一つ前の「週末のオーディオの組み換え」記事と関連しますが、GS-Xをプリから外す前に、スピーカーとヘッドホンがプリまで同じという状況を利用してちょっとラフですがスピーカーとバランス駆動ヘッドホンを比べるという比較をしてみました。
バランス駆動対応のものとしてHP-2は開放型なのでCD3000を使います。
方法はスピーカーを鳴らしながら同時にGS-XにBlackDragon CD3000をつないで適当なポイントでA/Bをしながらスピーカーの音とヘッドホンの音を比べてみるというものです。プリアウトのon/offがないので当然スピーカーの音が流れているところでヘッドホンをかぶるということで、あまり厳密な比較ではありません。ただしバランス駆動ヘッドホンというものが音の再現性という意味でどういうレベルにあるかということを軽く確認してみたかったということです。
システムはこのようになります。スピーカーへはパワーアンプのLINN KLOUT(クラウト)を介します。ちなみにKLOUTへはアンバランス接続です。
LINN IKEMI->DLIII->GS-X->Balanced CD3000
LINN IKEMI->DLIII->GS-X->LINN KLOUT->Dynaudio Special 25
これはヘッドホンとスピーカーの鳴りかたの違いを明らかにするというものではなく、そこは当然違うものとして考えます。オーディオとしての音楽の再現性というところにフォーカスをあてるわけです。実際に音の傾向はプリが同じということもあってかなり似ています。
さきに書いたようにラフな比較なのであまり細かいことを書きませんが、スピーカーシステムを超えるということはないけれどもかなりいいレベルにはなってきているという感じはあります。価格的な差を考えるとバランス駆動のヘッドホンシステムはかなり健闘していると思います。
GS-X/Special25/KLOUTシステムよりGS-X/Balanced CD3000が比較上で一番気になったのは上下(高低)のレンジで、特に低い方が足りないと思います。BlackDragon CD3000も改造後はかなり下が出るようになったのですが、SP25はブックシェルフとしては図抜けた低域再現力を持っていますからそこは特に差がつくかもしれません。
その次が高い方の細かい音の解像力というかテクスチャーの表現力です。ここはやはりSP25の強みのひとつで、トィーターはスピーカー界でも名を馳せるESOTAR2ですからね。この辺はやはりヘッドホンも2Way化があってもいいんじゃないかと思います。
またかなり肉迫するのは音のコントロールの部分で、ここはわりといい感じです。SP25はこの辺はそう強いわけではないので、なかなか納得できる感じではあります。
総じてみて、やはり高性能ヘッドホン+高性能ケーブルでのバランス化というのはかなり可能性が高いと思いますね。
ただしヘッドホン自体の性能をまだ向上させる余地はあると思います。またGS-Xというかバランス駆動アンプの部分もまだ向上する余地はあるように思います。スピーカーシステムの変化で見えたようなLINNシステムの持つような空間表現の向上があればもっとバランス駆動の特性とマッチして音の世界も向上するでしょうね。
GS-Xもバランス駆動アンプではわりと価格も低い方なので、よりハイレベルのものがどういう音を出すのかはちょっと気になります。
まあ、当面はGS-Xのモジュールアップグレードに期待というところです。
Music TO GO!
2007年06月17日
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