Music TO GO!

2013年05月01日

ネットワーク透過のDSDネイティブ再生とDoPのネットワーク版-DoPE(DSD over PCM Ethernet)

今年のはじめにタイムロードさんのショウルーム「遊」で行ったDSDのイベントで「DSDネイティブ再生はネットワークを通じても可能ですか?」という質問を受けました。そのときはあいまいにしか答えられませんでしたが、実際に製品として動作しているものが紹介されていました。
http://www.computeraudiophile.com/content/521-simple-design-rendu-ethernet-s-pdif-converter-review/

それは上のComputer Audiophileのレビューで紹介されているSimple Audio(SONOREブランド)のRenduという"ネットワークDDC"です。USB DDCがUSBデジタル入力を受けてSPDIFデジタル出力に変えるものですので、この"ネットワークDDC"はネットワークからのデジタル入力を受けてSPDIFデジタル出力に変換するというものです。DLNA対応でレンダラーとして機能します(名前もそこからきてると思います)。

普通のDSDネイティブ再生で必要なのはDSDネイティブ再生に対応した送り出しのPC/Mac上のプレーヤーソフトとDSDネイティブ再生に対応した受け手のDACです。
ここでのネットワーク透過のDSDネイティブ再生(ここではネットワーク・パススルーと言ってます)では、同様に受け手がSONORE Renduであるならば、送り出しが必要です。そこで必要なのはネットワークにDSDストリーミングする機能です。その送り手としてはJRMCとMinimServerが紹介されています。これはDLNAのメディアサーバーということになりますね。

まずMinimServerはDLNAサーバーとなるソフトウエアで、MinimServerではトランスコードオプションでRenduに食わせるためにdopwav(DOP/WAV)という形式にトランスコードしてストリーミングするということです。トランスコードはもともとFLAC対応でないレンダラーにWAVでストリーミングするなどのためのオプションです。
トランスコードというのはある形式にエンコード(コード化)したデータをデコードしないで直接別な形式にエンコードし直すことです。変換といっても良いかもしれませんが中身は変わりません。前にWAVにDoPをエンコードするツールを書きましたが、それをストリーミングしてネットワークサーバーで受ける感じでしょうか。見かけWAVをストリーミングしている形ですが、WAVの中身はPCMではなくDoP(DSD)ということなんでしょう。

JRMCではJRMCをDLNAサーバーとして設定し、中のDSD Bitstreamオプションをオンにするとネット越しにRenduを見つけられるようです。これはDoPE(DSD over PCM Ethernet)という方式を使用しています。これは少なくともJRMC、SONOREそしてOppoでもサポートされるようです。またLuminでもサポートされるかもしれません。
設定としては最新のJRMC18に更新するとネットワーク設定画面のオプションで下記のようにBitstream DSDという項目が現れます。
JRMC-DOPE.gif
この場合はMinimServerのように送出時点でトランスコードしてないように思えますがよく分かりません。

DoPEという規格をどこかで標準化提案したかどうかわかりませんが、DoPがUSBに限らないということは事実です。Renduの出力はSPDIFですが、DoPはUSBに限定されないので、SPDIFでもDoPで出力が可能です。そのためにDoP 1.0では名前についていたUSB linkを外してDoP1.1では単にDSD Over PCMとしたわけです。
すべてのDSD対応DACがSPDIFでもDoPを受けられるかはわかりませんが、この記事ではdCSのVivaldiを使用してOKだったようです。ただしEMMのDACではこの方式ではだめだったということです。

つまりこのシステムでは下記のようなフローとなっているようです。よくわかっていませんが、、
* MinimServer ->ネットワーク(DLNA)ストリーミング(DoP/WAV) -> Rendu -> SPDIF(DoP) -> DSD対応DAC
* JRMC ->ネットワーク(DLNA)ストリーミング(DoPE) -> Rendu -> SPDIF(DoP) -> DSD対応DAC

今回の記事はわからないというのが多いんですが、USB Class2やらDoPを初めて紹介した時もこんな感じでした。まあしばらくは手探りですね。
posted by ささき at 20:52 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月14日

Class DSD - DSDフルデジタルアンプの可能性

PS Audioのポール社長のブログでDSDを利用したフルデジタルアンプの可能性について言及されていて興味を引きます。
http://www.pstracks.com/pauls-posts/class-dsd/9902/
これは一連のアンプ話の流れでデジタルアンプ(D級アンプ)に言及したものです。

上記ページの図を見てもらうとわかるのですが、一般のPWM方式のデジタルアンプで入力信号の他になぜ三角波を使うかというと、コンパレータ回路(比較器)を通して入力信号と三角波(基準波)を比較してPWMでパワーICを制御するためのパルス幅を決定するためです。
連続的なアナログ的にパワーICを制御するためには元の入力信号が連続的に遷移するアナログのような信号である必要があります。(連続的と言ってもスイッチングノイズが出るので後でフィルターなどで取ります)

