最近はNuforce icon mobileのヒットなんかもありポータブルアンプもかなり市民権を得てきたかもしれません。
もちろんわたしもポータブルアンプを日常的に使いますが、iPhoneでは単体で聴くことも多くあります。たとえばこの桜のシーズンで重いカメラ機材を持って歩くときです。こういうときはポータブルアンプとレンズを交互に眺めて、やはりレンズを一本追加して持っていきます。
iPhone用のドックケーブルを使えばアンプも使えますが、やはり携帯機器・PDAですので使いにくくなります。
iPhoneはけっこう音はいいので単体でもそれなりに使える素地はありますが、iPhone単体で使うときはKlipsh Image(いまでいうx10)を使っていました。ユニバーサルIEMであるImageはまず装着がしやすいというのがカジュアルに使いやすい点です。
音質的にいうとWestoneのES3XがiPhoneで使うには一番よいと思います。ただしカスタムは脱着がやっかいだったり、完全に遮音されて人に話しかけられても聞こえないので、いつもの通勤で慣れたところではいいんですが、外出時にはちょっと困ることがあります。降りるべき駅を聞き流したりとか(笑
そこで、基本に立ち返ってここではiPhoneに普通のイヤホンということで考えて見ます。
イヤホンとしては以前紹介したYUIN PK1がクローズアップされますが、単体で聞く場合は無理してボリュームをあげてPK1を使うよりもPK2を使ったほうがよいこともあります。PK2も軽く前に書きましたが、イヤホンとしては国産の高級イヤホンよりもわたしは好きです。
しかしいまでは後継機であり上級機のOK1、OK2という新しい選択肢があります。
商品はこちらのHead-Directのホームページにあります。
http://www.head-direct.com/
PK1、PK2は音質の良さもさることながら程よい中域の近接感と適度なウォーム感を持った点でも特徴的なイヤホンでした。
OK1、OK2はそうした味的な部分を抑え目にしながらも、音質という点ではさらに一レベル上の再現性を図ったものです。
OK1とOK2の関係は基本的にPK1/2の時と同じようにOK1がハイインピーダンスのフラッグシップで、OK2がそれをDAP単体でも扱えるように控えめにしたものですが、実のところPK1のときと異なり、OK1はDAP単体でも扱いやすくなっています。その点でOK1はiPhone単体で使うときの切り札にもなり得ます。
OK1とOK2は見た目はラベル以外の違いはないので、写真はすべてOK1です(OK2の箱は青です)。右の写真が基本的なOK1の本体で、これにさまざまなアタッチメントをつけていきます。
もともとOK1とOK2はカナルとイヤホンのハイブリッドIEMというのが売りだったのですが、カナル形態は装着感がよくないのであまり使い良くはありません。(この辺はHeadfiでもいろいろ書かれていますが)
ちなみにカナル形態のときは左のように多種のイヤパッドとアタッチメントを組み合わせて、右のようにねじ込んで使います。
しかしイヤホンと割り切るとあのPKシリーズよりもさらに上の音を手に入れられます。OK1/2とも音の傾向は共通していて、PK1/2のような中域がフォーカスされる感覚はないのですが、やはり音質のレベルは一クラス上だと思います。イヤホンのときは左のようなラバーパッドをかぶせて使います。これはスピーカーのサランネットのようなものと考えてよいでしょう。
OK2は相対的に明るく軽めで、バランスドアーマチュアかと思うような精細感があります。ただし軽いといってもOK1と比べての話で、これだけで聴くと、軽いというマイナスの意味での印象は無くて、軽快に良くドライバーが動くという感じでしょうか。
立体感も高く、音がクリアでタイトと気持ちよく感じます。ただしはじめはやや高域がきつめにも感じるので、それなりにエージングが必要です。よくこなれてきたらあえて上のラバーを使わない手もあります。フィルターを外すような感覚ですね。
OK1はそれに加えて音に厚みがありしっかりとした実体感というかしっかりとした芯があります。シャープ感はナイフのように鋭く感じられます。
低域もイヤホンとしては驚くほどのたっぷり重みがあり、張り出し感は適度でしっかりしたインパクトがあります。かなりレベルの高い低域です。ただしシーリングは必要なのでわたしはイヤホン形態用のラバーをかぶせた上でカナル形態用に付属のサイドラバーを張り、さらにPKシリーズについていたドーナッツ形のフォームパッドをつけています。
