Music TO GO!

2019年03月08日

Ultrasoneから静電型ハイブリッドイヤフォンとEdition15の密閉型が登場

3/1よりアユートが代理店引き継ぎを行ったUltrasoneから2つの新製品が発表されました。
ひとつは静電型ハイブリッド形式のイヤフォン、SAPHIRE(サファイア)とEdition15の密閉型であるEdition15 Veritusです。
当日は再びCEOに戻ったマイケルウインバーグ氏が来日して製品解説をしました。ひげをはやしていたので前のイメージとはちょっと違いますね。

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Veritusとは真実という意味でEdition15の密閉型版です。ドライバーは同じですが、音は密閉型に合わせて一からチューニングしたということです。イヤパッドにも改良があるということ。

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Ultrasoneはチタン振動板の少し硬めの音が特徴でしたが、GTCドライバーでは柔らかめの音を目指しているということです。
デモ機を聴いてみましたが、解像感はとても高くてeditionスタンダードという感じです。

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また密閉型だけども広がりのある音が特徴的で、S-Logicが効いているように思います。もちろん密閉型のパンチもあって、低域は膨らみすぎてないが気持ち良いと思いました。edition9のような低域偏重という感じではなく全体にバランスは良く、高域もかなり伸びてワイドレンジ感も高いと思います。

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もうひとつの新製品、SAPHIREの登場した背景としては、edition7から15年ということで、edition7は当時はなかった価格帯のモデルだったが評判を得てハイエンドヘッドフォンとUltrasoneの礎となった、その15年後にイヤフォンで同じことをしたいということです。

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サファイアの名前はedition7 tributeをインスピレーションに青く輝く名前にしたということです。
Tribute7の記事はこちら
当初editionラインでイヤフォンをやりたかったが、前のIQがレベルが十分高かったので静電型で他社にないものにしたかったということです。
IQではダイナミックとBAのハイブリッドでしたが、BAとのハイブリッドにしたのは主にサイズ的な要因があったようです。実際にマルチドライバー・ハイブリッドとしてはかなりコンパクトです。

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SAPHIREは6ドライバーのBAと静電型とのハイブリッドタイプのイヤフォンで完全密閉型のシェルデザインです。静電型は2ユニットをスーパーツィーターとして使用しているということ。クロスオーバーは設けていないようです。2ユニット使用したのは試行錯誤していろいろな組み合わせを試した結果、この組み合わせが良かったということです。2ユニットはスタガード(ずらし)ではなく同一帯域を担当しているということ。
静電型としてはいわゆるエレクトレットタイプで自己荷電して外部のバイアス電流は不要なタイプです。ちなみに静電型ドライバーユニットはすでに市場に出ている他社の静電型イヤフォンの採用しているユニットとは異なるようです。

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3つ穴が開いているのはそれぞれ高域(と静電ドライバー)、中域、低域と分かれています。

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ケーブルは2ピンでリケーブルできますが、引っ込んでいるタイプで極性指示のためのノッチがついています。
用意されていたアンバランスとバランスは線材も異なり、アンバランスで聴くとIQに似た音調で、高音質だが厚みがあって優しく滑らかな音です。バロックバイオリンの倍音の響きは美しく、スーパーツィーターはアンビエント感のためのようなことを言っていたように音楽的な傾向の音作りのように感じられました。バランスではケーブル線材も異なり、より明瞭感が高くなるように思います。

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(左はFitEar EST)

BTとかワイヤレス製品は、と聴いてみるといまやっているという感じでした。また体制も少し変わったようで今後の展開も興味が持てます。

ところでedition7から15年ということは、考えてみるとうちのブログも15年ということに気が付きました。この世界もスピーカーオーディオ同様に歴史というものが感じられるようになってきましたね。
posted by ささき at 11:02| ○ ポータブルオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする