Music TO GO!

2016年12月30日

Music To Goの過去記事から2016年のトレンドを振り返る

今年も恒例の当ブログの振り返りから今年のトレンドを読み解く記事を書きました。うちはインデックスがないのが不便ではありますのでリンクもつけています。
一部多少前後しますが、ほぼ時系列的に記事を並べています。

* 1月

今年は2016年初頭のCESで話題となっていたRoon Readyの流れに刺激され、1月からRoonの調査を本格的に開始してRoonの記事を上げました。
特に注目したのはRoonがControl, Core, Outputsと機能が分かれているという点です。これはのちに1.2となって内部がRAAT化する際により意味を持ってきます。

オーディオファイル向けミュージックプレーヤー (20) - Roon、そしてRoonReadyとは
http://vaiopocket.seesaa.net/article/432678977.html
Roon応用編1 - HQ Playerの使用とシグナルパス
http://vaiopocket.seesaa.net/article/432877662.html
Roon補足1 - シグナルパスのオーディオ品質表示について
http://vaiopocket.seesaa.net/article/432913143.html
Roon補足2: 音楽ライブラリの見せ方について
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433203764.html
Roonのさまざまな名称についての整理
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433011338.html


Roon自体は昨年から海外で話題になってはいたんですが、はじめは使い方が簡単なソフトでAudirvanaのように音質を向上するという考えでもない、という感じだったのでそのときは興味が持てなかったのですが、だんだん調べていくと興味を持ってきました。それはネットワーク機能に関して(当時のRoon Speakers)で、従来のDLNAに代わるというよりも、ネットワークやUSB DACという違うと考えられていた分野を一元化できるという点です。このことは下記記事に書いています。

RoonとuPnP(DLNA)の違い、Roonの優位性、RAATの必然性
http://vaiopocket.seesaa.net/article/432956718.html

このときはまだRoonSpeakersという言葉が生きていたので、記録のためにあえて訂正しないでおいています。
面白い点は上の記事で書いたように、Roonのデータストリームは単なるファイル転送ではなく、アシンクロナスUSBのフローコントロールをネットワークでやってるようなものだということです。少し抜粋します。

"RoonではEndpoint(DAC)のクロックをCore(PC)にフィードバックしてできるだけ近くするようにネットワークパケットを使って調整するという手段を使ってるようです。
クロックが送り手と受け手で合わないとサンプル数にズレが生じるので、送り手(PCなど)が勝手に送る限りは受け手のクロックが良くても無駄・音質ロスが生じてしまいます。(送り手が正確に1秒に44000サンプルちょうど送らないから)
そこでRoonSpeakersでは受け手のクロックを送り手にフィードバックすることで、このロスを少なくします。アシンクロナスUSBのフローコントロールをネットワークでやってる感じでしょうか。"


同時にこのことはRoonとDLNAを根本的に別のものとしています。

"Roonの利点は裏返すとDLNAの利点ともいえるように思います。なぜかというとDLNAのメディアサーバーとレンダラーの間にはクロックの依存関係というのはなく、レンダラーという箱の中でクロックという厄介な問題を閉じ込められます。しかしRoonの場合にはCoreとEndpointの間ではクロックの関係ができてしまいます。"

ですから、Roonをユーザーが「DLNAの代替として使えるネットワークオーディオ」と考えるのはそうしても使えるので間違ってはいませんが、DLNAの延長にあると考えるのは正しくないと思います。

またこのころMQAもちょっとチェックをはじめてます。
MQAの2Lサンプル音源
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433177658.html

ただしMQAに関してはいろいろとあって、あちこちで聞く各方面からの「ほんとに音質がいいのか疑惑」とか、「DACのファームにはライセンスするけれど再生ソフトではライセンスしない問題」、とかあって、あんまり肩入れしないでちょっといまでも静観という感じではあります。

MQAでは4月にボブスチュワートのQA記事がComputer Audiophileに乗りました。これはいまでもMQAのバイブル的な記事だと思いますので、MQAとはなにかということはこのQAをみると良いと思います。
ボブスチュワートの「MQAの質問なんでも答えます」
http://vaiopocket.seesaa.net/article/436498152.html


