Music TO GO!

2022年09月28日

アスキーに「OS搭載のスピーカー? カナダのPSB Speakersが「Alpha iQ」を発表」を執筆

アスキーに「OS搭載のスピーカー? カナダのPSB Speakersが「Alpha iQ」を発表」を執筆しました。

https://ascii.jp/elem/000/004/106/4106599/
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2022年09月21日

Roon 2.0登場

待望のRoon 2.0が登場しました。

https://blog.roonlabs.com/introducing-roon-2-0-and-roon-arc/

内容は端的に家の外でリモートが使えるRoon ARC(アーク)アプリ、アップルシリコンネイティブサポートなど。機能追加はまだ継続するとして1.8も続いてサポートするそう。
最低条件がWin10/11、mac 10.15となっています。
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2022年09月08日

「M2搭載MacBook Airのオーディオ性能は?」の記事をアスキーに執筆しました

「M2搭載MacBook Airのオーディオ性能は?」の記事をアスキーに執筆しました。

https://ascii.jp/elem/000/004/101/4101143/
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2021年12月31日

2021年注目の技術3 音質優先配信技術 KORG Live Extreme

2021年はハイレゾストリーミングが注目された年でしだか、動画配信にも高音質化の技術が注目されました。
従来動画配信はYoutubeなどのようにあくまで画面が優先で音質は二の次だったんですが、ライブなどはやはり高音質で楽しみたいものです。そこに登場したのが音質優先をうたう動画配信技術であるKORGのLive Extremeです。

PC.jpg
エンコーダーが搭載されたPC

Live Extreameとはコルグの独自技術で映像コンテンツに高音質の音声トラックをつける技術・配信システムの総称で、コルグはエンコーダーを提供します。映像も音声も対応して映像は4Kまで、音声のエンコードはハイレゾPCM・DSDで可能です。コルグだから音声トラックをDSDにするということはわかりますが、Live Extremeはさらに上をいくものです。それは音声トラックが動画よりも優先というコンセプトです。

スピーカーデモ.jpg  ヘッドフォンデモ.jpg
スピーカーとヘッドフォンによるデモ

従来の動画配信では映像に合わせてオーディオクロックをビデオのクロックから作るのでジッターが大きくなる(音声を映像に合わせねばならないため、つじつま合わせに音声が揺れる)のですが、Live Extreameでは音声を主にしているため映像が揺れてフレームが落ちる可能性はあるが音声トラックに関してはビットパーフェクトが保証されるわけです。このためLive Extremeは単にハイレゾ搬送のための技術ではなく、従来のようにAACを使用しても音質は工場するはずです。またエンコードの時点で全てHLSなどの業界標準形式になるため、専用のデコーダーやソフトウエアが不要という利点があります。ここは専用のデコーダーが必要なMQAとの大きな差となります。
この他にもASIO対応することで音楽制作用の機材が使えるという利点もあります。

Thumva画面jpg.png
ライブチケット画面

実際にオンライン音楽配信のThumvaでLive Extremeを採用したハイレゾ音質による藤田恵美コンサートのライブ動画配信を聞いてみました。音質的には素晴らしく、アコースティック楽器の弦が擦れる音も生々しく、ヴォーカルの息遣いもリアルで高音質ダウンロード音源に匹敵するようなものです。試しにYoutubeのOpus251(128kbps相当)での同じ動画で同じハード(Mac)で聴いてみるとYoutubeは甘く楽器の音が鈍い感じです。Live Extremeの方が明瞭で鮮明に聴こえます。ちなみにいうとこれはサンプリングレートの差ではありません。なぜかというとYoutubeでもCore Audioによってアップサンプリングされているからです。
他にもたくさんのオンラインライブが行われ、来年も増えていくことでしょう。
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2021年05月17日

Apple Musicのハイレゾと立体オーディオ対応発表

Apple Musicのハイレゾ(192/24まで)とDolby Atmosでの立体オーディオ対応が正式に発表されてます。

https://www.apple.com/newsroom/2021/05/apple-music-announces-spatial-audio-and-lossless-audio/

追加料金なしということなのでApple Music HIFIなどの名前はないようです。
WWDCでこの関連でなにかあれば良いのですが。
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アップルのミュージックアプリにティーザー

