中国企業がSTAXを100%株式取得で買収したとのことです。買収額は1億2千万です。
日経新聞の記事
HeadFiでも話題になっています。HeadFiの記事
こちらSTAXを買収した漫步者(Edifier)のニュースページです。漫步者(Edifier)のリリース
漫步者(Edifier)ってこちらのHeadFi書き込みによると安い大量生産PCスピーカーで有名な会社だそうです。またこちらの中国のBBSで買収についての詳細が書かれています。私は読めませんけど、絵文字を見ると中国の人たちもびっくりしてますね。こちらに上の一部を英訳した書き込みがあります。トップブランドの製品を買ったことによってトップブランド市場に切り込むことができるようになったということ、自らの低コスト化の技術で多くの消費者に届けられるだろうとあるようです。また興味深いところは、静電技術を応用したポータブルの新製品を低コストで提供できるということも書いてあるようです。ここちょっと注目ですね。
Music TO GO!
2011年12月10日
2011年12月09日
オーディオベーシック61号に執筆しました
本日オーディオベーシックの61号が発売されました。
今回はP66でコンポーネントランキングのDAC部門の選考員の一人を受け持たせていただきました。(この項の他の選者は角田さん、和田さん、三浦さん)
昨年からDACカテゴリーを試験的に設けてたんですが、今年は本格的に他のカテゴリー同様に導入されました。結果は本誌をご覧ください。
コンポーネントランキングの選者コメントは自分の選んだうちからフェーズメーションHD-7A 192、ソウルノートsa2.0、ラックスマンDA-200、アンテロープZodiac Goldを担当しています。これらはDACとして新世代のオーディオの核になり、あるいはいままでのシステムと新しい世界をつなぐ橋渡しとして推薦できる機器だと思いますし、やはりDACってそういうものかなという気がします。
また、今回から「トレンドウォッチ(P248)」として1ページのコラムを設けていただきました。今回は時事的に「ヘッドフォン祭」についてその意義のようなものを書きました。
レビューではUltrasoneのSignature Proのレビュー(P164)も書いています。これはいろんなヘッドフォンアンプで聴くといろんな顔を見せてくれるヘッドフォンかなと思います。

他の記事は特集の「リーズナブルコンポ」では適価のオーディオ機材が紹介されています。新製品紹介では例のカンダイアス氏のBMCも紹介されています。
いつものCDはニューヨーク生録ジャズで地下鉄の環境音の入った良録音が楽しめます。見どころいっぱいですのでどうぞお買い求めください。
今回はP66でコンポーネントランキングのDAC部門の選考員の一人を受け持たせていただきました。(この項の他の選者は角田さん、和田さん、三浦さん)
昨年からDACカテゴリーを試験的に設けてたんですが、今年は本格的に他のカテゴリー同様に導入されました。結果は本誌をご覧ください。
コンポーネントランキングの選者コメントは自分の選んだうちからフェーズメーションHD-7A 192、ソウルノートsa2.0、ラックスマンDA-200、アンテロープZodiac Goldを担当しています。これらはDACとして新世代のオーディオの核になり、あるいはいままでのシステムと新しい世界をつなぐ橋渡しとして推薦できる機器だと思いますし、やはりDACってそういうものかなという気がします。
また、今回から「トレンドウォッチ(P248)」として1ページのコラムを設けていただきました。今回は時事的に「ヘッドフォン祭」についてその意義のようなものを書きました。
レビューではUltrasoneのSignature Proのレビュー(P164)も書いています。これはいろんなヘッドフォンアンプで聴くといろんな顔を見せてくれるヘッドフォンかなと思います。