よくCDのデジタルアウトをデジタルアンプに接続すると全行程フルデジタルに思えますが、実際はそう簡単ではありません。まずCDで使われるPCMとデジタルアンプで使われるPWMはまったく違う方式です。そしてPCMのままで電流を増幅する(パワーICを制御する)ということはできません。PCMでは信号として見ると連続的な遷移ではないので、そのままコンパレータ回路を通すということは意味がないからです。そのため多くの場合は、入力がデジタルでもいったんアナログに変換してからコンパレータ回路に通してからPWM信号を取り出すわけです。
しかし、DSD(PDM)はデジタル信号ですが0/1の粗密の連続的な遷移による信号ですから、PCMとは違って直接あるいはローパスフィルターを使ってコンパレータ回路に通せるのではないかと言うわけです。
これは今年の夏にPS Audioが出すというデジタルアンプの前振りのように思えます。

またこのPS Audioが出すというデジタルアンプの特徴はHypexのモジュールを使用するということです。これは低インピーダンス出力と先に書いた後段のノイズフィルタリングの両立ではHypexの技術が群を抜いているからとのこと。
HypexはあのiQubeのデジタルアンプを設計したBruno Putzeyの会社ですね。iQubeのリファレンス的な性能の良さもわかるというもの。ちなみにHypexの技術を採用したもので日本で他に入手しやすいのはB&WのZeppelin Airがあります。ここでは電源とアンプにHypexの技術が使われています。(Zeppelin Airのホームページには言及ないと思いますが)
posted by ささき at 07:35 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月05日

DSD256(11.28M)対応DAC登場

DSDネイティブ再生対応DACもDSD64(2.82M)が標準的になりつつも、一部にはDSD128(5.64M)対応DACが出始めてはいるというのが現状です。この64とか128というのは64fsとか128fsという意味で、1fsはCDの44kHzを表すのでDSD64ならCDの64倍も高いサンプリングレートという意味です。
その上はDSD256(11.2M)となるわけですが、そのDSD256対応のDSZd DACが登場しました。このexaSoundのe20 DACです。市販品では初となりますね。シカゴで開催されるAXPONAショウでのお披露目となるようです。
http://exasound.com/e20DAC/e20DACOverview.aspx
液晶表示を見ると11.28MhzとDSD256対応が示されていますね。e20はPCMも384kHzまで対応しています。e20は既存製品なのでファームウエアアップデートではないかと思います。

問題のDSD256(11.2M)を達成するDSDネイティブ再生の方式ですが、Computer Audiophileフォーラムでexaの人に聞いて見たところ以下の回答がありました。
http://www.computeraudiophile.com/f6-dac-digital-analog-conversion/exasound-e20-dsd256-update-15221/
これによると今回のDSD256対応はまずWindowsでASIOドライバーによって対応し、Macは後でDoP1.1の705.6KHzレートで対応するようです。この件ではAudirvanaとなにかやってるようですね。

でもDoPって1.1でもDSD256サポートしてないじゃないって書いてみたら、HQ Playerの人(Mishka)が05/FAはシングルワイヤーの意味しかないんで、HQ Playerでは実際は24.5Mまで可能に作ってるってレスがありました。じゃあ、e20って384Kまでサポートだけど705.6K(=352.8 x 2)サポートがいるんじゃない?と書いていてはたと気がついたけど、考えてみるとMytekも192KサポートだけどDoPの時だけ384KサポートしてるってMytekの人が書いてました。e20もファームアップデートでそういうのが加わるのかもしれません。また、Mishkaが書いてるような"Virtual"ワイヤリングという可能性もあるかもしれませんね。
Macの場合はCoreAudioを通過させる都合上で擬似PCM(DoP)にせざるを得ないという不利な点はあります。MacでASIOみたいにDSDそのまま(native DSD bitstream)を通すにはインテジャーモードのサポートが必須だね、とまえにDamienとも話してたことがあるんですけど、ご存知のようにライオン以降はその穴がふさがってしまいました(ドライバーの工夫でこれをどうにかできるかは分かりませんが)。Windowsであればドライバーに対応が必要ですが、ASIOでなくとも排他WASAPIでもnative DSD bitstreamを通せるはずです。
Macは一般的にはオーディオに向いているとされますが、必ずしもそうではありません。先行していた分で設計が古いというデメリットもあるわけです。

一方でDSD256のソースはっていうと結局考えてみるとPCM384KサポートをうたうDACも同じですからね。バッチにせよリアルタイムにせよ変換とかなんとかして用意するっていうことになります(PCMは一部でDXDなんかがありますが)。そうしてみるとそろそろDSDも天井が見えてきたということも言えるかもしれません。ハードが先走ってもソフト面ではまだまだDSD再生とはというのを啓蒙していかなばならない段階ですからね。
(ちなみに例の遊でやってるセミナーは今月は都合によりお休みします、すみません)
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2013年02月16日

DSDイベント行いました

タイムロードさんのショウルーム「遊」で行われたDSDイベント終了しました!下記facebookにその様子が掲載されています。

http://m.facebook.com/photo.php?fbid=449227495149514&id=414082108664053&set=a.420018084737122.96817.414082108664053&ref=stream&__user=795324506