このくらいするとテスト波形をMP3にRIPして電車の中で試してみても、50Hzくらいでも良好なレスポンスが出ているようです。これ以下では急に落ち込みますが、イヤホンでこれならもう十分すぎるくらいでしょう。
OK1の音質はイヤホンとしては驚くほどで、より音楽に深みを感じます。オーディオ機器としての満足感はiPhone単体で聴いてもかなりすばらしいと感じます。Imageと比べても明瞭感はかなり高く、引き締まってしっかりとした音を鳴らします。
やはりインピーダンスが高めなので、はじめややドライバーの動きに緩慢さを感じますが、エージングが進むと軽くに動くように感じられます。
OK1は電車で聴いても音の輪郭がくっきりと明確なので、わりと騒音の中でも聴けるのが特徴です。
OK2の精細さは電車の騒音にやや負けてしまいますが、OK1の芯の強さはそれに負けない感じです。静かなところで聴くならば、OK2は単に廉価版というだけではなく、独自の立ち位置があると思います。
一番のお勧めはやはりOK1のイヤホン形態です。OK1はハイインピーダンスモデルですが、PK1よりも鳴らしやすく、ボリューム位置は高くなりますがそれほど破綻を感じたりゲイン不足を感じません。
アンプとあわせるときは Practical devices XM5が立体感と明瞭感に優れた特性を生かせると思います。
ただしあくまでイヤホンですから音漏れも遮音性もそれなりですので念のため。その辺はやはりこの音でカナルタイプがほしいところではあります。Head-Directでは新しいカナルタイプも試行していますし、イヤホンタイプもセミカスタムみたいなプロトタイプも作っているようなのでまた今後の展開が楽しみです。
こちらにCGの画像があります。
http://www.head-direct.com/news.php?news_id=40
しかしiPhoneとイヤホンという基本的な組み合わせでこれだけの音がでると言うのは驚きであり、ある意味で痛快でさえありますね。
OK1はまさにハイエンドイヤホンという呼び方にふさわしいと言えます。
Music TO GO!
2009年04月15日
2007年12月17日
YUIN PK2
PK2は以前書いたYUIN PK1の姉妹モデルです。
インピーダンスが150オームもあったPK1とはちがい、16オームと普通のイヤホンと同じになりアンプなしでも普通に使えるようになっているところが大きな違いです。また価格も$79と低くなっていますが、いぜんイヤホンとしては高価な方でしょう。
PK1がかなりよかったのでPK2にもちょっと興味はもっていました。この紅葉シーズンのように数キロのカメラ機材をかついだり両手に抱えていると、ラフにポケットにつっこんだり片手で扱えるようなものがほしくなってきたのでちょっと手を出してみました。
購入はHead-Directです。ここは不安感はあまりありません。
パッケージはPK1に近いものですが、より中国のお土産的な趣があります(笑)。
見た目はPK1そのままでやはり100円イヤホン顔負け(?)です。中国の場合は盗難も多いでしょうからやたら華美な高級イヤホンよりこうしたものの方がいいのでしょうね。こちらも同じくドーナッツ型のイヤパッドが付いて来ます。
ただしケーブルはPK1とはちがいポータブル用にPK1より短めで最近のオーテクのように高反発のからみにくいケーブルになっています。はじめはJ-コード(日本でいうネックチェーンタイプ)だけでしたが、米国ではこのタイプは不評のようでいまは普通のYコードのみになっています。
PK2は兄弟機らしくPK1の音の個性を忠実に引き継いでいて、アンプなしでも手軽にPK1の音を感じさせます。
nanoにアンプを使わないでダイレクトにつけてもそれなりにタイトで洗練され少し温かみを感じて良好な音楽性を感じます。また立体感があり、すこし強調された厚めの中域がヴォーカルに良い感じです。高域も痛さが少なく質が高いと言えます。
それらはPK1の特性をそのままスケールダウンしたように思えます。もちろんアンプしたPK1ほどの驚きはないですが、PK1はアンプなしには話にならないのでPK2は手軽さはあります。PK1はもうイヤホンというより別ジャンルのものといった方がいいですね。