他の記事は特集の「リーズナブルコンポ」では適価のオーディオ機材が紹介されています。新製品紹介では例のカンダイアス氏のBMCも紹介されています。
いつものCDはニューヨーク生録ジャズで地下鉄の環境音の入った良録音が楽しめます。見どころいっぱいですのでどうぞお買い求めください。
2011年12月03日
マークレビンソン氏のインタビュー記事とDaniel Herz
MonoAndStereoという海外のオーディオサイトにマークレビンソン氏のインタビューが掲載されています。
彼の音楽体験やフィロソフィーも含めて長いインタビューなんですが、なかでも過去のプロダクトのことを赤裸々に語ってるところが面白いのでちょっと紹介します。また現在やっているDaniel Herzブランドについても取り上げてみます。
マークレビンソンという名前(ブランド名)が彼の手から離れたことについては、そのとき自分は若くビジネスマンとしては経験不足なただの音楽家だった、詐欺師(sharks)が彼から盗み取って株を奪うために計画倒産(Planned bankruptcy)させたと強い口調で非難しています。彼自身はなにも対価を受け取っていないと言うことです。1980年以降は彼の名前のついた製品には彼自身まったくタッチできていないとのこと。
チェロについてはその製品はオーディオの高みに達し、一般ユーザーだけではなくマスタリングラボにも使われたと言うことで満足しているようです。マークレビンソン氏は音楽業界にいた人なので、録音側と再生側の両方が重要だと言うことを語り、一般ユーザーのほかに製作側でも使われるオーディオシステムがひとつの理想となっているようです。チェロをAudio Paletteで始めた時は専門家に失敗すると言われたけど結局1000台も売ったよと満足げです。読んでると彼自身はチェロが一番気に入っていたように思えます。
しかしここでもチェロのカスタマーだった人物にチェロを乗っ取られて追い出されてしまいました。その後チェロは倒産してしまいます。
Red Rose Musicについては手ごろな価格で多くの人に製品提供をすることを目標に立ち上げたが、内部の経理担当者の詐欺行為にあって会社を崩壊させられた、証拠を残さないようにパソコンまで壊されたと言うことです。
その後なんとかしようとしたけど経済の悪化や9.11など(Red Rose MusicはNYの会社)で結局アメリカを離れて、いまヨーロッパにいるということです。
理想のシステムを目指してメーカーを立ち上げて人に取られてしまうの繰り返しでなんともかわいそうな人でもありますね。「人は誰かが素晴らしいものを作り上げるとそれを取り上げて壊してしまいたくなるらしい」と語ってます。
いまは自分の過去は見ないでやはりDaniel Herzを見て欲しいということです。こちらがホームページです。Daniel Herzはスイスの会社です。
http://www.danielhertz.com/
Daniel Herzはアンプ・スピーカー・ケーブルを手がける総合オーディオメーカーで2009年創業です。彼いわく彼の総決算としての妥協のないブランドということ。パワーアンプのTelikosというのはギリシャ語で究極とか最後のという意味だそうです。
Daniel Herzは高能率スピーカー(100dB/1W)の利点を生かしたシステムとしてのアプローチをして自然な音を目指しているとのこと。低能率のシステムは信号が熱になりその分は消えてしまうから、ということです。またRed Rose Musicで真空管を手がけたことはあやまりだったと後悔しているとのことでDaniel Herzでは半導体アンプでやっているようです。
あまり日本では馴染みないメーカーですが、ロシアのメドベージェフ大統領がDaniel Herzのシステムを持っているとのこと。Daniel Herzというのは彼の両親の名前と苗字から取っていると言うことです。
ちなみに価格は2009年の発表当時でフラッグシップのM1スピーカーがペアで$75000、M7スピーカーが$17000、M5モノアンプが一台$6000、M6 1MegOhmsプリが$8000ということです。システムでアプローチしているというのはM1スピーカーは内部にクロスオーバーがなく、M5パワーアンプにアクティブクロスオーバーが内蔵されているので組で使うように設計されているようです。ただし面白いことにM1スピーカーの背面にはアクセスパネルがあって、そこに通常のパッシブクロスオーバーも取り付けられるようです。
M6プリは1MegOhmsという名前でチェロを思わせます。M6はUSB DAC内蔵でスペック不明ですが2009年製ですからそれなりでしょう。こういうハイエンド機にDAC内蔵させるとアンプは数年では古びないのにDACは進歩が早いので型落ちしていくという問題はあるかもしれません。
いまラインナップに単体DACはないですが、デジタルオーディオも手がけるので見ててほしいと言っているのでそのうち出てくるのかもしれません。当初アナウンスにはM9 Media server(SSD搭載のPCベース)というラインナップもあったようですが、いまカタログにないようです。CDPというのは用意しないでM9(PC)からUSBで伝送するという上流のシステムのようですね。今風のシステムと言えるでしょう。
半導体も素子自体なにか新しいタイプを開発しているようで、マークレビンソン氏も単に伝説の人物というだけでなくけっこう今現在も新しい試みを取り入れながらアクティブにやってる現役の人と言えるでしょうね。
マークレビンソン氏は小さい頃にキースジャレットと同じ音楽学校に通ってお互いのバンドで演奏したりしてたそうです。その他彼の音楽経験など興味ある方はこちらの原文リンクをどうぞ。
http://www.monoandstereo.com/2011/12/interview-with-mark-levinson-daniel.html?m=1
彼の音楽体験やフィロソフィーも含めて長いインタビューなんですが、なかでも過去のプロダクトのことを赤裸々に語ってるところが面白いのでちょっと紹介します。また現在やっているDaniel Herzブランドについても取り上げてみます。
マークレビンソンという名前(ブランド名)が彼の手から離れたことについては、そのとき自分は若くビジネスマンとしては経験不足なただの音楽家だった、詐欺師(sharks)が彼から盗み取って株を奪うために計画倒産(Planned bankruptcy)させたと強い口調で非難しています。彼自身はなにも対価を受け取っていないと言うことです。1980年以降は彼の名前のついた製品には彼自身まったくタッチできていないとのこと。
チェロについてはその製品はオーディオの高みに達し、一般ユーザーだけではなくマスタリングラボにも使われたと言うことで満足しているようです。マークレビンソン氏は音楽業界にいた人なので、録音側と再生側の両方が重要だと言うことを語り、一般ユーザーのほかに製作側でも使われるオーディオシステムがひとつの理想となっているようです。チェロをAudio Paletteで始めた時は専門家に失敗すると言われたけど結局1000台も売ったよと満足げです。読んでると彼自身はチェロが一番気に入っていたように思えます。
しかしここでもチェロのカスタマーだった人物にチェロを乗っ取られて追い出されてしまいました。その後チェロは倒産してしまいます。
Red Rose Musicについては手ごろな価格で多くの人に製品提供をすることを目標に立ち上げたが、内部の経理担当者の詐欺行為にあって会社を崩壊させられた、証拠を残さないようにパソコンまで壊されたと言うことです。
その後なんとかしようとしたけど経済の悪化や9.11など(Red Rose MusicはNYの会社)で結局アメリカを離れて、いまヨーロッパにいるということです。
理想のシステムを目指してメーカーを立ち上げて人に取られてしまうの繰り返しでなんともかわいそうな人でもありますね。「人は誰かが素晴らしいものを作り上げるとそれを取り上げて壊してしまいたくなるらしい」と語ってます。
いまは自分の過去は見ないでやはりDaniel Herzを見て欲しいということです。こちらがホームページです。Daniel Herzはスイスの会社です。
http://www.danielhertz.com/
Daniel Herzはアンプ・スピーカー・ケーブルを手がける総合オーディオメーカーで2009年創業です。彼いわく彼の総決算としての妥協のないブランドということ。パワーアンプのTelikosというのはギリシャ語で究極とか最後のという意味だそうです。
Daniel Herzは高能率スピーカー(100dB/1W)の利点を生かしたシステムとしてのアプローチをして自然な音を目指しているとのこと。低能率のシステムは信号が熱になりその分は消えてしまうから、ということです。またRed Rose Musicで真空管を手がけたことはあやまりだったと後悔しているとのことでDaniel Herzでは半導体アンプでやっているようです。
あまり日本では馴染みないメーカーですが、ロシアのメドベージェフ大統領がDaniel Herzのシステムを持っているとのこと。Daniel Herzというのは彼の両親の名前と苗字から取っていると言うことです。
ちなみに価格は2009年の発表当時でフラッグシップのM1スピーカーがペアで$75000、M7スピーカーが$17000、M5モノアンプが一台$6000、M6 1MegOhmsプリが$8000ということです。システムでアプローチしているというのはM1スピーカーは内部にクロスオーバーがなく、M5パワーアンプにアクティブクロスオーバーが内蔵されているので組で使うように設計されているようです。ただし面白いことにM1スピーカーの背面にはアクセスパネルがあって、そこに通常のパッシブクロスオーバーも取り付けられるようです。
M6プリは1MegOhmsという名前でチェロを思わせます。M6はUSB DAC内蔵でスペック不明ですが2009年製ですからそれなりでしょう。こういうハイエンド機にDAC内蔵させるとアンプは数年では古びないのにDACは進歩が早いので型落ちしていくという問題はあるかもしれません。
いまラインナップに単体DACはないですが、デジタルオーディオも手がけるので見ててほしいと言っているのでそのうち出てくるのかもしれません。当初アナウンスにはM9 Media server(SSD搭載のPCベース)というラインナップもあったようですが、いまカタログにないようです。CDPというのは用意しないでM9(PC)からUSBで伝送するという上流のシステムのようですね。今風のシステムと言えるでしょう。
半導体も素子自体なにか新しいタイプを開発しているようで、マークレビンソン氏も単に伝説の人物というだけでなくけっこう今現在も新しい試みを取り入れながらアクティブにやってる現役の人と言えるでしょうね。
マークレビンソン氏は小さい頃にキースジャレットと同じ音楽学校に通ってお互いのバンドで演奏したりしてたそうです。その他彼の音楽経験など興味ある方はこちらの原文リンクをどうぞ。
http://www.monoandstereo.com/2011/12/interview-with-mark-levinson-daniel.html?m=1
2011年09月12日
オーディオベーシック Vol 60に書きました
おなじみオーディオベーシック誌のVOl60秋号が発売されています。
今回はAKG K3003(P170)とオーディオデザインのヘッドフォンアンプDCHP-100(P168)のレビュー記事を書いてます。
K3003はかなり気に入ってしまったので試聴機を返すのが惜しいくらいでした。ということで国内販売を聞いてフジヤさんから買ってしまいました。K701などを考えると国内価格が怖かったんですが、実売価格といまの対ユーロレートを考えるとハーマンさんかなり良い価格設定をしてくれてます。
なお雑誌記事を書いているときはまだわからなかったんですが、国内では基本的にリモコンなしのモデルがハーマンさん扱いで、リモコンありがAppleストア扱いのようです。
オーディオデザインのヘッドフォンアンプもなかなか良かったです。青山のDAC試聴会ではそろえのDACと聴きましたがかなりハイレベルです。リリースを見てもかなり筋の通ったポリシーがあって設計しているようですが、こうしたこだわりがヘッドフォンアンプ製品にも出てくるのは良いことです。
本誌はそのほかにも著名評論家のこだわりを教えてくれる「私のオーディオ極意」などが面白いですね。いつものCD付録も和太鼓アンサンブルとなかなか面白い趣向です。
今回はAKG K3003(P170)とオーディオデザインのヘッドフォンアンプDCHP-100(P168)のレビュー記事を書いてます。
K3003はかなり気に入ってしまったので試聴機を返すのが惜しいくらいでした。ということで国内販売を聞いてフジヤさんから買ってしまいました。K701などを考えると国内価格が怖かったんですが、実売価格といまの対ユーロレートを考えるとハーマンさんかなり良い価格設定をしてくれてます。
なお雑誌記事を書いているときはまだわからなかったんですが、国内では基本的にリモコンなしのモデルがハーマンさん扱いで、リモコンありがAppleストア扱いのようです。
オーディオデザインのヘッドフォンアンプもなかなか良かったです。青山のDAC試聴会ではそろえのDACと聴きましたがかなりハイレベルです。リリースを見てもかなり筋の通ったポリシーがあって設計しているようですが、こうしたこだわりがヘッドフォンアンプ製品にも出てくるのは良いことです。
本誌はそのほかにも著名評論家のこだわりを教えてくれる「私のオーディオ極意」などが面白いですね。いつものCD付録も和太鼓アンサンブルとなかなか面白い趣向です。
2011年08月02日
ヘッドフォンブック 2011 夏号に記事を執筆しました
CDジャーナルムック恒例のヘッドフォンブック の2011夏号に記事を書きました。と言ってもヘッドフォン記事ではなくPCオーディオ記事です。P168からの「iTunesだけじゃない、最新オーディオソフト事情」というところでAudirvanaとかPure Music Playerの紹介記事を書いています。
やはりヘッドフォンとPCオーディオというのは親和性の良いものですね。どちらも人の新しいライフスタイルに沿って出てきたと言うことも自然と親和性がよくなっているのかもしれません。
本誌もイヤフォンから本格的なヘッドフォンまで広くカバーされていますし、カナルワークスやFitEarなどのカスタムイヤフォンまで書かれています。
また石野卓球、東儀秀樹などのミュージシャンへのインタビューや、Shureのマイケルジョーンズ、SONYの標準機CD-900ST、STAX SR009などの開発者インタビューなど読み物的な要素もたくさん入っていて面白いと思います。
やはりヘッドフォンとPCオーディオというのは親和性の良いものですね。どちらも人の新しいライフスタイルに沿って出てきたと言うことも自然と親和性がよくなっているのかもしれません。
本誌もイヤフォンから本格的なヘッドフォンまで広くカバーされていますし、カナルワークスやFitEarなどのカスタムイヤフォンまで書かれています。
また石野卓球、東儀秀樹などのミュージシャンへのインタビューや、Shureのマイケルジョーンズ、SONYの標準機CD-900ST、STAX SR009などの開発者インタビューなど読み物的な要素もたくさん入っていて面白いと思います。
2011年06月10日
オーディオベーシック7月号に書きました
本日発売されたオーディオベーシック7月号(Vol59)にヘッドフォン記事を書きました。
今回は10万円以下のヘッドフォン特集(P260)と題して、ハイエンドとエントリーをつなぐ中堅のヘッドフォンに焦点を当てています。新旧のこのクラスを一気に聴き比べて自分も勉強になったのですが、この分野が充実したことを感じます。ベイヤーの新型も登場してきて、ますます期待できるところです。ヘッドフォンアンプも定番と最新という二種類で聴き比べています。
今回はMAYAさんの女子オーディオ連載が始まっています。この前のイベントのレポートかと思ったら入門的な連載記事となるようです。この前本屋に行ったら華やかな女子カメラ雑誌が多くて驚きましたが、少し前は一眼レフというと難しく地味で一部マニアかプロだけのものでした。この辺はオーディオも取り入れるところがあるのではないでしょうか。
特集はアナログ関連です。もちろん高音質CDもついていますので、ぜひご購入の上ゆっくりとお読みください。
今回は10万円以下のヘッドフォン特集(P260)と題して、ハイエンドとエントリーをつなぐ中堅のヘッドフォンに焦点を当てています。新旧のこのクラスを一気に聴き比べて自分も勉強になったのですが、この分野が充実したことを感じます。ベイヤーの新型も登場してきて、ますます期待できるところです。ヘッドフォンアンプも定番と最新という二種類で聴き比べています。
今回はMAYAさんの女子オーディオ連載が始まっています。この前のイベントのレポートかと思ったら入門的な連載記事となるようです。この前本屋に行ったら華やかな女子カメラ雑誌が多くて驚きましたが、少し前は一眼レフというと難しく地味で一部マニアかプロだけのものでした。この辺はオーディオも取り入れるところがあるのではないでしょうか。
特集はアナログ関連です。もちろん高音質CDもついていますので、ぜひご購入の上ゆっくりとお読みください。
2011年05月17日
真空管の新時代?
最新技術と最新素材を使ったまったく新しい真空管が開発されたということです。例えばプレート素材はグラファイトということで、随所に環境配慮もあります。ビンテージのコピーではなく新設計で845と特性が似た三極管ということですが、より反応が早く大電流を流せるということです。
21世紀の真空管、どんなものか楽しみです。
21世紀の真空管、どんなものか楽しみです。
2011年03月22日
フェーズテックのヘッドフォンアンプ EPA-007
昨年USB DACのHD-7Aで話題となったフェーズテックがヘッドフォンアンプのEPA-007を発表しました。近日発売開始予定です。
定価は132,300円(税込み)で、フェーズテックのホームページはこちらです。
http://www.phase-tech.com/digital/productspage_EPA-007.html
EPA-007は昨年のヘッドフォンショウの時にプロトタイプが展示されましたし、発売前にはフジヤさんの店頭に謎の覆面アンプとして試聴機が置いてあったので発売前にすでに聴かれた方も多いかもしれません。
しかし、いままでにないスイッチ類があるので戸惑う人も多いのではないでしょうか。そこでまず特徴を整理していきます。
フェーズテックはUSB DACのほかにもハイエンドのスピーカー向けオーディオ機器を設計開発しています。そして今回ヘッドフォンアンプに取り組むに当たって、ヘッドフォンはスピーカーとは違うという点を踏まえた上で下記のいくつかのポイントにおいて興味深い提案をしています。
1. 鮮度感を生かした音質設計
これはヘッドフォンはスピーカーと比べると能率が高いので、ミニマムな回路で音の鮮度感・鮮明さのようなものを生かすということです。もともとフェーズテックの製品ポリシーとして可能な限りの鮮度重視ということがあり、HD7Aにもあえてバランスアウトをつけなかったそうです。
2. ヘッドフォンごとに最適調整が可能である
ヘッドフォン趣味のポイントは一人でいくつも色々なメーカーのヘッドフォンを所有するということで、たいていは一人ひとつしか持たないスピーカーの世界とはそこが違います。さらにインピーダンスが32Ωから600Ω位まで大きく異なり、4-8Ωのばらつきしかないスピーカーとはこの点も異なります。
それに対応するためのアンプの調整機能はいままではゲイン切り替え程度だったわけですが、EPA007ではダンピングコントロールとインピーダンス切り替えというふたつの新機軸が追加されました。これによってインピーダンスだけではなく、鳴りの違いも調整することが出来ます。
ダンピングはいわゆるダンピングファクターの調整をするということです。またインピーダンス切り替えではヘッドホンに流れる電流を検出してフィードバックをかけているということです。ハイインピーダンスのヘッドホンほど流れる電流が減るので検出抵抗を大きくして電流の感度を高くしているというわけです。
実際の使用については後述します。
3. ケーブルのグランドの分離が可能(アダプタ要)
もうひとつのスピーカーとの違いはヘッドフォンの接続が簡略化されたグランド共通の3極であるということです(L、R、G)。ヘッドフォンが高性能になってくると、これはチャンネルセパレーションの障害となってきました。それを是正するためにバランス対応ヘッドフォンという選択がありますが、バランス回路は価格的に高くなり、フェーズテック的には鮮度重視という観点から使いたくなかったということです。そこで2本のケーブルを使って、グランドを分離して2chから左右のセパレーションのよさを引き出すという機構をつけました。
これには専用のバランスヘッドフォン用のアダプタが左右別にあり、それをバランスヘッドフォンの端子に装着してからEPA-007の左右それぞれに入れて、ヘッドフォン端子中央のグランド分離スイッチを下に下げます。試聴機には下記のアコリバのアダプタをつけてもらいました。
これは4chではなくあくまで2chのアンプを使うのでいわゆるバランス駆動ではありません。擬似バランスというよりはケーブルの4極対応といったほうが良いように思えます。
これでデュアルモノ形式のセパレーションのありがたみもより引き出すことが出来るというわけです。
実際の使用と音質について
HD800とEdition10で聴いてみました。
まずHD800で聴いてみるとたしかにぱっと聴いてベールが一枚剥がれたように鮮明で、高い透明感・明瞭感があります。基本的な音調はニュートラルで強調感は少なく着色が少ないと感じます。楽器の鳴りも滑らかです。


