かい音の粉雪に包み込まれます。
録音は古楽がメインでビオラ・ダ・ガンバやバロックチェロなど古楽器が多く使われています。古楽器はいまの楽器よりもより倍音豊かで美しく艶やかな音色を奏でます。平均律以前の楽器なので純粋に美しい音の響きのみを追求したものといえます。
そうした古楽器の奏でる豊かな音色をこのハイサンプリング・ソースはあますところなく伝えているといえると思います。
もちろん録音もとても優秀です。
下の左側は波形エディターで見た「バロックな対話」の曲の一部分です。この曲はソプラノとカウンターテナーの二人によって歌われますが、真ん中のピークになっているところは二人の歌がユニゾンになるところです。このように音の強弱の幅に大きな余地があるので、ユニゾンでコーラスを太く迫力を増すという手法が効果的に聞き取れます。これがダイナミックレンジを効果的に使っている録音だと思います。
ちなみに右はポップスやロックで使われる一般的なコンプレッサーを使った録音です。強弱の差がまったくないので平板的になります。これはラジカセやミニコンポのような機器で迫力を出すためですが、こうなるともはやオーディオ側で原音忠実という言葉を弄してもあまり意味がありません。

収録曲の内容もとてもすばらしく、サンプラーとはいえとても美しく演奏も楽しめます。
古楽が主ですが、日本の作家の現代曲やO'Carolanのようにアイルランドの作曲家の作品もあります。オキャロランはうちのブログでも何回か書いていますが、いつも現代風にアレンジされたアイリッシュものばかり聴いているので、こうして当時の同時代的な演奏で聞くとかえって新鮮です。
個人的には上畑氏の曲やグリーンスリーブスの変奏曲なんかがとても気にいっています。
なかなかすばらしいサンプラーだと思います。もっといいシステムでも聴いてみたいものですね。
Minimaさんのところの記事で知ったのですが、ワオンレコードというところでデジタルオーディオ用のハイサンプリングソースをDVDで販売しているということで、さっそく注文しました。
ページはこちらです。
http://www.waonrecords.jp/sampler.html
初回は品切れでしたが、二回目の増刷版がいま届きました。週末にあわせて速達で送ってくれるという親切なところも良いですね。
これはワオンレコードさんの古楽を中心としたアルバムを96Khz/24bit(一部は176.2Khz/24bit)のCDを超えるハイサンプリング・ハイダイナミックレンジの品質のデータをDVDで販売してくれるものです。
DVDにはWAVで収録されています。
わたしはPC上でSamplitudeで再生し、DAL CardDeluxe->NuForce Icon->JohnBlue JB3というシステムで聴いてみました。
(再生はWinAmpなどでも可能です)
音をだすと部屋が美しく鮮烈な音に包まれます。とにかく音がたくさんあふれるように出てくるという感覚で、ペダルなどを踏む音自体も生々しくリアルに聞こえます。
比較のためにSamplitudeでディザ処理をして44/16にダウンサンプリングしたものと比べてみると、たしかに44/16にするとこれがいつものCDの音という感じがします。
比べると96/24の音はより空間に深みがあり、より透明で響きがより豊かで芳醇です。音と音の間からさらに音が出てくるという感じで、細かい音の粉雪に包み込まれます。
録音は古楽がメインでビオラ・ダ・ガンバやバロックチェロなど古楽器が多く使われています。古楽器はいまの楽器よりもより倍音豊かで美しく艶やかな音色を奏でます。平均律以前の楽器なので純粋に美しい音の響きのみを追求したものといえます。
そうした古楽器の奏でる豊かな音色をこのハイサンプリング・ソースはあますところなく伝えているといえると思います。
もちろん録音もとても優秀です。
下の左側は波形エディターで見た「バロックな対話」の曲の一部分です。この曲はソプラノとカウンターテナーの二人によって歌われますが、真ん中のピークになっているところは二人の歌がユニゾンになるところです。このように音の強弱の幅に大きな余地があるので、ユニゾンでコーラスを太く迫力を増すという手法が効果的に聞き取れます。これがダイナミックレンジを効果的に使っている録音だと思います。
ちなみに右はポップスやロックで使われる一般的なコンプレッサーを使った録音です。強弱の差がまったくないので平板的になります。これはラジカセやミニコンポのような機器で迫力を出すためですが、こうなるともはやオーディオ側で原音忠実という言葉を弄してもあまり意味がありません。


収録曲の内容もとてもすばらしく、サンプラーとはいえとても美しく演奏も楽しめます。
古楽が主ですが、日本の作家の現代曲やO'Carolanのようにアイルランドの作曲家の作品もあります。オキャロランはうちのブログでも何回か書いていますが、いつも現代風にアレンジされたアイリッシュものばかり聴いているので、こうして当時の同時代的な演奏で聞くとかえって新鮮です。
個人的には上畑氏の曲やグリーンスリーブスの変奏曲なんかがとても気にいっています。
なかなかすばらしいサンプラーだと思います。もっといいシステムでも聴いてみたいものですね。
2008年07月13日
LINNで聴くLINNレコード
最近LINNレコードのスタジオマスターをダウンロードしてPCやポータブルで聴いています。単に24bit品質の音がダウンロードできるというだけではなく、LINNレコードの楽曲はジャズ・クラシックを中心にかなり優れたものがラインナップされています。
なかでも、この曲は聴いているうちにCDで聴いて見たいという感覚にとらわれました。
Magnificat
Thomas Tallis: Spem in alium
これはイギリスの代表的な中世の作曲家、トーマス・タリスの代表的な声楽曲であるSpem in alium(40声のモテット)です。うちのLINNとDynaudio SP25でこの圧倒的といえるような分厚い荘厳な空間を演出してみたいと思った訳です。
