QobuzがMP3を廃止して、プランをCD品質とハイレゾを含む月額$14.99(年間だと$12.5/月)のプラン一つに統合するとのことです。
https://www.audiostream.com/content/qobuz-kills-mp3-offers-high-res-and-cd-lossless-1499
ハイレゾストリーミングがひしめく中で戦略的な一手に出てきましたね。
Music TO GO!
2019年11月09日
2019年08月08日
Appleが"Mastered for iTunes"に変わって"Apple Digital Masteres"を立ち上げ
Appleが従来の"Mastered for iTunes"に変わって"Apple Digital Masteres"というのを立ち上げます。
ただ現状では"Mastered for iTunes"と同じツールを使うようで、違いが大きくないようでAppleがCatalina OSでiTunesを排するので、それに伴うリブランドとも言われています。ただ将来的には不明です。
ちなみに"Mastered for iTunes"とは何かというと、44kHz/16 int(いわゆるRedbook master)からAACに変換していたものを、44kHz/32 float(いわゆるCoreaudio format)からAACに変更するというものです。前に書いた記事をご覧ください。
Mastered for iTunesとは: Music TO GO!
2019年07月10日
ラズパイ4のUSB-C端子に設計不具合
ラズパイ4のUSB-Cの設計にミスがあり、互換性が完全に保たれない可能性があるようです。端子のピン設計にミスというか手抜きがあるようです。別にすべき抵抗を共用化しているようで、これはラズパイらしい低価格化のゆえかもしれません。
このためにE-MarkタイプのUSB-Cケーブルを使用すると、ラズパイ4を給電先ではなくオーディオアダプターとして誤判断してしまうかもしれないということ。つまりこのタイプのケーブルを使うと充電できないかもしれないというわけですね。
これはラズパイ側も認めていて、将来(数か月後?)のボードデザインでは改良されるそうです。
https://arstechnica.com/gadgets/2019/07/raspberry-pi-4-uses-incorrect-usb-c-design-wont-work-with-some-chargers/
このためにE-MarkタイプのUSB-Cケーブルを使用すると、ラズパイ4を給電先ではなくオーディオアダプターとして誤判断してしまうかもしれないということ。つまりこのタイプのケーブルを使うと充電できないかもしれないというわけですね。
これはラズパイ側も認めていて、将来(数か月後?)のボードデザインでは改良されるそうです。
https://arstechnica.com/gadgets/2019/07/raspberry-pi-4-uses-incorrect-usb-c-design-wont-work-with-some-chargers/
2019年05月04日
Netflixが「スタジオなみの」高音質配信開始
Netflixがストリーミングサービスの高音質化を発表し、すでに5/1より適用開始しています。これはNetflixがやってきた4K, HDR, Dolby Atmos , Netflix Calibratedなどに続く技術的な取り組みの一つということです。
この恩恵を得るにはデバイスが5.1もしくはDolby Atmos対応(プレミアムプラン必要)でなければなりません。5.1では192kbpsから640kbpsまで、Dolby Atmosでは448kbpsから768kbpsまでの可変ビットレート(つまりAdaptiveモード)で提供されます。これについては後で詳述します。
これは5.1とAtmosをサポートするすべてのタイトルで提供されているということです。背景としては「Stranger Things 2」のカーチェイスシーンで音がミキシング(ポスプロ)時よりも明瞭に聴き取れないということがあったようで、それに対応するためにビットレートを上げたということのようです。これはオーディオファイル的に良い音というよりも、電話の鳴る音とか鳥の声がより鮮明に聴こえるというところを目的としているようです。
https://media.netflix.com/en/company-blog/bringing-studio-quality-sound-to-netflix
これは原文によると「Bringing Studio Quality Sound to Netflix」とスタジオ品質であると書かれていますが、これは具体的にどういうことかというとNetflixのブログに詳しい説明があります。
https://medium.com/netflix-techblog/engineering-a-studio-quality-experience-with-high-quality-audio-at-netflix-eaa0b6145f32
普通スタジオ品質というと24bitロスレスなわけですが、上のブログでは「我々が言っているスタジオ品質とは」という説明があります。Netflixが言っているのはそうした意味でのロスレスではありませんが、"perceptually transparent"つまり知覚的に透明だと言っています。知覚的に透明とは、実際に聴いてみるとマスターと聴き分けができないレベルにあるという意味で、これはNetflixが聴き取りのテストを行ってみた結果、Dolby Digital Plusで640 kbps以上の時にはマスターと違いが判らない、という結果に基づいているということです。640kbpsというのは5.1chの24bitマスターと比較して1/10程度の圧縮率となるとのこと。同様にAtmosでは768 kbpsをtransparentとしましたが、これはまた見直すかもしれないということのようです。
さくっと計算すると、オーディオの場合は44kx16x2=1.4MbpsがロスレスCD品質なので、映像では48kx24x6=6.9Mbpsが(マスターの)ロスレスで必要になりますね(サブウーファーの0.1chを仮に1chとみなした場合)。ですから5.1ch音声トラックの1/10というと、オーディオでは128kbps、あるいは160kbpsくらいのことを指しているように思われます。それがマスターと変わらないかどうかというのは映像とオーディオを比べても仕方ないのでなんとも言えませんけれども。
このtransparentというのはgoodから始まって一番良い、たぶんexcellentとかbestの上とかそういう使い方をしていると思います。(ちなみにアメリカ英語ではgoodは「良い」ではなくまあまあとか悪くない程度の意味ですので念のため、good→better→ bestという感じですね)
技術的にもうひとつポイントなのはNetflixがいままで固定ビットレートで音声ストリーミングしていたのを可変レート、つまりAdaptiveでストリーミングするようになったということです。さきに出たtransparentはNetflix用語ですが、adaptiveというのは回線状況に応じてビットレートを変えるという一般用語です。ちなみにすでに見ている人は知っていると思いますが、ビデオの方ではすでにAdaptiveを使っています。回線が遅くなると画質が落ちるやつです。つまりNetflixではこれでビデオもオーディオもAdaptiveストリーミングになったわけです。
ここでのポイントはこの図を見てもらうとわかるのですが、いままでオーディオは固定で送っていたので、回線品質の悪いところに合わせたビットレートを使っていたということです。つまり言い方を変えると、NetflixでオーディオもAdaptiveでストリーミングできるようになったことで、よりよい音質を提供することができるようになったということだと思います。
これを考えると冒頭で背景としては「Stranger Things 2」のカーチェイスシーンとの説明を引用しましたが、実際はオーディオでのAdaptiveモードの実用化にめどがついたので提供開始したというほうが正しいように推測できますね。
この恩恵を得るにはデバイスが5.1もしくはDolby Atmos対応(プレミアムプラン必要)でなければなりません。5.1では192kbpsから640kbpsまで、Dolby Atmosでは448kbpsから768kbpsまでの可変ビットレート(つまりAdaptiveモード)で提供されます。これについては後で詳述します。
これは5.1とAtmosをサポートするすべてのタイトルで提供されているということです。背景としては「Stranger Things 2」のカーチェイスシーンで音がミキシング(ポスプロ)時よりも明瞭に聴き取れないということがあったようで、それに対応するためにビットレートを上げたということのようです。これはオーディオファイル的に良い音というよりも、電話の鳴る音とか鳥の声がより鮮明に聴こえるというところを目的としているようです。
https://media.netflix.com/en/company-blog/bringing-studio-quality-sound-to-netflix
これは原文によると「Bringing Studio Quality Sound to Netflix」とスタジオ品質であると書かれていますが、これは具体的にどういうことかというとNetflixのブログに詳しい説明があります。
https://medium.com/netflix-techblog/engineering-a-studio-quality-experience-with-high-quality-audio-at-netflix-eaa0b6145f32
普通スタジオ品質というと24bitロスレスなわけですが、上のブログでは「我々が言っているスタジオ品質とは」という説明があります。Netflixが言っているのはそうした意味でのロスレスではありませんが、"perceptually transparent"つまり知覚的に透明だと言っています。知覚的に透明とは、実際に聴いてみるとマスターと聴き分けができないレベルにあるという意味で、これはNetflixが聴き取りのテストを行ってみた結果、Dolby Digital Plusで640 kbps以上の時にはマスターと違いが判らない、という結果に基づいているということです。640kbpsというのは5.1chの24bitマスターと比較して1/10程度の圧縮率となるとのこと。同様にAtmosでは768 kbpsをtransparentとしましたが、これはまた見直すかもしれないということのようです。
さくっと計算すると、オーディオの場合は44kx16x2=1.4MbpsがロスレスCD品質なので、映像では48kx24x6=6.9Mbpsが(マスターの)ロスレスで必要になりますね(サブウーファーの0.1chを仮に1chとみなした場合)。ですから5.1ch音声トラックの1/10というと、オーディオでは128kbps、あるいは160kbpsくらいのことを指しているように思われます。それがマスターと変わらないかどうかというのは映像とオーディオを比べても仕方ないのでなんとも言えませんけれども。
このtransparentというのはgoodから始まって一番良い、たぶんexcellentとかbestの上とかそういう使い方をしていると思います。(ちなみにアメリカ英語ではgoodは「良い」ではなくまあまあとか悪くない程度の意味ですので念のため、good→better→ bestという感じですね)
技術的にもうひとつポイントなのはNetflixがいままで固定ビットレートで音声ストリーミングしていたのを可変レート、つまりAdaptiveでストリーミングするようになったということです。さきに出たtransparentはNetflix用語ですが、adaptiveというのは回線状況に応じてビットレートを変えるという一般用語です。ちなみにすでに見ている人は知っていると思いますが、ビデオの方ではすでにAdaptiveを使っています。回線が遅くなると画質が落ちるやつです。つまりNetflixではこれでビデオもオーディオもAdaptiveストリーミングになったわけです。
ここでのポイントはこの図を見てもらうとわかるのですが、いままでオーディオは固定で送っていたので、回線品質の悪いところに合わせたビットレートを使っていたということです。つまり言い方を変えると、NetflixでオーディオもAdaptiveでストリーミングできるようになったことで、よりよい音質を提供することができるようになったということだと思います。
これを考えると冒頭で背景としては「Stranger Things 2」のカーチェイスシーンとの説明を引用しましたが、実際はオーディオでのAdaptiveモードの実用化にめどがついたので提供開始したというほうが正しいように推測できますね。
2019年04月11日
トップウイングでSONORE国内導入
うちのブログでは何回か取り上げてきたSONORE(ソノーレ)の製品がいよいよ国内でもトップウイングさんから販売が開始されることになりました。月末のヘッドフォン祭で発表となります。
SONOREはmicroRenduという製品で最近話題となり、いくつか製品があるのですが、まずultraRenduとultraDigitalを5月中旬頃に発売の予定ということです。
わたしは記事を書くためにデモ機を試用してみました。まず簡単にultraRenduを紹介しますと、背面を見てもらうとわかりますが、microSDスロット、RJ45ネットワーク端子、USB-A、電源端子というシンプルなものです。端的に言うとネットワークブリッジ製品で、PCにネットワークでつなげてUSBに変換してDACに出力する、というようなものです。SDスロットはSonicorbiterというOSを入れるスロットで音源ではありません。
PCからはRoon、MPD、DLNA、Squeezelite(SqeezeBox)などの出力先として見えます。
つまりいままでPCから直差ししていたUSB DACをultraRenduを介することで音質を上げるという製品です。聴いてみるとかなり効果は高いと思います。

実際に構成を見て、聴いてみるとよくわかると思いますのでPCオーディオ興味ある方はぜひヘッドフォン祭のトップウイングブースならびに発表会にお越しください。
SONOREはmicroRenduという製品で最近話題となり、いくつか製品があるのですが、まずultraRenduとultraDigitalを5月中旬頃に発売の予定ということです。
わたしは記事を書くためにデモ機を試用してみました。まず簡単にultraRenduを紹介しますと、背面を見てもらうとわかりますが、microSDスロット、RJ45ネットワーク端子、USB-A、電源端子というシンプルなものです。端的に言うとネットワークブリッジ製品で、PCにネットワークでつなげてUSBに変換してDACに出力する、というようなものです。SDスロットはSonicorbiterというOSを入れるスロットで音源ではありません。
PCからはRoon、MPD、DLNA、Squeezelite(SqeezeBox)などの出力先として見えます。
つまりいままでPCから直差ししていたUSB DACをultraRenduを介することで音質を上げるという製品です。聴いてみるとかなり効果は高いと思います。


実際に構成を見て、聴いてみるとよくわかると思いますのでPCオーディオ興味ある方はぜひヘッドフォン祭のトップウイングブースならびに発表会にお越しください。
2018年10月04日
WiFiの名称が簡略化されます
2018年07月23日
Chordの新製品発表会
Chordは7/15の発表会で3機種を新たに発表しました。そう、2機種と言われていたのですが、サプライズで1機種が加わりました。
それらはDAVE向けパワーアンプのetude、よりデスクトップに適合したHugoTT2、そしてサプライズのHugo M scalerです。
![IMG_6785_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6785_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
左写真の左:Hugo TT2とToby、右:etude、奥:Blu Mk2とDave
右写真はサプライズで取り出されるHugo M Scaler
1. 新パワーアンプetude
etudeはDaveに合わせたパワーアンプを作るという発想で、Daveのプリ出力を使ってDACからダイレクトでパワーアンプにつなぐものです。クラス的には同社のChoralシリーズに相当します。
![IMG_6771_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6771_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![Etude - Rear[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/Etude20-20Rear5B15D-thumbnail2.jpg)
Chord etude
etudeはフランス語のstudyという意味で、文字通りDaveのトランジェントの良さと低歪に気づかされて一から作り直すということで、Daveに合わせた高速アンプのために「フィードフォーワード」という新たなトポロジーを採用しています。これはRobert Cordellという人の研究に基づくもので、従来のフィードバックループでは早い処理に追いつけないので、ループで戻すというのではなく、あらかじめ予測した補正量をモニタリングと同時に合成して歪みを打ち消すというトポロジーのようです。
![IMG_6754_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6754_filtered5B15D-e113a-thumbnail2.jpg)
Chord etude
つまり言い方を変えるとオーディオ世界にはアンプのフィードバックの功罪について議論が昔からあって、従来はNFBアンプではSNが良い(明瞭)が音が遅い(だるい)、ノンNFBアンプでは音は早い(生き生きとする)がSNが悪い(不明瞭)ということがトレードオフとして言われていましたが、このフィードフォーワードではSNが良く早いという両方の利点を持つということが言えるかもしれません。