次にグランドの分離機能を試すために同じアコリバのシングルエンド(普通の)ケーブルとバランスケーブルを使ってHD800につけて聴き比べてみました。たしかにグランド分離にしたほうが空間の広がりが良く再現できます。元のシングルエンド(グランド共通)に戻すとややこじんまりとする感があります。
バランス駆動とは音がより濃く力感がでるようなことはないのが異なる点ですね。シングルエンドと同じ音の調子で広がり感だけ求めたいという時に良いと思います。
ダンピングコントロールはHD800だとあまり効かないんですが、edition10だと低域方向でかなり効きがわかります。ソフトにするとドーン、ハードにするとドンっていう感じです。量感とタイトさの好みを合わせられます。
またインピーダンス切り替えもHD800だとあまりかわりませんが、edition10だと大きく変わります。やはりlowにすると最適化されて良い音になるという感じがします。
いままでedition10に合うヘッドフォンアンプってなかなか見つからなかったのですが、これは良いかもしれません。グラドあたりにも良さそうです。
前にフジヤさんで試聴したときのコメントをロックに向いてると書きましたが、いまHD800ではじめにテストしてみたら清潔なクラシック向きにも聞こえたのでウソ書いちゃったかと一瞬あせりましたが、edition10でうまく調整するとたしかにあのときの音になります。低インピーダンスもハイインピーダンスもうまく最適化して、こうした二面性というかいろんなヘッドフォンにあう適合性を持っているようです。いままでのヘッドフォンアンプだと、あのヘッドフォンとは合うけどこっちとは合わないと言うような「相性の問題」と言っていたのをうまく調整して、ゼンハイザーでクラシック聴いて、ウルトラゾーンでロック聴いて、ということが一台で出来る気もします。ゲインだけでやってた調整の幅が広がったという感じですね。
鮮度感の高い音と、様々なヘッドフォンに合わせられる適合力、4極接続ができるなどなかなかユニークで、ヘッドフォン市場に参入することをよく考えられたヘッドフォンアンプといえると思います。
定価は132,300円(税込み)で、フェーズテックのホームページはこちらです。
http://www.phase-tech.com/digital/productspage_EPA-007.html
EPA-007は昨年のヘッドフォンショウの時にプロトタイプが展示されましたし、発売前にはフジヤさんの店頭に謎の覆面アンプとして試聴機が置いてあったので発売前にすでに聴かれた方も多いかもしれません。
しかし、いままでにないスイッチ類があるので戸惑う人も多いのではないでしょうか。そこでまず特徴を整理していきます。
フェーズテックはUSB DACのほかにもハイエンドのスピーカー向けオーディオ機器を設計開発しています。そして今回ヘッドフォンアンプに取り組むに当たって、ヘッドフォンはスピーカーとは違うという点を踏まえた上で下記のいくつかのポイントにおいて興味深い提案をしています。
1. 鮮度感を生かした音質設計
これはヘッドフォンはスピーカーと比べると能率が高いので、ミニマムな回路で音の鮮度感・鮮明さのようなものを生かすということです。もともとフェーズテックの製品ポリシーとして可能な限りの鮮度重視ということがあり、HD7Aにもあえてバランスアウトをつけなかったそうです。
2. ヘッドフォンごとに最適調整が可能である
ヘッドフォン趣味のポイントは一人でいくつも色々なメーカーのヘッドフォンを所有するということで、たいていは一人ひとつしか持たないスピーカーの世界とはそこが違います。さらにインピーダンスが32Ωから600Ω位まで大きく異なり、4-8Ωのばらつきしかないスピーカーとはこの点も異なります。
それに対応するためのアンプの調整機能はいままではゲイン切り替え程度だったわけですが、EPA007ではダンピングコントロールとインピーダンス切り替えというふたつの新機軸が追加されました。これによってインピーダンスだけではなく、鳴りの違いも調整することが出来ます。
ダンピングはいわゆるダンピングファクターの調整をするということです。またインピーダンス切り替えではヘッドホンに流れる電流を検出してフィードバックをかけているということです。ハイインピーダンスのヘッドホンほど流れる電流が減るので検出抵抗を大きくして電流の感度を高くしているというわけです。
実際の使用については後述します。
3. ケーブルのグランドの分離が可能(アダプタ要)
もうひとつのスピーカーとの違いはヘッドフォンの接続が簡略化されたグランド共通の3極であるということです(L、R、G)。ヘッドフォンが高性能になってくると、これはチャンネルセパレーションの障害となってきました。それを是正するためにバランス対応ヘッドフォンという選択がありますが、バランス回路は価格的に高くなり、フェーズテック的には鮮度重視という観点から使いたくなかったということです。そこで2本のケーブルを使って、グランドを分離して2chから左右のセパレーションのよさを引き出すという機構をつけました。
これには専用のバランスヘッドフォン用のアダプタが左右別にあり、それをバランスヘッドフォンの端子に装着してからEPA-007の左右それぞれに入れて、ヘッドフォン端子中央のグランド分離スイッチを下に下げます。試聴機には下記のアコリバのアダプタをつけてもらいました。
これは4chではなくあくまで2chのアンプを使うのでいわゆるバランス駆動ではありません。擬似バランスというよりはケーブルの4極対応といったほうが良いように思えます。
これでデュアルモノ形式のセパレーションのありがたみもより引き出すことが出来るというわけです。
実際の使用と音質について
HD800とEdition10で聴いてみました。
まずHD800で聴いてみるとたしかにぱっと聴いてベールが一枚剥がれたように鮮明で、高い透明感・明瞭感があります。基本的な音調はニュートラルで強調感は少なく着色が少ないと感じます。楽器の鳴りも滑らかです。



