Cmoyなんかも作ってるDIY系のJDS labsが先日プリオーダー開始したC5はちょっと面白いポータブルアンプです。下記は製品紹介ページです。
http://www.jdslabs.com/item.php?fetchitem=70
見たところスリムな普通のポータブルアンプですが、特徴はチャンネル間のバランス問題(いわゆるギャングエラー)を低減するためにデジタルボリュームを使用したところです(前作C421ではこの系のクレームが多かったようです)。JDS labsのブログの方に詳細が書いてあります。
http://blog.jdslabs.com/?p=464
デジタルボリュームを採用したポータブルアンプはすでにいくつも出ていますが、C5のユニークな点はデジタルボリューム(DS1882 digital potentiometer)のコントロールファームウエアがArduinoベース(ATmega168というプロセッサ)であることです。製品開発にArduinoを使うとはDIY系のアンプメーカーらしいところですね。そしてそのプログラムコードをクリエイティブコモンズのライセンスの元に公開しています。これは他のメーカーにもぜひアナログボリュームの代わりにデジタルボリュームを採用することを推進したいからだそうです。
実際に先の製品紹介ページのFeaturesタブを見るとファームウエアがダウンロードできるようになっています。ホームページからドライバーをダウンロードするというのは良くありますが、ソースコードがダウンロード出来るオーディオ製品はそうないでしょう。
c5_v100_MasterFirmware104.inoというのがスケッチと呼ばれるArduinoのソースコードですね。コードを読むと電池の残量検出もArduinoコントローラを使用しているようです。ぱっと見るとCのようですが、これはArduinoの記述言語だと思います。ところどころで電源安定を待つためやボタン接触の確認のためにdelayでウエイトをかけていますね。
ソースコードを修正してC5アンプに書き込むというのも可能のようです。
Arduinoは最近ではAndroidと組みでよく応用例が紹介されます。Android 4.1のリファレンスキットもArduinoでしたが、Android ADKでも使われます。一方でこうした応用例も面白いところです。またJDS labsはNwAvGuyが設計した「オープンソースハードウエア」のObjective2アンプを製品化してますが、自身も何か寄与したいというところもあったのではないでしょうか。
Music TO GO!
2013年02月17日
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