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*ダイレクトモードとは
Macのプレーヤーソフトではインテジャーモードの採用が一時トレンドになりましたが、Mac OSが10.7ライオンになったときにインテジャーモードが使えなくなりました。これ以後Macでは10.6のままインテジャーモードを使い続けるか、10.7に移行するか、が悩みでもありました。
そこでインテジャーモードを初めて搭載したことでも知られるAudirvanaのダミアンが「ダイレクトモード」という解決策を考案しました。
ダイレクトモードとはどういうものかというと、まずMacOS内の模式図は下記のようになります。このうちAU(Audio Unit)+HALをCoreAudioと言います。カッコ内は数値表現形式です。なぜAUのところが32bit float(浮動小数点)かというとここはリサンプリングやDAWプラグインなどを処理する数値計算を行う層だからです。
Audirvana → Audio Unit (32bit float) → HAL (int) → ドライバー (int) → DAC
インテジャーモードはこのうちAUをバイパスしてHALに直接インテジャー(int:整数形式)でオーディオデータを渡すというものです。
ところがライオンではこれに必要なDACとの情報交換に使うGET/SELECTコールの処理を変えてしまったようです。これはWavelengthのゴードンがずいぶんAppleと交渉してくれたようですが、理由はこの辺でバッファリングに伴うバグが多いためと言うことで、オーディオファンのためだけに巨大Appleが動くのは難しいかもしれません。
そこでダイレクトモードではなんとHALまでバイパスすることでCoreAudio自体全てバイパスしてしまいました。これにより経路は下記のようにまさにハードにダイレクトに直結となりました。オーディオで言うところのショートシグナルパスですね。
Audirvana → ドライバー → DAC
ただこれはアイディアよりも実装はそう簡単ではなさそうです。(デバイスに簡単に触れるようにしたのがHAL- ハードウエア抽象化層ですから)
今回はベータ版のリリースとなりますが、私は少し先行させてテストさせてもらっていました。
*こちらに補足記事あり - http://vaiopocket.seesaa.net/article/272746069.html
10.7の64bitモードでテストして見ました。音質向上はかなり大きく、パッと聞いてDACが変わったか、という感じのクリアな晴れ上がり感と細部の明瞭さがあり、ベースのピチカートの歯切れの良さもより鮮明になります。インテジャーモードの差よりも大きいように思いますね。やはりハードウエアに近い低いレベルでの改良は効果が大きく、これがハードウエア「ダイレクト」の良さなんでしょう。
インテジャー(整数型)というわかりにくい専門用語に比べて、ダイレクトっていう言葉の分かりやすさもよいポイントかも。
ぜひ10.7ライオンでの新しい世界を楽しんでください!