今回はタイムロードさんとDynaudioさんの合同イベントに行ってきました。「よい音とは」というテーマで、オーディオ評論家の小林貢氏と井上千岳氏を招いての試聴会です。秘蔵の音源を交え、アンプをCHORD、スピーカーをサファイアに固定してさまざまなソース機材を変えて実験的な試聴会でした。
関連リンクはこちらです。
http://tlcons.exblog.jp/
http://www.phileweb.com/news/audio/200804/10/7889.html
前半ではおもにダイナミックレンジが広いとはどういうことか、よい高域再現とは、低域再現とは、ということをさまざまなCDをかけて録音技術的側面から聞き比べて行くというものです。
ダイナミックレンジを意図的に圧縮した方がたしかに一聴すると迫力はありますが、よく聴くと各パートの微妙な表現の差が分かりにくくなる、などなかなか勉強になりました。
またオープンリールテープ2機種、DAT、LPなど、CD以外のさまざまな音源を駆使した点がおもしろかった点です。
特に今回は小林貢氏が製作したジャズの録音で、オープンリールのマスターテープ、自宅のスタジオでマスターから落としたレコード会社に送るCDR(モービル製のもの)、最終的な製品としてのCDを聞き比べたという点も興味深いところでした。たしかにマスターからデッキで再生するとヒスはありますが、音の厚みというか質感の高い表現力は圧倒的な感じがします。また音の広がり感もCDになるとぐっと落ちてしまいます。摩耗させるとよくないのでマスターテープはめったに再生できないとのことですが、貴重な機会でした。
また、今回はDATからも同じ音源を同じ16bitでサンプリングを44khzと96khzで変えたものの聴き比べというのも興味深いものでした。サンプリングレートを変えただけでもかなり繊細さや鮮度感は違います。
アナログというとLPというイメージですが、たしかにテープ機材というのも面白いものです(と、いってさすがにオープンリールには手を出せませんが 笑)。
CHORDのアンプとサファイア(30周年モデル)の組み合わせは透明感が高く、ソース機材の性能をそのままクリアに透過するようでこの会には向いていたように思います。
あとCHORDのレッド・レファレンスのレッドがレッドブック(CDの企画書のこと)から来ているというのもはじめて知りました。CDプレーヤーの決定版というような意味なのでしょうね。
今回はDynaudioのショウルーム(On and On)のリニューアルという意味もありました。まえは2階だったのが1階に移ったのですが、より試聴ルームらしくなったと思います。
休憩時間には飲み物だけではなく、スパークリングワインもふるまってくれてDynaudioのショウルームはとてもアットホームでしたね。
Music TO GO!
2008年04月12日
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