アップルのミュージックアプリを開けると「まったく新しい音楽体験がやってきます」とのティーザーが表示されます。
噂のHIFIだとしたら日本語で表示されるので国内でも配信されるのでしょうね。

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2021年04月13日

アスキーにLINNの新「KLIMAX DSM」から考えるDAC事情の記事を執筆しました

アスキーにLINNの新「KLIMAX DSM」から考えるDAC事情の記事を執筆しました。

https://ascii.jp/elem/000/004/050/4050535/
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アスキーにRoonがポータブルのSP1000/SP2000でも利用可能に記事を執筆しました

アスキーにRoonがポータブルのSP1000/SP2000でも利用可能にという記事を執筆しました。

https://ascii.jp/elem/000/004/048/4048299/
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2021年02月24日

PhilwebにRoon 1.8のレビュー記事を執筆しました

PhilwebにRoon 1.8のレビュー記事を執筆しました。

https://www.phileweb.com/review/article/202102/17/4218.html
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2020年09月11日

Roonがuncertifiedデバイスを使い続けるための回避策を提示

uncertifiedのRoon Readyの件ですが、Roon側が妥協案として「既存のユーザーでuncertifiedデバイスを使ってる人は、申請すればそのメーカーがcertified通すまでの間、アカウントに限定的に開発者権限を付与することで9/21以降も今まで通り使用可能(disableしてもenableできる)」という回避策を提示してます。

Roonのuncertifiedデバイスを使い続けるための申請フォームはこちらです。申請が通ったら連絡するということです。

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2020年09月10日

UncertifiedのRoon Ready機器に制限が加わります

Roon Readyデバイスについて、今まではuncertifiedであっても問題なかったんですが、これが変更になり9/21以降はuncertified機器は設定画面でEnableできなくなります。
ただし今enable出来てる機器は9/21以降もそのまま使えますので、disableしないよう案内が書いてあります。

つまり9/21以降にuncertified機器が使えなくなるのではないのですがenableが出来なくなるので、disableしてしまうと再度enableが出来なくなるのでそこで使えなくなります。

(ダニーのポストなのでこちらをおすすめ)

posted by ささき at 21:01| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月26日

Tinker boardでHugo2のポータブルシステムを考える

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ASUS Tinker BoardとHugo2

いまでもヘッドフォンやイヤフォンを生かすための最高のDACアンプというとChord Hugo2です。ただしHugo2はDAC内蔵アンプですから音を再生するためにはソース機器であるなんらかのプレーヤーが必要となります。Hugo2は据え置きDACとしても他の機器に負けないような音質をもっていますが、やはりポータブルでも使えるソース機器を使ってポータブルシステムとして組んでみたいものです。

一番手軽なのはiPhoneなどと組み合わせてBluetoothで使うものです。ただしこれではロスレスで送ることができません。
次によく行われるのはDAP、例えばAK70などのDAPのUSB出力機能を使うものです。これはかなりの高音質で聞くことができますが、スマートフォンの操作性も生かしたいと思うことがあります。

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AK70とHugo2

そこでスマートフォンからの操作性と音質を両立するプレーヤーをシングルボードコンピュータであるASUS Tinker boardで作ってみました。
これは後にも書きますが、超小型のネットワークプレーヤーに相当するものになります。いわばポータブルのVolumio Primoのようなものを目指しています。

* Hugo2のおさらい

Hugo2は初代Hugoを継ぐ高性能のDAC内臓アンプというかアンプ内蔵DACで、バッテリーで動作するのでポータブルで使うことができます。またChord独自のパルスアレイDACを搭載してフルにその能力を引き出すことができるため、据え置き並みの音質が得られるので据え置きのDACとしてもよく使われます。これはMojoや初代Hugoでは4エレメントの制限付きパルスアレイだったのに対して、Hugo2では10エレメントのパルスアレイでフルにその能力を発揮できるからです。

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Hugo2 (右は専用スリムケースBlack)

