HiFi ETは中国のDAPメーカーでオーディオファイル向けのDAPを製造しています。特徴は音質に徹底したこだわりのある製品です。
音質重視はどのブランドでもそういいますが、HiFi ETは下記に見るように徹底しています。
製品としては上位のMA9(約US$850)とその下のMA8(約US$500)があります。両方ともボード差し替えによるモジュール設計になっていてDACとアンプを別々に組み合わせることができます。標準仕様はMA9はDACボードにPCM1704x2とアンプボードはチャンネル毎にOPA627+BUF634x2という豪華版、MA8はDACボードにPCM1792とアンプボードはAD797とAD8397という組み合わせです。MA8は廉価版と言うより異なった性格と言った方が良さそうです。MA9は古き良きマルチビットDAC、MA8はより現代的なデルタシグマDACと使い分けられます。それがモジュール方式の利点ですね。パワースプリッタ不要の+/-独立デュアルバッテリーというこだわりも他にありません。
このHiFi ETのMA9単体とMA8のDACボードのみを購入しましたので以下レポートしていきます。ちなみにMAとはMonster Audioのことで初期のブランド名のようです。でも名は体を表し、まさにモンスターのような機器に仕上がっています。
HiFi ET MA9のメーカーホームページはこちらです。
http://en.hifi-et.com/ma9
1 MA9の特徴
MA9の他にない特徴はデュアルPCM1704とデュアルバッテリーというユニークな点です。またアンプ部は左右チャンネルでOPA627が採用されていて、バッファもPortaphileかよといいたくなるように一個のOPA627の後段にBUFF634が二個ずつついています。上から下まで徹底的にこだわって、理想的なポータブルオーディオを目指して設計されたというのがよくわかります。
MA9の特徴を以下にあげていきます。
1-1. デュアルDAC、PCM1704x2
マルチビット(R2R)DACの最高峰で、いまでも多くの人が至高のDACチップと認めるのがPCM1704です。
前にも書いたようにそもそもPCMというデジタルフォーマットはマルチビットDACでのデコードを前提としています。つまり一般的なPCM音源であればマルチビットDACで再生するのがもっとも自然な音再現が期待できるわけです。デルタシグマDACでデコードするならば変換で生じるアーチファクト(副産物)により人工的なテイストが乗ることが避けられません。
ただし多くのマルチビットDACが16bitどまりのようにマルチビットDACではビット幅を広げようとすると製造が難しく高価になります。そのためハイレゾ前提のADC/DACマーケット(24bitをマスターとするスタジオなど)では24bit幅を簡単に達成するためにデルタシグマDACが多くなってきたわけです。そして24bit対応するマルチビットDACの数少ない例外がこのPCM1704です。すでに製造中止されているPCM1704が、いくたの高級オーディオシステムで採用されているゆえんでもあります。
(ただしPCM1704はサインビットがあるので加減算に使う精度は実質23bit整数だから、厳密にいえばDACとしては23bitDACと言うようですが。)
(HiFi ETのホームページより転載)
とはいえ、PCM1704は古き良きめんどうなDACチップというか、最先端のES9023やWM8533のようにDACチップから直接2Vのラインレベルで電圧出力が手軽に取り出せるというわけではありません。基本的にDACチップとはデジタル信号をアナログの電流の強弱に変えるICです。しかしオーディオのアナログ領域では電圧変動が信号の変化を意味しますので、電流出力を電圧に変えるDACチップ後段のI/V変換が必要になります。特にPCM1704ではこの辺がうまくできていないと性能を十分に発揮できません。ES9023などではポンと置けばシンプルで手軽にDACを設計できますが、PCM1704ではそうはいきません。DACの性能はDACチップと周辺回路の総合力のようなものですが、さきに述べたような最先端のチップが周辺回路までワンチップ化して簡素化しているのに対して、古き良きDACチップでは複雑な周辺回路まで必要と言うわけです。総合力を得るためにはかさばるというのがポータブルでPCM1704を使用するネックです。
このMA9ではそのめんどくさいPCM1704をデュアルで使っているわけですので、ポータブルとしてはかなり挑戦的といえます。MA9ではI/V変換にもOPA627をおごり、LPFにも高性能ICを配しています。また1704の前段のデジタルフィルターには専用のDF1704を採用するなど、ポータブルながら万全の設計を施しています。PCM1704はNOSで使うこともできますが、こではDF1704を介して8倍オーバーサンプリング(768kHz)することで、音楽的でメロウというよりは自然で高性能と言う方向にPCM1704を生かそうとしているのが見て取れます。
AK120では普及クラスのWM8740をデュアルで使用することでトップクラスの音質を獲得したわけですから、PCM1704をデュアルで使うというのはハイエンドオーディオなみのぜいたくさと言えますね。
1-2. デュアルバッテリー、正負の別
デュアルバッテリーというのも他のDAPにはないMA9のユニークな特徴です。一般に電源は正負(+/-)2系統のパワーレールが必要になりますが普通電池は一個のみ入れますので、一個の電池の電圧を2分してそれぞれ正負の電源とします。しかしながらこれにはレールスプリッタと言う余分な回路が必要になりますので、理想的にはやはりパワーレール別に電源(バッテリー)を2個使用することです。これによって電圧を二分しなくてもよくなります。
しかしLRチャンネルを二個の電源で分けると言うのはたまにありますが、+/-を二個の電源でわけるというのはあまりないですね。MA9では8.4Vの電池の同じものを2個+/-別に使用しますので、昇圧などしなくても自然に16.8Vの十分な電圧振幅が確保できます。つまりMA9ではここでも「自然に、ピュアに」と電源品質にもこだわりをいれているわけです。
ただしこの方式は電池の片減りの問題があります。そこで、なんと液晶には+と-の両方の電池の減り具合が表示されます。これはほかにないのでちょっと面白いディスプレイのアクセントになっています。
電池の容量はそれぞれ1100mAhありますが、電池の持ちは公称8〜9時間とわりと一日持つくらいあります。実際には7時間くらいかなと思いますが、ARM1やPortaphile627とは違って、休日でも一日分はあるかと思います。
1-3. デュアルバッファ BUF634x2
いかに前段のDACの音質が高くとも、アンプ部分の品質が悪ければ総合的な良い音は得られません。
MA9のアンプボードは高品質で知られるOPA627を両チャンネル個別に用いて前段としています。それに定評あるバッファであるBUF634を2個使用して出力を高めています。627+634というのは高性能のOP+BUFと言われるアンプではよく使われますね。このデュアルバッファも音の制動力の高さによく効いています。
(HiFi ETのホームページより転載)
1-4. モジュール設計
HiFimanでもアンプカードの差し替えができますが、MA9ではさらに徹底したモジュール化が行われていて、DACボード、アンプボード、それとメインボード(コントローラ・ディスプレイ関連)の3つのパーツに分けられます。それと2個の電池とボディ外殻ですね。MA9の外観は箱形のシンプルなデザインですが、モジュール設計されたボードのコンテナと言う感じです。DACボード、アンプボードはMA9とMA8のものをそれぞれ互換的に使用ができます。これはHiFi ETに直接確かめました。開発元では一眼レフのレンズを交換できるように、と言っていますね。
ただ現実的にはHeadFiインプレを読むとMA8はPCM1792のDACは素晴らしいのですが、MA8のアンプボードはやはり普及価格にするためいまひとつということで、HiFiManとは逆にDAC交換がメインとなるでしょう。そのため、HIFi ETからMA8のDACボードも入手しました。将来的にはES9018ボードも計画されているようです。
またHIFi ETはロシアのディーラーとのむすびつきが強くて、ロシア製のバランスアンプボードが3rdパーティーとして用意されているようです($250くらい?)。ロシア製では後に述べるRockboxファームがあります。
ボードの積層は背面から外すので、背面からアンプボード、DACボード、メインボードの順です。
1-5 MA9のこだわり
こうしてみるとRとLのデュアルDAC、+と-の別のデュアルバッテリー、片チャンネルに634を2個投入と言うデュアルバッファと、いままでは妥協してひとつで賄っていたものを、本来あるべき2系統で、あるいはコンバーターを廃してピュアに、というこれでもかという徹底的なこだわりが見て取れます。
ポータブルでは電圧を上げるのに昇圧したりしますが、MA9では自然に16Vの電圧振幅が得られます。
こうしたいわゆる「ビュアリスト・アプローチ」と言うべきこだわりはシグナルパスに余分なものを入れないとか、シグナルパスを短く保つべき、というようなスピーカー系のハイエンドオーディオの世界でよく言われることです。
開発者は3名のオーディオファイルと紹介されていますが、ポータブルオーディオの世界ではコストやサイズ的な問題もあったものを妥協を廃して作ったのがMA9と言えるでしょう。
2. MA9の実際の使用感
到着すると一式は化粧箱に入っています。電源はそのままだとBだかCタイプの中国向けプラグなので変換アダプターが必要です。またはメガネタイプの電源ケーブルがあればベターです(私はこちら)。
MA9は金属製のボディでかなりがっちりと作られていてちっょとやそっとでは壊れないような作りです。重さは300gということですからDX100より重いのですがそれほど重いという感じではありません。胸ポケットにはギリギリ入るサイズで、厚みはあるけど横幅がやや狭めなのでOKという感じです。
バッチによるかもしれませんが私のものはブラックですが、少しグレーがかっています。
側面にはMicroSDのスロットがあります。32GBまでのようですが、FAT32ならもっといけるかもしれません。内蔵では8GBのメモリが入っています。USBポートはミニで充電も兼ねています。充電は専用のチャージャーを使用します。一般のUSB充電器からは充電できません。
反対側面にはアナログボリュームとラインアウト端子、そしてリセット穴があります。
アナログボリュームと書きましたが、実はMA9にはボリュームが二つ付いています。ひとつは側面のアナログボリュームともうひとつは再生中に十字キーの上下でデジタルボリュームが可変できます。MA9にはゲインがないので、高能率イヤフォンにはデジタルボリュームを下げることで調整ができるようです。ただ実際にはそうした必要性もそれほどないので、私はデジタルボリュームは常にMax(32)にしています。
操作は液晶と十字キーを組み合わせて行います。液晶はタッチではありません。また操作はとくにもたついたりすることはありません。
タグ情報はデータベースの再構築メニューから手動で行います。タグはパースできますが、なぜかUIにはアルバムとかアーチストの項がなく、「すべての楽曲」のみです。やはりユニークなのは液晶画面に電池の残量表示が2個あることで、それぞれ+と-の担当電池の減り具合です。どちらかがゼロになると使えなくなります(たいてい+の方)。
MA9のメニューキーはリピートやシャッフルの設定を行います。画面と楽曲は日本語表示が可能ですが、「再生」を「放送」と訳したり誤訳もあります。設定画面はデジタルフィルターの切り替えも可能です。SlowとSharpがあり、音色を微妙に描き分けられます。これはDF1704の機能のようです。
MA9/MA8両方ともDACはハイレゾ対応ですが、DAPチップ(Rockchip)ファームの制約によりハイレゾ再生はできないようです。ただしあとで書くようにRockboxが用意されていますので、それを使うことでハイレゾ対応可能なようです。
使っているとけっこう熱くなりますが、容積があるのかARM1ほどは熱くなりません。エージングは少し時間をかけたほうがよいタイプ。噛めば噛むほど味が出るって感じですね。
またARM1と違ってUSB DACの機能もあります(PCM270x系なので48khzまで)。音も悪くはないですがSDカードからの再生の方が良いですね。
3. MA9の音質
JH13+TWagで聴いてみました。長短のはっきりしていたARM1に比べるとニュートラルで総合的に良いのでヘッドフォン、イヤフォンはいろいろと合わせられるかもしれません。ただしハイエンドの機材を使用しないとMA9の良さは引き出せません。
まず感じるのはとてもニュートラルで正確性が高く、据え置きアンプ並みの堂々とした音質レベルの高さです。ポータブルであるという言い訳を感じさせません。ぱっと聴きに感じるのはベースの力強さと音の端正な美しさでしょう。
特に印象的なのはマルチビットDACという先入観から来る暖かみとか「音楽性」の着色がほとんどないという点です。おなじPCM1704を搭載したHM801とはここが大きく異なります。
PCM1704を前段のフィルターから後段のOP627やローパスフィルターに至るまで、音楽性というあいまいな要素ではなく、性能の高さと自然な再現力というはっきりした目標で設計されていると思います。パッと聴きはマルチビットというより現代DACのように聞こえるけど細部では硬くなく人工的なところもありません。はじめは硬めでさえあるけど、エージングで滑らかにほぐれてきます。
PCM1704はあくまで人工的ではない自然な音鳴りのために使われ、甘さや暖かみのために使われているわけではありません。設計者がHiFiという高い音楽再現性を目指しているのが分かります。
マルチビットDACを使って「真空管的な、音楽的な、」甘い音を作ろうとしてるのではなく、あくまで開発者の狙いは高忠実性のHiFi再現であり、マルチビットは自然な音再生のためにすぎないという目的に貫かれてると思います。
録音の違いは明確に現れ、「甘さ」で隠してはくれません。良録音に福音をもたらす音ですね。
細かな点で聴いていくと、制動力とインパクトがかなり強力です。これはDAC部分だけではなく、アンプ部分も強力であるということを示しています。47研のように電源の強力なアンプを思わせます。
スピードや切れ味と言う点でも悪くないですが、ARM1ほどスピードテンポの良さや鮮度感はないように思えます。これも大方の外付けポータブルアンプ以上だと思います(Portaphile627とかごく一部は除く)。
声や楽器の細かな再現性はマルチビットらしくとても滑らかでシルクのようです。このひとつの音の再現力がMA9の長所の一つです。楽器音が脚色なく端正で美しいですね。ここがポイントなのですが、いわゆる美音のように脚色して美しく聴かせるというのではなく、ただ純粋にピュアだからゆえの美しさです。
繊細なクラシックの器楽曲では感動的な響きの良さが感じられます。アコギのトレモロを聴いても音鳴りはリアルであり人工的な色が少なく自然に感じられます。
また細やかな彫の深さを感じさせる音像イメージングもMA9のポイントです。音像イメージングが見事で音像の浮かび上がり方が立体的で独特です。ここはデュアルDACが生きていると思います。
ただし音像はピンポイントですが、音場がいまひとつ狭いのがMA9のもうひとつなところではあります。
周波数特性では高い方もきちんとレスポンスがあって明瞭です。高域のベンチマークのベルの音も綺麗で淀みがありません。ベルの音の鳴りの良さではポータブルオーディオ機器でもでも一・二を争うでしょう。硬すぎず強すぎませんし、上で書いたように音色は脚色なく、歪みが少ないのできれいという感覚です。
MA9では低域のインパクトの良質さ・力強さもさることながら、中高音域の鮮明さも特筆ものです。音がきちんとタイトに締まっています。またベースが重いって感覚がきちんとあり、密度感を感じるベースの重いインパクトとレスポンスと制動力が印象的です。やはり電源が強力なせいか力強いインパクトがあり、音の切れと制動力も高い。ロックも迫力ありパワフルに聞こえます。
iBassoのDX100と比べるとサイズでは似たようなものですがMA9の方がなんとか胸ポケットに入る長細い形ではあります。
JH13+TWagでMA9とiBassoのDX100と比べるとDX100もすばらしい再現性ですが、やはりMA9が音の純度・端正さという点で一レベル上回ります。またMA9の方が贅肉はさらに少なく引き締まった感じです。ものすごく細かい音の抽出はさずがES9018のDX100の方が明瞭な細やかさを感じますが、音の再現自体はやはりMA9の方が歪み感すくなく端正な感じです。ベースはDX100は量感はありますが少し音がゆるめです。MA9はやはりベースはタイトです。ヴォーカルはMA9の方がかなり魅力的です。スムーズで明瞭感もあります。総じていうと性能という点ではDX100が低いとは言えませんが、MA9の方が音楽再生という点でより上質感を感じさせます。
やはりES9018 vs PCM1704的なところはありますが、DX100は長所をのばすために透明感やアンプ部分などもう少し全体にがんばってほしいという点もあります(あるいは現代DAC vs マルチビットDACと置き換えても良いかも)。MA9はPCM1704の良さを出しきったというところでしょうか。
MA9の音についてまとめると、まずひとつひとつの音の鳴り方の品質というものがすごく高いということです。おそらく聴いたDAPの中ではトップクラスでホームアンプ+普通のDACでもここまでだせるかどうか。真空管の(良い意味で)歪みで作られた甘い美音と言うものではなく、歪みや音質的な瑕疵を極限に排除して音が美しい感じですね。ベースの力強さもパラメーターをちょっといじって盛られたというものではなく、バッファとか電源的なものとか基本的な性能の高さを感じさせます。
良くいいますが、ミュージックライブラリを聴き直したくなるような上質感が楽しめますね。良録音で楽器の音が上手に入ったクラシックがよく合いますが、ポップロックでもノリが良くタイトで小気味良いインパクト感を楽しめます。
ホームオーディオ的な堂々とした余裕が感じられます。いろいろデュアルDAC、デュアルBUF634、デュアルバッテリーと書いてきましたが、やはりそれなりの物量投下しなければ達成できない玄人好みの音質の高さが感じられます。基本的な能力を磨いた結果ともいえます。基本的というのは、ノイズがまざってはいけない、左右チャンネルは別に処理しなければいけない、電源はクリーンで強力でなくてはならない、と言ったオーディオの基本則を妥協なく守ったことですね。ただ音場が狭いのがちょっと難点で、豊かさがちょっと箱庭的に感じられます。
MA9を使っているとマルチビットDACと現代デルタシグマ(あるいはハイブリッド)DACの違いというのも考えさせられます。
* MA8
MA8はMA9の廉価版でもあり、DACにPCM1792(シングル)を採用したモデルでもあります。DACのPCM1792はスペックでは1704より上であると思いますが、アンプボードが廉価版としてAD797+AD8397に変更されているため、DACは良いけどアンプがよくないということになっているようです。そこでMA8のDACボードのみを購入しました(直でHiFi ETからゆずってもらいました)。
MA8のDACボードをMA9に装着するというのはまた次の機会にしたいと思います。
* Rockbox
MA8/9は標準のファームウエアではハイレゾ音源に対応していないようですが、Rockboxが公開されていて公式ページにもダウンロードリンクがあります。Rockboxを使えばハイレゾ対応もできるようです。
MA9/MA8はロシアで人気があるようでこのRockboxもロシア系のようですが、このほかにもバランス出力アンプボードなどが売られているようです。
* まとめ
音の一つ一つの上質な再現力はハイエンドDAP随一だと思います。また低域の充実に見られる腰の強さと基本性能の高さはこだわり設計の反映なのでしょう。
ただ、くっきりはっきりのようなSN感は現代DACにゆずるところもあって、箱庭的な美しさでややこじんまりしてるところがあります。ここまで設計が徹底してるとすべてに卓越したDACチップなどないとかえってよくわかります。その点でPCM1792と変えられるモジュール設計は利点だと思います。
購入はHifi ETに直接コンタクトしてみると、はじめは直接コンシューマーには売れないということでTaoBaoのリンクを紹介されたのですが、TaoBaoは中国語わからないと買えないなあ。。とこぼしたところ親切にも直接売ってもらえ、さらにMA8のDACボードもパーツとして売ってもらえました。Hifi ETに感謝です。全般に対応がとても親切で、メール返答も速かったですね。
日本に代理店はありませんが、探してみると輸入販売しているところはありますのでそちらを使用することもできると思います。ヘッドフォン祭に来て日本の事情を見てみませんか、とは言っておきました。
ARM1のスピード感・鮮度感とHifi ETの堂々として端正な音再現を聴くと、DX100の高音質に驚いてたのも、もはや過去のものだなあと思います。高性能化と多様化が行われていますね。ARM1は今年の春くらい、MA9は昨年末くらいの製品なのでいま現在はもっと進んでいるかもしれません。HM801とかT51あるいはColorfly C4あたりがハイエンドDAPの第1世代だとすると、HM901やDX100は第2世代と言えるでしょう。さしずめARM1やMA9あたりは2.5世代と言えるかもしれませんが、iBassoやHiFimanといった大手以外の新規参入にも多様化が見られます。
ハイエンドDAPの進化も次の世代に来ているのかもしれません。
Music TO GO!
2013年09月23日
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