* 2月から3月

2月にはいるとラズベリーパイに興味を持ってきます。ラズパイはずっと前(2013年)に書いたように家で使うMPDベースのミュージックサーバー的な運用が一般的ではあります。下で書いたRaspyFiはいまのVolumioのことです。

2013年の記事: Raspberry PIでMPDとUSB DACを可能にするRaspyFi (DSD再生も可能)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/374988227.html


この2月にふたたびラズベリーパイに興味を持ったのは2点あります。ひとつはポータブル運用ができるのではないかということです。というのは上の2013年の時点でもUSB DACを使ってDSDネイティブ再生っていうのはできていたんですが、このときと違っていまではI2Sベースの拡張ボード(HAT)がたくさん出てきていたからです。
そこでI2S HATボードを調べてIQaudIO PI-DAC+などを使用してポータブルでのラズベリーパイ記事を書きました。これらは従来の2段重ねのDAPをラズパイに置き換えたようなイメージですね。

ラズベリーパイ・デジタルプレーヤー試作とGPIO(I2S)接続
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433533136.html
ラズベリーパイとポータブルDAC付きアンプの接続 (HiFiBerry Digi+)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435089337.html
ラズベリーパイとポータブルアンプのアナログ接続 (HiFiBerry DAC+)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435420916.html
ラズベリーパイとポータブルアンプのアナログ接続 (piCorePlayer編)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435943475.html
国産ではこういうのもあります。これは少し後に書きました。
ラズベリーパイ用の新しいDACボード、msBerryDAC
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441962694.html


また実はもうひとつ含みがあったのは、IQ AudioがRoon対応を表明していたので、ラズパイ経験がRoonでも生かせるだろうと考えていたんです。
そこでラズベリーパイとRoonを組み合わせて、RoonReady対応(RoonBridge)の試験をやってみました。これはRoonフォーラムで情報をチェックしながらIQ Audioのひとにベータ版の状態で頂戴って言ってもらって試してたので、RoonReady対応を実際に試してみたのは国内でもはかなり早いタイミングだったのではないかと思います。当時はRoonReady対応デバイスは製品でも国内未発売のAriesとSonicOrbiterくらいでした。とにかくRAATというものを試してみたかったんです。
これによって一月の段階では頭の中で考えるだけだったRoonの仕組み(RAATとControl/Core/Outputsの関係)をはじめて実際に試してみることができました。

ラズベリーパイのRoonReady機器化(Roon Bridge)について
http://vaiopocket.seesaa.net/article/434234805.html


そしてさっそくRoonのシステムの柔軟さと音質という面に切り込みました。やはりオーディオであるからには音質面での得失は重要です。

RoonReadyの音質
http://vaiopocket.seesaa.net/article/434348250.html
RoonReadyとDLNAの構成と音を比べてみると
http://vaiopocket.seesaa.net/article/434349382.html


この辺はあとでPhilewebに書いた記事のもとになる研究みたいなものでした。


このほかでは二月はポタ研もあって製品レビューもたくさん書きました。
ポタ研2016冬レポート
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433778260.html


Triple.fiの進化、JH Audio TriFi レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433217427.html
新世代のハイエンドケーブル、Crystal Cable Next登場
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433412898.html
Astell & Kern 第三世代のスタンダード機、AK320レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433284579.html
AK380 CopperレビューとAK380とAK320
http://vaiopocket.seesaa.net/article/433658083.html
Astell & Kern AK380 アンプ Coppperレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/435583495.html
スイッチング電源をクリーンに、iFi iPurifier DC
http://vaiopocket.seesaa.net/article/434054755.html


ひさしぶりにiQubeもレビューしてみました。新型のV5です。
Qables iQube V5レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/434185116.html


* 4月

4月になるとRoonの大型アップデートである1.2が登場しました。
Roonの革新、Roon 1.2登場!
http://vaiopocket.seesaa.net/article/436667160.html


