FXI Cotton CandyはUSBメモリ状の超小型コンピュータです。私は予約いれてるんですが、Androidカンファレンス2012に出展するというので見てきました。
こちらがCotton Candyのページです。
http://www.fxitech.com/products/
AndroidカンファレンスということでiPhone使ってたら冷たい視線で見られるかと思ってましたが、会場にはiPadやMacがゴロゴロしましたので堂々と出してました 笑。
Cotton CandyはこういうUSBメモリのような小型コンピュータで、ディスプレイとキーボード以外はすべて中に入っています。入出力のためには両端にUSBオスとHDMIがついてます。OSはAndroidまたはUbuntuです。
青い小さいボタンはBluetooth、白い窓はLED(ステータス)このほかにmicro USB(タイプB)とmicro SDスロットがついています。
使い方は大きく2通りあって、まずUSB端をPCに接続してストレージ内にあるWinslave.exeソフトを立ち上げるとウインドウが開くのでそこでAndroid/Ubuntuが実行できます。この場合キーボードとマウスは接続したPCのものを使います。下の写真のようにですね。
セミナーではFXIのプレゼンターが熱がこもって板書始めましたが、WinslaveはCotton Candyから見た場合、仮想Androidデスクトップのシンクライアントということになります。キーボードなどI/Oは仮想化(抽象化)されてFXI独自プロトコルのパケットでPC/Cotton Candy間でUSB経由で通信されるということですね。
もう一つはHDMIをモニターに接続することです。モニターを簡単に動画再生用などにも使えます。この場合はキーボードとマウスはBluetoothです。またUSB端を給電のために電源かPCにつなぐ必要があります。使ってないモニターをスマートTV的にも簡単に応用できるというわけです。
またHDMIとUSBを同時に使うことができますが、別々に表示させることはできません。(デモではUSB延長ケーブルを使ってました)
PC上のウインドウではAndroidのハードキー(バックとかホーム)に相当するメニューが設けられています。デモはAndroid 2.3(Gingerbread)で行いましたが、製品版は4.0(IceCream Sandwitch)になるとのこと。つまりキーも変わるのでメニューも再構築するとのこと。
OSはAndroidとUbuntuが使えますが、同時ではなくどちらか一方をSDカードにダウンロードすることで使えるそう。
プレゼンのセミナーも見てきました。FXIはノルウェーの会社だそうでデモしてたのはアジア支部の韓国の人でした。製造も韓国。代理店募集中だそう。発売は5月末ー6月になりそうです。
ロードマップも用意されて発展させていくようです。FXIの人も"I'm here for you"と言ってましたが使う人が考えて行くものですね。こちらに開発フォーラムもあります。
www.cstick.com
私も最近はAndroidも興味あるので他の展示も見てきました。上のAndroidをx86でネイティブ実行させるプロジェクトも面白かったですね。PCで動作できるライブCDをもらったので試して見ようと思います。
先日CanonicalがUbuntu for Androidを発表しましたが、Androidをデスクトップでも共用して使うというのであれば素直にこういうネイティブ実行のようなアプローチの方が良いのではないかと思いますね。
AR系もいくつも出てました。風景にカメラをかざすと山の名前がわかる山カメラなんかは典型的なAR応用例ですね。
http://yamacamera.aqua-scape.net/
ARでは画像認識と組み合わせたのもあります。例えば手のひらにCGキャラクターを立たせるというものです。
手のひらに沿わせるには画像認識も必要なわけです。これは手を閉じた状態でのみで動作をして手を動かすとキャラクターも動きます。ちなみにこれデモは初音ミクだったんですが、写真撮るというと初音ミクは撮影禁止ということでオリジナルキャラになりました 笑。肖像権があったんですねえ。
またロボットやマイコン制御などの組み込み制御系も多々ありました。これはAndrovieという頭部にAndroidスマートフォン乗っけて制御ができるロボットです。
http://www.vstone.co.jp/products/androvie/
AndroidではAndroid Open Accessoryという機器制御のためのフレームワークがあるようです。これポイントなのは本来コントロールする側のAndroidがUSBホストではなくデバイス側になることで接続する機器の方から電力供給してもらうことができるというもの。機器にはネットワーク接続などを簡単に提供できます。スマートフォンならではの工夫でしょうか。
http://japanese.engadget.com/2011/05/10/android-open-accessory-arduino/
Androidは自由に応用できるところが面白いところですが、反面基本的なところで問題もあります。前に書いた断片化もそうですが、例えばこの7notesの手書き認識のデモです。
認識率自体はいいんですが、Androidの場合はタッチパネル精度よくない問題というのがあってこうしたタッチ入力はきれいに描けないのでやっかいですね。このデモしてる7noteの人も下記のように書いてます。
http://www.atmarkit.co.jp/news/201105/27/7notes.html
Androidで線がまっすぐ引けない問題という言い方もあります。たとえば下記の例ですね。
http://www.engadget.com/2010/03/24/moto-touchscreen-comparison-recruits-robotic-implements-for-heig/
反面でAndroidならIMEを選べるので標準入力IMEとしてWeb入力などどこにでも使えます。iPhoneだとAtok Padみたいにあるアプリからしか使えません。これはAndroidとiPhoneの違いを端的に語る例ではあります。
ちなみにオーディオ系サークルや発表はありませんでした。
DX100を使って「Androidで高音質再生研究会」なんていうのも面白いかも。
Music TO GO!
2012年03月24日
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