次にグランドの分離機能を試すために同じアコリバのシングルエンド(普通の)ケーブルとバランスケーブルを使ってHD800につけて聴き比べてみました。たしかにグランド分離にしたほうが空間の広がりが良く再現できます。元のシングルエンド(グランド共通)に戻すとややこじんまりとする感があります。
バランス駆動とは音がより濃く力感がでるようなことはないのが異なる点ですね。シングルエンドと同じ音の調子で広がり感だけ求めたいという時に良いと思います。
ダンピングコントロールはHD800だとあまり効かないんですが、edition10だと低域方向でかなり効きがわかります。ソフトにするとドーン、ハードにするとドンっていう感じです。量感とタイトさの好みを合わせられます。
またインピーダンス切り替えもHD800だとあまりかわりませんが、edition10だと大きく変わります。やはりlowにすると最適化されて良い音になるという感じがします。
いままでedition10に合うヘッドフォンアンプってなかなか見つからなかったのですが、これは良いかもしれません。グラドあたりにも良さそうです。
前にフジヤさんで試聴したときのコメントをロックに向いてると書きましたが、いまHD800ではじめにテストしてみたら清潔なクラシック向きにも聞こえたのでウソ書いちゃったかと一瞬あせりましたが、edition10でうまく調整するとたしかにあのときの音になります。低インピーダンスもハイインピーダンスもうまく最適化して、こうした二面性というかいろんなヘッドフォンにあう適合性を持っているようです。いままでのヘッドフォンアンプだと、あのヘッドフォンとは合うけどこっちとは合わないと言うような「相性の問題」と言っていたのをうまく調整して、ゼンハイザーでクラシック聴いて、ウルトラゾーンでロック聴いて、ということが一台で出来る気もします。ゲインだけでやってた調整の幅が広がったという感じですね。
鮮度感の高い音と、様々なヘッドフォンに合わせられる適合力、4極接続ができるなどなかなかユニークで、ヘッドフォン市場に参入することをよく考えられたヘッドフォンアンプといえると思います。
2011年02月06日
Nmode X-DP1と謎のアンプ
昨年のハイエンドショウで展示していたNmode X-DP1がフジヤさんに入ったというのでちょっと聴いてきました。ハイエンドショウはこちらのリンクです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/165185576.html
X-DP1のホームページはこちらです。
http://www.nmode.jp/pro_xdp1.html
下記画像はiPhone4です。

背面は端子でびっしりで、前面はノブとスイッチでびっしりです。機能豊富でアップサンプリングが前面パネルででき、16->24などビット拡張も出来ます。アンプは1ビットデジタルと言うことで、明るくかっちりとして明瞭感があります。
それととなりに「某国内メーカーの謎のヘッドフォンアンプ 」がおいてありました。エンブレムがテープで隠されています。

NmodeのDAC機能を使って聴いてみましたが、音が明確で重み厚みがあり、良質のアナログアンプという感じです。きっとロックが好きな人が作ったんでしょう。
こちら目新しい機能がいろいろとあって、ダンピングコントロールやゲインの他にインピーダンス切り替えがついてます。またヘッドフォン端子は二つ出ているが、真ん中にスイッチがあって二つ合わせるとなにか技があるようです。
約12万くらいということなのでチェックしてみてください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/165185576.html
X-DP1のホームページはこちらです。
http://www.nmode.jp/pro_xdp1.html
下記画像はiPhone4です。



背面は端子でびっしりで、前面はノブとスイッチでびっしりです。機能豊富でアップサンプリングが前面パネルででき、16->24などビット拡張も出来ます。アンプは1ビットデジタルと言うことで、明るくかっちりとして明瞭感があります。
それととなりに「某国内メーカーの謎のヘッドフォンアンプ 」がおいてありました。エンブレムがテープで隠されています。



NmodeのDAC機能を使って聴いてみましたが、音が明確で重み厚みがあり、良質のアナログアンプという感じです。きっとロックが好きな人が作ったんでしょう。
こちら目新しい機能がいろいろとあって、ダンピングコントロールやゲインの他にインピーダンス切り替えがついてます。またヘッドフォン端子は二つ出ているが、真ん中にスイッチがあって二つ合わせるとなにか技があるようです。
約12万くらいということなのでチェックしてみてください。
2010年09月16日
エイプリル・ミュージックのCDPとアンプ登場
角田さん試聴室でタイムロードさんが今度新たに取り扱うというエイプリル・ミュージックのデモ機の試聴をするということでまたお邪魔してきました。
タイムロードさんのエイプリル・ミュージック(April Music)のホームページはこちらです。
http://www.timelord.co.jp/brand/consumer/april-music/
試聴するのはCDA500というCDプレーヤーとAi500というプリメインアンプです。両方ともエイプリル・ミュージックのステロ(Stello)というブランドの製品になります。前にはStelloブランドのUSB DDCであるStello U2を紹介したこともありました。
角田さん試聴室のラックに据えると実に堂々としてかつスタイリッシュなデザインで高級感を感じます。実際にCDA500が298000円でAi500が348000円というのを聞いてちょっと驚きました。下のアキュフェーズにも存在感で負けていませんね。

Ai500とCDA500
はじめは音を切り離すためにCDPはアキュフェーズで、アンプはAi500という組み合わせで聞きました。スピーカーはフォーカルの大きいスカーラです。
Ai500はMOS FET 4パラppでダイレクトカップリング、300W/ch @4オームのプリメインアンプです。
音はニュートラルで着色が少なく、とても透明感が高く感じられます。また大きなスカーラが朗々と鳴り、かつがっちりと掴んで制動している感じです。
角田さんはABクラスだがAクラスに近い厚みが感じられるとのことでした。

Ai500の内部
次に中を開けてみたんですが、スタイリッシュな外観とは対照的に中に巨大な電源がどんとかまえて古き良きアンプのような骨太の作りです。放熱フィンも中に入っていてほんのりと熱を持っています。
Ai500はDACも内蔵していて直接デジタルでも入力できるんですが、DAC基盤もしっかりしたのが後部についています。パーツも価格にしては良いものが選択されているようです。

Ai500の背面
背面もぎっしりと詰まっていて、今回は使わなかったんですが、iPod端子なんかも見えます。多機能でもありますね。
次にCDプレーヤーもStelloに変えます。CDA500はトップローディング方式を採用しています。ここでもメカとしてのCDプレーヤーらしさというのを感じます。

CDA500のトレイをあけたところ
CDA500とAi500を合わせるとやはり音の統一感は上がるように思えます。空間表現がとても立体的なのが特徴的で解像力も十分備えているようです。

CDA500の内部
これも中を開けてみましたが、DAC部分の作りがとてもしっかりとしています。トロイダルトランスも二個あってデジタルとアナログに分かれていますし、コンデンサーもデジタルとアナログが分離されていて出力段はディスクリートです。素晴らしい立体感の秘密はこの辺にありそうです。これも29万円のCDプレーヤーとは思えないですね。
アンプと合わせて、外はスタイリッシュ、中は本格派という感じでしょうか。

CDA500の背面
CDA500も多機能で、96/24対応のUSB入力までついています。上のようにDACとしても中味が充実していますから、外部ソースのDACとしても十分使えそうです。
そこで、このUSB入力を生かしてコンピューターオーディオの外部DACとしてCDA500を活用して見ることにしました。

