あのEdition 7 を復刻させたTribute 7(トリビュート・セブン)を試すことができましたのでレビューします。またオリジナルのEdition 7とも比較してみます。
Edition 7といえば世界限定で999台生産で当初は驚くほど高価なヘッドフォンとして知られていました。ハイエンドヘッドフォンの嚆矢にしてeditionシリーズの元祖と言えます。そしてなにより、このEdition7からいまのこの隆盛を極める「ヘッドフォンオーディオ」が始まったとも言っても過言ではありません。質の高いヘッドフォン製品だけではなく、ここからそのハイエンドヘッドフォン文化が始まりました。その記念すべきモデルがEdition 7でした。
Tribute 7のポイントはEdition 7の音を復刻させたという点で、Tribute 7には個体ごとに周波数特性を測定してUltrasone社に保存してあるEdition 7との比較したグラフが付いてくるという徹底したこだわりぶりです。
Ultrasoneに聴いてみると、Edition 7を復刻してくれと言う声が以前から多く寄せられていて、Ultrasoneの25周年記念の今年に合わせて特別モデルとして発売を決めたということです。
発売日は5月14日を予定、価格はオープンですが想定価格は36万円(税別)とのことです。
* 発売日は延期になったということです
左: Tribute 7、右: Edition 7
一方で異なる点もあります。まったく同じではなく、Edition7のイメージを残して新しいヘッドフォンを設計しとたという感じですね。異なるというよりはより進化させたのが、外装の作り込みです。
イヤカップは航空機グレードのアルミブロックから削りだされた精巧なもので、質感はEdition7の少しブラっぽい感じはなくメタルっぽいかなり上質な質感があります。
色的にはオリジナルのブルーをモチーフにしていますが、より鮮やかな深いブルーのアノダイズド処理となっています。またケーブルがリケーブルもできるようになっています。2 つの長さの着脱式コード (シルバープレイテッド高純度 OFC ケーブル, 1.2mと3m )も備えています。1.2mはポータブルで使いたい人にもいいでしょうね。
また豪華なエチオピアンシープスキンのイヤパッドがついています。これは黒のみです。オリジナルは明るいグレーだったのですが、これは汚れやすいので後で素材は同じですが黒に変わったんだったと思います。
またアルカンターラ素材による高級感のあるヘッドバンドを採用しています。
側圧はほぼ同じですが、動きはTribute7の方がスムーズに感じます。
肝心の音質ですが、Tribute 7の音質は厚みがあって切れが良く、ちょっと耳に近く前に出てくる感じの懐かしくも魅力的なEditionサウンドを聴くことができます。7とか9とか、あの頃の音だなと思いますね。ヴォーカルものが肉感的で良い感じです。
次に音をオリジナルのEdition7(ちょっとへたりもあるかもしれませんが)と比べてみると能率もほぼ同じで、たしかに音調的にもかなり似ています。試聴のために付け替えながら聴いていると、まったく同じ音ではないけれども確かに違和感は少ないですね。ただし曲によっては多少差が出てややTribute7の方がやや低域よりのようには思います。
オリジナルのEdition 7の箱
たぶんUltrasoneのファンならば、Editionシリーズにこの音を待っていたんではないかと思います。
ヘッドフォン祭でぜひチェックしてみてください!
Music TO GO!
2016年04月22日
2016年03月29日
Edition7を復刻したTribute 7発表!
なんとあのUltrasoneの名作、Edition 7を復刻したTribute 7(トリビュート・セブン)が発売されるということです。世界限定で777台ということです。オリジナルのEdition7 のサウンドを忠実に復刻
(Edition7 との周波数特性比較測定グラフを同梱)して、現代のニーズにマッチした特徴を備えているということで、細かい仕様や日本での発売時期は未定ということです。画像からはケーブルがオリジナルとは異なるのがわかります。
Tribute 7
Edition 7といえば世界限定で999台生産で当初は驚くほど高価なヘッドフォンとして知られていました。当時はオーテクのL3000と双璧をなしていたハイエンドヘッドフォンの嚆矢にしてeditionシリーズの元祖と言えます。そしてなにより、このEdition7からいまのこの隆盛を極める「ヘッドフォンオーディオ」が始まったとも言っても過言ではありません。質の高いヘッドフォン製品だけではありません、ここからその文化が始まったんです。
当初は指をくわえていた私も価格が下がってから購入しました。記事はこちらにあります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/7499810.html
その後にバランス化もしました。いまではバランス駆動なんて当たり前のことですが、これはまだ2007年でした。とにかく最高の音を求めていたんです。そうした「今までとは違う」という感覚は私だけではなく、連鎖的にこの世界を活性化させていくことになります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/47389041.html
のちにEdition9、Edition10と続いていくこのシリーズですが、やはり「7」は特別な存在だったと思います。
そしてそれが帰ってきます。
(Edition7 との周波数特性比較測定グラフを同梱)して、現代のニーズにマッチした特徴を備えているということで、細かい仕様や日本での発売時期は未定ということです。画像からはケーブルがオリジナルとは異なるのがわかります。
Tribute 7
Edition 7といえば世界限定で999台生産で当初は驚くほど高価なヘッドフォンとして知られていました。当時はオーテクのL3000と双璧をなしていたハイエンドヘッドフォンの嚆矢にしてeditionシリーズの元祖と言えます。そしてなにより、このEdition7からいまのこの隆盛を極める「ヘッドフォンオーディオ」が始まったとも言っても過言ではありません。質の高いヘッドフォン製品だけではありません、ここからその文化が始まったんです。
当初は指をくわえていた私も価格が下がってから購入しました。記事はこちらにあります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/7499810.html
その後にバランス化もしました。いまではバランス駆動なんて当たり前のことですが、これはまだ2007年でした。とにかく最高の音を求めていたんです。そうした「今までとは違う」という感覚は私だけではなく、連鎖的にこの世界を活性化させていくことになります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/47389041.html
のちにEdition9、Edition10と続いていくこのシリーズですが、やはり「7」は特別な存在だったと思います。
そしてそれが帰ってきます。
2010年06月19日
Edition10 登場
ハイエンドヘッドホンの流れを作ったと言えるUltrasoneのEditionシリーズに待望の新作が登場します!Edition10です。
Edition9は7のマイナーチェンジ版でしたが、この10はまったくの新型で、いままでのUltrasoneの常識を破って開放型になるようです。
下記のフジヤさんブログによるとその発表会を8/1に青山で行うようです。
http://avic.livedoor.biz/archives/51487243.html
ここは次のヘッドホン祭の開催予定場所でもあります。
今年後半はこれでまた盛り上がって行きたいですね!
Edition9は7のマイナーチェンジ版でしたが、この10はまったくの新型で、いままでのUltrasoneの常識を破って開放型になるようです。
下記のフジヤさんブログによるとその発表会を8/1に青山で行うようです。
http://avic.livedoor.biz/archives/51487243.html
ここは次のヘッドホン祭の開催予定場所でもあります。
今年後半はこれでまた盛り上がって行きたいですね!