パルスアレイDACとはなにかというと、一般的なDACではESSやAKMなどのように市場に売られている汎用品のDACチップICを買ってきてそれを使いますが、ChordではFPGAを中心に据えたより洗練されたディスクリートの独自DACを搭載しています。これはパルスアレイというユニットを並列に並べたもので、パルスアレイDACと呼ばれます。これはFPGAが独自のプログラミングができるカスタムICであるから可能なことです。

FPGAではWTAフィルターやボリューム・クロスフィードなどデジタルドメインの処理を担当します。処理の細かさであるタップ数はHugoの26,368タップから、ほぼ倍の49,152タップに向上しています。
FPGAでフィルタリングされたデジタル信号はフリップ・フロップ回路(IC)に送られてアナログ信号に変換されます。一個のパルスアレイとはFPGAの横にあるフリップフロップICと抵抗のペアです。よくChordのパルスアレイDACはFPGAをベースにしているということでFPGAチップでDA変換がおこなわれているようにも言われることがありますが、実際にはFPGAではなく、そこから出たデジタル信号をこのフリップ・フロップ回路と抵抗の組み合わせでアナログに変換します。
Hugo2では片チャンネル10個のパルスアレイ・エレメントで構成されます。HugoとMojoでは4個、DAVEでは20個です。

パルスアレイDACのポイントはスイッチング動作が入力信号と無関係で一定だということです。このことはスイッチング動作に起因するノイズフロア変動による歪を低減します。なぜかというと、音の大小は複数のパルスアレイの組み合わせですが、ひとつひとつのパルスアレイは音の大小に関わらずに単に一定のスイッチング動作をしているにすぎないからです。
ノイズフロア変動による歪というのは本来一定のはずのノイズフロアが信号入力で揺れてしまうことなので、入力信号とスイッチング動作が無関係なパルスアレイDACはこの影響を受けにくいというわけです。

また他の回路においても同時開発していた世界最高レベルDACのDAVEの技術を生かしているためにトータルの性能も大幅に向上しています。例えば初段が16FSで二段目が256FSのWTAフィルター構成は細かさであるタップ長こそ違いますがDAVEから引き継いだものですし、二段目のプログラムコードはDAVEとまったく同一だそうです。
Hugo2ではFPGAの能力をフルに発揮しているために、多彩なデジタルフィルターも搭載し、また電気的な絶縁効果も光接続並みに優れているUSB周りの設計もなされています。

* ASUS Tinker Boardとは

Tinker BoardはASUSが開発したラズベリーパイ互換のSBC(シングルボードコンピュータ)です。Tinker Boardとラズベリーパイの違いは何かというと、その設計コンセプトです。

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Timker Board(ASUSサイトより)

ラズベリーパイはもともと低年齢層や貧困層にもコンピュータを届けるというコンセプトで、とにかく安く作るという点に眼目が置かれています。たとえばUSBとネットはバスを共有しているとか、DACを搭載せずに疑似PWMみたいなことやって音を出しているとかです。ラズパイ4ではわりと改修されていますが、少し前に発覚したUSB-C設計問題も本来別々にしなければならな抵抗を共有させていたということですので、低価格第一という根っこはやはりいまも昔も変わらないと言えます。
しかしラズパイは本来のそうしたターゲット層よりももっと実用的なところで成功を収めたともいえるでしょう。それが広くマニア層にも支持された理由です。

ASUSのTinker Boardはそのラズパイの成功を踏まえて、ラズベリーパイに比べるともっと実用的なSBCを目的としています。もちろんUSBとネットは別々であり、CODEC ICが搭載され(ICとしてのCODECとはADC+DACの機能を持ったICのこと)、192/24の出力が可能です。ラズパイ3に比べるとパワーもより強力で(ラズパイ3は1.2GHzに対して1.8GHz)、メモリも倍(2GB)搭載しています。またラズパイ3と同様にWIFIとBluetoothを内蔵しています(買ったのは国内版で技適を通っています)。

Tinker BoardはSPDIFも出せます(端子はない)。ラズパイとGPIOベースで互換性を持っていて、HiFiBerryやIQaudioのHATオーディオとハード互換性があります。ただしソフトウエアやドライバはTinker Board用のものが必要です。
ただし高品質の代りにラズパイよりも高価になっています(国内価格は1万円前後)。