![IMG_6775_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6775_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
この考え方は1986年からあるそうですが、従来は高速デジタル処理の分野の話で、オーディオでは必要ないものでしたが、Daveによってその領域に踏み込んだということを言っていました。
![IMG_6755_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6755_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
etudeではコンパクトアンプですが、BTLによってさらなるハイパワー化が可能です。このコンパクトさは4つの静音ファンによるものだということ。
2. Hugo TT2
Hugo TT2はHugo TTをさらにテーブルトップに向けて改良したもので、バッテリーではなく電源を持つことで、FPGAの持つ力を開放したさらなる処理能力を持ち、98304タップというDaveの半分程度というかなり高性能化がなされました。
![IMG_6761_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6761_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Chord Hugo TT2とTToby
この電源はスーパーキャパシターを使うもので、素早い電流の取り出しに対応しています。
またボリュームを手前に持ってくることなどさらなる改良が図られています。またゲインを設けるなど高感度IEMに向けた対応もなされるのは最近HeadFiでも活躍するワッツならではでしょう。
![HugoTT2Front 2[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/HugoTT2Front2025B15D-thumbnail2.jpg)
Hugo TT2
発表会の写真でTT2の下の銀色はTTobyという国内未発表のアンプです。こちらは100w/chでAB級とのこと。
3. Hugo M scaler
サプライズはHugo M scalerです。この「M Scaler」という名称はこれがはじめてではなく、前にBlu MkIIが登場した時にその100万タップのデジタルフィルターをM Scalerと呼称していました。Mはミリオンのことでしょう。タップ数は処理の細かさです。
![IMG_6788_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6788_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Hugo TT2の右にあるデバイスがHugo M Scaler
このHugo M Scalerを使用すれば、DaveにたいしてBlu MkIIを使用して100万タップのアップサンプラーとして使用したのと同じことができます。下記のBlu MkIIの記事もご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/446340304.html
![IMG_6789_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6789_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
M scalerについて解説するロバートワッツ
つまりM Scalerはデジタル信号を入力し、100万タップの高精度で768kHZにアップサンプリングして、Chordの2本のBNC端子を採用しているDAC(Dave,Qutest,HugoTT2)に出力して音質を向上させるデバイスというわけです。下記のChordホームページに詳細があります。
https://chordelectronics.co.uk/product/hugo-mscaler/
Daveの16万タップに対して、M Scalerは100万タップと大幅な処理力の向上をもたらしてトランジェント・空間再現力の向上をもたらしますが、それだけデジタル回路のノイズも増えるのでDACとは別筐体のほうがよいわけです。
![IMG_6796_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6796_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
端的にいうと"Hugo M Scaler"とはBlu Mk2のCDドライブメカを取ったものと考えてよいです。これはロブワッツにも確認してみましたが、そうだと言ってました。ただしFPGAなども同じ(ザイリンクスXC7A200T)だそうですが、筐体や電源など厳密には異なりますので念のため。
ちなみに100万タップというのは16bitにとっても到達点であり、24bitに対してはまだまだということですので極めるとは大変なものです。
![IMG_6799_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6799_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
右のデバイスがHugo M Scaler
Hugo M Scalerは機能オンオフのバイパス機能があるため、ありなしの聴き比べを試聴できました。
HugoTT2のみでも自然で高精度な音ですが、Hugo M Scalerをオンにすると合唱曲のマニフィカートではより透明感が出て高域がより伸びる感じがします。ジャズのヘルゲリエンのTake5では音のエッジがよりシャープで楽器のキレが良くなり、高域の音がきれいで低域もより深く感じられます。ヴァイオリン曲では倍音の響きがより豊かに聞こえる感じです。効果はわりと高いと感じられました。
![IMG_6769_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6769_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Chordの発展について語るジョンフランクス
Chordは5年前より12倍の売上規模となり、より開発に投資したいということです。今後ともまた新製品を楽しみにしたいものです。
それらはDAVE向けパワーアンプのetude、よりデスクトップに適合したHugoTT2、そしてサプライズのHugo M scalerです。
![IMG_6763_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6763_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_6785_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6785_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
左写真の左:Hugo TT2とToby、右:etude、奥:Blu Mk2とDave
右写真はサプライズで取り出されるHugo M Scaler
1. 新パワーアンプetude
etudeはDaveに合わせたパワーアンプを作るという発想で、Daveのプリ出力を使ってDACからダイレクトでパワーアンプにつなぐものです。クラス的には同社のChoralシリーズに相当します。
![IMG_6771_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6771_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![Etude High Right[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/Etude20High20Right5B15D-thumbnail2.jpg)
![Etude - Rear[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/Etude20-20Rear5B15D-thumbnail2.jpg)
Chord etude
etudeはフランス語のstudyという意味で、文字通りDaveのトランジェントの良さと低歪に気づかされて一から作り直すということで、Daveに合わせた高速アンプのために「フィードフォーワード」という新たなトポロジーを採用しています。これはRobert Cordellという人の研究に基づくもので、従来のフィードバックループでは早い処理に追いつけないので、ループで戻すというのではなく、あらかじめ予測した補正量をモニタリングと同時に合成して歪みを打ち消すというトポロジーのようです。
![IMG_6754_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6754_filtered5B15D-e113a-thumbnail2.jpg)
Chord etude
つまり言い方を変えるとオーディオ世界にはアンプのフィードバックの功罪について議論が昔からあって、従来はNFBアンプではSNが良い(明瞭)が音が遅い(だるい)、ノンNFBアンプでは音は早い(生き生きとする)がSNが悪い(不明瞭)ということがトレードオフとして言われていましたが、このフィードフォーワードではSNが良く早いという両方の利点を持つということが言えるかもしれません。
![IMG_6773_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6773_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_6775_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6775_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
この考え方は1986年からあるそうですが、従来は高速デジタル処理の分野の話で、オーディオでは必要ないものでしたが、Daveによってその領域に踏み込んだということを言っていました。
![IMG_6755_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6755_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
etudeではコンパクトアンプですが、BTLによってさらなるハイパワー化が可能です。このコンパクトさは4つの静音ファンによるものだということ。
2. Hugo TT2
Hugo TT2はHugo TTをさらにテーブルトップに向けて改良したもので、バッテリーではなく電源を持つことで、FPGAの持つ力を開放したさらなる処理能力を持ち、98304タップというDaveの半分程度というかなり高性能化がなされました。
![IMG_6761_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6761_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Chord Hugo TT2とTToby
この電源はスーパーキャパシターを使うもので、素早い電流の取り出しに対応しています。
またボリュームを手前に持ってくることなどさらなる改良が図られています。またゲインを設けるなど高感度IEMに向けた対応もなされるのは最近HeadFiでも活躍するワッツならではでしょう。
![HugoTT2Rear 2[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/HugoTT2Rear2025B15D-thumbnail2.jpg)
![HugoTT2Front 2[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/HugoTT2Front2025B15D-thumbnail2.jpg)
Hugo TT2
発表会の写真でTT2の下の銀色はTTobyという国内未発表のアンプです。こちらは100w/chでAB級とのこと。
3. Hugo M scaler
サプライズはHugo M scalerです。この「M Scaler」という名称はこれがはじめてではなく、前にBlu MkIIが登場した時にその100万タップのデジタルフィルターをM Scalerと呼称していました。Mはミリオンのことでしょう。タップ数は処理の細かさです。
![IMG_6788_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6788_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Hugo TT2の右にあるデバイスがHugo M Scaler
このHugo M Scalerを使用すれば、DaveにたいしてBlu MkIIを使用して100万タップのアップサンプラーとして使用したのと同じことができます。下記のBlu MkIIの記事もご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/446340304.html
![IMG_6789_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6789_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
M scalerについて解説するロバートワッツ
つまりM Scalerはデジタル信号を入力し、100万タップの高精度で768kHZにアップサンプリングして、Chordの2本のBNC端子を採用しているDAC(Dave,Qutest,HugoTT2)に出力して音質を向上させるデバイスというわけです。下記のChordホームページに詳細があります。
https://chordelectronics.co.uk/product/hugo-mscaler/
Daveの16万タップに対して、M Scalerは100万タップと大幅な処理力の向上をもたらしてトランジェント・空間再現力の向上をもたらしますが、それだけデジタル回路のノイズも増えるのでDACとは別筐体のほうがよいわけです。
![IMG_6796_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6796_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
端的にいうと"Hugo M Scaler"とはBlu Mk2のCDドライブメカを取ったものと考えてよいです。これはロブワッツにも確認してみましたが、そうだと言ってました。ただしFPGAなども同じ(ザイリンクスXC7A200T)だそうですが、筐体や電源など厳密には異なりますので念のため。
ちなみに100万タップというのは16bitにとっても到達点であり、24bitに対してはまだまだということですので極めるとは大変なものです。
![IMG_6803_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6803_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_6799_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6799_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
右のデバイスがHugo M Scaler
Hugo M Scalerは機能オンオフのバイパス機能があるため、ありなしの聴き比べを試聴できました。
HugoTT2のみでも自然で高精度な音ですが、Hugo M Scalerをオンにすると合唱曲のマニフィカートではより透明感が出て高域がより伸びる感じがします。ジャズのヘルゲリエンのTake5では音のエッジがよりシャープで楽器のキレが良くなり、高域の音がきれいで低域もより深く感じられます。ヴァイオリン曲では倍音の響きがより豊かに聞こえる感じです。効果はわりと高いと感じられました。
![IMG_6769_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_6769_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Chordの発展について語るジョンフランクス
Chordは5年前より12倍の売上規模となり、より開発に投資したいということです。今後ともまた新製品を楽しみにしたいものです。
2018年07月19日
Net Audio Vol31に執筆しました
本日発売のNet Audio Vol31に「ファイルとディスクの共存術」ということでMQA-CDの記事を書きました。
MQA-CDとはなにかということから、ケース別の使い方についてまで広範囲にまとめていますので、ぜひご購入の上でご一読ください。
MQA-CDとはなにかということから、ケース別の使い方についてまで広範囲にまとめていますので、ぜひご購入の上でご一読ください。
2017年06月06日
HDtracksがハイレゾストリーミングサービス開始か?
下記のAudiostreamの記事によると、LINN recordsと並んでハイレゾダウンロードの嚆矢的な存在のHDtracksがMQAを採用したストリーミングサービスを立ち上げるということです。
https://www.audiostream.com/content/hdmusicstream-hdtracks-new-all-mqa-streaming-service
どういうふうに運用されるかはわかりませんが(おそらく米国のみと思いますが)、MQAの採用などちょっと気になるところです。
https://www.audiostream.com/content/hdmusicstream-hdtracks-new-all-mqa-streaming-service
どういうふうに運用されるかはわかりませんが(おそらく米国のみと思いますが)、MQAの採用などちょっと気になるところです。
2017年05月15日
MP3死す?
