日本での参加費は12800円で、ダイナミック型のMMCXリケーブルが可能な本格的なものです。チューニングという観点からするとダイナミックの方が自由度があるとはいえるでしょう。
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使われるイヤフォンもほとんど参加費はパーツ台だけでとんとんというくらいなので、できるイヤフォンは市販品相当だとなかなかのものというのがわかると思います。十分に自分でも使えるくらいになるので、それ目当てということでも良いと思います。
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上のようにはじめにパーツをすべて皿に開けます。このときにパーツが小さいので神経を使いますが、実際のパーツはもっと小さいと言われて改めてイヤフォンのミニチュア感覚の世界に感じ入ります。
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上でブラブラしてるのがダイナミック・ドライバーです。ハンダは使わずに部品を止めていくだけですが、なかなかうまくはまりません。ドライバーのゴムパッキンなどは熟練は1秒でやるそうです。
だいたい作ってチップとケーブルをつけると音を聴くことができます。今回は特別にFinalの好意でJabenのSpiral Strandケーブルをおごられたので音が良すぎという感じです。これが一万くらいの音か!といいたいところですが、ちとベースが過大な感じです。
そこで次は聞いたらチューニングに移ります。
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まずドライバー自体の背面の開口部をテープで塞ぎます。上の写真で左のドライバーの下にあいた穴をふさぎます。右はすでにふさいでいます。ただしこれは完全にふさいでいるわけではなく、いくらか通気しています。ダイナミック型はこれが大事なので、これになにを貼るかがポイントだそうです。
実際はバックベントよりも、ドライバー自体の開口部ポートが低域に与える影響が大きいそう。
これですっきり上質な音になった気がします。言い換えると少し高いイヤフォンになった感じです。低域が抑えられよりフラットになりヴォーカルも引き立ちます。このドライバーの背面の開口部で100hz-1Khzまでを抑えるとのこと。
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次は上のハウジングのバックベントを塞ぎます。ねじで回転させて開口部を閉じます。こちらは低域でもより低い方をかえるということで、いわゆる重低音がなくなる感じがします。ここは確認したら好みで戻します。
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![IMG_3264[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_32645B15D-thumbnail2.jpg)
次は上のようにいわゆる音響フィルターをチューブに詰めてハイを抑えます。密度が高いほどハイが落ちるわけで、ストッキングなどを入れても良いそう。実のところこれをいろいろ家にある素材で変えて欲しいということです。天然素材が良いそうです。またハイを変えることで知覚的に低音も変わるとのこと。
最後にメッシュのフィルターをつけるが、これはイヤワックス(耳あか)用なのでなくても良いそうです。むしろいろいろフィルターを変えるにはいらないかもしれません。
![IMG_3254[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/IMG_32545B15D-thumbnail2.jpg)
けっこう立派なイヤフォンが出来上がり、音質も良くて十分これで楽しめます。
まとめるとチューニングのポイントとしては、次のようになります。
1. チューブにフィルターを詰めて高音域の調整
2. ドライバーの背面開口部のテープを変えて低音の調整
3. ハウジングのバックポートの開け閉めで超低域の調整
加えてケーブルを交換することでも音が変えられます。
イヤフォンの構造が分かりやすく、チューニングなどの知識も得ることができ、作ったイヤフォンで楽しめるとなかなかお得な講座ですので次の開催にはぜひ参加してみてください。
ファイナルデザインの口座案内(前回)はこちらです。
http://final-audio-design.com/archives/3832