Macとの組み合わせ
Macbook proとAmarraを使ってCDA500をUSB DACとして使うというわけです。
再生してみると立体感の高さ、透明感の高さ、制動力の高さが一層向上し、かなり素晴らしいレベルになります。解像力の高さもかなりありますね。CDのDAC部とアンプの音の一体感も素晴らしいものがあります。角田さんもかなり絶賛していました。
一頃言われていたCDトラポ+DACという感じのパッケージングがコンピューターオーディオの時代でまた生きてきたという感じです。
従来のCDオーディオとコンピューターオーディオの両方でうまく使えそうです。
かなりコストパフォーマンスが高い組み合わせと感じました。というかよくこの値段で出しているという感じもしますね。ぜひ市場でも聞いてみてください。
タイムロードさんのエイプリル・ミュージック(April Music)のホームページはこちらです。
http://www.timelord.co.jp/brand/consumer/april-music/
試聴するのはCDA500というCDプレーヤーとAi500というプリメインアンプです。両方ともエイプリル・ミュージックのステロ(Stello)というブランドの製品になります。前にはStelloブランドのUSB DDCであるStello U2を紹介したこともありました。
角田さん試聴室のラックに据えると実に堂々としてかつスタイリッシュなデザインで高級感を感じます。実際にCDA500が298000円でAi500が348000円というのを聞いてちょっと驚きました。下のアキュフェーズにも存在感で負けていませんね。

Ai500とCDA500
はじめは音を切り離すためにCDPはアキュフェーズで、アンプはAi500という組み合わせで聞きました。スピーカーはフォーカルの大きいスカーラです。
Ai500はMOS FET 4パラppでダイレクトカップリング、300W/ch @4オームのプリメインアンプです。
音はニュートラルで着色が少なく、とても透明感が高く感じられます。また大きなスカーラが朗々と鳴り、かつがっちりと掴んで制動している感じです。
角田さんはABクラスだがAクラスに近い厚みが感じられるとのことでした。

Ai500の内部
次に中を開けてみたんですが、スタイリッシュな外観とは対照的に中に巨大な電源がどんとかまえて古き良きアンプのような骨太の作りです。放熱フィンも中に入っていてほんのりと熱を持っています。
Ai500はDACも内蔵していて直接デジタルでも入力できるんですが、DAC基盤もしっかりしたのが後部についています。パーツも価格にしては良いものが選択されているようです。

Ai500の背面
背面もぎっしりと詰まっていて、今回は使わなかったんですが、iPod端子なんかも見えます。多機能でもありますね。
次にCDプレーヤーもStelloに変えます。CDA500はトップローディング方式を採用しています。ここでもメカとしてのCDプレーヤーらしさというのを感じます。

CDA500のトレイをあけたところ
CDA500とAi500を合わせるとやはり音の統一感は上がるように思えます。空間表現がとても立体的なのが特徴的で解像力も十分備えているようです。

CDA500の内部
これも中を開けてみましたが、DAC部分の作りがとてもしっかりとしています。トロイダルトランスも二個あってデジタルとアナログに分かれていますし、コンデンサーもデジタルとアナログが分離されていて出力段はディスクリートです。素晴らしい立体感の秘密はこの辺にありそうです。これも29万円のCDプレーヤーとは思えないですね。
アンプと合わせて、外はスタイリッシュ、中は本格派という感じでしょうか。

CDA500の背面
CDA500も多機能で、96/24対応のUSB入力までついています。上のようにDACとしても中味が充実していますから、外部ソースのDACとしても十分使えそうです。
そこで、このUSB入力を生かしてコンピューターオーディオの外部DACとしてCDA500を活用して見ることにしました。

Macとの組み合わせ
Macbook proとAmarraを使ってCDA500をUSB DACとして使うというわけです。
再生してみると立体感の高さ、透明感の高さ、制動力の高さが一層向上し、かなり素晴らしいレベルになります。解像力の高さもかなりありますね。CDのDAC部とアンプの音の一体感も素晴らしいものがあります。角田さんもかなり絶賛していました。
一頃言われていたCDトラポ+DACという感じのパッケージングがコンピューターオーディオの時代でまた生きてきたという感じです。
従来のCDオーディオとコンピューターオーディオの両方でうまく使えそうです。
かなりコストパフォーマンスが高い組み合わせと感じました。というかよくこの値段で出しているという感じもしますね。ぜひ市場でも聞いてみてください。
2010年08月01日
Edition 10 発表会開催
今日はUltrasone Edition10の発表会が青山で開かれました。公式なワールドプレミアは香港で来週行うので、それに先立つ日本独自の特別公開イベントです。Editionシリーズを育て上げた日本のユーザーへの特別なはからいですね。
場所は青山の今度ヘッドホンショウが開かれる場所です。ウルトラゾーン社長らも再び来日し、ちょっとお話を聞く機会もありました。

Michael WillbergとMichael M. Zirkel
*Edition10とは
10はEditionシリーズとして初めての開放型となりますが、もともとウルトラゾーンが1991年に始めたときは開放型から始めたそうで、その後にスタジオなどの要求から密閉型に志向して行ったそうです。
そうしてEditionシリーズで密閉型を極めますが、今回の開放型の開発はユーザーの声を大事にしたということです。
実際、Editionシリーズで開放型を出すというのはなかなか難しいことだったようです。Editionシリーズは本物志向のユーザーのためのヘッドホンというテーマで開発されていますが、このコンセプトと開放型というデザインは共存させるのが意外と難しいようですね。
例えば、今回の改良点としてドライバーやケーブルもあるのですが、大きなポイントの一つはイヤパッドということです。というのは、Editionシリーズは本革を使うというコンセプトがありますが、実は開放型で本革はとても難しいそうです。実際いままで開放型で本革イヤパッドはないそうです。これは開放型ではイヤパッドの設計が難しく音に対する影響が大きいということです。
パッドを見るとイヤパッドに細かい穴がたくさん開いてエアフローの改善を計っているのがわかりますが、こうしたところにも改善のあとが見られます。
左右のドライバーのマッチングも0.5パーセント以内という高精度なものにしているそうですが、これにはイヤパッドも関係しているということです。

ドライバーはチタニウムで新開発です。
開放型のため、Edition8より10パーセント能率が高いということです。インピーダンスは30オームです。
ケーブルも新開発でOFCに銀コートをしています。またアラミドファイバーのシールドが丁寧になされています。柔軟性が高く、かつ形状記憶をしにくいので丸まりにくいということです。
ケーブルは脱着式ではありませんが、タイムロードでバランス仕様にできるということです。

Editionシリーズは材質にこだわっていますが、今回の木の部分はアフリカのzebrano(ゼブラノ)という材質で、シマウマのような模様から名前がつけられています。高級な楽器や車の内装に使われているそうで、多層のコーティングがされているとのこと。
スタンドも標準でついていますが、これもゼブラーノを使っています。これは家で大事に使ってほしいと言うことだそうです。
金属材質はルテニウムで、革はエチオピアンシープスキンということです。
すべてドイツ製の手作りでこだわりがあります。
価格は28万で、10/20発売。2010個限定だそうです。

こちら発表会から。モデルさんの手にiPadがあって音楽を聴いているのがわかりますでしょうか。
*ハンズオンレポート
会場には構成のことなる試聴機が五台設置されていました。
私はコーダとm902で聴いてみました(MSA1でも少し聴いています)。またHD800を持って行ってちょっと比較してみました。

Edition8にハウジングは似ているところはありますが、デザインは自然界のイメージ、特にバタフライ、蝶のパターンからインスパイアされたそうです。装着感が軽いのも特徴です。
パッと聴いた大まかな音の特徴はEdition8を開放型にした感じです。
音は極めて早いのですが、Edition8よりさらにシャープさを増して切れが良くなっているように思います。また解像力も極めて高く、この二点から比較するとHD800が甘く聞こえるくらいです。音のキレの良さには銀コートのケーブルも関係していると思います。
空間表現はHD800のような特徴的なものではなく、もっと素直な聴きやすい空間表現ですね。
低域はHD800よりあきらかに上で、開放型としてはたっぷりあるように思います。低域に関してはLCD2に比べても遜色なく十分ある感じです。

*考察
音はEdition8の延長上にあるようにも思いますが、ポータブルという点からコンパクトさが優先されて設計に制約あったEdition8に比べると、それがなくなったEdition10はさらに音が磨かれているようにも思えます。開放型になってこもらずにもともと持っていた透明感が際立つところもあるでしょう。Edition7/9の密度感とは違いますが、それは根本的な密閉型と開放型の違いに思えます。
アームなどはEdition8に似ていますが、装着の軽さとかポータブルのEdition8で工夫された点はそのまま生かされているのかもしれません。
家で聞くEdition8、その発展型とも言えるようにも思えます。昨年はHD800とEdition8がよく比べられましたが、ポータブルとして設計に制約のあるEdition8はちょっとハンディがあって不利であったとは言えます。Edition10はそれを完成させ、進歩させたように思えます。
Edition10はそうした意味では、Edition8の延長上というよりも、あの音の本来あるべき姿とも言えるのではないでしょうか。
場所は青山の今度ヘッドホンショウが開かれる場所です。ウルトラゾーン社長らも再び来日し、ちょっとお話を聞く機会もありました。