海外報道などでMP3死すというニュースがありましたが、
http://www.npr.org/sections/therecord/2017/05/11/527829909/the-mp3-is-officially-dead-according-to-its-creators
http://www.techradar.com/news/rip-mp3-the-sound-file-that-changed-the-world-is-declared-dead
これはMP3のライセンスが切れたということのようです。つまり死んだのはMP3のライセンスのようです。そこでMP3ライセンス持ち会社が公式に死亡声明を出したということのよう。
http://m.huffpost.com/jp/entry/16588264
今までよくMP3のためにあれそれのライブラリをインクルードして、というのがありましたが、そういうのは変わって行くのかもしれません。
http://www.npr.org/sections/therecord/2017/05/11/527829909/the-mp3-is-officially-dead-according-to-its-creators
http://www.techradar.com/news/rip-mp3-the-sound-file-that-changed-the-world-is-declared-dead
これはMP3のライセンスが切れたということのようです。つまり死んだのはMP3のライセンスのようです。そこでMP3ライセンス持ち会社が公式に死亡声明を出したということのよう。
http://m.huffpost.com/jp/entry/16588264
今までよくMP3のためにあれそれのライブラリをインクルードして、というのがありましたが、そういうのは変わって行くのかもしれません。
2017年02月14日
LINNのMQA批判
LINNがサイトでMQAの批判をしています。書いたのはJim CollinsonというLINNのデジタルマーケット担当(兼ウエブデザイナー)です。"MQA is Bad For Music"という過激なタイトルが目を引きます。
https://www.linn.co.uk/blog/mqa-is-bad-for-music
MQAではほんとうに音質が上がっているのか、本当にロスレスか、など技術的な批判が多いのですが、ここでは音楽業界的なビジネスモデルとしての立場から批判している点が興味深いところです。
具体的に言うと音楽のサプライチェーンの一個所ではなく、全域にわたってかせげるようなエコシステムを構築しようとしているということがまずあります。たとば録音エンジニアリングの時点でもMQAに金が入り、ストリーミングプロバイダーでもMQAに金が入り、オーディオ機材でもMQAに金が入る、などなど。
またMQAはDRMないっていうけど、それは視点の違いで実質はMQAデコーダがDRMみたいなものではないかとか、この動きが売れ線の古い音楽により集中して新しい音楽への投資を怠ることになるのではないかとも言ってます。MQAで付加価値を付けるというのが、いわゆるリマスター再発豪華CD3枚組、などという感じでしょうか。
実のところはMQAがオープンではないという点が問題で、かつてのAppleロスレスとかSACDなどのように思えるということのようです。
LINNは総帥ティーフェンブルンがAppleロスレスのコメントしたり、DSD批判したりしてますね。LINNはオープンフォーマットへのこだわりが強いとも言えます。
http://vaiopocket.seesaa.net/s/article/235601629.html
ある意味ではLINN/(中小レーベルの)LINNレコーズとMeridian/(メジャーの)Warnerという対立構図が透けて見えていることも言えるかもしれません。
私もけっしてMQAに否定的ではありません。たとえばAK380でTIDALを使っているとやはりAstell & kernに次はMQA対応してほしいと思います。
しかしMQAをハイレゾPCMとかDSDのようなものとしてとらえるのは分かりやすいけど危険であるようには思いますね。ユーザーとしてはMQAのストリーミングは良いと思うけど、MQAのダウンロードには手を出したくないというところもあるかもしれません。
マーケット面からMQAに興味ある方はご一読してはいかがでしょうか。
https://www.linn.co.uk/blog/mqa-is-bad-for-music
MQAではほんとうに音質が上がっているのか、本当にロスレスか、など技術的な批判が多いのですが、ここでは音楽業界的なビジネスモデルとしての立場から批判している点が興味深いところです。
具体的に言うと音楽のサプライチェーンの一個所ではなく、全域にわたってかせげるようなエコシステムを構築しようとしているということがまずあります。たとば録音エンジニアリングの時点でもMQAに金が入り、ストリーミングプロバイダーでもMQAに金が入り、オーディオ機材でもMQAに金が入る、などなど。
またMQAはDRMないっていうけど、それは視点の違いで実質はMQAデコーダがDRMみたいなものではないかとか、この動きが売れ線の古い音楽により集中して新しい音楽への投資を怠ることになるのではないかとも言ってます。MQAで付加価値を付けるというのが、いわゆるリマスター再発豪華CD3枚組、などという感じでしょうか。
実のところはMQAがオープンではないという点が問題で、かつてのAppleロスレスとかSACDなどのように思えるということのようです。
LINNは総帥ティーフェンブルンがAppleロスレスのコメントしたり、DSD批判したりしてますね。LINNはオープンフォーマットへのこだわりが強いとも言えます。
http://vaiopocket.seesaa.net/s/article/235601629.html
ある意味ではLINN/(中小レーベルの)LINNレコーズとMeridian/(メジャーの)Warnerという対立構図が透けて見えていることも言えるかもしれません。
私もけっしてMQAに否定的ではありません。たとえばAK380でTIDALを使っているとやはりAstell & kernに次はMQA対応してほしいと思います。
しかしMQAをハイレゾPCMとかDSDのようなものとしてとらえるのは分かりやすいけど危険であるようには思いますね。ユーザーとしてはMQAのストリーミングは良いと思うけど、MQAのダウンロードには手を出したくないというところもあるかもしれません。
マーケット面からMQAに興味ある方はご一読してはいかがでしょうか。
2016年09月01日
いよいよWindowsにUSBクラス2ドライバーが導入されるか?
Windowsでは10になってもUSB class 2.0ドライバーが実装されてないのがオーディオにとっての難でした。
しかし下記のWindowsフォーラムの最新書き込みを見るとInsider Preview最新ビルドの14915(8/31)ではクラス2ドライバーが入ってるようです。
http://answers.microsoft.com/en-us/insider/forum/insider_wintp-insider_devices/windows-support-for-usb-audio-20/0d633b9f-3193-4c63-8654-fb10b3614a04?page=19&msgId=a3e33175-ae15-46ca-b547-5ef19dbf4d2b
ちょっと期待ですね。
しかし下記のWindowsフォーラムの最新書き込みを見るとInsider Preview最新ビルドの14915(8/31)ではクラス2ドライバーが入ってるようです。
http://answers.microsoft.com/en-us/insider/forum/insider_wintp-insider_devices/windows-support-for-usb-audio-20/0d633b9f-3193-4c63-8654-fb10b3614a04?page=19&msgId=a3e33175-ae15-46ca-b547-5ef19dbf4d2b
ちょっと期待ですね。
2016年08月17日
BrystonからラズパイベースのRoonReadyトランスポート
Brystonからトランスポートの新製品であるBDP-π(パイ)がリリースされたようです。
http://hifipig.com/bryston-announce-bdp-π-digital-musicy-player/
これは前にも書きましたが、中身はラズベリーパイとHiFiberry Digi+です。つまりこの記事で書いたものと同じです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435089337.html
この辺はHiFiberryのサイトでも書かれています。
https://www.hifiberry.com/2016/03/bryston-bdp-π-with-digi-inside/
BDP-πはラズベリーパイとHiFiberrry Digi+をベースにしてオーディオ機器らしい電源とシャーシを加えたものです。
この柔軟性のおかげであっさりとRoon対応を果たしたRoonReady機器でもあります。
ラズパイとかNanopiとかワンボード系の機材でもやり方次第、というところでしょうか。
http://hifipig.com/bryston-announce-bdp-π-digital-musicy-player/
これは前にも書きましたが、中身はラズベリーパイとHiFiberry Digi+です。つまりこの記事で書いたものと同じです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435089337.html
この辺はHiFiberryのサイトでも書かれています。
https://www.hifiberry.com/2016/03/bryston-bdp-π-with-digi-inside/
BDP-πはラズベリーパイとHiFiberrry Digi+をベースにしてオーディオ機器らしい電源とシャーシを加えたものです。
この柔軟性のおかげであっさりとRoon対応を果たしたRoonReady機器でもあります。
ラズパイとかNanopiとかワンボード系の機材でもやり方次第、というところでしょうか。
2016年08月14日
Nanopi NeoのRoonでのネットワークブリッジ応用例
この前の記事で書いたわずか800円程度のワンボードコンピューター、Nanopi Neoが到着しました。注文してからだいたい10日前後です。購入したのは512MBメモリのバージョンです。
![IMG_0001[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_00015B15D-thumbnail2.jpg)
比べてみると普通のラズベリーパイよりもずっと小さく、ラズベリーパイ・ゼロよりも小さいくらいです。それでいてフルのネットワーク端子とUSB端子がついている点がユニークです。
![IMG_0007[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_00075B15D-thumbnail2.jpg)
それで結局なにができるか、ということでComputer Audiophileに掲載されてたRoonを利用したネットワークブリッジの作り方を紹介します。
これはつまりRoonBridgeを使ってUSB DACをネットワークDAC化するというものです。
ネットワークで来るオーディオ信号をUSBに変えると言ってもよいです。使用例は下の写真のようになります。
![IMG_9978[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99785B15D-thumbnail2.jpg)
出ているケーブルは電源ケーブル(Micro USB 5V 2A)、USBケーブル、ネットワークケーブルです。ラズパイ・ゼロだとUSBもネットワークも変換ケーブルやアダプタが必要になるので、Nanopi Neoの利便性がわかります。
1. まずはじめに用意されているubuntu OSをインストールします。
https://www.mediafire.com/folder/n5o8ihvqhnf6s/Nanopi-NEO
をブラウザで開け、OfficialROMを開けると下記のファイルがあるのでそれをダウンロードします。
nanopi-neo-core-qte-sd4g.img.zip
解凍して上記OSをW32 disk imagerでMicroSDに書き込みします。
2. Nanopi neoにMicroSDを取り付けます。
3. ネットワークケーブルをNanopi Neoに接続して電源5Vを接続し立ち上げます。
青いLEDが明滅すればOSのブートはオーケーです。
このときにOSがDHCPでipアドレスを取得しています。
4. ネット内のPCでTera TermとかSSH端末を立ち上げて、そのipアドレスを入力するんですが、これがちょっと難です。ラズベリーパイだとモニターとキーボードを接続すればipconfigでわかりますが、Nanopi Neoではモニターもないのでとりあえず手探りで探し出しました。なにかネット内の機器のローカルipアドレスを探し出して(たとえば198.168.1.102)、たいていそれにプラスいくつかなので192.168.1.105とか探し出します。(他にいい方法があるのかわかりませんが) 8/19追加→教えてもらったのですがTWSNMPマネージーツールを使う方法があるということです。
5. そのアドレスにrootでSSHで入ります。パスワードはfaです。

6. まず標準のOSにcurlをインストールして、それからRoonBridgeをインストールします。以下の手順に従ってください。
#apt-get install curl
#curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
RoonBridgeでは自動的にipアドレスを取得するのでこれ以後はipアドレスの取得の手間は不要です。
実際にLH LabsのGeek Pulse USB DACで試してみました。
RoonからはAudio setupからNetworkedのところに見えますのでドライバを選択してenableします。
これでRoonBridgeとして機能します。下記の画像のようにシグナルパスを確認してください。

次にUSBのAB端子直結アダプタを使ってみました。これであればケーブル不要でアダプタのようにDACに据え付けることができます。
![IMG_9993[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99935B15D-thumbnail2.jpg)
Geek Pulseの背後に据え付けます。
![IMG_9991[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99915B15D-thumbnail2.jpg)
左は普通のUSBケーブルによる接続、右がこのネットワークブリッジを使った接続です。
![IMG_9985[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99855B15D-thumbnail2.jpg)
全体はこんな感じです。これでUSBケーブルの長さに左右されずにDACを設置することができます。
音質も簡単に比べてみましたが、このアコリバのかなり良いUSBケーブルとくらべても音質的にそう大きな遜色はないように思います。多少は異なりますが、USBケーブルを直結したほうが音質が良いのではないかという先入観を考え直すくらいには音質レベルは変わりないと思います。さくっとやっただけなので音質的にはもっと手を加える余地はあるかもしれません。
このようなネットワークブリッジで、手持ちのUSB DACをMergingのNADACのようなネットワークDACへと変えてくれます。
これがわずか800円でできるわけです。
使用してみるとプロセッサが強力なせいか結構熱くなります。そこでオプションとしてヒートシンクも買ってみました。
![IMG_9982[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99825B15D-thumbnail2.jpg)
Nanopi Neoはこんな小さなボードにフルサイズのUSB端子とネットワーク端子を採用した点がユニークで、最新のRoonを使用していままでになかったような使い方が可能です。ubuntuベースということでもっといろいろな使い方が可能になるかもしれません。
![IMG_0001[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_00015B15D-thumbnail2.jpg)
比べてみると普通のラズベリーパイよりもずっと小さく、ラズベリーパイ・ゼロよりも小さいくらいです。それでいてフルのネットワーク端子とUSB端子がついている点がユニークです。
![IMG_0006[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_00065B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_0005[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_00055B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_0007[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_00075B15D-thumbnail2.jpg)
