Music TO GO!

2008年04月10日

APureSoundのゼンハイザー用V3ケーブル

v3a.jpg

1. V3

Micro PortableにはHD25とAPureSoundのケーブルがなかなか相性がいいと書きましたが、もう少し欲が出てAPureSoundの新型のV3ケーブルでもう一度HD25用に作ってもらうことにしました。長さは1.1mと自分に合わせてオーダーしています。自分の使い方では1.0mだとやや短いし、1.2mだとやや余します。ちなみにAlexさんに関してはフィートでなくメーターでも頼めます。
ここで注意点ですが、V3は従来にあったケーブルの改良型ではありません。構造についても異なるようですが、詳しいことはHeadFiのV3スレッドに書いてあります。根本的な新設計でかなり大きく異なっていて、そのためかなり太くなっています。もともとはホームアンプ用と言えます。

v3e.jpg

以前はOption-1とOption-2という分類で同じケーブルをスリーブの違いでポータブルとホームに分けていましたが、V3の登場によってV3が基本的にホームユースで、従来品はポータブルということに分けられたようです。
そのため、V3が欲しいと明記しないとV3にならないかもしれませんので注意が必要です。

V3はスリーブの選択肢が増えたのも特徴です。そこで、ポータブルに使うには一番取り回しが良いとされるNylonスリーブを指定しています。Alexさんに聞いてみたところでも従来のoption1のように使いたいならNylonスリーブが良いだろうとのことでした。他はNylonよりややスリムに作れるようですが、硬くなると思います。
スリーブの質感はLarryさんのケーブルに似ています。太いんですが、柔軟性はあります。

今回のポイントとして、プラグは従来のHD650用のものだと柄(stem)の部分がかなり長く張り出して取り回しに不便だったので、今回はCARDASのプラグを使用してくれました。ただし$35ほどのオプションとなります。
実際に使って見るとたしかに首を回したときのひっかかりが軽くなり、なかなか快適です。ただしHD25だとプラグがゆるい傾向はあるようです。HD25はもともと取り外しができるように作られているわけではないので、この辺はしかたないところです。
ちなみにCARDASの貝のロゴはありませんので差す方向に戸惑いますが、反対にははまらないと思います。

2. V3とV2

v3d.jpg
(左がV3)

V2とV3を比較するとその太さの違いが際立ちます。
よくPADなんかのケーブルを大蛇といったりしますが、V3はヘッドホンケーブルの大蛇といったところです。ミニプラグから延びると、V3の方はほとんどプラグのままの太さですね。
最近はAPureSoundのロゴがついています。これはAlexさんがデザインしたものですけれども、音の特徴からインスパイアされたもので抽象的なものとか。

v3b.jpg      v3c.jpg

ゼンハイザー用のいいところは同じHD25に付け替えながら変化を確認できるところです。もちろんバーンインの時間が違うので単純比較はできませんが、特徴的なものはわかります。
V2からV3にスイッチすると、まず全体にやや明るく開放感を感じ、音が広がりを増して感じられます。
より透明感が高く感じられ、情報量という点で音が増えたように感じられます。この二点でV2よりも空気感があり雰囲気の表現力という点で一歩上を感じます。
広がりもかなり感じられて、HD25のコンパクトなイメージとはちょっと異なるものが感じられるようになります。
高域のベルもよりきれいに鳴り響き、音の切れの良さも印象的です。さまざまな相乗効果で全体により立体的なレイヤーを感じます。
また、傑出した特徴はV2でも高かった低域性能がさらに高くなったことで、低域はより深く、量感も増して豊かに感じられます。豊かな低域が下支えになってより再現力が豊かに感じます。
はじめはこの低域が特に強く感じられるので、ベースヘビーに思えますがバーンインが進むにつれて透明感が増すと同時に帯域バランスも良くなっていきます。
あとで書きますがこれは特に780のときに顕著ですが、HD25でも強く感じられます。

自分の耳が慣れるということもあると思いますが、V3は特にバーンインの影響が大きいと思います。たしかにV3の性能はかなり高いんですが、個性が強いためにはじめはそれがきつく感じられて解像感の高さがサ行のかすれ、低域の豊かさが低域の張り出し感にも感じられます。
V3に関してはバーンインが進むにつれて透明感が増すとともにこうした感覚が均されていくという感じが強いと思います。いまではサ行のきつさはかなり和らぎましたし、低域の張り出し感も薄れました。