今回のイベントも好評をいただきましたので、再度同じDSDイベントを3月に開催することになりました! (日時は未定)
詳しくは「遊」のFacebookを後ほどチェックお願いします。
https://www.facebook.com/you.by.timelord

今回はイベント内容もグレードアップしました。Ototoyさんの協力を得て本イベント用にPCM/DSD比較用の音源を事前に予習用に配信できるようになりました。ヒカリエでのOtotoyさんDSDイベントの生録音源です。イベントでも実際にその音源を使いました。はじめはMCや会場のざわめきはスキップしようかと思ったんですが、実際に比較してみるとそうしたところでも差が出るのであえていれました。この辺は面白いところだと思います。
また今回からは広い層を考慮してQuteHDだけではなくQBD76 HDSDも使用しています。
今回の内容は以下のようなものです。次回も基本的には下記のように進めていきたいと思います。

 DSD再生の経緯・背景
 DSDとPCM(比較試聴など)
 DSD再生の機材とソフトウエアについて
 DSDに力を入れているレーベルの紹介

また試聴や聴き比べを多く交えて行っていきたいと思います。使用機材や内容は若干変更するかもしれません。
またよろしくご参加をお待ちしております。
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2013年02月06日

AntelopeもDSD対応へ?

下記リンクのComputer AudiophileのポストでZodiac GoldでもASIOでのWindows 384K対応と共にDSD対応ファームを用意中という話が載ってます。
http://www.computeraudiophile.com/f6-dac-digital-analog-conversion/dsd-coming-antelope-zodiac-gold-14906/

思い出すんですが、おととしの春ころ雑誌の取材で来日中のAntelopeのCEOレビン氏にインタビューの機会がありました。当時はDSD DACはなかったけれど、私はDSDに匂いを感じてたんでひと通りZodiacについて聞いたあとにDSD対応はないの?ってあえて聞いたんだけどその時はホントにDSDに興味なさそうに「なんでそんなこと聞くの?」って感じで面倒そうにPCMで十分だからないって答えてたのを覚えてます。私は面と向かって聞いたんではっきり覚えてるけど、それを考えるにこの間の環境の変化を感じさせられます。
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2013年02月05日

DSDイベント締め切りました

タイムロードさんのショウルーム「遊」で開催されるDSDイベントの第二回も締め切りました。
https://m.facebook.com/timelord.ltd/posts/234274170042521
ありがとうございました。
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2013年01月30日

DSD再生が出来るiPhoneアプリ - DSD-1

先に開発中のOnkyoのアプリをDSD再生できるiOSアプリとして紹介しましたが、もう一つ最近出ていました。このDSD-1はすでにapp storeで公開されています。下記はiTunesリンクです。
https://itunes.apple.com/jp/app/dsd-1/id592396897?mt=8

DSFのみ対応ということです。下記はNetaudio Vol2の付録「夜道の手袋」DSF音源です。

IMG_9302.PNG  IMG_9301.PNG  IMG_9303.PNG




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2013年01月28日

DSDイベントふたたび

今回の「遊」でのDSDイベントが好評をいただき、また人数制限のためお断りした方もいたということで、再度同じイベントを「遊」で2/16に開催することになりました!
詳しくは「遊」のFacebookをご覧ください。
https://www.facebook.com/you.by.timelord

内容は今回と同じく、下記のように進めていきたいと思います。
 DSD再生の経緯・背景
 DSDとPCM(比較試聴など)
 DSDネイティブ再生の機材とソフトウエアについて
 DSDに力を入れているレーベルのBlue Coast RecordsとChannel Classicsの紹介
また試聴や聴き比べを多く交えて行っていきたいと思います。使用機材や内容は若干変更するかもしれません。
またよろしくご応募お待ちしております。
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2013年01月26日

DSDイベント終了しました

タイムロードさんのショウルーム「遊」で開催した私のDVDイベント終了しました。満員盛況で参加いただいた方ありがとうございます。本日の模様は遊のFacebookページにアップされています。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.420018084737122.96817.414082108664053&type=3#!/photo.php?fbid=437451896327074&set=a.420018084737122.96817.414082108664053&type=3&theater
またの機会にもよろしくお願いします。
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2013年01月22日

DSDイベント締め切りました

1/26に予定していたDSDイベントの申し込みは満席に達したため締め切らせていただきました。ありがとうこざいます。またのイベントも考えていますのでよろしくお願いします。ネタ仕込中。。
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2013年01月15日

DSD対応ハード、ソフトの一覧表

Computer Audiophileのフォーラムに有志が作成したDSD DAC、再生ソフトウエア、レーベルなどのDSD対応製品データベースがあります。

https://docs.google.com/spreadsheet/ccc?key=0AgVhKcl_3lHfdFVyenBBNjNpQ2lieG81WGpqQTNfVUE#gid=0

DoP/ASIO、DSD64やDSD128対応など一目でわかり、なかなか便利ですね。
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2013年01月13日

タイムロード「遊」にてDSDイベントを行います

タイムロードさんのショウルーム「遊」にて私の解説にてDSDの試聴イベントを行います!
内容としてはDSDに関する解説とともに聴き比べなどの試聴的な側面も強くしようかと思います。
日時は1/26(土曜)で詳しくはこちらのタイムロード「遊」のフェイスブックをご覧ください。
http://m.facebook.com/story.php?story_fbid=431400176932246&id=414082108664053&__user=0#!/you.by.timelord?ref=stream&__user=0
席は限られていますので予約制となります。
「遊」については下記の記事を参照ください。よろしくお願いします。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/307840399.html
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2012年12月31日

今年のMusic To Go記事振り返りとオーディオのトレンド

今年の記事の最後としてMusic To Goブログの記事を振り返ってオーディオのトレンドを読み解くという、総集編企画をお届けします。
ちなみに2011年度の振り返り記事はこちらです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/243739589.html

PCオーディオ関係では今年はなんといってもDSDですが、まずDSDのネイティブ再生の流れを追っていくと、はじめにPlayback Designsが昨年(2011)夏頃に独自方式で実現させますが、
http://vaiopocket.seesaa.net/article/223087523.html
その後に昨年(2011)9月にいわゆるdCS方式というのが提唱されました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/227606034.html
ただこの時点ではPlaybackの方式とも異なって併存していて、この先どうなることやらという感じではありました。ちなみに正しくいうと「dCS方式」と言う言葉はなくて、"USB Link...なんたら"というdCSが付けた名称があったんですが英語で長いので私が勝手にブログで「dCS方式」と書いていただけですので念のため。
この時点では音楽再生ソフトもdCS方式かPlaybackの方式のいずれかの独自サポートが必要でした(Aurdivanaなどは両方やっていた)。それが今年の2月頃に海外で標準規格らしきものができるような情報が流れてきました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/253189067.html
次にBlue CoastのCoockieさんのやってるDSD-Guide.comにもそれが掲載されます。この記事をきっかけにCoockieさんと知り合いになります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/254364075.html
ちなみにこのときは1.0ということでDSD on PCMという名称ではなくUSB Link for DSD Audio via PCM Framesという名称でUSBが名についていました。仕様と名称的にはdCS方式の流れを汲みますが、なぜかコッチ先生も連名だったのを不思議に思ったのを覚えてます。
その後、4月頃にその標準規格が1.1となってDSD128をサポートするとともに、名称がいま知られているDSD Audio over PCM Frames(DoP)となります。つまりDoPという名がついたのは1.1からです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/263097793.html
このころから急に下リンクのChord QuteHDをはじめとしてDSDネイティブ再生を始めから想定したDACが現れはじめ、低価格化もはじまります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/270805691.html
またさきに書いた記事を契機としてオランダのChannel Classicsとも仲良くなります。きっかけはBlue Coastもそうですが、私が書いた記事でアクセスが伸びたということで、向こうからtwitterなどのアドレスを調べてコンタクトしてきてくれたものです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/273253728.html
あとのDSDの普及は他でも書かれることが多くなったと思うので省略します。
今年の初めの時点ではPCM384kと32bit対応の方が2012年の主流かとも思われたんですが、DSDの方が伸びが大きかったですね。ただDoP1.1で5.6M搬送するためには352kHzが必要なので、そのうちまた384k対応は早晩ポイントになってくるでしょう。

今年はプレーヤーソフトはDSD対応が大きな流れで、それ以外は大きな動きはなかったのですが、Audirvana Plusではダイレクトモードが搭載されてライオン以降でも再びインテジャーモードが使えるようになりました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/267858777.html
ダイレクトモードは4月頃からベータで搭載されていき、
http://vaiopocket.seesaa.net/article/272513977.html
12月の1.4で正式搭載されます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/306486267.html
ダイレクトモードとインテジャーモードの違いについては下リンクにまとめています。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/272746069.html
それ以外ではAmarraが少し大きく変わりました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/268509557.html
来年はJ River Media PlayerがMacの選択肢に加わります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/286237710.html
ちなみにWinのJRMC18はもうリリースされています。

今年のもう一つの特記事項はいわゆるハイレゾDAPの盛り上がりです。
これはまず今年の一月のiBasso DX100祭りみたいな盛り上がりからはじまって、1stバッチは瞬殺し、私も2ndバッチでオーダーしました。このころからわたし的にはAndroidと24bit出力の可能性と実装に着目を始めます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/251928177.html
そして2011年暮れに出たAltmann Tera Player(記事は3月)を入手して紹介します。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/255880650.html
DX100は3月頃に少し手直しをして私はそのあとに入手します。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/261547910.html
DX100系はDX100をベースにしたHDP-R10の国内リリースでひとつの頂点を迎えます。
その次は老舗のiriverがAK100をデビューさせて世間を驚かせます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/296384375.html
AK100はヒット商品となり、海外でもニールヤングのPONOを食ってしまうと評判です。VinnieさんがiModのような改造を行ったりもしています。
そしてこの分野の嚆矢であるHM801の後継機のHM901が発表されます。残念ながらまだ発売はされていません。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/303979241.html
ソニーがHPA-1を出したようにポータブルアンプがごく一般化したというのも今年のポイントではありますが、一般人がポータブルアンプを認識しだすと、マニア層はハイレゾDAPに一歩トレンド先に進んでいるという感じでしょうか。
ポータブルアンプ系ではAppleが長らくしたしまれた30pinコネクタを新規変更したのも重要ですね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/292306243.html
個人的には今のポータブルアンプはiPod/30pinコネクタ時代のものであるので、iPhone時代のポータブルアンプにはワイヤレスタイプ(あるいはWiFiタイプ)のポータブルアンプが必要になるのではないかと思います。ルーター不要のアウトドアWiFi接続はデジカメでは一般的になってきたので何とか活かせないかと思いますね。