2007年08月30日
Edition7はバランスリケーブルでどう変わったか
前の記事では、ストック(無改造)のEdition7とバランス改造したヘッドホンの聴き比べからバランス化とリケーブルというものを考察してみました。
今回はバランス化した後のEdition7についてのコメントをします。
1.全体的な印象
BlackDragonでバランス改造したEdition7については重みと凄み、というのがぱっと聴いた時の感想です。
重みというのは地の底からうなるような低域を中心とした全体の重厚さ、凄みというのは膨大な情報量に圧倒されてしまうという感覚です。すくなくともソースの出せる音は全て聴こえる感じがします。
誤解を恐れずに分かりやすく(想像しやすく)いうとSTAXのOmegaIIをダイナミック型にしたという感じでしょうか。それを一回り濃くした、と付け加えてもいいかも知れません。実際にバランスEdition7はヴァイオリンの音がすごくきれいで、ダイナミック型でSTAXに比肩できるのはおそらくこのBlackDragon Edition7くらいかもしれません。
もちろんそれでも静電型とはスピード感の質が根本的に違うということで二者は容易に区別できます。この辺の比較は機会があればまた書いてみたいと思います。
音がきれいという点で言うと、やや無機的だったCD3000と比べるとBlackDragonのリケーブルで感じるのは音色の美しさです。ただしリアルというとBlackDragonバランスCD3000の方がリアルではあります。BlackDragonバランスCD3000と比べてみるとCD3000は軽い、バランスEdition7は重いというぱっと聴いた違いは個性の差としてそのまま残ります。
もともとストックのEdition7にあった高い方のきつい感じはかなり低減した感じがします。GS-XとDLIIIの組み合わせではほとんどS音は気になりません。
おもしろいことに、はじめは音が荒れ気味だけど落ち着いてくると同じBlackDragonのCD3000バランスとも似通った音傾向も感じられます。
これはつまりドライバーというよりケーブルの個性であるといえるでしょう。
2.不満に思っていた点はどうなったか
リケーブルで以前に書いた低域の問題(解像感のなさ)はずいぶんと向上したように思います。量感と同時に弦のうなりが感じられるようになり、低域部分の表情が豊かになったと感じます。
BlackDragonの本質的な持ち味として、低いほうの下は恐ろしいほど深く下まで沈むようになった感があります。またEdition7での高域のきつさもケーブルの品質の向上によって改善されたかに思えます。そうした点でストックで不満に思っていたところは大きく改善されたといえます。
これを考えるとBlackDragonでのEdition7のリケーブルはうまくいったと思います。
3. 考察と雑感
実際にバランス化というよりもリケーブルだけでもかなりの改善があると思います。もともとポテンシャルの高いヘッドホンですからリケーブルによってまず欠点を改善することで本来持っていたはずの力がより発揮されます。
ただそれでは別次元には行けません。高性能なシングルエンドのままです。その別次元にいくチケットがバランス化だと言えます。
BlackDragonのケーブルとしては性能面だけではなく、音色が美しくなったということも言えます。もともとEdition7の音色は良いんですが、BlackDragon版の楽器の音はかなり美しく感じます。
これはOFC系の良い点のひとつといえるでしょう。ただ銀系のようにきらめくスピード感はいまひとつかもしれません。そうした音が良い人にはまた別な選択があるかもしれません。
そうして自分なりの音をつむいでいくところがリケーブルの面白さだと思います。低域が強いヘッドホンだから今度は高域を改善してみる、それもあります。低域が強いヘッドホンだからさらに低域を引き出してみる、それもあるでしょう。それらは聞き手のヘッドホンに対してこうしたい、音楽をこう聴きたいという意思の現われだと思います。
またケーブルによる限界や制約があるわけですから、すべてが100%思い通りにはいかないでしょう。高域を活かせば低域は落ちるかもしれません。その逆もありえます。そうしたトレードオフを試行錯誤していくことはクリエイティブな楽しみがあると思います。
オーディオというと受身の趣味のようにも思われがちですが、実は能動的な趣味であり、そこが面白さでもあるのではないでしょうか。
今回はバランス化した後のEdition7についてのコメントをします。
1.全体的な印象
BlackDragonでバランス改造したEdition7については重みと凄み、というのがぱっと聴いた時の感想です。
重みというのは地の底からうなるような低域を中心とした全体の重厚さ、凄みというのは膨大な情報量に圧倒されてしまうという感覚です。すくなくともソースの出せる音は全て聴こえる感じがします。
誤解を恐れずに分かりやすく(想像しやすく)いうとSTAXのOmegaIIをダイナミック型にしたという感じでしょうか。それを一回り濃くした、と付け加えてもいいかも知れません。実際にバランスEdition7はヴァイオリンの音がすごくきれいで、ダイナミック型でSTAXに比肩できるのはおそらくこのBlackDragon Edition7くらいかもしれません。
もちろんそれでも静電型とはスピード感の質が根本的に違うということで二者は容易に区別できます。この辺の比較は機会があればまた書いてみたいと思います。
音がきれいという点で言うと、やや無機的だったCD3000と比べるとBlackDragonのリケーブルで感じるのは音色の美しさです。ただしリアルというとBlackDragonバランスCD3000の方がリアルではあります。BlackDragonバランスCD3000と比べてみるとCD3000は軽い、バランスEdition7は重いというぱっと聴いた違いは個性の差としてそのまま残ります。
もともとストックのEdition7にあった高い方のきつい感じはかなり低減した感じがします。GS-XとDLIIIの組み合わせではほとんどS音は気になりません。
おもしろいことに、はじめは音が荒れ気味だけど落ち着いてくると同じBlackDragonのCD3000バランスとも似通った音傾向も感じられます。
これはつまりドライバーというよりケーブルの個性であるといえるでしょう。
2.不満に思っていた点はどうなったか
リケーブルで以前に書いた低域の問題(解像感のなさ)はずいぶんと向上したように思います。量感と同時に弦のうなりが感じられるようになり、低域部分の表情が豊かになったと感じます。
BlackDragonの本質的な持ち味として、低いほうの下は恐ろしいほど深く下まで沈むようになった感があります。またEdition7での高域のきつさもケーブルの品質の向上によって改善されたかに思えます。そうした点でストックで不満に思っていたところは大きく改善されたといえます。
これを考えるとBlackDragonでのEdition7のリケーブルはうまくいったと思います。
3. 考察と雑感
実際にバランス化というよりもリケーブルだけでもかなりの改善があると思います。もともとポテンシャルの高いヘッドホンですからリケーブルによってまず欠点を改善することで本来持っていたはずの力がより発揮されます。
ただそれでは別次元には行けません。高性能なシングルエンドのままです。その別次元にいくチケットがバランス化だと言えます。
BlackDragonのケーブルとしては性能面だけではなく、音色が美しくなったということも言えます。もともとEdition7の音色は良いんですが、BlackDragon版の楽器の音はかなり美しく感じます。
これはOFC系の良い点のひとつといえるでしょう。ただ銀系のようにきらめくスピード感はいまひとつかもしれません。そうした音が良い人にはまた別な選択があるかもしれません。
そうして自分なりの音をつむいでいくところがリケーブルの面白さだと思います。低域が強いヘッドホンだから今度は高域を改善してみる、それもあります。低域が強いヘッドホンだからさらに低域を引き出してみる、それもあるでしょう。それらは聞き手のヘッドホンに対してこうしたい、音楽をこう聴きたいという意思の現われだと思います。
またケーブルによる限界や制約があるわけですから、すべてが100%思い通りにはいかないでしょう。高域を活かせば低域は落ちるかもしれません。その逆もありえます。そうしたトレードオフを試行錯誤していくことはクリエイティブな楽しみがあると思います。
オーディオというと受身の趣味のようにも思われがちですが、実は能動的な趣味であり、そこが面白さでもあるのではないでしょうか。
2007年08月14日
L3000、バランス化へ
