まず下の画像ですが、これはMacのWavelab7である音楽ファイルを取り込んで、オリジナル(左の方)とコンプレッサー(limitter AUプラグイン)をかけたもの(右の方)です。
![dyna-1[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/dyna-15B15D-thumbnail2.jpg)
![dyna-2[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/dyna-25B15D-thumbnail2.jpg)
オーディオを知っている人はコンプをかけてないオリジナルの左の方がダイナミックレンジが広くてよい録音であると言うでしょう。それは小さな音の情報と大きな音の情報の差が大きくて表現幅が広いからです。
これは確かにその通りです。ただし一つ条件があります。それは静かな部屋で聞く場合、ということです。
例えば戸外で聴く場合を想定して、ここに外来ノイズを入れてみます。外来ノイズの影響はリモコンで隠したところです。この小さな音の部分はノイズで埋れて情報がマスクされて聞こえなくなります。
これを防ぐためには音圧のかさ上げをします。つまりコンプレッサーをかける必要があります。そうすると小さい音の情報が表れて来ます(右図)。
![dyna-3[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/dyna-35B15D-thumbnail2.jpg)
![dyna-4[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/dyna-45B15D-thumbnail2.jpg)
音楽は様々なところで用いられます。例えば有線放送でうるさい飲食店で音楽をかけるさいに歌詞がはっきり聞き取れるためには、このノイズに隠されたところを底上げするコンプレッサーをかける必要があります。つまりコンプレッサーをかけるのはよく言われる力感を出すという他にこうした意味合いもあり、一概に悪いとは言えないわけです。
では戸外でのリスニングにおいて、良録音のダイナミックレンジの広さを生かして、かつ小さな音も埋れさせないためには、外来ノイズを減らす、つまり遮音性を上げるのが最善であることがここからわかってきます。
だから遮音性の高いイヤフォンが外で聞くポータブルオーディオには必須となります。繊細な情報が詰まったハイレゾ音源を外で聴くなら特にそうです。そのベストな選択は個人の耳型に合わせられるカスタムIEMです。
![dyna-5[1].jpg](https://vaiopocket.up.seesaa.net/image/dyna-55B15D-thumbnail2.jpg)
FitEar335DW + BlackDragon
実際のところカスタムIEMのように30dBも落とせるなら優れた防音室なみと言えます。このことから、戸外で高音質を楽しむためのカスタムIEMの必要性がわかってもらるのではないかと思います。