Music TO GO!

2007年01月19日

DENONが高性能ヘッドホンを一挙発売! (D1000インプレ)

DENONは以前デンオンとして親しまれていた由緒ある国産オーディオのブランドですが、会社の一部門から独立したのを機会に海外読みのデノンに名前を変えたんだったと思います。
最近DENONは低価格帯のヘッドホンやカナル型のイヤホンも発売しました。このC700もiPodで試聴してみると性能と聞いた楽しさをうまく調和して、アルミで身を包んだ高級感のある個性的なものです。

今回、そのDENONがヘッドホンの世界にさらに本格的に参戦して新シリーズが一気に発売されます。

http://denon.jp/company/release/ahd5000_2000_1000.html

denon1.jpgdenon2.jpgdenon3.jpg

AH-D5000(定価75,600円),AH-D2000(定価37,800円),AH-D1000(定価18,900円)の3種類です(すべて税込み)。発売時期はD5000とD2000が二月の下旬でD1000は少し早く二月初旬になると思います。
特にD5000は価格的にもいわゆるハイエンド・ヘッドホンと呼ばれるもので、これだけのラインナップをそろえたのはDENONの本気度をあらわしていると思います。デザインはすべて統一されていますが、D5000は木製ハウジングを使っています。
どれも新開発のマイクロファイバー振動板を特徴としていて、剛性が高く伝播特性の優れた特質を持っていて中域から高域にかけての特性をスムーズで解像力の高いものにしたとのことです。またエッジ部がフリーエッジになっていることで大振幅時によるひずみを抑えて低音から中音域の再現性も向上させているとのこと。またC700でも採用されたアコースティックオプティマイザーをどれも採用しています。


その中で一番初めに発売するD1000はデモ機をいつものごとくフジヤさんからお借りすることができましたので、簡単にインプレッションを書いてみます。
D1000はオーバーヘッドタイプながらケーブルコードが1.5mと短く軽量に作られているので戸外で使うことも想定されているようです。また3mの延長コードが付属しているので家で使うにも困りません。

d1000a.jpg d1000b.jpg

パッケージは特殊なブリスターパッケージの斬新なものでデザインに優れています。デモ機は元通りにして返すようにしているのでちょっと開封には気を使ってしまいました(笑)
ABS樹脂のハウジングは軽量で側圧も低いので装着感はわりとよいです。コネクター部分はアルミでC700と通じたデザインがありDENONの統一感があります。nanoにつけるとコネクタ部分はやや太めですが、iPodにつけると迫力を感じるくらいです。

d1000c.jpg d1000d.jpg

音の感想ですが、デモ機はまったくエージングゼロの状態から1-2時間ほど試聴した程度の感想になります。iPod nano (2世代8GB)につけて聴きました。一般的な状態にするためポータブルアンプ等はつけていません。

第一印象はやや音が遠くて自然な広がりとわりと沈んで張り出しすぎない低音があって帯域バランスはよく感じます。
密閉型にしては明るく軽やかなところが印象的です。切れも悪くないので楽器の音も明瞭に聞こえます。

d1000e.jpg

同じ密閉型で価格的にも同じくらいと思われるオーディオテクニカのATH-ES7と比較してみると対照的な違いが浮かび上がってきます。
大きさは畳めるES7に比べるとやや大柄ですが、見かけほど重くはありません。

ちょっと聴き比べるとES7よりはだいぶ洗練されている気がします。ES7より低音は締まっていて、ES7のようなぼんぼんという音の塊的な低域の強調感はありません。音色もオーテクに負けないくらいきれいにピアノやベースの音が出ます。
またES7よりも音の輪郭ははっきりして、音傾向的にもES7よりは価格的に一クラス上のATH-OR7のライバルになるような気がします。

あんまりコンパクトにはなりませんが、戸外でオーディオテクニカのオーバーヘッドタイプを使っている人には良い選択のような気がします。
家用にヘッドホンアンプ(GS-X)を使ってDR150と比べるとD1000の方が開放型かと思うくらい明るく広がりのある音があり、低音もそのせいで余裕を感じます。しかし音のクリアさでいまひとつ譲ってしまいます。これは延長ケーブルを使う点でやや不利といえるかもしれません。家で使うのには上級機のD2000などがいいかもしれませんね。
また私的に興味はやはりハイエンドタイプのD5000です。他のハイエンド機と比べてどうなのか、木製ハウジングで音に美的響きがのるのか、さらに磨かれるだろう音に期待です。

ここで売値は書けませんが、フジヤさんで扱うとのことで興味のある方はフジヤさんに問い合わせてみてください。けっこういい値段と思いますよ !

http://avic.livedoor.biz/archives/50681550.html
posted by ささき at 08:03| Comment(8) | TrackBack(1) | ○ ホームオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どもども、トラバありがとうございました
記事、参考になりました

個人的には、この価格帯では妥協の少ない本格的な音で、
これまでのポータブル用でこの音はなかったなという感じです
耳覆い型でなるべく小さいサイズというのも、
ポータブル使用ができるこのモデルのアドバンテージですね

Posted by ためごろう at 2007年01月19日 11:29
あ、こっちでも。(^^;
なかなか性能が良さそうですね。
お値段もなかなか・・・・(−−;
Posted by rabbitmoon at 2007年01月19日 11:44
ためごろうさん、らびさん、コメントどうも!
たしかに家でも外でも、というのはあまりなかったように思います。たいてい家用かポータブル用かどちらかですからね。
そういう意味ではなかなか面白いと思います。
Posted by ささき at 2007年01月19日 17:30
大変に興味深く記事を拝見しました。
DENONは個人的に期待しているメーカーなので、
昨年イヤホンをリリースしたとき密かにヘッドホンも期待していたので嬉しい限りです。
インプレッションを拝見して実際に音を聞くのが非常に楽しみになりました。
Posted by sumasuma at 2007年01月19日 23:30
ポータブルに使うにしては結構大きめですね。
しかし鳴らしやすいようなので、注目してます。
早く僕も音を聴いてみたいですね^^
あ、D5000だけ税抜き価格になっているようです。
Posted by うぃん at 2007年01月19日 23:39
sumasumaさん、うぃんさん、コメントどうも。
たしかに他の二機種も聴いてみたい所ですね。

> D5000だけ税抜き価格に..

すいません、つい願望が入ってしまいました(笑)
指摘ありがとうございます。修正しました。
Posted by ささき at 2007年01月20日 00:18
はじめまして、いつも楽しく読まさせていただいてます。
おかげさまでかなりポータブル音楽環境作りにはまっており、早速アメリカよりヘッドホンアンプを取り寄せてしまいました(笑)
ところでフジヤさんにてSHUREのE5Cを買うべく先日行ってきました。あまりお小遣いがない僕にとっては(笑)破格の買い物だなぁと思いつつも、やはり素晴らしい音質なので買うつもりでした。そして何気なく色々と物色していると店員さんがDENONのAH-C700というカナルタイプのイヤホンを試聴させてくれたのです・・・これにはびっくりでした。量感タップリで音圧もあり、音場も適度に広く、また解像度も十分でした。E5Cと比較しても遜色ないといったら大げさかもしれませんが・・コストパフォーマンスはかなりもものだと思い即購入しました(笑)帰ってエージング後いろいろと聞いてみましたが、守備範囲は広いと思いました。あとER-4があれば大体の曲はカバーしてくれるように思い、E5Cの差額分を投資しようかともくろんでおります(笑)
ですのでヘッドホンのほうもDENONには期待してます〜
Posted by ヨッシー at 2007年01月20日 19:51
C700もなかなかいいと思います。
E5cとだとずいぶん差額があるんでER-4を加えるというのもなかなかいい手かもしれませんね。
Posted by ささき at 2007年01月21日 00:25
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Tracked: 2007-01-19 10:21