メイン機では唯一バランス化せずに残っていたATH-L3000ですが、Alexさんのところ(Apuresound)でバランス化してもらうことにしました。Alexさんは自分でもL3000を持っているということでL3000には強そうです。
L3000については中高域を伸ばし、低域の強みというものを生かしてリケーブル・バランス化したいと思っていました。
ただ高域に強いケーブルだと、腰高になってしまいがちで低域のL3000の強みが出なくなるかもしれません。また低域に強いケーブルだと高いほうはいまひとつになるかもしれません。
この辺のジレンマをAlexさんのケーブルだとうまく解決できるような気がしました。
と、いうわけでさきに書いた少しトリミングしたいゼンハイザーケーブルとともに、すでに海を渡っていきました。
あ、送る前にシングルエンドでの比較用の写真撮るの忘れた。。
L3000については中高域を伸ばし、低域の強みというものを生かしてリケーブル・バランス化したいと思っていました。
ただ高域に強いケーブルだと、腰高になってしまいがちで低域のL3000の強みが出なくなるかもしれません。また低域に強いケーブルだと高いほうはいまひとつになるかもしれません。
この辺のジレンマをAlexさんのケーブルだとうまく解決できるような気がしました。
と、いうわけでさきに書いた少しトリミングしたいゼンハイザーケーブルとともに、すでに海を渡っていきました。
あ、送る前にシングルエンドでの比較用の写真撮るの忘れた。。
2007年07月18日
Edition7のバランス化にいたるまで
バランス化されたEdition7は凄みさえ感じる音の表現力がありますが、それがどういう音かを書く前に、まずシングルエンドからここに至る道を書くことが有用ではないかと思います。
わたしのヘッドホンのバランス化のステップはおおよそ二期に分けられます。
まずGS-Xを買った初期から第二回ハイエンドショウあたりまでで、それまではHD650とK701という現行機のバランス化をしていました。これらはフラッグシップとはいえ特に珍しさはありません。逆に言うとバランス化というものでどのくらいの変化があるかということが分かりやすいとも言えるでしょう。
第一回ハイエンドショウのときはわたし自身もバランス化といっても五里霧中でいたわけですから、よくわからないけど可能性を感じます、という感じです。しかし霧の中から方向性というものがやがて分かってきて、第二回ハイエンドショウでハイエンドプリアンプとEdition9を相手にしてみるといろいろと思うところがありました。
そこで次のステップとして、いまでは希少であるリミテッド・ディスコンに目を向けました。これはバランス化について確信がもてたので、そうした希少な機種を改造するという行為も許容することができるようになったということです。
それがCD3000(BlackDragon)やGrado HP-2(BlackGold)です。そしていよいよDrewさんがやってくれそうだということでEdition7のバランス化に取り掛かるわけですが、しかしこのEdition7をバランス化するにあたっては「どのケーブルでバランス化」するかという課題がありました。Drewさんに頼むということでもBlackDragonとSilverDragon/BlueDragonの選択があります。
いまL3000のバランス化にどうとりかかるかで考えていると書きましたが、あるヘッドホンをリケーブルする際には、まずそのヘッドホンのことを深く理解する必要があります。その上でどういう音にしたいかという方針を立てるわけです。もちろんケーブルについても同様です。
そこで第二期にバランス化したヘッドホン(CD3000とHP-2)とストック(改造していない)のEdition7で試聴テストを繰り返してみて自分の考えをまとめてみました。
つまり本記事は少し時間を巻き戻して今回のリケーブルをMoon Audioに頼む前に行なったときのメモをもとにして記事を書いています。つまり以下のedition7のコメントはバランス化リケーブル前のオリジナル・シングルエンドでのコメントです。またケーブルが異なるEdition9はまた違う結果かもしれません。あくまで標準状態(ストック)のケーブルのEdition7についてのコメントです。
テストに使ったのはいつもの下記システムです。DLIIIはすべて96kで聞いています。
IKEMI->DLIII->GS-X
BlackDragon Balanced MDR-CD3000
BlackGold Balanced Grado HP-2
ストック Single-ended Edition7
1. まず全体的な印象です。
バランスCD3000は音場が非常に広く3次元的な広がりがあります。もともと二次元的な広がりのあるCD3000ですが、バランス化でそれが立体的にホールのように広がる感じです。これはバランス型共通の特徴ですが、CD3000は顕著です。ただしSONY的というか音色が無機的な側面がありますが、リアルというと一番リアルに鳴ることも多いですね。切れは良くて軽くからっとしている分でよく響くという感じです。
HP-2はもともと全域のバランスがフラットでスピードがありますが、バランス化とBlackGoldリケーブルで適度なウォームさとウエットさが加わってとても艶っぽい側面があります。横方向の広さという点ではそれほどではありませんが立体的な広がりと密度感はあって、バランス化の利点を感じます。
ストック(シングルエンド)Edition7は音自体に密度感とか重みがあり、繊細な切れがあります。低域も重いのですが、量感は意外とバランスCD3000と大差ありません。
2. 次に細かいテストで良録音のCDとかオーディオベーシックの試聴用CDを使っています。
まずギター曲ですが、Wil Ackermanのグラミー受賞のReturningとかFaKIEのギターソロなどを使っています。
ピッキングの歯切れのよさはかなりいい勝負ですが、わずかストックEdition7が細密感がありさらに全体に重み・密度感があります。ただし音場はコンパクトで普通という感じです。
バランスHP-2はウォームな良さがあり艶がのっていて音楽的で力感があります。バランスCD3000はリアルというと一番リアルで、かなり広くて軽めの音再現です。ストックEdition7に細やかさで少し及ばない気がします。ただしストックEdition7はよく聴いてみると透明感・クリアさに劣ります。ここはケーブル由来に思えました。
次にコントラバスデュオのSoNAISHのAmapora(オーディオベーシックの試聴ディスク)を使って低域のテストですが、実はここが一番差がついたところです。さきの高い方は実のところ3者で差はあまり大きくないのですが、低域はやや差がつきます。これは量というより質的なものです。
低域はバランスCD3000が一番はっきりと良く感じて、ベースのうなりのリアルさと解像感があります。いわゆる松ヤニが飛ぶように感じて、広がりとともに量感も一番感じます。ただし期待するほど下に沈まないのはおそらくドライバーの限界だと思います。逆に言うとこのくらいまでリケーブルしないとドライバーよりもケーブルが足を引っ張ってしまうことになります。バランスCD3000ももともとは低域の量も質的にもそこそこという感じなので、バランス化・リケーブルのメリットがかなり出ていると思います。
バランスHP-2も質は良く、低域の解像力は一番かもしれません。CD3000に比べれば音表現はややこじんまりとしながらも質感表現が秀逸です。
ストックEdition7の低域はこれだけ聴くといいように思えますが、バランス・リケーブルされたCD3000/HP-2と比べると質感がのっぺりとしてあまり解像感を感じません。量的な意味での低域の張り出し感はありますが下に沈みません。リアルで松ヤニが飛んでくるようには思われないし、またインパクトが甘めです。
今度はハルモニア・ムンディの優秀録音盤などで込み入ったシンフォニーやオペラ、ピアノソロなどを聴いて、全体的な音再現を聴いてみるとストックEdition7は全体に厚みのある濃い音で好ましい感じはしますが、音の広さや情報量、全体的な表現力でバランスのCD3000とHP-2に負けてしまいます。
テスト的に聴かないで聞き流してもやはりストックEdition7はバランスヘッドホンに比べると細部のテクスチャのなさで物足りなさを覚えます。情報量が足りなく、音のインパクトも全体に甘めできびきびとした反応感にも欠けます。またリアルさに欠け、立体感が少なくこじんまりと聴こえます。
3. 総じて言うと、ストックのシングルエンドEdition7は単体で聴いていると文句がないけれども、こうしてテストしてみると粗がでます。