これはRoonとしてほぼ完成された版で、RAATをネットワークでもUSB DACでも汎用的に使用することのできるバージョンです。3月にiQ Auidoを使用して実際にRAATを試用してみることができたわけですが、これはファームウエアを書き換えたようなものです(AriesやSonicOrbitorと同様に)。
今度は汎用イメージでインストールできるより柔軟になり、内部のデータストリームがローカルもリモート(ネット)もRAATで統合されたことでラズベリーパイでもRoonを使うことができるようになりました。この1.2からはもうDLNAとは異なる世界に突入し、あわせていままでの制限だったプライベートゾーンが廃止されました。
Roon 1.2の応用例 ラズベリーパイとUSB DACの使用
http://vaiopocket.seesaa.net/article/436719784.html


この辺を調べた結果をもとにRoonReadyとRoonの音の魅力の記事をPhile-webに執筆しました。やはり音質に関しては一般的なハイエンド機材を使って試さないと説得力が少ないので、音元さんの試聴室のアキュフェーズやTADなどのハイエンドオーディオ機材を用いて自分の考えを確かめたわけです。
RoonReadyとRoonの音の魅力の記事をPhile-webに執筆しました
http://vaiopocket.seesaa.net/article/437160279.html

実はこの時の記事は1.2を想定しないで書いていたのですが、1.2が直前に出て、急きょ内容を1.2向けに書き直しました。そのためRoonにプライベートゾーンなる制限があったと知っているのはうちのブログの読者くらいになってしまったかもしれません。

またラズベリーパイへのRoonの応用とRAATの紹介についてはのちに7月にPhilewebに書いています。
RoonReady機器の拡大と非対応機へのRoonブリッジ応用の記事をPhilewebに執筆しました
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439843019.html


Philewebでは少し応用的な記事が先行してしまったので、基本的な説明をしようということで、Roonの疑問に応えますの記事を8月に書いています。Roonとはなんぞやという方はこちらからご覧ください。
なおインテジャーモードや排他WASAIなど技術的内容は私の推測ではなくRoon Labsに問い合わせて回答を得ています。
Roonのギモンに答えます記事をPhilewebに書きました
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441506499.html


製品系ではJH Audioのフルメタルジャケットの3兄弟を串刺しでレビューするという試みをしています。個性的なJH Audio製品を別々の記事ではなくひとつにまとめてレビューすることで個性差をみてみようというわけです。
JH Audio Siren第二世代、フルメタルジャケットシリーズ レビュー #1 イントロ・開封編
http://vaiopocket.seesaa.net/article/436348293.html
JH Audio Siren第二世代、フルメタルジャケットシリーズ レビュー #2 音質編
http://vaiopocket.seesaa.net/article/437213161.html
ROSIEは遅れたのでこちらせに書いています。
JH Audioらしいプロ品質のエントリー機、ROSIEレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/438306504.html


* 5月から6月

だんだんとこの辺になるとiPhoneのイヤフォン端子がなくなるという噂が現実的に語られるようになり、その周辺の話題もなされています。

この辺から左右独立型の「完全ワイヤレス」イヤフォンについてもまじめに取り組み出しています。まずEarinとDashを例に挙げて、左右分離型では左右ユニット間の通信がポイントになることを考察しています。BTを使う方式と、NFMIについて書いています。まだこのころは「完全ワイヤレス」という言葉を使っていませんね。
左右独立型ワイヤレスイヤフォンのトレンドと秘密
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439219276.html


イヤフォンにとっては新しい技術となるNFMIについては下記の記事にまとめました。これは電波ではなく、電磁誘導を使って通信する方式です。こうして少しずつ「完全ワイヤレス」という新しい技術について必要となることの調査を地道にしていったわけです。
完全ワイヤレスイヤフォンの技術(1) - NFMI
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440014833.html


iPhoneではライトニング派かワイヤレス派かなんてことに分かれ、シーラスロジックからライトニング開発キットなども出ています。
シーラスロジックから公式?ライトニングヘッドホン開発キット登場
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439549247.html