そこでLINNレコードのCDもそろえている銀座LINNのショウルームに行ってきました。ショウルームではいろいろとSneaky DSやAkurate DS, Akurate CDを交えたデモも親切にしてもらい、いろいろ感化されてしまいましたが、それはちょっと後で。
わたしのオーディオ機器は90年代LINNのCDPのIKEMI、プリのKAIRN、パワーのKLOUTというラインナップですが、この組み合わせはまさに絶妙です。
LINNの音というのがあると思います。まさにどれが欠けてもLINNの音ではなくなります。DACにDLIIIを使うとたしかに鮮鋭度等はあがりますが、全体の音の完成度はというとちょっと考えてしまいます。そこでCDからDynaudioで聴く時はIKEMI直でDLIIIを使わないで聴いてます。
90年代のLINNの音はいまのようにHiFi指向を突き詰めたわけではありませんが、箱庭的な完成度と適度な湿りと陰りがHiFi的なというより、音楽的な立体感と厚みを感じさせてくれます。もちろんKAIRNやKLOUTは当時のフラッグシップですから性能もすばらしいのですが、方向性がやや違うということでしょう。
まえに小林貢氏の講演のことをかきましたが、タリスのこの録音はまさにダイナミックレンジの教科書のような良録音だと思います。特に3曲目の主題曲で時にはさざ波のようにちいさく穏やかに、時には大きな波のように激しく押し寄せる声の表現はすばらしいと思います。
LINNの機材は英国の音楽を英国の機材で聴くという愉悦を与えてくれます。
ただ、24bitで聴く空間の広がりはやはり圧倒的でCDとはひとつ違ったものがあります。そこでやはりDSのようなストリームオーディオが欲しくなってきます。
LINN銀座で聴いたDSのデモはなかなか印象的でした。Sneaky DSもDACとして価格数倍のAkurate DSと比べてしまうとさすがに聴き劣りしてしまいますが、それだけ聴けばなかなか立派です。やはりこれはアンプも含めてCLASSIKの新世代版として一体型で楽しむものかもしれません。
Sneaky DSも24bitマスタークオリティを使うと一段と輝き、グレードが上がったかのように思えました。今度はMajik DSが発売されたころにでもちょっとまた試してみたいものです。
とはいえ、やはり90年代LINNが好きな私としては、本当はIKEMI DSなんていうのが黒い箱で出てくるとなかなか面白いんですが、なにかの記念モデルにでも作って欲しいものです。まあ本当の意味での90年代はKARIL+NUMERIKでしょうから、Majik DS+NUMERIKという手もあります(^^
なかでも、この曲は聴いているうちにCDで聴いて見たいという感覚にとらわれました。
Magnificat
Thomas Tallis: Spem in alium
これはイギリスの代表的な中世の作曲家、トーマス・タリスの代表的な声楽曲であるSpem in alium(40声のモテット)です。うちのLINNとDynaudio SP25でこの圧倒的といえるような分厚い荘厳な空間を演出してみたいと思った訳です。
そこでLINNレコードのCDもそろえている銀座LINNのショウルームに行ってきました。ショウルームではいろいろとSneaky DSやAkurate DS, Akurate CDを交えたデモも親切にしてもらい、いろいろ感化されてしまいましたが、それはちょっと後で。
わたしのオーディオ機器は90年代LINNのCDPのIKEMI、プリのKAIRN、パワーのKLOUTというラインナップですが、この組み合わせはまさに絶妙です。
LINNの音というのがあると思います。まさにどれが欠けてもLINNの音ではなくなります。DACにDLIIIを使うとたしかに鮮鋭度等はあがりますが、全体の音の完成度はというとちょっと考えてしまいます。そこでCDからDynaudioで聴く時はIKEMI直でDLIIIを使わないで聴いてます。
90年代のLINNの音はいまのようにHiFi指向を突き詰めたわけではありませんが、箱庭的な完成度と適度な湿りと陰りがHiFi的なというより、音楽的な立体感と厚みを感じさせてくれます。もちろんKAIRNやKLOUTは当時のフラッグシップですから性能もすばらしいのですが、方向性がやや違うということでしょう。
まえに小林貢氏の講演のことをかきましたが、タリスのこの録音はまさにダイナミックレンジの教科書のような良録音だと思います。特に3曲目の主題曲で時にはさざ波のようにちいさく穏やかに、時には大きな波のように激しく押し寄せる声の表現はすばらしいと思います。
LINNの機材は英国の音楽を英国の機材で聴くという愉悦を与えてくれます。
ただ、24bitで聴く空間の広がりはやはり圧倒的でCDとはひとつ違ったものがあります。そこでやはりDSのようなストリームオーディオが欲しくなってきます。
LINN銀座で聴いたDSのデモはなかなか印象的でした。Sneaky DSもDACとして価格数倍のAkurate DSと比べてしまうとさすがに聴き劣りしてしまいますが、それだけ聴けばなかなか立派です。やはりこれはアンプも含めてCLASSIKの新世代版として一体型で楽しむものかもしれません。
Sneaky DSも24bitマスタークオリティを使うと一段と輝き、グレードが上がったかのように思えました。今度はMajik DSが発売されたころにでもちょっとまた試してみたいものです。
とはいえ、やはり90年代LINNが好きな私としては、本当はIKEMI DSなんていうのが黒い箱で出てくるとなかなか面白いんですが、なにかの記念モデルにでも作って欲しいものです。まあ本当の意味での90年代はKARIL+NUMERIKでしょうから、Majik DS+NUMERIKという手もあります(^^