たとえばEdition7の低域はすごいと思っていても実は解像力という部分では表現力に劣り、下も沈みが足りません。これらはシングルエンドの問題というよりも、むしろケーブルに起因する問題だと思います。せっかくの高価で良いドライバーがあってもケーブルの性能でリミッターがつけられてしまうのはいささかもったいない気がします。
バランス化のひとつのポイントはそれがリケーブルでもあるということです。バランス化による変化とともにリケーブルによる変化も同時におこります。
そこでバランス化するにあたってなにでリケーブルするかということを考えると、高域方向はあまり差が出ないということ、またEdition7の厚み・密度感というよいキャラクターを生かすため、物足りない下への限界を高めるため、リケーブルにはSilverDragonよりBlackDragonがよいと思われました。BlueとBlackではCD3000のBlackDragonの広がりと低域性能、クリアさがすごいと感じとれBlackDragonにより魅力を感じました。
今回はMoon Audioありきなので、対象外ですがBlackGoldも適度なウォーム感・艶とともに音楽性に優れていてかつバランスが取れています。音のエッジはシャープでスピード感がBlackDragonよりあります。
バランス化にあたっては、バランス化によってなにが変化するのか、なにがしないのか、リケーブルでどう変化するのか、というところを見極めるのが大事だと思います。
もしケーブルを変えないで端末だけバランス化としても、せっかく電圧も電流も増えて駆動力があがるのにケーブルの品質が足を引っ張っていたらバランス化を活かしきれないということになります。
今度はこれらをふまえてBlackDragonでバランス化したEdition7の音についてコメントしてみたいと思います。
また一連のバランス化でおもしろい側面は(HP-2をのぞくと)みなBlackDragonでそろえたことで、これらのバランスヘッドホンではケーブルの差がなくなり純粋にドライバー(とかハウジング)の音の違いがわかるようになったということです。
この辺の比較ももう少し音が落ち着いてきたらやってみたいものです。
わたしのヘッドホンのバランス化のステップはおおよそ二期に分けられます。
まずGS-Xを買った初期から第二回ハイエンドショウあたりまでで、それまではHD650とK701という現行機のバランス化をしていました。これらはフラッグシップとはいえ特に珍しさはありません。逆に言うとバランス化というものでどのくらいの変化があるかということが分かりやすいとも言えるでしょう。
第一回ハイエンドショウのときはわたし自身もバランス化といっても五里霧中でいたわけですから、よくわからないけど可能性を感じます、という感じです。しかし霧の中から方向性というものがやがて分かってきて、第二回ハイエンドショウでハイエンドプリアンプとEdition9を相手にしてみるといろいろと思うところがありました。
そこで次のステップとして、いまでは希少であるリミテッド・ディスコンに目を向けました。これはバランス化について確信がもてたので、そうした希少な機種を改造するという行為も許容することができるようになったということです。
それがCD3000(BlackDragon)やGrado HP-2(BlackGold)です。そしていよいよDrewさんがやってくれそうだということでEdition7のバランス化に取り掛かるわけですが、しかしこのEdition7をバランス化するにあたっては「どのケーブルでバランス化」するかという課題がありました。Drewさんに頼むということでもBlackDragonとSilverDragon/BlueDragonの選択があります。
いまL3000のバランス化にどうとりかかるかで考えていると書きましたが、あるヘッドホンをリケーブルする際には、まずそのヘッドホンのことを深く理解する必要があります。その上でどういう音にしたいかという方針を立てるわけです。もちろんケーブルについても同様です。
そこで第二期にバランス化したヘッドホン(CD3000とHP-2)とストック(改造していない)のEdition7で試聴テストを繰り返してみて自分の考えをまとめてみました。
つまり本記事は少し時間を巻き戻して今回のリケーブルをMoon Audioに頼む前に行なったときのメモをもとにして記事を書いています。つまり以下のedition7のコメントはバランス化リケーブル前のオリジナル・シングルエンドでのコメントです。またケーブルが異なるEdition9はまた違う結果かもしれません。あくまで標準状態(ストック)のケーブルのEdition7についてのコメントです。
テストに使ったのはいつもの下記システムです。DLIIIはすべて96kで聞いています。
IKEMI->DLIII->GS-X
BlackDragon Balanced MDR-CD3000
BlackGold Balanced Grado HP-2
ストック Single-ended Edition7
1. まず全体的な印象です。
バランスCD3000は音場が非常に広く3次元的な広がりがあります。もともと二次元的な広がりのあるCD3000ですが、バランス化でそれが立体的にホールのように広がる感じです。これはバランス型共通の特徴ですが、CD3000は顕著です。ただしSONY的というか音色が無機的な側面がありますが、リアルというと一番リアルに鳴ることも多いですね。切れは良くて軽くからっとしている分でよく響くという感じです。
HP-2はもともと全域のバランスがフラットでスピードがありますが、バランス化とBlackGoldリケーブルで適度なウォームさとウエットさが加わってとても艶っぽい側面があります。横方向の広さという点ではそれほどではありませんが立体的な広がりと密度感はあって、バランス化の利点を感じます。
ストック(シングルエンド)Edition7は音自体に密度感とか重みがあり、繊細な切れがあります。低域も重いのですが、量感は意外とバランスCD3000と大差ありません。
2. 次に細かいテストで良録音のCDとかオーディオベーシックの試聴用CDを使っています。
まずギター曲ですが、Wil Ackermanのグラミー受賞のReturningとかFaKIEのギターソロなどを使っています。
ピッキングの歯切れのよさはかなりいい勝負ですが、わずかストックEdition7が細密感がありさらに全体に重み・密度感があります。ただし音場はコンパクトで普通という感じです。
バランスHP-2はウォームな良さがあり艶がのっていて音楽的で力感があります。バランスCD3000はリアルというと一番リアルで、かなり広くて軽めの音再現です。ストックEdition7に細やかさで少し及ばない気がします。ただしストックEdition7はよく聴いてみると透明感・クリアさに劣ります。ここはケーブル由来に思えました。
次にコントラバスデュオのSoNAISHのAmapora(オーディオベーシックの試聴ディスク)を使って低域のテストですが、実はここが一番差がついたところです。さきの高い方は実のところ3者で差はあまり大きくないのですが、低域はやや差がつきます。これは量というより質的なものです。
低域はバランスCD3000が一番はっきりと良く感じて、ベースのうなりのリアルさと解像感があります。いわゆる松ヤニが飛ぶように感じて、広がりとともに量感も一番感じます。ただし期待するほど下に沈まないのはおそらくドライバーの限界だと思います。逆に言うとこのくらいまでリケーブルしないとドライバーよりもケーブルが足を引っ張ってしまうことになります。バランスCD3000ももともとは低域の量も質的にもそこそこという感じなので、バランス化・リケーブルのメリットがかなり出ていると思います。
バランスHP-2も質は良く、低域の解像力は一番かもしれません。CD3000に比べれば音表現はややこじんまりとしながらも質感表現が秀逸です。
ストックEdition7の低域はこれだけ聴くといいように思えますが、バランス・リケーブルされたCD3000/HP-2と比べると質感がのっぺりとしてあまり解像感を感じません。量的な意味での低域の張り出し感はありますが下に沈みません。リアルで松ヤニが飛んでくるようには思われないし、またインパクトが甘めです。
今度はハルモニア・ムンディの優秀録音盤などで込み入ったシンフォニーやオペラ、ピアノソロなどを聴いて、全体的な音再現を聴いてみるとストックEdition7は全体に厚みのある濃い音で好ましい感じはしますが、音の広さや情報量、全体的な表現力でバランスのCD3000とHP-2に負けてしまいます。