また、音色的な点ではV3はより銀線のイメージに近づいたように感じます。
V2はV3と比較するとややこもりがちかと思いましたが、よく聞くとそういうよりもV2の方が銅線のウォーム感が強く出ているように感じられます。この点でV2の方がHD25にはあう面もあるかもしれません。
またV2の方がより耳に近く感じられ、耳元で囁くようなヴォーカルはよりHD25らしいとは言えるかもしれません。
posted by ささき at 22:43| Comment(2) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月28日

apuresoundの新型Senn V3ケーブル

ちなみに下のHFI780の記事のところで書いた別件とはこれのことです。

http://www.head-fi.org/forums/3999917-post268.html

これはゼンハイザー用のV3ケーブルの新しいタイプで、コネクタにCARDASのものを使用してステムを短くしたものです。以前のものはプラグのステムが長かったので邪魔でした。

http://apuresound.com/

こちらのホームページにも写真があります。HFI780 V3 modといっしょに届くのでいましばらくの待ちですが、、

PS.
出荷通知を受けました(^^
このページの二つ目のminiプラグのHFI-780がわたしのだと思います。
なかなか良い出来ですね!
posted by ささき at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月06日

ALOのゼンハイザーケーブル

ALOのゼンハイザー用のケーブルがアナウンスされていました。

http://www.head-fi.org/forums/f70/alo-sennheiser-headphone-cable-293581/

これもなかなか楽しみです。

ALOのサイトはこちらです。
http://www.aloaudio.com/
posted by ささき at 23:57| Comment(2) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月28日

A pure sound の新ケーブル

A pure soundのケーブルが新型のV3となったようです。

http://www.head-fi.org/forums/showthread.php?t=262860
posted by ささき at 08:14| Comment(0) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月11日

A Pure Sound ケーブル returns

以前レポートしたAlexさんのゼンハイザー用ケーブルが戻ってきました。前の記事でもう少しプラグの部分が短くならないかと送っていたものです。
最近なかなか忙しくて記事を書く時間が取れないんですが、実際は10日ほど前に着いています。

alex_hd25b.jpg

結果として若干ではありますが、短くなったというところでしょうか。ただ使いやすさはそれなりにあがりました。画像で見るとそれほど変わってないようにも見えますが、以前は首にプラグが当たっていたりしたのでそうしたことはなくなりました。

実際のところtriple.fiを使ってみると解像感や2Wayドライバによる高低のレンジの広さなどの点で、HD25クラスのヘッドホンなら凌駕してしまうと思うところも多々あります。しかし、HD25にこのケーブルをつけて聴いてみると、あらためてやはりIEMにはないヘッドホンならではの音の世界があるということを感じます。
HD25のコンパクトさでハイエンドクラスのドライバーというハイエンドポータブルのようなものがあるといいんですが、、
posted by ささき at 22:53| Comment(2) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月09日

A Pure Sound ゼンハイザー用ケーブル

K81DJのリケーブル品が良かったので最近は少しAlexさんのApuresoundを注目してるんですが、今度はゼンハイザー用の交換ケーブルを作ってもらいました。

alex_hd25.jpg

ポータブルのHD25向けなので1mでミニ端子で作成してもらいました。1mはわたしの使用にあわせているので人によっては短いかもしれません。
価格は約$170弱で、ほぼ一週間で着きました。
Alexさんもメールのレスポンスは良好です。ただたまに忙しいようですが、問い合わせメールには必ず1-2日で返信をくれます。サイトは下記アドレスです。
http://apuresound.com/

K81DJのときは改造してないストックのK81DJを持っていなかったので、ケーブルだけの差というのは分からないところがありましたが、今度は慣れたHD25-1なのでよくわかります。
まず全体の基調は銀線っぽい音で、全体に線は細目で精細な鳴りです。かなりのハイスピードで歯切れが良く、透明感がかなり高く、ぱっと聴いてはっとします。また解像力もかなり高く、アコースティック楽器の鳴りはかなり繊細でリアルです。演奏よりもむしろクレーメルの息遣いがリアルで驚きました(笑)
そのせいか、かなり立体感があって楽器の重なり表現が見事です。また低域楽器(ベース・パーカッション)の締まり・コントロールもかなり良好です。

またおどろくのは周波数特性の良さで、高域は銀ベースらしくクリアでよく上に伸びるのはわかりますが、低域のとくに超低域がかなり重く低く沈みます。そのため、よくある銀ベースのケーブルのように腰高の高域寄りにならないところが新鮮です。
これは高域と低域のよく伸びる組み合わせであるiMod5.5GとMOVEを組み合わせたときに顕著です。このへん、良録音のジャズでもエレクトロニカでもちょっと驚かせてくれます。

またこのケーブルはアンプの違いも浮き彫りにします。SR71とMOVE、そしてMillett Hybridの音傾向の違いも明瞭に見せてくれます。SR71とMOVEの性格の対比、そしてMillettでの弦のうなりの再現もなかなか魅力的です。
全体にいままでのゼンハイザーケーブルものでもトップクラスにあると思います。
Alexさんのケーブルは銀と胴が75:25くらいで混じった特注品のようで、市販品の流用ではありません。そのへんにひとつ秘密がありそうです。

