またMac用のミュージックプレーヤーソフトの新顔を紹介します。Audirvanaが基本無料でインテジャーモードのサポートなんかは良いけど、やっぱりPure MusicとかAmarraみたいにiTunesと統合されたタイプが欲しい、と思ってた方には良い選択となりそうです。
こらちのHeadFiスレッドで展開されているBetterSoundです。スレッドタイトルと異なり、いまやすっかりBetterSoundスレッドになっています。
http://www.head-fi.org/forum/thread/553416/audirvana-alternatives
今日現在で0.17が最新ですが、すごいスピードで更新しています。
*特徴
Macプレーヤーソフトとしての基本的な特徴はこうなります。
動作環境 MacOSX 10.6
自動サンプルレート切り替え 〇
iTunesとの親和性 〇
FLAC再生 △
インテジャーモード再生 〇
1. iTunes親和性
はじめにBetterSoundを立ち上げておいて、ステータスバーに常駐させる感じで待機させておきます。その状態でiTunesを立ち上げるとiTunes(というかQuickTimeでしょうか)をミュートし、曲選択を利用してBetterSoundが音を再生し、終了したらiTunesのミュートを元に戻すと言うのが基本的な動作のようです。ただ現在バージョンではiTunesボリュームと連動してBetterSound側のボリュームはコントロールできるようです。
2. FLAC再生
iTunesをライブラリソフトとして使うソフト(pure Music, Amarra)に共通する弱点はFLAC再生です。これはiTunesがFLACを認識しないと言うことからきています。
FLAC再生はflukeというFLACをiTunesで再生するためのアプリを使用しています。そのためflukeのインストールが必要です。flukeはBetterSoundと関係なく使えますが、下記からダウンロードします。
http://code.google.com/p/flukeformac/
インストーラーがついているのでインストーラーでインストールします。アンインストールは添付のアンインストーラーを使用します。
iTunesにFLACを登録するには、まず対象のFLACファイルをダブルクリックします。その後にそのファイルをiTunesライブラリにマウスで移動してコピーします。再生はそのファイルを普通にクリックします。
ただ私のMacではBetterSoundとの相性は不安定でした。flukeだけなら問題ないのですが。またflukeの制限から44/16のみの再生に限定されるようです。
FLAC再生は可能だけれどあまり得意ではないというところでしょうか。
3. インテジャーモード対応
BetterSoundもインテジャーモードに対応しています。これでインテジャーモードが使えるMacプレーヤーソフトは3つとなりました。(Audirvana、Pure Music、BetterSound)
インテジャーモードもすっかりMacプレーヤーソフトの定番機能の一つとなってきました。
*使用法
最新バージョンのダウンロードはこちらのavailable hereをクリックするとGoogle docsのダウンロードページに飛びます。ここではGoogle docsのアカウントが必要ですので注意ください。
http://www.head-fi.org/forum/thread/553416/audirvana-alternatives/30#post_7536852
ただ更新が速いのでスレッドをウォッチして最新のものをダウンロードすることをお勧めします。現在他のソフトのように自動アップデータがないのが残念なところです。
ダウンロードしたあとにインストールの必要はありません(Mac全般が基本的にインストーラーというものが不要ですが)。立ち上げるとステータスバーにアイコンが出てきます。そこからプルダウンメニューで設定をすることができます。
まずpreferenceで設定をします。
generalで出力デバイスとインテジャーモードのオンオフの設定ができます。device infoメニューでインテジャーモードの対応を確かめるのはAudirvanaと同じです。音が出ないときはAudio output deviceを出力機器に合わせてください。
Respect iTunes volumeはiTunesのボリューム変化を有効にするかということです。
soundタブではバッファサイズやアップサンプリングの設定ができます。
アップサンプリングはプレーヤーで整数倍にして送ります。またDACの対応サンプルレートを超えるときは自動的に倍にしないようにしているようです。たとえばfoobarのりサンプラーだと2x設定にしていると96k音源を96k対応DACで再生するとdevice unsupportedのようなエラーになりますが、こちらはそうしないようにしているようです。意外と細かいようです。
アップサンプリングはCoreAudioのリサンプラーをBest品質で使用しています。これはFideliaのようにスタジオレベルの凝ったものではないけれども、同じリサンプラーを標準品質で使用しているAudioMidi設定よりはよいと言うことですね。
つまりAudioMidi設定で楽曲のサンプルレートとAudioMidi設定を変えてリサンプリングするよりも、BetterSoundでアップサンプリングして、あくまでAudioMidi設定ではそれとマッチさせると言うほうが音質的に高いということです。(自動サンプリングレート切り替えがあるので意識しなくてもそうしてくれます)
*再生の仕方
設定がすんだらBetterSoundのメニューからLaunch iTunesでiTunesを立ち上げます。またはStart iTunes on startupで常に起動するようにしておきます。
順番はBetterSoundを立ち上げてからiTunesを立ち上げる必要がありますのでこれに注意してください。
操作中はAmarraやPure Musicのような専用パネルは表示せず、ステータスバーにアイコンが出ているだけです。シンプルでよいですね。下の画像の右上にちょっとだけ見えています。
自動サンプリングレート切り替えにも対応しているので、iTunesを手軽にハイサンプリングファイルでも使いやすくしています。
この作者はプレーヤーソフトの音性能はデバイスに書き出すときの効率で左右されると言うことを書いていて、BetterSoundではAudirvana同等でPure Audioよりは高い効率を誇っていると言うことです。
音は透明感があり、クリアに一枚ベールがはがれる感じはAudirvanaと似ています。インテジャーモードでさらに向上ができ、音質的にもかなり良いですね。
iTunesの使い勝手の良さと、Audirvana的な音質の高さを簡単に両立できて無料で使えます。なかなか良いですね。ただし、まだ不安定なところは少しあるかもしれません。
ちなみにBetter Soundではなく、BetterSoundとくっつけて小文字大文字で単語区切りにするのはプログラマーの世界の慣習的なものです。そういうところでもAudirvana的なプログラマ的技術志向のこだわりが垣間見えます。
Music TO GO!
2011年06月15日
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