テスト的に聴かないで聞き流してもやはりストックEdition7はバランスヘッドホンに比べると細部のテクスチャのなさで物足りなさを覚えます。情報量が足りなく、音のインパクトも全体に甘めできびきびとした反応感にも欠けます。またリアルさに欠け、立体感が少なくこじんまりと聴こえます。
3. 総じて言うと、ストックのシングルエンドEdition7は単体で聴いていると文句がないけれども、こうしてテストしてみると粗がでます。
たとえばEdition7の低域はすごいと思っていても実は解像力という部分では表現力に劣り、下も沈みが足りません。これらはシングルエンドの問題というよりも、むしろケーブルに起因する問題だと思います。せっかくの高価で良いドライバーがあってもケーブルの性能でリミッターがつけられてしまうのはいささかもったいない気がします。
バランス化のひとつのポイントはそれがリケーブルでもあるということです。バランス化による変化とともにリケーブルによる変化も同時におこります。
そこでバランス化するにあたってなにでリケーブルするかということを考えると、高域方向はあまり差が出ないということ、またEdition7の厚み・密度感というよいキャラクターを生かすため、物足りない下への限界を高めるため、リケーブルにはSilverDragonよりBlackDragonがよいと思われました。BlueとBlackではCD3000のBlackDragonの広がりと低域性能、クリアさがすごいと感じとれBlackDragonにより魅力を感じました。
今回はMoon Audioありきなので、対象外ですがBlackGoldも適度なウォーム感・艶とともに音楽性に優れていてかつバランスが取れています。音のエッジはシャープでスピード感がBlackDragonよりあります。
バランス化にあたっては、バランス化によってなにが変化するのか、なにがしないのか、リケーブルでどう変化するのか、というところを見極めるのが大事だと思います。
もしケーブルを変えないで端末だけバランス化としても、せっかく電圧も電流も増えて駆動力があがるのにケーブルの品質が足を引っ張っていたらバランス化を活かしきれないということになります。
今度はこれらをふまえてBlackDragonでバランス化したEdition7の音についてコメントしてみたいと思います。
また一連のバランス化でおもしろい側面は(HP-2をのぞくと)みなBlackDragonでそろえたことで、これらのバランスヘッドホンではケーブルの差がなくなり純粋にドライバー(とかハウジング)の音の違いがわかるようになったということです。
この辺の比較ももう少し音が落ち着いてきたらやってみたいものです。
2007年07月10日
Blackdragon Balanced edition7
BlackdragonによるBalance化で、すべてがBになったedition7が到着しました。
写真ではライトグレーとブラックのスペアパッドを両方使って撮っていますがすべて同じEdition7です。
もともとEdition7のケーブル自体に不満があったのでバランス化の前からリケーブルをしたかったんですが、HeadfiでLarryさんがやった経験があるというのを見つけて一度Larryさんのところに頼んだところあまりに大変だったのでもう受けない、という返事をもらってからはedition7のバランス化は念願のままでした。
最近DrewさんのところでEdition9をリケーブル/バランス化しているというのを見て、当然Edition7をやってもらおうと思ったわけです。ただ当初SilverDragonでのリケーブルは対応していましたが、BlackDragonは対応していませんでした。問い合わせてみるとEdition9の低音が膨らんでいたので、SilverDragonを提示した、その時点ではBlackDragonでは試していなかった、ということでした。
わたしはCD3000とK701で良い結果を得ていたBlackDragonでやってほしかったので頼んで見ると試してくれるとのこと。ただしBlackDragonはBlue/Silverとはやや径が違うということで確認が必要でした。そこでむこうに送って確認してもらいました。そして結果はOKということで、やっと念願かなったというわけです。
今回のBlackDragonのケーブルはCD3000やK701のスリーブとは色が異なっています。ヘッドホンの色に合わせて変えているだけかもしれませんが、いまDrewさんは不在なので詳細は聞けません。
さっそくGS-Xで聴いてみます。
ぱっと聴いてMassive、という言葉が思い浮かびました。そしてあの高精細さはそのままで、抜けるような透明感が加わっています。
上から下まで周波数レンジをフルに使い複雑なリミックスがされた曲では、この恐ろしいまでの重厚感と繊細さの両立した音表現はまさに圧巻です。あのEdition7をはじめて聴いたときの感激は時とともに薄れていきましたが、またそれが戻ってきたようです。
いずれにせよBlackDragonは落ち着くのに少し時間がかかるのであとは、また。。
写真ではライトグレーとブラックのスペアパッドを両方使って撮っていますがすべて同じEdition7です。
もともとEdition7のケーブル自体に不満があったのでバランス化の前からリケーブルをしたかったんですが、HeadfiでLarryさんがやった経験があるというのを見つけて一度Larryさんのところに頼んだところあまりに大変だったのでもう受けない、という返事をもらってからはedition7のバランス化は念願のままでした。
最近DrewさんのところでEdition9をリケーブル/バランス化しているというのを見て、当然Edition7をやってもらおうと思ったわけです。ただ当初SilverDragonでのリケーブルは対応していましたが、BlackDragonは対応していませんでした。問い合わせてみるとEdition9の低音が膨らんでいたので、SilverDragonを提示した、その時点ではBlackDragonでは試していなかった、ということでした。
わたしはCD3000とK701で良い結果を得ていたBlackDragonでやってほしかったので頼んで見ると試してくれるとのこと。ただしBlackDragonはBlue/Silverとはやや径が違うということで確認が必要でした。そこでむこうに送って確認してもらいました。そして結果はOKということで、やっと念願かなったというわけです。
今回のBlackDragonのケーブルはCD3000やK701のスリーブとは色が異なっています。ヘッドホンの色に合わせて変えているだけかもしれませんが、いまDrewさんは不在なので詳細は聞けません。
さっそくGS-Xで聴いてみます。
ぱっと聴いてMassive、という言葉が思い浮かびました。そしてあの高精細さはそのままで、抜けるような透明感が加わっています。
上から下まで周波数レンジをフルに使い複雑なリミックスがされた曲では、この恐ろしいまでの重厚感と繊細さの両立した音表現はまさに圧巻です。あのEdition7をはじめて聴いたときの感激は時とともに薄れていきましたが、またそれが戻ってきたようです。
いずれにせよBlackDragonは落ち着くのに少し時間がかかるのであとは、また。。
2007年07月03日
ライトグレーのはじまり
すべてがBになる
「1から10までの数字を二つのグループに分けてごらんなさい、二つの積が等しくなることがありますか?」
「ありません。片方のグループには7がありますから積は7の倍数になりますけど、もう片方には7がないから等しくはなりません。」
「ほら、7だけが孤独でしょう?」
- 森博嗣 The Perfect Insider より
月が変わり一歩夏に近づいたというのに、見上げると空はまだ灰色だった。そこに梅雨が過ぎ去る気配は見つからない。
わたしは"すべてがBになる"というなぞの言葉がブログに書き残されていた事件を追っていた。
「すべてがBになる?Bっていうのはなんだ?」
そしてわたしはかつてある捜査をしていたときのことを思い出していた。そのときわたしは驚愕の事実を知り捜査は暗礁に乗り上げていたのだった。
「この小部屋はすべて厳重にロックがされている、、出入りできるすきまはない。。こ、これは完全な密閉型だ!」
この完璧な密閉トリックのなぞが解けるのか?
しかしここに新たな手がかりがもたらされた。
「君は前にこのなぞは解けないと言っていたのではないかね?」
「ええ、しかし答えは意外にもよく知っているところに隠されていたのです」
そして捜査の舞台は急展開を見せてアメリカへと飛んだ。
すべてがBになるためには解き明かさなければならないものがまだ残されていた。
やがてわたしに一通の知らせが届いた。
この先には大団円が待っているのか?
さらなるどんでんがえしが待ち受けているのか?
まて、次週!
...(続く)...