* Hugo2とTinker Board

そのTinker Boardの実用性の中ではオーディオもターゲットにしてあり、その証拠にVolumioは先日Primoという据え置きのネットワークプレーヤー(海外ではStreamerと呼ぶ)を開発しましたが、その中で中核に使われているSBCはラズパイではなくTinker Boardです。
つまりここではPrimoのポータブル版のようなものを作ってHugo2と組み合わせようというわけです。

Tinker Boardには初期型とSと呼ばれる改良型がありますが、ここではあえて初期型を使いました。それはSでは電源要求がより厳しくなっているので、あまりポータブルに向かないと考えたからです。初期型でも5V/2Aは必須です(Sでは3A推奨)。ちなみに据え置き前提のPrimoで使われているのはSタイプです。

以前にラズパイを使ったこうしたポータブルデバイスをよく作りましたが、Tinker Boardはかなり熱を持つのでファンと放熱板を組み合わせた金属ケースを使いました。

IMG_2710_filtered_s.jpg  IMG_2711_filtered_s.jpg  

ラズパイに比べると初期型でも電源要求が厳しいのでより大型のバッテリーを組み合わせました。

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ソフトウエアはVolumioのTinker Board版をインストールします。Volumioはアップサンプリングができるので、アップサンプリングしてHugo2に送ることができます。Tinker Boardはプロセッサが強力なのでVolumioのアップサンプリング機能をフルに発揮できます。

簡単にインストール手順を書くと、以下の通りです。
1. volumio for Tinker Boardをダウンロード
2. etcherなどを使ってSDにイメージを書き込み
3. Tinker Boardにイーサネットを接続
4. 同一ネット内でiPhoneかPCでhttp://volumio.localと入力
5. 以後はwizradでセットアップできます


接続はUSBケーブルを使用しています。

IMG_2715_filtered_s.jpg

操作はスマートフォンで可能で、音源はTinker BoardのUSBに入れることもできますし、Airplayを使うこともできます。
(ちなみにTinkerboardはAndroidも使えます。つまり基本ソフトをAndroidにしてVolmioの代わりにUAPPを使うとMQAコアデコードも可能になりますね)

こうして組み合わせるとたしかにかなり高品質な音で再生することができます。やはりラズベリーパイよりもだいぶ音質は高いと感じます。音の透明感が違います。こうしてポータブルでミニDAVEのようなレベルの高い音を持ち運ぶというのもなかなかポータブルオーディオ冥利に尽きます。
ただしTinker Boardと組み合わせてかさ張るシステムを持ち運ぶというのもなかなか大変ではあるので、もっと洗練されたプレーヤーがほしいところではありますね。


ちなみにケースはラズパイ用を使っています。下記のTinker Boardは初期型だと思いますが、私の購入した製品リンクはなくなっていたので、初期型を欲しい人は念のため確認したほうがよいかもしれません。
    

バッテリーとTinker Boardを接続するためには下記の短いケーブルを使用しています。



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2019年11月09日

QobuzがMP3を廃止、ハイレゾとCD品質プランを統合

QobuzがMP3を廃止して、プランをCD品質とハイレゾを含む月額$14.99(年間だと$12.5/月)のプラン一つに統合するとのことです。
https://www.audiostream.com/content/qobuz-kills-mp3-offers-high-res-and-cd-lossless-1499

ハイレゾストリーミングがひしめく中で戦略的な一手に出てきましたね。
posted by ささき at 08:38| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月08日

Appleが"Mastered for iTunes"に変わって"Apple Digital Masteres"を立ち上げ

Appleが従来の"Mastered for iTunes"に変わって"Apple Digital Masteres"というのを立ち上げます。

ただ現状では"Mastered for iTunes"と同じツールを使うようで、違いが大きくないようでAppleがCatalina OSでiTunesを排するので、それに伴うリブランドとも言われています。ただ将来的には不明です。


ちなみに"Mastered for iTunes"とは何かというと、44kHz/16 int(いわゆるRedbook master)からAACに変換していたものを、44kHz/32 float(いわゆるCoreaudio format)からAACに変更するというものです。前に書いた記事をご覧ください。


Mastered for iTunesとは: Music TO GO!

