Music TO GO!

2013年06月21日

ビットパーフェクトより音質はよくなるか? - JPlayの回答より

Audiostreamに面白い記事が乗っています。
http://www.audiostream.com/content/jplay-responds-open-letter
ネットではプレーヤーソフトで音質の差があるか、なんて論議がよく見られますが、いまJPlayがちょっとバッシングにあっているようです。JPlayをインストールしてるとJRMCではサポートしないなんてことも書かれていて、JRMCとfoobarのhydrogenaudioフォーラムが発端のようです。もともとfoobar作った人はプレーヤーで音はよくならないって言ってましたね。

ひとつの争点は簡単に言うとビットパーフェクトより音質がよくなるか?という点です。つまり音源のすべてのデジタル情報が欠落なくDACに伝わっているならば、音質は変わらないのではないかということですね。これについてJPlay開発者から公開の回答文が載っています。

それによるとJPlayでは"Simple is better"をコンピューターオーディオでも重要だと考えている。これはMacOSもWindowsもリアルタイム処理には向いていないからで、すべての時間というものは"best effort exercise"、つまり最善は尽くすが保証はできないというもので、"Guaranteed excusion"、つまり実行が保証されたものではないからであるということです。
*補足するとOSにおけるリアルタイム処理というのは実行が速いという意味よりは、むしろ期待時間内にかならず処理が行えるのを保証するということを示しています

JPlayの人によると、たとえばCD再生というのは32bitの処理を22マイクロセコンドで正確に行うことを規定しているが、これに少しでも遅れれば規定通りではなくなる、つまりコンピューターオーディオではビットパーフェクトだけではなく、タイミングパーフェクトである必要がある。これが多くのDACでジッター性能を宣伝している理由でもあるというわけです。
またここがJPlayの存在理由でもあり、それはタイミングを向上させることです。JPlayがやっていることは、コンピューターの音楽再生に関係ない処理をスローダウンさせ、究極的にはHibernate modeというので多くの処理を止めます。こうして音楽再生に関係ない処理を止めることでタイミングパーフェクトになる下地を作るというわけです。
こうした処理はオーディオファイルが手動でやっていることもありますが、JPlayはさらにコンピューターのタイマー精度(timer resolution)を最大限に向上させます。またJPlayはRAMに音楽データをためてそれをドライバーからアクセスしやすいようにキューに入れるなどの工夫をします。

また、音質が向上しているならばそれを数値化しろと言う人もいるようで、たしかにJPlayは測定的な数値による音質向上は見せられないが、たくさんのオーディオファイルがJPlayの有効性を耳で証明していると答えています。

この件に関連しては以前Audiostreamが開発者インタビューをしているのでそちらも興味深いと思います。うちで取り上げたのは下記リンクです。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/286794030.html
posted by ささき at 21:17 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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