実際にアンプをつけて試して見るとPK2は音の向上はそれなりなのに対してPK1は豹変するという感じです。このレベルではPK1とPK2は比較になりません。
ただしnanoにアンプなしだと低域の量感がかなり少なくは感じます。静かな室内だとイヤホンとしてバランスは悪くないようにも思えますが、外だとかなり低域は物足りなくも思います。その代わり低域の質はそれなりにはあります。iPod5.5Gでアンプなしだと低域の不満はやや改善されて全体的な広がりももう少し出ます。
全体的にはやはりクラシク・ジャズ向けと言われる上品系かもしれません。
ちょっと機会を見つけて店頭で自分のiPodでほかの高級イヤホンと試してみましたが、CM700あたりに比べるとそうずば抜けているというほどではないかもしれません。ただ個人的にはきつさの少ない音楽的な鳴りの良さでPK2の方が好みとは思いました。この辺は店頭デモ品ですのでざっと比べたというところですが、PK2は個性的でちょっと良いイヤホンがほしいときにこれらとの比較対象にはなると思います。
インピーダンスが150オームもあったPK1とはちがい、16オームと普通のイヤホンと同じになりアンプなしでも普通に使えるようになっているところが大きな違いです。また価格も$79と低くなっていますが、いぜんイヤホンとしては高価な方でしょう。
PK1がかなりよかったのでPK2にもちょっと興味はもっていました。この紅葉シーズンのように数キロのカメラ機材をかついだり両手に抱えていると、ラフにポケットにつっこんだり片手で扱えるようなものがほしくなってきたのでちょっと手を出してみました。
購入はHead-Directです。ここは不安感はあまりありません。
パッケージはPK1に近いものですが、より中国のお土産的な趣があります(笑)。
見た目はPK1そのままでやはり100円イヤホン顔負け(?)です。中国の場合は盗難も多いでしょうからやたら華美な高級イヤホンよりこうしたものの方がいいのでしょうね。こちらも同じくドーナッツ型のイヤパッドが付いて来ます。
ただしケーブルはPK1とはちがいポータブル用にPK1より短めで最近のオーテクのように高反発のからみにくいケーブルになっています。はじめはJ-コード(日本でいうネックチェーンタイプ)だけでしたが、米国ではこのタイプは不評のようでいまは普通のYコードのみになっています。
PK2は兄弟機らしくPK1の音の個性を忠実に引き継いでいて、アンプなしでも手軽にPK1の音を感じさせます。
nanoにアンプを使わないでダイレクトにつけてもそれなりにタイトで洗練され少し温かみを感じて良好な音楽性を感じます。また立体感があり、すこし強調された厚めの中域がヴォーカルに良い感じです。高域も痛さが少なく質が高いと言えます。
それらはPK1の特性をそのままスケールダウンしたように思えます。もちろんアンプしたPK1ほどの驚きはないですが、PK1はアンプなしには話にならないのでPK2は手軽さはあります。PK1はもうイヤホンというより別ジャンルのものといった方がいいですね。
実際にアンプをつけて試して見るとPK2は音の向上はそれなりなのに対してPK1は豹変するという感じです。このレベルではPK1とPK2は比較になりません。
ただしnanoにアンプなしだと低域の量感がかなり少なくは感じます。静かな室内だとイヤホンとしてバランスは悪くないようにも思えますが、外だとかなり低域は物足りなくも思います。その代わり低域の質はそれなりにはあります。iPod5.5Gでアンプなしだと低域の不満はやや改善されて全体的な広がりももう少し出ます。
全体的にはやはりクラシク・ジャズ向けと言われる上品系かもしれません。
ちょっと機会を見つけて店頭で自分のiPodでほかの高級イヤホンと試してみましたが、CM700あたりに比べるとそうずば抜けているというほどではないかもしれません。ただ個人的にはきつさの少ない音楽的な鳴りの良さでPK2の方が好みとは思いました。この辺は店頭デモ品ですのでざっと比べたというところですが、PK2は個性的でちょっと良いイヤホンがほしいときにこれらとの比較対象にはなると思います。
2007年06月01日
YUIN PK1とポータブルアンプ
PK1のメインはやはり外で使うわけですが、いくつか考えねばならないことがあります。
まず異常なほどの鳴らしにくさです。なにしろGS-Xで使ってさえ能率の低さで有名なHP-2よりもボリューム位置が高くなります。