一方でAudroid系の動きとしてインテルが提唱するUSB-Cオーディオについての記事を書きました。
ポスト3.5mmの新顔、インテルの提唱するUSB-Cデジタルオーディオ
http://vaiopocket.seesaa.net/article/437810699.html
これはやがて半年後に10月にUSB Audioクラス3.0としてまた出てきます。
USBオーディオデバイスクラス3.0発表
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442424054.html


またおなじみヘッドフォン祭の記事も書いています。新オルフェウスが話題でしたね。
わたしはカスタム座談会の司会をやったり、音楽出版のヘッドフォンアワードの授賞式の進行なども務めました。
ヘッドフォン祭2016春
http://vaiopocket.seesaa.net/article/437455188.html


最近ではベント機構はイヤフォンのキーワードの一つですが、ここではADELのベントについて、音質差があるということも書いています。
64 AudioのADELモジュールによる音質の差(S1とB1)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/437594645.html
MAM(マニュアルモジュール)については8月に記事を書いています。
ADELモジュールによる音質の差(MAM、マニュアルモジュール)
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440804535.html


なつかしのER4Sの後継機が出ると言うので、ついでのなつかしのER4Sの思い出などを語ったりもしています。
ER4SR/XR発売と、わたしとER4S
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439346462.html

なつかしのというと、HeadRoomがひさびさに新開発のヘッドフォンアンプを出しています。ポータブルの方もまた作ってパワフルなアメリカンサウンドを聴かせてほしいものです。
Headroomの帰還
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440023905.html


またCampfireのAndromedaもレビューを書いていますが、これはかなり人気機種となりました。
Campfire Audioの新フラッグシップ、ANDROMEDAレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439105085.html


* 7月から8月

いよいよiPhone7の発表を前に実際の「完全ワイヤレス」の機材レビューをはじめます。まずはこの手では元祖ともいえるEarinのレビューをしています。
左右分離型のBTワイヤレスイヤフォン、EARINレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439637957.html

ちなみにこの記事の最後に意味ありげに伏線を書いていますが、これは諸都合で伏線回収ができませんでした。。まあそういうもので。

このころになると完全ワイヤレス自体にかなり興味を持ってきて、ダイナミックタイプのAria Oneのレビューもしています。この辺から「完全ワイヤレス」という言葉を使ったと思います(英語で言うとTrue Wireless, Complete Wireless)。新しい概念はやはり統一した言葉を使った方がわかり良いと思います。
完全ワイヤレスイヤフォン、fFLAT5 Aria Onレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441265444.html

8/25にはErato Applo 7の記事を書いています。これはおそらく現状ではベストな完全ワイヤレスかもしれません。ちなみにErato audioは台湾系でNuForceとも関連ある会社です。
完全ワイヤレスイヤフォン、Erato Apollo 7レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441325724.html

国産の完全ワイヤレスであるONKYOのW800BTはやや遅れて10月に発売されました。
国産の完全ワイヤレス、ONKYO W800BT
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442875214.html


WestoneからはBTワイヤレスアダプターも発売されています。いままでのイヤフォンを使いたい方には良い解法でしょう。
Westoneからワイヤレスアダプター発売
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440458384.html


音質の良いBTヘッドフォンではシンガポールのPendulmicもお勧めです。
DJタイプの高音質BTヘッドフォン、Pendulumic TACH T1
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442689135.html



いよいよRoonReady機器が国内でも発売され、RoonからみではオリオスペックさんでPlayPointの試聴会も実施しています。Roonの浸透度自体はまだまだだったと思いますが、みな興味を持ってくれていました。
オリオスペックでのPlayPoint試聴会終了
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440348117.html


またRoonではNanoPi Neoっていう小さなワンボードコンピューターを使って、普通のUSB DACをネットワーク対応にするという実験もしています。これはRAATが柔軟でRoonBridgeが軽量だからできることで、個人的にはこの辺がRoonの真骨頂かとおもいますね。
Nanopi NeoのRoonでのネットワークブリッジ応用例
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441031678.html
NanopiNeoについてはこちら。
最安のRoonReadyデバイス?、 NanoPi Neo
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440721221.html


