昨日の記事でダイレクトモードの条件はインテジャーモードと同じって書きましたが、この辺をちょっと補足訂正します。
基本的にダイレクトモードとインテジャーモードは別の概念です。端的に言うとダイレクトモードはAU+HALをバイパスして短縮経路を確保することで、インテジャーモードは経路上をnon-mixable integer streamでオーディオデータを送ることです。ですからインテジャーモードはオンにできないけど、ダイレクトモードはオンになっていると言うことがあり得るということのようです。
この場合ではインテジャーモードのメリット(ドライバーの負担減など)は受けないけど、ダイレクトモードのメリット(経路短縮でのレイテンシーの向上など)は受けるということですね。
ダミアンは違いについてこう語っています。コンピュータをご存知の方には分かりやすいでしょう。
「ダイレクトモードはユーザー空間(つまりカーネルの外)での最適化であり、インテジャーモードはカーネルの内側、ドライバー内部の最適化だ」
インテジャーモードについては下記リンクのダミアンの書いた文書を私が訳した記事を参照ください。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/211699878.html
ですのでダイレクトモードを使える条件は特にないと言うことになり、どのDACでもダイレクトモードに入れると思います。実際に入っているかどうかはINT表示ではなくdebugログでわかると思います。(Direct Mode audio pathという記述があるはず)
ただし10.7 ライオンにおいてはダイレクトモードになっていることが、10.7でのインテジャーモードの条件になります。(10.6ではインテジャーモードに入ることとAUをバイパスすることが一緒にされることが多かった)
10.7ライオンでINT表示がされていれば、ダイレクトモードとインテジャーモードの両方のメリットが発揮されているということになりますね。
Mac OSにおいては実際はこの他にさらにhogモード(デバイスの排他使用)がオンになっているはずです。
またDSD再生でもダイレクトモードの効果を得ることができると言うことです。
こちらにCAでダミアンの書いたポストがあり参考になります。
http://www.computeraudiophile.com/f11-software/audirvana-plus-direct-mode-12261/index2.html#post159482
Music TO GO!
2012年05月31日
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