http://vaiopocket.seesaa.net/article/253750773.html

posted by ささき at 05:39| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月10日

ラズパイ4のUSB-C端子に設計不具合

ラズパイ4のUSB-Cの設計にミスがあり、互換性が完全に保たれない可能性があるようです。端子のピン設計にミスというか手抜きがあるようです。別にすべき抵抗を共用化しているようで、これはラズパイらしい低価格化のゆえかもしれません。
このためにE-MarkタイプのUSB-Cケーブルを使用すると、ラズパイ4を給電先ではなくオーディオアダプターとして誤判断してしまうかもしれないということ。つまりこのタイプのケーブルを使うと充電できないかもしれないというわけですね。
これはラズパイ側も認めていて、将来(数か月後?)のボードデザインでは改良されるそうです。

https://arstechnica.com/gadgets/2019/07/raspberry-pi-4-uses-incorrect-usb-c-design-wont-work-with-some-chargers/
posted by ささき at 23:13| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月04日

Netflixが「スタジオなみの」高音質配信開始

Netflixがストリーミングサービスの高音質化を発表し、すでに5/1より適用開始しています。これはNetflixがやってきた4K, HDR, Dolby Atmos , Netflix Calibratedなどに続く技術的な取り組みの一つということです。
この恩恵を得るにはデバイスが5.1もしくはDolby Atmos対応(プレミアムプラン必要)でなければなりません。5.1では192kbpsから640kbpsまで、Dolby Atmosでは448kbpsから768kbpsまでの可変ビットレート(つまりAdaptiveモード)で提供されます。これについては後で詳述します。
これは5.1とAtmosをサポートするすべてのタイトルで提供されているということです。背景としては「Stranger Things 2」のカーチェイスシーンで音がミキシング(ポスプロ)時よりも明瞭に聴き取れないということがあったようで、それに対応するためにビットレートを上げたということのようです。これはオーディオファイル的に良い音というよりも、電話の鳴る音とか鳥の声がより鮮明に聴こえるというところを目的としているようです。
https://media.netflix.com/en/company-blog/bringing-studio-quality-sound-to-netflix

これは原文によると「Bringing Studio Quality Sound to Netflix」とスタジオ品質であると書かれていますが、これは具体的にどういうことかというとNetflixのブログに詳しい説明があります。
https://medium.com/netflix-techblog/engineering-a-studio-quality-experience-with-high-quality-audio-at-netflix-eaa0b6145f32
普通スタジオ品質というと24bitロスレスなわけですが、上のブログでは「我々が言っているスタジオ品質とは」という説明があります。Netflixが言っているのはそうした意味でのロスレスではありませんが、"perceptually transparent"つまり知覚的に透明だと言っています。知覚的に透明とは、実際に聴いてみるとマスターと聴き分けができないレベルにあるという意味で、これはNetflixが聴き取りのテストを行ってみた結果、Dolby Digital Plusで640 kbps以上の時にはマスターと違いが判らない、という結果に基づいているということです。640kbpsというのは5.1chの24bitマスターと比較して1/10程度の圧縮率となるとのこと。同様にAtmosでは768 kbpsをtransparentとしましたが、これはまた見直すかもしれないということのようです。
さくっと計算すると、オーディオの場合は44kx16x2=1.4MbpsがロスレスCD品質なので、映像では48kx24x6=6.9Mbpsが(マスターの)ロスレスで必要になりますね(サブウーファーの0.1chを仮に1chとみなした場合)。ですから5.1ch音声トラックの1/10というと、オーディオでは128kbps、あるいは160kbpsくらいのことを指しているように思われます。それがマスターと変わらないかどうかというのは映像とオーディオを比べても仕方ないのでなんとも言えませんけれども。

このtransparentというのはgoodから始まって一番良い、たぶんexcellentとかbestの上とかそういう使い方をしていると思います。(ちなみにアメリカ英語ではgoodは「良い」ではなくまあまあとか悪くない程度の意味ですので念のため、good→better→ bestという感じですね)