イヤフォン・ヘッドフォンについてはまず昨年(2011)のUltrasone Signature Proから続くサブ$1000のハイクラス機ということでShure SRH1840とSenn HD700が今年の初めのトレンドではありました。しかし実のところヘッドフォン関係よりもやはり2012年はイヤフォンであったと思います。そういう意味ではUltrasoneが初のイヤフォンであるIQ/Tioを出したのは注目されることでしょう。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/298442071.html
また今年はポータブルアンプ同様にカスタムIEMも一般化してきました。その中でFitEar To Go 334などカスタム相当のユニバーサルIEMが出てきたことも注目に値します。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/253318386.html
それとFocalなどスピーカーメーカーがヘッドフォンの開発を行い、今年後半にはマーチンローガンまでも追従しました。Spirit Oneの完成度は高いと思いますのでこういう感じでやって欲しいものです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/260057987.html
こうしたマニアックが普通になる中で、FLAT4などユニークなイヤフォンもきちんと評価されるベースが出来てきたのは良いことです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/281564120.html


音楽配信ではニールヤングに振り回された一年でもありました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/249652534.html
しかしAppleから出てきたのは24bitではなく、CAF(Core Audio Format)を中間フォーマットに使うMastered for iTunesでした。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/253750773.html
Appleでは新楽曲フォーマットの噂もありましたが、
http://vaiopocket.seesaa.net/article/254615445.html
これはのちにニールヤングがなにかやってるという話になり、
http://vaiopocket.seesaa.net/article/262455301.html
PONOの登場となります。これもハイレゾDAPにつながる話ではあります。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/294652130.html
ただ、これらの新フォーマットで噂されたアダプティブ(適応型)というタイプはOraStreamで試行されていて、一つ注目ポイントになるかもしれません。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/274617721.html


スマートフォン関係ではAndroidでのハイレゾオーディオの扱いを研究する一方で、
http://vaiopocket.seesaa.net/article/263653182.html
Android 4.1でUSB Audio(iOSのデジタルアウト機能に相当)が発表されたりしましたが、現在でも活用されてはいません。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/278202078.html
http://vaiopocket.seesaa.net/article/281978580.html
一方iOSではAudioBusがリリースされ、Androidとのオーディオ機能の優位を広げます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/300522308.html
Androidではオーディオの動きが鈍い一方で、ワイヤレスのMiracastは予想より早くAndroidに取り入れられます。ただしAirPlayミラーリングに似た機能です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/293712825.html

今年のヘッドフォン祭ではいよいよ二日開催になるとともに、念願のSamuelsさんを呼べたのがうれしかったですね。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/299556400.html
HeadFiともヘッドフォン祭を軸に定期的に関わり合いを持つようになってきました。

さて、来年はどうなるか、また楽しみなことではあります。今年のご愛顧ありがとうございました。
posted by ささき at 09:27 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月07日

Channel Classicsのサイトに私の紹介文を掲載

クラシックのDSD音源に強いサイトとして以前オランダのChannel Classicsの紹介記事を書きました
この記事を向こうの人も気に入ってくれましたので、あらためてPDF版にして向こうのサイトで掲載することになりました。こちらのリンクです。
http://www.channelclassics.com/media/media/introduction.pdf
良録音で演奏も良いクラシックのDSD音源を探している人はぜひ下記のChannel Classicsを訪問してみてください。
http://www.channelclassics.com/
海外サイトですが買い方も上で解説していますのでよろしくお願いします!
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2012年11月21日

PS Audio ポール社長のブログとDACとDSD

昨年のいまころはDSD対応DACというと高価なPlayback以外はMytekくらいなものでした。私は昨年のAudio Basic誌のコンポーネントランキングの選定では欄外に枠を足してしっかりとMytekにも投票したんですが、票足りず圏外に終わりました。
まあ昨年暮れはそういう状況だったわけですが、それに比べると最近はわずか一年足らずでDSDネイティブ再生対応DACが驚くほど出てきています。しかしこれはそう意外なことでもないかもしれません。というのは流行りだからというほかに、今のDACチップにとってはDSD対応はかえって自然なことだからです。