2006年08月28日
Edition9試聴会
Edition9の試聴機材が火曜日まで延長されて使用可能ということで、本日たまった仕事をぱたぱたと片付けて会社帰りにフジヤさんに行って来ました。
試聴に使ったのはオーディオアクセサリー誌のおまけについていた良録音を集めた視聴用CDと、ナレーション部分で子音(S音)のきつさチェックにいつも使っている"American River"です。また土曜日の試聴とはケーブルなどが少し変わっているようでそこも影響あるかもしれません。
はじめの予想ではEdition9ベータ版ではケーブルがEdition7と同じということで音もほとんど同じではないかと思っていました。
しかし音を聴いてぱっと感じたのはEdition7より柔らかいという印象です。はじめはアップサンプリングしているBluやDAC64、あるいはケーブルが柔らかい系なのでその影響かと思ったんですが、やはり土曜日に聴きにこられなかった、ためごろうさんの持参したEdition7を貸してもらって聴き比べてみてやはり9βは7と全体の音調は同じでほとんど同じに聴こえますが、音のエッジとか細部が7のように先鋭的ではなくどこか柔らかさ・丸さを感じて聴き易くなった印象がします。なんの影響かはわかりません。
性能的なところが変わったかどうかまでは短時間ではよくつかめませんでしたが、そうした面ではほぼ同じに思えました。ちょっとまとめると、Edition7は高性能だけど環境によってはきつさがあるというのは何回か書きました、それに比してEdition9は性能はほぼ同じでより環境を選ばずに聴きやすくなったという気はします。
意図的な改良かどうかはわかりませんが、試聴機からはそう思いました。製品版でケーブルがOehlbachに変わるとどうなるかはまた興味あるところです。
試聴に使ったのはオーディオアクセサリー誌のおまけについていた良録音を集めた視聴用CDと、ナレーション部分で子音(S音)のきつさチェックにいつも使っている"American River"です。また土曜日の試聴とはケーブルなどが少し変わっているようでそこも影響あるかもしれません。
はじめの予想ではEdition9ベータ版ではケーブルがEdition7と同じということで音もほとんど同じではないかと思っていました。
しかし音を聴いてぱっと感じたのはEdition7より柔らかいという印象です。はじめはアップサンプリングしているBluやDAC64、あるいはケーブルが柔らかい系なのでその影響かと思ったんですが、やはり土曜日に聴きにこられなかった、ためごろうさんの持参したEdition7を貸してもらって聴き比べてみてやはり9βは7と全体の音調は同じでほとんど同じに聴こえますが、音のエッジとか細部が7のように先鋭的ではなくどこか柔らかさ・丸さを感じて聴き易くなった印象がします。なんの影響かはわかりません。
性能的なところが変わったかどうかまでは短時間ではよくつかめませんでしたが、そうした面ではほぼ同じに思えました。ちょっとまとめると、Edition7は高性能だけど環境によってはきつさがあるというのは何回か書きました、それに比してEdition9は性能はほぼ同じでより環境を選ばずに聴きやすくなったという気はします。
意図的な改良かどうかはわかりませんが、試聴機からはそう思いました。製品版でケーブルがOehlbachに変わるとどうなるかはまた興味あるところです。
2006年08月02日
Edition9、日本へ
前にドイツのオーディオフェアのところでちらっと出てきましたが、いよいよEdition7の血を引くEdition9が発売されるようです。
フジヤさんのブログには本日から取り扱うという記事が下記リンクに載っていましたのでEdition7を逃した人には興味津々と言うところでしょうか。
http://avic.livedoor.biz/archives/50561534.html
241,500円は定価ですので、販売価格はまた興味あるところです。
タイムロードさんのブログには昨日発表があったようですね。
しかし8はどこへ??
フジヤさんのブログには本日から取り扱うという記事が下記リンクに載っていましたのでEdition7を逃した人には興味津々と言うところでしょうか。
http://avic.livedoor.biz/archives/50561534.html
241,500円は定価ですので、販売価格はまた興味あるところです。
タイムロードさんのブログには昨日発表があったようですね。
しかし8はどこへ??
2006年05月06日
L3000の壁紙アップしました
さて、GW特別編?として、以前のK1000壁紙に続いてオーテクのL3000の壁紙を作ってみました。下記サムネイルをクリックしてください。
今回は落ち着いたモノトーンで作ってみました。
サイズはSVGAを使われている方も多いので1024x768で作っています。
今回は落ち着いたモノトーンで作ってみました。
サイズはSVGAを使われている方も多いので1024x768で作っています。
2006年02月27日
Aria2とEdition7
フィギュアのエキシビジョンのBGMとしてPaul SchwartzのAria2からの曲がかけられていたので、ちょっと取り出して聴いています。これはチルアウト系の曲でまさにチルアウトのメッカであるイビサ島にあるCafe del Marというカフェのオリジナルレーベルの曲です。
ここからAve Mariaがかけられていました。チルアウト系は静と動のフィギュアにはむいているかもしれません。
http://www.paulschwartz.com/home.php
Edition7+HD-1L+Anaconda+IKEMIで聴いてますが、まさにこの組み合わせは耳の中のハイエンドオーディオというくらいのレベルの再現性があります。こうした曲はとても複雑に音がミックスされていますが、Edition7はどんなに複雑に音が混じっていてもきれいに音色を描き分けます。しゃがれた男声と澄んだ女声が絡み合うところなどはまさに立体的という一言です。
高域の解像力も低域の迫力も絶品といえます。
ただオーディオのハイエンドといってもいわゆるマッキン+JBL的な意味合いもあり、たとえばマークレビンソン+システム7のようないわゆるハイファイ調の音のバランスのよさというところとは違うかもしれません。この辺がヘッドホンオーディオのひとつ目指してもいい方向のような気がします。
たとえば良くリファレンス的に言われるGrado HP-2なんかはひとつひとつの音の形が正確で周波数レスポンスもとてもフラットです。モニタ的といわれますが、HP-2の場合はそれがとても聴感的な気持ちよさを作っています。HP-2は性能的にはEdition7や最新のヘッドホンに道を譲ると思いますが、こうした方向が今あってもいいような気がします。
ここからAve Mariaがかけられていました。チルアウト系は静と動のフィギュアにはむいているかもしれません。
http://www.paulschwartz.com/home.php
Edition7+HD-1L+Anaconda+IKEMIで聴いてますが、まさにこの組み合わせは耳の中のハイエンドオーディオというくらいのレベルの再現性があります。こうした曲はとても複雑に音がミックスされていますが、Edition7はどんなに複雑に音が混じっていてもきれいに音色を描き分けます。しゃがれた男声と澄んだ女声が絡み合うところなどはまさに立体的という一言です。
高域の解像力も低域の迫力も絶品といえます。
ただオーディオのハイエンドといってもいわゆるマッキン+JBL的な意味合いもあり、たとえばマークレビンソン+システム7のようないわゆるハイファイ調の音のバランスのよさというところとは違うかもしれません。この辺がヘッドホンオーディオのひとつ目指してもいい方向のような気がします。
たとえば良くリファレンス的に言われるGrado HP-2なんかはひとつひとつの音の形が正確で周波数レスポンスもとてもフラットです。モニタ的といわれますが、HP-2の場合はそれがとても聴感的な気持ちよさを作っています。HP-2は性能的にはEdition7や最新のヘッドホンに道を譲ると思いますが、こうした方向が今あってもいいような気がします。
2005年09月30日
ULTRASONE - Edition7 -
最近は書くことも多かったので後回しになってしまいましたが、実は少し前にEdition7を購入しました。
Edition7はUltrasone社ヘッドホンの特別モデルで、革張りのイアパッドやハイエンドらしい高性能を持っています。すでに生産と販売を終了していますが、わたしは最後の処分のあたりに再生品などが出回って安くなってから入手しました。
http://www.timelord.co.jp/ULTRASONE/Edition7.html