ちなみにこのゼンハイザーケーブルにはoption1と2があって、わたしが今回買ったのはoption1のBlackです。option1は簡易版のスリーブ(ケーブルのシールド)で黒と銀(カーボン)の色があります。option2はかなり太いコットンのスリーブでシールド効果が高いそうですので家用にはこちらがいいでしょう。なかみの線材は同じようです。
option1はK81DJのケーブルとまったく同じで、細身でポータブルにおいてとてもとり回しがしやすくちょっと高級感のある普通のケーブルという感じです。ただし普通のケーブルよりはやや硬いとはいえます。
長さの1mはわたしの使用にあわせているので、人によっては1.2mくらいが安全かもしれません。
Alexさんのところはカスタムがメインなので決まった価格は提示されていません。種類と長さと端末処理など要望を書いて価格を教えてもらいます。

これの欠点はプラグからケーブルをつなぐステムの部分が長くて固いことです。これは写真でも分かると思います。
これがせっかくの取り回しを悪くしてます。もともとHD650など中で使うためのものだからある程度仕方ないかも知れませんが、まことにおしい。。
これについてはもう少し短く詰めれるかについて調べてくれるということで、いったん送り返して調べてもらうことにしました。
またHD25に関しては根元からのリケーブルはできないとのことです。この辺は現在注文中のATH-ES7に期待ですね。
posted by ささき at 22:56| Comment(5) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月21日

HD25-13の取り扱い

フジヤさんでHD25-13の注文をうけつけてくれてるそうですので、興味のある方は問い合わせてみてください!
下記リンクに記事があります。

http://avic.livedoor.biz/archives/50714624.html

posted by ささき at 10:12| Comment(0) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月13日

Balanced HD25

hd25balanced.jpg

HD25のバランスバージョンです!...というか単にHD25-1とHD25-13にHD650用に持っていたBlueDragon Blancedケーブルを付け替えただけですが(^.^
とはいえ、結果からいうと「けっこういけます」

たしかにHD650と比べると音の広がりやクリアさ正確さ歯切れの良さなど性能的に比べるレベルではありませんが、それでもHD650と比較しないでこれだけ聞くと性能的にも大きな不満というわけではありません。それよりも低域が強調されて密度が濃いHD25の特性が図太いGS-Xバランスアンプの低域の力感とあいまって、かえって完全性を要求されるフラッグシップにはない独自の魅力があります。
それがバランス駆動の独特の広がりと空間表現をもっているわけですから、「けっこういけます」というニュアンスが分かっていただけると思います。言い換えて食べ物で例えると「おつな味がする」という感じです(笑)
HD25の独特の密度感と濃い感じがよいほうにエンハンスされたという感じです。Hi-Fiとはいえないけど、病みつき系の音とは言えます。
ヘッドホンはやはりスピーカーと違って、こうしたかなり誇張された個性的な音の鳴り方というのもアリだと思います。

-1と-13の違いというのをちょっと書くと、HD25-1だとややゆるいのですが低域の迫力はより感じられ、HD25-13だと全体に引き締まった感じになります。
ちなみに上の写真はHD25-1ですが、こういうレベルでHD25-13かHD25-1かを見分けるというのはマナ・カナを見分けるのに似ているかもしれません(笑)


HD25を使ってみたのはネタというほかに、バランス方面は次にどうしようかと考えてみたかったこともあります。
今後のバランス化としてはGrado HP-2かATH L-3000、AKG K1000を考えています。
ひとつにはスピーカー的にバランスのよい音・情報量が多く色彩豊かという意味でHP-2を考えています。あるいは今回のHD25で書いたようにもっとヘッドホンらしく楽しい系でかつ高性能というとL-3000あたりという感じもします。
K1000は前に書いたようにGS-Xのモジュールアップグレードがまず先ですね。あとK-1000については4pin XLRを使ってテイルエンドで作ってもらうつもりなので、しばらく忘れていたK340も自動的にバランス対応になります(^^
Edition..もいつかはやりたいところですが、さて。。
posted by ささき at 23:49| Comment(3) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月28日

Moon Audio SilverDragon V2

ポータブルでのHD25用のケーブルとしていままではずっとDrewさんところのBlueDragonV2(BDv2)を使っていました。
もともとわたしが頼んだ時点ではSilver DragonはVer2が開発中で在庫切れ、Black Dragonもできていませんでした。そういうわけで、Blue Dragonにしたのはそのときはそれしか選択がなかったという理由もひとつあります。
とはいえ満足感は高かったので特に不満もなくいままで使っていました。