Michael WillbergとMichael M. Zirkel
*Edition10とは
10はEditionシリーズとして初めての開放型となりますが、もともとウルトラゾーンが1991年に始めたときは開放型から始めたそうで、その後にスタジオなどの要求から密閉型に志向して行ったそうです。
そうしてEditionシリーズで密閉型を極めますが、今回の開放型の開発はユーザーの声を大事にしたということです。
実際、Editionシリーズで開放型を出すというのはなかなか難しいことだったようです。Editionシリーズは本物志向のユーザーのためのヘッドホンというテーマで開発されていますが、このコンセプトと開放型というデザインは共存させるのが意外と難しいようですね。
例えば、今回の改良点としてドライバーやケーブルもあるのですが、大きなポイントの一つはイヤパッドということです。というのは、Editionシリーズは本革を使うというコンセプトがありますが、実は開放型で本革はとても難しいそうです。実際いままで開放型で本革イヤパッドはないそうです。これは開放型ではイヤパッドの設計が難しく音に対する影響が大きいということです。
パッドを見るとイヤパッドに細かい穴がたくさん開いてエアフローの改善を計っているのがわかりますが、こうしたところにも改善のあとが見られます。
左右のドライバーのマッチングも0.5パーセント以内という高精度なものにしているそうですが、これにはイヤパッドも関係しているということです。


ドライバーはチタニウムで新開発です。
開放型のため、Edition8より10パーセント能率が高いということです。インピーダンスは30オームです。
ケーブルも新開発でOFCに銀コートをしています。またアラミドファイバーのシールドが丁寧になされています。柔軟性が高く、かつ形状記憶をしにくいので丸まりにくいということです。
ケーブルは脱着式ではありませんが、タイムロードでバランス仕様にできるということです。


Editionシリーズは材質にこだわっていますが、今回の木の部分はアフリカのzebrano(ゼブラノ)という材質で、シマウマのような模様から名前がつけられています。高級な楽器や車の内装に使われているそうで、多層のコーティングがされているとのこと。
スタンドも標準でついていますが、これもゼブラーノを使っています。これは家で大事に使ってほしいと言うことだそうです。
金属材質はルテニウムで、革はエチオピアンシープスキンということです。
すべてドイツ製の手作りでこだわりがあります。
価格は28万で、10/20発売。2010個限定だそうです。


こちら発表会から。モデルさんの手にiPadがあって音楽を聴いているのがわかりますでしょうか。
*ハンズオンレポート
会場には構成のことなる試聴機が五台設置されていました。
私はコーダとm902で聴いてみました(MSA1でも少し聴いています)。またHD800を持って行ってちょっと比較してみました。


Edition8にハウジングは似ているところはありますが、デザインは自然界のイメージ、特にバタフライ、蝶のパターンからインスパイアされたそうです。装着感が軽いのも特徴です。
パッと聴いた大まかな音の特徴はEdition8を開放型にした感じです。
音は極めて早いのですが、Edition8よりさらにシャープさを増して切れが良くなっているように思います。また解像力も極めて高く、この二点から比較するとHD800が甘く聞こえるくらいです。音のキレの良さには銀コートのケーブルも関係していると思います。
空間表現はHD800のような特徴的なものではなく、もっと素直な聴きやすい空間表現ですね。
低域はHD800よりあきらかに上で、開放型としてはたっぷりあるように思います。低域に関してはLCD2に比べても遜色なく十分ある感じです。

*考察
音はEdition8の延長上にあるようにも思いますが、ポータブルという点からコンパクトさが優先されて設計に制約あったEdition8に比べると、それがなくなったEdition10はさらに音が磨かれているようにも思えます。開放型になってこもらずにもともと持っていた透明感が際立つところもあるでしょう。Edition7/9の密度感とは違いますが、それは根本的な密閉型と開放型の違いに思えます。
アームなどはEdition8に似ていますが、装着の軽さとかポータブルのEdition8で工夫された点はそのまま生かされているのかもしれません。
家で聞くEdition8、その発展型とも言えるようにも思えます。昨年はHD800とEdition8がよく比べられましたが、ポータブルとして設計に制約のあるEdition8はちょっとハンディがあって不利であったとは言えます。Edition10はそれを完成させ、進歩させたように思えます。
Edition10はそうした意味では、Edition8の延長上というよりも、あの音の本来あるべき姿とも言えるのではないでしょうか。
2010年05月29日
フォーカルのChorus 806V試聴
今日は評論家の角田さんからちょっと良い小型スピーカーを見つけたという話を聞いてまたお邪魔をしてきました。
これはフォーカルのChorus 806Vで、下記写真の大きなスカーラの手前にあるブックシェルフです。

価格はペアで12万6千とまさにエントリー価格ですが、なかなかキャビネットの作りもしっかりしていて、そんなに安いとは見えませんでした。こちらにロッキーさんのホームページがあります。
http://www.rocky-international.co.jp/brand/focal/chorus_800v_series/chorus806v/index.html
下はサランネットを外した状態です。ツィーターにもカバーが付きます。得意の逆ドームツィーターですが、これは歪みを減らすフォーカル独自の工夫が生きているとのことです。デザインは他の製品同様にピノ&ルポルシェというデザイン工房で行われ、生産も中国に出すのではなく8割くらいはフランス国内で行われるというこだわりがあるそうです。

今回はPCオーディオではなく、CHORDのCODAとQBD76で聴いてみました。
透明で済んだ音にちょっと価格ならぬ質感を感じます。ヒラリーハーンのヴァイオリンも澄んだ音で印象的、またヘルゲリエントリオのごりっとしたベースラインも小型ながら迫力ある再生をします。
ジャズヴォーカルでは楽器と声の分離が明瞭で、歌詞もはっきりと聴き取れます。角田さんも小さくてもきちんとフォーカルの音がするとのコメントでした。
この前のNorthstarともあいそうです。
前にフォーカルの30周年記念モデルをショウで聴いたことがありましたが、あれもなかなか値段の割には高性能だったように思いました。
フォーカルというとハイエンド的なイメージもありますが、なかなかコストパフォーマンスの高いメーカーでもあると認識を新たにしました。
これはフォーカルのChorus 806Vで、下記写真の大きなスカーラの手前にあるブックシェルフです。

価格はペアで12万6千とまさにエントリー価格ですが、なかなかキャビネットの作りもしっかりしていて、そんなに安いとは見えませんでした。こちらにロッキーさんのホームページがあります。
http://www.rocky-international.co.jp/brand/focal/chorus_800v_series/chorus806v/index.html
下はサランネットを外した状態です。ツィーターにもカバーが付きます。得意の逆ドームツィーターですが、これは歪みを減らすフォーカル独自の工夫が生きているとのことです。デザインは他の製品同様にピノ&ルポルシェというデザイン工房で行われ、生産も中国に出すのではなく8割くらいはフランス国内で行われるというこだわりがあるそうです。