いま所有しているATH L3000やGrado HP-2と比較しつつ少しコメントを書いてみます。アンプはP-1あるいはHD-1L、ソース(CDプレーヤー)は前のAudio AnalogueからLINN Ikemiに切り替わるあたりなので両方使っています。
CDPからのインターコネクトケーブルはAudioQuest PythonとTransparent MLSの両方使いましたが、腰高になりがちなEdition7には重心の低いPythonの方がバランスよく思えました。
装着感ですが、耳をすっぽりパッドに入れるタイプのEdition7は耳に乗せる形になるL-3000よりもわりと長時間つけていてもむれない感じです。L-3000はラムスキンのパッドが直接耳たぶに当たるので心地よいけれども、長時間つけているとそこがむれてきます。ただしEdition7のパッドは汗ですぐに痛みが見えます。
価格の割にはプラスチック製のアーチなどいまひとつなところもありますが、これはL-3000にもいえます。やはりこのクラスであれば仕上げはHP-2くらいの手間をかけてモノとしての魅力あるものにしてほしいものです。ただ鏡面仕上げのハウジングはなかなか美しい外観です。
シリアルのついたケーブル金具はケーブルをたるまずに伸ばすという役目もありますがときとして邪魔になります。
ぱっと聴いたときの第一印象はスピーカー風の音かな?というものでした。S-Logicの効果かもしれませんがたしかにちょっと三次元的に独特の音場形成はあります。特にHD-1Lだと特徴的です。ただある程度慣れてしまうとそうした感覚は薄れますし、他のヘッドホンと替えても大きな違和感があるわけではありません。
また音場の二次元的な広さ自体はL-3000の方がずいぶん広く感じます。
Edition7が光るのはさまざまな楽器が複雑に絡み合うときです。
驚くのはEdition7ではひとつひとつの楽器の音をきれいに分離するだけでなく、音色もきちんと描き分ける力を持っていることです。これは音の粒立ちのよいP-1で強く感じます。
たとえばピアノコンチェルトの場合にL-3000だとピアノの音のエッジが背景のオケと分離ができないところがあり、くっつく傾向がありますが、Edition7はきれいに分離してピアノの音が背景からポップアップした感じになります。さらに音色もストリングスとはっきり区別ができてかつ美しく感じます。ヴォーカルは独特の余韻がとても味わい深いものです。
CDトランスポートとしては解像力に優れるIkemiとEdition7の組み合わせではもう異常とも思えるくらい細かく音を描き分け、かつ小さな音まで拾います。マイクに入るスタジオの全ての擦れた音や雑音まで再現するようで、そこをリアルと感じるか余分な情報と感じるかの好みは出てくるかもしれません。
ただしEdition7は高域も低域も少し強めの傾向があって、HP-2のようにバランスよく抑制されているとは感じません。低域もHP-2の方が量感はないですが、小気味良くタイトにコントロールされています。
一方でL-3000は音が少し団子になるけれどもかえって刺激的なところが丸められて聴きやすいと感じます。オーテク独特のやさしい音色やゆったりと広い音場もこの点ではプラスに働くと思います。また低域の量感は絶対的にはEdition7の方があるかもしれませんが、低域全体の音のボリューム感は響きの関係か、L-3000の方があるように思えます。
前述したようにEdition7は良い録音ではちょっと耳を疑うくらいの空間再現と情報量が堪能できるのですが、ロック・ポップだとがちゃがちゃしてかえって聴きにくいと感じることもあります。ロックの場合は音の再現性が高いかどうかより、演奏がかっこよく聴こえるか、というところに重点があると思いますのでそうした点ではかえって聴きやすいL-3000の方がわたしは好ましく感じます。
Edition7の難点としては高域がきついことです。エージングの問題という話もありますがキャラクター的なものも確かにあって、たとえばQuietLineフィルターなどの電源ノイズ対策のあるなしでEdition7の高域の感じは大きく異なります。ここできついヘッドホンと感じるか、驚きの繊細さと感じるかが変わってくるように思えます。
それと、はっきりとは言えませんがケーブルの品質がこのクラスにしてはいまひとつという気がします。悪くないけれども、もう一息のSN感や定位感(チャンネルセパレーション)はこの辺から感じるように思えます。もしかすると少し経ってからシアトル送りになるかもしれません(笑)
こうしてみるとEdition7も高価とはいえレーダーチャートで全て満点というわけではないと思います。
私が持っているヘッドホンで周波数バランスや抑制・コントロールがハイエンドらしくかなり完璧に近いのはHP-2ですが、これはオーディオ性能や音色のよさはEdition7に及びません。L-3000は高性能でも聴きやすくかつダイナミックですが、ハイエンド的なバランスとは言いがたいものがあります。
ハイエンドヘッドホンはQUOLIA 010、OMEGA II、HE90(Orpheus)とわたしの知らない世界もまだまだありますが、レビューを見て思うに感触的にはどれも完全無欠というわけではないような気がします。
そうしてみるとヘッドホンは個性で選ぶというのが正解だと思いますし、それを楽しめる個性的な製品がたくさんあるのもまたヘッドホンの世界の大きな魅力であると思います。
Edition7はUltrasone社ヘッドホンの特別モデルで、革張りのイアパッドやハイエンドらしい高性能を持っています。すでに生産と販売を終了していますが、わたしは最後の処分のあたりに再生品などが出回って安くなってから入手しました。
http://www.timelord.co.jp/ULTRASONE/Edition7.html
いま所有しているATH L3000やGrado HP-2と比較しつつ少しコメントを書いてみます。アンプはP-1あるいはHD-1L、ソース(CDプレーヤー)は前のAudio AnalogueからLINN Ikemiに切り替わるあたりなので両方使っています。
CDPからのインターコネクトケーブルはAudioQuest PythonとTransparent MLSの両方使いましたが、腰高になりがちなEdition7には重心の低いPythonの方がバランスよく思えました。
装着感ですが、耳をすっぽりパッドに入れるタイプのEdition7は耳に乗せる形になるL-3000よりもわりと長時間つけていてもむれない感じです。L-3000はラムスキンのパッドが直接耳たぶに当たるので心地よいけれども、長時間つけているとそこがむれてきます。ただしEdition7のパッドは汗ですぐに痛みが見えます。
価格の割にはプラスチック製のアーチなどいまひとつなところもありますが、これはL-3000にもいえます。やはりこのクラスであれば仕上げはHP-2くらいの手間をかけてモノとしての魅力あるものにしてほしいものです。ただ鏡面仕上げのハウジングはなかなか美しい外観です。
シリアルのついたケーブル金具はケーブルをたるまずに伸ばすという役目もありますがときとして邪魔になります。
ぱっと聴いたときの第一印象はスピーカー風の音かな?というものでした。S-Logicの効果かもしれませんがたしかにちょっと三次元的に独特の音場形成はあります。特にHD-1Lだと特徴的です。ただある程度慣れてしまうとそうした感覚は薄れますし、他のヘッドホンと替えても大きな違和感があるわけではありません。
また音場の二次元的な広さ自体はL-3000の方がずいぶん広く感じます。
Edition7が光るのはさまざまな楽器が複雑に絡み合うときです。
驚くのはEdition7ではひとつひとつの楽器の音をきれいに分離するだけでなく、音色もきちんと描き分ける力を持っていることです。これは音の粒立ちのよいP-1で強く感じます。
たとえばピアノコンチェルトの場合にL-3000だとピアノの音のエッジが背景のオケと分離ができないところがあり、くっつく傾向がありますが、Edition7はきれいに分離してピアノの音が背景からポップアップした感じになります。さらに音色もストリングスとはっきり区別ができてかつ美しく感じます。ヴォーカルは独特の余韻がとても味わい深いものです。
CDトランスポートとしては解像力に優れるIkemiとEdition7の組み合わせではもう異常とも思えるくらい細かく音を描き分け、かつ小さな音まで拾います。マイクに入るスタジオの全ての擦れた音や雑音まで再現するようで、そこをリアルと感じるか余分な情報と感じるかの好みは出てくるかもしれません。
ただしEdition7は高域も低域も少し強めの傾向があって、HP-2のようにバランスよく抑制されているとは感じません。低域もHP-2の方が量感はないですが、小気味良くタイトにコントロールされています。
一方でL-3000は音が少し団子になるけれどもかえって刺激的なところが丸められて聴きやすいと感じます。オーテク独特のやさしい音色やゆったりと広い音場もこの点ではプラスに働くと思います。また低域の量感は絶対的にはEdition7の方があるかもしれませんが、低域全体の音のボリューム感は響きの関係か、L-3000の方があるように思えます。