それで結局なにができるか、ということでComputer Audiophileに掲載されてたRoonを利用したネットワークブリッジの作り方を紹介します。
これはつまりRoonBridgeを使ってUSB DACをネットワークDAC化するというものです。
ネットワークで来るオーディオ信号をUSBに変えると言ってもよいです。使用例は下の写真のようになります。
![IMG_9978[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99785B15D-thumbnail2.jpg)
出ているケーブルは電源ケーブル(Micro USB 5V 2A)、USBケーブル、ネットワークケーブルです。ラズパイ・ゼロだとUSBもネットワークも変換ケーブルやアダプタが必要になるので、Nanopi Neoの利便性がわかります。
1. まずはじめに用意されているubuntu OSをインストールします。
https://www.mediafire.com/folder/n5o8ihvqhnf6s/Nanopi-NEO
をブラウザで開け、OfficialROMを開けると下記のファイルがあるのでそれをダウンロードします。
nanopi-neo-core-qte-sd4g.img.zip
解凍して上記OSをW32 disk imagerでMicroSDに書き込みします。
2. Nanopi neoにMicroSDを取り付けます。
3. ネットワークケーブルをNanopi Neoに接続して電源5Vを接続し立ち上げます。
青いLEDが明滅すればOSのブートはオーケーです。
このときにOSがDHCPでipアドレスを取得しています。
4. ネット内のPCでTera TermとかSSH端末を立ち上げて、そのipアドレスを入力するんですが、これがちょっと難です。ラズベリーパイだとモニターとキーボードを接続すればipconfigでわかりますが、Nanopi Neoではモニターもないのでとりあえず手探りで探し出しました。なにかネット内の機器のローカルipアドレスを探し出して(たとえば198.168.1.102)、たいていそれにプラスいくつかなので192.168.1.105とか探し出します。(他にいい方法があるのかわかりませんが) 8/19追加→教えてもらったのですがTWSNMPマネージーツールを使う方法があるということです。
5. そのアドレスにrootでSSHで入ります。パスワードはfaです。

6. まず標準のOSにcurlをインストールして、それからRoonBridgeをインストールします。以下の手順に従ってください。
#apt-get install curl
#curl -O http://download.roonlabs.com/builds/roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#chmod +x roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
#./roonbridge-installer-linuxarmv7hf.sh
RoonBridgeでは自動的にipアドレスを取得するのでこれ以後はipアドレスの取得の手間は不要です。
実際にLH LabsのGeek Pulse USB DACで試してみました。
RoonからはAudio setupからNetworkedのところに見えますのでドライバを選択してenableします。
これでRoonBridgeとして機能します。下記の画像のようにシグナルパスを確認してください。

次にUSBのAB端子直結アダプタを使ってみました。これであればケーブル不要でアダプタのようにDACに据え付けることができます。
![IMG_9993[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99935B15D-thumbnail2.jpg)
Geek Pulseの背後に据え付けます。
![IMG_9992[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99925B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9991[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99915B15D-thumbnail2.jpg)
左は普通のUSBケーブルによる接続、右がこのネットワークブリッジを使った接続です。
![IMG_9985[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99855B15D-thumbnail2.jpg)
全体はこんな感じです。これでUSBケーブルの長さに左右されずにDACを設置することができます。
音質も簡単に比べてみましたが、このアコリバのかなり良いUSBケーブルとくらべても音質的にそう大きな遜色はないように思います。多少は異なりますが、USBケーブルを直結したほうが音質が良いのではないかという先入観を考え直すくらいには音質レベルは変わりないと思います。さくっとやっただけなので音質的にはもっと手を加える余地はあるかもしれません。
このようなネットワークブリッジで、手持ちのUSB DACをMergingのNADACのようなネットワークDACへと変えてくれます。
これがわずか800円でできるわけです。
使用してみるとプロセッサが強力なせいか結構熱くなります。そこでオプションとしてヒートシンクも買ってみました。
![IMG_9982[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_99825B15D-thumbnail2.jpg)
Nanopi Neoはこんな小さなボードにフルサイズのUSB端子とネットワーク端子を採用した点がユニークで、最新のRoonを使用していままでになかったような使い方が可能です。ubuntuベースということでもっといろいろな使い方が可能になるかもしれません。
2016年04月20日
ラズベリーパイのオーディオ日記 諸々更新
ラズベリーパイのオーディオ日記をもろもろメモ的に更新です。
* ラズベリーパイのオーディオ機器応用について
ラズベリーパイのオーディオ日記iについて、ラズベリーパイをオーディオに使うなんてそもそもどうなの?しかもこんな安いオーディオ拡張ボード付けて、という話もあるかもしれませんが、実際にラズベリーパイは普通のオーディオ機器のなかにもう入っています。しかも私が買うようなHAT DACがそのまま使われています。
たとえばよく知られているオーディオメーカーのBrystonは下記の新製品BDP-πではHiFiberry Digi+とラズパイをそのまま内蔵して、電源とかはオーディオ機器的な味付けをしています。
http://canadahifi.com/bryston-reveals-first-details-about-its-upcoming-bdp-%CF%80-digital-music-player/
またこちらのABACUSのプリアンプではラズパイとIQaudioのPI-DAC+がそのまま入ってネットワーク機能を付加しています。
http://www.abacus-electronics.de/146-0-Preamp+14.html
もうひとつあったかと思いますが、実のところこうしてきちんとオーディオ機器でも使われはじめているということがわかると思います。
* DAC+システムのアンプを変更
piCorePlayer+DAC+のシステムのアンプをPortaphile627以外にもいろいろ変えてみました。
iQube V5とも相性よく、Moderateオーバークロックでもいい感じでなります。iQuve V5はアナログ入力アンプとしても現在最高峰クラスだと思いますね。
Portaphileで感じたオーバークロック時の硬さもiQube V5だと感じないので、デジタルアンプだけど硬さが少ないって言うのはすごいと思う。
![写真 2016-04-01 8 13 40[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202016-04-01208201320405B15D-thumbnail2.jpg)
raspberry PI + IQube V5
またPortaphile MicroのMuses01バージョンとも組み合わせてみました。
この組み合わせだと627よりも現代的になると言うか、さすがMuses01で音場にしろ透明感にしろぐっと領域が広がる感じです。
ただいわゆるオーディオ的な滑らかさとか厚みはやはり627版が良いですね。
![写真 2016-04-11 8 18 15[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202016-04-11208201820155B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry PI + Portaphile Micro
こちらもModerateオーバークロック(900Hz)かPI2(1GHz)オーバークロックでも良い感じです。対するとPortaphile 627ではMildオーバークロック(800Hz)設定が一番良いように思います。
piCorePlayerのオーバークロック設定は強くすると音の押し出し感がきつめになっていき、行きすぎると煩くきつすぎるので戻すと言う感じでアンプに合わせて使ってます。
こうしてみると、アナログアンプを合わせた時のアンプの個性差の調整をオーバークロック設定でやっている自分に気がついて、自分でも興味深いところです。これはまさにコンピューターを背負ってないと出来ないことではありますね。PCオーディオではオーバークロックとかアンダークロックの効果についていろいろな我流理論がありますが、そのひとつという意味で言うとオーバークロックはイコライザー代わりっていう感じでしょうか 笑
Raspberry PI2のBCM2836プロセッサ(SoC)の出荷時周波数設定は900MHzですけど、直前までは800MHzで出す予定だったそうなので、どれが正解と言うことは結局のところはないと思います。諸々のトレードオフで決めるっていうのは結局のところなんでもおんなじかも。
* HiFiberry Digi+のシステムにL字(ライトアングル)アダプタ
従来のDigi+だとケーブルを付けた時にラズパイとMojoが直行してしまうので、L字アダプタを付けてみました。これでやや取り扱いはしやすくなりましたが、まだちょっとかさばりますね。。
![写真 2016-04-07 18 09 15 (1)[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202016-04-0720182009201520281295B15D-thumbnail2.jpg)
Digi+とMojo
ちなみにDiGi+システムもいまはソフトウエアはVolumioではなくpiCorePlayerを使っています。
やはり音的にはこちらの方が良いように思えます。いまのところ。。
* mSATAドライブで大容量化
piCorePlayerでは普通はUSBメモリを使っています。128GBなのでわりと満足出来るのですが、500GB mSATAドライブとUSBケースでさらに大容量化をはかりました。
しかし、、これはいまのところ認識せず。(もちろんPCでは動作する)
おそらくラズパイのUSB電源容量の問題のように思えますが、OS都合かもしれません。今後も要調査。
* Moode OS 2.6のAP機能
うちの記事で書いてきたラズベリーパイのWiFiシステムはポータブルWiFiルーターが必要です。私の場合はいずれにせよhulu見たりApple Music聴くのでWiMAXルーターをいつも持っているのですが、そうでない人は困るでしょう。
ところがMoode Audioの次バージョンの2.6ではAPモードを備えると言うことです。これがあればポータブルルーターなどの必要なく、直でラズパイとWiFiシステムが組めそうに思います。要チェックですね。
http://www.computeraudiophile.com/f11-software/moode-audio-player-raspberry-pi-23858/index24.html#post526881
* ラズベリーパイのオーディオ機器応用について
ラズベリーパイのオーディオ日記iについて、ラズベリーパイをオーディオに使うなんてそもそもどうなの?しかもこんな安いオーディオ拡張ボード付けて、という話もあるかもしれませんが、実際にラズベリーパイは普通のオーディオ機器のなかにもう入っています。しかも私が買うようなHAT DACがそのまま使われています。
たとえばよく知られているオーディオメーカーのBrystonは下記の新製品BDP-πではHiFiberry Digi+とラズパイをそのまま内蔵して、電源とかはオーディオ機器的な味付けをしています。
http://canadahifi.com/bryston-reveals-first-details-about-its-upcoming-bdp-%CF%80-digital-music-player/
またこちらのABACUSのプリアンプではラズパイとIQaudioのPI-DAC+がそのまま入ってネットワーク機能を付加しています。
http://www.abacus-electronics.de/146-0-Preamp+14.html
もうひとつあったかと思いますが、実のところこうしてきちんとオーディオ機器でも使われはじめているということがわかると思います。
* DAC+システムのアンプを変更
piCorePlayer+DAC+のシステムのアンプをPortaphile627以外にもいろいろ変えてみました。
iQube V5とも相性よく、Moderateオーバークロックでもいい感じでなります。iQuve V5はアナログ入力アンプとしても現在最高峰クラスだと思いますね。
Portaphileで感じたオーバークロック時の硬さもiQube V5だと感じないので、デジタルアンプだけど硬さが少ないって言うのはすごいと思う。
![写真 2016-04-01 8 13 40[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202016-04-01208201320405B15D-thumbnail2.jpg)
raspberry PI + IQube V5
またPortaphile MicroのMuses01バージョンとも組み合わせてみました。
この組み合わせだと627よりも現代的になると言うか、さすがMuses01で音場にしろ透明感にしろぐっと領域が広がる感じです。
ただいわゆるオーディオ的な滑らかさとか厚みはやはり627版が良いですね。
![写真 2016-04-11 8 18 15[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202016-04-11208201820155B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry PI + Portaphile Micro
こちらもModerateオーバークロック(900Hz)かPI2(1GHz)オーバークロックでも良い感じです。対するとPortaphile 627ではMildオーバークロック(800Hz)設定が一番良いように思います。
piCorePlayerのオーバークロック設定は強くすると音の押し出し感がきつめになっていき、行きすぎると煩くきつすぎるので戻すと言う感じでアンプに合わせて使ってます。
こうしてみると、アナログアンプを合わせた時のアンプの個性差の調整をオーバークロック設定でやっている自分に気がついて、自分でも興味深いところです。これはまさにコンピューターを背負ってないと出来ないことではありますね。PCオーディオではオーバークロックとかアンダークロックの効果についていろいろな我流理論がありますが、そのひとつという意味で言うとオーバークロックはイコライザー代わりっていう感じでしょうか 笑
Raspberry PI2のBCM2836プロセッサ(SoC)の出荷時周波数設定は900MHzですけど、直前までは800MHzで出す予定だったそうなので、どれが正解と言うことは結局のところはないと思います。諸々のトレードオフで決めるっていうのは結局のところなんでもおんなじかも。
* HiFiberry Digi+のシステムにL字(ライトアングル)アダプタ
従来のDigi+だとケーブルを付けた時にラズパイとMojoが直行してしまうので、L字アダプタを付けてみました。これでやや取り扱いはしやすくなりましたが、まだちょっとかさばりますね。。
![写真 2016-04-07 18 09 15 (1)[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202016-04-0720182009201520281295B15D-thumbnail2.jpg)
Digi+とMojo
ちなみにDiGi+システムもいまはソフトウエアはVolumioではなくpiCorePlayerを使っています。
やはり音的にはこちらの方が良いように思えます。いまのところ。。
* mSATAドライブで大容量化
piCorePlayerでは普通はUSBメモリを使っています。128GBなのでわりと満足出来るのですが、500GB mSATAドライブとUSBケースでさらに大容量化をはかりました。
しかし、、これはいまのところ認識せず。(もちろんPCでは動作する)
おそらくラズパイのUSB電源容量の問題のように思えますが、OS都合かもしれません。今後も要調査。
* Moode OS 2.6のAP機能
うちの記事で書いてきたラズベリーパイのWiFiシステムはポータブルWiFiルーターが必要です。私の場合はいずれにせよhulu見たりApple Music聴くのでWiMAXルーターをいつも持っているのですが、そうでない人は困るでしょう。
