タワレコでは7月までECMのセールをやっていて、4790円の2枚組輸入盤が3790円、2790円が2090円ということでお得です。わたしはちょっと気になってたけど手を出さなかったアルバム3点をこの機会に買い込みました。
いずれもECM Newレーベルのものです。ECMというとジャズですがNewレーベルは第一作がアルヴォ・ペルトのタブラ・ラーサのように、いまでは現代音楽としてのスタンダードが選ばれたように実験的・先鋭的な作品が多いクラシックよりのレーベルです。
ECMはジャケットがきれいなのも特徴で、写真好きの私には特に気になります。
MNEMOSYNE - Jan Garbarek & Hilliard Ensemble
これは以前紹介したOfficiumの続編ともいうべきもので、声楽コーラスにジャズのサックスがからむという構成です。
前は(当時流行りだった)グレゴリオ聖歌とサックスだったのですが、今回は幅広くペルシアやスコットランドの伝統曲からタリスやヒルデガルドのような古楽の王道まで修めています。
Officiumはグレゴリオ聖歌ありきの企画モノでもあったんですが、今作はガルバレク+ヒリアードの成功した路線を拡張したもので、反則といっていいほど静謐で美しい世界が描かれていきます。
単にきれいなだけではなく、サックスが縦横にからむことでクリエイティブなスパイスもあります。この辺はECM Newレーベルならではの持ち味ですね。
Care-charming sleep - The Dowland Project
これはダウランドプロジェクトの第二弾になります。
また後で紹介記事を書こうと思っているんですが、海外ではジャズミュージシャンが古楽を演奏するというのがひとつ流れとしてあります。
ジャズ風にアレンジするというのではなしに、あくまで古楽なんですが新感覚で解釈を行い、ときにはジャズの楽器も使うというスタイルです。例のスティングがダウランドを歌ったアルバムもこの延長にあるともいえます。
ダウランドプロジェクトはそのはしりともいえるもので、ここでもサックスやベースなども取り入れられています。
The Sonatas and Partitas for Violin Solo
- Gidon Kremer
これはクレメールによるバッハの無伴奏ソナタとパルティータの20年振りの再録音です。
クレーメルにとってのバッハの無伴奏ソナタとパルティータ(特にシャコンヌ)はグールドのゴルトベルクに匹敵するトレードマークのようなものですので、その再録音はさすがに素晴らしいものです。グールドにまけず劣らず個性的なクレメール節が炸裂という感じで、琴線をわしづかみにされるような演奏にただただ圧倒されます。
録音も良いのでわたしの新しいヴァイオリンのリファレンスCDになりそうです。
ただこれは国内版も安いので国内版のほうがいいかもしれません。
Music TO GO!
2007年05月17日
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