前述したようにEdition7は良い録音ではちょっと耳を疑うくらいの空間再現と情報量が堪能できるのですが、ロック・ポップだとがちゃがちゃしてかえって聴きにくいと感じることもあります。ロックの場合は音の再現性が高いかどうかより、演奏がかっこよく聴こえるか、というところに重点があると思いますのでそうした点ではかえって聴きやすいL-3000の方がわたしは好ましく感じます。
Edition7の難点としては高域がきついことです。エージングの問題という話もありますがキャラクター的なものも確かにあって、たとえばQuietLineフィルターなどの電源ノイズ対策のあるなしでEdition7の高域の感じは大きく異なります。ここできついヘッドホンと感じるか、驚きの繊細さと感じるかが変わってくるように思えます。
それと、はっきりとは言えませんがケーブルの品質がこのクラスにしてはいまひとつという気がします。悪くないけれども、もう一息のSN感や定位感(チャンネルセパレーション)はこの辺から感じるように思えます。もしかすると少し経ってからシアトル送りになるかもしれません(笑)
こうしてみるとEdition7も高価とはいえレーダーチャートで全て満点というわけではないと思います。
私が持っているヘッドホンで周波数バランスや抑制・コントロールがハイエンドらしくかなり完璧に近いのはHP-2ですが、これはオーディオ性能や音色のよさはEdition7に及びません。L-3000は高性能でも聴きやすくかつダイナミックですが、ハイエンド的なバランスとは言いがたいものがあります。
ハイエンドヘッドホンはQUOLIA 010、OMEGA II、HE90(Orpheus)とわたしの知らない世界もまだまだありますが、レビューを見て思うに感触的にはどれも完全無欠というわけではないような気がします。
そうしてみるとヘッドホンは個性で選ぶというのが正解だと思いますし、それを楽しめる個性的な製品がたくさんあるのもまたヘッドホンの世界の大きな魅力であると思います。
2005年03月05日
最近のヘッドホン事情
さて、最近なにをやっていたかというとポータブルとは別に、家のオーディオのヘッドフォンにはまっていました(^.^
はじまりは正月に書いたSONYのSA5000からですが、
http://www.ecat.sony.co.jp/avacc/headphone/acc/index.cfm?PD=19133&KM=MDR-SA5000
SA5000がなかなかずば抜けた音場感とレンジを持っていたのでプリメインのヘッドホンアンプ(家のアンプはLINNのMajikなのでWakondaのヘッドホンアンプ相当でしょう)では満足できなくなってしまい、専用のヘッドホンアンプのValve-Xを買いました。
http://www.tokyosound.co.jp/sound/V-x.htm
これは真空管式のアンプでSA5000の多少ブライトなキンキン感をチューブらしく和らげて艶っぽくもあり、なかなかこの組み合わせは気に入って聞いていました。また全体的な音質もプリメインにつないでいたときより格段に向上しました。
こういうレベルになるともうヘッドホンはヘッドホンでスピーカーリスニングとは別の独自の世界で楽しめます。そこで夜遅くヘッドホンの時間帯になるとごそごそと持っているCDをかけては悦に入るという生活をしていたわけです。
しかし、しかし、、知らなければ幸せだったのに、こういう快楽を一度覚えてしまうと人間って欲が出てきます(爆)
あるところでいい値段のオーディオテクニカのL3000を見つけた人間がついそれに手を出してしまうのをだれが責めることができましょう(爆)
http://www.audio-technica.co.jp/atj/ath-l3000/
L3000はコノリーレザーのだけでなく音質もSA5000をさえさらに上回るという驚くべきヘッドホンです。SONYに比べると音のブライトさがなくなり聴きやすい音調になります。音の横方向の広がりはあるいはSA5000の方が上かもしれませんが、L3000はさらに奥行きと深さを感じます。ケーブルでセパレーションに気を配っている成果かもしれません。一番のL3000の驚きはその豊かな低音です。SA5000でもかなり低音の伸びはあると思っていましたが、L3000は豊かさがそれに加わります。
コノリーの総革張りも装飾以外での性能的な理由があってオーテクの得意な桜材を理想的な無塗装状態で使うために呼吸可能な革を使った、そうです。耳に当たる部分の革もSA5000とは比較にならないほど質が高いものです。
装着感で言うとSA5000は締め付け感はあるもののオープンで長時間装着も楽でした。L3000は締め付け感はほとんどなく快適ですが、SA5000よりやや重くクローズのため少しむれます。
しかしL3000のもたらす音の世界はほんとうに美しく豊かなものです。その世界はまさにスピーカー並みと言ってよいでしょう。
さあ、こうなってくるとまた一からやり直しで夜遅くヘッドホンの時間帯になるとごそごそと持っているCDをかけては悦に入るという生活をしていたわけです。
しかし、しかし、知らなければ幸せだったのに、こういう快楽を一度覚えてしまうと人間って欲が出てきます(爆)
と、いうわけで今ここにLUXMAN P-1があるわけです(笑)
http://www.luxman.co.jp/product/aa_p1.html
続きはまた。
うーん、問題はメインのスピーカーのアンプよりヘッドホンアンプの方がでかいということだな(爆)
はじまりは正月に書いたSONYのSA5000からですが、
http://www.ecat.sony.co.jp/avacc/headphone/acc/index.cfm?PD=19133&KM=MDR-SA5000
SA5000がなかなかずば抜けた音場感とレンジを持っていたのでプリメインのヘッドホンアンプ(家のアンプはLINNのMajikなのでWakondaのヘッドホンアンプ相当でしょう)では満足できなくなってしまい、専用のヘッドホンアンプのValve-Xを買いました。
http://www.tokyosound.co.jp/sound/V-x.htm
これは真空管式のアンプでSA5000の多少ブライトなキンキン感をチューブらしく和らげて艶っぽくもあり、なかなかこの組み合わせは気に入って聞いていました。また全体的な音質もプリメインにつないでいたときより格段に向上しました。
こういうレベルになるともうヘッドホンはヘッドホンでスピーカーリスニングとは別の独自の世界で楽しめます。そこで夜遅くヘッドホンの時間帯になるとごそごそと持っているCDをかけては悦に入るという生活をしていたわけです。
しかし、しかし、、知らなければ幸せだったのに、こういう快楽を一度覚えてしまうと人間って欲が出てきます(爆)
あるところでいい値段のオーディオテクニカのL3000を見つけた人間がついそれに手を出してしまうのをだれが責めることができましょう(爆)
http://www.audio-technica.co.jp/atj/ath-l3000/
L3000はコノリーレザーのだけでなく音質もSA5000をさえさらに上回るという驚くべきヘッドホンです。SONYに比べると音のブライトさがなくなり聴きやすい音調になります。音の横方向の広がりはあるいはSA5000の方が上かもしれませんが、L3000はさらに奥行きと深さを感じます。ケーブルでセパレーションに気を配っている成果かもしれません。一番のL3000の驚きはその豊かな低音です。SA5000でもかなり低音の伸びはあると思っていましたが、L3000は豊かさがそれに加わります。
コノリーの総革張りも装飾以外での性能的な理由があってオーテクの得意な桜材を理想的な無塗装状態で使うために呼吸可能な革を使った、そうです。耳に当たる部分の革もSA5000とは比較にならないほど質が高いものです。
装着感で言うとSA5000は締め付け感はあるもののオープンで長時間装着も楽でした。L3000は締め付け感はほとんどなく快適ですが、SA5000よりやや重くクローズのため少しむれます。
しかしL3000のもたらす音の世界はほんとうに美しく豊かなものです。その世界はまさにスピーカー並みと言ってよいでしょう。
さあ、こうなってくるとまた一からやり直しで夜遅くヘッドホンの時間帯になるとごそごそと持っているCDをかけては悦に入るという生活をしていたわけです。
しかし、しかし、知らなければ幸せだったのに、こういう快楽を一度覚えてしまうと人間って欲が出てきます(爆)
と、いうわけで今ここにLUXMAN P-1があるわけです(笑)
http://www.luxman.co.jp/product/aa_p1.html
続きはまた。
うーん、問題はメインのスピーカーのアンプよりヘッドホンアンプの方がでかいということだな(爆)