
特徴としてはPCオーディオで使うようなハイレゾ・ロスレス音源をそのまま再生できるという点です。
そのため192kHz/24bitまでのFLAC/APEなどをサポートしますが、一番のポイントはWavepackのISOフォーマット(iso.wv)をサポートしている点です。iso.wvは音源とCUEファイル、ジャケット写真などをひとつのisoファイルにまとめたものです。ただしあくまでWavepack形式なのでRedbook CDでは読めませんので念のため。
再生はシンプルなもので検索機能もありません。Neutronよりも機能的にはかなり少なくなっています。基本的にはフォルダの階層で進みます。短押しで再生、長押しでメニューが表示されます。Music Uploadではウエブ経由で音楽をアップロードできるようです。またタグを使ったアーチストとかジャンルもありません。
各ファイルは最高で192kHz/24bitの音源を再生可能ですが、もちろんAndroidでは単体でハイレゾ再生はできませんので、ダウンサンプリングします。KamertonではCPUパワーと音質のバランスを取りながらダウンサンプリングをしているということです。この際にFLACが最適なようで、ロスレスとはいえAPEのようにややこしく高圧縮しているとうまくないかもしれないということです。ダウンサンプリングではディザ処理なども行っています。



左がフォルダ画面、中が再生画面、右がメニューです。まさに簡単なものですね。
Walkman Z1000とUE18/TWagで聴いてみました。Z1000は4.0にアップデートしています。
さすが音質はなかなか優れていて、イコライザで飾らねばならない定番Powerampよりストレートでかなり良く、Neutron(やGolden Ear)と同様にイコライザーを使った虚飾感はあまり感じられません(どういう処理やってるか細かくは不明ですが)。
Neutronと比べても音質的には拮抗する感じでZ1000の細やかさも良く聞き取れます。オーディオ的な滑らかさでは上のように思いますね。比べるとNeutronはやや乾いて硬質に感じられます。Kamertonはロック・ポップでのベースのインパクトもあります。Neutronの方が正確でタイトなベースかもしれませんが、Kamertonの方がやはり聴きやすくはあります。Neutronは全体的に締まってタイトではあるけれども、ややコンパクトにまとまった感はあり、Kamertonは同等な音質レベルだけれどももっと聴きやすく楽しい感はあります。GoneMADと比べるとGoneMADは細部が荒削りで、Kamertonは滑らかで上質感があります。
ハイレゾのダウンサンプリング試聴ではKamertonはなかなか素晴らしい音質で、NeutronでディザをオンにしてもKamertonの方がより上質かもしれません。
Neutronが理詰めで作ったソフトなら、Kamertonはもっと聴感的に良い仕上がりのソフトになってると思います。
iOSのプレーヤーソフトはDSPに頼りがちな傾向もありますが、Androidの方はこのWalkman Zなどハード的に音質の良いものも選べるのでNeutronやKamertonのような直球勝負のプレーヤーソフトは価値があると思います。
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