しかしここにきてHD25-13とX1HA-EPCの組み合わせをいろいろテストしていて、やはりこのシステムに合う(というかこのシステムで目指している音)のは銀ベースの音だろうと思いました。
X1HA-EPCはパワフルという側面もありますが、ノイズフロアは高いけど歪み感が少なくクリーンで正確な音を出すという側面もまたあります。バーンインが進むにつれて、よりそちらの方の性能を引き出そうと思ったわけです。
そのためDrewさんのSilverDragon V2(SDv2)を発注しました。いつもながらDrewさんはメールにすぐ反応して、一週間以内で送ってくれます。オーダーは5feetのミニプラグということで発注しています。

sdV2a.jpg sdV2c.jpg


ケーブルは基本的に色が赤であるということを除くとBDv2と似ています。ケーブルの詳細についてはDrewさんの自身のポストがこちらにあります。以前より強固になったということですね。
http://www.head-fi.org/forums/showpost.php?p=2715822&postcount=17
http://www.head-fi.org/forums/showpost.php?p=2676382&postcount=13

音の印象としてはまずBDv2に比べるとぱっと一枚ベールをはがしたように感じられます。特に中高域の透明感が高くなり女性ヴォーカルがより透き通ってきれいに聞こえます。銀線というイメージから思ってたほどきつくはないと思います。
それとともに全体に重心が高くなったようにも感じます。低音はか細いという感じではないですが、BDv2のように太いという感じではなくなりました。
また低域に顕著ですが全域でBDv2より音がタイトで切れがよく感じます。実際のところ、一言でいうとBDv2よりいろんな意味で気持ち良くなったという感じです。
高域はすっきりとクリアで気持ち良く、低域はドラムのインパクトの切れが気持ち良いと感じます。
ロックはかっこよく、器楽曲はクリーンに、ヴォーカルはより透き通るように美しく聞こえます。
ただBDv2の(比較的)ややスローですが太くて力強いところもそれなりの魅力ではあります。

また、ラリーさんのSenn V2と比べるとまったく別のケーブルになったという感じはなく、全体にBDv2と似ているともいえます。銀線にしては明るさ軽さは控えめで落ち着いた印象もあります。このことから考えると、Drewさんはよく自分の音をつくってコントロールしているという気がします。この辺はプロっぽいですね。
つまり、BlueDragonを持っていてこの音が気に入っているけれども、もう少し透明感がほしいとか、全体的な音の締りがほしいという方にはお勧めです。

sdV2b.jpg

いまはHD25-1にBlueDragon V2、HD25-13にSilverDragon V2をつけています。
X1HA-EPCにHD25-1/BlueDragon V2を組み合わせるとやや甘めな音だけど特に低域方向で太くダイナミックで迫力を感じます。またX1HA-EPCにHD25-13/SilverDragon V2を組み合わせるとHD25-1/BDv2と比べて引き締まってタイトで切れがよく、ジャズや器楽曲が洗練されて聞こえます。HD25-1だとややノイズフロアの高さを感じますが、HD25-13ではわりと黒くなったと感じます(-13ではハイゲインで使います)。

このように組み合わせを変えることで、HD25というキャラクターの範囲内の話ですが、HD25を二通りに楽しむこともできます。また、X1HA-EPCのパワフルな面とクリーンで低歪みな面を両方引き出して楽しむことができます。
posted by ささき at 21:49| Comment(4) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月01日

ゼンハイザーHD25-13 !

わたしが良く使っているゼンハイザーHD25は一般的に流通しているHD25-1という70Ωのものですが、HD25シリーズは他にもあります。そのひとつはこのプロ流通のスタジオ用"HD25-13"です。
HD25-1とHD25-13の違いは"-13"が600Ωの高インピーダンスであるということと、ケーブルが"-13"はOFCで3mの標準プラグになっていることです。

hd25-13c.jpg

なぜプロ用は600Ωという値になっているかというと、これはもともと電信電話産業で長距離伝送のさいの機器のインピーダンスマッチングのために600Ωという値が制定され、それが放送業界やレコードスタジオで受け継がれて標準のひとつになっているということのようです。
また放送用のヘッドホンには2000Ωのようにもっと高いインピーダンスを持つものもあるようですが、なぜプロ用は高いインピーダンスが必要かというと、現場で使われるときにはヘッドホンは何人も同時に聞けるようにひとつの回路に複数のヘッドホンを並列につなげるというところにポイントがあるようです。こうして抵抗であるヘッドホンを回路に並列につないだ場合、それぞれのヘッドホンの抵抗値は単体でつないだものより低くなります。そのためたくさんつないでいくと抵抗が低くなりすぎるので、それを防ぐためにはじめから高い値にしておいているということです。