また、前に書いたようにPK1はとても高い性能がありますが、同時にイヤホンというパッケージの制約からは逃げられないところもあります。そのため複雑で騒がしい曲では、少しがちゃがちゃと鳴る傾向があることは否めません。
PK1はまたアンプの能力を浮き彫りにします。
たとえば、このまえ外出時に持って行ったXinのSuperMini3(8397)とSuperMacro4を比較すると、Mini3ではbass boostしたSuperMacro4より低域は大きく張り出しますが、締まってなく膨らんでいるのが分かります。全体にmini3はSM4より粗くて、またSNも低いという差を明確にします。SM4だとPK1とあわせてかなり立体的でクリアでタイトな音性能を堪能できます。
ただPK1の手軽さという側面を大事にするとSM4だとわずか大きく重いという気もします。実際にMini3もSM4ほどの細かい表現力はないものの雰囲気は悪くありません。ちょっと荒っぽくてもPK1はそれなりにインパクトフルに聴かせてくれます。またあまりに細かい音再現があっても遮音性の問題で交通機関の中では細部の音が埋もれてしまいます。
Tomahawkは低負荷のヘッドホン(たとえばカナル)を華麗に鳴らすにはいいけれども、高負荷のヘッドホンを鳴らすには少し力不足な気がします。
そうこうしていろいろと試行錯誤してみて、いまのお気に入りはSuperMicro3との組み合わせです。Mini3と比べたときにMicro3の方が立体感があって、音の切れの良さがあります。適当なウォームさもプラスといえます。
またMicro3はややノイズがありますが、これはPK1ではあまり目立ちません。ただちょっとharshなところがあるので、ケーブルをCryo Microではなく、Copper Dockに変えたところなかなかいい感触を得ました。
というわけで、暫定的なPK1コンパクトシステムとしては、nano(2Gen)->Copper Dock->SuperMicro3->YUIN PK1という組み合わせがちょっといいかなと思っています。
ただそろそろMicroも新型に替えたいという気はしますね。
まあ3ヶ月も待てば世の中も平和でtweakも収まるだろう、とSFの冷凍睡眠にはいる人のような境地でとりあえずはポチッとしようかな、と思ったりして(^^
まず異常なほどの鳴らしにくさです。なにしろGS-Xで使ってさえ能率の低さで有名なHP-2よりもボリューム位置が高くなります。
また、前に書いたようにPK1はとても高い性能がありますが、同時にイヤホンというパッケージの制約からは逃げられないところもあります。そのため複雑で騒がしい曲では、少しがちゃがちゃと鳴る傾向があることは否めません。
PK1はまたアンプの能力を浮き彫りにします。
たとえば、このまえ外出時に持って行ったXinのSuperMini3(8397)とSuperMacro4を比較すると、Mini3ではbass boostしたSuperMacro4より低域は大きく張り出しますが、締まってなく膨らんでいるのが分かります。全体にmini3はSM4より粗くて、またSNも低いという差を明確にします。SM4だとPK1とあわせてかなり立体的でクリアでタイトな音性能を堪能できます。
ただPK1の手軽さという側面を大事にするとSM4だとわずか大きく重いという気もします。実際にMini3もSM4ほどの細かい表現力はないものの雰囲気は悪くありません。ちょっと荒っぽくてもPK1はそれなりにインパクトフルに聴かせてくれます。またあまりに細かい音再現があっても遮音性の問題で交通機関の中では細部の音が埋もれてしまいます。
Tomahawkは低負荷のヘッドホン(たとえばカナル)を華麗に鳴らすにはいいけれども、高負荷のヘッドホンを鳴らすには少し力不足な気がします。
そうこうしていろいろと試行錯誤してみて、いまのお気に入りはSuperMicro3との組み合わせです。Mini3と比べたときにMicro3の方が立体感があって、音の切れの良さがあります。適当なウォームさもプラスといえます。
またMicro3はややノイズがありますが、これはPK1ではあまり目立ちません。ただちょっとharshなところがあるので、ケーブルをCryo Microではなく、Copper Dockに変えたところなかなかいい感触を得ました。