いまPS Audioの社長Paul McGowanが自身のブログでそうしたPCMからDSDへの話題を書いていますが、ここで面白いのはPCMからDSDへの移行をマルチビットDACの問題点というところから出発している点です。
このブログポストはPS AudioのPS Tracksというニュースレター内のトピックです。
http://www.pstracks.com/category/pauls-posts/

簡単にいうとES9018とかPCM1704というデジタル信号をアナログ信号に「変換」するDACチップと言われているものは大きく分けるとマルチビット(またはラダーDAC)方式とデルタシグマ方式に分かれます。
マルチビットDACはビット幅を一ビットごとにステップのように積み上げていくわけですが、この各ビットはスイッチのようなものです。オーディオでの音声信号は一般的に電圧の振幅ですが、スイッチでゲートを開けて流すのは電流ですから、最終的には電圧が必要ではあってもDACから直接取りだされるのは電流出力となります。(だから後段のI/V変換が音質に重要なのだよ、というポール社長の持論ですし、PS Audio DACの売りでもあります)
このマルチビット方式は文字通りPCMのマルチビットのデジタル表現に対応しているので、PCMに適合した形式なわけです。つまりアナログ信号をPCMデジタルという「マルチビットのコード(16bitのワードデータ)」に変えて、それを再び各ビットに対応したマルチビットのスイッチ(ゲート)でアナログの電流に「デコード」してやるわけです。
しかしマルチビットDACの問題点は一ビット増やすごとに次のステップを達成するための精度が倍々と増えていくので16bitを過ぎるあたりからもう設計が限界に近くなるそうです。つまり16bitを超えるようなDACチップを製作するならばPCMで信号を受けても、それをいったんデルタシグマに変換して一ビットDA変換した方が簡単というわけです。それを考えれば24bit対応でマルチビットのPCM1704なんかは例外のようなものだとおもいますが、つまりPCM1704が固定的な人気があるのはマルチビットDACとPCM方式の相性が良いからでしょう。前に私のところでは書いたのですが、もともとデジタルデータ形式としてPCMを使用するならばマルチビットDACを使用するのが理想的というか自然というのもこの辺です。
ただし実際はPCM1704なんかはさきに書いたように例外的なわけで、通常は24bitを超えるようなDACは内部をデルタシグマで作るのがより楽というわけです。それならばそもそもPCMではなく、DSDを使用すればよいのではないか、というわけですね。PCMではマルチビットDACを使用するのが自然なように、デルタシグマDACならばDSDを使うのが自然というわけです。
このように結論的にはさきに書いたコッチ先生のホワイトペーパーに準ずるわけですが、こう考えていくとDSDの流れっていうのは単にPCMに対する目新しい新セールスポイントというわけではなく、24bitを超える現代DACチップの進化と適合する流れとして自然なものだということが分かるのではないかと思います。
さらに言うと、マルチビットDACという本来のデコード手段が行き詰ってきたPCM自体がすでに限界にきているということも言えるかもしれません。

それとこのポール社長のブログの良いところはとても分かりやすく書いてる点です。一連のPCMからDSDへの変化の記事を通して読むと、そもそもなぜPCM記録ではDACという変換機が必要で、DSD記録ならDACなどなくてもアナログ・ローパスフィルターを加える程度で音が取り出せるのか、ということがなんとなくでも分かった気になります。デジタルだからDACが必要、って言いますがそれはデジタルだからというよりPCMというコード化が必要な方式だからデコードする必要があるんじゃないのか、と頭を切り替えることができるわけです。
そう考えるとDACというのはデジタル信号をアナログ信号に「変換」するというよりも、PCMというコード化されたデータをコード化規約に基づいてデコードするという方がより適切で、WADIAではなぜDACをデコーディング・コンピュータと称しているのかも分かると思います。

私も人に言えませんが、難しいことを書くから偉いのではなく、難しいものを人が読んで難しく書くのはいわば当たり前で、難しいものを人が読んで分かるように書けるのが本当に理解してる人なんだとポール社長の記事を読んでて思いました。
ただポール社長も新しいエントリーで補足して書いてますが、実際はデルタシグマDACって言ってもESSなんかは中は1bitではなく6bitでのワイド表現を使っていて実際はもっと複雑のようですので念のため。上で書いたのはあくまで概念的なお話です。

というか、そもそもPS AudioってDSD対応DACありましたっけ?
ということは。。
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2012年09月25日

exaSoundからDSD5.6M対応のDAC登場

カナダのexaSoundがES9018搭載でDSD5.6M対応というe20 DACを発表しました。USBで384K/32bitまで対応します。
http://hifipig.com/exasound-audio-design-e20-dxddsd-dac/
値段は$2500とそれなりにしますが、バランス出力、ヘッドフォン出力装備となかなか良いです。ただUSB入力がミニ端子と言うのがいまひとつです。
DoPだったら初めてDoP1.1(352kで5.6M)を正式サポートしたと言うことになりますね。ちょっと注目です。
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2012年09月05日