今回はPCオーディオではなく、CHORDのCODAとQBD76で聴いてみました。
透明で済んだ音にちょっと価格ならぬ質感を感じます。ヒラリーハーンのヴァイオリンも澄んだ音で印象的、またヘルゲリエントリオのごりっとしたベースラインも小型ながら迫力ある再生をします。
ジャズヴォーカルでは楽器と声の分離が明瞭で、歌詞もはっきりと聴き取れます。角田さんも小さくてもきちんとフォーカルの音がするとのコメントでした。
この前のNorthstarともあいそうです。
前にフォーカルの30周年記念モデルをショウで聴いたことがありましたが、あれもなかなか値段の割には高性能だったように思いました。
フォーカルというとハイエンド的なイメージもありますが、なかなかコストパフォーマンスの高いメーカーでもあると認識を新たにしました。
2009年12月09日
オーディオベーシックVol53・「ハイエンドヘッドホン特集」
オーディオベーシックの最新号(2010冬号)が本日発売されました。
今月号はわたしも特集記事のひとつ、「ハイエンドヘッドホンの世界」を担当させてもらい執筆しました。ぜひご覧ください。
内容はハイエンドヘッドホンとそのシステム環境などを包括的にとらえたものです。考えてみればいままで個別にはいろいろ書いてましたが、こうした総論的なまとめ記事は書いてなかったので楽しんで書けました。ハイエンドヘッドホンとはそもそもどんなものか、から始まり、バランスとかリケーブルなど濃い目の話題も入っていますので、多方面の方に興味を持ってもらえると思います。
この世界もかなり多様化してきているので、指針のようなものになれば、と思います。また、これをきっかけに多くのオーディオファイルの方々がヘッドホンを単なるアクセサリーから少し違う見方をしてもらえば幸いです。
そのほかに今号ではヘッドホン祭のレポート記事(P172)と、ファイナルオーディオイヤホンの紹介文(P296)なども書いています。
特集は10ページとけっこうなボリュームがありますので、ぜひ家でゆっくりお読みください (^^
評判のCDもついていますので冬の夜にCDを聴きながら、次の機種購入など考えてみてはいかがでしょうか?
今月号はわたしも特集記事のひとつ、「ハイエンドヘッドホンの世界」を担当させてもらい執筆しました。ぜひご覧ください。
内容はハイエンドヘッドホンとそのシステム環境などを包括的にとらえたものです。考えてみればいままで個別にはいろいろ書いてましたが、こうした総論的なまとめ記事は書いてなかったので楽しんで書けました。ハイエンドヘッドホンとはそもそもどんなものか、から始まり、バランスとかリケーブルなど濃い目の話題も入っていますので、多方面の方に興味を持ってもらえると思います。
この世界もかなり多様化してきているので、指針のようなものになれば、と思います。また、これをきっかけに多くのオーディオファイルの方々がヘッドホンを単なるアクセサリーから少し違う見方をしてもらえば幸いです。
そのほかに今号ではヘッドホン祭のレポート記事(P172)と、ファイナルオーディオイヤホンの紹介文(P296)なども書いています。
特集は10ページとけっこうなボリュームがありますので、ぜひ家でゆっくりお読みください (^^
評判のCDもついていますので冬の夜にCDを聴きながら、次の機種購入など考えてみてはいかがでしょうか?
2009年10月21日
Shureのヘッドホン、国内発売
以前記事を書いたのですが、シュアーのヘッドホンもいよいよ国内発売をするようです。そしてヘッドホン祭りに出展されます。
下記のフジヤさんブログをご覧ください。
http://avic.livedoor.biz/archives/51297784.html
Shureのヘッドホンについて以前書いた記事はこちらを参照ください。
特に840については要注目です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/117885882.html
http://vaiopocket.seesaa.net/article/117926857.html
ALOの新アンプもpico slimとかshadowみたいに流行のスリム系というかデジタルボリューム系ですね。T51といい組み合わせになりそうです。
下記のフジヤさんブログをご覧ください。
http://avic.livedoor.biz/archives/51297784.html
Shureのヘッドホンについて以前書いた記事はこちらを参照ください。
特に840については要注目です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/117885882.html
http://vaiopocket.seesaa.net/article/117926857.html
ALOの新アンプもpico slimとかshadowみたいに流行のスリム系というかデジタルボリューム系ですね。T51といい組み合わせになりそうです。
2009年10月20日
フォステクスがハイエンドヘッドホンを発表!
ヘッドホンの世界では母体のフォスター電機がOEM供給元としてその実力を知られていましたが、いよいよFOSTEXのブランドで自らのハイエンドヘッドホンを発表しました。もちろんヘッドホン祭りでなんらかの公開がなされるようです。
こちらのフジヤさんのブログに写真や動画が掲載されています。
http://avic.livedoor.biz/archives/51297685.html
ひとつのポイントはハウジング塗装に黒漆を使用したことでいままでにない独特の味を出しています。そのほかの点についてはまた追ってお知らせできると思います。
またCEATECでもモックが公開されていましたが、フォステクスからはDAC内蔵型のヘッドホンアンプも登場しています。小型のものはバスパワーで動作します。
特徴は32bitDACチップを採用していることで、両方ともUSBからも入力ができます。フォステクスは回路設計でも優れていて、この分野でも期待ができます。
ベイヤーT1に続いて、ますますもりあがるハイエンドヘッドホン市場ですが新星の登場でさらなる活性化が楽しみです。
こちらのフジヤさんのブログに写真や動画が掲載されています。
http://avic.livedoor.biz/archives/51297685.html
ひとつのポイントはハウジング塗装に黒漆を使用したことでいままでにない独特の味を出しています。そのほかの点についてはまた追ってお知らせできると思います。
またCEATECでもモックが公開されていましたが、フォステクスからはDAC内蔵型のヘッドホンアンプも登場しています。小型のものはバスパワーで動作します。
特徴は32bitDACチップを採用していることで、両方ともUSBからも入力ができます。フォステクスは回路設計でも優れていて、この分野でも期待ができます。
ベイヤーT1に続いて、ますますもりあがるハイエンドヘッドホン市場ですが新星の登場でさらなる活性化が楽しみです。
2009年10月16日
Head-Fiが雑誌発行へ
ネットコミュニティであるHead-Fiが"Head-fi Quarterly"という雑誌を刊行するということです。「季刊 Head-Fi」という感じですね。
http://www.head-fi.org/forums/f11/announcing-upcoming-head-fi-quarterly-450352/
内容的にはHeadFi関連のレビューやインタビューなどで構成され、感謝祭のころにまずHolidayギフト特集として発行を予定しているということです。
http://www.head-fi.org/forums/f11/announcing-upcoming-head-fi-quarterly-450352/
内容的にはHeadFi関連のレビューやインタビューなどで構成され、感謝祭のころにまずHolidayギフト特集として発行を予定しているということです。
2009年09月08日
IFAでのBeyer T1続々報
IFAでのベイヤーT1の続々報ですが、今度はDT770/600を持っていったということです。
http://www.head-fi.org/forums/5993940-post305.html
T1はモデルによらずDT880よりはDT770/600に近いけれども、全域でDT770を上回り、より解像力があり、音場感も良く、ベイヤーで揶揄されてきたトランジェントにも優れるということです。またDT770よりさらに低域が強調されているようです。中域をマスクするほどかはまだ判断できないということですが、いずれにせよ音は強調傾向にあるようですね。
ベイヤーの音の性格も引き継いでいるけれども、音の見直しがされているところもあり、全体にかなり音性能は向上しているというところでしょうか。
アンプや環境によるところも大きいと思いますので、今度はぜひ実際に聴いてみたいものですね。
http://www.head-fi.org/forums/5993940-post305.html
T1はモデルによらずDT880よりはDT770/600に近いけれども、全域でDT770を上回り、より解像力があり、音場感も良く、ベイヤーで揶揄されてきたトランジェントにも優れるということです。またDT770よりさらに低域が強調されているようです。中域をマスクするほどかはまだ判断できないということですが、いずれにせよ音は強調傾向にあるようですね。
ベイヤーの音の性格も引き継いでいるけれども、音の見直しがされているところもあり、全体にかなり音性能は向上しているというところでしょうか。
アンプや環境によるところも大きいと思いますので、今度はぜひ実際に聴いてみたいものですね。
2009年09月06日
Beyer T1続報
昨日IFAでレポートしてくれたメンバーが今日はDT880(2003)を携えて比較にいってきたようです。
http://www.head-fi.org/forums/5989330-post256.html
音の特徴的にはウォーム感が控えめでより高域の存在感があり低域の量感もあるという点でDT880よりはDT770(600ohm)により近いということのようです。それでいて解像力はそれらよりずっと高く、音場は表現がむずかしいけれどもやはり良いということです。音の広さ的にはあまり変わらないけれども、再現性はずっとよいということなので、これは憶測ですがたぶん音の立体感がかなり際立っているのではないでしょうか。これもドライバー傾け系の特徴ですね。
フラットというよりは高い方も低い方も強調気味なのでしょうか。ある意味HD800とは性能的に拮抗していて性格的には異なるもののようで切り分けもできるかもしれません。性能的にはHD800はいいけど、音の性格的に好きになれないという人にもいいかもしれませんね。
MP3プレーヤーでは音量は取れなかったと書いてますが、この方のMP3プレーヤーはレベルが低めにしてあるといいます(ちなみにEU向け仕様のMP3プレーヤーは難聴対策でなんらかのボリュームリミッタが付いていたりします)。また会場がうるさいせいかもしれません。
いずれにせよヘッドホンアンプのA1のボリューム位置から考えるとDT880よりはT1の方が能率が高い、鳴らしやすいということのようです。
ベイヤーはインピーダンスを変えたモデルを出したりしていますが、T1はそれらを統合できるのかもしれませんね。前にも書きましたが600Ωとか高いインピーダンスにするのはスタジオなどで並列接続して複数使用するためでもありますが、T1はホームユースにも同時に適しているということなんでしょう。
http://www.head-fi.org/forums/5989330-post256.html
音の特徴的にはウォーム感が控えめでより高域の存在感があり低域の量感もあるという点でDT880よりはDT770(600ohm)により近いということのようです。それでいて解像力はそれらよりずっと高く、音場は表現がむずかしいけれどもやはり良いということです。音の広さ的にはあまり変わらないけれども、再現性はずっとよいということなので、これは憶測ですがたぶん音の立体感がかなり際立っているのではないでしょうか。これもドライバー傾け系の特徴ですね。
フラットというよりは高い方も低い方も強調気味なのでしょうか。ある意味HD800とは性能的に拮抗していて性格的には異なるもののようで切り分けもできるかもしれません。性能的にはHD800はいいけど、音の性格的に好きになれないという人にもいいかもしれませんね。
MP3プレーヤーでは音量は取れなかったと書いてますが、この方のMP3プレーヤーはレベルが低めにしてあるといいます(ちなみにEU向け仕様のMP3プレーヤーは難聴対策でなんらかのボリュームリミッタが付いていたりします)。また会場がうるさいせいかもしれません。
いずれにせよヘッドホンアンプのA1のボリューム位置から考えるとDT880よりはT1の方が能率が高い、鳴らしやすいということのようです。
ベイヤーはインピーダンスを変えたモデルを出したりしていますが、T1はそれらを統合できるのかもしれませんね。前にも書きましたが600Ωとか高いインピーダンスにするのはスタジオなどで並列接続して複数使用するためでもありますが、T1はホームユースにも同時に適しているということなんでしょう。
2009年09月05日
IFAでのベイヤー新フラッグシップ、T1
昨日からIFAが始まり、先日発表されたベイヤーの新フラッグシップであるT1のインプレが早速HeadFiに載っていました。
http://www.head-fi.org/forums/f4/beyerdynamic-launch-new-top-headphone-ifa-440799/index15.html
まずベイヤーT1についてですが、こちらにプレスリリースがあります。
890ユーロという価格が示すようにHD800やEdition8のような最近の高性能機に匹敵する堂々たるフラッグシップ機です。たただ890はVAT(消費税)込みのようです。
Tという意味の示すところはTeslaという磁束密度を示す記号を意味しているようです。これはT1の特徴としてマグネットとコイルの関係を見直した新設計のドライバー設計により従来の倍(従来比?)の1.2Teslaという強力な磁束密度を得て、それにより能率を大きく(+7dB)向上しています。
T1のミソはその能率の高さに600オームという高いインピーダンスを組み合わせていることです。つまりインピーダンスが高いのにもかかわらず能率を高めているので、歪み感の少なさと鳴らしやすさを両立させているというわけです。
それとイヤーカップの形状をカーブさせることでHD800やEd8のようにドライバーの耳に当たる位置を傾けて、音の立体感を改善させているようです。またケーブルも工夫があり、二対のケーブル(計6本)を組み合わせることでクロストークなどを改善させているということです。
http://www.head-fi.org/forums/5986584-post214.html
そのT1ですがIFAに行ってきた人の話によるとベイヤーのヘッドホンアンプであるA1につけてデモしてあったということで、能率的にはDT880とDT770(600ohm)の中間ということです。
低域はスローということですが、ベイヤーらしいと言っています。中域はまあまあ良くちょっとオーテクのような感じがあるということですが、この辺はちょっと分からないということ。
良いのは高域再現性がとても優れているということでこの人はHD800での不満がなくなっているということです。きつくなくそれでいて解像力もありクリアであると、金属はたしかに金属らしく鳴るけどきついわけではなく、柔らかさが必要なときは柔らかく鳴るというようですね。
音場は広く感じないということですが、この人は一般に傾けたドライバー系があまり好きではないようです。
全体にそれほどはすごい思わなかったけれどもHD800ほどがっかりはしなかった、ベイヤーらしくもあり、他のヘッドホン同様に良いところも悪いところもある、とこの人は書いてますね。一般に日本でもHD800の好き嫌いはありますが、この方はHD800はいいと思うけどあまり好きではないという感じのようです。
後でフォローがあって、全体的な音質のレベルとしては他のベイヤーのこれまでのトップクラスよりは高く、HD800のレベルに近いと書いてます。
こちらに写真のリンクがありました。質感はとても高いようです。またドライバーの配置もよく分かります。
http://www.head-fi.org/forums/5986799-post225.html
また明日聴いてきてDT880などと比べてみると書いてますので、ちょっと楽しみですね。
わたしもそんなにベイヤーは知りませんけど、ベイヤーの音をとっても洗練させたという感じでしょうか。どうでもいいけど、うちのブログも何年もやってきてますがもしかするとベイヤーの記事書いたのこれがはじめてかも。HeadFiでもチームベイヤーにも誘われてるけど、そっちは入ってません。これ買って入ったりして(笑)
http://www.head-fi.org/forums/f4/beyerdynamic-launch-new-top-headphone-ifa-440799/index15.html
まずベイヤーT1についてですが、こちらにプレスリリースがあります。
890ユーロという価格が示すようにHD800やEdition8のような最近の高性能機に匹敵する堂々たるフラッグシップ機です。たただ890はVAT(消費税)込みのようです。
Tという意味の示すところはTeslaという磁束密度を示す記号を意味しているようです。これはT1の特徴としてマグネットとコイルの関係を見直した新設計のドライバー設計により従来の倍(従来比?)の1.2Teslaという強力な磁束密度を得て、それにより能率を大きく(+7dB)向上しています。
T1のミソはその能率の高さに600オームという高いインピーダンスを組み合わせていることです。つまりインピーダンスが高いのにもかかわらず能率を高めているので、歪み感の少なさと鳴らしやすさを両立させているというわけです。
それとイヤーカップの形状をカーブさせることでHD800やEd8のようにドライバーの耳に当たる位置を傾けて、音の立体感を改善させているようです。またケーブルも工夫があり、二対のケーブル(計6本)を組み合わせることでクロストークなどを改善させているということです。
http://www.head-fi.org/forums/5986584-post214.html
そのT1ですがIFAに行ってきた人の話によるとベイヤーのヘッドホンアンプであるA1につけてデモしてあったということで、能率的にはDT880とDT770(600ohm)の中間ということです。
低域はスローということですが、ベイヤーらしいと言っています。中域はまあまあ良くちょっとオーテクのような感じがあるということですが、この辺はちょっと分からないということ。
良いのは高域再現性がとても優れているということでこの人はHD800での不満がなくなっているということです。きつくなくそれでいて解像力もありクリアであると、金属はたしかに金属らしく鳴るけどきついわけではなく、柔らかさが必要なときは柔らかく鳴るというようですね。
音場は広く感じないということですが、この人は一般に傾けたドライバー系があまり好きではないようです。
全体にそれほどはすごい思わなかったけれどもHD800ほどがっかりはしなかった、ベイヤーらしくもあり、他のヘッドホン同様に良いところも悪いところもある、とこの人は書いてますね。一般に日本でもHD800の好き嫌いはありますが、この方はHD800はいいと思うけどあまり好きではないという感じのようです。
後でフォローがあって、全体的な音質のレベルとしては他のベイヤーのこれまでのトップクラスよりは高く、HD800のレベルに近いと書いてます。
こちらに写真のリンクがありました。質感はとても高いようです。またドライバーの配置もよく分かります。
http://www.head-fi.org/forums/5986799-post225.html
また明日聴いてきてDT880などと比べてみると書いてますので、ちょっと楽しみですね。
わたしもそんなにベイヤーは知りませんけど、ベイヤーの音をとっても洗練させたという感じでしょうか。どうでもいいけど、うちのブログも何年もやってきてますがもしかするとベイヤーの記事書いたのこれがはじめてかも。HeadFiでもチームベイヤーにも誘われてるけど、そっちは入ってません。これ買って入ったりして(笑)
2009年08月06日
G_2Systems HPA-1/u "極"
G_2Systemsの新しいヘッドホンアンプ、"極"です。
情報は下記のホームページを参照ください。
http://www.acousticfield.jp/product/hpa1u.html

