izoのDAC内蔵ヘッドホンアンプであるiHA-1 V2と専用電源iPSU-1を自宅試聴する機会がありましたのでレポートいたします。
iHA-1 V2
iHA-1 V2は前作であるiHA-1の後継機で性能のブラッシュアップといくつかの新機能が追加されています。
もともと前作が登場したときに積み残しがあったと思います。ひとつはアナウンスされていた専用電源ユニットで、これは発売に間に合いませんでした。もうひとつはDAC内蔵アンプということで期待されていたけれども実装されなかったUSB入力の機能です。
iPSU-1
V2ではこれらがいよいよそろったということで、今回はこの二つの機能に絞った試聴をしました。
パッケージは前回同様に凝ったものでシールにまでロゴが抜いてあるこだわりがあります。
付属品はアンプ本体にはUSBケーブルとACアダプターがついています。
USBは簡易DACのようにUSBレシーバでDACするのではなく、いったんS/PDIFに変換して内蔵DACのPCM1796でDACするという本格的なものになっています。これによってUSBでも他のデジタル入力と同一の音質が得られるわけです。
またUSBからの入力でもiHA-1 V2をDACとしても使用してアナログ出力することが出来ます。
試聴構成はPC(DELL, Windows XP SP2)から付属のUSBケーブルをiHA-1 V2のUSB端子に接続します。PC上ではiTunesで作成したAppleロスレスの音楽ファイルをWinampから再生(ALACプラグイン使用)しています。これは基本的にわたしは楽曲ファイルはiPodのためにRIPしているのでアップルロスレスで管理していますが、再生ソフトとしてはWinampの方が音がいいからです。
わたしのPCではUSBは特にインストールの必要はなく、接続してすぐ使えました。USBドライバはWindows標準のものです。
ヘッドホンはオーディオテクニカのW2002を使用しました。
iHA-1 V2 + ACアダプター + USB
本体の音は基本的に前作を踏襲しているようです。音調もニュートラルで色つけは少ないと思います。悪く言うとやや個性に欠けますが、良く言うと強調感が少ない自然な音と言えます。ただ以前聴いたものより音質的には向上しているようには思います。DACの音質も単体DACほどの切れはないけれどもほどよくパンチがあり、ほどよく聴きやすくあります。そのせいか、前よりはクラシック向きでロックが苦手と言う感覚はなく、わりとジャンルを選ばずに聴けるようになったと思います。
またサ行のきつさが少なく、これは前作からのよい点だと思います。反面で高域が刺激的でないと感じるかもしれません。また低域の張り出し感も少なめで、全体に強調感や刺激性を避けている意図が感じられます。
またPCとあわせて使うという点ではコンパクトな筐体がなかなか便利で、USBの手軽さを生かしていると思います。実際にPCの上にちょんと乗せて使うのにはとても便利です。
iHA-1 V2 + 専用電源 iPSU + USB
iHA-1 V2は付属のアダプタと専用電源を同時に接続してスイッチ切り替えで、聴き比べることができます。
専用電源内にはトロイダルトランスとか高品質コンデンサー、また抵抗もビシェイのものを使うなどなかなかの品質ではあります。おまけのケーブルが付属していますが、わたしはアンプ用の電源ケーブルを使いました。
専用電源と本体は専用のケーブル(付属)で接続します。
たしかに電源をつけた方が音に厚みと実体感が加わり、軽めと思っていた本体の音に重みのようなものが付加されます。
はじめは差はおおおきくないと思うかもしれませんが、しばらく専用電源で聴いてアダプターに戻すと専用電源がないとちょっと物足りないと感じます。とくにベースなど低い方に効果があると思います。
本体は全体にきつさの少なく上品な反面で物足りなさがある部分もあるので、専用電源ですこし力感を足して上げるのはよいように思えます。
内蔵DACを使用して専用電源込みだとそれなりの能力を持っていると思いますが、あとは音の個性が気にいるかだと思います。店頭試聴ができるようなので、可能な方は試聴してみてください。
Music TO GO!
2008年01月30日
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