本日アユートさんからJH AudioとAstell&KernのコラボであるLayla(レイラ)とAngie(アンジー)の待望のアナウンスがありました。
JH Audio Layla + AK240
レイラとアンジーはまず1/21(水)12時、直販限定でのモニター先行販売実施します。詳細は下記をご覧ください。
http://www.akiba-eshop.jp/JHAudio
本稿ではまず新しいフラッグシップであるレイラについて書いていきます。レイラについては先の記事もご覧ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/410935413.html
レイラはロクサーヌと同じ4x4x4の12ドライバーですが、ドライバーは一新されています。特にクロスオーバーに改良がくわえられ、フラットな特性のために急峻な4次クロスオーバーを使用しています。ちなみにロクサーヌは2次クロスオーバーだそうです。名称はロクサーヌに続いてロック女性名でクラプトンの名曲レイラから取られています(原曲はデレク&ドミノス)。 このまえジェリーに「次はロザーナ(TOTO)かジュリア(ビートルズ)でしょ?」と聞いたら「はは、あとはロージー(ルースターズ)とかね」と言ってたんで次はRosieだったりして。
* 開封の儀とファーストインプレ
レビュー用のレイラが届きましたので開封の儀とファーストインプレをさっそくお届けします。
箱はシュリンクラップされていて、背面にはジェリーの写真が印刷されています。
外箱を取ると内箱に少し隙間があって、そこにカーボン柄の内箱が覗いてるのが凝っています。
外箱を開けると薄い内箱があり、その下にカーボンカスタムについてきたカーボンのケースが底に入っています。外箱にはアクセサリー用の箱があって、保証書とベース調整ドライバーとクリーニングキットが入ってます。
インサートの紙でJHAudioのクライアントリストが入ってます。この外箱の外周にスペアチップが付いてます。チップはラバーとフォームのMLSが入ってます。チップはロクサーヌと同じように見えます。
カーボンのケースには豪華なベルベットのポーチが入っていて、その中に2.5mmバランスケーブルが入っています。このポーチがレイラケースになると思います。
中箱にはレイラが入っていて、3.5mmケーブルが付いてます。レイラはカスタムロクサーヌと同じくフルカーボンシェルで見ると思わず、おお、と出来の美しさに声をあげてしまいます。
そしてレイラではさらにチタン枠のカーボンフェイスプレートがはめてあります。この部分はジェリーに聞いたところギターのピックをデザインしたということです。チタン枠は光の当たり方で光が変わり、ユニットごとにみな異なるはずです。
AKR03との比較です。AKR03ではプレートのみカーボンで、シェルはクリアです。レイラは音導穴が3穴でステンレスチューブであることがわかります。
まずエージングゼロですが、ファーストインプレということで音を聴いてみました。装着感はAKR03と似た感じです。チップはラバーのLを使いました。
まず3.5mmケーブルでAK240で聴いてみます。ベース調整は今回は初期位置から動かしていません。
音はロクサーヌと似た傾向でとても洗練された整った音調です。しかしロクサーヌよりさらに広がりがあり、音が澄んでクリアでシャープです。低音域はないわけではなく、標準位置で十分あります。チップLでけっこうシールされているということもあると思います。またベースのピークがロクサーヌより低い方にあるように思います。ベースはパンチがあり、とても引き締まった感じですね。ぱっと聴いて一言で言うとたしかにカスタムロクサーヌを上回る音質です。
音数が多く、音の遷移がなめらかです。また音の豊かさという点でも優れています。厚ぼったくならない感じで豊かな音です。比較するとロクサーヌは痩せて音が薄い感じです。それだけ聞けばそんな印象ありませんが。。生パーカッションではハッとするような打撃感のリアルさを感じます。情報量という点もありますが、歪み感が少ないのか楽器の音色のリアルさはいままでにないレベルです。ソプラノの伸びの良さも逸品です。
AK120IIではさらにシャープ感があり、楽器音が美しいですね。脚色された美しさではなく、雑味がないというか純粋な美しさです。立体感は際立っていて楽器の分離感はいままで聞いたイヤフォンの中でも最高レベルです。
しかし本当にこれが12個もドライバーが入ってるんだろうか?と思いますね。まるで調和して完全なハーモニーを奏でる小宇宙のようです。
エージング前にちょっとだけ聴こうと思ったけど、ちょっと耳から話せなくなった。聴きなれたAK240やAK120IIでもたびたびハッとしてこれはっていう音再現を聴かせてくれます。なにこのヴォーカルは、なにこのパーカッションはっていう感じでため息が出てきます。
アンジーとロクサーヌは長短があるけれども同じくらいの音質レベルのように思いますが、レイラは完全にいち抜けしてより高みにいます。私が持ってるイヤフォンではカスタムもユニバーサルも含めてさっそく一番の座を奪ったかなとも感じます。しかも完成度が高い、とちょっと興奮気味です。
あれ?もしかして私、エージングゼロのイヤフォンにこんなこと書いちゃった? 笑
しかし正直レイラは事前情報からモニター的でドライと思ってたんで完全に肩透かしされた感じです。これは完全な性能を誇り、かつ「音楽的な」イヤフォンです。
この前12月にジェリーが来日した時にレイラとアンジーのインタビューをしたんですが、そのときにレイラとアンジーのチューニングの違いを聴いていて、「それはつまりアンジーのほうが音楽的ということですか?」と突っ込んだところ、「ははは、おれの作るものはみな音楽的だよ」って返されてしまったのを思い出します。
ジェリーに謝らないといけないなあ。。
いずれにせよさすが神様ジェリーハービー、すごいイヤフォンを作ってくれました。これこそ本当のリファレンスです。
* ジェリーのFreqPhaseによる位相制御が米国特許を取得しました。
United States Patent no. 8,925,674, issued on Jan. 6.
PHASE CORRECTING CANALPHONE SYSTEM AND METHOD
Jerry Harvey, Apopka, FL (US)
Music TO GO!
2015年01月21日
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