というわけで、暫定的なPK1コンパクトシステムとしては、nano(2Gen)->Copper Dock->SuperMicro3->YUIN PK1という組み合わせがちょっといいかなと思っています。
ただそろそろMicroも新型に替えたいという気はしますね。
まあ3ヶ月も待てば世の中も平和でtweakも収まるだろう、とSFの冷凍睡眠にはいる人のような境地でとりあえずはポチッとしようかな、と思ったりして(^^
2007年05月31日
YUIN PK1のパッケージと音について
YUIN PK1はMinibox-Dなどを扱っている中国のHead-Directから購入することができます。YUINについてはよくわかりませんが、中国のこうしたイヤホン・ヘッドホンの製造を行っている会社のようです(個人製作ではないというHead-Directのコメントがありました)。
最近では評判が高いのでTTVJあるいはHeadRoomでも扱っています。それだけむこうでは評価されているということでもあります。
Head-Directから買うとホームページには香港からEMSで出荷するとありましたが、実際にはニューヨークから通常のエアメールで送られてきました(トラックできませんでした)。ただし送料は無料です。安心を求める人にはトッドさんのところからEMSをお願いしたほうがいいかもしれません。
PK1のほかにはインピーダンスを16Ωと低くしたPK2($80)と廉価版であるPK3($35)という下位モデルもあります。
PK1のパッケージについては以下のように木のケースが入っていて、プラスチックの携帯ケースも入っています。(今回はきちんと一眼レフで撮っています)
説明書は読めませんが、簡体中文なので大陸のものということが分かります。
ちょっと変わった点はイヤホンをカバーするフォームが2タイプはいっています。
ひとつは普通のタイプですが、もうひとつは両方に穴が開いているということです。つまり発音部分を覆っていません。よく自分でこう改造する人がいますが、これははじめからこうなっています。こちらは3組入っています。
見た目については現実問題として中国が高級イヤホンを作ったときにチタンやゴールドの外装のものを作ったりすると盗難の恐れがあるという問題があるんではないかと思います。アンプと違ってイヤホンの場合は外の目に付きますしね。
コードは1.8mと少し長めで外ではやや取り扱いは不便です。ただ家で聴くにはいいという微妙というか、ポータブルとホームを折半した感じです。
IEMというとカナルタイプだけではなくこうしたイヤホンも仲間に入りますので、ここはカナルとイヤホンを分けて書きます。
遮音性はイヤホンなのでこれは物理的に制約を受けてしまいます。ただし音がシャープなので普通のイヤホンよりは電車の中でも聴きやすいと思います。
またカナルよりかなりつけやすく、店で買い物をするときにも外す必要はありません。
音はクリアさと解像力の高さ、高域から低域までしっかりしたタイトさが特徴で、そうした意味ではポータブルオーディオで聴くと一番似ているのはやはりER-4Sかもしれません。ただし低域はER-4Pの領域ではなくかなりインパクトがあります。
音の広がりはカナルタイプとは明らかに異なる開放感と広がりがあります。そこも魅力ですね。高域のきつさもかなり抑制された方だとは思いますが、組み合わせによってはきつさを感じることもあります。
合うジャンルというとやはりジャズとかクラシックになるでしょう。ただバランスのとれた音なのでER-4系よりはいろんなジャンルに合うと思います。
音質についてはかなりアンプで変わります。
実はいまGS-Xに標準プラグアダプタを介して聴いています。電源ボックス別のアンプにイヤホンを差して聴いていると言うのは不可思議なものですが、この状態でHi-gainの10時半くらいでないと音がとれません。
ポータブルで聴いていると、中国のイヤホンは化け物か!といいたくなりますが、さすがにこのレベルのアンプで聴くと天井が見えます。
それでもかなり良いので一般的なヘッドホンと比べるとけっこういい勝負をするかもしれませんが、PK1についてはドライバーの質というよりはむしろハウジングのサイズとか、そうした見た目そのままの物理的な制約の方が大きいと思いますね。そうした点でフルサイズのヘッドホンに比べるとどうしても余裕に欠けた鳴りになってしまいます。
次にはポータブルでのPK1システムを試行してみたいと思います。
