Music TO GO!

2007年04月25日

ポータブル真空管ヘッドホンアンプ Millett Hybrid Portable

世界初のポータブル真空管アンプ、TTVJ Millett Hybrid Portableを発注しました。いま太平洋上空30000フィートを飛んでいます。
ところで名称は真空管ポータブルヘッドホンアンプなのかポータブルヘッドホン真空管アンプなのかポータブル真空管ヘッドホンアンプなのか、どうでもいいところに迷ってしまいますが、それほど初めてのものというわけです。
ただし「世界初」というのは二点ほど注はつきます。現実的な電池持続時間(約40時間)を持ち商業ベースに乗ったものでは、という点とこれが前段のみ真空管のハイブリッドタイプであるという点です。

真空管とトランジスタ/FETのハイブリッドタイプではSTAXの007tAのように前段が石で後段が真空管のものと、うちのMP5のように前段が真空管で後段が石のものと二種類あります。主にプリアンプ的な性格(電圧を重視)のアンプでは前者、プリメインアンプ的な性格のアンプでは後者が多いというのを雑誌で読んだことがあります。
Millett Hybrid は後者で前段が真空管で後段が石のアンプです。Millett Hybrid はPete Millett(http://www.pmillett.com/)さんがデザインしたハイブリッドアンプです。DIYでの危険防止のために比較的低電圧で真空管を使えるということを目的に設計されたようで主にDIYで広がったようです。他にはHeadRoomがこのデザインを採用して後段の部分に自社のDesktopモジュールを組み込んだDesktop Millett Hybrid Ampを製品化しています。
それといろいろ調べていて分かったんですが、HeadRoomのポータブルアンプであるBitheadを設計したのもMillettさんのようです。それでみなさんHeadroomからこのポータブルが出ると思っていたようですが、結局トッドさん(TTVJ)のオリジナルプロダクトとして販売されました。

HeadFiコミュニィティには2/10のダラスmeetのときにプロトをMillettさんが持ち込んだのが初めてのようです。そして今回のHeadfest2007でもデモ品が持ち込まれてStreophileの記事にも載っています。

オリジナルのMillett Hybridとはやや違うということですが、かえって良くなったかもとMillettさん自身が書いています。またパワーサプライの設計が一番むずかしかったということです。Millett Hybrid Portableでは真空管用と石の二系統の電圧の違う電源回路があるようです。

Millett Hybrid Portableで使用されている真空管はhearing aid tubesといいますから補聴器用の真空管のようです。まあ、ある意味ポータブルアンプも補聴器の親戚みたいなものかもしれませんけど、そういう意味ではER-4Sと特にあうかもしれませんね(笑)
こちらにそのhearing aid tubeの記事を見つけました。
http://blog.modernmechanix.com/2007/03/05/tiny-tube-for-hearing-aids/
もともとは軍用の通信機とか地雷探知機のようにバッテリーでつかうことを前提にした機器のための真空管のようで消費電力は現在のオペアンプ並みということです。そのため熱くはならないそうです。

一般的にみた懸念としてはUS$459という高めの価格ということになるとは思います。
ただ製品の性格を考えるとある意味しかたがないでしょうね。それと真空管が現行管ではなくビンテージものなのであるうちに買っておいたほうが、という言い訳も存在します(^^

製品は先週くらいから届き始めたようで、HeadFiのスレッドが立っています。やはり真空管らしい音と高性能を両立しているということで期待が出来ます。
(ちなみにオーディオのときに使う英語のSweetは甘いというより、美音という感じのニュアンスだと思います)
posted by ささき at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | __→ Millett Hybrid Portable | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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