しかしここで考えているのはそうしたものよりもむしろ音質的なメリットです。
たとえばER-4PとER-4S、あるいはER-4Pと24Pアダプタのようにインピーダンスの違いだけで音がタイトに締まってくるということがあります。
アンプのところで駆動力という言葉を出したので、ここでは制動力という言葉がふさわしいかもしれません。
スピーカーのダンピングファクターの考え方をすると、アンプが同じならばヘッドホン側の抵抗が大きいほどダンピングファクター、つまり振動板の慣性吸収力は高いと言えます。つまり動かしにくくなる訳ですから、高いインピーダンスのヘッドホンはアンプに余分なパワーが必要です。しかし一方で止まり易くなる訳ですから、その動かすことの出来るパワーが与えられればより正確に制御された歯切れのよい音になります。
それをX1HA-EPCとHD25-13に期待しているわけです。

わたしはHD25の厚みのある密度感が好きなんですが、一方でHD25の一番のネックは音のコントロール・タイトさが足りないということだと思います。そこでHD25-1に対してHD25-13を考えた訳です。
実際は制動力はダンピングファクターだけで決まるのではありませんし、逆起電力に基づくダンピングファクターの考え方をそのままヘッドホンに適用できるかは分かりませんが、求めている答えの一つにはなりそうです。
といいますか、結局のところ自分で納得できるなんらかの理屈をつけると財布の紐がゆるくなるわけです(^^

これは通常の流通ではないので取り寄せになりますが、フジヤさんはプロ機材も扱えるので取り寄せてもらいました。
興味のある方は問い合わせてみてください。定価はほぼHD25-1と同じくらいのはずですが、値引率はHD25-1より少し渋くなるかもしれません。

hd25-13a.jpg          hd25-13b.jpg

パッケージはプロ用だけあって簡素なものです。日本語解説書もありますがHD25-1用です。
ケーブルは両方とも上から出す形式になっていて-1とはちょっと違います。

hd25-13e.jpg          hd25-13f.jpg

とりあえずケーブルをむしってポータブル用に改造する前に(笑)せっかくの-13用ケーブルがついているのでホームアンプでも聴いてみました。
GS-X(標準プラグ)で聴くとHD25-1の荒さがなく普通に音がいいという感じがします。この専用ケーブルがひとつポイントかもしれないですね、HD650(の標準ケーブル)のような柔らかい感じがちょっと出ている気がします。
高域のきつさは少なく低域も無意味に膨らまないので全体に少し洗練されていますが、HD25のインパクトのあるキャラクターは生きています。
やはり側圧が高いので家で聴くのはやや快適さを損ないますが、HD25の密度感ある濃い音を家でも楽しみたいという人にはいいかもしれません。
バランスではインピーダンスの高いHD25-13はさらにあうと思いますが、また後で書きます(Blogのカテゴリーは"HD25-13"で書く予定です)。

しかしHD25-13のハイライトはやはりポータブル機につけることです。
つまりX1HAの導入もHD25-13の導入も実はセットで考えていました。実際にこの組み合わせはちょっとすごいものがあり、ひとことでいうと新たなスタンダードを確立する可能性を秘めていると思います。高いインピーダンスでX1HAのノイズフロアを見かけ低くできるというシナジーもひとつあります。
これはまた後で詳しく書きます(Blogのカテゴリーは"X1HA-EPC"で書く予定です)。

それとHD25-1に-13のOFCケーブルをつけるというのも書いてみたいですね(Blogのカテゴリーは"HD25-1"で書く予定です)
うーん書くネタがたくさん膨らみます(^^
posted by ささき at 22:50| Comment(12) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月26日

BlueDragon V2 ヘッドホンケーブル

blueV2b.jpg

先週発注したDrewさん(Moon Audio)のBlueDragon V2がもう到着しました。
実は届いたのは火曜日なのでUSPS(米国郵便局)のエアメールなのになんと5日ほどでつきました。発注後にすぐに作ってくれたようですね。
BlueDragonV2はセミオーダーのようなもので、長さの選択(5フィートか10フィート)とプラグの選択(1/4標準とか1/8ミニなど)が出来ます。わたしはHD25で使うのがメインなので5フィート(1.5m)のミニプラグでお願いしました。
全体に作りは非常にしっかりしていて美しく、メーカー品と変わらないようなクオリティです。
コネクタは貝のロゴが付いているのでCARDAS製のようです。HD25にもかっちりとはまり、がたつきはありません。

いままでHD25用のヘッドホンケーブルとしてはLarryさんのところ(Headphile)のSennV2を使用していました。
しかし最近ポータブルのシステムをいろいろと変えて「iMod + RnB Diamond + SR-71」というあたりでコンポーネントを固定してしまうと、この組み合わせとHD25/SennV2で聴くとやや腰高(高域より)に感じてしまいます。もともと銀線なので高めにはなりますが、これは必ずしもケーブルだけの影響とは言い切れません。
そこで全体の音調を整えて少し重心を下げるために、このBlueDragonV2を注文しました。SilverDragonの経験からDrewさんケーブルなら低域にシフトできるのではないかという読みがあったからです。