ところがMoode Audioの次バージョンの2.6ではAPモードを備えると言うことです。これがあればポータブルルーターなどの必要なく、直でラズパイとWiFiシステムが組めそうに思います。要チェックですね。
http://www.computeraudiophile.com/f11-software/moode-audio-player-raspberry-pi-23858/index24.html#post526881
2016年03月21日
ラズベリーパイとポータブルアンプのアナログ接続 (HiFiBerry DAC+)
前の記事ではHiFiBerry Digi+を使ってデジタル出しでMojoと組み合わせましたが、今度はアナログ出しでDAPのようにポータブルアンプに組み合わせてみました。iPodではなくコンピュータをバンドでポータブルアンプに固定するわけです。ポータブルPCオーディオみたいな感じですね。
![IMG_9613_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9613_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
I2S接続するHAT DACはHiFiBerry DAC+です。DAC+には通常のRCA版もありますが、これはミニ端子のアナログ出力版で、出力端子がHAT基盤の下に実装されてるので高さが抑えられて普通のケースが使えます。下記リンクのDAC+ Standard Phoneです。私はこのサイトで買いました。
https://www.hifiberry.com/dacplus/
使われてるDAC ICは記載がありませんが、ラズパイ側から確認するとIQAudioと同じくバーブラウンのPCM5122のようです。下の写真はRaspberry Pi2につけた状態です。
![IMG_9616_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9616_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
ラズパイのソフトウエアは今回はVolumio 1.55を使ってます。始めはMoode Audioを使ったんですが、なぜかDigi+はオーケーなのにDAC+ではノイズが乗るのでVolumioにしたところ問題なくなりました。いずれにせよHiFiBerryは定番なのでドライバーサポートは問題ありません。
今回はVolumioのアップサンプルをオンにしてます。Fast/Medium/Bestと設定がありますが、いろいろ試してみるとBestだとグリッチのプツプツが出るのでMedium(中品質)にしました。
Mediumでも192だとグリッチしますので、Medで96/24変換するのが最も良いと思います。
AirPlayでもアップサンプル効いてると思いますが、この辺がポータブルアンプに普通のコンピュータであるラズパイを載せるメリットになるでしょうね。
![IMG_9680_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9680_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry PI2、HiFiBerry DAC+、Portaphile Micro
今回はケースとバッテリーを工夫してポータブルアンプに乗せやすいようにして実際に外で使ってみました。
ケースは普通のケースに側面を空けても、けっこう上下のスペーサーの幅があるので積層型を使いました。なるべくコンパクトにするために標準の板の順番はちょっと変えてHATをカバーするのに底面用の板を使ったりしてます。
バッテリーは2500mAhの超薄型(5V/1A)を使いました。ラズパイ2とDAC+は1Aで大丈夫だと思います。
![IMG_9682_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9682_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
ケーブルは一般的なU字ケーブルを使いましたので、アナログ出力が横から出ているためにラズパイをアンプに直交させておく必要がありますが、L字コネクタ(ライトアングル)のミニミニケーブルを使えばラズパイをアンプに対して普通のDAPを置くように縦置きに出来ると思います。
![IMG_2643[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_26435B15D-thumbnail2.jpg)
ラズパイとポータブルアンプを縦に重ねた状態
ネットはWiFiルーターを使用してます。私はだいたいWiMaxルーターをいつも持ってるのでそれを使っています。WiFiルーター持ってればApple MusicもWiFi接続の高品質で再生できます。
操作はiPhoneからhttp://volumio.localで入ってウエブインターフェイスでも良いし、MPoDアプリでも可能です。動作自体はMPoDの方が快適ですが、たまに繋がりにくくなるのでもう少しよいアプリがあればよいのですが。(Rune AudioはAndroidで専用アプリがあります)

このラズベリーパイとポータブルアンプの組み合わせは実際やってみたら驚くほど音質が良い感じです。最高レベルポータブルアンプのPortaphile627と組み合わせてみましたが、いつものDAPともまた違う感じの良い音です。空間表現が広く音場に深みがあるのが特徴です。24bit変換してることもあるけど、独特の良さがあります。
透明感も高くクリアで、周波数の再現性もワイドレンジで低い方から高い方までかなり出てるようです。超低域も十分出ていると思います。解像力もわるくないようです。価格からはちょっと思えないくらい。
![IMG_2649[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_26495B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry PI2、HiFiBerry DAC+、Portaphile 627
バッテリーの持ちに関しては、2500mAhの容量だと持たないかと思ったんですが、思ったよりも持つ感じです。実測でつけっぱなしにすると、Vilumio 1.55 アップサンプルon、HiFiberry DAC+、Raspberry pi2、44/16音源再生という条件ですが先にアンプの電池が切れました。Portaphileはあまり持たないんですが、4.5時間ほどでした。ラズパイ自体はもっと行くでしょう。
特にCPUフィンとかつけてませんが、ずっとバッグに入れて熱暴走する感じでもなかったですね。
ラズパイ3ならアップサンプルもBestでできるかと思いますが、ただバッテリーが。。
ちょっとブートに時間がかかるのが難ですが、意外と普通に使えるので、これは取っておいてラズパイ2をもう一個買おうと考えてます。
以下今回買ったもののリストを上げておきます。
![IMG_9613_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9613_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
I2S接続するHAT DACはHiFiBerry DAC+です。DAC+には通常のRCA版もありますが、これはミニ端子のアナログ出力版で、出力端子がHAT基盤の下に実装されてるので高さが抑えられて普通のケースが使えます。下記リンクのDAC+ Standard Phoneです。私はこのサイトで買いました。
https://www.hifiberry.com/dacplus/
使われてるDAC ICは記載がありませんが、ラズパイ側から確認するとIQAudioと同じくバーブラウンのPCM5122のようです。下の写真はRaspberry Pi2につけた状態です。
![IMG_9617_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9617_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9616_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9616_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
ラズパイのソフトウエアは今回はVolumio 1.55を使ってます。始めはMoode Audioを使ったんですが、なぜかDigi+はオーケーなのにDAC+ではノイズが乗るのでVolumioにしたところ問題なくなりました。いずれにせよHiFiBerryは定番なのでドライバーサポートは問題ありません。
今回はVolumioのアップサンプルをオンにしてます。Fast/Medium/Bestと設定がありますが、いろいろ試してみるとBestだとグリッチのプツプツが出るのでMedium(中品質)にしました。
Mediumでも192だとグリッチしますので、Medで96/24変換するのが最も良いと思います。
AirPlayでもアップサンプル効いてると思いますが、この辺がポータブルアンプに普通のコンピュータであるラズパイを載せるメリットになるでしょうね。
![IMG_9680_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9680_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry PI2、HiFiBerry DAC+、Portaphile Micro
今回はケースとバッテリーを工夫してポータブルアンプに乗せやすいようにして実際に外で使ってみました。
ケースは普通のケースに側面を空けても、けっこう上下のスペーサーの幅があるので積層型を使いました。なるべくコンパクトにするために標準の板の順番はちょっと変えてHATをカバーするのに底面用の板を使ったりしてます。
バッテリーは2500mAhの超薄型(5V/1A)を使いました。ラズパイ2とDAC+は1Aで大丈夫だと思います。
![IMG_9682_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9682_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
ケーブルは一般的なU字ケーブルを使いましたので、アナログ出力が横から出ているためにラズパイをアンプに直交させておく必要がありますが、L字コネクタ(ライトアングル)のミニミニケーブルを使えばラズパイをアンプに対して普通のDAPを置くように縦置きに出来ると思います。
![IMG_2643[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_26435B15D-thumbnail2.jpg)
ラズパイとポータブルアンプを縦に重ねた状態
ネットはWiFiルーターを使用してます。私はだいたいWiMaxルーターをいつも持ってるのでそれを使っています。WiFiルーター持ってればApple MusicもWiFi接続の高品質で再生できます。
操作はiPhoneからhttp://volumio.localで入ってウエブインターフェイスでも良いし、MPoDアプリでも可能です。動作自体はMPoDの方が快適ですが、たまに繋がりにくくなるのでもう少しよいアプリがあればよいのですが。(Rune AudioはAndroidで専用アプリがあります)
このラズベリーパイとポータブルアンプの組み合わせは実際やってみたら驚くほど音質が良い感じです。最高レベルポータブルアンプのPortaphile627と組み合わせてみましたが、いつものDAPともまた違う感じの良い音です。空間表現が広く音場に深みがあるのが特徴です。24bit変換してることもあるけど、独特の良さがあります。
透明感も高くクリアで、周波数の再現性もワイドレンジで低い方から高い方までかなり出てるようです。超低域も十分出ていると思います。解像力もわるくないようです。価格からはちょっと思えないくらい。
![IMG_2649[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_26495B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry PI2、HiFiBerry DAC+、Portaphile 627
バッテリーの持ちに関しては、2500mAhの容量だと持たないかと思ったんですが、思ったよりも持つ感じです。実測でつけっぱなしにすると、Vilumio 1.55 アップサンプルon、HiFiberry DAC+、Raspberry pi2、44/16音源再生という条件ですが先にアンプの電池が切れました。Portaphileはあまり持たないんですが、4.5時間ほどでした。ラズパイ自体はもっと行くでしょう。
特にCPUフィンとかつけてませんが、ずっとバッグに入れて熱暴走する感じでもなかったですね。
ラズパイ3ならアップサンプルもBestでできるかと思いますが、ただバッテリーが。。
ちょっとブートに時間がかかるのが難ですが、意外と普通に使えるので、これは取っておいてラズパイ2をもう一個買おうと考えてます。
以下今回買ったもののリストを上げておきます。
2016年03月17日
ラズベリーパイとポータブルDAC付きアンプの接続 (HiFiBerry Digi+)
ラズベリーパイをMojoと組み合わせてみました。デジタルで取り出すためにHiFiberry Digi+をトランスポートとして使用してデジタル信号でMojoに入力し、ラズベリーパイにインストールしたMoode Audio PlayerでUSBの音源やAirPlayをiPhoneから受けて再生ができます。下記例ではWiFi接続しています。
![IMG_9595[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95955B15D-thumbnail2.jpg)
左は光デジタル、右は同軸デジタルで接続
USBを使う手もありますが、USBとネットのバス競合問題を避ける意味もあって、今回はGPIO経由のHATを使ってみました。HATはラズパイの増設ボードのことでHardware Attached on Topの略です。これによってネットでストリーミングを受けて、競合せずに別ルート(GPIO)でMojoに信号を送ることができます。
今回使用したHATはラズベリーパイのオーディオ関係では老舗的なHiFiBerryのDigi+です。Digi+はラズベリーパイとI2S(GPIO)で接続して、デジタル信号を送ることのできるトランスポートとして機能します。これでラズパイが純粋なトランスポートになるわけです。
HiFiBerry Digiには旧ラズパイ(26ピン)用のDigiと40ピンタイプのDigi+があります。またアイソレーションを高める出力トランス(SPDIFのみ有効)がオプションで指定できます。
リンクは下記で、価格は標準が$34.9、トランス付きが$44.9です。いずれにせよラズパイと足しても一万円ちょっとくらいなものです。私は下記サイト直で買いました。
https://www.hifiberry.com/digiplus/
![IMG_9593[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95935B15D-thumbnail2.jpg)
HiFiBerry Digi+ (トランス付き)
ソフトウエアはRune AudioやVolumioではなくMoode Playerを使いました。これは特に理由はなく、たまたま今Moodeをいろいろ試して慣れていただけです。Digiは古いので、たいていのこうしたMPD系のLinuxディストリビューションではサポートされているはずです。ちなみにMoode AudioはMoodeOSという刷新版が近々に予定されています。
Moode Audioはラズベリーパイに特化したMPD系のLinuxディストリビューションで、サイトはこちら。
http://moodeaudio.org/
こうしたソフトウエアを使うことでラズパイの柔軟性が活かされ、MojoをiPhoneからAirPlayで使ったり、DLNA(uPnP)で使用したりとネットワーク的な使い方も可能です。もちろんUSBやカード内の内蔵音源にも対応します。
Digi+は光(角・TOSLINK)と同軸デジタル(RCA)が出力できます。光の場合はMojoとは角-角なので、手持ちのミニ丸->角ケーブルを使うには変換プラグを使いました。同軸ではRCAからミニになるので、iBasso Coaxケーブル(1300円くらい)を使用しました。
![IMG_9597[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95975B15D-thumbnail2.jpg)
Digi+とiBasso CoaxケーブルとMojo
ラズパイ/Digi+とMojoシステムの音質はかなり良くて、試しにFLACでAK100と光ケーブルでくらべて聴き比べしてみました。ぱっと聴きは同じくらいですが、良く聴くと低音域ではAK100の方がよく、中音域ではラズパイ/Digiが聴きやすいという感じもします。
同軸でMojoと組み合わせたいという人にはラズパイ/Digiはよい組み合わせになるでしょう。なにしろiPhoneからリモートで操作ができます。
またDiGI+はいま付けていませんが、専用ケースもあります。もちろんラズパイなのでバッテリーでも動作します。

Moode Audio Player再生画面(iPhone)
