Music TO GO!

2012年11月16日

Mac Audio 2013に執筆しました

11/15発売の音楽出版社(CDジャーナル)さんのMac Audio 2013に執筆しました。今回はたくさん書いたのですが、なにしろテーマ的に力がこもっています。
まずアップルファンが書いたMacの本、という視点からいかにMacの魅力を伝えるかというところに注力して書きました。
そういう点ではまずMacの魅力を書いた巻頭文(P11)です。ここでまずMacを使うということの意味、Macを選ぶということの意味を伝えたいと思いました。Macがなぜオーディオに向いているか、という視点もありますが、実のところユーザーはなぜMacを選ぶのか、というところからすべてが始まると思います。
またPowerCD、スパルタカスなどの記事(P152)も面白いと思います。まずこの2012年にPowerCDやスパルタカスの記事の企画が通るというのがすごいところ。提案してみたところ本誌では編集の人もMacユーザーなので快く通してくれました。
ちなみにジョニーアイブというとiMacで知られていますが実はジョブズ復帰前からAppleのデザインを担当していて、ここで書いたスパルタカス(20周年記念Mac)のデザインも彼のようです。こちらにスパルタカスと若きアイブのビデオがあります。またNewtonのeMateも彼のデザインです。

そのほかはPCオーディオ系の得意分野ではありますが、iPadのオーディオ利用、Macの高音質再生ソフト解説、MacでのDSDネイティブ再生解説なども書いています。
iPadのオーディオ利用(P117)ではハイレゾまで書いていますが、海外でもAntelopeやBenchmark、AudioStreamなどでハイレゾ再生を検証していますのでこの分野ももうちょっと活性化してもいいと思いますね。
Macの高音質再生ソフト解説(P130)では各ソフトの最新の情報を取り入れ、かつポイントをわかりやすく解説するということを考えました。
DSDでは基本的な解説から実践編としてAudirvana Plus + QuteHDの組み合わせでDoP接続するところを書いてます(P92)。DoPに関してはまず標準規格である、という理解が重要だと思います。いまや世の中にDSDをサポートする再生ソフトがいろいろあって、DSDをサポートするDACもいろいろとあります。その仲立ちをするのが標準規格であり、標準があるからそれを軸にさまざまな組み合わせができるわけです。そこがオーディオがコンピューターをインフラにしていくときに重要なポイントとなると思います。
このほかではベイヤーT90のヘッドフォンレビュー(P103)やお勧めイヤフォン(P110)なども書いています。

ちなみに私が良くWindows機を"PC"と書いてMacと分けて書くのはMacはPCと違うぞ、という意識的な意味からではなく、PCというと一般にIBM PC(AT)とそのクローンの系列を指すからです。つまりPCというのはPersonal Computerの略というよりはIBM PCのPCです。そのためPCというと暗示的にWindows(DOS)機を指すので、MacをPCと書くのは気持ちが悪いからです。
このようにコンピューターにも歴史があり、分化があります。オーディオがさまざまな先達によって育まれてきた文化ならば、コンピューターもまた同じく先達によって育まれてきた文化です。AppleとかMacはそれがかなり色濃く出ています。たとえばマーク・レビンソンとスティーブ・ジョブズの類似性などを考えて見るのも面白いでしょう。
そうした理想を求める個性的な人たちによって作られた文化というところは似ているはずですので、本来コンピュータとオーディオは共通するものがあるはずです。その辺を書いていくのが私の書くべきことの一つかなとも思います。

他にも吉松隆さんのインタビューとか、USBケーブルの付録もついて分厚い冊子となっています。ぜひ本屋さんで手に取ってみてください。

posted by ささき at 23:22 | TrackBack(0) | ○ PCオーディオ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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