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インターフェイスさんは前に1bitコンソーシアム記事で書きましたが、オーディオメーカーがDSDやハイレゾ対応のUSB DACを出すときに、オーディオメーカーさんでは難しいUSB伝送周りのインフラをOEM提供している会社です。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/367601794.html
つまり国産USB DACの隆盛を築いた縁の下の力持ち的な存在です。DSDネイティヴ再生対応のUSB DACでははじめ海外勢がリードしてましたが、一気に国産DACが追いついた影の立役者といえます。
そのPCオーディオで築いたインフラを今度はポータブルオーディオに発展させたというのが今回の展示です。
いままでPCオーディオでインターフェイスさんが提供していたのはITF USBという一連の製品と技術です。これはUSBコントローラとかソフトウエアのフレームワークなどから構成されるソリューションです。
ITF USBの技術的なキーは従来ならFPGAとかXMOSを使ってるところを汎用のCPUで実装してるので価格と柔軟性、入手の容易性でメリットがあるという点です。
![写真 2014-11-19 16 21 13[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202014-11-192016202120135B15D-thumbnail2.jpg)
今回の展示はそれを発展させたITF USB EXPCMとITF USB DSDという製品です。ITF USB EXPCMとITF USB DSDの違いは価格とスペックだと思います。
まずポイントはCPUがNXPやFreescaleのように安くなったということです。以前は前の記事でも書きましたがTIの高価なもので、そこを改善させたいと言っていたのが完成したということですね。
そしてもう一つのポイントはiOSとの接続性です。前は研究中でしたが、完成したようです。それがITF USB DSDに組み込まれています。
前は私がいうホストモードでカメラコネクションキットでiOSとDACを接続していました。この場合DAC側はUSB Bですが、今回の接続はUSB Aになっています。これはわたしが言うアクセサリーモードですが、実はこのインターフェイスさんの基盤でコントロールしています。つまり従来はカメラコネクションキットがいわばハードで行っていた"スイッチ"をソフトでコントロールしているということです。
つまり私はホストモードとアクセサリーモードって言ってるけど、そこはハード的な制約であり、ソフトで切り替えが可能ということです。
これはアップルが許している範囲で行えるそうです。
この利点としては、まずアップルのポリシーが変わっても対応できるということです。例えばいまiOSからUSB DACにカメラコネクションキットで出力してますが、実のところ「カメラ」キットをオーディオで使うというイレギュラーな方法であり、今は大丈夫ですがアップルの胸先三寸で変わりうる危ういインフラに成り立っています。しかしこのインターフェイスさんの技術ではアップルのポリシーが急に変わっても対応できるということです。
またこうするとカメラコネクションキットではなく普通のUSBケーブルでUSB Aに接続ができます。そしていままで44/16が制限と思われてきたUSB Aのアクセサリーモード接続(一般的にいうiDeviceデジタルとかiPodデジタル)においてもハイレゾとかDSDが可能となっているということです。
![写真 2014-11-19 16 33 20[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202014-11-192016203320205B15D-thumbnail2.jpg)
![写真 2014-11-19 16 43 02[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/E58699E79C9F202014-11-192016204320025B15D-thumbnail2.jpg)
ITF-DSDアプリ
iOS側のアプリはHF Playerで可能ということですが、ここはメーカーさんによってはONKYOさんのHF Playerを使ってくれと言い難い場合もあります。
そこでインターフェイスさんではITF-DSDというアプリを用意しています。これはHF Playerをもたない会社のOEMベースとなるアプリで、いままでのITF Audio ToolkitのiOSアプリ版と言えます。これを元にメーカーさん固有のアプリが作れるというわけです。
このITF USB EXPCM/DSDの応用例としては、インターフェイスさんとしては、iOSとつなぐためのポータブルアンプの基盤が欲しい会社のソリューションとして提供できるというわけです。さきの低コスト化もここで効いてくるでしょう。
つまりインターフェイスさんがPCオーディオのUSB DACで築いてきたインフラというかOEMソリューションをポータブルオーディオのDAC内蔵ポータブルアンプでも提供できるわけです。
実際にITF-DSDアプリからITF USB DSD基盤(DAC)への再生を聴いたんですが音も良いです。DSD(DoP)とPCMの切り替えでポップノイズが皆無なのもインターフェイスの技術ならではでしょう。
我々の期待値としては、国産のiOS対応DACポタアンがより入手しやすくなっていくと言えるでしょう。
今年は国産のポータブルアンプが隆盛を見ましたが、今後も期待ができそうです。
なおAndroidはにたようなものを検討中だそうです。
インターフェイスさんのホームページはこちらです。
http://www.itf.co.jp