製品では今年の台風の目となったAK70のレビューをしています。いままで光でDAC付きアンプと接続していたのが、この機種からはUSBに変わるというエポックメイキングな節目だったかもしれません。
Astell & Kernの新しいエントリー機、AK70レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440521822.html

さまざまなUSB DACとの組み合わせについてはのちに10月に書いています。
AK70のUSBオーディオ出力機能とDAC内蔵アンプいろいろ
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441032048.html

またAKT8iEも新型のMKIIが登場しています。ダイナミックとしてはかなり完成されたモデルになったのではないかと思います。
テスラドライバーイヤフォンの後継機、AK T8iE MkIIレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440805035.html

Laylaカスタムなんかも書いて、ユニバーサルとの比較もしています。やはりLaylaはよいですね。
JH Audio Layla カスタムIEMレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/440556027.html

カスタムではUM Mavisカスタムもレビューしています。Marverickとは良い対象になりそうな兄弟機ともいえそうです。
UM Mavisカスタムレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/439943799.html


* 9月

いよいよiPhone7が発売されて、予想通りイヤフォン端子がなかったのでいろいろな考察記事を書いています。iPhone7のインパクトはイヤフォン端子廃止だけではなく、カメラも「マルチアパチャー、マルチレンズ技術」が採用されたのですが、これも記事にしています。
トレンドリーダーとしてのアップルと二つの技術トレンド
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441902779.html
iPhone7のイヤフォン端子廃止とレイテンシー問題
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441962008.html

期待のAirPodsはなんと12月まで販売がずれ込むことになりました。12月にちょっとAirPodsの考察を書いています。
AirPodsの左右通信方式について考える
http://vaiopocket.seesaa.net/article/445197092.html


またこのとき標準添付された3.5mmヘッドフォンアダプタについては、おまけにしてはなかなか良かったので記事にしてみました。
Apple純正3.5mmヘッドフォンアダプタの実力とは
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442816731.html


PCオーディオ関連ではMicrosoftがようやくUSB Audio class 2.0のサポートを表明しました。これはマイクロソフトの開発フォーラムをずっとウォッチしていて見つけました。AndroidのUSB標準ドライバー対応のときもそういう感じで見つけました。やはり開発フォーラムが一番の情報源です。
いよいよWindowsにUSBクラス2ドライバーが導入されるか?
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441536245.html
Microsoftが正式にWindows10のUSBオーディオクラス2.0サポートを認めました
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441555955.html


またAndroidでも新しいOSが出たのですが、相変わらずオーディオ機能はまじめに使えないように思います。
Android 7.0とUSBオーディオクラスドライバ
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441662286.html


製品ではNobleのKatanaユニバーサルをレビューしましたが、Katanaはリファレンスの新基準となりえると思いますが、またのちのK10encoreも考えると独自発注BAというものにちょっと興味をひかれるきっかけともなりました。
Noble Audioの新フラッグシップ、Katanaレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441829630.html

またKatanaをさまざまなWagnusさんとの交換ケーブルとも組み合わせたリケーブル記事を書いています。
究極のKatanaを求めて。Wagnusの交換ケーブルレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442816560.html


また64 AudioではあらたにADELからAPEXを採用しました。
64 Audioの新しいAPEXモジュール試聴
http://vaiopocket.seesaa.net/article/441691244.html

ちなみにADELはEmpire Audioと組むことになりました。

東京インターナショナルオーディオショウではRoonReadyの国内対応も興味ありましたが、LINNのKatalystに注目しました。私はLPサイズ黒箱のLINNユーザーでもあるんで、ここでかつてのNumerikに思いをはせましたが、マランツのディスクリートDAC採用なんかと考え合わせるとLINNにとって使いなれたバーブラウンからAKMへの変更という意味合いが大きく、AKM/ESSの新型DACチップ寡占時代の象徴だったかもしれません。
東京インターナショナル・オーディオショウ2016に思うこと
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442490098.html


