Music TO GO!

2011年07月24日

Mac OSXライオンとオーディオ再生環境の変化 (1)

中間的に少しライオンでのオーディオ環境の変化をまとめてみます。

まず大きな変化はやはりインテジャーモードがライオンでは使えなくなったらしいということです。これはDecibelのBoothとかAudirvanaのDamienも書いてますのでいまのところの統一見解のようです。問題箇所はおそらくはUSBクラスドライバーではないかということ。
Audirvanaは0.9.5が最近出ましたがこの問題に対しては対策がなされていません。やはりプログラムではなくOS側で変更がないと難しそうです。

次の謎の変化はAudioMidiのAudioウインドウで従来の16bitや24bitという表示に加えてなぜかinteger(整数)とかfloatという表示が増えているという点です。ここはDACのネイティブ形式(Physical Format)に見えますし、いろんな憶測はありますがはっきりしたことはまだわかりません。ただしそもそも16bitとか24bitで浮動小数点という形式はないので明示的に表示しただけという話もあります。

自動サンプルレート切り替えとか基本的なMacのビットパーフェクトオーディオ再生のパス・手順に関しては大きく変更はないように思えます。

またiTunesが10.4になり64bit対応されたことで音質の向上があるかもしれません。
それとなにより大きいのは旧Macbook Airで64bitカーネルの実行が許可されたことです。いままではMac Airは64bitカーネルの動作条件は満たしていましたが、アップルの販売政策(と言われています)で実行を制限されていました。効果を確認したい場合は6と4を同時に押しながら立ち上げるか、スタートアップセレクタを使用してください。「このMacについて」からソフトウエアの項で「64ビットカーネルと拡張機能」がはいになっていればOKです。
他のモデルはデフォルトで64bitで立ち上がるはずです。これにより音質はかなり向上して、Decibelなどの64bitアプリでの恩恵をフルに受けられるでしょう。

ミュージックプレーヤーの問題としてはまずAmarraがiTunes10.4を立ち上げると「64bitモードでは読み込めません」と警告が出るようになりました。これは確実に回避するのはiTunesのソフト自体を選択してcmd-iで情報を見て32bitで起動を選択するとウォーニングはでなくなります。ただし最適化の問題があって、開発元では音質を保証しないというようなことがメールで流れていました。
またPure Music Playerではhogモード(排他モード)に入れないという問題がありましたが対応版(1.81d5)がリリースされています。これはスノーレパードでも使えます。

そもそもライオンでの音質という問題ですが、下記に同じマシン(Macbook Pro 17)で二つパーティションを切ってライオンとスノーレパードをDecibelなどで聴き比べた人の感想が乗っています。
http://www.audioasylum.com/cgi/vt.mpl?f=pcaudio&m=92603
同条件で比べてもライオンのほうがより明瞭感がありダイナミックで音場も広いということです。ハイレゾでも差はよりわかりやすいようですね。
インテジャーモードが現在使えないという状況でも、内部の最適化とかAPIの変更によるものかライオンのほうが音質は高いようです。

Mac OSXではスノーレパードで中身を大きく刷新しました。ライオンは外観だけかと思いましたがけっこう中も手は加わっているようです。OS回りは「Beyond BitPerfectを読む」でも書きましたが、特権モードで動作して直接ハードに触るところなので音質に与える影響はあると思います。
まあいろいろと問題はありますが、ポテンシャルもあると思うのでもう少し見ていきたいですね。
posted by ささき at 11:23 | TrackBack(0) | __→ PCオーディオ・ソフト編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック