昨日7/20にMac OSX 10.7ライオンがリリースされました。同時にSandy Bridge Airや光学ディスクなしMini、サンダーボルトディスプレイなどもリリースされています。
オーディオ部分を含めてどう変わったのかは調査中で、もう少し分かってから書こうと思います。途中のコメントはTwitterで少し書いてるのでこちらもどうぞ。
http://twitter.com/#!/music2go
ライオンの発表から感じてはいたことですが、実際にインストールして使ってみるとそのままiPadかいっていうLaunchPadとか、タッチパネルライクでスクロールバーとは逆になった二本指スクロールなど旧メタファを捨てたエクスペリエンスは「ポストPC」という時代を感じさせずにはいられません。
紆余曲折あったライオンのリリース日の発表はアップルの四半期決算の中で触れられました。この決算報告中でもうひとつ重要なのはiPadの売り上げがとうとうMacを抜いたということです。iPhoneはすでにアップルの屋台骨です。すでにアップル的には「ポストPC」時代は普通のことなのかもしれません。
ポストPCとはつまりパーソナルコンピューティングの中心がいわゆるパソコンではなくなってしまうということです。それではスマートフォンとかタブレットになるのかというと、そのままとも言い切れません。なぜならコンピューティングというのは実に様々な形を取り得るからです。例えばカメラやテレビなどもスマート化していき従来のコンピューティングに代わっていくかも知れません。
とは言え、まずはじめのステップはパソコンからタブレットやスマートフォンへの移行が中間目標になるでしょう。Windows 8もそうした思想に立ってます。
「ポストPCの時代」がくるならそれはいつなのでしょうか?
iOSとMacOSXの場合は中核であるカーネルのコードは共通性も高いのですが、大きな違いはカーネル拡張の取り扱いです。これがないとドライバーが扱えなくなり外部機器接続の柔軟性がありません。iOSは組み込みOS的なモノリシック構造になっているので、処理性能よりむしろここが難点となるでしょう。単純な一枚岩であるモノリシック構造にするというのは、複雑(柔軟)にするとオーバーヘッド(コンテキストスイッチング)がかさむのでそれを減らして速度を上げるためという点が大きいわけですから、スマートフォン=組み込みOSという図式が変わるのはやはりプロセッサの進化と言えると思います。
低消費電力でかつ高性能というのはまだ始まったばかりですが、インテルもARMもこれからです。この先になにかがあるかもしれません。
そもそもたかがタブレットやスマートフォンなんかがパソコンに取って変わるなどおかしいでしょうか?
こうした変化は珍しくはありません。10数年前にはおもちゃ同然だったパソコンが、業務用のミニコンやワークステーションにとって代わったのもそうです。Sun Microsystemsがなくなってしまうなどそのころは想像も出来なかったでしょう。
でも重要なのはワークスタイルやライフスタイルの変化にあります。ミニコンは駆逐されましたが、ずっと前からオフィスの全ての机にミニコンやワークステーションがあったわけではありません。新しい人のスタイルができてきて、それに適合できないものがなくなっていったんです。
そうならないもう一つの手は自らがスタイルを作ることです。それが出来たのはアップルです。
Music TO GO!
2011年07月21日
この記事へのトラックバック