実際にBlueDragonV2に替えて聴いてみると、この点ではまさに正鵠を得ていて読みがあたったという感じです。
音は重心が調整されて以前より下方にシフトされて、全体的なバランスは改善されました。
まったく普通のオーディオのように聴こえるという点で、よりニュートラルでまるでホームシステムで聴いているようなバランスになりました。

またBlueDragonV2の音のレベルも驚くほど高いものがあります。オープンで見通しが良い広い音場に、解像力の高さからくる密度のある音像がより立体的に配置されます。情報量が多いので密度感の高さがとてもリアルに感じます。ヴォーカルや低音楽器の音の濃さというか厚みが特に印象的です。
低音はタイトでシャープなSennV2に比べて図太く迫力があるという印象ですが、ゆるさがあるわけではありません。
このためストレートなロックは感動的なまでにかっこいいですし、情報量の多さとあいまってより複雑にリミックスされたエレクトロニカ系の曲も圧倒的な再現力があります。

アコースティック楽器では特にギター(アコギ)の表現力が素晴らしいものがあります。全体に落ち着いたバランスとなり、中高域の情報量が増えたことで弦のリアルなピッキングがリアルでかつうるさくなく聴こえます。
バイオリンも悪くは無いですが、こちらは高域がきれいなSennV2にくらべて特筆というわけではないようです。
ただしHD25特有の高音のきつさはまだ残っています。この辺は性能の良い分でドライバーの素の性能(というより素性)が良くも悪くもより鮮明に出てきたというべきかもしれません。
とはいえ、使い始めたばかりなのでこの辺は今の時点ではこれ以上は突っ込まない方が良いかもしれません。

難は取り回しのしにくさで、ベースがインターコネクトケーブルなので曲げにくいという難点はあります。普通のヘッドホンコードのようにくしゃくしゃとたためないので、細身で巻きやすくはあるけれどもくるくると丸めないとバッグに収めにくいです。それとケーブルとバッグや服のすれる音などがやや耳障りにつくことがあります。

blueV2a.jpg

しかしこれだけ音が変わるとおもしろくて、いままでの曲を時間も忘れていろいろと聴きなおしてしまいます。
ここで音の印象を少しまとめると、

Larryさんケーブルの印象と良い点は:
高域寄り、華やかさ、クリアさ、タイトさ、スピード感
(これらは銀線の特徴がそのまま出ているという感じです)

Drewさんケーブルの印象と良い点は:
重心が低め、情報量、厚み、密度感、立体感、迫力、などなど


それでいまK701のリケーブルをどちらかに頼もうと思っているんですが、これらをベースにさてどっちにしようかと悩んでしまいます(^.^
実際にこのHD25/BlueDragonV2をホームシステムにつないでもかなりクリアで驚くほどの音質があります。ただ音場の狭さとか、HD25の限界のほうが耳についてしまいます。K701なら...
posted by ささき at 21:10| Comment(15) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月18日

Blue Dragon ヘッドホンケーブル 発注

Drewさんのゼンハイザー用のヘッドホン交換ケーブルを発注しました。Blue Dragon Version2です。
HD25に使うためでminiプラグで5フィート(1.5m)でオーダーしました。

http://www.moon-audio.com/HeadphoneCable.htm

Silver Dragon version2までまとうと思ってましたが、Blue Dragon Version2も良さそうなのと、SilverDragonだと柔軟性に難がありそうなのでポータブルには取り回しやすそうなBlueDragonにしてみました。インターコネクトだとSilverDragonとBlueDragonはほぼ同じものだそうですが、ヘッドホンケーブルのBlueDragon V2の方はQuolia010用に作った交換ケーブルを元にしたそうでちょっと面白そうと思ったこともあります。
また最近iMod/SR71/HD25のシステムを聴いていて少し音調を変えてみたいと思ったことが発注したきっかけではあります。

でも、もっとも大きなきっかけは、いま注文するとカードからの支払いがボーナス後になるというのにはたと気が付いたからという話もあります(笑)
もう一年も折り返しに近くなってきたんですねぇ...
posted by ささき at 01:46| Comment(6) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月28日

HD25の交換ケーブル "Senn V2" - 2

Senn V2を使うとケーブルは片出しが普通の両方だしとなりますが、以前は右手にぶつかる感じがしていたので個人的にはこちらの方が気になりません。
またコネクタの部分がすこし長いのでかえってケーブルが顔を避けてあごにかかったりはしないのは良くできています。コネクタはゼンハイザーの純正パーツを使用してますが、私のものでは右側は完璧にはまりますが左側がややゆるいように感じます、これは個体差かもしれません。

ケーブルは太いのですが、どうやら実際のケーブルの上に特殊なシールド素材のチューブをかぶせているようで、手でつぶれます。そのために見た目ほど重くはなくかなり軽量です。また柔軟性も十分にありますが畳むとややかさばります。たとえるとPADのAqueriusなどの液体シールドケーブルの液が抜けたのに近い感じです。これはheadphileの独自素材ということでSN比の向上に役立っているように思えます。
プラグはストレートでやや長さがあるのでコードの太さとあいまってポケットに入れるのには向きません。

sennv2e.jpg

ポータブルアンプのSR-71と組み合わせてみると「圧倒的」という一言で集約できます。
特に驚くのはこの組み合わせのオーケストラの再現性です。HD25の枠を超えてサウンドステージは大きく広がりダイナミックな音の世界を構築します。
複雑な楽器と曲構成で録音が良いほどこの組み合わせは光ります。HD25とiPodの組み合わせにこうしたポテンシャルがあるとはだれもが驚くことでしょう。そのかわりソースによっては高音がきつすぎるように感じますので、こうしたときはiPodのイコライザーからTreble Reducerをかけると程よく抑制されます。ラインアウトでもイコライザーは効いているようです。この辺はエージングでも改善されるかもしれませんが、高域がきつすぎるのはHD25の問題点をそのまま拡大しているようにも思えます。

いずれにせよSilver Dragonの効果とあわせるとまるで背中に大きなオーディオセットを背負っているような錯覚さえ覚えます。おそらくはミドルクラスの据え置きシステムにはゆうに匹敵することでしょう。
ただしシステムがこのくらいのレベルになるとシステム両端のiPodのDACとHD25の限界らしきものが垣間見える瞬間はあります。次に取り組むテーマはやはりポータブルDACでしょうか(笑)

差はアンプなしの方が実感できますので、あえてアンプをつけなくても十分効果はあります。ふつうはアンプを外してiPod直につけるとさびしさを感じますがこのケーブルではそれは大きくありません。もちろんSR-71をつけたほうが解像力も違いますし音のタイトさも違います。またよりダイナミック・ハイスピードで広いサウンドステージという利点はありますが、多くの場合はケーブル交換だけでも満足できると思います。

ただHD25のキャラクターは残るとはいえ、かなり印象が変ってしまうことはたしかです。
おそらくHD25を選ぶ人には二つのタイプがあると思います。まず密閉型で小型の高性能のものがほしいが探すとHD25しかなかったという人、もう一方はあの荒々しくもパワフルなキャラクターに惹かれる人です。実際のところ、ロックのような音楽は乾いて少し荒い方がかっこよく聴こえるということもあります。
前者の人にとってはこのケーブルはほんとうにお勧めです。しかし後者の人はこう思うかもしれません、「彼は前は演奏は上手くなかったが荒削りでガッツがあった、しかしいまは大人になってずいぶん演奏は上手くなったが逆に物足りない」
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2005年07月27日

HD25の交換ヘッドホンケーブル "Senn V2"

"Senn V2"はheadphile.comで販売しているゼンハイザー用の音質向上のための交換ケーブルです。コネクタはHD580/600/650/HD25で共通なのですが、長さとminiプラグを考慮して特にHD25用としてオーダーしました。

sennv2f.jpg

HD25はポータブルヘッドホンの中ではかなり高性能ですが、弱点はケーブルです。標準のケーブルはOFC(無酸素胴)ではなくただのスチール製であまり音質的には好ましくないということです。HD650などでは高品位のOFCを使用しているようで、ここが上位機種との差でもあるようです。そこでHD25の音質向上に関してケーブル交換に着目しました。
HD25はもともと各パーツがばらばらに分離するようにできています。これはDJなど現場で使用するときに壊れても交換パーツがすぐ取り付けやすいという理由もあるようです。そのためにケーブルの着脱も可能です。

まず純正でケーブルを探して見ます。ふつうHD25と呼んでいるのはHD25-1というモデルですが、他にはよく知られているHD25-SPという廉価版のほかにもHD25-13というスタジオ(インドア)用のモデルもあります。これは600Ωという高いインピーダンスのほかにケーブルがより高品質なOFCで作られているという点が違います。このケーブルをスペアパーツとしてオーダーすることもできるようです。
ただし3mとコードが長いのに加えて標準プラグであるためコンパクトなポータブル機には接続と取り回しがやっかいそうです。片だしが好みの人や自分で加工する人はこれがいいかもしれません。

