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2014年02月27日

PS AudioがFPGAベースのDSD対応DACを発表

以前PS AudioもDSDに移行という記事(2012/11)を書いたんですが、予定通りその新製品が発表されました。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/304283437.html

その名もDirectStream DACというものです。特徴としてはDSDもPCMも内部ではすべて1bitで扱うということと、その処理にDACチップICではなくFPGAを用いていることです。FPGAはCHORD Hugoと同じXilinx(ザイリンクス)のSpartan VIを使っています。

こちらにプレスリリースがあります。
http://www.psaudio.com/wp-content/uploads/2014/02/PS-Audio-DirectStream.pdf

PS Audioでは回路のシンプルさをうたっていて、ESSのDACとの比較でESSは複雑でしょうって言ってるのが興味深いところ。

前に下の記事(2012/11)でポール社長のブログに触れたときに書きましたが、いわゆるデジタルのDSDからローパスフィルター使って直接アナログ信号を取り出すタイプだと思います。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/303208468.html

より詳しい技術情報はこちらにホワイトペーパーがあります。

http://www.psaudio.com/wp-content/uploads/2014/02/DirectStream-DAC-white-paper.pdf

入力信号ははじめ10倍レートDSD(28.2MHz)として変換されますが、後ではノイズシェーピンクのために2倍DSD(5.6MHz)に再度変換される等が書かれています。Data Flowのところを見るとPCMがいったんアップサンプリングされてから1bit変換されることがわかります。最後段では5.6MHzDSDからローパスフィルターでアナログ信号が取り出されます。
いったん28.2MHzレートにあげて再度5.6MHzに落とすのはボリュームコントロールを入れたいためのように思いますが、ちょっとわかりません。

下のAudioStreamの記事では最近リリースされたAlpha DACでは対照的にDSDもPCMもすべての入力をPCMにしてしまうという点について触れてるのも面白い点です。

http://www.audiostream.com/content/dsd-or-not-dsd-question-ps-audio-perfectwave-directstream-dac-v-berkeley-audio-design-alpha-

また、上の記事のコメント欄でWavelengthのゴードンさんが、他のDACチップも内部では1bitにしてるんじゃないって早速突っ込み入れてるところも面白いところ。
もっともESSのDACチップはダイヤグラムにもありますが内部ではたしか1bitではなく6bitのマルチビット・デルタシグマで処理してたと思います。
いずれにせよ、かように現代DACは多様性があるというでしょうね。

PS AudioのDirectStream DACは3/1に正式アナウンスして4月に出荷開始、お値段は$5995ということです。ただシンプルに作れるんなら価格も下げれるんじゃないか、とは思ってしまいます。
posted by ささき at 08:10 | TrackBack(0) | __→ DSD関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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