QBD76 HDSDアップデートとApril EXIMUS S1アンプ

角田先生のところでQBD76をHDモデルからDSD対応のHDSDモデルに変えたと言うことで聴いてきました。それと角田さん試聴室のパワーアンプが変わり、6月に発売されたばかりのApril Music EXIMUS S1パワーアンプをブリッジ接続で導入したと言うことで聴いてきました。

こちらはQBDの内部写真です。
IMG_0073.jpg

左下が交換したUSB部分です。前のHDモジュールはバルク転送(古いHiFace OEM)でHDSDはクラス2対応の(新しいHiFace OEM)モジュールを使ってます。
QBD76の右サイドのあたりがQuteHDでも使われてるパルスアレイDAC部分です。ただしQBD76はQuteHDの4倍実装されています。

IMG_0077.jpg     IMG_0086.jpg

このアップデートではレンズドームまわりのリングが黒のHDSD刻印のあるものに変えられてデザインも引き締まります。また、内部のLED照明もオプションで変えられるとのこと。深みのある良い青(メーカーはグリーンという)でさすがにこの辺からうちのQuteと比べて上級モデルの品格があります。

IMG_0081.jpg

このライカ並みの精密感と重厚さ!(右はライカM9-P)

IMG_0095.jpg

角田さん試聴室ではApril MusicのEXIMUS S1ステレオアンプをブリッジでモノラル使用しています。S1のタイムロードさんのリンクはこちらです。
http://www.timelord.co.jp/brand/products/april-music/eximus/s1/?mode=consumer
ステレオアンプを2台使ってブリッジ接続にすると出力が4倍になるので一台125W/chのS1がブリッジで500W/chとなるそうです。S1はICEのデジタルアンプ設計ですが一部アナログが最終段に入ってるそうです。一台19万5500円税込とのこと。

IMG_0099.jpg

システムとしては下記の通りです。
Mac(Audirvana) → QBD76 HDSD → アキュフェーズプリ → EXIMUS S1 → フォーカル

試聴ではe-onkyoのHD音源を使いました。
http://music.e-onkyo.com/

EXIMUS S1は初めて聴きましたが、デジタルアンプの制動力の高いがっちりとした音だけれども硬すぎないですね。D級というよりはAB級アンプみたいです。一方でデジタルらしく制動力の高さを示すダンピングファクターが500もあります(つまり出力インピーダンスが非常に低い)。AB級とデジタルの良いところを合わせたようなアンプですね。

192kのホテルカリフォルニアではオールドロックをHD音源でならす魅力が感じられます。古い音源と感じさせず、マスターテープからそのまま音が出てるような細やかでリアルな再現です。QBD76+EXIMUS S1の組み合わせではPCMだけど全体的にきつさを感じさせないのがこうしたオールドロックの魅力を引き出してるよう。
ダイアナクラールのハイレゾでは奥行きを感じさせ、ヴォーカルの細かい息遣いが気持ち良いですね。

さてQBD76のDSDネイティブ再生の効果ですが、e-onkyoのゲルギエフ・マーラー2番で96kとDSD64を比べてみると96kも素晴らしくスケール感豊かに鳴らしますが、やはりDSD再生では自然でアナログ的な柔らかさと厚みが大きく違います。S1の500W+ダンピングファクター500の圧倒的な力強さと迫力も素晴らしく、フォーカルをぐいぐいと鳴らします。一台20万くらいのアンプだけどQBD76とフォーカルというハイエンドに挟まっても聴き劣りしないですね。

QBD76のモジュールをHDからHDSDにするとDSDに対応できるだけでなく、PCMの音も向上します。もともとのQBDは性能の割にUSBがいまひとつでした。HDで進歩しましたがHDSDはさらに音質も向上して、これで一級品に比肩できるPCオーディオ機材となったようです。

April Music EXIMUS S1は角田さん絶賛で、若い人に特にS1はお勧めということでした。まず一台で導入しては、と言うこと。まずS1を一台導入して、スピーカーを良いものに変えたらブリッジで駆動力を高める、というステップアップも良いですね。
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2012年09月02日

QuteHDの専用電源 Cantabile HST-QHD-PS レビュー

以前書いたQute HDの専用電源が届きました。実のところ少し前に届いていたんですが、ちょっと書く時間が取れませんでした。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/280180448.html
これは町田のオーディオショップであるカンタービレが独自に制作したもので、Chord QuteHD専用をうたっているところが良いですね。製作者はQuteHDの音にほれ込んで、これをぜひさらに磨きたいと開発したとのことです。

IMG_0095_filtered.jpg

色はシルバーとブラックの二種類あって、QuteHDの色に合わせられます。筺体の色でランプのカラーも変わります。なかなか細かいところまで気を使っていますね。

IMG_0102_filtered.jpg

大きさはQuteHDと組み合わせるのに適度な大きさです。QuteHDと専用電源は専用のケーブルで接続します。コンパクトながら本格的なオーディオ機器らしく底面には鋭いスパイクで三点支持しています。(設置に注意)

IMG_0106_filtered.jpg    IMG_0098_filtered.jpg

音は平面型ヘッドフォンのHiFiMan HE6とアンプはEF6で聴きました。アンプにはRCAでつなげています。
専用電源に変えるとはっきりと音がより洗練され明瞭感が増すと共に力感も増すように感じられます。楽器の音であればベルの音はより金属の質感がはっきりとし、弦楽器ではよりシャープになる感じですね。音楽全体の音がよりスケール感が上がり、音楽の躍動感も高まります。音質向上の効果も高いと思いますね。電源を使って聴いていた状態から、標準のスイッチング電源に戻すとかなり物足りなさが感じられます。
電源ケーブルを標準のものから変えることでも音を変えることができることもこの専用電源を使うメリットです。音の表現をケーブルを変えることで好みの音に変えられます。

QuteHDを持っている方にはお勧めですので、問い合わせてみてください。
http://www.cantabile.jp/
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2012年07月25日

QBD76がDSDに対応

QuteHDに続いてChord QBD76もDSDネイティブ再生に対応しました。こちらにリリースがあります(PDF)。
http://www.timelord.co.jp/wp-content/uploads/2012/07/chord_qbd76hdsd_pressrelease.pdf
DoP方式を採用していますので、QuteHDでの手順が参考になると思います。こちらも興味深いことですね。
posted by ささき at 23:20 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月11日

QuteHDのトランス方式アナログ電源登場!

ChordのQuteHDは大好評のようですが、たしかにDSDネイティブ再生が簡単にできて、しかもパルスアレイDACの音も良く、価格も手ごろという文句の付けどころのない製品です。
しかし、一点だけ残念なのが電源がスイッチングの貧弱そうなものだということです。ここが改善されればただでさえ高性能のQuteHDがどれだけ良くなるか、と思う人は多いでしょう。

そこで画期的なことに町田のオーディオショップ、カンタービレでQuteHDの専用電源を開発中とのことです。出荷予定は8月とのこと。
Cantabile HST-QHD-PS (CHORD USB-DAC QuteHD/Chordetteシリーズ 用強化電源ユニット)というものです。カンタービレのホームページはこちらです。
http://www.cantabile.jp/
QuteHDだけではなく、Chordetteシリーズ全般に向いているようです。

HST_QHD_PS_B_001.jpg

こちらリリースから引用します。


回路と使用部品に拘ったアナログ式電源ユニットを企画開発いたしました。
Qute HD/Chordetteシリーズ は、全世界での普及を見据えた極めて内容の充実した製品ではありますがその価格設定も戦略的ディスカウントプライスとなっています。
このディスカウントプライスを実現するための、1ファクターとして各国で異なる電源環境を外付けのACアダプターで対応させる事で合理的に実現していると言えます。
しかし、すでにある程度の経験を経たオーディオユーザーにおいては機器本来の能力を十全に発揮させるために、電源部がいかに重要であるかは、すでに周知の事実であります。
初めて Qute HD を試聴した時卓越した技術に裏打ちされた優れた音楽再生能力を確証すると同時に付属されたACアダプターを良質な物に変更すれば各段の音質向上が可能であろう事は容易に想像出来ました。
デジタル・データを音楽信号に変換する、最も重要なコンポーネントの電源部に良質な設計と充分な物量を投入する事は、音質の向上に不可欠です。
当製品は、QuteHDの他、同社Chordetteシリーズの各製品にもご使用出来ます。CHORD社の最新のテクノロジーと音楽再生への情熱で完成されたQute HD/Chordetteシリーズ の潜在能力を、確実に数段引き上げる事の出来るユーザー必携のアクセサリーとして、ご提供いたします。
当製品は、オーディオショップ・カンタービレのオリジナル企画/開発製品です。



■主な特長■
・トランス方式アナログ回路採用。
・DC12V/1Aで動作する、Chordetteシリーズ製品全般にご使用出来ます。
・オーディオ用電解コンデンサーを、複数パラレル接続する事で安定した電力供給と、充放電の高速化を実現。
・FURUTECH製ACインレット採用。お好みのACケーブルを使用出来ます。
・筐体はアルミ押出材ヘアーライン・アルマイト仕上。
・色は、Chordetteシリーズに合わせてブラック/シルバーの2色。
(当機の仕上とCHORD社製品とは仕上が異なりますので、完全な一致はいたしません)
■主な仕様■
*当製品は、最終工程をユーザー様に実施していただく「キット形式」の製品です。
組立作業はドライバー一本で簡単に実施出来ます。
・入力:AC100V 50/60Hz
・出力:DC12V 1A
・AC電源ケーブル/着脱式
・DC出力ケーブル/着脱式
・サイズ: w112 x h88.5 x d200mm / 足・突起部含まず
・重量:約 2.5kg / ケーブル含まず
・仕上色:シルバー/ブラック
・付属品:ACケーブル、専用DCケーブル、取扱説明書

発売予定: 受注生産品/2012年8月中旬出荷開始
標準価格 : 55,000円(税別)/57,750円(税込)


興味ある方は上記カンタービレさんまで問い合わせください。
ホームページに連絡先の記載があります。
posted by ささき at 00:34 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする