Music TO GO!

2013年07月17日

ポータブル研究会2013夏レポート

この週末はフジヤさん主催のポータブル研究会イベントに行ってきました。これはヘッドフォン祭に比べて小規模ですが、よりマニアックな性質のイベントです。今日のマニアックなものが明日の一般になったりするので将来を占うという意味でも面白いイベントです。
500名ほどの来場者と言うことでしたが、いつもながらはじまりから終わりまで人の多さがほとんど変わらないという盛況ぶりというか、濃さ加減でした。

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以下イヤフォン・ヘッドフォンの試聴はAK120で、アンプの試聴はFitearパルテール(with BlackDragonケーブル)で聴いています。

まず今回はUltrasoneが普及価格帯のダイナミックイヤフォンを出してきたというのに驚きました。これはUltrasone Pyco(ピコ)という名称で、タイムロードさんにも数日前に届いたばかりのようでこのイベントが世界初のお披露目となると思います。価格は2万円前半を予定しているようです。
筺体的にはTioに似たアルミハウジングが特徴です。Ultrasoneのロゴも含めて外観的にはTioに似ていますね。6.5mmの小口径ダイナミックドライバーを採用しているということで、Shureやゼンハイザーなど小口径の高性能ダイナミックドライバーはちょっと流行りではありますね。
聴いてみましたがUltrasoneらしい音楽性の良さが特徴的で、音にダイナミックらしい暖かみと価格を超えるような深みがあります。楽器の音が明瞭で、音の広がりも良いですね。音的にはやはり今回会場で新製品では価格が似たようなKEFのイヤフォンよりも良くて、Pycoはけっこう欲しくなりました。

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こちらも初披露のゼンハイザーの新製品、モメンタム・オンイヤーです。現行モデルよりかなり小さく見えます。カラバリもきれいで、軽くて可愛い感じですね。これは女子向けとしても良いでしょう。音も現行モデルとは多少異なっているようでした。モデルさんは主催サイトのオトノートもオープンして波に乗ってる福島花乃さんです。

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下は話題のケーブルメーカーのCardasが作ったイヤフォンEM5813です。
価格はやや高く6万前後でフジヤさんでは5万前半くらいということです。ドライバーはダイナミックで音はかなり良かったですね。情報量も豊かですが、音のきつさがないのが良い点で、標準でリケーブルしているようなケーブルのグレードの高さも貢献していると思います。

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下はHifimanのRE600で4極ミニのバランスプラグはTRRSと呼ばれるものでHM901を持っている人にはお勧めです。RE600は音性能も高く、私は開発バージョンを聴いたことがありますが、音も外形もそれよりも進化していました。これも小口径高性能ドライバーですね。

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下はヘッドフォン祭でも開発バージョンの参考展示がありましたフォステクスのTE-05です。これは1万切るくらいと言うエントリー価格の割にはクリアで明瞭感が高い音質とMMCXプラグでリケーブル可能という点がポイント高いです。いつもながらフォステクス(フォスター)はドライバ提供メーカーということもありコストパフォーマンス高いですね。
最終版ということで前に聞いたのよりベースが抑え目でバランスが良くなってると思いました。

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下はJ-phonicのイヤフォンです。J-phonicはゼンザフォニックの社名が変わったそうで、カスタムのゼンザフォニックをあつかって経験を生かしてユニバーサルも作ったということのようです。
デュアBAドライバの構成で価格は39000円くらい、黒がスタンダードの音、赤はそれを柔らかめにしてチューニングを変えているということです。
黒の音は明瞭があって固めで、やはり赤の方が聞きやすい感じでした。黒と赤は価格はおなじということです。

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ONKYOも金曜日に発売されたばかりというHF300を出展していました。これはダイナミックドライバーで、音はバランスよく整った音でした。eonkyoの高品質音源を聞きたくなるような感じです。またケーブルも良いですね。これもMMCXでリケーブル可能です。MMCXが増えてきましたね。

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下はJabenのサプライズ出展のスリムポータブルアンプです。音に広がりがあり制動がすごくきいてる感じで、いかにもバランスっぽい感じです。音はニュートラルでクリア系ですね。聴いた人たちの評判も上々でした。
現在公開可能な情報:
名称はMarverik。光デジタル入力可能でバランス出力可能。バランス端子はRSAタイプの4ピン。デモ用についていたPro Oneイヤフォンはこのデモのために改造したものである。

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下はJaben扱いのPSBというカナダのスピーカーメーカーのヘッドフォンです。だいたい4万くらいになりそうとのことです。音が遠く感じるけど雰囲気感が良い感じで、スピーカーメーカーらしい音の作りかなと思います。

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こちらのクマはJabenの名の由来でJames & Benjyaminです。

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iriver(アユート)ではAK120の新ファームであるDSD再生のデモを行っていました。この新ファームは昨日公開されました。これについては別記事にしています

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Analog squre paperは6万円くらいのTu06というハイブリッドを出していました。ハイブリッドだけと真空管っぽさも残してる温かみがありました。

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完実さんではRATOCさんのバランスポータブルアンプのコンデンサを変えて音を聞いてもらおうというデモをやっていました。なかなかマニアックな試みです。

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なお今回からレポ用のカメラがPowershot s95からPowershot G15に変わりました。

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なぜレポ用に一眼レフではなくPoweshotを使うかと言うと、軽いからという他にセンサーサイズが小さいからです。センサーサイズが小さいというのは悪い方に言われることが多いんですが、レンズの焦点距離が小さくて済むのでピントの合う範囲が広く写りますのでこういうレポで便利です。
s95の後継のs110とい手もありますが、フラッシュが使いたいということと(今回は一部で270EXを使用)、あまり小さいとレンズ性能に制約を受けすぎるという理由でG15にしました。Gシリーズは重いというイメージでしたがG15ではわりと軽くなったということもあります。右肩の独立した露出補正ダイヤルもプラスですね。まあ一番の理由は前の日にうっかり中古ページを見てたら安くなってたということですが。
レポのみならず、なかなか一般使用でもよく写ってきれいに撮れるカメラです。

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今回はRWAK100-Sが間に合えば前回のRWAK100みたいにまた持ってくる予定でしたが、残念ながら間に合わず、いま米国からこちらに向かっているところです。

全体の印象としては今回は良いイヤフォンの新製品が目立っていたかなと思います。ヘッドフォンはモメンタム・オンイヤーはありましたが、全体ではいまひとつではあります。ヘッドフォン市場とは言いますが、最近はやはりイヤフォンにフォーカスが来ているように思います。Ultrasoneがイヤフォンに注力してきているのも興味深いですね。
個人的にはフォステクスTE-05とUltrasone Pyco、そしてOnkyoのHF300が価格的にも手頃で音も良いと思いました。また高いですが音的にはCardas EM5813も良かったように思います。全体にダイナミックの復権かと言う気もしますね。

それとシンガポールのJaben主催のヘッドフォンショウの案内も各ブースに行いました。興味のある方はどうぞJaben Japanに連絡してください
私はこれに参加する予定ですので、このヘッドフォンショウと新装なったJabenストアのレポート、シンガポールオーディオ事情などなどそのうちレポートしたいと思います。

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また、今回はあのChrod社の代表ジョン・フランクスが見に来てくれました。アジア巡回の途中でポータブル研究会にも立ち寄ってくれたようです。
私もいろいろとお話ししました。気さくで良い人ですが製品のことに関してはとても熱意と技術への誇りを持って語ってくれたのが印象的でした。会場を回ってポータブル文化にもいたく感心していたようでしたが、これが製品になにか良い影響を与えてくれることを願います!
posted by ささき at 22:50 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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