週末にピアニストの進藤麻美さんのデビュー曲記念のミニコンサートを見てきました。
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技術力がすばらしく高くて指がよく動き滑らかで、音が鋭いというのが印象的です。アルバムも購入したんですが、選曲も興味深く有名曲と無名曲、時代が選ばれてます。
ピアニストがデビューアルバムでラ・カンパネラを収録するのはヴァイオリニストがデビュー盤でツィゴイネルワイゼンを収録するみたいな技術力の証明のようなものかもしれませんが、こうしたよく知られてる曲では切れの良いタッチがよくわかります。
演奏スタイルはダイナミックなタイプですが、タッチがよく音色が多彩なのでドビュッシーみたいなフランス系もこなす器用さもわかりますね。
でもこういう人はやはり現代曲が似合うと思います。そういう意味ではヴィラロボスのオリオン座の三つ星と、なんと言っても最後のヴァインのソナタが圧巻でした。
コンサートの冒頭はオリオン座の三つ星で始めたけど、その指使いにちょっと聞いてこの人は上手いって思わせてくれます。
ソナタは冒頭からノンジャンルの感覚がユニークですが、88鍵全部使うっていうこの曲はテクニカルでスピーディ、緩急自在のダイナミックさ。これはコンサートの最後の曲だったんですが、終わった時はこの人このまま倒れるんじゃないかと思ったくらいの演奏への没入感がすごい。アンコールさせるのがかわいそうと思ったくらい。
書評でも選曲が良いと書かれてるそうだけど、それは自分の魅せ所をよく知ってるということでもあると思います。
私もそんなにクラシック系は聞くほうではないけれども、最近だとこの人とヴァイオリンの小林美樹さんが、同じ楽器でも弾く人で違うんだなと思わせてくれた感じです。オーディオもそういうところを表現して欲しいところではありますね。
* Roonでのダイナミックレンジ表示: 16
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Music TO GO!
2017年03月06日
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