Music TO GO!

2013年08月11日

Jaben主催のMookヘッドフォンフェスティバル(シンガポール開催)・レポート

8/2-8/4の期間開催されたJaben主催のMookヘッドフォンフェスティバルに参加してきました。これはフジヤ主催のヘッドフォン祭のシンガポール版と言えるものです。最終日は都合で帰国しましたが、設営から開催まで見てきましたので、以下にレポートします。

まずシンガポールについて見聞録を書いて行きます。
シンガポールは赤道近くの熱帯にある島で全体が街のようなもので人口は東京都の半分くらいです。以下に書いて行きますが、非常に先進的な側面を持ち、小さいながら大きな国だと言えるでしょう。時差は一時間ほどで、日本からは直行便で7時間弱かかります。飛行機でのお伴はコンパクトに済むAK120でしたが、エアプレーンアダプタを忘れました。あんなに捨てるほどあるのに。。

シンガポールのチャンギ国際空港に着くとまずiPhoneの3Gローミングの設定をします。SingTelというところでローミングできます。定額で1500円/一日ですが、二段階式で使いすぎるとさらに課金されます。シンガポールは進んだ国でWiFiスポットもあちこちあるので画像などはWiFiで送りたいところです。私の場合はホテルとコンベンションセンターのフリーWiFiを主に使いました。下右のアプリはシンガポールで便利なSingapore Mapsです(無料)。SingTelにつながっているのがわかると思います。

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熱帯にある国なのでエアコンの効いたホテルから出ると暑さと湿気でもわっとするけど、東京の今とあまり変わりません。東京も熱帯かというくらい。緯度の関係か、朝は夏のいまで6時でまだ暗いんですが、夜は7:30で暮れるので同じくらいですね。外は暑いんですが中はエアコンが効いているので羽織るものがあるといいかもしれません。エアコン設定は低めが多いんですが摂氏温度で設定できるのは良いところ。アメリカだとまず華氏温度でホテルに着いたときあたふたします。

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街はきれいで、日本と変わりない清潔さと外国のエキゾチックな美しさを両立できています。街中が史跡か公園みたいで散歩してるだけで満足できますね。MRTの駅を見つけるためにホテルから少し歩いただけでも散歩を満喫できました。またショッピングセンターも古い中心であるオーチャード通りから今回新しいところのSuntecシティまで、すべてが計画的に作られてるというのを実感できるところです。観光には最適でしょう。カメラはショウと観光写真の両用でPowershot G15を持って行きました、あとはiPhone5です。
TV見てたら失業率は最近2.1%に上昇したって言ってるくらいなんで相当低いです。物価はやや高く日本程度でしょうか。

初日はJabenスタッフに連れられて有名な観光スポットのマーライオンを見てきました。地元の人はマーライオンでなくシーライオンって言いますね。向こうにある船がビル屋上にあるような建物は新しいマリーナベイサンズというホテルとカジノです。屋上にはプールと庭園があります。屋上のプールと多くの施設は宿泊者でないと使えません。

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こちらはマリーナベイサンズの屋上庭園(ゲスト用)からの眺めです。海一面に船が停泊しているところが印象的でした。シンガポールの活気もよくわかります。

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シンガポールではエスカレーターは左に立って右を開けるようです(東京方式と似ている)。街中には日本のものも目立ち、セブンイレブンはたくさんあり、寿司屋もあちこちにありました。24時間営業も多いです。インド街の大きなショッピングモール(ムスタファセンター)も24時間営業です。ここは食料品スーパーとヨドバシのような家電量販店が合体したようなところで近隣諸国からも買いに来るということ。右端はリトルインディア。

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シンガポールの電気事情ですが、シンガポールではコンセントにBFとB3というタイプが使われていて、電圧は230Vです。実際は電源コンセントはBFとB3の共用のようでどっちでもさせました。このホテルは新しいからかもしれないけど、電源供給用のUSBポートがあって、ホテル用のTVや照明制御のためのカスタマイズされたNexus7が常備されてました。iPhoneやiPadはUSB経由でも電源が取れるのでアダプター不要でこれは便利でしたね。

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3Gローミングのレスポンスはソフトバンクよりやや遅い感じです。フリーWiFiがホテルと展示会場で使えるので2日めからWiFiオンリーにしました。街中ではiPhoneを使っている人をよく見かけます。シンガポールではブラックベリーが前は多かったようですが、いまは代わってきているようです。見ているとiPhoneを使っている人が多いように思いましたが、地元の人に聞くとiPhoneとAndroidのシェアは半々くらいということ。観光客の持ち物が多いのかもしれません。

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移動はもっぱらタクシーが安いのでタクシーを使いますが時間によって場所の流しのローテーションがあるようで、どこにいくか(東とか西)で制限があるようです。有名観光地では乗る前にどこに行くかの交渉が必要のようでした。他はMRTという地下鉄が便利です(上の写真)。Orchardみたいな中心部でなければ混んでなく、3-5分に一本はきます。乗るにはNFCみたいなチケットを買います。大型のタッチパネルでどの駅で降りるかを選択できるのではじめてでもわかりやすいでしょう。また中心街に行くとやはり大きい街ではないので多少は歩いても十分カバーできます。

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シンガポールの食と言えば上左のチキンライスです。ライスをチキンスープで炊きこみます。これはSuntecのフードコートで$7SGDでした。上中のカレーはリトルインディアで食。タンドールチキンもスパイスが日本のインド人がやってるインドカレーのレストランとも違います。あとから辛くなるタイプでやはり独特のスパイス感がありますね。写真はブリアーニというもので、インドのカレーライスみたいなものです。北と南で異なる米を使ってます。普通のカレーよりシンプルなソースのカレーをかけて食べるようです。日本でのタイ米とは違い、おいしいですね。上右はFacebookで教えてもらったKaya Toastというトーストでチェーン店がよくあります。中はピーナッツバターなどでカリカリとした触感です。

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街中では注意書きが4ヶ国語で表示されているところもあり、多民族・多言語を感じさせます。また工事の看板の英語ではsorryとかpleaseが多用されてるのは米国では見ない(米国は命令調)ですね。ここはアジア系英語らしい丁寧さなのかもしれません。漢字も簡体字(本土)と繁体字が混ざってる点も面白いところです

街中は日用品も買い物に困ることはありませんが、本屋がなく地図を買うのに難儀しました。あと欲しかったのは温泉だけかな。。
車で連れてってもらったりしましたが、シンガポールのETCみたいなものは速度をゲートで落とす必要がなく、パーキングにも使える高度なものです。なんか日本が遅れてる気がしますね。シンガポールはとても進んでます。マリーナベイ・サンズにいったらSFかというようなビルです(ちなみにシンガポールに地震はありません)。旅の前は安全のためパスポート腹巻きとか持って行ったんですが、犯罪を匂わせるものはなく、かえってこうした進んだところを見せられてあんぐりと口を開けると、逆に私は東京から出てきた田舎者です、という感じでした。
シンガポールも狭いのは東京と同じですが、すべて計画的にビルド&スクラッチで建て替えていきます。小さい故に統制が取れていて、日本は各部門のしがらみとかでこうはいかないです。
アメリカに行くと日本は狭いと思うけど、シンガポールに行くと日本は広いと思えます。シンガポールの人は日本は広いと言います。日本人の誰が日本が大きい国だと思うでしょう。この辺も外に出るとわかる感覚ではあります。

* Jabenショップとシンガポールオーディオ事情

着いてその日には早速Jabenの店に行ってみました。Coleman streetのアデルフィというビルにあります。このビルはオーディオ系の店がぎっしり詰まったビルで、マニアックなオーディオ系ショップが詰まったビルのもっともマニアックなショップがJabenという感じです。店内は広くはないですが、みっちり詰まったマニアックなスペースという感じですね。

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ポータブル系が充実していてAK100とかAK120もありました。日本よりちょっと早く売ってるShue SE846も早速売れてったようです。これはけっこうプリオーダーがあるよう。xDuooもディスプレイ一面使ってます。日本製も多く、ファイナルオーディオのイヤフォンも多数ありました。

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上右のヘッドフォンのグリッド状のディスプレイ枠がWilsonの発明だそうです。The wallと呼んでましたね。すべて下のアンプにつなげて視聴できますし、自分のプレーヤーで試すこともできます。

