最近はDSD DACもさまざま出ていますが、たいていは従来のPCM DACにDSD機能を加えたものです。
しかし、このLAMPIZATOR DSD DACはなんとDSD専用のDACです。ポーランド製で4月頃にアナウンスがあり、6/8から3000ユーロで販売されています。
DSD専用としたのは従来のPCMとは方式が違いすぎるのでひとつの箱に入れるため妥協するのは難しいということと、(従来の)DSD DACは周辺環境を汚しがちになる(電源ノイズ的にということでしょうね)ということからだそうです。
http://www.lampizator.eu/newdac/lampizator/DSD_DAC.html
このDACの面白いところはDSD入力専用というだけではなく、DAプロセスにシリコン(半導体)を使っていないということです。つまりこれはESSのような従来的なDACチップを使っていないというだけではなく、DAC部分を真空管を使ったDAプロセスを作っているということのようです。この辺は前にポール社長の記事で書いたところのローパスフィルタリングのあたりだと思います。その後でまた真空管で増幅しているとのこと。
この辺は発表当時(プロトタイプ)は昔ながらのFMラジオの手法を応用したとありましたが、今回の製品版ではそれだと品質が悪かったので別の手法を用いているという風に試行錯誤したようにも書いてあります。
入力はUSBのみのようで、DSD64とDSD128に対応しています。PCからのDSD送信方式は書いていませんが、MacOSでは標準ドライバーで送れるということなのでDoPだと思います。またDSD DAC部分はここのDAC製品の一部には追加できるということでその場合にはPCM/DSD両方使えると思います。DSD DACは基本RCA出力でバランス対応は別オプションとのこと。
最近では下記でAntelopeもDSDへ?と書きましたが、http://vaiopocket.seesaa.net/article/319095830.html
AntelopeはNewportビーチのTHE ShowでPlutinumというDSD256(11M)対応(内部アップサンプリング対応)のようなDSD DACを出しています。レビン社長は前はDSD興味ないという風に言ってたんですが、、
http://www.antelopeaudio.com/blog/antelope-audio-unveils-zodiac-platinum-a-768-khz-dsd-dac-that-raises-the-gold-standard-in-da-conversion/
この前書いたネットワークへのDSDネイティブ再生の応用もありますし、DSD関連もますます多様化しているのでしょうね。
Music TO GO!
2013年06月09日
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