Continental Dual Mono(CDM)はALOの最新のDAC内蔵ポータブルヘッドフォンアンプです。真空管を採用している点からはあの評判の良かったContinentalを想起するでしょう。CDMはより大型でポータブルでの究極を目指した製品と言えます。
ALOのCDMホームページはこちらです。
http://www.aloaudio.com/amplifiers/continental-dual-mono
CDMはこの週末にポタ研のミックスウェーブさんのブースで試聴することができますが、それにさきだって今回はポタ研予習としてCDMを考えてみようと思います。まずはCDMがどういう製品か、ということです。
DAC内蔵ポータブルアンプと言っても、私が思うにCDMはアンプとしての性格がとても強いと思います。まず入出力を見るとデジタルに比べてアナログの入出力がとても豊富であるということがあります。2.5mmバランス入力まであります。対してみるとHugoはDACとしての性格が強いと言えましょうか。
たとえばアンプ部分はバランス設計がなされています。アンプとしては真空管アンプでサブミニ管の6111を採用しています。6111は双三極管(1本でステレオ)なので、二本で4ch対応していることになります。
また回路の特徴としてはDC/DC回路やステップアップトランスがなく、ノイズレスであるという特徴があります。またマイクロフォニックノイズも低く抑えられています。実際にシャーシをがしがしたたいてもマイクロフォニックノイズはまったく出てきません。旧Continentalはパワーがありましたがノイズとマイクロフォニックの影響がありました。CDMではそれを改良することでよりイヤフォン向けに適性があります。
そしてCDMの一番の特徴は「真空管交換(真空管転がし)」がポータブルなのに可能であるということです(セルフバイアス)。マニアックなこだわりが感じられますね。
私が思うには、CDMは単にContinentalの改良というよりも、ALOの誇る真空管アンプであるStudio Sixのポータブル版を目指した、ポータブルの最強真空管アンプを作るというところにあると思います。
DACもWolfsonフラッグシップのWM8741を採用するなどかなり強力ですが、ここも真空管アンプの良さを引き出すためにWM8741を採用したということです。実際にESSも試したそうですが真空管の音に合わなかったそうです。これはKenさんのめざすアナログ的な音ですね。
実際に軽く聴いてみました。RWAK120をソースとしてアナログ入力で聴いてみましたが、驚くほど豊かで厚みのある音です。ポータブルでは聴いたことがないレベルですね。アナログ入力でこそ生きるアンプかもしれません。後でまたいろいろな運用をして記事を書いてみたいと思います。
そうしたALOのKenさんの理想と思う音を、あのRed WineのVinnieさんが設計して実現したCDMをどうぞ週末はポタ件で聴いてみてはいかがでしょうか。
ミックスウェーブさんではほかには同じくKenさんのCampfire Audioのイヤフォンや1964のV6ユニバーサル、マベリックなども展示されます。
Music TO GO!
2015年07月09日
この記事へのトラックバック