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左上はWilsonさん、店の正面にはファイナルのヘビーヘッドフォンとかゼンハイザーのオルフェウスとかAKG K1000とか「兜」ErgoとかSTAX SR-ΩとかKOSSの静電型とか、なにげにマニアックな展示が目を引きます。この辺のHeadFi系なのは日本の店にはないところです。フジヤさんというよりもヘッドフォン・イヤフォン・ポータブルに特化してます(なぜか一部時計も売ってる)。またHeadFi的な深いマニアックさは日本のどの店にもない感じですね。店のやり方もいろいろ志向しているとのこと。スタッフは若く、20代前半くらいです。平日だけど、お昼すぎるとけっこう人が入って回転もいいようでした。週末は混むとのこと。

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そこでいろいろ早速試聴。Triad Lisa(上左)を聞く私でしたが、持参したRWAK100-sですごいスケール間のある音。筐体もでかいけど音のスケールも大きい。上中はxDuooのDAPであるX1(130SGD)。UE18で中に入ってるデモ曲を聴きましたが、xDuooらしい明瞭感の高い音。厚みのあるヴォーカルもいいですね。音のレベルは高いと思う。筐体の出来もいい、8Gというのがネックか。上右はFicherの木製ハウジング改造ベイヤー。音の響きの良さがただものではなかったですね。

ショップはショウの後に二階を拡張する予定ということです。ここは今は倉庫に使ってます。hippoはブランドネームで、クマはショップのブランドです。ストアにはいっぱいストックがあって大量に仕入れてバンドルにしてお得感を出すのが戦略の一つです。
それとシンガポールの国民性というのもあって、中国語(シンガポール独自かも)のKiasu(なくなることへの恐れ)って言葉で説明してくれました。日本でもなにかがあるとトイレットペーパー買占めみたいなのがありますが、特にシンガポールは資源もないことから、そうした傾向が強いそうです。ですので、新製品が入荷するとわっと飛びつくことも多いよう。
他の国の事情では、タイとインドネシアはローエンドとハイエンド市場がはっきりしてるが、ミッドがないそうです。マレーシアはまだハイがないようですね。
Jabenでは今後は補聴関連(hearing aid)もやるようで、hansatonの代理店と協力してやっていくということでした。

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アデルフィの別のストアを覗いてみると、オフィスビルには東京インターナショナルショウに出るような海外や日本のハイエンドブランドのオーディオショップがずらり並んでいます。ダイナの各部屋が別ストアになってる感じもあります。
訪ねたのが平日かもしれませんが、たいてい午後くらいから店をあけるようです。なぜか休んでる店も多いですね。アポイントメントのみってところもあり、ショールームだけここにおいてる感じです。後で書くSuntecセンターでも思いましたが、だいたい昼ごろから人の出が活性化するというのがシンガポールの特徴のように思えました。取り扱いブランドを細かくみるとしらないブランドがあるにはあります。また各ストアでは取り扱いブランド商品がダブってる場合もあります。4階にいくと昔のJabenストアがあります。

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しかし、Schiitが店頭に並べられているのに驚きました。全体にマニアックな感じです。Jabenの他のオーディオ店も日本の店より濃い感じですね。ただ聞いてみると、シンガポールでは97年の不況のあとでオーディオも縮小して、スピーカーはやはり縮小しているのは日本と似てるということでした。
あと古銭やアンティーク人形、アナログレコード専門ショップの店などもありブロードウエイを思わせます。上にいくと閉まってる店が増えるのもブロードウエイっぽいですね。ただしサブカルはありません。アニメとかサブカル関係が多いのが日本の特徴かな。。
地階はカメラがいっぱいで、中古カメラ屋はライカとかローライなど日本の中古カメラ屋と同じ感じでした。

* ショウ準備編

次の日はショウの準備とコンベンションセンターを見るためにSuntecシティと言う新しくできた複合施設に移動しました。ここはイベント会場とショッピングセンターを混ぜたような複合施設です。
コンベンションセンターは出来て一ヶ月という素晴らしいところで、幕張のレベルの大きさでホテルのきれいさを兼ね備えたようなイベント会場です。
Mookヘッドフォンフェスティバルではコンベンションセンターは300-302の3部屋を貫通させて使います。下はカーペットですが、ある間隔で電源コンセントがあります。タイプはBF/B3両用です。ただし後で書くように電源は日本のヘッドフォン祭よりもきっちりとブースに工事して設置しています。ブースは今回は52社用意されてます。

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上右が会場全体の広さです。
こちらでは運送時にいったんラップして運ぶのが普通のようです。椅子などはコンベンションセンターの中ではなく外から調達しているようでした。
少し手伝ったんですが彼らが話してる言葉がJabenスタッフ間は中国語で、外部運搬スタッフ同志は不明言語(タミール語?)、Jabenと外部スタッフは英語という状況なんで、ちょっと手を出しにくいところではありました。シンガポールの標準言語は英語なんですが、実際はこんな感じです。こういうのがインターナショナルということで、ここでは普通なんでしょう。この辺が周りが日本語だけで通じる日本とは異なるところです。

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今回のMookヘッドフォンフェスティバルで一番驚いたのは会場設営です。日本のヘッドフォン祭ではテーブルを並べるくらいではありますが、Mookでは幕張のショウのようにブースを完全に作ります。
上左は在庫を入れる倉庫を作ってるところ。脚立に乗ってるにいちゃんが脚立をカニ歩きさせて横移動するのが面白かったですね。上中ではテーブルの組み立て中です。進むとまるで部屋の中で建設現場のようです。

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ブースではデモだけで、購入するのはチケットをもらってこの別の小屋で買います。ただ設営が時間がかかったので、前日にディーラーがセットアップするというのはやや遅い時間になりました。全般に前日搬入するディーラーさんはヘッドフォン祭よりも多いようですね。
各ブースのテーブルの裏は立派なカギがかかるロッカー付きで、ここに展示物をしまえるようになっています。テーブルはがっちりしてびくともしません。パイプにもきっちりキャップをかぶせてます。電源は壁から取ってテーブル下に配線してるよう。

下はMookヘッドフォンフェスティバルのパンフレットとフロア配置図です。きちんと導線が確保されてますね。こちらの人は大好きというLucky Drawの券もこのパンフレットについています。

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須山さんFitearは2テーブル確保。須山さんもシンガポールに向かってるよってスタッフに言ったら、"He is a hero of the show!"だって言ってました。このときは軽いあいさつ言葉と思いましたが、後に現実になることに。。

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すごい会場設定だねってWilsonに言ったら、フジヤさんのヘッドフォン祭が高いハードルになってるんで、それを(後追いで)目指すにはこのくらいやらないと、ということでした。予算もかかりますが、それよりも自社のプレゼンスをアピールするというところを考えているようです。T3というモノマガのような雑誌への3面広告も出していました。次はもっとすごいことになりそうな企みも持ってるよう。

会場の外も広いので廊下でセットアップに使えるので作業が容易です。シンガポールは日本の都区内程度の狭い国です。よく日本は狭いから建物も狭いんだと言いますが、結局はきちんと計画的に効率的にやれば狭い国でもこうしたアメリカ的なスケールの場所を作ることができるということかもしれません。

* ショウインプレッション

Mookヘッドフォンフェスティバルの開催時間は一般には8/2-8/4日でAM11:00からPM9:00までです。一日の開催時間は長めで、夜に寄っているのはシンガポールの人たちの活動の特徴かもしれません。初日だけ9:00-11:00までのプレスタイムが設けてありました。
プレスタイム開始30分前。すでに一部はセットアップされてますが、セットアップはプレスタイム中も続いていました。

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Mookヘッドフォンフェスティバルへの行き方をおさらいすると、まずSuntecシティへの行き方を確認します。MRT駅ではESPLANADE駅が手近です。コンベンションセンターはSuntecシティの中にあります。
Suntecコンベンションセンターの入り口で右手のエスカレーターに乗ります。(こちらはTemasek通り沿いです) 登るとドアを開けるとすぐスタッフがおります。ここを右手ですぐに入口があります。
次回(2013/12/13-15)は異なると思いますので注意ください。(おそらく一階上になると思います)

ブースを(逆方向から)回って行きます。 上の配置図を参照ください。

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以下は各ブースのコメントです。
こちらは主催者のJabenのブースです。このショウの間は店は閉めていて、全員こっちに来てるということです。

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フジヤさんのヘッドフォンショウ特価品のようなショウ用のセットがありました。Jabenではバンドルでお得感を出してます。SGD$200相当でSGD$99くらいのセットもありました。
上右はJabenが開発中という謎のヘッドフォンアンプ。たぶん$500SGD以下ということだけど、小さい割には上から下までよく整った音を聴かせてくれました。少し熱くなります。 そういえばポタ研でもってきてくれたポータブルMarvericはなぜかありませんでした。
WilsonはMookヘッドフォンフェスティバルの間は会場を絶えずまわって販売の指揮をしたり、ディーラーやユーザーと会話したりしていました。

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Rudistorは新作の高性能ヘッドフォンChroma MD2とシングルエンドのヘッドフォンアンプRPX-38、DAC3を出展していました。これは秋の東京のヘッドフォン祭でも見ることができる予定です。
MD2はMD1の改良版で低音とダイナミックさを進化させたということ。DACとアンプの組み合わせはRudistorらしく音楽的で素晴らしい音で滑らかな再現でとても魅力的です。RudiのバランスアンプのRPX-308とMD2バランスもなかなか良い組み合わせです。立体的に広がるバランスらしい音場再現と滑らかさが印象的。やはりRudiのアンプは音楽的にいいですね。
RudistorのDAC3のヘッドフォン端子もなかなかいい感じです。もっと音にダイレクト感があって迫り来る感じです。アンプのRPX38を通すともっと滑らかにスケール感良く鳴る感じです。
ただしRudistorは例外な方で、ヘッドフォンアンプ主体の出展は少ないですね。

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今回の目玉の一つ、オルフェウスに変わる王者?、平面型のAbyss(約50万円以上)です。これは平面型ですがSTAXのように静電型ではなくオルソダイナミックです。そのため、アンプは通常のヘッドフォンアンプを使いますがやはりバランス駆動対応でがっちり鳴らしたいところ。デモではまず音松アンプでバランス駆動です。 ソースは持参したRWAK100-S。ハイゲインでもボリューム高く、かなりの低能率です。
Abyssの音はまず音空間の深さに驚きます。細かさや切れも静電型なみ、でもダイナミックの音ですね。HE6を明るくした感じといいますか。いずれにせよアンプを選ぶと思いましたので、さらに上のとなりにあったRudiのRPX-038(RPX38のバランス駆動版)に組み合わせてみました。すると、、これは驚きの音 ! 聴いた瞬間にゾゾっと衝撃が走るようなすごい音です。今までに聴いたヘッドフォンセットアップでベストかもしれません、これは。この音空間の深み、ベースの厚み、上質な滑らかさ、すべてが圧倒的です。

CEntranceのブースでは残念ながらマイケルは来る予定だったのがキャンセルとなりました。HIFi-M8は大きくてもとにかくホームアンプレベルの音がほしいと言う人にはお勧めです。

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今回のやはり一番の話題は須山さんFitEarかもしれません。とにかくショウの間中ずっと人が絶えずに多数はりついている状態でした。このレベルはあとはジェリーがいるときのJHAくらいでしょうか。CliOSの話ではマレーシアや中国でもFitEarはかなり有名とのこと。このFitEar人気はその場にいないとわからないと思いますが、とにかく脱帽でした。
須山さんは熱心な人たちにサインもたくさん求められていました。上でheroって言ったのも嘘じゃないですよね。

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こちらはもうひとりのヒーローであるジェリーハーベイのJH Audioです。AK120をデモ機に使ってます。ラインナップは大きな新製品はないようでした。
私は贅沢にもジェリー先生直々にJH13 Freqphaseを装着してもらい、Freqphaseのレクチャーをしてもらいました。Freqphaseはドライバーの配置を最適化してフィジカルに位相の適正化を図ったモデルということ。たしかに私の古いJH13よりイメージがピッタリ決まるように思いました。

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アナログスクエアペーパーのTu05はなかなかの人気でした。やはりハイブリッドではないフル真空管と言うところが目を引いていたようです。作りも日本人の職人気質を海外に伝えるようで良いですね。担当していた人に聞いても評判は上々だったということでした。上左は日本通りを担当してくれていたJAben側のスタッフ。

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この辺は日本製品通りとなります。他にはマス工房、エレキット、などで、ファイナルオーディオはJHAの斜め向かいです。
マス工房では増田さん本人が来られてデモをしていました。バランス入力対応ヘッドフォンアンプのmodel 370-iとポータブルアンプのmodel385を展示していました。このアンプはサイズの割にはなかなか本格的な良い音を聴かせると思いました。ビジターでは一時間くらい粘って聴いてた人もいたようです。

エレキットは真空管ハイブリッドのポータブルと据え置きを出展。光城は真鍮削りだしポータブルアンプ、Go-DAPはSounDroid、OrbはJade to go漆塗りを出展していました。 この辺はただ置いてあるだけではなく、Jabenのスタッフが質問やデモなどに対応してくれていました。

ファイナルオーディオのブースではJabenスタッフも協力して説明していました。ファイナルオーディオではF10(ピアノフォルテX)を含むイヤフォンのラインナップほぼすべてとヘッドフォンのパンドラ、そしてJaben流のバンドルセットを用意していました。

今回はいろんな出会いがありましたが、会場でたまたまHeadFiの有名人であるCliOSとも会いました。CliOSとxDuoo話をしてFiio X3を聴かせてもらったりしました。X3は価格にしては良く楽しめる音でした。でも聴かせてもらったのはすでにCliOSが改造してたんでストックとは違うかもしれません。
RWAK100-SとxDuoo UA-05を試してみましたが、アナログアウトで試しても筐体大きいなりにいい音って感じですね。xDuoo X1もなかなか音が良いDAPです。ただ機能が限定されて8GBというところが考えどころです。CliOSともこっちのX3はいつになるのかねえと話していました。

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上左も今回の注目品で、このショウがワールドプレミアとなるPSBのポールバートン(カナダ)がNADブランドで出すViso HP50です。ハイがきつくなく柔らかで聴き疲れのない音と感じました。スピーカーのメーカーなのでRoom fillというスピーカー的音を目指したそうで$399SGDです。 上中はPSBのM4U2。内蔵アンプとアクティブNC付きです。アンプなしでも結構いい音でしたね。アンプオンで音が強めとなります。バッテリーは単4で40時間持つそうで、$400SGD。
PSBとNADは同じ会社ではありますが、PSBはプロ寄りでNADはコンシューマ―寄りのブランドと言うこと。
上右はNADの"ハイブリッドアンプ"です。ハイブリッドとは真空管ハイブリッドではなくスピーカー、ヘッドフォン、DACなど一体という意味で使ってるようでした。DACはSPDIF, optical, USBにBT(Apt-x)もついてます。BluetoothでNADのデジタルアンプを試聴してみると、ちょっと途切れ気味なところはあるけど、AptX使用で光デジタルともことなって柔らかな感じです。

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日本製品では上はDENONブース、D7000,D340, NCW500, D320,C100,W150など。現地の日本人スタッフもおります。エクササイズのW150が売れていて、D7000もJabenあたりでは出てるよう。日本と似てるということ。 私もシンガポールのこの辺のオーディオ事情は日本と似ていると思います。
上右は現地のSTAXコーナーではCaryオーディオのスピーカーアンプにトランス経由でSR009つなげてます。普通にSTAXのドライバー(アンプ)を使わないところなど、マニアック系ですね。これもなかなか音は良かったですね。Caryオーディオは海外では定評があります。

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上左はBeyer(ここではバイヤー)のブースではT1にバランスリケーブルの音松アンプを展示してます。ここはBeyerのブースですけど、積極的にJabenのスタッフが各ブースを回って営業に協力していたのが印象的です。
上中はA&Kの現地ディストリビューター。AK100が右、AK120が左。AK120はIE800、AK100はFADと組み合わせてます。iriverの代理店というよりUltrasoneとかWestoneなども扱う代理店でA&Kブランドで取ってるようです。A&Kは日本が最大マーケットと思うけど、シンガポールでもかなり出てると言っていました。
上右のBoomphoneはヘッドフォンとスピーカー(boombox)の両方使えるヘッドフォンです。スイッチを操作することで切り替えます。ベースブーストあり。
ヘッドフォンで聞いても悪くないですが、スピーカーとしてはちょっとガチャガチャしてます。

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上左のShureではSE846とヘッドフォンで展開していました。上中のWestoneでは新製品はやはりADV。ここでは$299とのこと。パイオニアではコンパニオンさんも動員。

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現地のFostexディストリビューター。TH600、HPA8、など展開。 GRADOディストリビューターさん。ParrotはZikで展示。ここでは$529SGDとのこと。 Parrotでは専用アプリ(Android)も力をいれて説明してくれました。

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こちらはシンガポールのガジェット系のT3マガジン。 T3マガジンにはMookヘッドフォンフェスティバルの広告も載ってます。 T3マガジンは大人向けのガジェットマガジンでスマートフォンからPC、ヘッドフォン、カメラ、メガネなどなどカバーしてます。ただしアニメなどサブカル色は皆無。
途中からは各ブースにJames&BenのJabenクマが現れました。

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会場の様子です。メジャーメーカーよりマニアック系に人が集まってました。朝からどっと人が来るヘッドフォン祭とは異なり、昼すぎると人が増えるのがシンガポールの特徴です。須山さんも言ってましたが、くる人の年齢構成がすごく広いですね。ヘッドフォン祭みたいにやはり若い人が多いですけど、年配と言える人もけっこういます。けっこうお歳の方のポーチからごろっとDX100が出てきたりします。HeadFiミートも見てると年配の人も多いですが、日本ではもっと年配の人が増えても良いように思います。
ヘッドフォン女子もいました。 一人で来てじっくり聴いてる女子もいましたね。あとカップルで来てる人もけっこういますが、女の子も彼氏の後ろで暇そうにしてるっていうよりは積極的に聴いてるようです。2人で会場を行ったり来たりしてましたが、どちらかというと女の子の方が熱心だったよう。

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全体に来ている人の感じはやはり日本のヘッドフォン祭と似ていますね。一般的なTDKとかパイオニアはいま一つで、Shure , Weatone, Grado, FitEar, JHA, A&K, FADなどのヘッドフォン・イヤフォン専門かマニアック系に人気があるようでした。一般の人もきてましたが、どちらかというとよく知っている人たちが来ていたようです。ただ日曜日は私はいませんでしたが、もう少し客層も変わったようです。シンガポール国軍らしき人もちらほら来てました。
プレーヤーに関してはiPhone直やiPod classicも多いけど須山さんあたりにくるような人はAK120とかDX100が多いようですね。わりと高価なAK120がすでに多いのも驚きです。二段の人もいるけどそう多くないように思えました。二段重ね組はやはり、GoVibe Porta Tubeなどでした。
最後までまだ粘ってる人が多いのもヘッドフォン祭と同じです。マニアが溜まってヘッドフォン話をしてるのはどこも同じ光景ですね。

* 感想

今回はいろいろな意味で私も勉強になりました。また、シンガポールのオーディオ系の人とも関係を深めることが出来ましたし、収穫多いシンガポール行でした。
うちのブログを翻訳して見てるひとも多いようで、ありがたいことです。

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何れにせよ、世界は広いよ、と思いました。日本のいいところも悪いところも、日本市場だけで完結できる/してしまうというところで外に出たがらない点ですね。こう言語も人も多様なシンガポールに居ると日本をそう見つめ直せます。向こうでは様々な価値観や文化が共存するというのが普通の日常なわけです。
私もこのMusic to Goの日本語のブログがこんなに世界で翻訳してもらいつつ読まれてるとは思わなかったし、実は須山さんがジェリーを超えるくらいの人気だったというのもすごいことです。これらも外に出て別な方向から見ないと分からなかったことです。

Mookヘッドフォンフェスティバルは今回は手始めにあえて小規模でやったという点もあったようで、すでにグレードアップした次回の構想を練っているようです。マレーシアはまだのようですが、タイやインドネシアはもう無視できない市場になりつつあります。
そのうちヘッドフォン祭とMookヘッドフォンフェスティバルが有機的に協力できるといいなと思います。ヘッドフォン祭も、もうアメリカからも人が来ています。このヘッドフォンやポータブル、PCオーディオという趣味はネットもベースにしていますので普段から国境を飛び越えることができます。また、こうしてたまに顔を合わせることで、関係や相互理解も一層ふかまります。それがこの新しい世界をいままでにない形で発展させて行くことでしょう。

Mookヘッドフォンフェスティバルの次回は今年12/13-15の週末に再びシンガポールで行い、次の週にはジャカルタでも開催するということです。これを見て興味を持った方はぜひ訪ねてみてください。
Wilsonが周囲の人から一目おかれるくらい商才ある存在だというのも向こうに行って関係者と話してよく分かりました。今後のJabenの展開に要注目ですね!
posted by ささき at 21:49 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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