PCオーディオの分野で最近DSD再生が話題となっています。DSD配信も行われだしていますし、コルグのAudioGateも無料公開され他のいくつかのプレーヤーソフトでもDSDが再生できるようになりました。ただし現在のDACはPCMしか対応していませんので、これらのプレーヤーソフトでもいったんDSDをPCMに変換してDACに出力しています。
しかし本来は音源からDACまですべてDSDのままで処理できることが望ましいわけです。これはDSDネイティブ出力あるいはDSD透過というのがふさわしい言い方かもしれませんが、わかりにくいと思いますのでDSDダイレクトと書きます。
Playback DesignのMPS5はもともと内部がDSDに適したアーキテクチャで設計されているため、DSD再生には向いたSACDプレーヤー/DACということですが、このDSDダイレクト再生ができたと言うことで角田先生の試聴室におじゃまして聴いてきました。
システムはMac(独自ドライバー)->USB->USBX(独自コントローラ)->Auxポート->MPS-5となります。プレーヤーソフトはPure Music Playerの1.8です。
手順は省きますが多少まじないのような設定の後、下のようにDSDが入力として認識されました。
Pure Music PlayerはiTunesを使うタイプなので、DSDファイルは上のようにFLAC同様にブックマークのリンクと言う形でiTunesライブラリで管理します。DSFとDSDIFF(DFF)が再生可能です。
DSDのキャロルキッドはヴォーカルもピアノも素晴らしく滑らかで自然で美しく感じます。いわゆるデジタルっぽくない音ですね。細かな音のニュアンスがとても良く再現されています。
いままでいったんPCMに変換していたDSDをそのまま再生することができるということでなかなか画期的なことだと思います。Windowsでも使用ができるということです(ドライバーはあるようですが、プレーヤーソフトについてどうするかは不明)。
このシステムはハードの追加やファーム書き換えなど手を加えなければなりません。この辺は代理店のナスペックさんのところで近日案内があると思います。またPlayback DesignのページにDSD対応の経緯が書いてあります。3シリーズでは内蔵、5シリーズはUSBXという外付けインターフェースを使います。
http://www.playbackdesigns.com/news.html
なおhogモード(排他的デバイスアクセスモード)にだけセットされるとPCMで出力されると言うことです。DSDダイレクトにするにはこのようにhogとintegerの両方オンにする必要があります。
ここでのPCオーディオ的なキーポイントはMacOSにおいてDSDダイレクトで出力するためにはインテジャーモードがセットされていなければならないということです。これは前にも書いたと思いますが、やはりそうだったということですね。(beyond bit perfectを読むを参照)
さて、そうするとインテジャーモードが現在使えない10.7ライオンではどうなのか、という疑問がわいてくるかもしれませんが、これはまた別の機会にしたいと思います。
Music TO GO!
2011年08月30日
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