なんともフロントフェイスのペイントがすごいのですが、ステップアッテネーターを使っていたり、ヘッドホンプラグが4つあったり、ゲインが5ポジションあったりと変わった面構えです。
もともとはスタジオ用のモニタを母体にしているようです。プラグが4つあるのもモニタ用と思えます。
ゲインがたくさんありますが、-6からあるのは出力するヘッドホンのインピーダンスにあわせるのではなく、入力するソースのレベルの大小にあわせるという考えのようです。HD800など高いインピーダンスにあわせるにはもうひとつ高いゲインがあってもいいかもしれません。
実際入力も豊富です。ミニプラグやUSBまであります。ただミニプラグ端子はせっかくあるならば前面にあったほうが使いやすいと思います。
ボリュームはテストした機材ではステップアッテネーターでしたが、少しガリがあって使いにくい点もあるので、製品版では通常のボリュームになるかもしれません。
音調はニュートラルで色付けが少ない正確さを重視したものです。ただしドライというほどではなく、適度な硬質感ですね。
音はクリアでタイト、明瞭な音傾向です。帯域的にもバランスがよく、これもスタジオ用途を思わせます。音と音とのセパレーションがよく、特にソースにBenchmark DAC1系の透明感の高いDACを使うと性能がより引き立つかもしれません。
HD800のような高インピーダンスで明瞭感の高いヘッドホンにもあいますが、GRADOのような低インピーダンスの鳴りの良いタイプにも意外と良い感じです。スピード感のよさが寄与しているかもしれません。Edition7/9を試したいところですが、うちにはシングルエンドがないので残念ながら試せません。
フジヤさんのTwitterにあるように一週間ほど展示を行うそうですので、興味のある方は試聴してみてはいかがでしょうか。
情報は下記のホームページを参照ください。
http://www.acousticfield.jp/product/hpa1u.html


なんともフロントフェイスのペイントがすごいのですが、ステップアッテネーターを使っていたり、ヘッドホンプラグが4つあったり、ゲインが5ポジションあったりと変わった面構えです。
もともとはスタジオ用のモニタを母体にしているようです。プラグが4つあるのもモニタ用と思えます。
ゲインがたくさんありますが、-6からあるのは出力するヘッドホンのインピーダンスにあわせるのではなく、入力するソースのレベルの大小にあわせるという考えのようです。HD800など高いインピーダンスにあわせるにはもうひとつ高いゲインがあってもいいかもしれません。
実際入力も豊富です。ミニプラグやUSBまであります。ただミニプラグ端子はせっかくあるならば前面にあったほうが使いやすいと思います。
ボリュームはテストした機材ではステップアッテネーターでしたが、少しガリがあって使いにくい点もあるので、製品版では通常のボリュームになるかもしれません。
音調はニュートラルで色付けが少ない正確さを重視したものです。ただしドライというほどではなく、適度な硬質感ですね。
音はクリアでタイト、明瞭な音傾向です。帯域的にもバランスがよく、これもスタジオ用途を思わせます。音と音とのセパレーションがよく、特にソースにBenchmark DAC1系の透明感の高いDACを使うと性能がより引き立つかもしれません。
HD800のような高インピーダンスで明瞭感の高いヘッドホンにもあいますが、GRADOのような低インピーダンスの鳴りの良いタイプにも意外と良い感じです。スピード感のよさが寄与しているかもしれません。Edition7/9を試したいところですが、うちにはシングルエンドがないので残念ながら試せません。
フジヤさんのTwitterにあるように一週間ほど展示を行うそうですので、興味のある方は試聴してみてはいかがでしょうか。