またコネクターはゼンハイザー共通なため、サードパーティー製の選択肢もあります。交換用ケーブルとしてはCardasやZu mobius、またはEquinoxやSilver Dragonなど多種あります。ただしこれらはやはりHD600/650をターゲットにしているため長くてプラグは標準の場合が多いようです。いろいろ調べていて見つけたのがこのheadphile.comのSenn V2です。音質的な評価も高くコストパフォーマンスが良いという評判です。
はじめから1.0mの短いものから注文を受けてくれ、ミニプラグも用意してくれています。やはり受注で作りますが、すぐに作ってくれました。

HD25のケーブルの交換手順は下記のようになります。
まずコネクターを両方引き抜きます。そして右側のビスを二本外すとケーブルがスポッと取れるのでヘッドバンドを這っている左側ケーブルを外します。これでケーブルは分離します。(右側のケーブル押さえは戻すことができます)
次に左右のイヤーカップをずぽっとヘッドバンドから外します。そして逆にしてまたいれなおします。こうするとケーブルコネクターが下側に来ます。反対にするのはちょっと抵抗はありますが、これで音がさかさまになることはないようです(笑)

sennv2d.jpg

まずアンプを経由しないで直にiPodに差しますが、ちょっとびっくりします。まるで間違えてHD650をつけたようです(笑)
それは少し誇張していますが、とにかくあまりの変りように驚くことでしょう。音ははるかにクリアに見通しが良くなり低音も締まりますしかつ伸びます。高域は弦をはじく音がリアルで美しく聴こえます。
しかしサ行のきつさや低域と高域が強調されたやや狭い表現はHD25のキャラクターとして残ります。このように基本的にはHD25のままでHD650のようにフラットで広くはなりませんが、音自体の質は劇的に向上します。
特にSN比が高くて静かさと音のコントラストがかなりはっきりします。これはさきのシールドの効果もあるかもしれませんが個人的にはここに驚きました。それと同時にiPod内蔵アンプを見直しました。
こういう音がアンプを通さずに得られるとは素晴らしいケーブルだと思いますし、HD25のケーブル交換はかなり効果があると思います。

装着感やSR-71システムとの組み合わせについてはまた項を改めて書きます。
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2005年06月26日

ゼンハイザーHD25 in action

今日はあじさいのスナップ写真を撮るために鎌倉を回っていました。ひとつはデジタル一眼用に買ったレンズのテストですが、もうひとつはHD25のフィールドテストです。
折りたためないので少々不便ですが、重さはあまり感じないので便利です。側圧はやや高めですが、このくらいの方が電車の中では遮音効果が高いでしょう。
ただ、、、夏向きではありませんね(爆)暑い。。

音的に気が付いたのはDrHeadと組み合わせたときにオーディオ的なiPod単体より性能は高くなりますが、ちょっとキンキンとしたブライト傾向があって少し聴き疲れすることです。もともとパワフルキャラクターのヘッドホンですのである程度は承知のところですが、iPod単体だとそうした傾向は抑えられています。アンプをつけるともともとのHD25の高域も低域も盛り上がっているところをさらに広げるのかもしれません。
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HD25購入しました

ゼンハイザーのHD25を購入しました。主に外で使うためですが、基本性能が高いために家でより良いアンプを使うのもよさそうです。買ったばかりだとやや硬めですが、それでもなかなかのポテンシャルです。
低い方も意外と下は伸びていてボンボンいうだけのヘッドホンではありません。音の分離もよくて高級ヘッドホンといっても良いですが、高音も低音も強く出るのでフラットな印象ではありません。グラフィックイコライザーを上に上げきったような印象をうけます。ただし単なるドンシャリのヘッドホンではなく、高性能をもちつつそうした強めの性格を持っているので独特なパワフルでエネルギッシュなキャラクターとなり、そこが人気のあるところだと思います。それを成立させるためにはこの少し高めの値段設定が必要なのではないでしょうか。

そのため高音はややサ行がきつく感じられるところがありますが、ここはアンプしだいですしゼンハイザーがウォームチックなキャラクターを持っているので不快な印象はありません。
また低音もアンプしだいだと思います。実際にHD-1Lにつけると実にパワフルな素晴らしい音になります。ただ低域はややふくらみ気味かもしれません。
AKG501のような落ち着いたキャラクターではありませんが、基本性能が高いためにジャンルを問わずにアコースティックな曲からロックまで一応なんでも聴けてしまいます。
電車の中では音楽を消せばアナウンスは聴こえます。ケーブルは短めで、これひとつを外でも家でも使いたい人は延長ケーブルがほしくなるかもしれません。
それほど高インピーダンスでも低能率でもないのでiPodでも十分に鳴らすことができます。もちろんDrHeadにつければ整った音調で分離もかっちりしたS/Nのよいオーディオらしい音となりますが、低音とその制動がちょっと弱いようです。

hd25.jpg
posted by ささき at 00:17| Comment(5) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする