Music TO GO!

2008年04月10日

APureSoundのゼンハイザー用V3ケーブル

v3a.jpg

1. V3

Micro PortableにはHD25とAPureSoundのケーブルがなかなか相性がいいと書きましたが、もう少し欲が出てAPureSoundの新型のV3ケーブルでもう一度HD25用に作ってもらうことにしました。長さは1.1mと自分に合わせてオーダーしています。自分の使い方では1.0mだとやや短いし、1.2mだとやや余します。ちなみにAlexさんに関してはフィートでなくメーターでも頼めます。
ここで注意点ですが、V3は従来にあったケーブルの改良型ではありません。構造についても異なるようですが、詳しいことはHeadFiのV3スレッドに書いてあります。根本的な新設計でかなり大きく異なっていて、そのためかなり太くなっています。もともとはホームアンプ用と言えます。

v3e.jpg

以前はOption-1とOption-2という分類で同じケーブルをスリーブの違いでポータブルとホームに分けていましたが、V3の登場によってV3が基本的にホームユースで、従来品はポータブルということに分けられたようです。
そのため、V3が欲しいと明記しないとV3にならないかもしれませんので注意が必要です。

V3はスリーブの選択肢が増えたのも特徴です。そこで、ポータブルに使うには一番取り回しが良いとされるNylonスリーブを指定しています。Alexさんに聞いてみたところでも従来のoption1のように使いたいならNylonスリーブが良いだろうとのことでした。他はNylonよりややスリムに作れるようですが、硬くなると思います。
スリーブの質感はLarryさんのケーブルに似ています。太いんですが、柔軟性はあります。

今回のポイントとして、プラグは従来のHD650用のものだと柄(stem)の部分がかなり長く張り出して取り回しに不便だったので、今回はCARDASのプラグを使用してくれました。ただし$35ほどのオプションとなります。
実際に使って見るとたしかに首を回したときのひっかかりが軽くなり、なかなか快適です。ただしHD25だとプラグがゆるい傾向はあるようです。HD25はもともと取り外しができるように作られているわけではないので、この辺はしかたないところです。
ちなみにCARDASの貝のロゴはありませんので差す方向に戸惑いますが、反対にははまらないと思います。

2. V3とV2

v3d.jpg
(左がV3)

V2とV3を比較するとその太さの違いが際立ちます。
よくPADなんかのケーブルを大蛇といったりしますが、V3はヘッドホンケーブルの大蛇といったところです。ミニプラグから延びると、V3の方はほとんどプラグのままの太さですね。
最近はAPureSoundのロゴがついています。これはAlexさんがデザインしたものですけれども、音の特徴からインスパイアされたもので抽象的なものとか。

v3b.jpg      v3c.jpg

ゼンハイザー用のいいところは同じHD25に付け替えながら変化を確認できるところです。もちろんバーンインの時間が違うので単純比較はできませんが、特徴的なものはわかります。
V2からV3にスイッチすると、まず全体にやや明るく開放感を感じ、音が広がりを増して感じられます。
より透明感が高く感じられ、情報量という点で音が増えたように感じられます。この二点でV2よりも空気感があり雰囲気の表現力という点で一歩上を感じます。
広がりもかなり感じられて、HD25のコンパクトなイメージとはちょっと異なるものが感じられるようになります。
高域のベルもよりきれいに鳴り響き、音の切れの良さも印象的です。さまざまな相乗効果で全体により立体的なレイヤーを感じます。
また、傑出した特徴はV2でも高かった低域性能がさらに高くなったことで、低域はより深く、量感も増して豊かに感じられます。豊かな低域が下支えになってより再現力が豊かに感じます。
はじめはこの低域が特に強く感じられるので、ベースヘビーに思えますがバーンインが進むにつれて透明感が増すと同時に帯域バランスも良くなっていきます。
あとで書きますがこれは特に780のときに顕著ですが、HD25でも強く感じられます。

自分の耳が慣れるということもあると思いますが、V3は特にバーンインの影響が大きいと思います。たしかにV3の性能はかなり高いんですが、個性が強いためにはじめはそれがきつく感じられて解像感の高さがサ行のかすれ、低域の豊かさが低域の張り出し感にも感じられます。
V3に関してはバーンインが進むにつれて透明感が増すとともにこうした感覚が均されていくという感じが強いと思います。いまではサ行のきつさはかなり和らぎましたし、低域の張り出し感も薄れました。

また、音色的な点ではV3はより銀線のイメージに近づいたように感じます。
V2はV3と比較するとややこもりがちかと思いましたが、よく聞くとそういうよりもV2の方が銅線のウォーム感が強く出ているように感じられます。この点でV2の方がHD25にはあう面もあるかもしれません。
またV2の方がより耳に近く感じられ、耳元で囁くようなヴォーカルはよりHD25らしいとは言えるかもしれません。
posted by ささき at 22:43| Comment(2) | TrackBack(0) | __→ Senn HD25-1, -13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またまた物欲を刺激されるレビューをありがとうございます(^^)

まだAPureSoundさんとは取り引きしたことはないのですが、
ささきさんがお持ちのV2ケーブルは現在ラインナップから消えていますが現行の「Portable Headphone Cables」と姿形が良くにているので同等品となるのかなと思っています。

V3よりはリーズナブルなので、まずは手始めにと考えています。



Posted by NoRi at 2008年04月11日 01:06
こんにちは。V3良さそうですね。
私の25-1/2は650のケーブルを付けています。
LPをデジタルに落とした物をiMod経由で聴いてみましたら、自分の両耳がカンチレバー先端のダイアモンドチップになったような聞こえ具合に思わず嵌ってしまい、音溝の上を延々と走っているような錯覚を覚えました。

V3 近い内に多分行ってしまいそうな予感です。
Posted by stylustip at 2008年04月12日 10:40
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