Music TO GO!

2011年11月06日

東京インターナショナルオーディオショウ2011

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ばたばたと過ぎていくオーディオの秋ももうこれで締めのインターナショナルオーディオショウに行ってきました。
インターナショナルオーディオショウというと代理店さんごとに別れた部屋でシステムを鳴らすわけですが、今回はその部屋の雰囲気を伝えようとPENTAX Qの魚眼レンズで撮ってみました。ほかはQの標準ズームです。

今井商事
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前の記事にも書きましたが、今井商事さんではMytekでDSDネイティブ再生(PCMにいったん変換しないダイレクト再生)のデモをメインに行っていました。プレーヤーソフトはHQ PlayerでdCS方式を使っています。dCS方式のDSDのネイティブ再生は国内初になります。(本家dCSの太陽インターナショナルでは聞いたところDSD対応未定と言っていました)
透明感のある伸びやかな音でした。

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MytekのディスプレイでもDSDとロックされてますね。HQ Player上では2.8Mが表示されてますが、実はPCM設定で176kをいったん設定しなければならないようです。この辺がちょっとトリッキーですね。プレーヤーのDSD設定では0xAAという項を選びます(AAはdCS方式のマーカーのことで0xは数値が16進表現という意味です)。

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ここでは他にバーソンの製品もラインナップされています。DAC/ヘッドフォンアンプのHA-160DはPCオーディオファンにもレビューを書きましたがなかなかお勧めです。またAB160というバッファも面白いと思いました。これはDACと後段のアンプの間にはさんで使うもので、普通のDACのバッファより強力な出力が取り出せるという利点があるようです。


タイムロード
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こちらは角田さんの講演です。角田さん監修のパニアグワのディスクがSACDで発売されるとのことで、サンプル音源を聴かせてもらいましたがすごい鮮烈な音質でした。これは良録音の古典的なもので戸外の鳥の声が聞こえるのでも有名ですね。良録音の古典がいまに復活というところでしょうか。

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新製品はヘッドフォン祭にも出てましたがAprilのDP-1 で細かな音の抽出と正確な楽器の音が印象的です。デジタルもアナログも強力なようですね。スピーカーではライドーのX monitorも新製品です。インターナショナルショウでは初ですが先日私がDigiFiの講演で使わせてもらいました(写真右の奥の方がX Monitor)。ニアフィールドモニターということもありC1よりスケール感は小ぶりですが再現性はC1譲りですね。


ナスペック
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ナスペックではエントリーDACとしてDAC Magic、ミドルクラスDACとしてEssensioと人気製品を抱えていますが、今回は両方ともヘッドフォンアンプがついた新型が出ていました。写真左のDAC magic plusはヘッドフォンアンプとUSBの192対応が新機能で価格は同じです。背面の右端になにやら謎のUSB A端子がついてますが。。(Aはホスト側を意味します)。ケンブリッジはiPodデジタルドック出してますし、もしや。。
もう一つは写真右のEssensio plusでヘッドフォンアンプがついてます。こちらはより厚みがまし価格はやや高くなるようです。

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またここではワイヤーワールドのDavid Salz社長に話を聞く機会がありました。たっぷり濃いケーブルの話をしてもらいましたが、情熱が伝わって来ました。ケーブルはケーブルなしの直結と音を近くしたいということでこういう短い直結をリファレンスにして持ち歩いてるとのこと。個人的にはこのPicoとiPad使ったシステムに食いついてしまいました笑。


フォステクス
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新しいマグネシウムコーンスピーカーのデモをしていました。スピーカーの解説で思いっきり技術的なデータを用いたり、アルミとマグネシウムを落として音の響きを実験的に聴いたりと真面目な説明をしてたのが技術屋さんフォステクスらしいですね。
G1300MGスピーカーは説明のように着色のないニュートラルな音が特徴的でした。

マッキントッシュ
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マッキントッシュブースではオクタビアさんの192kHz 32bitの音源をUSBメモリに入れて限定販売(35000円)するということで、その「32bit再生」のデモを行っていました。デモではMacに音源を入れてMcIntosh C50プリアンプにつなげてC50内蔵の32bit DAC(ESS Sabre)でDA変換するというものです。これで96/24と192/32の音源の聴き比べをやっていました。

ただこれって本当に32bit再生できてるか疑問です。Macのプレーヤーソフトはなんですかと聞いたところ、AudioGateのMac版を使ってると言うことでした。でも以前にもうちで書いたんですが、Macで32bit再生をする際にはインテジャーモードが必要なはずです。AudioGateはインテジャーモード対応してないと思います。
インテジャーモードが必要な理由は下記リンクに書いてますが、CoreAudioでは32bit浮動小数点を経由するので24bit整数までは無問題ですが32bit整数を通すと指数分の8bitが欠けてしまいます。
http://vaiopocket.seesaa.net/article/167849910.html
それをバイパスするためにはインテジャーモードで32bit整数としてDACにわたす必要があります。
32bit音源がプレーヤーソフトで再生出来てDACが32bitでも、途中にボトルネックがあるとデータが欠落してしまいます。

ただ32bit再生自体は面白いテーマだと思います。24bitでも人間の可聴範囲を超えるのに32bitは意味あるかという問題もありますが、それは20kHz超えた音が意味あるかというのにも似ていてこうしたのは実際やってみると差があったりするので、32bit再生をやること自体はアリだとおもいます。DSD音源みたいに32bit音源がいろいろ出てくると32bit再生も考えていっても良いかもしれません。ただし上のように経路に対しての考慮が必要だと思います。


Dynaudio
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私はDynaudioのスピーカー使ってるので毎年チェックしてます。私は25周年スピーカーなんで、そのクラス上となるConfidenceシリーズが今年は刷新されていてちょっと興味ありました。C1は聴いてますけど9月に出たC2の新型は始めて聴きます。新C2は定位に曖昧さがなく、フルレンジのスタジオモニターのように空間表現が決まるのが印象的でした。


LINN
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おなじみDSシステムでデモをしてました。
私はスピーカーのシステムはLINNのikemi,kairn,kloutと90年代黒い箱を使ってるんですが、LINNの音って筋が通っていてシステム組むと崩せなくなってしまいます。今の音は90年代の陰影感とも異なるんですが、LINNブースに来ると落ち着く心地よさって通じてるように思います。


エレクトリ
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システムはこのときMAGICO Q3、パスラボ XP-30/Xs300というそうそうたるシステムでした。さすが重量級アンプで迫力なんかはすごいもんでしたが、むしろ気を引いたのはパスラボアンプよりむしろ参考展示されていたネルソンパス先生の趣味の世界FirstwattのSITトランジスタを使用した。SIT-1です。モノとステレオがありますがモノのアナログメーターがいい感じです。
MAGICOの繊細なニュアンスはパワー足りないと言わずにFirstwattでも試して聴いて見たいものです。


Axiss
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AXISSで注目はBMCという新ブランドです。Balanced Music 、Fair trade priceを合言葉にハイエンドの音を割りと手が届く50-60万くらいの価格で提供するというのがコンセプトのようです。

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まずこの写真左のユニークなベルトドライブのCDP BDCD1.1が目を引きますが、BMC創設者がカルロスカンダイアス氏ということで納得。氏はCECでベルトドライブCDPを開発してましたね。
ユニークなのはこのCDPだけではなく、この写真左の下側のDAC IというDACはBDCD1からSuper Linkという独自デジタル伝送でデジタル信号を入力し、アウトプットは電流出力ができるというものです(プリアンプのありなしのモデルがあります)。
写真中はCDP/DACそれぞれの背面でSuper LinkはI2Sの4本のラインでデータ、クロック分離で送るようです。写真右はユニークなデザインのS1というパワーアンプでDAC Iから電流入力で受けることができるようです。ちょっと注目ですね。

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それとAyreのQA-9が出てました(参考出品でCESで正式発表となるようです)。これはQB-9のAD版です。スタジオ向けではなくオーディオ向けのADCということです。ゴードンさんもRMAFでADC出してましたが、アメリカではLPリッピングがプチ流行のようですね。手持ちだけではなく新作もけっこう出てるからでしょう。上右はQA-9の背面です。USBは出力のようです。LP->DSDというパスができると画期的ですが、さてそこはCESを待ちたいところ。

ユキム
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下のオレンジの可愛らしいアンプはCarrot Oneという小さな真空管のプリメインアンプです。
これヘッドフォン祭のDigiFiブースでもあったんですが、講演が終わって一人の女性が来てこれの音を聞きたいと言うので編集の方がセットアップしてデモしたのを覚えています。カラーもいいんですが、古めかしい真空管アンプがカワイイと女性に受けるのが面白いなと思いました。カメラでは最近フジフィルムがX100という昔のライカのクラシックカメラみたいなデジカメを出したんですが、これ中高年のおじさん向けかとおもいきや、むしろカメラ女子にとても受けが良くて4割くらいは女性購買だそうです。女子向け=カラバリっていう図式だけでなく、裾野を広げるにはいろんなアプローチがあるんではないかと思わせられますね。

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会場では角田さんもナスペックにおいてPlaybackでDSD再生のデモを行ったそうなので、今井商事のMytekと合わせてDSDが芽を出した感じです。さて、来年はまたどういう年になるのでしょうか。
posted by ささき at 01:28 | TrackBack(0) | ○ オーディオショウ・試聴会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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