* 10月から11月、12月

10月になると恒例の秋のヘッドフォン祭です。たくさんのイヤフォン製品とともに新型Walkmanなんかも話題でした。私はJH AudioMichellとDita Dreamのプレゼンをしました。
ヘッドフォン祭 2016秋レポート
http://vaiopocket.seesaa.net/article/443121774.html


またこれにつれて製品紹介が多彩なラインナップとなります。やはり春と秋は新製品が多いですね。
Westoneからは待望のフラッグシップW80が登場しました。コンパクトでハイエンドの音、あいかわらず感心しますがこれについての設計者カール・カートライトへのインタビューはのちに12月に実現します。
待望のWestoneの新フラッグシップ、W80レビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442751991.html

チタン製カスタム FitEar TITANも話題となりました。金属ならではの質感もよいですが、Airとは音も違います。
チタンカスタム、FitEar TITANレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/444061317.html

Oppo HA2SEもイヤフォン端子のないiPhone7にお勧めと言えるでしょう。スマホ使いによく考えられて設計されてます。
スマートフォンに最適のDAC内蔵ポータブルアンプ、OPPO HA2SE
http://vaiopocket.seesaa.net/article/442875600.html

Campfireからは流体金属を使って第二世代ラインナップのようなNova、Dorado、LyraIIをレビューしています。やはりCampfireのラインナップは個性的なのであえて一記事にまとめて比較して個性を見てみました。
Campfire Audioの新ラインナップ発売、VEGA、DORADO、LYRAIIレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/443578161.html

Michelleはちょっと遅れてレビューしています。これは最強の普段使いイヤフォンみたいな感じですね。
JH AudioとAstell & Kernコラボの新作、Michelleレビュー
http://vaiopocket.seesaa.net/article/444304450.html


またひさしぶりにiPhoneの高音質再生アプリの記事も書きました。
iPhone 7とApple 3.5mmアダプタに手軽にHiby + Michelleなんかも良いですよ。
高音質再生アプリ、HibyMusic Player iOS版
http://vaiopocket.seesaa.net/article/444835070.html


12月はいよいよというか、待望のカールとクリスのカートライト兄弟のインタビューができました。
これによって、イヤモニ黎明期の流れがかなり分かるようになりましたのでその記事をかきましたが、こちらは新年の記事となる予定です。

このほか、音楽関係の一年の出来事では私的に今年はキースエマーソンとグレッグレイクの逝去がかなりショッキングなことでした。でもかれらの名曲・名演はずっと残っていくことでしょう。
ピアノ協奏曲第一番 - キースエマーソン
http://vaiopocket.seesaa.net/article/434862977.html
Still You Turn Me On - グレッグレイク
http://vaiopocket.seesaa.net/article/444723291.html



今年はRoonからはじまって、ラズベリーパイの応用、そして完全ワイヤレスが私的トレンドでしたでしょうか。Roonはロンチから半年以上遅れて興味を持ったのでフォーラムを読みあさって知識をつけて記事を書きました。当時はKB(Knowledge Base)もなかったので大変でした。
一方で完全ワイヤレスはイヤフォン端子がなくなるというiPhone7にあわせて計画的に少しずつ立ち上げてったのが上の流れでもわかると思います。
また新製品もかなりたくさん登場しました。MQAはいぜん様子見というところ。

来年はというと、
かつてiPodと標準イヤフォンから高性能ヘッドフォンがほしくなる人がたくさんいたように、来年はiPhoneとAirPodsから他の完全ワイヤレスも欲しくなっていくひとも多くなることでしょう。
来年のPCオーディオ系ではRoonの今後というところで、RavennaなんかのAOIPネットワークDACとの関係がちょっと注目している点です。
またAKM/ESSの新DACチップ寡占時代ということを考えると、その動きがポータブルにどう影響するかとか、あるいはだんだん見え始めたディスクリートDACの動き、海外では特にマルチビットDACが増えるかどうかにも注目があるかもしれません。「DSDネイティブ再生」の次に来るのが「PCMネイティブ再生」であるところのマルチビットDACだと面白いんではないでしょうか。

さて、来年も当ブログをよろしくお願いします。
posted by ささき at 10:32 | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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