一点注意ですが、Digi+は新しいラズベリーパイ3では(そのままでは)使えません。なぜかというとラズベリーパイ3ではI2SとBluetoothの競合問題が一部あるからです。これはすべてではなく、たとえばIQAudioのPI DAC+はそのままラズパイ3で使えます。特定のチャネルあるいはドライバーが競合するようです。当面はConfigファイルをいじってBTをつぶすことで回避できます(やり方はHiFiBerryのサイト参照)。
https://www.hifiberry.com/2016/03/important-news-on-compatibility-with-the-raspberry-pi-3/
今回使用したもののAmazonリンクもあげておきます。
![IMG_9586[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95865B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9595[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95955B15D-thumbnail2.jpg)
左は光デジタル、右は同軸デジタルで接続
USBを使う手もありますが、USBとネットのバス競合問題を避ける意味もあって、今回はGPIO経由のHATを使ってみました。HATはラズパイの増設ボードのことでHardware Attached on Topの略です。これによってネットでストリーミングを受けて、競合せずに別ルート(GPIO)でMojoに信号を送ることができます。
今回使用したHATはラズベリーパイのオーディオ関係では老舗的なHiFiBerryのDigi+です。Digi+はラズベリーパイとI2S(GPIO)で接続して、デジタル信号を送ることのできるトランスポートとして機能します。これでラズパイが純粋なトランスポートになるわけです。
HiFiBerry Digiには旧ラズパイ(26ピン)用のDigiと40ピンタイプのDigi+があります。またアイソレーションを高める出力トランス(SPDIFのみ有効)がオプションで指定できます。
リンクは下記で、価格は標準が$34.9、トランス付きが$44.9です。いずれにせよラズパイと足しても一万円ちょっとくらいなものです。私は下記サイト直で買いました。
https://www.hifiberry.com/digiplus/
![IMG_9589[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95895B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9591[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95915B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9593[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95935B15D-thumbnail2.jpg)
HiFiBerry Digi+ (トランス付き)
ソフトウエアはRune AudioやVolumioではなくMoode Playerを使いました。これは特に理由はなく、たまたま今Moodeをいろいろ試して慣れていただけです。Digiは古いので、たいていのこうしたMPD系のLinuxディストリビューションではサポートされているはずです。ちなみにMoode AudioはMoodeOSという刷新版が近々に予定されています。
Moode Audioはラズベリーパイに特化したMPD系のLinuxディストリビューションで、サイトはこちら。
http://moodeaudio.org/
こうしたソフトウエアを使うことでラズパイの柔軟性が活かされ、MojoをiPhoneからAirPlayで使ったり、DLNA(uPnP)で使用したりとネットワーク的な使い方も可能です。もちろんUSBやカード内の内蔵音源にも対応します。
Digi+は光(角・TOSLINK)と同軸デジタル(RCA)が出力できます。光の場合はMojoとは角-角なので、手持ちのミニ丸->角ケーブルを使うには変換プラグを使いました。同軸ではRCAからミニになるので、iBasso Coaxケーブル(1300円くらい)を使用しました。
![IMG_9599[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95995B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9597[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_95975B15D-thumbnail2.jpg)
Digi+とiBasso CoaxケーブルとMojo
ラズパイ/Digi+とMojoシステムの音質はかなり良くて、試しにFLACでAK100と光ケーブルでくらべて聴き比べしてみました。ぱっと聴きは同じくらいですが、良く聴くと低音域ではAK100の方がよく、中音域ではラズパイ/Digiが聴きやすいという感じもします。
同軸でMojoと組み合わせたいという人にはラズパイ/Digiはよい組み合わせになるでしょう。なにしろiPhoneからリモートで操作ができます。
またDiGI+はいま付けていませんが、専用ケースもあります。もちろんラズパイなのでバッテリーでも動作します。

Moode Audio Player再生画面(iPhone)
一点注意ですが、Digi+は新しいラズベリーパイ3では(そのままでは)使えません。なぜかというとラズベリーパイ3ではI2SとBluetoothの競合問題が一部あるからです。これはすべてではなく、たとえばIQAudioのPI DAC+はそのままラズパイ3で使えます。特定のチャネルあるいはドライバーが競合するようです。当面はConfigファイルをいじってBTをつぶすことで回避できます(やり方はHiFiBerryのサイト参照)。
https://www.hifiberry.com/2016/03/important-news-on-compatibility-with-the-raspberry-pi-3/
今回使用したもののAmazonリンクもあげておきます。
2016年02月29日
Raspberry Pi 3登場
最近いろいろとラズベリーパイを使ってますが、本日その新型のRaspberry Pi3が発表されました。
今日はRaspberry PI の初期モデルが発売されてからちょうど4年目で、この間に800万個以上のラズパイが売れたそうです。
https://www.raspberrypi.org/blog/raspberry-pi-3-on-sale/
海外での価格はラズベリーパイ2と据え置きの$35で、国内販売元のページはこちらです。
http://jp.rs-online.com/web/p/products/8968660/
これまでとの違いはまず64bitに対応したARMv8アーキテクチャ(Cortex-A53)のBCM2837プロセッサを採用し、1.2GHzで動作する点です。これはパイ2に比べて同じ32bitモードで50-60%の性能向上となるとのこと(ARMv8は32bitモードと64bitモードがあります)。プロセッサは前モデルとの互換性があります。当面は32bitモードでのバイナリの提供となるでしょう。
また3ではWiFiとBluetooth4.1が搭載されています。このためLEDの位置が変わりましたが、WiFiのためのUSBが一つ空きそうです。BTはLE(low Energy)にも対応しています。
ハードウエアは前モデルとはHAT(拡張ボード)コンパチなのでPI-DAC+のようなGPIOを使うHAT DACは同様に乗せられるでしょう。ただし消費電力が増えたのとUSB電源供給能力強化のために電源が変更された点がネックではあります。パイ2でも必要性が言われていたプロセッサヒートシンクは必須となりそうです。
ラズパイも肥大化の道を歩みそうですが、それを望まない人にはPI ZEROがあるということでしょう。
またオーディオ的に言うと、USBとネットワークの競合問題は解決してないのでこれまでと同じのようです。
ちなみに以前のモデルは1、2ともに同じ価格で併売されます。また今回発売の3はモデルBになります。
さてこれでまたなにができるのか。
今日はRaspberry PI の初期モデルが発売されてからちょうど4年目で、この間に800万個以上のラズパイが売れたそうです。
https://www.raspberrypi.org/blog/raspberry-pi-3-on-sale/
海外での価格はラズベリーパイ2と据え置きの$35で、国内販売元のページはこちらです。
http://jp.rs-online.com/web/p/products/8968660/
これまでとの違いはまず64bitに対応したARMv8アーキテクチャ(Cortex-A53)のBCM2837プロセッサを採用し、1.2GHzで動作する点です。これはパイ2に比べて同じ32bitモードで50-60%の性能向上となるとのこと(ARMv8は32bitモードと64bitモードがあります)。プロセッサは前モデルとの互換性があります。当面は32bitモードでのバイナリの提供となるでしょう。
また3ではWiFiとBluetooth4.1が搭載されています。このためLEDの位置が変わりましたが、WiFiのためのUSBが一つ空きそうです。BTはLE(low Energy)にも対応しています。
ハードウエアは前モデルとはHAT(拡張ボード)コンパチなのでPI-DAC+のようなGPIOを使うHAT DACは同様に乗せられるでしょう。ただし消費電力が増えたのとUSB電源供給能力強化のために電源が変更された点がネックではあります。パイ2でも必要性が言われていたプロセッサヒートシンクは必須となりそうです。
ラズパイも肥大化の道を歩みそうですが、それを望まない人にはPI ZEROがあるということでしょう。
またオーディオ的に言うと、USBとネットワークの競合問題は解決してないのでこれまでと同じのようです。
ちなみに以前のモデルは1、2ともに同じ価格で併売されます。また今回発売の3はモデルBになります。
さてこれでまたなにができるのか。
2016年02月20日
スイッチング電源をクリーンに、iFi iPurifier DC
iPurifier DCはiFiらしいユニークな製品です。
![IMG_9512_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9512_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
普及クラスのオーディオ機器にはよく外部電源としてスイッチング電源がついてきます。スイッチング電源はコンパクトで安価なのですが、オーディオ的に見てこのスイッチング電源は音質が良いというものではありません。もともとコンピューターなどに使われるものですからね。iPurifire DCは電源ケーブルとオーディオ機器の電源端子に挟むだけという簡単な手順で追加するだけで、電源の質を向上させるという優れものです。
iFIには前にiPurifier USBというUSBの送信品質を向上する製品がありましたが、その電源装置版と言ってよいでしょう。
![IMG_9492_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9492_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
箱にはダッソー・ラファール戦闘機の写真が載っていますが、これはiPurifierの技術が軍事技術を応用しているということの証で、具体的にはノイズをキャンセルするためにアクティブ・ノイズ・キャンセレーションを使用しています。これはラファールに使われているレーダー技術の応用だということです。
![IMG_9500_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9500_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
iPurifire DCの特徴はやはり音質改善で、これは効果がとても大きいです。アクセサリーというと眉に唾をつけたくなる人がいると思いますが、この効果はだれにもすぐにわかるくらい大きいと思います。
![IMG_9501_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9501_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
またiPurifier DCのもうひとつの良いところは簡単ということで、単にケーブルのプラグと機器側のプラグの間に挿入するだけです。プラグの径が異なっても大丈夫なようにいくつかのアダプターも入っています。
![IMG_9510_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9510_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
左:標準状態、右:iPurifier DC使用
実際に最近よく使っているUSB DACであるLH LabのGeek Pulseに使ってみました。Pulseを注文するときに専用電源のオプションもあったのですがまあよいかと思っていたんですが、Geek Pulseの音がとてもよかったので注文しておけばよかったと後悔してしまっていたところでした。Geek Pulseでは標準のままですぐにiPurifierが使えました。
iPurifier DCを入れて気が付くのはまず透明感がぐっと上がり、音に力強さがみなぎり豊かさが感じられます。音場も開けたように感じられ、声はより明瞭に聞こえるようになります。アカペラコーラスでの透明感は際立っています。元の状態のiPurifierなしに戻すとちょっとこもった、こじんまりとした感じがしてしまいます。実のところ音の差は切り替えて確かめなくても、いつも聴いてる機材ならすぐわかるでしょう。
おそらく試しに一個買ってみて、すぐにもう一個ほしくなる人が多いのではないかと思います。ぜひ使ってみてください。ホームページは下記リンクです。
http://ifi-audio.jp/ipurifierdc.html
Amazonでも購入することができます。
![IMG_9512_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9512_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
普及クラスのオーディオ機器にはよく外部電源としてスイッチング電源がついてきます。スイッチング電源はコンパクトで安価なのですが、オーディオ的に見てこのスイッチング電源は音質が良いというものではありません。もともとコンピューターなどに使われるものですからね。iPurifire DCは電源ケーブルとオーディオ機器の電源端子に挟むだけという簡単な手順で追加するだけで、電源の質を向上させるという優れものです。
iFIには前にiPurifier USBというUSBの送信品質を向上する製品がありましたが、その電源装置版と言ってよいでしょう。
![IMG_9492_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9492_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
箱にはダッソー・ラファール戦闘機の写真が載っていますが、これはiPurifierの技術が軍事技術を応用しているということの証で、具体的にはノイズをキャンセルするためにアクティブ・ノイズ・キャンセレーションを使用しています。これはラファールに使われているレーダー技術の応用だということです。
![IMG_9497_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9497_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9498_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9498_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9500_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9500_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
iPurifire DCの特徴はやはり音質改善で、これは効果がとても大きいです。アクセサリーというと眉に唾をつけたくなる人がいると思いますが、この効果はだれにもすぐにわかるくらい大きいと思います。
![IMG_9494_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9494_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9501_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9501_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
またiPurifier DCのもうひとつの良いところは簡単ということで、単にケーブルのプラグと機器側のプラグの間に挿入するだけです。プラグの径が異なっても大丈夫なようにいくつかのアダプターも入っています。
![IMG_9511_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9511_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9510_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9510_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
左:標準状態、右:iPurifier DC使用
実際に最近よく使っているUSB DACであるLH LabのGeek Pulseに使ってみました。Pulseを注文するときに専用電源のオプションもあったのですがまあよいかと思っていたんですが、Geek Pulseの音がとてもよかったので注文しておけばよかったと後悔してしまっていたところでした。Geek Pulseでは標準のままですぐにiPurifierが使えました。
iPurifier DCを入れて気が付くのはまず透明感がぐっと上がり、音に力強さがみなぎり豊かさが感じられます。音場も開けたように感じられ、声はより明瞭に聞こえるようになります。アカペラコーラスでの透明感は際立っています。元の状態のiPurifierなしに戻すとちょっとこもった、こじんまりとした感じがしてしまいます。実のところ音の差は切り替えて確かめなくても、いつも聴いてる機材ならすぐわかるでしょう。
おそらく試しに一個買ってみて、すぐにもう一個ほしくなる人が多いのではないかと思います。ぜひ使ってみてください。ホームページは下記リンクです。
http://ifi-audio.jp/ipurifierdc.html
Amazonでも購入することができます。
2016年02月07日
ラズベリーパイ・デジタルプレーヤー試作とGPIO(I2S)接続
ちょっとひさびさにラズベリーパイをいじってみました。GPIO(I2S)接続のDACを使ったラズベリーパイ・デジタルプレーヤーの試作です。iPhoneで操作が可能で、バッテリーでポータブル・ラズパイでも使えます。USBメモリの音源やAirPlayを使ってApple Musicを聴くこともできます。
![IMG_9450_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9450_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
* Raspberry Piと周辺機器の進化
前(2013年)にも下記記事でラズベリーパイとUSB DACを組み合わせてRaspyFi(いまは名前をVolumioと変えています)でオーディオ向けシステムを試作してみました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/374988227.html
このときはMPDを使用したディストリビューション(OS)であるRaspyFiが簡単に使えるようになったのでオーディオにも応用できないかとUSB DACを組み合わせてみました。
この記事から、現在までのラズパイ環境の変化を簡単に振り返っていきます。
- Raspberry Piについて
まずRaspberry PI自体が変わりました。私が2013年に使ってたのはBモデル。Bというのがネットも使える高スペックタイプです。
それからハード的に変わりB+となります。この時にUSBポートが増えてGPIOポートも26ピンから40ピンに変わってます。またSDカードがMicroSDに変わってます。
![IMG_9364_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9364_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry Pi 2
そして2015年にRaspberry Pi 2が出ます。ただし2とは言っても変わったのは主にCPUやメモリーで、ハード規格の変更はありません。つまり実質的に大きく変わったのはB+の時で、2では性能がアップしただけです。このため製品を買うときに重要なのはハード互換はB+以降ということです。
今回はあとで述べるオーディオDACボードを使うため、Raspberry Pi2を買いました。
最近ではさらに小型で安価なPi ZEROが出ています。
-ソフトウエア(ディストリビューション)
前回2013年にRaspyFiを紹介した時はラズベリーパイのピュアオーディオ取り組みでも初期の頃だったのですが、その後にRaspyFiがVolumioと名を変え、Volumio以外でもRune AudioなどMPDを採用したオーディオファイル向けディストリビューションが増えてます。
今回は最近評判の良いRune Audioを使ってみました。ただし基本的にはMPDなのでそう大きくは違いません。Rune AudioはArch Linuxをベースにしています。(Runeはルーン文字のルーンです)
- オーディオDACボード
ラズベリーパイの最大の魅力は世界が広いことです。周辺機器での変化はGPIOでI2Sを使えるオーディオDACボードがたくさん出てきているということです。
![IMG_9458_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9458_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
ラズパイ2とPI-DAC+
そのため以前はUSBからDACをつなげるしかありませんでしたが、最近ではたくさんのこうした拡張ボードが選べます。これらはI2S接続ができるという利点があります(後述)。
Volumioのフォーラムには下記のリストのようにたくさんのI2SオーディオDACボードがリストされています。
https://volumio.org/forum/list-i2s-dacs-for-raspberry-t1103.html
中にはXLRバランス出力ができる本格的なものもありますし、フルデジタルアンプ内蔵でスピーカーを駆動するものもあります。また国内でも作ってる人がいるようです。
ここではIQaudIOのPI-DAC+を選びました。
* IQaudIO PI-DAC+
私がIQaudioを選んだのは、このラズベリーパイでのGPIO(I2S)オーディオだけではなく他の目的があります。それはRoonです。
そもそもなんでいままたラズベリーパイをやろうと思ったかというと、最近Roonを調べるためにRoonフォーラムをよく読んでいるんですが、RoonのLinuxへの応用のところでRoon LabsがLinuxの中でもラズベリーパイに大きな関心を寄せているということがあります。これは同じイギリスということもあるでしょう。
そしてそのRoonフォーラムの中でこのIQaudIOの人がRoonSpeakersについて質問して関心を寄せているのを見つけて、もしRoonの機能のなにがしかがラズパイにポートされたときに、それに機器のドライバーを組み込んだビルドを提供してくれそうなところが必要になりますので、このIQaudIOに目を付けました。(実際どうかわかりませんが)
またラズパイをAirPlay化することでRoonの応用の研究もはかどります。
IQaudIOは評判も良く、次のような製品があります。
![IMG_9375_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9375_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
PI-DAC+
PI-DAC+ (31.5ポンド 約5300円) - ラズパイのGPIOを使って接続するDACでDACチップはTI PCM5122を採用しています。この種のオーディオDACボードはたいていはTI 5122かESSの9023を使っています。
PI-DACではRCAアナログ出力機能のほかにTI TPA6133Aを使ったヘッドフォンアンプが備わっています。このため3.5mm端子で直接(外部アンプ無しでも)音楽を聴くことができます。
http://www.iqaudio.co.uk/home/8-pi-dac-0712411999650.html
PI-AMP+ (45ポンド 約7600円) - TIのクラスDアンプチップを使ったデジタルアンプで、スピーカーを鳴らせます。これはPI-DAC+と組み合わせて使うことができます。
http://www.iqaudio.co.uk/home/25-pi-amp-0712411999698.html
PI-DigiAMP+ (55ポンド 約9300円) - これはDAC機能とアンプ機能がひとつになったものです。
http://www.iqaudio.co.uk/home/9-pi-digiamp-0712411999650.html
専用ケース - ラズパイにPI-DACを付けたまま収納できるケースです。色がいくつかあります。
http://www.iqaudio.co.uk/home/10-pi-case.html
私の場合はDACとしてほしかったのと、単体でヘッドフォンが聴けるようにしたかったのでPI-DAC+を買いました。
これらは上記のIQAudIOのサイトから直接購入できますし、日本でも輸入しているところがあるようです。
私はModMyPIというイギリスのサイトが少し安かったのでそこから買いました。またModMyPiでもRaspberry PIとPI-DAC+の組み合わせ専用ケースがありますので、それも買いました。
https://www.modmypi.com/
![IMG_9378_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9378_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
PI-DACを付けたまま格納できるケース
RPI2(ちなみに日本では略してラズパイと言いますが、海外ではRPIといいます)が約五千円くらい、PI-DACが5300円ですから、送料とケースも含めて一万数千円くらいです。発送も翌日発送と迅速で、安い海外郵便を使って届くまで約一週間ほどでした。
* ラズベリーパイにおけるオーディオへの応用とUSBの功罪、GPIO(I2S)の利点
さて、なぜGPIO(40ピンの拡張スロット)を使うかということですが、これはオーディオ的にUSBよりI2Sのほうがいいじゃない、という他にラズベリーパイならではの問題があります。それはラズベリーパイが普通のコンピュータとは異なり、あくまで低価格コンピュータだということです。
そのため回路もコストダウンのため合理化・簡易化されてます。
例えばラズパイ内蔵のイヤフォン端子の音声出力はDACやオーディオCODECは高価なので使われずに簡易アナログ変換を使っています。ラズパイ自体が学研の科学の付録みたいなものですから。。(実際にPI Zeroは雑誌の付録になった)
簡易化のためUSBバスもネットワークと供用され、USBトラフィクがネットワークトラフィックと競合してしまいます。
これはVolumioの前身のRaspyFiのときにすでに問題視されていました。下記リンクのこの件について書かれた記事はRaspyFiの人が書いたものです。私も2013年のうちの記事にもちょっとコメントを入れてありますが、当時はUSB DAC以外の出力機の選択は無かったと思います。
Anatomy of a Pi – Raspberry Pi i2s and usb connections (ラズベリーパイとUSB接続)
http://www.raspyfi.com/anatomy-of-a-pi-raspberry-pi-i2s-and-usb-connections/
Anatomy of a PI – USB Audio quality and related issues on Pi (ラズベリーパイにおけるUSBオーディオ品質と関連する問題について)
http://www.raspyfi.com/anatomy-of-a-pi-usb-audio-quality-and-related-issues-on-pi/
このため初期のラズパイ系のオーディオスレッドだとUSB DACを使った時にハイレゾ音源でクリックとかポップが起こるって報告が書いてあったりします。これはパワーアップされたラズパイ2では力で改善されましたが、やはり根本的な対策は専用線である別経路のGPIOを使うことです。
もともとラズパイのオーディオ出力はHDMIが想定されていました。ラズパイのオーディオ取り組みの最初期のRaspbmcではHDMIを採用し、RASPYFI(現Volumio)でUSB DACに対応し、それ以降でGPIO対応サウンドカードが増えてきたというのが流れだと思います。
また、ラズパイみたいなシンプルなコンピュータで高性能なUSB DACを使うのも面白いですが、やはりラズベリーパイの良さは安さ・手軽さと、世界の広さですので、今回はGPIOサウンドカードの一つであるPI-DAC+を使って見ました。
* ラズパイデジタルプレーヤー
これは試しに作ってみた「ラズパイ・デジタルプレーヤー」です。作ってみたというか、PI-DAC+そのままですが、ここまでできますという例です。
使用したのは
- Raspberry PI2
- IQaudIO PI-DAC+
- PLANEX GW-USNANO2A (無線USBドングル)
それと初回は設定のために有線LANネット接続とキーボード、HDMIモニターが必要です。
手順は下記のとおりです。
まずドライバーの組み込まれたビルドが必要なので、IQaudIOのページからドライバー組み込み済みのイメージファイルをダウンロードします。VolumioやRune Audioなどいくつもありお好みで選べます。
http://www.iqaudio.com/downloads/
次にそのイメージファイルをWin 32disk imagerなどでmicroSDに書き込みます。Rune Audioは最低16GB必要です。このサイトはダウンロード速度がわりと遅めなので、注文したら到着前にここまで用意しておいたほうが良いと思います。
![IMG_9382_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9382_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
PI-DAC+の組み立て
到着したら、PI-DAC+とラズパイ2を組み合わせます。まず基盤間のスペーサーになる4本の足をスクリューして設置し、GPIOのスロットにPI-DAC+のピンを差し込みます。ハンダは不要です。
次にラズパイ2にキーボードとモニターとLAN線をつなぎます。あとでWiFi設定をするので、LAN線は無線LANに接続しているルーターなどから取ります。
電源を投入するとHDMIにつなげたモニター上でRune Audio(Arch Linux)が立ち上がってブートが始まります。ブートが終わったらコマンドプロンプトにUser:root、Password:runeで入ります。
コマンドラインからifconfigとタイプして、出てきた数字の中からinet=xxx.xxx.xxx.xxxという数値を探します(ラズパイのipアドレスです)。
iPhoneで無線LANに入って、ブラウザからhttp://xxx.xxx.xxx.xxx/とタイプします。するとRune UI(MPDクライアント)が表示されます。
ビルドによってはhttp://runeaudio.local/でもつながるかもしれません。

Rune UI (iPad)
ラズパイにWiFiのUSBドングル(ここではPlanex)をさしこみます。
Rune UIの右のメニューのNetworkからWiFiの設定をします。WiFi機器の再読み込みをしてWiFiドングルをリストから選びます。それをクリックし、出てくるリストで自分のWiFiネットを探してWPAかWEPのパスワードを入力します。
![IMG_9455_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9455_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
直接イヤフォンを使えます
これで設定は終了です。あとはキーボードやモニターは不要です。抜いてかまいません。
またラズパイは5Vで動作するので、モバイルバッテリーでも駆動できます。
以後の操作はiPhoneで行います。もっとも簡単なのはUSBメモリに音源を入れてRune UIからLibralyで選択して再生することです。

iPhoneからAirPlayで再生
またこのままでAirPlayにも対応しているので、この場合はUIすら不要です。電源を立ち上げるだけです。iPhoneからはApple Musicが効けますし、このままでRoonからはAirPlay機器として再生が可能です。RoonでAirPlayゾーンを設定してください。シグナルパスの品質はハイクオリティです(ロスレスより落ちる)。
![IMG_9459_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9459_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
USBメモリとWiFiドングルの追加
実際にPI-DAC+の3.5mm端子にEdition8やAK T1pを入れて聴いてみましたが、さすがにI2S接続しているだけあってわりと音はよいですね。
これらの高性能ヘッドフォンを使用してもあらがあまり無いくらいの割と良い音質で聴くことができます。最高かというとそこまでではありませんが、コストパフォーマンスはかなり良いと思います。
Apple MusicをAirPlayで聞いても上々です。
あとはバッテリーとのマッチングをなんとかすれば。。
![IMG_9470_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9470_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
バーソンのアンプとAirPlay DAC
