P-1を選ぶにあたってはオーテクのDHA3000やHA2002と聴き比べした上で選びました。純正の組み合わせの方が一見良く思えますが、聞き比べるとP-1の方がより音楽的に表現が豊かで音場感も広く感じます。P-1は音のひとつひとつの粒立ちがはっきりしていて、レンジが広くてスムーズにつながります。とくに低音がいいですね。またヴォーカルも肉感豊かでピアノのフォルテも音のエッジがきれいに響きます。さすがにアンプ老舗メーカーのラックスが気合をいれて作ったヘッドホンアンプだけあります。もうこういうのは出ないでしょう。
ただDHA3000のS/Nの恐ろしい高さからか、すばらしく見通しの良いクリアさにはちょっと驚きます。この辺はフルデジタルのゆえなのでしょう。オーディオの将来が垣間見えます。また音の作りについては性能のよしあしというよりもHA2002のMOS-FETの採用のように意図的なキャラクター付けだと思いますのでこの辺は好みが出るところだと思います。
Valve-xに比べると値段以上の差があるように思えます。ちょっと特徴的なValve-Xも悪くはないですが、さすがにP-1はあらゆるところでアンプの仕事をきっちりしていると言う感じです。リファレンスに使っているLINNレコードのサンプル版のベースの低音部が特徴的なジャズの曲がありますが、それを完全に鳴らしきったのはP-1ならではです。思わず拍手したくなりました(笑)
接続はCDから直接ヘッドホンアンプにつなぐのではなく、いったんプリメインアンプにつないでそのテープアウトからP-1につないでいます。
これはP-1がValve-Xのようなイン・アウトのスルー端子を持たないためここで終端しなければならないのでCDからP-1につなぐとスピーカーとの共用でつなぎかえが生じるというのが大きい理由ですが、音質的にも違います。CDから直接つないだ方がより鮮度が高い気もしますが、実際はプリを通した方が音も整ってより立体感のあるものになります。プリアウトから出す手もありますが、プリアウトはスピーカーのミュートと連動してしまうためテープアウトから出しています。
Music TO GO!
2005年03月08日
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