Mac用の高音質ミュージックプレーヤーソフトも一時期のラッシュ以来は新顔が途絶えていましたが、ひさびさに新しいソフトウエアの登場です。しかも開発したのはあのマークレビンソン氏です。それがDaniel Hertz Master Classです。ここでいうマークレビンソンはハーマンブランドではなく、マークレビンソン氏そのひとです。彼のブランドであるDaniel Hertzの製品となります。
こちらにホームページがあります。
http://www.danielhertz.com/index.php/master-class
Master Classの特徴は強力なイコライザーをメインに据えている点です。これはデジタル版のCello Audio Paletteとして紹介されています。Daniel Hertzのスピーカーはアクティブクロスオーバーを採用しているのでその辺も関係しているのかもしれません(パッシブ換装も可能)。
そしてもうひとつの特徴はA+という機能で、A+は音をアナログのように滑らかにすると言う機能です。
これを見て思い出すのは以前書いたBurwen BobcatとTone Balancerです。以下の前記事を参照ください。
マークレビンソンとディックバウエンのいま - Burwen Bobcat
A+がBobcatで、Tone BalancerがMaster Classのイコライザに相当すると思います。おそらくこれもバウエン氏との共同での開発なのでしょう。バウエン氏はあのバウエンモジュールを製作した人です。
もともとDaniel HertzのシステムはCDプレーヤーを持たずにPCにBurwen BobcatとTone BalancerをインストールしてUSB DACと組み合わせると言う、当時はとても先進的なシステムでした。これは2005年のことで、オーディオ業界一般に高音質USB DACが認識されるQB-9が2009年ですから、いまのPCオーディオ時代をずっと先取りしていたと言えます。先進過ぎて理解されなかったと思いますが。Bobcatは始めはDaniel Hertzシステムだけで動くようにロックされていましたが、のちに汎用ソフトとして一般にも公開されました。
そのBobcatとTone Balancerのシステムを今風にアレンジし直したのがDaniel Hertz Master Classだと思います。また、前はPCのみだったので、Mac用(のみ)にしたという点もちょっとした変化です。価格は600CHF(スイスフラン)ということで日本円で約7万円とお高いのはDaniel Hertz価格でしょうか。
しかし、この2014年にマークレビンソン氏がソフトウエアの"バウエンモジュール"を採用すると言うのも興味深いことですね。
追記: 1/11
この件についてディックバウエン氏に直接メールして聞いてみましたが、上のBobcatとTone BalancerはMaster Classとは関係ないようです。別の開発元のようですね。
Music TO GO!
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