技術的にもうひとつポイントなのはNetflixがいままで固定ビットレートで音声ストリーミングしていたのを可変レート、つまりAdaptiveでストリーミングするようになったということです。さきに出たtransparentはNetflix用語ですが、adaptiveというのは回線状況に応じてビットレートを変えるという一般用語です。ちなみにすでに見ている人は知っていると思いますが、ビデオの方ではすでにAdaptiveを使っています。回線が遅くなると画質が落ちるやつです。つまりNetflixではこれでビデオもオーディオもAdaptiveストリーミングになったわけです。

ここでのポイントはこの図を見てもらうとわかるのですが、いままでオーディオは固定で送っていたので、回線品質の悪いところに合わせたビットレートを使っていたということです。つまり言い方を変えると、NetflixでオーディオもAdaptiveでストリーミングできるようになったことで、よりよい音質を提供することができるようになったということだと思います。
これを考えると冒頭で背景としては「Stranger Things 2」のカーチェイスシーンとの説明を引用しましたが、実際はオーディオでのAdaptiveモードの実用化にめどがついたので提供開始したというほうが正しいように推測できますね。
posted by ささき at 13:58| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月11日

トップウイングでSONORE国内導入

うちのブログでは何回か取り上げてきたSONORE(ソノーレ)の製品がいよいよ国内でもトップウイングさんから販売が開始されることになりました。月末のヘッドフォン祭で発表となります。
SONOREはmicroRenduという製品で最近話題となり、いくつか製品があるのですが、まずultraRenduとultraDigitalを5月中旬頃に発売の予定ということです。

わたしは記事を書くためにデモ機を試用してみました。まず簡単にultraRenduを紹介しますと、背面を見てもらうとわかりますが、microSDスロット、RJ45ネットワーク端子、USB-A、電源端子というシンプルなものです。端的に言うとネットワークブリッジ製品で、PCにネットワークでつなげてUSBに変換してDACに出力する、というようなものです。SDスロットはSonicorbiterというOSを入れるスロットで音源ではありません。
PCからはRoon、MPD、DLNA、Squeezelite(SqeezeBox)などの出力先として見えます。
つまりいままでPCから直差ししていたUSB DACをultraRenduを介することで音質を上げるという製品です。聴いてみるとかなり効果は高いと思います。

SONORE_Rendu.jpg  SONORE_Rendu_rear.jpg

実際に構成を見て、聴いてみるとよくわかると思いますのでPCオーディオ興味ある方はぜひヘッドフォン祭のトップウイングブースならびに発表会にお越しください。
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2018年10月04日

WiFiの名称が簡略化されます

WiFi Allianceでは現在のWiFiの複雑な名称を簡略化するようです。たとえば802.11nはWi-Fi 4、802.11acはWi-Fi 5となります。
これは802.11axが登場した時にWi-Fi 6と変わることから発行されるようです。これにともなってあらたなロゴも導入されます。

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2018年07月23日

Chordの新製品発表会

Chordは7/15の発表会で3機種を新たに発表しました。そう、2機種と言われていたのですが、サプライズで1機種が加わりました。
それらはDAVE向けパワーアンプのetude、よりデスクトップに適合したHugoTT2、そしてサプライズのHugo M scalerです。

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左写真の左:Hugo TT2とToby、右:etude、奥:Blu Mk2とDave
右写真はサプライズで取り出されるHugo M Scaler


1. 新パワーアンプetude
etudeはDaveに合わせたパワーアンプを作るという発想で、Daveのプリ出力を使ってDACからダイレクトでパワーアンプにつなぐものです。クラス的には同社のChoralシリーズに相当します。

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Chord etude

etudeはフランス語のstudyという意味で、文字通りDaveのトランジェントの良さと低歪に気づかされて一から作り直すということで、Daveに合わせた高速アンプのために「フィードフォーワード」という新たなトポロジーを採用しています。これはRobert Cordellという人の研究に基づくもので、従来のフィードバックループでは早い処理に追いつけないので、ループで戻すというのではなく、あらかじめ予測した補正量をモニタリングと同時に合成して歪みを打ち消すというトポロジーのようです。

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Chord etude

つまり言い方を変えるとオーディオ世界にはアンプのフィードバックの功罪について議論が昔からあって、従来はNFBアンプではSNが良い(明瞭)が音が遅い(だるい)、ノンNFBアンプでは音は早い(生き生きとする)がSNが悪い(不明瞭)ということがトレードオフとして言われていましたが、このフィードフォーワードではSNが良く早いという両方の利点を持つということが言えるかもしれません。