あとはAirPlay対応DACとして、PI-DAC+のRCA出力とアナログ入力ヘッドフォンアンプであるパーソンのSoloistとRCAケーブルでつなげても使いやすく音質が高いものとなります。この場合にはPC上のRoonからAirPlayで再生すればバーソンがワイヤレスで手軽に使えます。

Roonでの再生画面(左)、Rune UIでの表示(右)
勉強のために買ったのではありますが、ケースなどを付けてあげればかなり実用的にも使えそうです。
こうして自分がほしいと思うモノを手軽に実現できるのがこうしたシステムの神髄かと思います。
![IMG_9450_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9450_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
* Raspberry Piと周辺機器の進化
前(2013年)にも下記記事でラズベリーパイとUSB DACを組み合わせてRaspyFi(いまは名前をVolumioと変えています)でオーディオ向けシステムを試作してみました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/374988227.html
このときはMPDを使用したディストリビューション(OS)であるRaspyFiが簡単に使えるようになったのでオーディオにも応用できないかとUSB DACを組み合わせてみました。
この記事から、現在までのラズパイ環境の変化を簡単に振り返っていきます。
- Raspberry Piについて
まずRaspberry PI自体が変わりました。私が2013年に使ってたのはBモデル。Bというのがネットも使える高スペックタイプです。
それからハード的に変わりB+となります。この時にUSBポートが増えてGPIOポートも26ピンから40ピンに変わってます。またSDカードがMicroSDに変わってます。
![IMG_9360_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9360_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9364_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9364_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
Raspberry Pi 2
そして2015年にRaspberry Pi 2が出ます。ただし2とは言っても変わったのは主にCPUやメモリーで、ハード規格の変更はありません。つまり実質的に大きく変わったのはB+の時で、2では性能がアップしただけです。このため製品を買うときに重要なのはハード互換はB+以降ということです。
今回はあとで述べるオーディオDACボードを使うため、Raspberry Pi2を買いました。
最近ではさらに小型で安価なPi ZEROが出ています。
-ソフトウエア(ディストリビューション)
前回2013年にRaspyFiを紹介した時はラズベリーパイのピュアオーディオ取り組みでも初期の頃だったのですが、その後にRaspyFiがVolumioと名を変え、Volumio以外でもRune AudioなどMPDを採用したオーディオファイル向けディストリビューションが増えてます。
今回は最近評判の良いRune Audioを使ってみました。ただし基本的にはMPDなのでそう大きくは違いません。Rune AudioはArch Linuxをベースにしています。(Runeはルーン文字のルーンです)
- オーディオDACボード
ラズベリーパイの最大の魅力は世界が広いことです。周辺機器での変化はGPIOでI2Sを使えるオーディオDACボードがたくさん出てきているということです。
![IMG_9458_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9458_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
ラズパイ2とPI-DAC+
そのため以前はUSBからDACをつなげるしかありませんでしたが、最近ではたくさんのこうした拡張ボードが選べます。これらはI2S接続ができるという利点があります(後述)。
Volumioのフォーラムには下記のリストのようにたくさんのI2SオーディオDACボードがリストされています。
https://volumio.org/forum/list-i2s-dacs-for-raspberry-t1103.html
中にはXLRバランス出力ができる本格的なものもありますし、フルデジタルアンプ内蔵でスピーカーを駆動するものもあります。また国内でも作ってる人がいるようです。
ここではIQaudIOのPI-DAC+を選びました。
* IQaudIO PI-DAC+
私がIQaudioを選んだのは、このラズベリーパイでのGPIO(I2S)オーディオだけではなく他の目的があります。それはRoonです。
そもそもなんでいままたラズベリーパイをやろうと思ったかというと、最近Roonを調べるためにRoonフォーラムをよく読んでいるんですが、RoonのLinuxへの応用のところでRoon LabsがLinuxの中でもラズベリーパイに大きな関心を寄せているということがあります。これは同じイギリスということもあるでしょう。
そしてそのRoonフォーラムの中でこのIQaudIOの人がRoonSpeakersについて質問して関心を寄せているのを見つけて、もしRoonの機能のなにがしかがラズパイにポートされたときに、それに機器のドライバーを組み込んだビルドを提供してくれそうなところが必要になりますので、このIQaudIOに目を付けました。(実際どうかわかりませんが)
またラズパイをAirPlay化することでRoonの応用の研究もはかどります。
IQaudIOは評判も良く、次のような製品があります。
![IMG_9370_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9370_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9375_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9375_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
PI-DAC+
PI-DAC+ (31.5ポンド 約5300円) - ラズパイのGPIOを使って接続するDACでDACチップはTI PCM5122を採用しています。この種のオーディオDACボードはたいていはTI 5122かESSの9023を使っています。
PI-DACではRCAアナログ出力機能のほかにTI TPA6133Aを使ったヘッドフォンアンプが備わっています。このため3.5mm端子で直接(外部アンプ無しでも)音楽を聴くことができます。
http://www.iqaudio.co.uk/home/8-pi-dac-0712411999650.html
PI-AMP+ (45ポンド 約7600円) - TIのクラスDアンプチップを使ったデジタルアンプで、スピーカーを鳴らせます。これはPI-DAC+と組み合わせて使うことができます。
http://www.iqaudio.co.uk/home/25-pi-amp-0712411999698.html
PI-DigiAMP+ (55ポンド 約9300円) - これはDAC機能とアンプ機能がひとつになったものです。
http://www.iqaudio.co.uk/home/9-pi-digiamp-0712411999650.html
専用ケース - ラズパイにPI-DACを付けたまま収納できるケースです。色がいくつかあります。
http://www.iqaudio.co.uk/home/10-pi-case.html
私の場合はDACとしてほしかったのと、単体でヘッドフォンが聴けるようにしたかったのでPI-DAC+を買いました。
これらは上記のIQAudIOのサイトから直接購入できますし、日本でも輸入しているところがあるようです。
私はModMyPIというイギリスのサイトが少し安かったのでそこから買いました。またModMyPiでもRaspberry PIとPI-DAC+の組み合わせ専用ケースがありますので、それも買いました。
https://www.modmypi.com/
![IMG_9378_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9378_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
PI-DACを付けたまま格納できるケース
RPI2(ちなみに日本では略してラズパイと言いますが、海外ではRPIといいます)が約五千円くらい、PI-DACが5300円ですから、送料とケースも含めて一万数千円くらいです。発送も翌日発送と迅速で、安い海外郵便を使って届くまで約一週間ほどでした。
* ラズベリーパイにおけるオーディオへの応用とUSBの功罪、GPIO(I2S)の利点
さて、なぜGPIO(40ピンの拡張スロット)を使うかということですが、これはオーディオ的にUSBよりI2Sのほうがいいじゃない、という他にラズベリーパイならではの問題があります。それはラズベリーパイが普通のコンピュータとは異なり、あくまで低価格コンピュータだということです。
そのため回路もコストダウンのため合理化・簡易化されてます。
例えばラズパイ内蔵のイヤフォン端子の音声出力はDACやオーディオCODECは高価なので使われずに簡易アナログ変換を使っています。ラズパイ自体が学研の科学の付録みたいなものですから。。(実際にPI Zeroは雑誌の付録になった)
簡易化のためUSBバスもネットワークと供用され、USBトラフィクがネットワークトラフィックと競合してしまいます。
これはVolumioの前身のRaspyFiのときにすでに問題視されていました。下記リンクのこの件について書かれた記事はRaspyFiの人が書いたものです。私も2013年のうちの記事にもちょっとコメントを入れてありますが、当時はUSB DAC以外の出力機の選択は無かったと思います。
Anatomy of a Pi – Raspberry Pi i2s and usb connections (ラズベリーパイとUSB接続)
http://www.raspyfi.com/anatomy-of-a-pi-raspberry-pi-i2s-and-usb-connections/
Anatomy of a PI – USB Audio quality and related issues on Pi (ラズベリーパイにおけるUSBオーディオ品質と関連する問題について)
http://www.raspyfi.com/anatomy-of-a-pi-usb-audio-quality-and-related-issues-on-pi/
このため初期のラズパイ系のオーディオスレッドだとUSB DACを使った時にハイレゾ音源でクリックとかポップが起こるって報告が書いてあったりします。これはパワーアップされたラズパイ2では力で改善されましたが、やはり根本的な対策は専用線である別経路のGPIOを使うことです。
もともとラズパイのオーディオ出力はHDMIが想定されていました。ラズパイのオーディオ取り組みの最初期のRaspbmcではHDMIを採用し、RASPYFI(現Volumio)でUSB DACに対応し、それ以降でGPIO対応サウンドカードが増えてきたというのが流れだと思います。
また、ラズパイみたいなシンプルなコンピュータで高性能なUSB DACを使うのも面白いですが、やはりラズベリーパイの良さは安さ・手軽さと、世界の広さですので、今回はGPIOサウンドカードの一つであるPI-DAC+を使って見ました。
* ラズパイデジタルプレーヤー
これは試しに作ってみた「ラズパイ・デジタルプレーヤー」です。作ってみたというか、PI-DAC+そのままですが、ここまでできますという例です。
使用したのは
- Raspberry PI2
- IQaudIO PI-DAC+
- PLANEX GW-USNANO2A (無線USBドングル)
それと初回は設定のために有線LANネット接続とキーボード、HDMIモニターが必要です。
手順は下記のとおりです。
まずドライバーの組み込まれたビルドが必要なので、IQaudIOのページからドライバー組み込み済みのイメージファイルをダウンロードします。VolumioやRune Audioなどいくつもありお好みで選べます。
http://www.iqaudio.com/downloads/
次にそのイメージファイルをWin 32disk imagerなどでmicroSDに書き込みます。Rune Audioは最低16GB必要です。このサイトはダウンロード速度がわりと遅めなので、注文したら到着前にここまで用意しておいたほうが良いと思います。
![IMG_9380_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9380_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
![IMG_9382_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9382_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
PI-DAC+の組み立て
到着したら、PI-DAC+とラズパイ2を組み合わせます。まず基盤間のスペーサーになる4本の足をスクリューして設置し、GPIOのスロットにPI-DAC+のピンを差し込みます。ハンダは不要です。
次にラズパイ2にキーボードとモニターとLAN線をつなぎます。あとでWiFi設定をするので、LAN線は無線LANに接続しているルーターなどから取ります。
電源を投入するとHDMIにつなげたモニター上でRune Audio(Arch Linux)が立ち上がってブートが始まります。ブートが終わったらコマンドプロンプトにUser:root、Password:runeで入ります。
コマンドラインからifconfigとタイプして、出てきた数字の中からinet=xxx.xxx.xxx.xxxという数値を探します(ラズパイのipアドレスです)。
iPhoneで無線LANに入って、ブラウザからhttp://xxx.xxx.xxx.xxx/とタイプします。するとRune UI(MPDクライアント)が表示されます。
ビルドによってはhttp://runeaudio.local/でもつながるかもしれません。
Rune UI (iPad)
ラズパイにWiFiのUSBドングル(ここではPlanex)をさしこみます。
Rune UIの右のメニューのNetworkからWiFiの設定をします。WiFi機器の再読み込みをしてWiFiドングルをリストから選びます。それをクリックし、出てくるリストで自分のWiFiネットを探してWPAかWEPのパスワードを入力します。
![IMG_9455_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9455_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
直接イヤフォンを使えます
これで設定は終了です。あとはキーボードやモニターは不要です。抜いてかまいません。
またラズパイは5Vで動作するので、モバイルバッテリーでも駆動できます。
以後の操作はiPhoneで行います。もっとも簡単なのはUSBメモリに音源を入れてRune UIからLibralyで選択して再生することです。

iPhoneからAirPlayで再生
またこのままでAirPlayにも対応しているので、この場合はUIすら不要です。電源を立ち上げるだけです。iPhoneからはApple Musicが効けますし、このままでRoonからはAirPlay機器として再生が可能です。RoonでAirPlayゾーンを設定してください。シグナルパスの品質はハイクオリティです(ロスレスより落ちる)。
![IMG_9459_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9459_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
USBメモリとWiFiドングルの追加
実際にPI-DAC+の3.5mm端子にEdition8やAK T1pを入れて聴いてみましたが、さすがにI2S接続しているだけあってわりと音はよいですね。
これらの高性能ヘッドフォンを使用してもあらがあまり無いくらいの割と良い音質で聴くことができます。最高かというとそこまでではありませんが、コストパフォーマンスはかなり良いと思います。
Apple MusicをAirPlayで聞いても上々です。
あとはバッテリーとのマッチングをなんとかすれば。。
![IMG_9470_filtered[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_9470_filtered5B15D-thumbnail2.jpg)
バーソンのアンプとAirPlay DAC
あとはAirPlay対応DACとして、PI-DAC+のRCA出力とアナログ入力ヘッドフォンアンプであるパーソンのSoloistとRCAケーブルでつなげても使いやすく音質が高いものとなります。この場合にはPC上のRoonからAirPlayで再生すればバーソンがワイヤレスで手軽に使えます。

Roonでの再生画面(左)、Rune UIでの表示(右)
勉強のために買ったのではありますが、ケースなどを付けてあげればかなり実用的にも使えそうです。
こうして自分がほしいと思うモノを手軽に実現できるのがこうしたシステムの神髄かと思います。