最近では評判が高いのでTTVJあるいはHeadRoomでも扱っています。それだけむこうでは評価されているということでもあります。
Head-Directから買うとホームページには香港からEMSで出荷するとありましたが、実際にはニューヨークから通常のエアメールで送られてきました(トラックできませんでした)。ただし送料は無料です。安心を求める人にはトッドさんのところからEMSをお願いしたほうがいいかもしれません。
PK1のほかにはインピーダンスを16Ωと低くしたPK2($80)と廉価版であるPK3($35)という下位モデルもあります。
PK1のパッケージについては以下のように木のケースが入っていて、プラスチックの携帯ケースも入っています。(今回はきちんと一眼レフで撮っています)
説明書は読めませんが、簡体中文なので大陸のものということが分かります。
ちょっと変わった点はイヤホンをカバーするフォームが2タイプはいっています。
ひとつは普通のタイプですが、もうひとつは両方に穴が開いているということです。つまり発音部分を覆っていません。よく自分でこう改造する人がいますが、これははじめからこうなっています。こちらは3組入っています。
見た目については現実問題として中国が高級イヤホンを作ったときにチタンやゴールドの外装のものを作ったりすると盗難の恐れがあるという問題があるんではないかと思います。アンプと違ってイヤホンの場合は外の目に付きますしね。
コードは1.8mと少し長めで外ではやや取り扱いは不便です。ただ家で聴くにはいいという微妙というか、ポータブルとホームを折半した感じです。
IEMというとカナルタイプだけではなくこうしたイヤホンも仲間に入りますので、ここはカナルとイヤホンを分けて書きます。
遮音性はイヤホンなのでこれは物理的に制約を受けてしまいます。ただし音がシャープなので普通のイヤホンよりは電車の中でも聴きやすいと思います。
またカナルよりかなりつけやすく、店で買い物をするときにも外す必要はありません。
音はクリアさと解像力の高さ、高域から低域までしっかりしたタイトさが特徴で、そうした意味ではポータブルオーディオで聴くと一番似ているのはやはりER-4Sかもしれません。ただし低域はER-4Pの領域ではなくかなりインパクトがあります。
音の広がりはカナルタイプとは明らかに異なる開放感と広がりがあります。そこも魅力ですね。高域のきつさもかなり抑制された方だとは思いますが、組み合わせによってはきつさを感じることもあります。
合うジャンルというとやはりジャズとかクラシックになるでしょう。ただバランスのとれた音なのでER-4系よりはいろんなジャンルに合うと思います。
音質についてはかなりアンプで変わります。
実はいまGS-Xに標準プラグアダプタを介して聴いています。電源ボックス別のアンプにイヤホンを差して聴いていると言うのは不可思議なものですが、この状態でHi-gainの10時半くらいでないと音がとれません。
ポータブルで聴いていると、中国のイヤホンは化け物か!といいたくなりますが、さすがにこのレベルのアンプで聴くと天井が見えます。
それでもかなり良いので一般的なヘッドホンと比べるとけっこういい勝負をするかもしれませんが、PK1についてはドライバーの質というよりはむしろハウジングのサイズとか、そうした見た目そのままの物理的な制約の方が大きいと思いますね。そうした点でフルサイズのヘッドホンに比べるとどうしても余裕に欠けた鳴りになってしまいます。
次にはポータブルでのPK1システムを試行してみたいと思います。
2007年05月26日
YUIN PK1 !
わたしも最近は仕事で中国の人と接することが多くなりました。そうした中でいろいろと考えを新たにすることもまた多々あります。
みなさんは中国製品というとなにを思うでしょうか?
最近HeadFi界隈をにぎわせている中国製オーディオがいくつかありますが、この中国製イヤホンのYUIN PK1もそのひとつです。本日到着しました。
これについてはまず写真を見ていただくと分かると思いますが、カナルとかではなくiPodの標準でついてくるような普通のイヤホンです。
と、いいますか標準イヤホンより見た目がよくないので、いつもの一眼レフではなくコンパクトデジカメの画像で失礼します(笑)
とうとう、わたしも今年前半に金を使いすぎて100円ショップの中国製イヤホンのレビューしかネタがなくなったのか?
いや、なんとこれ価格は$139(約1万6000円)もします! なんとオーテクのチタンを使ったCM700Tiなみです。これは。。
ここが第一の驚きです。
次に驚く点、まずnano+Tomahawkにつけてみましたが、low gainだとまったく音量がとれません。hi gainにしても12時くらいになります。それでも完全に駆動できてない気がします。
実はPK1はインピーダンスがなんと150Ωもあるのです。(スペック上は150 +/-20Ωと表記)
そのためホームページにはヘッドホンアンプか高出力のDAPが必須と明記されています。
イヤホンって普通は16Ωか32Ωです、というよりいままでそれ以外のものを知りません。これは。。
もうこの辺でただものではないとピンと来る人もいるかもしれません。
わたしも気になってHead-Fiのスレッドを読んでみたときに、え?なんでER-4SとかK501と比較しているの??MX500とかCM7と比較するんじゃないの??、と驚いてしまいました(笑)
あとで詳しく書きますが、PK1はいろいろアンプを換えて相性を見なければいけません。
聴いてみてまずおどろくのはイヤホンらしくない低域の豊かさです。こうしたイヤホンってたいてい高音がきんきんとして高い方に音がシフトしていますが、PK1は重心が低くバランスよく感じます。音の広がりや重なりの立体感もかなり優れています。少し鳴らすとかなりクリアになってきました。
インピーダンスのせいか、タイトでかっちりしていますが、まだ箱から出したばかりなのでエージング不足による甘さを感じます。かなりエージングも必要そうです。
nanoで直接つけてみるとボリュームの95%くらいでなんとか音量は確保できますが、割れてしまってよくありません。はっきり言ってアンプ必須です。ER-4Sよりきついという印象ですね。
しかもフルサイズポータブルのSM4とかSR71につなぐとリニアに音が良くなるのが分かります。こ、これは。。
PK1はイヤホンなのでカナルのような装着や音鳴りに関する違和感もありません。ただ遮音性と音漏れは譲ってしまうことにはなるでしょう。
明日少し外出しますので外でも試すことが出来ると思います。ほかの注文納期とか細かい点やアクセサリーも後日アップします。
どうでもいいけど、これは予想以上に難物です。安易にnano+小型アンプでポータブル向けという考えは甘かったかも。。さてPK2も考えねば(笑)
みなさんは中国製品というとなにを思うでしょうか?
最近HeadFi界隈をにぎわせている中国製オーディオがいくつかありますが、この中国製イヤホンのYUIN PK1もそのひとつです。本日到着しました。
これについてはまず写真を見ていただくと分かると思いますが、カナルとかではなくiPodの標準でついてくるような普通のイヤホンです。
と、いいますか標準イヤホンより見た目がよくないので、いつもの一眼レフではなくコンパクトデジカメの画像で失礼します(笑)
とうとう、わたしも今年前半に金を使いすぎて100円ショップの中国製イヤホンのレビューしかネタがなくなったのか?
いや、なんとこれ価格は$139(約1万6000円)もします! なんとオーテクのチタンを使ったCM700Tiなみです。これは。。
ここが第一の驚きです。
次に驚く点、まずnano+Tomahawkにつけてみましたが、low gainだとまったく音量がとれません。hi gainにしても12時くらいになります。それでも完全に駆動できてない気がします。
実はPK1はインピーダンスがなんと150Ωもあるのです。(スペック上は150 +/-20Ωと表記)
そのためホームページにはヘッドホンアンプか高出力のDAPが必須と明記されています。
イヤホンって普通は16Ωか32Ωです、というよりいままでそれ以外のものを知りません。これは。。
もうこの辺でただものではないとピンと来る人もいるかもしれません。
わたしも気になってHead-Fiのスレッドを読んでみたときに、え?なんでER-4SとかK501と比較しているの??MX500とかCM7と比較するんじゃないの??、と驚いてしまいました(笑)
あとで詳しく書きますが、PK1はいろいろアンプを換えて相性を見なければいけません。
聴いてみてまずおどろくのはイヤホンらしくない低域の豊かさです。こうしたイヤホンってたいてい高音がきんきんとして高い方に音がシフトしていますが、PK1は重心が低くバランスよく感じます。音の広がりや重なりの立体感もかなり優れています。少し鳴らすとかなりクリアになってきました。
インピーダンスのせいか、タイトでかっちりしていますが、まだ箱から出したばかりなのでエージング不足による甘さを感じます。かなりエージングも必要そうです。
nanoで直接つけてみるとボリュームの95%くらいでなんとか音量は確保できますが、割れてしまってよくありません。はっきり言ってアンプ必須です。ER-4Sよりきついという印象ですね。
しかもフルサイズポータブルのSM4とかSR71につなぐとリニアに音が良くなるのが分かります。こ、これは。。
PK1はイヤホンなのでカナルのような装着や音鳴りに関する違和感もありません。ただ遮音性と音漏れは譲ってしまうことにはなるでしょう。
明日少し外出しますので外でも試すことが出来ると思います。ほかの注文納期とか細かい点やアクセサリーも後日アップします。
どうでもいいけど、これは予想以上に難物です。安易にnano+小型アンプでポータブル向けという考えは甘かったかも。。さてPK2も考えねば(笑)