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この考え方は1986年からあるそうですが、従来は高速デジタル処理の分野の話で、オーディオでは必要ないものでしたが、Daveによってその領域に踏み込んだということを言っていました。

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etudeではコンパクトアンプですが、BTLによってさらなるハイパワー化が可能です。このコンパクトさは4つの静音ファンによるものだということ。

2. Hugo TT2

Hugo TT2はHugo TTをさらにテーブルトップに向けて改良したもので、バッテリーではなく電源を持つことで、FPGAの持つ力を開放したさらなる処理能力を持ち、98304タップというDaveの半分程度というかなり高性能化がなされました。

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Chord Hugo TT2とTToby

この電源はスーパーキャパシターを使うもので、素早い電流の取り出しに対応しています。
またボリュームを手前に持ってくることなどさらなる改良が図られています。またゲインを設けるなど高感度IEMに向けた対応もなされるのは最近HeadFiでも活躍するワッツならではでしょう。

HugoTT2Rear 2[1].jpg  HugoTT2Front 2[1].jpg
Hugo TT2

発表会の写真でTT2の下の銀色はTTobyという国内未発表のアンプです。こちらは100w/chでAB級とのこと。


3. Hugo M scaler

サプライズはHugo M scalerです。この「M Scaler」という名称はこれがはじめてではなく、前にBlu MkIIが登場した時にその100万タップのデジタルフィルターをM Scalerと呼称していました。Mはミリオンのことでしょう。タップ数は処理の細かさです。

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Hugo TT2の右にあるデバイスがHugo M Scaler

このHugo M Scalerを使用すれば、DaveにたいしてBlu MkIIを使用して100万タップのアップサンプラーとして使用したのと同じことができます。下記のBlu MkIIの記事もご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/446340304.html

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M scalerについて解説するロバートワッツ

つまりM Scalerはデジタル信号を入力し、100万タップの高精度で768kHZにアップサンプリングして、Chordの2本のBNC端子を採用しているDAC(Dave,Qutest,HugoTT2)に出力して音質を向上させるデバイスというわけです。下記のChordホームページに詳細があります。
https://chordelectronics.co.uk/product/hugo-mscaler/
Daveの16万タップに対して、M Scalerは100万タップと大幅な処理力の向上をもたらしてトランジェント・空間再現力の向上をもたらしますが、それだけデジタル回路のノイズも増えるのでDACとは別筐体のほうがよいわけです。

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端的にいうと"Hugo M Scaler"とはBlu Mk2のCDドライブメカを取ったものと考えてよいです。これはロブワッツにも確認してみましたが、そうだと言ってました。ただしFPGAなども同じ(ザイリンクスXC7A200T)だそうですが、筐体や電源など厳密には異なりますので念のため。
ちなみに100万タップというのは16bitにとっても到達点であり、24bitに対してはまだまだということですので極めるとは大変なものです。

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右のデバイスがHugo M Scaler

Hugo M Scalerは機能オンオフのバイパス機能があるため、ありなしの聴き比べを試聴できました。
HugoTT2のみでも自然で高精度な音ですが、Hugo M Scalerをオンにすると合唱曲のマニフィカートではより透明感が出て高域がより伸びる感じがします。ジャズのヘルゲリエンのTake5では音のエッジがよりシャープで楽器のキレが良くなり、高域の音がきれいで低域もより深く感じられます。ヴァイオリン曲では倍音の響きがより豊かに聞こえる感じです。効果はわりと高いと感じられました。

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Chordの発展について語るジョンフランクス

Chordは5年前より12倍の売上規模となり、より開発に投資したいということです。今後ともまた新製品を楽しみにしたいものです。
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2018年07月19日

Net Audio Vol31に執筆しました

本日発売のNet Audio Vol31に「ファイルとディスクの共存術」ということでMQA-CDの記事を書きました。
MQA-CDとはなにかということから、ケース別の使い方についてまで広範囲にまとめていますので、ぜひご購入の上でご一読ください。

posted by ささき at 14:26| ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする